以下、本発明の一実施形態であるフォグランプユニット10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
図1は、フォグランプユニット10の正面図である。図2は図1に示すフォグランプユニット10のA−A断面図、図3はB−B断面図である。
図1〜図3に示すフォグランプユニット10は、色違いのフォグランプ用配光パターンを同一の領域に形成することができるダイレクトプロジェクション型(直射型ともいう)のフォグランプユニットである。例えば、ユーザが車室に設けられた切り替えスイッチ(図示せず)を操作し、点灯する光源を切り替えることで、白色の第1フォグランプ用配光パターン又は黄色の第2フォグランプ用配光パターンに切り替えることができる。
フォグランプユニット10は、自動車等の車両の前端部(例えば、バンパー)の左右両側にそれぞれ搭載される。左右両側に搭載されるフォグランプユニット10は左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両の前端部の右側(車両前方に向かって右側)に搭載されるフォグランプユニット10について説明する。
まず、フォグランプユニット10によって形成される白色の第1フォグランプ用配光パターンP1、黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2について説明する。
図4は、白色の第1フォグランプ用配光パターンP1等の一例である。図4には、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に形成される第1フォグランプ用配光パターンP1等が示されている。
図4(b)に示す白色の第1部分配光パターンP1aと図4(c)に示す白色の第2部分配光パターンP1bとが重畳されることで、図4(a)に示す第1フォグランプ用配光パターンP1が形成される。
第1部分配光パターンP1aは、第2部分配光パターンP1bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く、かつ、鉛直線Vから近くに形成される。逆に、第2部分配光パターンP1bは、第1部分配光パターンP1aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く、かつ、鉛直線Vから遠くに形成される。
図5は、黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2等の一例である。図5には、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン上に形成される第2フォグランプ用配光パターンP2等が示されている。
図5(b)に示す黄色の第3部分配光パターンP2aと図5(c)に示す黄色の第4部分配光パターンP2bとが重畳されることで、図5(a)に示す第2フォグランプ用配光パターンP2が形成される。
第3部分配光パターンP2aは、第4部分配光パターンP2bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く、かつ、鉛直線Vから近くに形成される。逆に、第4部分配光パターンP2bは、第3部分配光パターンP2aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く、かつ、鉛直線Vから遠くに形成される。
第1部分配光パターンP1a、第3部分配光パターンP2aは、それぞれ、所定領域(第1フォグランプ用配光パターンP1が形成される領域。図4(a)参照)中の同一の領域に同一サイズ、同一形状、同一光度分布(図6(b)参照)で形成される。
同様に、第2部分配光パターンP1b、第4部分配光パターンP2bは、それぞれ、所定領域(第2フォグランプ用配光パターンP2が形成される領域。図5(a)参照)中の同一の領域に同一サイズ、同一形状、同一光度分布(図6(c)参照)で形成される。
その結果、第1部分配光パターンP1aと第2部分配光パターンP1bとが重畳されることで形成される第1フォグランプ用配光パターンP1は、図4(a)に示すように、同一の領域(本発明の所定領域に相当)に同一サイズ、同一形状、同一光度分布で形成される。同様に、第3部分配光パターンP2aと第4部分配光パターンP2bとが重畳されることで形成される第2フォグランプ用配光パターンP2は、図5(a)に示すように、同一の領域(本発明の所定領域に相当)に同一サイズ、同一形状、同一光度分布で形成される。
なお、ここで言う「同一」とは、厳密な意味での同一に限らない。すなわち、各配光パターンが形成される領域、各配光パターンのサイズ、形状、光度分布が異なっていても、視覚的に同一領域、同一サイズ、同一形状、同一光度分布と評価できる限り、「同一」である。
図6(a)は第1フォグランプ用配光パターンP1の光度分布を表すグラフである。第2フォグランプ用配光パターンP2の光度分布も図6(a)と同様の光度分布となる。
図6(b)は第1部分配光パターンP1aの光度分布を表すグラフである。第3部分配光パターンP2aの光度分布も図6(b)と同様の光度分布となる。
図6(c)は第2部分配光パターンP1bの光度分布を表すグラフである。第4部分配光パターンP2bの光度分布も図6(c)と同様の光度分布となる。
次に、上記各配光パターンを形成するフォグランプユニット10の構成例について説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態のフォグランプユニット10は、前面20aとその反対側の後面20bとを含むインナーレンズ20と、インナーレンズ20の後方に設けられ、インナーレンズ20を透過して前方に照射されてフォグランプ用配光パターンを形成する光を発光する光源30と、シェード40と、アウターレンズ50と、ハウジング60と、を備える。
インナーレンズ20、光源30及びシェード40は、アウターレンズ50とハウジング60とによって構成される灯室70内に配置され、ハウジング60等に取り付けられる。図2、図3等で符号80が示す部材は、エクステンションである。エクステンション80は、フォグランプユニット10の周縁部(アウターレンズ50とハウジング60との接合部)等が視認されないように、フォグランプユニット10の周縁部等を覆った状態で車両の前端部(例えば、バンパー)に取り付けられる。
光源30は、発光色が白色(本発明の第1色に相当)の第1光源31及び第2光源32、並びに、発光色が黄色(本発明の第2色に相当)の第3光源33及び第4光源34を含む。
図1に示すように、第1光源31及び第2光源32は、正面視で矩形Bの一方の対角位置にそれぞれ配置される。第3光源33及び第4光源34は、正面視で矩形Bの他方の対角位置にそれぞれ配置される。なお、各光源31〜34は、厳密な対角位置でなく、対角位置近傍に配置してもよい。
このように第1〜第4光源31〜34を配置することで、第1光源31及び第2光源32の同時点灯時(第3光源33及び第4光源34は消灯)においても、第3光源33及び第4光源34の同時点灯時(第1光源31及び第2光源32は消灯)においても、インナーレンズ20全体が発光する(発光しているように視認させることができる)。
矩形Bは、例えば、正面視で水平方向に延びる上下2本の直線及び鉛直方向に延びる左右2本の直線で構成される正方形である。矩形Bは、正面視でインナーレンズ20の外形(概ね円形)内に配置されている。矩形Bの中心とインナーレンズ20の外形の中心は一致している。
このように第1〜第4光源31〜34が配置されている結果、第1光源31及び第3光源33は、フォグランプユニット10を車両の前端部の右側に取り付けた場合、車幅方向に関し、車両中心から遠くに配置される。後述する第1入光面21及び第3入光面23についても同様である。一方、第2光源32及び第4光源34は、フォグランプユニット10を車両の前端部の右側に取り付けた場合、車幅方向に関し、車両中心から近くに配置される。後述する第2入光面22及び第4入光面24についても同様である。
第1光源31及び第2光源32は同様の構成であるため、以下、代表して、第1光源31について説明する。
第1光源31は、白色光を発光する矩形の発光面を備えたLED等の半導体発光素子で、図2に示すように、発光面を前方(正面)に向けた状態で基板Kに実装される。基板Kは、ネジ止め等によりハウジング60等に取り付けられる。
第1光源31は、例えば、水平方向に隣接して配置された2個の青色発光LED素子(1mm角)とこれを覆う黄色発光蛍光体(1×2mm)が収容されたLEDパッケージである。図示しないが、蛍光体の外形と水平方向に隣接して配置された2個のLED素子の外形は概ね重なっているため、蛍光体の輝度は、第1光源31の発光面全領域に渡って概ね均一となる。
そのため、第1光源31(発光面)の下端縁(水平方向に延びている)の上下の明暗比は比較的大きくなる。
その結果、第1光源31の光源像を反転投影することで第1フォグランプ用配光パターンP1を構成する第1部分配光パターンP1aを形成する場合、当該第1部分配光パターンP1aの上端縁(カットオフラインCL1a)の上下の明暗比も比較的大きくなる。つまり、第1部分配光パターンP1aのカットオフラインCL1aが明瞭なものとなる。
同様に、第2光源32の光源像を反転投影することで第1フォグランプ用配光パターンP1を構成する第2部分配光パターンP1bを形成する場合、当該第2部分配光パターンP1bの上端縁(カットオフラインCL1b)の上下の明暗比も比較的大きくなる。つまり、第2部分配光パターンP1bのカットオフラインCL1bが明瞭なものとなる。
第3光源33及び第4光源34は同様の構成であるため、以下、代表して、第3光源34について説明する。
第3光源33は、黄色光を発光する矩形の発光面を備えたLED等の半導体発光素子で、図2に示すように、発光面を前方(正面)に向けた状態で基板Kに実装される。
第3光源33は、例えば、水平方向に隣接して配置された2個の青色発光LED素子(1mm角)とこれを覆う黄色発光蛍光体(1×2mm)が収容されたLEDパッケージである。図示しないが、蛍光体の外形は水平方向に隣接して配置された2個のLED素子の外形より大きく、2個のLED素子の外形からはみ出しているため、蛍光体の輝度は、蛍光体の周縁に近づくほど低下する。
そのため、第3光源33(発光面)の下端縁(水平方向に延びている)の上下の明暗比は第1光源31の下端縁の上下の明暗比と比較して小さくなる。
その結果、第3光源33の光源像を反転投影することで第2フォグランプ用配光パターンP2を構成する第3部分配光パターンP2aを形成する場合、当該第3部分配光パターンP2aの上端縁(カットオフラインCL2a)の上下の明暗比も比較的小さくなる。つまり、第3部分配光パターンP2aのカットオフラインCL2aが不明瞭なものとなる。
同様に、第4光源34の光源像を反転投影することで第2フォグランプ用配光パターンP2を構成する第4部分配光パターンP2bを形成する場合、当該第4部分配光パターンP2bの上端縁(カットオフラインCL2b)の上下の明暗比も比較的小さくなる。つまり、第4部分配光パターンP2bのカットオフラインCL2bが不明瞭なものとなる。
そこで、第3部分配光パターンP2aのカットオフラインCL2aを明瞭にするため、図2に示すように、第3光源33の前方にシェード40が設けられる。同様に、第4部分配光パターンP2bのカットオフラインCL2bを明瞭にするため、図示しないが、第4光源34の前方にもシェード40が設けられる。
シェード40は、第3光源33の下端縁に沿った領域を覆うシェード部分40a(図2参照)、及び、第4光源34の下端縁に沿った領域を覆うシェード部分40b(図示略)を含む。
シェード40(シェード部分40a、40b)が第3光源33及び第4光源34それぞれの下端縁に沿った領域を覆うことで、第3光源33及び第4光源34それぞれの下端縁の上下の明暗比が比較的大きくなる。その結果、第3部分配光パターンP2a及び第4部分配光パターンP2bそれぞれのカットオフラインCL2a、CL2bを明瞭にすることができる。
次に、シェード40の具体例について説明する。
シェード40は、例えば、インナーレンズ20の外形と概ね同じ外形の円形状のプレートで、第1〜第4光源31〜34からの光を通過させるため、図1に示すように、各光源31〜34が対向する箇所にそれぞれ矩形の貫通穴H1〜H4が形成されている。矩形の貫通穴H1〜H4は、それぞれ、正面視で水平方向に延びる上下2本の直線及び鉛直方向に延びる左右2本の直線で構成される。
第1光源31はその全体が貫通穴H1から露出しているため(図1参照)、図8に示すように、第1光源31からの光Ray1は、シェード40で遮られることなく(ほとんど遮られることなく)、貫通穴H1を通過する。
同様に、第2光源32はその全体が貫通穴H2から露出しているため(図1参照)、図示しないが、第2光源32からの光Ray2は、シェード40で遮られることなく(ほとんど遮られることなく)、貫通穴H2を通過する。
第3光源33は下端縁に沿った領域(シェード部分40aで覆われた領域)以外の領域が貫通穴H3から露出しているため(図2参照)、図8に示すように、第3光源33からの光Ray3は、シェード40(シェード部分40a)によって一部遮光されて貫通穴H3を通過する。図4中、符号Ray3aは、第3光源33からの光Ray3のうちシェード40(シェード部分40a)によって一部遮光される光を表す。
同様に、第4光源34は下端縁に沿った領域(シェード部分40bで覆われた領域)以外の領域が貫通穴H4から露出しているため、図示しないが、第4光源34からの光Ray4は、シェード40(シェード部分40b)によって一部遮光されて貫通穴H4を通過する。
なお、第3光源33及び第4光源34として、第1光源31及び第2光源32と同様の、下端縁の上下の明暗比が比較的大きい光源を用いる場合、シェード40は省略してもよい。
図2、図3に示すように、インナーレンズ20は、ハウジング60に固定された保持部材90に保持されて第1〜第4光源31〜34の前方に配置される。インナーレンズ20は、アクリルやポリカーボネイト等の透明樹脂製で、射出成形により成形される。
図7(a)はインナーレンズ20の正面図、図7(b)はインナーレンズ20の背面図である。
図7(a)に示すように、インナーレンズ20の外形は、概ね円形に構成されている。なお、インナーレンズ20の外形は、円形以外の例えば矩形、その他の形状であってもよい。インナーレンズ20の左右両側には、保持部材90の一部が挿入される切り欠き部S1、S2が形成されている。
インナーレンズ20の前面20aは、上下に配置された2つのシリンドリカル面を含む。つまり、インナーレンズ20の前面20aは、上シリンドリカル面20a1と下シリンドリカル面20a2とを含む。上シリンドリカル面20a1と下シリンドリカル面20a2は、それぞれを出射面として同一配光を得るために対称の形状であるのが望ましいため、上シリンドリカル面20a1の曲率と下シリンドリカル面20a2の曲率は等しい。
上シリンドリカル面20a1と下シリンドリカル面20a2は、それぞれ、円柱軸が水平方向(図7(a)中左右方向)に延びた略円柱側面形状からなるシリンドリカル面として構成される。
図11は、インナーレンズ20の前面20aのうち第1光源31からの光Ray1が出光する領域と第4光源34からの光Ray4が出光する領域がオーバーラップしている様子を表す図である。
図11に示すように、インナーレンズ20の前面20aのうち第1光源31からの光Ray1が出光する領域と第4光源34からの光Ray4が出光する領域は、少なくとも一部がオーバーラップしている。同様に、図示しないが、インナーレンズ20の前面20aのうち第3光源33からの光Ray3が出光する領域と第2光源32からの光Ray2が出光する領域は、少なくとも一部がオーバーラップしている。
これにより、インナーレンズ20の前面20aのうち第1光源31からの光Ray1が出光する領域と第4光源34からの光Ray4が出光する領域がオーバーラップせず、かつ、インナーレンズ20の前面20aのうち第3光源33からの光Ray3が出光する領域と第2光源32からの光Ray2が出光する領域がオーバーラップしていない場合と比べ、インナーレンズ20の小型化、ひいては、フォグランプユニット10の小型化が可能となる。
図7(b)に示すように、インナーレンズ20の後面20bは、第1〜第4光源31〜34がそれぞれ対向する第1〜第4入光面21〜24を含む。各入光面は、いずれも対向する光源に向かってそれぞれ凸の曲面として構成されており、隣接する入光面との間には分割線が形成されている。つまり、第1〜第4入光面21〜24は、インナーレンズ20の後面20bにおいて個々に設けられており、共通領域として形成されるものではない。
次に、第1入光面21について説明する。
第1入光面21は、第1光源31からの光Ray1がインナーレンズ20に入光する面である。第1入光面21からインナーレンズ20に入光した第1光源31からの光Ray1は、上シリンドリカル面20a1から出光する。
図8は、鉛直断面において第1光源31からの光Ray1等が辿る光路の一例である。図9は、水平断面において第1光源31からの光Ray1が辿る光路の一例である。
第1入光面21と上シリンドリカル面20a1との間のレンズ部分201(図1、図2、図3参照)は投影レンズとして機能する。このレンズ部分201の焦点F1(光学設計上の基準点)は、第1光源31の下端縁近傍に位置している(図2参照)。以下、この焦点F1を通って車両前後方向に延びる基準軸のことを基準軸AX1という(図2参照)。
図2、図3に示すように、第1入光面21は、第1光源31に向かって凸の曲面として構成されている。
第1入光面21の面形状は、当該第1入光面21からインナーレンズ20に入光し、上シリンドリカル面20a1から出光する第1光源31からの光Ray1(図9参照)が、主に第1入光面21から左右方向に隣接する第4入光面24側に照射されて(拡散されて)、所定領域に図4(b)に示す第1部分配光パターンP1aを形成するように構成される。
具体的には、第1入光面21の水平断面形状は、図9に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される第1光源31からの光Ray1が水平方向、例えば、基準軸AX1に対して左角度θ1L範囲に拡散し、かつ、右角度θ1R範囲に拡散するように構成される。左角度θ1Lは、右角度θ1Rより大きい。
また、第1入光面21の鉛直断面形状は、図8に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される第1光源31からの光Ray1が鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射されるように構成される。
以上のように第1入光面21によって第1光源31からの光Ray1が制御される結果、図4(b)に示すように、第2部分配光パターンP1b(図4(c)参照)と比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く(図6(b)参照)、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第1部分配光パターンP1aが形成される。
次に、第2入光面22について説明する。
第2入光面22は、第2光源32からの光Ray2がインナーレンズ20に入光する面である。第2入光面22からインナーレンズ20に入光した第2光源32からの光Ray2は、下シリンドリカル面20a2から出光する。第2光源32からの光Ray2が辿る光路は、上面視で図10に示す第4光源34からの光Ray4が辿る光路と概ね一致し、側面視で図8に示す第3光源33からの光Ray3が辿る光路と概ね一致する。
第2入光面22と下シリンドリカル面20a2との間のレンズ部分202(図1参照)は投影レンズとして機能する。このレンズ部分202の焦点F2(光学設計上の基準点)は、図示しないが、第2光源32の下端縁近傍に位置している。以下、この焦点F2を通って車両前後方向に延びる基準軸のことを基準軸AX2という。基準軸AX2は、上面視で図10に示す基準軸AX4と概ね一致し、側面視で図8に示す基準軸AX3と概ね一致する。
第2入光面22は、第2光源32に向かって凸の曲面として構成されている。
第2入光面22の面形状は、当該第2入光面22からインナーレンズ20に入光し、下シリンドリカル面20a2から出光する第2光源32からの光Ray2(図10参照)が、主に第2入光面22から左右方向に隣接する第3入光面23側に照射されて(拡散されて)、所定領域に図4(c)に示す第2部分配光パターンP1bを形成するように構成される。
具体的には、第2入光面22の水平断面形状は、図3に示す第4入光面24と同様の水平断面形状で、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される第2光源32からの光Ray2(図10参照)が、例えば、基準軸AX2に対して左角度θ2L範囲に拡散し、かつ、右角度θ2R範囲に拡散するように構成される。左角度θ2Lは、右角度θ2Rより小さい。
また、第2入光面22の鉛直断面形状は、図2に示す第3入光面23と同様の鉛直断面形状で、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される第2光源32からの光Ray2(図8参照)が鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射されるように構成される。
以上のように第2入光面22によって第2光源32からの光Ray2が制御される結果、図4(c)に示すように、第1部分配光パターンP1a(図4(b)参照)と比べ、左右方向の寸法が短く、光度が低く(図6(c)参照)、かつ、鉛直線Vから遠くにまで形成される第2部分配光パターンP1bが形成される。
次に、第3入光面23について説明する。
第3入光面23は、第3光源33からの光Ray3がインナーレンズ20に入光する面である。第3入光面23からインナーレンズ20に入光した第3光源33からの光Ray3は、下シリンドリカル面20a2から出光する。第3光源33からの光Ray3が辿る光路は、上面視で図9に示す第1光源31からの光Ray1が辿る光路と概ね一致する。
第3入光面23と下シリンドリカル面20a2との間のレンズ部分203(図1、図2参照)は投影レンズとして機能する。このレンズ部分203の焦点F3(光学設計上の基準点)は、第3光源33の下端縁近傍に位置している(図2参照)。以下、この焦点F3を通って車両前後方向に延びる基準軸のことを基準軸AX3という(図2参照)。基準軸AX3は、上面視で図9に示す基準軸AX1と概ね一致する。
図2に示すように、第3入光面23は、第3光源33に向かって凸の曲面として構成されている。
第3入光面23の面形状は、当該第3入光面23からインナーレンズ20に入光し、下シリンドリカル面20a2から出光する第3光源33からの光Ray3(図9参照)が、主に第3入光面23から左右方向に隣接する第2入光面22側に照射されて(拡散されて)、所定領域に図5(b)に示す第3部分配光パターンP2aを形成するように構成される。
具体的には、第3入光面23の水平断面形状は、図9に示す第1入光面21と同様の水平断面形状で、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される第3光源33からの光Ray3(図9参照)が水平方向、例えば、基準軸AX3に対して左角度θ1L範囲に拡散し、かつ、右角度θ1R範囲に拡散するように構成される。左角度θ1Lは、右角度θ1Rより大きい。
また、第3入光面23の鉛直断面形状は、図8に示すように、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される第3光源33からの光Ray3が鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射されるように構成される。
以上のように第3入光面23によって第3光源33からの光Ray3が制御される結果、図5(b)に示すように、第4部分配光パターンP2b(図5(c)参照)と比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く(図6(b)参照)、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第3部分配光パターンP2aが形成される。
次に、第4入光面24について説明する。
第4入光面24は、第4光源34からの光Ray4がインナーレンズ20に入光する面である。第4入光面24からインナーレンズ20に入光した第4光源34からの光Ray4は、上シリンドリカル面20a1から出光する。
図10は、水平断面において第4光源34からの光Ray4が辿る光路の一例である。第4光源34からの光Ray4が辿る光路は、側面視で図8に示す第1光源31からの光Ray1が辿る光路と概ね一致する。
第4入光面24と上シリンドリカル面20a1との間のレンズ部分204(図1、図3参照)は投影レンズとして機能する。このレンズ部分204の焦点F4(光学設計上の基準点)は、図示しないが、第4光源34の下端縁近傍に位置している。以下、この焦点F4を通って車両前後方向に延びる基準軸のことを基準軸AX4という。基準軸AX4は、側面視で図8に示す基準軸AX1と概ね一致する。
図3に示すように、第4入光面24は、第4光源34に向かって凸の曲面として構成されている。
第4入光面24の面形状は、当該第4入光面24からインナーレンズ20に入光し、上シリンドリカル面20a1から出光する第4光源34からの光Ray4(図10参照)が、主に第4入光面24から左右方向に隣接する第1入光面21側に照射されて(拡散されて)、所定領域に図5(c)に示す第4部分配光パターンP2bを形成するように構成される。
具体的には、第4入光面24の水平断面形状は、図10に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される第4光源34からの光Ray4が水平方向、例えば、基準軸AX4に対して左角度θ2L範囲に拡散し、かつ、右角度θ2R範囲に拡散するように構成される。左角度θ2Lは、右角度θ2Rより小さい。
また、第4入光面24の鉛直断面形状は、図8に示す第1入光面21と同様の鉛直断面形状で、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される第4光源34からの光Ray4(図8参照)が鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射されるように構成される。
以上のように第4入光面24によって第4光源34からの光Ray4が制御される結果、図5(c)に示すように、第3部分配光パターンP2a(図5(b)参照)と比べ、左右方向の寸法が短く、光度が低く(図6(c)参照)、かつ、鉛直線Vから遠くにまで形成される第4部分配光パターンP2bが形成される。
本実施形態のフォグランプユニットでは、第1光源31、第2光源32、第3光源33、第4光源34の光度が同等であるため、第1入光面21、第2入光面22、第3入光面23、第4入光面24の面積は同じとしている。各入光面の面積は、対向配置する光源の光度に応じて調整されることが好ましく、例えば、第1光源31と第2光源32の光度が第3光源33と第4光源34の光度より大きい場合には、第3入光面23、第4入光面24の面積を第1入光面21、第2入光面22の面積より大きくする。
以上のように第1入光面21及び第2入光面22によって第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2が制御される結果、図11に示すのと同様に、インナーレンズ20の前面20aから出光する第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2は、上面視でクロスする。
同様に、以上のように第3入光面23及び第4入光面24によって第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4が制御される結果、インナーレンズ20の前面20aから出光する第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4は、上面視でクロスする。
このようにクロスさせることにより、例えば、図11に示すように、フォグランプユニット10の前方にエクステンション80等の構造物が配置されている場合であっても、インナーレンズ20の前面20aから出光する第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2、並びに、第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4が上記構造物で遮られるのを抑制することができる。
また、第1入光面21及び第2入光面22によって第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2が制御される結果、第1光源31によって、鉛直線V近傍の高光度照射領域を形成する配光パターンP1aを構成するとともに、第2光源32によって、配光パターンP1において、鉛直線Vから離れた領域まで左右に広い照射領域を形成する配光パターンP1bを構成することで、配光パターンP1を構成することができる。
同様に、第3入光面23及び第4入光面24によって第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4が制御される結果、第3光源33によって、鉛直線V近傍の高光度照射領域を形成する配光パターンP2aを構成するとともに、第4光源34によって、配光パターンP2において、鉛直線Vから離れた領域まで左右に広い照射領域を形成する配光パターンP2bを構成することで、配光パターンP2を構成することができる。
上記構成のフォグランプユニット10においては、ユーザが車室に設けられた切り替えスイッチ(図示せず)を操作し、第1光源31及び第2光源32を同時点灯させる(第3光源33及び第4光源34を消灯させる)ことで、白色の第1フォグランプ用配光パターンP1が形成される。
第1光源31が点灯すると、第1光源31からの光Ray1は、シェード40の貫通穴H1を通過し、第1入光面21からインナーレンズ20に入光し、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される。
その際、図9に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光する第1光源31からの光Ray1は、第1入光面21の作用により、第1入光面21から左右方向に隣接する第4入光面24側に拡散される。具体的には、基準軸AX1に対して左角度θ1L範囲に拡散し、かつ、右角度θ1R範囲に拡散される。
また、図8に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光する第1光源31からの光Ray1は、第1入光面21及び上シリンドリカル面20a1の作用により、鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射される。
別言すると、第1光源31の光源像が、インナーレンズ20(レンズ部分201)によって前方に反転投影される。
これにより、図4(b)に示す白色の第1部分配光パターンP1aが形成される。第1部分配光パターンP1aは、上端縁に第1光源31の下端縁によって規定されるカットオフラインCL1aを含む。
第2光源32が点灯すると、第2光源32からの光Ray2は、シェード40の貫通穴H2を通過し、第2入光面22からインナーレンズ20に入光し、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される。
その際、図10に示すように、下シリンドリカル面20a2から出光する第2光源32からの光Ray2は、第2入光面22の作用により、第2入光面22から左右方向に隣接する第3入光面23側に拡散される。具体的には、基準軸AX2に対して左角度θ2L範囲に拡散し、右角度θ2R範囲に拡散される。
また、図8に示すように、下シリンドリカル面20a2から出光する第2光源32からの光Ray2は、第2入光面22及び下シリンドリカル面20a2の作用により、鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射される。
別言すると、第2光源32の光源像が、インナーレンズ20(レンズ部分202)によって前方に反転投影される。
これにより、図4(c)に示す白色の第2部分配光パターンP1bが形成される。第2部分配光パターンP1bは、上端縁に第2光源32の下端縁によって規定されるカットオフラインCL1bを含む。
以上のように形成される第1部分配光パターンP1aと第2部分配光パターンP1bとが重畳されることで、図4(a)に示すように、所定領域に白色の第1フォグランプ用配光パターンP1が形成される。
第1フォグランプ用配光パターンP1は、中心光度が相対的に高く、左右方向にワイドな、フォグランプに適したものとなる。
これは、第2部分配光パターンP1bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く(図6(b)参照)、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第1部分配光パターンP1aと、第1部分配光パターンP1aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く(図6(c)参照)、かつ、鉛直線Vから遠くに形成される第2部分配光パターンP1bとが重畳されることで、第1フォグランプ用配光パターンP1が形成されることによるものである。
上記構成のフォグランプユニット10においては、ユーザが車室に設けられた切り替えスイッチ(図示せず)を操作し、第3光源33及び第4光源34を同時点灯させる(第1光源31及び第2光源32を消灯させる)ことで、黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2が形成される。
第3光源33が点灯すると、第3光源33からの光Ray3は、シェード40(シェード部分40a)によって一部遮光されて貫通穴H3を通過し、第3入光面23からインナーレンズ20に入光し、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される。
その際、図9に示すように、下シリンドリカル面20a2から出光する第3光源33からの光Ray3は、第3入光面23の作用により、第3入光面23が左右方向に隣接する第2入光面22側に拡散される。具体的には、基準軸AX3に対して左角度θ1L範囲に拡散し、かつ、右角度θ1R範囲に拡散される。
また、図8に示すように、下シリンドリカル面20a2から出光する第3光源33からの光Ray3は、第3入光面23及び下シリンドリカル面20a2の作用により、鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射される。
別言すると、下端縁に沿った領域がシェード部分40aで覆われた第3光源33の光源像が、インナーレンズ20(レンズ部分203)によって前方に反転投影される。
これにより、図5(b)に示す黄色の第3部分配光パターンP2aが形成される。第3部分配光パターンP2aは、上端縁に第3光源33の下端縁によって規定されるカットオフラインCL2aを含む。
第4光源34が点灯すると、第4光源34からの光Ray4は、シェード40(シェード部分40b)によって一部遮光されて貫通穴H4を通過し、第4入光面24からインナーレンズ20に入光し、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される。
その際、図10に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光する第4光源34からの光Ray4は、第4入光面24の作用により、第4入光面24から左右方向に隣接する第1入光面21側に拡散される。具体的には、基準軸AX4に対して左角度θ2L範囲に拡散し、右角度θ2R範囲に拡散される。
また、図8に示すように、上シリンドリカル面20a1から出光する第4光源34からの光Ray4は、第4入光面24及び上シリンドリカル面20a1の作用により、鉛直方向に集光されて水平面に対して所定角度下向きの方向に照射される。
別言すると、下端縁に沿った領域がシェード部分40bで覆われた第4光源34の光源像が、インナーレンズ20(レンズ部分204)によって前方に反転投影される。
これにより、図5(c)に示す黄色の第4部分配光パターンP2bが形成される。第4部分配光パターンP2bは、上端縁に第4光源34の下端縁によって規定されるカットオフラインCL2bを含む。
以上のように形成される第3部分配光パターンP2aと第4部分配光パターンP2bとが重畳されることで、図5(a)に示すように、黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2が形成される。
第2フォグランプ用配光パターンP2は、中心光度が相対的に高く、左右方向にワイドな、フォグランプに適したものとなる。
これは、第4部分配光パターンP2bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く(図6(b)参照)、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第3部分配光パターンP2aと、第3部分配光パターンP2aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く(図6(c)参照)、かつ、鉛直線Vから遠くに形成される第4部分配光パターンP2bとが重畳されることで、第2フォグランプ用配光パターンP2が形成されることによるものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、色違いのフォグランプ用配光パターン、すなわち、白色の第1フォグランプ用配光パターンP1、黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2を同一の領域に形成することができ、小型化が可能で、かつ、単眼の見栄えのフォグランプユニット10を提供することができる。
色違いのフォグランプ用配光パターンを同一の領域に形成することができるのは、発光色が白色の第1光源31及び第2光源32、発光色が黄色の第3光源33及び第4光源34、並びに、第1〜第4光源31〜34からの光それぞれを制御する第1〜第4入光面21〜24を備えることによるものである。
小型化が可能なのは、発光色ごとにフォグランプユニットを構成するのではなく、1つのフォグランプユニット10が、1つのインナーレンズ20、発光色が白色の第1光源31及び第2光源32、並びに、発光色が黄色の第3光源33及び第4光源34を備えることによるものである。そのため、例えば、直径60mm以下のインナーレンズ20を用いた小型のフォグランプユニット10を実現することができる。
単眼の見栄えとなるのは、第1〜第4光源31〜34からの光それぞれを制御する第1〜第4入光面21〜24をインナーレンズ20の前面20aではなく後面20bに設けたことによるものである。
また、本実施形態によれば、第1光源31及び第2光源32の同時点灯時(第3光源33及び第4光源34は消灯)においても、第3光源33及び第4光源34の同時点灯時(第1光源31及び第2光源32は消灯)においても、インナーレンズ20全体が発光するため、単眼の見栄えを実現できる。
第1光源31及び第2光源32の同時点灯時(又は第3光源33及び第4光源34の同時点灯時)にインナーレンズ20全体が発光するのは、発光色が白色の第1光源31及び第2光源32が矩形の一方の対角位置にそれぞれ配置され、かつ、発光色が黄色の第3光源33及び第4光源34が矩形の他方の対角位置にそれぞれ配置されていることによるものである。
また、本実施形態によれば、フォグランプユニット10の前方にエクステンション80等の構造物が配置されている場合であっても、インナーレンズ20の前面20aから出光する第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2、並びに、第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4が上記構造物で遮られるのを抑制することができる。
これは、第1光源31及び第2光源32の同時点灯時、インナーレンズ20の前面20aから出光する第1光源31からの光Ray1及び第2光源32からの光Ray2が、上面視でクロスすることによるものである。同様に、第3光源33及び第4光源34の同時点灯時、インナーレンズ20の前面20aから出光する第3光源33からの光Ray3及び第4光源34からの光Ray4が、上面視でクロスすることによるものである。
また、本実施形態によれば、中心光度が相対的に高く、左右方向にワイドな、フォグランプに適した白色の第1フォグランプ用配光パターンP1を形成することができる。
これは、第2部分配光パターンP1bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第1部分配光パターンP1aと、第1部分配光パターンP1aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く、かつ、鉛直線Vから遠くに形成される第2部分配光パターンP1bとが重畳されることで、第1フォグランプ用配光パターンP1が形成されることによるものである。
同様に、中心光度が相対的に高く、左右方向にワイドな、フォグランプに適した黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2を形成することができる。
これは、第4部分配光パターンP2bと比べ、左右方向の寸法が短く、光度が高く、かつ、鉛直線Vから近くに形成される第3部分配光パターンP2aと、第3部分配光パターンP2aと比べ、左右方向の寸法が長く、光度が低く、かつ、鉛直線から遠くに形成される第4部分配光パターンP2bとが重畳されることで、第2フォグランプ用配光パターンP2が形成されることによるものである。
また、本実施形態によれば、インナーレンズ20の小型化、ひいては、フォグランプユニット10の小型化が可能となる。
これは、インナーレンズ20の前面20aのうち第1光源31からの光Ray1が出光する領域と第4光源34からの光Ray4が出光する領域の少なくとも一部がオーバーラップし、かつ、インナーレンズ20の前面20aのうち第2光源32からの光Ray2が出光する領域と第3光源33からの光Ray3が出光する領域の少なくとも一部がオーバーラップしていることによるものである。
したがって、インナーレンズ20の前面20aのうち第1光源31からの光Ray1が出光する領域と第4光源34からの光Ray4が出光する領域がオーバーラップせず、かつ、インナーレンズ20の前面20aのうち第2光源32からの光Ray2が出光する領域と第3光源33からの光Ray3が出光する領域がオーバーラップしていない場合と比べ、インナーレンズ20の小型化、ひいては、フォグランプユニット10の小型化が可能となる。
また、本実施形態によれば、第1〜第4入光面21〜24の面形状は、第1〜第4光源31〜34からの光Ray1〜Ray4の入射角が比較的小さくなる形状、つまり、フレネルロスが少なく第1〜第4光源31〜34からの光Ray1〜Ray4がインナーレンズ20に入光しやすい形状となる。
これは、第1〜第4光源31〜34からの光に対する鉛直方向の集光を、第1〜第4入光面21〜24だけでなくシリンドリカル面20a1、20a2も担当することによるものである。
また、インナーレンズ20の前面20aをシリンドリカル面20a1、20a2とすることで、すなわち、インナーレンズ20の前面20aの水平断面形状を直線とすることで、第1〜第4入光面21〜24を以上のように構成(設計)するのが容易になるという利点もある。インナーレンズ20の前面20aを平面として構成した場合も同様である。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、発光色が白色の光源として第1光源31及び第2光源32の2つを用い、発光色が黄色の光源として第3光源33及び第4光源34の2つを用いた例について説明したが、これに限定されない。
図12は、各光源の配置の変形例である。
例えば、図12(a)に示すように、発光色が白色の光源として1つの光源(例えば、第1光源31)を用い、発光色が黄色の光源として1つの光源(例えば、第3光源33)を用いてもよい。この場合、図示しないが、発光色が白色の1つの光源、発光色が黄色の1つの光源がそれぞれ対向する2つの入光面が設けられる。そして、一方の入光面の面形状は、当該入光面からインナーレンズ20に入光し、上シリンドリカル面20a1から出光して前方に照射される第1光源31からの光が、所定領域に白色の第1フォグランプ用配光パターンP1を形成するように構成される。同様に、他方の入光面の面形状は、当該入光面からインナーレンズ20に入光し、下シリンドリカル面20a2から出光して前方に照射される第3光源33からの光が、所定領域に黄色の第2フォグランプ用配光パターンP2を形成するように構成される。
また、図示しないが、発光色が白色の光源としてN1個(N1は2以上の整数)の光源を用い、発光色が黄色の光源としてN2個(N1は2以上の整数)の光源を用いてもよい。この場合、図示しないが、発光色が白色のN1個の光源、発光色が黄色のN2個の光源がそれぞれ対向するN1個の入光面、N2個の入光面が設けられる。
例えば、図12(b)〜図12(d)に示すように、発光色が白色の光源として3つの光源(例えば、各光源31、32、35)を用い、発光色が黄色の光源として3つの光源(例えば、各光源33、34、36)を用いてもよい。この場合、図示しないが、発光色が白色の3つの光源、発光色が黄色の3つの光源がそれぞれ対向する6つの入光面が設けられる。
また、上記実施形態では、インナーレンズ20の前面20aが上シリンドリカル面20a1と下シリンドリカル面20a2とを含む例について説明したが、これに限らない。例えば、インナーレンズ20の前面20aは、平面(例えば、基準軸AX1等に直交する平面)であってもよいし、曲面(例えば、前方に向かって凸のレンズ面)であってもよい。
また、インナーレンズ20の前面20aは、図12(c)に示すように、2つのシリンドリカル面に限らず、例えば、3つのシリンドリカル面20a1、20a2、20a3を含んでいてもよい。
また、インナーレンズ20の前面20aは、図12(d)に示すように、前面20aを中心に放射状に分割されていてもよい。
また、上記実施形態では、第1光源31及び第2光源32を矩形Bの一方の対角位置にそれぞれ配置し、第3光源33及び第4光源34を矩形Bの他方の対角位置にそれぞれ配置する例について説明したが、これに限らない。
例えば、図12に示すように、色違いの光源を六角形等の多角形の頂点位置に交互に配置してもよい。
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記各実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。