JP2019212253A - 水泳時装着具 - Google Patents

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光晴 木次谷
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Abstract

【課題】 幼稚園や保育園などのプール遊びにおいて、20センチメートル程度の水深の浅いプールでも溺れによる子どもの死亡事故が度々発生しているが解決には至っていない。本発明は、子どもの水泳や水遊びを見守る監視者に対し、子どもの溺れ状態を速やかに発見し、迅速な救命救急を行うことで、子どもの命を救うために発案した水泳時装着具を提供する。【解決手段】 プールで遊ぶ子どもの顔面が水面下に没した呼吸不能状態を検出する接水検出部と自律的運動が停止した状態を検出する運動停止検出部と、予め設定した運動停止示す基準値との比較により、異常判定を行う異常判定処理部と、異常判定後に、監視者に対し、可視光発光動作と可聴音鳴動動作により救命救急処置を要する緊急事態発生を通知するための異常通知処理部で構成し、プールで遊ぶ子どもの頭部に容易に装着可能な機構を施した水泳時装着具で解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、幼稚園や保育所などで行われる子どもの水泳や水遊びを見守る監視者に対し、子どもの溺れ状態を速やかに発見し、迅速な救命救急を行うことで、溺れた子どもの命を救うことができるように、安全監視の強化を目的として発案した水泳時装着具に関するものである。
毎年、平均約80人(0歳から12歳までの年齢)の子どもが溺水事故で死亡している。子どもの溺水事故は、わずか20センチメートル程度の水深のプールでも起こっており、子どもの溺水は、早く、静かに進行するために、子どもの遊びを監視する監視者が気付くことが困難であるという特徴を有する。
幼稚園、保育園などの子どもの水遊びは、十数人程度の子どもが面積の小さいプールで密集した状態で行われることが多い。その際、子ども同士のぶつかりや、押されたりすることによる接触により重心が崩れ、頭部から水中に転倒してしまうリスクがある。
またこの他に子どもがプールで転倒しやすい要素には、子どもの身体的特徴や保有する能力がある。子どもの頭部は身体の大きさの割に重く、また、体の高い位置に重心がある。これに加え、目線の位置が低く、かつ、視界が狭く、興味の対象に関心が集中する特性があり、自分の置かれた状況全体を見渡し、とっさに判断する力や危険を予知する能力が大人と異なり乏しいことなどが事故発生に大きな影響を及ぼしている。
子どもがプールの水面に顔面から転倒し、顔面が水面下に沈んでしまうと、子どもは大人と異なり反射的に水を飲み込まない様に咽頭蓋で気管を塞ぐことが出来ず、気管内に水を吸引してしまう。そして、気管に水が入ってしまうと、子どもの対処能力が未発達のため、10数秒程度の短い時間で体が動かない状態になり、短い時間経過で溺れに至ってしまう。
一般的には、子どものプール遊び時には、監視者が1名から3名程度配置されるが、監視者の人数に比べ、監視対象の子ども数の方が相対的に多い。監視者は、プールで遊んでいる子どもが溺れないように目視確認で異常監視をしようとするが、多人数の子どもが密集した状態で、且つ、プール内をランダムに動き回って遊んでいる状況においては、そのうちの一人の子どもに異常が発生したことを認識することは困難である。
子どもが溺れそうになった時には、水面で手をばたつかせながら大声で助けを求めるものと思われがちであるが、段落[0005]で示した様に、子どもの溺れは、早く静かに進行するため、監視者が、子どもの溺れ状態の発生に気付かず、プール遊びが終わり、子どもたちがプールから上がった時にようやく異常に気付くといった事態が発生する。
この時点で溺れを発見しても、既に呼吸停止から数分以上経過している場合が多く、後述する救命曲線の蘇生率の低い状態での救命救急処置となってしまうために、助けることが叶わず死亡してしまう。この様な理由により、子どもの溺れ状態を監視者の力だけで早期に発見することは困難と言える。
子どもの溺水による呼吸停止状態を救命する際の目安となるのがドランカーの救命曲線である。ドランカーの救命曲線とは、呼吸停止から救命処置開始までの経過時間と蘇生率を経験則より導いたものである。呼吸停止から約2分以内に救急救命処置を施せば、蘇生率は約90%と高いが、時間が経過し、呼吸停止後約5分で蘇生率は約25%と急速に低下するというものである。
この経験則より、溺れた子どもを救命するには、可能な限り早く溺れによる呼吸停止から救命処置を行う必要があることがわかる。子どもを溺水事故から救命するためには、子どもの溺れ状態を如何に早く発見し、救命救急処置を行うかにかかっていると言っても過言ではない。図1にドランカーの救命曲線を示す。
本発明は、これらの課題を解決するために、子どもの溺れ状態に至る状態変化を定義すると共に、溺れ状態の検出条件を定め、速やかに溺れを検知し、監視者へ確実に異常を通知することで、不慮の事故と呼ばれる子どもの溺水事故の発生を防ぐことを目的とする。
過去には、溺れ状態を監視する先行技術が存在するが、いずれも、子どもが水面下に水没した状態を検出するものである。この状態で溺れを発見したとしても、子どもの顔面が接水し、呼吸が停止した状態から救命処置を始めるまでに数分以上経過してしまうことが想定される。溺水により、呼吸停止状態が長く続いた後に、監視者が救命救急処置を施したとしても、溺れた子どもが蘇生する可能性が低いため、根本的な解決には至らない。これは、先に示したドランカーの救命曲線における呼吸停止と蘇生率の関係から説明できる。
また、溺れを検出する検出部を身体のどの部分に装着するのかが具体的に指定されていない場合もある。子どもが水深の浅いプールで溺れた場合に、溺れ状態を検出する部分が必ずしも水中に存在するとは特定できないために、子どもの溺れ状態を確実に検出できるとは限らない。よって、過去の技術では、監視者が、子どもの溺水状態に陥った事を早期に発見することは困難と考える。
特開昭56−145870号公報に開示された装置は、水中に没すると超音波を出す装置を頭頂に取り付けた水泳用帽子に関するものである。しかし、3歳から6歳の頭長の平均値は、164ミリメートルから172ミリメートルであるために、頭長程度の浅い水深のプールでうつぶせに倒れ溺水状態に陥ってしまうと、検出部が溺れ状態を検出できない場合が考えられる。
特開2006−232109号公報に開示された装置は、人が溺れたことを確実、容易に探知可能な、コンパクトな構成の装置を提供することである。しかし、この装置は、使用者の口及び鼻の付近に配置され、当該装置の水圧をセンサで検出する方式で溺れ状態を検出する技術を用いているので、水深が20センチメートル程度のプールの場合では、子どもの口と鼻が水没していても十分な水圧がかからないために、溺水事故を検出することは困難である。
特開2007−26331号公報に開示された装置は、遊泳者に装着した加速度センサ、又は角速度センサ、もしくは両方からなる運動検出部が、遊泳者が一定時間運動していない場合に異常を検出し、水中超音波を利用して遊泳者の周辺に配置された受信部に送信し、プールや海中で遊泳者が溺れたとして警報を発することで、目視によらず溺者を検知することが可能である。
この技術を子どものプール遊びに適用した場合、プールに水中音波を用いた溺れ信号の伝達手段を設置する必要があり、高コストになる可能性がある。また、先に述べた様に、小学校や幼稚園などのプール遊びにおいては、多人数の子どもが同時にプール遊びを行うために、溺れた子どもを検出したとしても、その際に子どもに設置された装置から発信される水中音波が、遊んでいる子どもが障壁となり、確実に受信できないという可能性が考えられる。それに伴い、子どもの溺れの発見が遅れ、救命できる可能性が低下することが想定される。
また、顔面の接水状態を検出していないため、例えば子どもがプールサイドにつかまってじっとしている状態も溺れ状態と誤認識する可能性が高い。
特開2002−140776号公報に公開されたシステムは、首から下げるケーブルに圧電素子を組込み、ペンダントヘッドの部分に圧電素子からの人体活動情報や水に人体が浸かっているかを検知する処理機能を有したペンダント形状の人体状態検出装置である。
この先行技術は、ケーブル状の圧電素子が人体に接触していれば心拍や呼吸に基づく体動を検知し溺れで呼吸停止したことを検知するものであるが、呼吸に基づく体動の周期が0.1Hz(10秒に1回の周期)の場合、呼吸停止を検出するために、無信号の検出条件を10秒単位での数周期以上無信号と定義することにより、この条件においては呼吸停止後数十秒経過したあとに、溺れ状態を検出することになるので、速やかに異常確認を行うことは困難と考える。よって、早く静かに進行する子どもの溺れ状態を早く、確実に検出できるとは限らないと考える。
水没センサ(商品名iSwimband、Aquatic Safety Concepts社製)は、ヘッドバンドやリストバンド形式で子どもの身に着けることが出来る水没センサである。これを身に着けた子どもが、一定時間水没したことを、無線通信により、子どもの親や監視者の持つ携帯通信端末装置のアプリケーションプログラムと連携し、または無線接続が途切れた際に、音と画面で保護者に対して警告を発する水没検出センサ装置である。
この水没センサは、子どもの頭部や腕などに取り付けることで、子どもがプールに入っている、もしくは子どもの頭がプールの水面下に沈んでいることを、無線通信を介して、親などの監視者の有する携帯通信端末装置などに通知するものであるが、センサそのものが水没していることで溺れ状態を検出するものである。このセンサを子どもの顔面に装着することにはならないため、頭部がほとんど水上に出ているものの、顔面のみが水深の浅いプールなどに没している場合の異常検出は出来ないと考えられる。
特開昭56−145870号公報 特開2006−232109号公報 特開2007−26331号公報 特開2002−140776号公報
水没センサ 商品名iSwimband(Aquatic Safety Concepts社)2014年
当発明は、幼稚園や保育園などで実施されるプール遊びにおいて、20センチメートル程度の水深の浅いプールでも発生し得る溺れによる子どもの死亡事故を防止するために、発案したものである。当発明は、子どもの溺れ状態を確実に検知し、子供の遊びを見守る監視者に対し、救命処置を早急に、且つ、確実に実施できるよう、異常通知を行うための安全監視支援機能を提供することを課題とする。
幼稚園や保育園のプール遊び時の水深は、約20センチメートル以上と定義する。その理由は、平成23年7月11日に神奈川県大和市の私立幼稚園のプール遊び時に、一人の園児が水深約20センチメートルのプールで溺れ、死亡した事故事例に基づく。この事故事例は、フープくぐり遊び後に発覚した溺水による死亡事故である。
フープくぐり遊びとは、3歳から4歳のまだ泳ぐことのできない幼児のプール遊びの一つである。大人がプール内で水面とほぼ直角にフープをかざし、そのフープの輪を幼稚園園児が両手をプールの底について、顔を上げ、足を後ろに伸ばした鰐の様な態勢をとり、両腕を使ってプールの中を腹ばいになって進行する形式の遊びである。
この事故は、監視者が子どものプール遊び時に約3分程度の間、プールで遊んでいる子どもから目を離した際に起こった溺水事故である。平成26年6月20日消費者安全調査委員会による平成23年7月11日に神奈川県内の幼稚園で発生したプール事故調査報告書に示されている。
子どもが呼吸できない状態に陥ったことを確実に検出する手段について示す。
子どもの左右のこめかみのそれぞれに接水検出端子を設け、端子間に水が着水し、着水による端子間抵抗値の減少を検出することで、子どもの顔面が水面下に没していることを接水検出部で検知する。
子どもの左右のこめかみが、同時に着水していることは、顔面が水面下にあることを示している。つまり、子どもの鼻と口は水中に没しており、子どもが自力で呼吸できない呼吸不能状態にあることを示している。
子どもが溺水呼吸停止による運動機能停止を検出する方法について示す。子どもの首を起点とする前後・左右の倒れ方向の運動量と首から頭頂を結ぶ軸回りの回転方向の運動量が、予め設定した運動停止を示す基準値以下になったことを運動停止検出部で検出する。
この状態は、溺れた子どもの呼吸停止による意識喪失状態を示し、呼吸不能から単独で回復不可能であることが判別できる。
監視タイマーにより誤判定を防止する。異常判定処理部において、水面下検知部と運動変位検出部がともに条件を検知し、かつ、予め設定した監視タイマー回路による経過判定時間に至った際に、異常通知処理を起動する。タイマー値は、数十秒間の範囲で子どもの年齢に最適な値に可変設定することが可能である。
タイマー回路により、溺れによる異常状態が連続していることを判定することで、潜水や水面への顔付けなどの泳ぎの練習などと区別することが可能である。子どもが水面下の顔つけ我慢比べなどで、水中に潜り、息を止めるような場合に、我慢できる時間を想定し、タイマー値を設定できる。
また、この時間設定値は、子どもの年齢に適した値に変更することが可能で、子どもの年齢による活動レベルに最適な値に設定できる。
この時間設定値は、図1に示したドリンカーの救命曲線で示す蘇生率が約90%の呼吸停止から約2分以内に救命救急処置が実施できる時間を満足するものとする。
検出した異常を速やかにかつ確実に監視者へ通知する方法について示す。異常判定処理部が異常判定処理を実行し、異常通知処理部に対し処理の起動をかけることで可視光発光と可聴音鳴動が行われる。異常通知部による可視光発光と可聴音鳴動により、監視者への溺れ状態通知を行うことで、素早い救命処置を行うことが可能である。
可視光発光動作と可聴音鳴動動作による異常通知は、異常検出を起点に時間経過による段階的な点滅時間間隔を早くすることにより、監視者に対し、おおよその時間経過を知らせることができる。
異常通知処理部の可視光発光による異常通知は、監視者の視覚に直接的に異常発生を通知するために高輝度の発光素子を用いる。可視光発光は、異常検出を起点に時間経過と共に段階的に点滅が加速する方式により、救命活動に集中している監視者へ異常検出からの時間経過を知らせることで、溺れた子どもに対する救命処置を開始した時間的目安を提示できる。
また、可視光による発光の利点として、溺れた子どもの近くにいて、溺れに気が付いていない他の子どもにも異常が発生したことを伝達することが可能となり、これらの子どもが、溺れ事故が発生したことを監視者へ伝えるなどの副次的効果も期待できる。
異常通知処理部の可聴音鳴動による異常通知は、溺れ状態を検出後、可聴音を鳴動させると共に、溺れ状態検出情報を無線通信により監視者用端末装置に送り、監視者用端末装置はデータ処理を行って、溺れ条件の推移を監視者用端末の画面に表示し、可聴音鳴動と監視者用端末装置の監視画面に異常表示を行うことで監視者に通知する。
可聴音鳴動による異常通知については、可聴音を可視光発光に同期して鳴動させることで、監視者の視覚だけでなく聴覚にも異常を訴えることで、監視者が何らかの理由で目を離している場合でも、監視者は異常発生を確実に認識することが出来る。
また、監視用端末装置に異常発生情報を送り、溺れの発生を通知することで、直接的に子どものプール遊びを監視している監視者以外の施設の管理者などにも、異常発生を通知することで、救急車の手配を行うなど、並行して救命救急の対応を進めることが可能になる。
子どもが水遊びにおいて容易に装着可能とする手段について示す。子どもがプールなどで水遊びする際、水泳帽を被る習慣があることに着目するとともに、頭部に溺れ状態を検出する条件が集約していることより、水泳帽の上から頭部に被る方式が妥当と考える。
その理由は、接水検出部の接水検出端子は、子どもの両こめかみ部分に配置する必要があること、また、監視者に対する可視光発光と可聴音鳴動による異常通知を行う異常通知部の表示回路を後頭部から頭頂にかけて実装することで、うつ伏せ状態で溺れやすい傾向に対応し、監視者へ確実に異常警報を通知できる。以上より、機能を構成する接水検知部、接水検出端子、運動停止検出部、異常判定処理部ならびに異常通知部のすべてを子どもの頭部に装着する。
これらの機能は電気回路で構成する関係で、各部は、防水処置を施した筐体に収容し、子どもの頭部に設置する。内部回路への電力供給は、再充電可能な二次電池を用いる。この二次電池も防水処置を施した筐体に収容され、子どもの頭部に装着することで、水没しても機能が損なわれないようにする。
回路駆動用電力供給は、二次電池で実現する。二次電池を採用することで、電力供給回路が比較的小規模で実装出来、子どもの頭部に実装可能な回路規模を実現できる。また、回路が最小化されることで防水対策も比較的やりやすくなるという効果をもたらす。
本発明の特徴は、子どもの溺れ状態を定量的かつ明確に定義し、その状態を容易に検知できることである。また、溺水状態に陥ったことを検出すると、監視者や溺れた子どもの周りで遊んでいる他の子どもに対して、可視光発光や可聴音鳴動により、異常発生を通知する機能をもって、速やかに、誤りなく溺れ状態を検知することで、早急な救命救急処置が可能である。
本発明により、監視者が子どもの溺れ状態を認知する時間は、子どもが溺れに陥った直後から1分以内を実現可能である。溺れ状態を発見する時間は、従来技術と比較すると大幅に短縮できる。この様に溺れによる呼吸停止直後から早い時間に救命救急処置を施すことにより、溺れた子どもを高い救命率で救済できることが本発明の大きな効果である。
ドリンカーの救命曲線 本発明の実施例におけるブロック構成図 各部の主要回路構成図 本発明の実施例における溺れ状態検知フロー コントローラのハードウェア構成 本発明の実施例における外観図(ヘッドギア型1) 本発明における実施例の形態を変えた外観図例(ヘッドギア型2) 本発明における実施例の形態を変えた外観図例(ヘッドギア型3) 本発明における実施例の形態を変えた外観図例(ゴーグル型)
本願発明に係わる水泳時装着具の第一実施形態は、子どもの左右のこめかみに接水検出部の接水検出端子を各1個装着し、前述接水検出部の接水端子が同時に水中に没したことを検出した結果と子どもの首を起点とする前後・左右の倒れ方向の運動量変化と首から頭頂を結ぶ軸回りの回転運動量変化が、予め設定された運動停止を示す基準値以下であることを検出する運動停止検出部で判定した結果をそれぞれ異常判定処理部に受け渡し、前記接水検出部と前記運動停止検出部において検出した状態が一定時間継続したことを前記異常判定処理部内のタイマー回路に予め設定された経過判定時間設定値を超えた場合に溺れ状態を判定する各処理部を子どもの頭部に装着する機構により、子どもの溺れ状態を迅速かつ確実に検出することで、子どもの溺水事故を予防するものである。
本願発明に係わる水泳時装着具の第二実施形態は、異常通知処理部において前記異常判定処理部の判定結果を受信し、異常通知処理を行った結果を、時間経過に従い段階的な点滅時間の加速する可視光発光と可聴音鳴動により、子どもの水遊びを見守り監視する監視者へ溺れ状態発生を緊急通知することで溺れた子どもを早期救命救急するものである。
図2は、本発明の水泳時装着具のブロック構成を示したもので、接水検出部1からの電気的出力信号と運動停止検出部2からの電気的信号を異常判定処理部3に入力し判定処理を行った結果を異常通知処理部4に送り、異常通知処理を行った後に監視者に対し、溺れの発生を緊急通知するものである。
図3は、本発明の水泳時装着具各部の詳細な主要回路構成を示したものである。
接水検出部1の実施例を示す。子どもの左右のこめかみのそれぞれに接水検出端子9を設け、端子間に水が着水し、水の着水による端子間抵抗値の減少を検出することで、子どもの顔面が水面下に没していることを検知する機能を有する。
接水検出部1は、以下のような構造を持つ。左のこめかみに設置する端子は、直流電圧源の正極に電気的に接続する。もう片方の右のこめかみに設置される端子は、電流検出器を直列に介し、直流電圧源の負極に電気的に接続する。接水検出端子(以下、端子)をこめかみ近傍に設置すると、端子間空間距離は約20センチメートルになる。
二つの端子が水に没していない時は、直流電圧源の両端が開放になる。二つの端子が水に没すると、端子間が水の抵抗値で接続され、直流電圧源の電圧を水の抵抗値で除した電流が生じ、この電流の発生を電流検出器で検出することで、水に没した事を検出する。
水道水の電気抵抗をおおよそ20キロオームとした場合、直流電圧源の電圧は、安全性を考慮し、例えば10V程度に設定し、例えば0.1から0.5ミリアンペア程度の直流電流を検出できる電流センサを用いて水没状態を検出することにする。
接水検出端子9は、装着具のこめかみにあたる場所に取り付ける関係で、例えば、寸法を20ミリメートル×10ミリメートル程度の長方形とし、導電性が高い金属を用いる。水に付着したとしても導電性能や構造状態を維持可能な耐食性と耐久性を有したステンレス合金を使用することが望ましい。また、チタン合金を使うことで、さらなる軽量化や金属アレルギーをもった子どもに対しても適用が可能となる。
運動停止検出部2の実施例を示す。子どもが溺れによる呼吸停止で運動機能停止状態に陥った事を、子どもの運動が首を起点として前後、左右の倒れ方向と、首から頭頂を結ぶ軸回りの回転方向の運動量の変化量が、予め設定した運動停止を示す基準値以下になったことを検出する。
運動停止検出部2は、ジャイロセンサーを用いて直交3方向の加速度をそれぞれ軸回りの角加速度の6成分を検出し、その結果を1回積分することで、12直交3方向の速度とそれぞれの軸回りの角速度の速度6成分、さらに、もう1回積分することで、13直交3方向の位置とそれぞれの軸回りの回転位置を検出する。そして、検出した運動量を示す計測値を、異常判定処理部3に受け渡す。
異常判定処理部3は、子どもの動作停止条件基準値を意味する14静止時移動量範囲(ΔX0)と静止時回転角範囲(ΔΘ0)を運動停止検出部内に予め設定し、運動停止検出部2から異常判定処理部3に常時入力される回転角3成分と空間位置3成分を演算プロセッサーに取り込み、演算プロセッサーを用い演算した結果と予め設定した値と比較し、有効判定条件15を満たした場合には、継続判定タイマーを起動する。また、無効判定条件16の場合は、17継続判定タイマーにリセット信号を送り、タイムゼロにリセットする。
異常判定処理部3は、接水検出部1から出力される情報と、運動停止検出部2からの情報を受信し、水面下検出情報と運動変位検出情報が共に判定条件を満たし、且つ判定状態が条件成立した時点から起動する17判定タイマー回路動作により、予め設定したタイマー設定時間を経過した際に、異常通知処理を起動することで、溺れ状態が発生したことを検知する。
異常判定処理部3は、運動停止検出部2から常時入力される回転角3成分と空間位置3成分を演算した結果が有効判定条件を満たし、且つ、継続判定タイマーを超える時間を継続した場合に溺れ状態を判定し、異常通知処理部4に対し、異常警報通知処理起動信号を出力する。
異常判定処理部3は、接水検出部1から入力される水中状態を示す信号と運動停止検出部2から入力される頭部の直交3方向と回転3方向の運動量の変化を異常判定処理部3内の演算装置に取り込み、判定条件式に基づく演算を行い、判定有効且つ、判定条件が予め設定した継続タイマー値以上の状態が継続した場合、溺れ状態にあることを異常通知処理部4へ出力する。
異常判定処理部3の溺れ状態を示す信号出力は、接水検出部1からの水中に没していない状態信号を受けると、出力を停止する。
異常通知処理部4は、異常判定処理部3から出力された信号を取り込み、可視光発光動作5と可聴音鳴動動作6と監視者の持つ携帯通信端末装置8に警報情報無線送信7により警報情報を送信することで、子どもの溺れを監視者へ通知する。
異常通知処理部4は、監視者に対し、可視光発光による異常警報通知情報を出力する。
溺れた子どもと監視者が十数メートル程度離れていたとしても監視者が異常に気付くように、例えば、人が明所視における一番明るく感じる光の波長である555ナノメートルの波長に該当する緑色LEDを中心に警告色を示す黄色LEDを一緒に点灯することで異常発生を通知する。
異常通知開始からある一定の時間が経過すると例えば赤色LEDを点灯させるなど、異常通知から一定時間が経過したことを監視者に通知する。
可視光発光動作による異常通知は、異常検出を起点に時間経過による段階的な点滅時間18の間隔を短くすることで救命活動に集中している監視者へ異常検出からの時間経過を知らせることが出来る。
可視光発光のために使用するLED19は、光が拡散するレンズがついたもの、且つ、駆動電源の消費を抑えるために高輝度タイプの省電力タイプのものを使用するのが望ましい
異常通知処理部4は、監視者に対し、可聴音鳴動による異常警報通知情報を出力する。溺れた子どもと監視者が十数メートル程度離れていたとしても監視者が異常に気付くように、音圧ブザー20を鳴動させる。例えば、人が音を聴き取りやすいと言われている周波数1キロヘルツで、水泳時装着具から約1メートル離れた距離における音圧レベルの平均値が80db程度の音圧ブザーを用いることが望ましい。この可聴音は、パルス状に鳴動し可視光と同期することで、監視者が異常を確認しやすくする。
また、異常通知処理部4は、無線通信により溺れ状態検出情報を監視者の持つ携帯通信端末装置8に送り、監視者の持つ携帯通信端末装置8はデータ処理を行い、異常が発生したことを溺れ状態の推移など表示するとともに、可聴音を鳴動させ監視者に異常発生を通知する。
図4は、水泳時装着具の溺れ状態検知処理の処理フローを示したものである。
図5は、水泳時装着具の各種処理を行うコントローラのハードウェア構成を示したものである。運動停止状態を計測するジャイロセンサー25、異常検出および判定処理を行う論理回路23、および動作電力を供給する電源回路24で構成する。
電源回路24には二次電池を用い、外部より充電可能な方式とする。
コントローラに実装される電源回路24、ジャイロセンサー25、論理回路23は、防水対策を施した防水筐体22収容することで、水泳時装着具が水没しても、ハードウェアを水から保護できる。
図6は、水泳時装着具の外観例である。子どもが水遊びにおいて頭部に容易に装着可能とする構造とする。そのために接水検出端子(右)27、接水検出端子(左)28、コントローラ26、LEDモジュール19、警報ブザー20は、子どもの頭部に装着可能な構造とする。
接水検出部1の接水検出端子9に該当する接水検出端子(右)27、接水検出端子(左)28は、子どもの両こめかみ部分に配置する。そして、監視者に対する可視光発光と可聴音鳴動による異常通知を行う異常通知処理部4のLEDモジュール19、警報ブザー20を後頭部から頭頂にかけて実装することで、うつ伏せ状態で溺れ易い傾向に対応し、監視者へ警報通知が届き易くする。
子どもの頭部装着する機構は、子どもが頭に容易に装着することが可能で、遊びや運動の妨げにならない様に水より比重の軽く、電気的絶縁性を兼ね備えた樹脂素材を用いる。
図6で示した実施例の形態は、4歳から6歳の頭部寸法を想定した構造である。
図7は、実施例の形態を変えた外観例を示す。なお、以下の説明では、前述した構造と異なる点だけを記載し、同じ部分の説明は省く。図7で示した実施例の形態は、頭部に実装するLEDモジュール19を一列に配置する事例である。図6と比較して頭部の大きくなる小学生以上の子どもに適用することを想定した構造である。
図8は、実施例の形態を変えた外観例を示す。図8で示した実施例の形態は、鉢巻状にしたものである。この実施例の形態は、頭部がまだ大きく発達していない3歳程度の子どもに適用することを想定したもので、鉢巻状にした水泳時装着具で子どもの頭部を優しく締めることで装着することが出来る。
図9は、実施例の形態を変えた外観例を示す。図9で示した実施例の形態は、水泳用ゴーグルと水泳時装着具を組み合わせたものである。この形態は、水泳の練習を始めた初心者の子どもに適用することで、水泳の練習時に溺れを予防する効果が期待できる。
運動停止検出部2において、ジャイロセンサー25を用いて直交3方向の加速度をそれぞれ軸回りの角加速度の6成分を検出し、その結果を1回積分することで、直交3方向の速度とそれぞれの軸回りの角速度の速度6成分を求め、その結果が速度ゼロの場合、子どもが運動を停止したことを検出することが可能である。
1 接水検出部
2 運動停止検出部
3 異常判定処理部
4 異常通知処理部
5 可視光発光
6 可聴音鳴動
7 警報情報無線送信
8 携帯通信端末装置
9 接水検出端子
10 水上
11 水面下
12 加速度・角加速度計 6成分
13 回転角3成分・空間位置3成分
14 判定条件入力値
15 有効(溺水)判定条件
16 無効(溺水)判定条件
17 タイマー
18 点滅回路
19 LEDモジュール
20 警報ブザー
21 警報情報無線送信回路
22 防水筐体
23 論理回路
24 電源回路
25 ジャイロセンサー
26 コントローラ
27 接水検出端子(右)
28 接水検出端子(左)
29 装着具本体
30 頭部

Claims (2)

  1. 子どもの左右のこめかみが同時に接水状態であることを検出する接水検出部と、前記子どもの首を起点とした前後・左右方向の倒れの運動量と首から頭頂を結ぶ軸回りの回転運動の変化量が、運動停止を示す予め設定された基準値と比較し基準値以下とすることで、前記子どもの頭部の運動が停止していることを検出する運動停止検出部と、前記接水検出部と前記運動停止検出部において検出した状態が、一定時間継続した場合に異常発生したことを判定する異常判定処理部により構成される水泳時装着具。
  2. 前記異常判定処理部の判定結果を受け、子どもを見守る監視者に対して、可視光発光と可聴音鳴動による異常通知を行う異常通知処理部を備えた請求項1に記載の水泳時装着具。
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