JP7151190B2 - 車両用灯具 - Google Patents
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(1)本発明の車両用灯具は、複数の光源が並んで配置された光源ユニットと、前記複数の光源からの光を路面に向けて屈折させるレンズと、を備え、前記光源ユニットは、前記レンズとの位置関係が固定されて配置されており、前記複数の光源は、前記レンズの焦点から離れる方向に並んでおり、前記複数の光源のうち最も前記焦点に近い第1光源は、最も遠い第1路面範囲を照射し、前記第1光源に並ぶ他の光源は、前記焦点から離れた距離に応じて、前記第1路面範囲から離れた路面範囲を照射する。
(2)上記(1)の構成において、前記複数の光源は、前記焦点から上方向に直線状に並んでいる。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記複数の光源は、水平方向に直線状に並んでいる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの構成において、前記光源ユニットは、前記光源の周囲に、前記光源が照射する隣り合う路面範囲同士の間の路面範囲に向かうように、前記光源からの光を反射させて前記レンズに導くリフレクタを備える。
(5)上記(4)の構成において、前記光源ユニットは、前記第1光源に隣接して配置され、反射光の少なくとも一部が前記第1路面範囲に隣接する第2路面範囲を照射する第2光源を有し、前記リフレクタは、前記第1光源と前記第2光源との間に配置され、前記第1路面範囲と前記第2路面範囲との間の路面範囲に向かうように、前記第1光源からの光を反射させて前記レンズに導く。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの構成において、前記光源ユニットは、前記光源からの光の一部を通過させるスリットを有するシェードを備え、前記シェードは、前記第1光源からの光が通過する第1スリットが前記焦点に位置するように設置される。
(7)上記(6)の構成において、前記第1スリットは、前記第1光源を含む少なくとも2つの前記光源からの光が通過する形状に形成されている。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための第1の形態(以下、「第1実施形態」と称する。)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。また、実施形態において、特に断りがない場合、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」は、各々、車両200に乗車する運転者から見た方向を示す。また、直進方向を基準として、車両200の中心側を「内」、外側を「外」という。
具体的には、図1に示すように、左前方に配置された車両用灯具100を代表として説明すると、車両用灯具100は、複数の光源Cが並んで配置された光源ユニット10と、複数の光源Cからの光を路面G(不図示)に向けて屈折させるレンズ20と、光源ユニット10及びレンズ20を固定して支持するハウジング(不図示)とを備えている。
光源Cは、基板上に、樹脂材料で封止された発光チップを備えたものである。光源Cは、平面視において正方形又は長方形の矩形状となっている。なお、各光源Cは、単一の発光チップを備えたものを一つの単位としてもよく、複数の発光チップを配列(例えば、4つを横並びに配列、4つをマトリクス状に配列)したものを一つの単位としてもよい。
このように、複数の光源Cのうち最も焦点Fに近い第1光源C1は、最も遠い第1路面範囲z1を照射し、第1光源C1に並ぶ他の光源Cは、焦点Fから離れた距離に応じて、第1路面範囲z1から離れた路面範囲を照射し、路面Gに像を投影する。
よって、可動機構を要することなく、所望の路面位置に像を投影できる。
このようにして、車両用灯具100は、可動機構を要することなく、近くから遠くまでの路面位置に、線状の像を投影できる。
次に、図面を参照して、本発明を実施するための第2の形態(以下、「第2実施形態」と称する。)について詳細に説明する。
図4は、第2実施形態に係る車両用灯具100における側断面の概略図である。図5は、図4におけるB矢視図であり、光源ユニット10及びリフレクタRを示す正面図である。図6は、第2実施形態に係る車両用灯具100によって路面Gに投影された像の説明図である。
なお、第2実施形態に係る車両用灯具100は、リフレクタRを有する点で第1実施形態に係る車両用灯具100と異なるので、以下、共通する部分の説明は省略される場合がある。
なお、図4において、説明を簡単にするため、代表として、第1光源C1、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光が、光軸Xに平行にレンズ20の入射面21から入射し、レンズ20の出射面22から屈折して出射する光路L1、L2及びL3が示されており、また、第1光源C1、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光が、リフレクタRを介して、光軸Xに平行にレンズ20の入射面21から入射して屈折し、レンズ20の出射面22から出射する光路M1、M2及びM3が示されている。しかしながら、実際は、第1光源C1、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光は所定の立体角の範囲でレンズ20に入射し、入射面21で適宜屈折し、出射面22で適宜屈折して、路面Gにおける所定の範囲を照射するように設定されており、また、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光の一部はリフレクタRで反射し、所定の立体角の範囲でレンズ20に入射し、入射面21で適宜屈折し、出射面22で適宜屈折して、路面Gにおける所定の範囲を照射するように設定されている。
また、リフレクタRを設けたことにより、各々の光源Cが間隔を置いて配置されていても、明暗差やパターンの照度分布のムラのない均一な配光となる配光パターンを形成することができる。
例えば、第1光源C1の周囲を囲むように配置されたリフレクタRの反射面r1は、光軸Xに対して角度θ1で傾斜しており、第1光源C1からの光をレンズ20に向けて反射させ、レンズ20を介して路面Gを照射する。同様に、反射面r2は、光軸Xに対して角度θ2で傾斜しており、反射面r3は、光軸Xに対して角度θ3で傾斜している。なお、各光源Cの周囲を囲むように配置された反射面rが光軸Xに対してなす角度θは、その光軸Xを中心とする上下左右の各反射面rで同じ角度でなくてもよい。
また、リフレクタRは、第3光源C3の上に配置されており、第3路面範囲z3より近い路面範囲e3に向かうように、第3光源C3からの光を反射させてレンズ20に導いている。
したがって、第1路面範囲z1、第2路面範囲z2及び第3路面範囲z3だけでなく、第1路面範囲z1と第2路面範囲z2との間の路面範囲e1、及び、第2路面範囲z2と第3路面範囲z3との間の路面範囲e2にも光が照射されるので、第1路面範囲z1、第2路面範囲z2及び第3路面範囲z3と、それら相互の間の路面範囲e1及び路面範囲e2との明暗の差を小さくでき、路面に連続した線状の像を投影できる。
また、第1路面範囲z1、第2路面範囲z2、第3路面範囲z3、路面範囲e1、路面範囲e2及び路面範囲e3が直線状に並び、路面に連続した線状の像を投影できるので、その線上及び延長線上にある歩行者又は障害物等のオブジェクトOBJに向けて運転者又は歩行者の視線を誘導でき、注意を促すことができる。
次に、図面を参照して、本発明を実施するための第3の形態(以下、「第3実施形態」と称する。)について詳細に説明する。
図7は、第3実施形態に係る車両用灯具100における側断面の概略図である。図8は、図7におけるD矢視図であり、光源ユニット10及びリフレクタRを示す正面図である。図9は、図7におけるE矢視図であり、シェードSを示す正面図である。図10は、第3実施形態に係る車両用灯具100によって路面に投影された像の説明図である。
なお、第3実施形態に係る車両用灯具100は、シェードSを有する点で第1実施形態又は第2実施形態に係る車両用灯具100と異なるので、以下、共通する部分の説明は省略される場合がある。
なお、図7において、説明を簡単にするため、代表として、第1光源C1、第2光源C2、第3光源C3及び第4光源C4のそれぞれからの光が、光軸Xに平行にレンズ20の入射面21から入射し、レンズ20の出射面22から屈折して出射する光路L1、L2及びL3が示されており、また、第1光源C1、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光が、リフレクタRを介して、光軸Xに平行にレンズ20の入射面21から入射して屈折し、レンズ20の出射面22から出射する光路M1、M2及びM3が示されている。しかしながら、実際は、第1光源C1、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光は所定の立体角の範囲でレンズ20に入射し、入射面21で適宜屈折し、出射面22で適宜屈折して、路面Gにおける所定の範囲を照射するように設定されており、また、第2光源C2及び第3光源C3のそれぞれからの光の一部はリフレクタRで反射し、所定の立体角の範囲でレンズ20に入射し、入射面21で適宜屈折し、出射面22で適宜屈折して、路面Gにおける所定の範囲を照射するように設定されている。
詳細には、図8に示すように、光源ユニット10は、正面視において、最も焦点Fに近い箇所に、第1光源C1及び第4光源C4を水平方向(横方向)に隣接して並べて配置している。
また、光源ユニット10は、第1光源C1及び第4光源C4の上に、第2光源C2を隣接して配置しており、第2光源C2の上に、第3光源C3を隣接して配置している。
リフレクタRは、図8に示すように、正面視において、光源Cの周囲を囲むように、格子状に形成されている。
詳細には、リフレクタRは、反射面rを上下左右に有する開口を複数有しており、例えば、各光源Cに対向する位置に、それぞれ一つの矩形状の開口を有した状態で、一体に形成されている。
リフレクタRは、第1光源C1の周囲を囲むように反射面r1を配置しており、同様に、第2光源C2の周囲を囲むように反射面r2を、第3光源C3の周囲を囲むように反射面r3を、第4光源C4の周囲を囲むように反射面r4を、それぞれ配置している。
シェードSは、図9に示すように、スリットsが焦点Fの位置になるように配置されている。これにより、スリットsを通過した光の形状に対応する像を、くっきりと路面Gに投影できる。
しかしながら、シェードSを配置することにより、像の輪郭における外側に向かうにつれて光度が低下する部分を遮光でき、路面Gに投影する像を、くっきりとした輪郭で投影できる。
また、シェードSは、第1路面範囲z1を照射する第1光源C1からの光が通過する第1スリットs1が焦点Fに位置するように設置されている。よって、最も遠方を照射する光源Cからの光が路面Gに投影する像を、くっきりとした輪郭で投影できる。
また、第2光源C2及び第3光源C3は、光路L2及び光路L3をたどり、第1路面範囲z1から近傍に順次離れた、第2路面範囲z2、第3路面範囲z3及び第4路面範囲z4のそれぞれを含む範囲に向けて光を照射する。
第2光源C2からの光の一部は、リフレクタRの反射面r2によって反射されて光路M2をたどり、例えば、第2路面範囲z2と第3路面範囲z3との間の路面に向けて照射される。
第3光源C3からの光の一部は、リフレクタRの反射面r3によって反射されて光路M3をたどり、例えば、第3路面範囲z3と第4路面範囲z4との間の路面に向けて照射される。
第2光源C2からの光の一部は、シェードSによって遮光されて、第2スリットs2及び第3スリットs3を通過する。
第3光源C3からの光の一部は、シェードSによって遮光されて、第3スリットs3及び第4スリットs4を通過する。
また、路面Gに投影された像の輪郭を、よりくっきりとした状態で投影できるので、路面Gに線状の像を組み合わせた図形、マーク、文字等を投影でき、歩行者又は障害物等のオブジェクトOBJに向けて運転者又は歩行者の視線を誘導できるようになり、メッセージ性のある注意を促すことができる。
次に、図面を参照して、本発明を実施するための第4の形態(以下、「第4実施形態」と称する。)について詳細に説明する。
図11は、第4実施形態に係る車両用灯具100における側断面の概略図である。なお、第4実施形態に係る車両用灯具100は、2枚のレンズ、すなわち、第1レンズ30及び第2レンズ40を有する点で第1実施形態から第3実施形態に係る車両用灯具100と異なるので、以下、共通する部分の説明は省略される場合がある。
第1レンズ30は、第2レンズ40に対向する入射面31と、入射面31から入射された光を路面Gに向けて出射する出射面32とを有している。第1レンズ30は、車両の前方にある運転視界V(路面Gを照射する方向)に向けられた光軸Xを有し、所定距離だけ離れた位置に焦点Fを有している。入射面31は凹面で形成されており、出射面32は車両前方側に凸の球面状に形成されている。入射面31又は出射面32には、所望の像を得るため、適宜、ローレット等による光拡散部が形成されている。
また、第2レンズ40は、第1レンズ30より光源C側に配置されている。
第2レンズ40は、光源Cに対向する入射面41と、入射面41から入射された光を第1レンズ30に向けて出射する出射面42とを有している。第2レンズ40は、車両の前方にある運転視界V(路面Gを照射する方向)に向けられた光軸Xを有し、所定距離だけ離れた位置に焦点Fを有している。入射面41及び出射面42は、共に、凸の球面状に形成されている。入射面41又は出射面42には、所望の像を得るため、適宜、ローレット等による光拡散部が形成されている。
20 レンズ
30 第1レンズ
40 第2レンズ
21、31、41 入射面
22、32、42 出射面
100 車両用灯具
200 車両
F 焦点
G 路面
OBJ オブジェクト
R リフレクタ
V 運転視界
X 光軸
S シェード
s スリット
s1 第1スリット
s2 第2スリット
s3 第3スリット
z 路面範囲
z1 第1路面範囲
z2 第2路面範囲
z3 第3路面範囲
z4 第4路面範囲
C、C1、C2、C3、C4 光源
e1、e2、e3 路面範囲
L1、L2、L3、M1、M2、M3 光路
r、r1、r2、r3 反射面
θ、θ1、θ2、θ3 角度
Claims (7)
- 車両用灯具において、
複数の光源が並んで配置された光源ユニットと、
前記複数の光源からの光を路面に向けて屈折させるレンズと、を備え、
前記光源ユニットは、前記レンズとの位置関係が固定されて配置されており、
前記複数の光源は、前記レンズの焦点から離れる方向に並んでおり、
前記複数の光源のうち最も前記焦点に近い第1光源は、最も遠い第1路面範囲を照射し、
前記第1光源に並ぶ他の光源は、前記焦点から離れた距離に応じて、前記第1路面範囲から離れた路面範囲を照射し、
前記光源ユニットは、前記光源からの光の一部を通過させるスリットを有するシェードを備え、
前記シェードは、前記第1光源からの光が通過する第1スリットが前記焦点に位置するように設置され、
前記スリットは前記複数の光源に対向して設けられ、
前記スリットは前記路面に投影する複数の像に対応して複数設けられている
ことを特徴とする車両用灯具。 - 前記第1スリットは、前記第1光源を含む少なくとも2つの前記光源からの光が通過する形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記スリットの形状は、前記路面に投影する像の形状に対応して形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の車両用灯具。 - 前記光源ユニットは、前記光源の周囲に、前記光源が照射する隣り合う路面範囲同士の間の路面範囲に向かうように、前記光源からの光を反射させて前記レンズに導くリフレクタを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用灯具。 - 前記光源ユニットは、
前記第1光源に隣接して配置され、前記第1路面範囲に隣接する第2路面範囲を照射する第2光源を有し、
前記リフレクタは、前記第1光源と前記第2光源との間に配置され、反射光の少なくとも一部が前記第1路面範囲と前記第2路面範囲との間の路面範囲に向かうように、前記第1光源からの光を反射させて前記レンズに導く
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用灯具。 - 前記複数の光源は、前記焦点から上方向に直線状に並んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。 - 前記複数の光源は、水平方向に直線状に並んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
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