JP2019211615A - カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、光硬化後に表面のシワが少ない被膜を形成できるカラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタの提供を目的とする。【解決手段】着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性単量体(C)、光重合性開始剤(D)、増感剤(E)、および有機溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、着色剤(A)が、アルミニウムフタロシアニン化合物を含み、光重合性開始剤(D)が、下記一般式(1)で示す化合物(D1)を含み、光重合性開始剤(D1)および増感剤(E)は、波長380〜420nmの全領域に0.01以上1.0未満の吸光度を有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置等のカラーフィルタ形成等に使用できるカラーフィルタ用着色組成物に関する。
液晶表示装置等に使用されるカラーフィルタは、カラー液晶表示装置の高画質、低消費電力化を進めるためカラーフィルタの解像度を上げ、かつ開口率を上げるという、相反する性能が求められていた。特許文献1には、高開口率構造にTFTが配置された駆動用基板の上に、着色層を直接あるいは窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を介して形成し、この基板と、液晶を駆動させるための透明電極を蒸着あるいはスパッタリングにより形成した基板とを張り合わせるCOA(Color Filter on Array)方式が開示されている。通常のカラーフィルタは、ゲート電極/透明電極間で起こるクロストークを防止するため遮光部の幅を一定以上狭くできないのに対し、COA方式は、TFTが配置された駆動用基板の上に、厚膜に着色層を形成する事で絶縁性を確保し遮光部の幅を狭くできる。そのためCOA方式は、開口率が大幅に増大できカラー液晶表示装置の高画質と低消費電力が得易いと考えられていた。
そこで、特許文献2では、1分子中に6個の重合性不飽和基およびアルキレンオキシ基を有する光重合性単量体、1分子中に4個の重合性不飽和基およびアルキレンオキシ基を有する光重合性単量体、ならびにアルキレンオキシ基を有さずかつ1分子中に5〜6個の重合性不飽和基を有する光重合性単量体を含むカラーフィルタ用着色組成物が開示されている。
特開2004−094263号公報 特開2014−142582号公報
しかし、COA方式は、その機構上、絶縁性が劣るため従来のカラーフィルタの画素よりも厚膜に設計することが必要であった。そのため、従来のカラーフィルタ用着色組成物を使用するとカラーフィルタは、被膜表面と基材付近の深部で光硬化性に相違があったことが、熱硬化収縮差につながり、カラーフィルタにシワが発生して画質が低下する問題があった。また、被膜を厚くすると現像に時間がかかる問題があった。
本発明は、現像速度が速く、光硬化後に表面のシワが少ない被膜を形成できるカラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタの提供を目的とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性単量体(C)、光重合性開始剤(D)、増感剤(E)、および有機溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、着色剤(A)が、アルミニウムフタロシアニン化合物を含み、光重合性開始剤(D)が、下記一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)を含み、増感剤(E)が、チオキサントン化合物である。
一般式(1)
[式(1)において、X1、X3及びX6は、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、X2は、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表し、X4及びX5は、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、COSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子又は水酸基を表す。R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表す。a及びbは、それぞれ独立に、0〜3の整数である。]
上記の本発明により光硬化後に表面のシワが少ない被膜を形成できるカラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタを提供できる。
図1は、液晶表示装置10の模式的断面図である。
まず、本明細書の用語を定義する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
<着色剤(A)>
本明細書のカラーフィルタ用着色組成物(以下、着色組成物という)は、着色剤(A)として、アルミニウムフタロシアニン化合物を含む。着色剤(A)は、さらに他の有機顔料、染料を含むことができる。
<アルミニウムフタロシアニン化合物>
アルミニウムフタロシアニン化合物は、一般式(2)で示す化合物である。アルミニウムフタロシアニン化合物は、カラーフィルタの緑色カラーフィルタセグメントの形成に使用することが好ましい。
一般式(2)
[一般式(2)中、X〜Xはそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、又は、置換基を有してもよいアリールチオ基を表す。
〜Yはそれぞれ独立に、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有してもよいフタルイミドメチル基、又は、置換基を有してもよいスルファモイル基を表す。
Zは、−OP(=O)R、−OC(=O)R、−OS(=O)又は水酸基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシル基又は置換基を有してもよいアリールオキシ基を表す。Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。Rは、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。
、a、a、a、b、b、b及びbは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、a+b、a+b、a+b、a+bは、それぞれ、0〜4の整数を表し、同一または異なっても良い。]
〜Xにおける、置換基を有してもよいアルキル基の「アルキル基」は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−オクチル基、ステアリル基、2−エチルへキシル基等の直鎖又は分岐アルキル基が挙げられる。同じく「置換基を有するアルキル基」は、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジブロモエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−ニトロプロピル基、ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−tert−プチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基の「アリール基」は、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基等が挙げられる。同じく「置換基を有するアリール基」は、p−メチルフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2−アミノフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、4,5,8−トリクロロ−2−ナフチル基、アントラキノニル基、2−アミノアントラキノニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいシクロアルキル基の「シクロアルキル基」は、シクロペンチル基、シクロへキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。同じく「置換基を有するシクロアルキル基」は、2,5−ジメチルシクロペンチル基、4−tert−プチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい複素環基の「複素環基」は、ピリジル基、ピラジル基、ピペリジノ基、ピラニル基、モルホリノ基、アクリジニル基等が挙げられる。同じく「置換基を有する複素環基」は、3−メチルピリジル基、N−メチルピペリジル基、N−メチルピロリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシル基の「アルコキシル基」は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、2,3−ジメチル−3−ペンチルオキシ、n−へキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ステアリルオキシ基、2−エチルへキシルオキシ基等の直鎖又は分岐アルコキシル基が挙げられる。同じく「置換基を有するアルコキシル基」は、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2−ジトリフルオロメチルプロポキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−ブトキシエトキシ基、2−ニトロプロポキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールオキシ基の「アリールオキシ基」は、フェノキシ基、ナフトキシ基、アンスリルオキシ基等が挙げられる。同じく「置換基を有するアリールオキシ基」は、p−メチルフェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、2,4−ジクロロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2−メチル−4−クロロフェノキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルチオ基の「アルキルチオ基」は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基等が挙げられる。同じく「置換基を有するアルキルチオ基」は、メトキシエチルチオ基、アミノエチルチオ基、ベンジルアミノエチルチオ基、メチルカルボニルアミノエチルチオ基、フェニルカルボニルアミノエチルチオ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールチオ基の「アリールチオ基」は、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、9−アンスリルチオ基等が挙げられる。同じく「置換基を有するアリールチオ基」は、クロロフェニルチオ基、トリフルオロメチルフェニルチオ基、シアノフェニルチオ基、ニトロフェニルチオ基、2−アミノフェニルチオ基、2−ヒドロキシフェニルチオ基等が挙げられる。
上記X〜Xが置換基を有する場合、置換基は、同一または異なっても良い、例えば、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン基;アミノ基、水酸基、ニトロ基等の官能基;アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。また、これらの置換基は、複数あっても良い。なお、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基及びアリールチオ基は、前述のX〜Xで説明した通りである。
〜Yは、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有してもよいフタルイミドメチル基(C(CO)N−CH−)、スルファモイル基(HNSO−)が挙げられる。また、置換基を有するフタルイミドメチル基は、フタルイミドメチル基中の水素原子が置換基により置換された構造を表す。置換基を有するスルファモイル基は、スルファモイル基中の水素原子が置換基により置換された構造を表す。好ましいY〜Yは、ハロゲン原子及びスルファモイル基である。本明細書では、b〜bが0である(つまり、Y〜Yがない)アルミニウムフタロシアニン化合物を好適に使用できる。ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。置換基を有してもよいフタルイミドメチル基、及び、置換基を有してもよいスルファモイルル基の「置換基」は、X〜Xで説明した通りである。
アルミニウムフタロシアニン化合物は、一般式(2)で示す化合物の中で、フタロシアニン環への置換基に関して、a、a、a及びaが0であり、Y〜Yがハロゲン原子である下記一般式(3)で示す化合物が好ましい。
一般式(3)
[一般式(3)中、Yは、ハロゲン原子を表し、bは、ハロゲン原子の置換基数の平均値であり、0〜16の値を表す。
Zは、−OP(=O)R、−OC(=O)R、−OS(=O)又は水酸基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシル基又は置換基を有してもよいアリールオキシ基を表す。Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。Rは、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。]
一般式(3)において「ハロゲン原子」は、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素が挙げられ、臭素及び塩素が好ましい。
カラーフィルタの中でも色濃度の要求が強い用途では、bが0であり全くハロゲンで置換されていないアルミニウムフタロシアニン化合物が色濃度の観点で優れているため好ましい。一方、色濃度の要求が強くない用途では、色相、堅牢性の観点からbが8〜15であることが好ましい。
一般式(2)で表されるアルミニウムフタロシアニン化合物は、堅牢性や色特性の観点から、Zは、−OP(=O)R、−OC(=O)R又はOS(=O)であることが好ましく、−OP(=O)Rであることがより好ましい。また、R、Rのうちの少なくとも1つが、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよいアリールオキシ基であることが好ましく、R及びRが、いずれもアリール基又はアリールオキシ基であることがより好ましく、R及びRがいずれもフェニル基又はフェノキシ基であることがさらに好ましい。また、R及びRが、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基であることが好ましい。
〜Rにおけるアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−オクチル基、ステアリル基、2−エチルへキシル基等の直鎖又は分岐アルキル基が挙げられる。これらの中でも炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。置換基を有するアルキル基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、メトキシ基等のアルコキシル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ニトロ基等が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有するアルキル基は、例えば、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジブロモエチル基、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−ニトロプロピル基、べンジル基、4−メチルべンジル基、4−tert−ブチルべンジル基、4−メトキシべンジル基、4−ニトロべンジル基、2,4−ジクロロべンジル基等が挙げられる。
〜Rにおけるアリール基は、フェニル基、p−トリル基等の単環芳香族炭化水素基;ナフチル基、アンスリル基等の縮合芳香族炭化水素基;が挙げられる。これらの中でも単環芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数6〜12のアリール基がより好ましい。置換基を有するアリール基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、アルコキシル基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有するアリール基は、例えば、p−ブロモフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2−ジメチルアミノフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、4,5,8−トリクロロ−2−ナフチル基、アントラキノニル基等が挙げられる。
及びRにおけるアルコキシル基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、2,3−ジメチル−3−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ステアリルオキシ基、2−エチルへキシルオキシ基等の直鎖又は分岐アルコキシル基が挙げられる。これらの中でも炭素数1〜6のアルコキシル基が好ましい。置換基を有するアルコキシル基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、アルコキシル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ニトロ基が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有するアルコキシル基は、例えば、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2−ジトリフルオロメチルプロポキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−ブトキシエトキシ基、2−ニトロプロポキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
及びRにおけるアリールオキシ基は、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基等の単環芳香族炭化水素基からなるアリールオキシ基、ナフタルオキシ基、アンスリルオキシ基等の縮合芳香族炭化水素基からなるアリールオキシ基が挙げられる。これらの中でも単環芳香族炭化水素基からなるアリールオキシ基が好ましく、炭素数6〜12のアリールオキシ基がより好ましい。置換基を有するアリールオキシ基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有するアリールオキシ基は、例えば、p−ニトロフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、2,4−ジクロロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2−メチル−4−クロロフェノキシ基等が挙げられる。
におけるシクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロへキシル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、4−tert−プチルシクロヘキシル基等の単環脂肪族炭化水素基、ボルニル基やアダマンチル基等の縮合脂肪族炭化水素基が挙げられる。これらの中でも炭素数5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基を有するシクロアルキル基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有するシクロアルキル基は、例えば、2,5−ジクロロシクロペンチル基、4−ヒドロキシシクロヘキシル基等がある。
及びRにおける複素環基は、ピリジル基、ピラジル基、ピペリジノ基、ピラニル基、モルホリノ基、アクリジニル基等の脂肪族複素環基や芳香族複素環基が挙げられる。これらの中でも炭素数4〜12の複素環基が好ましく、環員数5〜13の複素環基がより好ましい。置換基を有する複素環基の置換基は、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。また、置換基は、複数あっても良い。置換基を有する複素環基は、3−メチルピリジル基、N−メチルピペリジル基、N−メチルピロリル基等が挙げられる。
一般式(2)におけるZの代表的な例として、下記に示す構造が挙げられるが(*は、一般式(2)中のAl原子との置換基の結合位置を表す)、なお、本発明は、これらに限定されるものではない。また例示化合物の環化異性体も本発明の好ましい例に含まれる。
一般式(2)で示す化合物は、例えば、特開2017−194637号公報に記載された製造方法で合成できる。
[アルミニウムフタロシアニン化合物の製造方法]
一般式(2)で示す化合物の製造方法の一例を説明する。
一般式(2)で示す化合物は、下記一般式(4)で示す化合物を公知の方法にて合成した後、WP(=O)R、WC(=O)R又はWS(=O)で表される酸性化合物とを反応させることで製造することができる。W、W及びWは、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は水酸基を表す。R、R、R、R及びハロゲン原子は、一般式(2)のR、R、R、R及びY〜Yのハロゲン原子と同義である。
一般式(4)
[一般式(4)中、X〜Xはそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、又は、置換基を有してもよいアリールチオ基を表す。
〜Yはそれぞれ独立に、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有してもよいフタルイミドメチル基、又は、置換基を有してもよいスルファモイル基を表す。
は水酸基又はハロゲン原子を表す
、a、a、a、b、b、b及びbは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、a+b、a+b、a+b、a+bは、各々、0〜4の整数を表し、同一でも異なっても良い。]
<その他着色剤>
着色組成物は、着色剤(A)として、さらにその他着色剤(有機顔料、染料)を含有できる。これにより被膜の色度を調整できる。その他着色剤は、緑色色素、黄色色素が好ましく、緑色顔料、黄色顔料がより好ましい。その他着色剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
着色剤(A)の含有量は、着色組成物の不揮発分100重量%中に10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。また、含有量の上限は、90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下がさらに好ましい。着色剤(A)を適量使用すると被膜の色再現性がより向上する。
また、着色剤(A)として染料を使用する場合、染料の含有量は、顔料100質量部に対し1〜800質量部が好ましく、5〜400質量部がより好ましい。染料を適量使用すると、明度及びコントラスト比がより向上する。
(緑色顔料)
緑色顔料は、例えば、C.I.ピグメント グリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、37、45、48、50、51、54、55、58、特開2008−19383号公報、特開2007−320986号公報、特開2004−70342号公報等に記載の亜鉛フタロシアニン顔料、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等が挙げられる。これらの中でも、高コントラスト比、高明度の面でC.I.ピグメント グリーン7、36、58が好ましい。
(黄色顔料)
黄色顔料は、有機顔料、無機顔料を適宜選択して使用できる。黄色顔料は、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、有機顔料が好ましい。
黄色顔料は、例えば、C.I.ピグメント イエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、221、特許第4993026号公報に記載のキノフタロン系顔料等の黄色顔料が挙げられる。これらの中でもフィルタセグメントのコントラスト比及び明度の観点からC.I.ピグメント イエロー83、117、129、138、139、150、154、155、180185及び特許4993026号公報記載のキノフタロン顔料からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185又は特許4993026号公報記載のキノフタロン顔料がより好ましい。
本明細書でアルミニウムフタロシアニン化合物に他の緑色顔料を併用する場合、明度と色相の観点から、緑色顔料/一般式(2)で示す化合物および一般式(3)で示す化合物の質量比は、10/90〜70/30が好ましく。20/80〜40/60がより好ましく、20/80〜35/65がさらに好ましい。
本明細書でアルミニウムフタロシアニン化合物に黄色顔料を併用する場合、明度と色相の観点から、黄色顔料/一般式(2)で示す化合物および一般式(3)で示す化合物の質量比は、70/30〜10/90が好ましく、70/30〜25/75がより好ましく、70/30〜40/60がさらに好ましい。
本明細書ではその他着色剤として、緑色顔料、黄色顔料に加えて、さらに赤色顔料、青色顔料を含有できる。
(赤色顔料)
赤色顔料は、例えば、C.I.ピグメントレッド7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、149、166、168、169、176、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、221、242、246、254、255、264、268、269、270、272、273、274、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、特表2011−523433号公報に記載のジケトピロロピロール顔料、又は特開2013−161025号公報に記載のナフトールアゾ顔料等が挙げられる。これらの中でもC.I.ピグメントレッド177、242、254、269が好ましい。
(青色顔料)
青色顔料は、例えば、C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、特開2004−333817号公報、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等が挙げられる。また、紫色顔料としてC.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等を併用できる。これらの中でも明度、コントラスト比の観点から、C.I.ピグメント ブルー15:1、15:2、15:6が好ましい。
<染料>
その他着色剤の中で染料は、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等が挙げられる。また、染料は、これらの誘導体、または染料をレーキ化したレーキ顔料も使用できる。
また、酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有することが好ましい。、直接染料は、酸性染料の無機塩、または酸性染料と、四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、または一級アミン化合物等の含窒素化合物との造塩化合物を形成することが好ましい。また、これらの官能基を有する樹脂成分と酸性染料とを造塩する造塩化合物も好ましい。また、造塩化合物は、スルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物に変性することで堅牢性に優れた着色組成物を得やすい。また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、堅牢性に優れるため好ましい。なお、オニウム塩基を有する化合物は、カチオン性基を有する樹脂が好ましい。
塩基性染料は、そのままでも使用できるが、有機酸や過塩素酸またはその金属塩と造塩化する造塩化合物が好ましい。塩基性染料の造塩化合物は、耐性(耐光性、溶剤耐性)や、顔料との親和性が優れているために好ましい。また、塩基性染料の造塩化合物で、カウンタイオンとしてはたらくカチオン成分は、有機スルホン酸、有機硫酸、フッ素基含有リンアニオン化合物、フッ素基含有ホウ素アニオン化合物、シアノ基含有窒素アニオン化合物、ハロゲン化炭化水素基を有する有機酸の共役塩基を有するアニオン化合物、酸性染料とを造塩した造塩化合物が好ましい。なお、造塩化合物は、分子中に重合性不飽和基を含有すると耐性がより向上する。
染料は、例えば、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、アゾメチン系染料(インドアニリン系染料、インドフェノール系染料など)、ジピロメテン系染料、キノン系染料(ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、アントラピリドン系染料など)、カルボニウム系染料(ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料など)、キノンイミン系染料(オキサジン系染料、チアジン系染料など)、アジン系染料、ポリメチン系染料(オキソノール系染料、メロシアニン系染料、アリーリデン系染料、スチリル系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料など)、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料、ペリノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、およびローダミン系染料、ならびにこれらの金属錯体系染料等が挙げられる。これらの中でも、色相、色分離のし難さ、色むらなどの色特性の観点で、アゾ系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、スクアリリウム系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料が好ましく、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、フタロシアニン系染料がより好ましい。なお、染料の具体的な化合物は「新版染料便覧」(有機合成化学協会編;丸善、1970)、「カラーインデックス」(The Society of Dyers and colourists)、「色素ハンドブック」(大河原他編;講談社、1986)などに記載されている。
<顔料の微細化>
本明細書で着色剤(A)は、微細化してから他の材料と配合することが好ましい。微細化方法は、例えば、湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法等が挙げられる。本明細書では、湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理が好ましい。
顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は、5〜90nmが好ましい。適度な平均一次粒子径を有すると分散性がより向上し、コントラスト比もより向上する。なお、平均一次粒子径は10〜70nmがより好ましい。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル、プラネタリー型ミキサー等のバッチ式又は連続式混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩は、例えば。塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも安価な塩化ナトリウム(食塩)が好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料100重量%に対し、50〜2000重量%用いることが好ましく、300〜1000重量%がより好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤することができる。水溶性有機溶剤は、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであればよい。本明細書では、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。水溶性有機溶剤は、例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が挙げられる。水溶性有機溶剤は、顔料100重量%に対し、5〜1000重量%用いることが好ましく、50〜500重量%がより好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加できる。樹脂の種類は、例えば、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等が挙げられる。樹脂は、室温(25℃)で固体であり、水不溶性であることが好ましい。樹脂は、有機溶剤に一部可溶であることも好ましい。樹脂の使用量は、顔料100重量%に対し、5〜200重量%が好ましい。
<色素誘導体>
着色組成物は、色素誘導体を含有できる。これにより着色剤(A)の分散性がより向上する。色素誘導体は、有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基を結合させた化合物である。色素誘導体は、例えば、スルホ基、カルボキシ基、リン酸基などの酸性置換基を有する化合物及びこれらのアミン塩;スルホンアミド基や末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物;フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物;が挙げられる。
有機色素は、例えばアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料等が挙げられる。
ジケトピロロピロール系色素誘導体は、特開2001−220520号公報、WO2009/081930号パンフレット、WO2011/052617号パンフレット、WO2012/102399号パンフレット、特開2017−156397号公報;フタロシアニン系色素誘導体は、特開2007−226161号公報、WO2016/163351号パンフレット、特開2017−165820号公報、特許第5753266号公報;アントラキノン系色素誘導体は、特開昭63−264674号公報、特開平09−272812号公報、特開平10−245501号公報、特開平10−265697号公報、特開2007−079094号公報、WO2009/025325号パンフレット;キナクリドン系色素誘導体は、特開昭48−54128号公報、特開平03−9961号公報、特開2000−273383号公報;ジオキサジン系色素誘導体は、特開2011−162662号公報;チアジンインジゴ系色素誘導体は、特開2007−314785号公報;トリアジン系色素誘導体は、特開昭61−246261号公報、特開平11−199796号公報、特開2003−165922号公報、特開2003−168208号公報、特開2004−217842号公報、特開2007−314681号公報;ベンゾイソインドール系色素誘導体は、特開2009−57478号公報;キノフタロン系色素誘導体は、特開2003−167112号公報、特開2006−291194号公報;特開2008−31281号公報、特開2012−226110号公報、ナフトール系色素誘導体は、特開2012−208329号公報、特開2014−5439号公報;アゾ系色素誘導体は、特開2001−172520号公報、特開2012−172092号公報;酸性置換基は、特開2004−307854号公報;塩基性置換基は、特開2002−201377号公報、特開2003−171594号公報、特開2005−181383号公報、特開2005−213404号公報;等にそれぞれ記載されて色素誘導体が挙げられる。なおこれらの公報には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
色素誘導体は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
<樹脂型分散剤>
着色組成物は、樹脂型分散剤を含有できる。これにより着色剤(A)の分散性がより向上する。なお、樹脂型分散剤は、カルボキシル基を有することが好ましい。樹脂型分散剤の構造は、直鎖状、櫛型が挙げられる。
<櫛型の樹脂型分散剤>
カルボキシル基を有する櫛型の樹脂型分散剤は、例えば、下記(J1)、(J2)が挙げられる。
[樹脂型分散剤(J1)]
樹脂型分散剤(J1)は、WO2008/007776号公報、特開2008−029901号公報、特開2009−155406号公報等の公知の方法で製造することができる。合成法は、例えば、水酸基を有する重合体の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物である樹脂型分散剤であるか、水酸基を有する化合物の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体である樹脂型分散剤である。
[樹脂型分散剤(J2)]
樹脂型分散剤(J2)は、WO2008/007776号公報、特開2009−155406号公報、特開2010−185934号公報、特開2011−157416号公報等の公知の方法で製造することができる。合成法は、例えば、水酸基を有する化合物の水酸基と、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、水酸基、t-ブチル基あるいはオキセタン骨格、ブロックイソシアネートなどの熱架橋基を有するエチレン性不飽和単量体とそれ以外を重合した側鎖を持つ樹脂型分散剤とさらにその側鎖の水酸基にイソシアネート基を有するチレン性不飽和単量体を反応させて得られる樹脂型分散剤である。
<直鎖状の樹脂型分散剤>
直鎖状の樹脂型分散剤は、すべて公知の方法を利用して製造することができ、例えば、特開2009−251481号公報、特開2007−23195号公報、特開1996−143651号公報、に示されるような公知の方法を利用して合成することが出来る。直鎖の分散剤の製造方法の一例として、カルボキシル基を有する分散剤は、片末端に1つの水酸基を有するビニル系重合体を原料として、トリカルボン酸無水物を水酸基に付加することによって製造することが出来る。
[その他樹脂型分散剤]
その他樹脂型分散剤としては、添加着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、添加着色剤に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものであれば良く、前述と重複するものも含めて、具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が用いられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。
塩基性官能基を有する高分子分散剤としては、窒素原子含有グラフト共重合体や、側鎖に3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、含窒素複素環などを含む官能基を有する、窒素原子含有アクリル系ブロック共重合体及びウレタン系高分子分散剤などが挙げられる。
市販の樹脂型分散剤は、例えば、、ビックケミ−・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2009、2010、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、LPN6919、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ル−ブリゾ−ル社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、BASF社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503等、味の素ファインテクノ社製のアジスパ−PA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
樹脂型分散剤は、着色剤(A)に対して5〜200重量%程度使用することが好ましく、成膜性の観点から10〜100重量%程度使用することがより好ましい。
<光重合性単量体(C)>
着色組成物には、光重合性単量体(C)を含むことができる。光重合性単量体(C)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーは、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
光重合性化合物は、単独または2種以上併用して使用できる。
光重合性化合物の市販品は、例えば、日本化薬社製のKAYARAD R−128H、KAYARAD R526、KAYARAD PEG400DA、KAYARAD MAND、KAYARD NPGDA、KAYARAD R−167、KAYARAD HX−220、KAYARAD R−551、KAYARAD R712、KAYARAD R−604、KAYARAD R−684、KAYARAD GPO−303、KAYARAD TMPTA、KAYARAD DPHA、KAYARAD DPEA−12、KAYARAD DPHA−2C、KAYARAD D−310、KAYARAD D−330、KAYARAD DPCA−20、KAYARAD DPCA−30、KAYARAD DPCA−60、KAYARAD DPCA−120、及び東亜合成社製のM−303、M−305、M−306、M−309、M−310、M−321、M−325、M−350、M−360、M−313、M−315、M−400、M−402、M−403、M−404、M−405、M−406、M−450、M−452、M−408、M−211B、M−101A、大阪有機社製のビスコート#310HP、ビスコート#335HP、ビスコート#700、ビスコート#295、ビスコート#330、ビスコート#360、ビスコート#GPT、ビスコート#400、ビスコート#405、新中村化学社製のA−9300等が挙げられる。
光重合性単量体の配合量は、着色剤(A)100質量部に対して、5〜400質量部が好ましく、10〜300質量部がより好ましい。これにより光硬化性、現像性がより向上する。
(酸基を有する重合性化合物)
光重合性単量体は、酸基を有することができる。酸基は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等を挙げることができる。
酸基を有する光重合性単量体は、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等を挙げることができる。具体例は、例えば、、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等のモノヒドロキシオリゴアクリレート又はモノヒドロキシオリゴメタクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸類との遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸等のトリカルボン酸類と、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノヒドロキシモノアクリレート又はモノヒドロキシモノメタクリレート類との遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等が挙げられる。
酸基を有する光重合性単量体の市販品は、例えば、大阪有機社製のビスコート#2500P、及び東亜合成社製M−5300、M−5400、M−5700、M−510、M−520等が挙げられる。
(ウレタン結合を有する重合性化合物)
光重合性単量体は、エチレン性不飽和結合とウレタン結合を少なくとも1つずつ含有する光重合性単量体(以下、ウレタン結合を有する重合性化合物という)を含有できる。ウレタン結合を有する重合性化合物は、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートや、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレー、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
また、多官能イソシアネートは、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
また、アルコールの構造に制限はないが、多価アルコールを使用した場合、硬化塗膜の架橋度が高くなり、塗膜耐性が上がるため好ましい。多価アルコールとしては、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ウレタン結合を有する重合性化合物の市販品は、例えば、共栄社化学社製のAH−600、AT−600、UA−306H、UA−306T、UA−306I、UA−510H、UF−8001G、DAUA−167、新中村化学工業社製のUA−160TM、大阪有機化学工業社製のUV−4108F、UV−4117F等が挙げられる。
光重合性化合物は、単独または2種以上併用して使用できる。
<光重合性開始剤(D)>
本発明における着色組成物は、光重合性開始剤(D)と増感剤(E)とを含み、光重合性開始剤(D)は、下記一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)を含み、増感剤(E)としてチオキサントン化合物増感剤(E)を含む。これらを含むことで着色組成物は、光架橋が促進される上、形成される被膜にシワが発生しにくくなる。このことは着色組成物を使用して被膜を厚く形成するCOA方式に使用する場合、特に有効である。
一般式(1)
[式(1)において、X1、X3及びX6は、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、X2は、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表し、X4及びX5は、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、COSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子又は水酸基を表す。R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表す。a及びbは、それぞれ独立に、0〜3の整数である。]
は、合成の容易さ、感度、溶解性、感光性着色組成物に含有したときの保存安定性の観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数10以下のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数10以下の側鎖を有しても良い環状アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、2−(1−メトキシプロピル)基、2−(1−エトキシプロピル)基等の炭素数10以下でありメチレン鎖中にエーテル結合を1個有するアルキル基が好ましい。
は、合成の容易さ、感度、溶解性、感光性着色組成物に含有したときの保存安定性の観点から、水素、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基等の炭素数6以下のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下の環状アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、2−(1−メトキシプロピル)基、2−(1−エトキシプロピル)基等の炭素数6以下でありメチレン鎖中にエーテル結合を1個有するアルキル基が好ましい。
は、合成の容易さ、感度、溶解性、感光性着色組成物に含有したときの保存安定性の観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基等の炭素数6以下のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下の環状アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、2−(1−メトキシプロピル)基、2−(1−エトキシプロピル)基等の炭素数6以下でありメチレン鎖中にエーテル結合を1個有するアルキル基が好ましい。
は、合成の容易さ、感度、溶解性、感光性着色組成物に含有したときの保存安定性の観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基等の炭素数6以下のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下の環状アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、2−(1−メトキシプロピル)基、2−(1−エトキシプロピル)基等の炭素数6以下でありメチレン鎖中にエーテル結合を1個有するアルキル基が好ましい。
4及びX5は、合成の容易さ、感度、溶解性、感光性着色組成物に含有したときの保存安定性の観点から、水素、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基等の炭素数6以下のアルキル基が好ましい。
一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)の具体例は、以下の化合物が挙げられる。
一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)の合成法は、例えば、以下の方法が挙げられる。
<ステップ1>アシル体の合成:ニトロカルバゾール化合物1と酸クロライド2を塩化アルミニウムの存在下で反応し、目的物であるアシル体3を得る。
<ステップ2>式(1)の合成:アシル体3と、塩酸ヒドロキシルアミンと、ジメチルホルムアミドを仕込み、加熱攪拌し、オキシム化合物4を得る。オキシム化合物4と酸無水物5を加熱攪拌し、反応終了後、アルカリで中和し、一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)が得られる。
着色組成物は、一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)を含むと、シワの抑制に加え、現像耐性が向上し、生産安定性に優れたカラーフィルタが得やすい。
一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)は、紫外線を吸収することによって化合物中のオキシムのN−O結合の解裂がおこり、イミニルラジカルとアルキロキシラジカルを生成する。これらのラジカルは更に分解することにより活性の高いラジカルを生成するため、少ない露光量でパターンを形成させることができる。更に、化合物中のニトロカルバゾール基に起因して330nm〜430nmに吸収波長を有する為、各種紫外可視光源による反応効率が高い。また、一般式(1)中の−C(X)OX部位が現像耐性を高めていると考えられる。
一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)の含有量は、着色剤(A)100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、2〜50質量部がより好ましい。
光重合開始剤(D1)以外に併用可能な光重合性開始剤(D)は、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、又は2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、又は3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、又は2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、又は2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、又はエタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;チタノセン系化合物等が挙げられる。
市販品は、例えば、アセトフェノン系化合物としては、全てBASF社製で「IRGACURE 907」(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、「IRGACURE 369」(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン)、「IRGACURE 379」2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ホスフィン系化合物は、例えば、、全てBASF社製で「IRGACURE 819」(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド)、「IRGACURE TPO」(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)等が挙げられる。
光重合開始剤(D)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
<増感剤(E)>
本明細書で増感剤(E)は、チオキサントン化合物を含む。チオキサントン化合物は、チオキサントン系の誘導体であり、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。チオキサントン化合物の市販品は、例えば、「KAYACURE DETX-S」(2,4−ジエチルチオキサントン 日本化薬社製)が挙げられる。
チオキサントン化合物以外に併用可能な増感剤(E)は、例えば、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、マリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。また、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤も挙げられる。
増感剤(E)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
増感剤(E)の含有量は、光重合性単量体(C)100質量部に対し、3〜200質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましい。これにより光硬化性、現像性がより向上する。
<バインダー樹脂(B)>
バインダー樹脂(B)は、いわゆる透明な樹脂であり、400〜700nmの全波長領域において透過率が80%以上が好ましく、95%以上が好ましい。バインダー樹脂(B)は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エチレン性不飽和二重結合等を有する活性エネルギー線硬化性樹脂(以下、活性エネルギー線硬化性樹脂という)が挙げられる。なお、活性エネルギー線硬化性樹脂は、熱硬化性を有しても良い。さらに活性エネルギー線硬化性樹脂は、現像性の観点からアルカリ可溶性樹脂でもよい。また、熱可塑性樹脂は、アルカリ可溶性を有することが好ましい。
バインダー樹脂(B)の含有量は、着色剤(A)100質量部に対して、20〜400質量部が好ましく、50〜250質量部がより好ましい。適量含有すると被膜形成がより容易になり、良好な色特性が得やすい。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、アルカリ可溶性を有することが好ましい。アルカリ可溶性を有する熱可塑性樹脂は、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも、現像性、耐熱性、透明性の面で酸性基を有するアクリル樹脂、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、が好ましい。
<活性エネルギー線硬化性樹脂>
活性エネルギー線硬化性樹脂は、アルカリ可溶性を有することが好ましい。アルカリ可溶性を有する活性エネルギー線硬化性樹脂は、以下に示す(i) 、(ii)、(iii)の方法で合成することが好ましい。アルカリ可溶性を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を使用すると形成した被膜は、3次元架橋による架橋密度で薬品耐性がより向上する
[方法(i)]
方法(i)は、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法である。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも次工程での不飽和一塩基酸との反応性の観点でグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられる。
多塩基酸無水物は、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。また、カルボキシル基の数を増やす場合、要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物の使用、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物の使用により、残った無水物基を加水分解したりすること等ができる。また、多塩基酸無水物として、エチレン性不飽和二重結合を有するテトラヒドロ無水フタル酸や無水マレイン酸を用いると、更にエチレン性不飽和二重結合を増やすことができる。
方法(i)の類似の方法は、例えば、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を付加反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法である。
[方法(ii)]
方法(ii)は、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、カルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、その他単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法である。また、リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体も使用できる。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレートが挙げられる。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ−バレロラクトン、ポリε−カプロラクトン、及び/又はポリ12−ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも被膜の異物を抑制できる観点から、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。また光感度の面でグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体は、例えば、2−(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記以外のその他単量体は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、又はエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル;等が挙げられる。
または、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2−ビスマレイミドエタン1,6−ビスマレイミドヘキサン、3−マレイミドプロピオン酸、6,7−メチレンジオキシ−4−メチル−3−マレイミドクマリン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオナート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチラート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9−マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド;下記一般式(8)でで示す化合物、具体的にはEO変性クレゾールアクリレート、n−ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
一般式(5)
(一般式(5)中、Rは、水素原子、又はメチル基であり、Rは、炭素数2若しくは3のアルキレン基であり、Rは、ベンゼン環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、nは、1〜15の整数である。)
また、前記不飽和一塩基酸も使用できる。前記例示以外、例えば、ε−カプロラクトン付加アクリル酸、ε−カプロラクトン付加メタクリル酸等が挙げられる。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられる。又、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、(ポリ)γ−バレロラクトン、(ポリ)ε−カプロラクトン、及び/又は(ポリ)12−ヒドロキシステアリン酸等を付加した(ポリ)エステルモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、例えば、上水酸基を有するエチレン性不飽和単量体の水酸基に5酸化リンやポリリン酸等のリン酸エステル化剤を反応させて合成できるモノマーが挙げられる。
[方法(iii)]
方法(iii)は、側鎖型環状エーテル含有単量体と他の1種類以上の単量体とを共重合することにより、不飽和エチレン性二重結合を導入できる。
側鎖型環状エーテル含有単量体は、例えば、テトラヒドロフラン骨格、フラン骨格、テトラヒドロピラン骨格、ピラン骨格、ラクトン骨格の郡から選ばれる少なくとも1つの骨格を含有する不飽和化合物である。
テトラヒドロフラン骨格は、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイルオキシ−プロピオン酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフラン−3−イルエステル;
フラン骨格は、例えば、2−メチル−5−(3−フリル)−1−ペンテン−3−オン、フルフリル(メタ)アクリレート、1−フラン−2−ブチル−3−エン−2−オン、1−フラン−2−ブチル−3−メトキシ−3−エン−2−オン、6−(2−フリル)−2−メチル−1−ヘキセン−3−オン、6−フラン−2−イル−ヘキシ−1−エン−3−オン、アクリル酸2−フラン−2−イル−1−メチル−エチルエステル、6−(2−フリル)−6−メチル−1−ヘプテン−3−オン;
テトラヒドロピラン骨格は、例えば、(テトラヒドロピラン−2−イル)メチルメタクリレート、2,6−ジメチル−8−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−オクト−1−エン−3−オン、2−メタクリル酸テトラヒドロピラン−2−イルエステル、1−(テトラヒドロピラン−2−オキシ)−ブチル−3−エン−2−オンなど;
ピラン骨格としては、4−(1,4−ジオキサ−5−オキソ−6−ヘプテニル)−6−メチル−2−ピロン、4−(1,5−ジオキサ−6−オキソ−7−オクテニル)−6−メチル−2−ピロン;
ラクトン骨格は、例えば、2−プロペン酸2−メチル−テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル、2−プロペン酸2−メチル−7−オキソ−6−オクサビシクロ[3.2.1]オクト−2−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−7−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−テトラヒドロ−2−オキソ−2H−ピラン−3−イルエステル、2−プロペン酸(テトラヒドロ−5−オキソ−2−フラニル)メチルエステル、2−プロペン酸ヘキサヒドロ−2−オキソ−2,6−メタノフロ[3,2−b]−6−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−(テトラヒドロ−5−オキソ−3−フラニル)エチルエステル、2−プロペン酸2−メチル−デカヒドロ−8−オキソ−5,9−メタノ−2H−フロ[3,4−g]−1−ベンゾピラン−2−イルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−[(ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ[b]フラン−6−イル)オキシ]エチルエステル、2−プロペン酸3−オキソ−3−[(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニル)オキシ]プロピルエステル、2−プロペン酸2−メチル−2−オキシ−1−オクサスピロ[4.5]デク−8−イルエステルなどが挙げられる。これらの中でも顔料分散性、入手性の面でテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが好ましい。
単量体は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
着色組成物は、バインダー樹脂(B)としてアルカリ可溶性を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を使用することが好ましいところ架橋密度を調整するため、
バインダー樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、2,000以上40,000以下が好ましく、3,000以上300,00以下がより好ましく、4,000以上20,000以下がさらに好ましい。また、分子量分散度(Mw/Mn)は、10以下が好ましい。重量平均分子量(Mw)が2,000以上になると基材に対する密着性がより向上する。また、40,000以下になると現像性が向上し、残渣が抑制できることに加え、形成されるパターンの直進性がより向上する。
アルカリ可溶性樹脂の酸価(mgKOH/g)は、アルカリ現像溶解性を付与するために50以上〜200以下が好ましく、70以上180以下がより好ましく、90以上170以下がさらに好ましい。適度な酸価を有するとアルカリ現像性が向上し、基材に対する密着性、およびパターン形成性がより向上する。
<溶剤(S)>
着色組成物は、溶剤(S)を含有できる。これにより、着色剤(A)の分散を補助し、着色組成物の粘度調整が容易になる。
溶剤(S)は、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1−メトキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
溶剤(S)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
溶剤(S)の使用量は、着色剤(A)100質量部に対して、500〜4000質量部程度が好ましい。
<エポキシ化合物>
着色組成物は、エポキシ化合物を含有できる。
エポキシ化合物は、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−Aノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、脂環式エポキシ樹脂は、現像後の水シミの改善、耐熱性や耐薬品性の観点から好ましい。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、DIC社製エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775、ダウ・ケミカル社製D.E.N438、日本化薬社製RE−306、三菱ケミカル社製jER152、jER154等が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、DIC社製エピクロンN−660、エピクロンN−665、エピクロンN−670、エピクロンN−673、エピクロンN−680、エピクロンN−695、エピクロンN−665−EXP、エピクロンN−672−EXP、日本化薬社製EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、ユニオンカーバイド社製UVR−6650、住友化学工業社製ESCN−195等が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、日本化薬社製EPPN−503、EPPN−502H、EPPN−501H、ダウ・ケミカル社製TACTIX−742、三菱ケミカル社製jER E1032H60等が挙げられる。
ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、DIC社製エピクロンEXA−7200、ダウ・ケミカル社製TACTIX−556等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、三菱ケミカル社製jER828、jER1001、ユニオンカーバイド社製UVR−6410、ダウ・ケミカル7社製D.E.R−331、新日化エポキシ製造社製YD−8125等のビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ユニオンカーバイド社製UVR−6490、新日化エポキシ製造社製YDF−8170等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、日本化薬社製NC−3000、NC−3000H等のビフェノール型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製jER YX−4000、jER YL−6121等のビキシレノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂の市販品は、例えば、DIC社製エピクロンN−880、三菱ケミカル社製jER E157S75等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂の市販品は、例えば、日本化薬社製NC−7000、NC−7300、DIC社製EXA−4750等が挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂の市販品は、例えば、株式会社ダイセル製セイキサイド2021P、2081、2000、エポリードPB3600、PB4700、GT401、EHPE−3150、サイクロマーM100等が挙げられる。
複素環式エポキシ樹脂の市販品は、例えば、日産化学工業社製TEPIC−L,TEPIC−H、TEPIC−S等が挙げられる。
エポキシ化合物は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
エポキシ化合物の含有量は、着色組成物の不揮発分100質量%中、0.5〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。適量含有すると耐熱性がより向上する。
<オキセタン化合物>
着色組成物は、オキセタン化合物を含有できる。オキセタン化合物は、オキセタン基が1官能の化合物、オキセタン基が2官能の化合物、オキセタン基が2官能以上の化合物が挙げられる。
オキセタン基が1官能の化合物は、例えば、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、 (3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−メタクリロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
市販品は、例えば、大阪有機化学工業社製OXE−10、OXE−30東亞合成社製OXT−101、212等が挙げられる。
オキセタン基が2官能の化合物は、例えば、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル−3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−フェノキシメチル)オキセタン、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコースビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド(EO)変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド(PO)変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
市販品は、例えば、宇部興産社製、OXBP、OXTP、東亞合成社製OXT−121、OXT−221等が挙げられる。
オキセタン基が2官能以上の化合物は、例えば、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE−30のような(メタ)アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。
オキセタン化合物の含有量は、着色組成物の不揮発分100質量%中、通常0.5〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。適量含有すると現像後の水シミのがより向上し、耐薬品性がより向上する。
<多官能チオール>
着色組成物は、連鎖移動剤として、多官能チオールを含有できる。多官能チオールを光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、着色組成物は、高感度になる。
多官能チオールは、チオール基(SH基)が2個以上あるメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましく、SH基が4個以上の多官能脂肪族チオールがより好ましい。SH基数が増えることで、重合開始機能が向上し、パターンにおける表面から基材付近まで硬化させることができる。
多官能チオールは、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどが挙げられ、好ましくは、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートが挙げられる。
多官能チオールは、単独または2種類以上を併用して使用できる。
多官能チオールの含有量は、着色組成物の不揮発分100質量%中、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。適量使用すると連鎖移動効果が大きくなり、光感度が向上し、現像後のテーパー形状が良好になり、被膜のシワを抑制できる。
<紫外線吸収剤>
着色組成物は、紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤は、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、例えば、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物等が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、光重合開始剤と紫外線吸収剤との合計100質量%中、5〜70質量%が好ましい。紫外線吸収剤を適量含有すると感度や解像度がより向上し、適度な光感度が得られる。
このとき感光性着色組成物が増感剤を含む場合には、光重合開始剤の含有量に増感剤の含有量を含むこととする。
また、紫外線吸収剤の含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、0.5〜10質量%が好ましい。
<重合禁止剤>
着色組成物には、重合禁止剤を含有できる。これにより露光時にマスクの回折光による感光を防止し、所望のパターン外まで光硬化が進行しないよう調整できる。
重合禁止剤は、例えば、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどのホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、着色組成物の不揮発分100質量部に対して、0.01〜0.4質量部が好ましい。適量使用すると適度な重合禁止効果が得られ、テーパーの直線性や被膜のシワ、パターン解像性等がより向上する。
<酸化防止剤>
着色組成物は、酸化防止剤を含有できる。酸化防止剤は、着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性樹脂等が、熱硬化等の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、被膜の透過率を高くすることができる。
本明細書で「酸化防止剤」は、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、又は、過酸化物分解機能を有する化合物である。酸化防止剤は、例えば、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、及びトリアジン系の化合物が挙げられる。また、酸化防止剤は、ハロゲン原子を含有しない化合物が好ましい。これらのでも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、例えば、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−ノニルフェノール、2,2’−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチル−フェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス−(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミル−ヒドロキノン、2,2’チオジエチルビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,1,3−トリス−(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−ブタン、2,2’−メチレン−ビス−(6−(1−メチル−シクロヘキシル)−p−クレゾール)、2,4−ジメチル−6−(1−メチル−シクロヘキシル)−フェノール、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナムアミド)等が挙げられる。その他ヒンダードフェノール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブAO−20、AO−30、AO−40,AO50、AO60、AO80、AO320、ケミプロ社製KEMINOX101、179、76、9425、BASF社製IRGANOX1010、1035、1076、1098、1135、1330、1726、1425WL、1520L、245、259、3114、5057、565、サンケミカル社製サイアノックスCY−1790、CY−2777等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤は、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)(1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ〔(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N’−4,7−テトラキス〔4,6−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げられる。その他ヒンダードアミン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブLA−52、LA−57、LA−63P、LA−68、LA−72、LA−77Y、LA−77G、LA−81、LA−82、LA−87、LA−402F、LA−502XP、ケミプロ化成社製KAMISTAB29、62、77、29、94、BASF社製Tinuvin249、TINUVIN111FDL、123、144、292、5100、サンケミカル社製サイアソーブUV−3346、UV−3529、UV−3853等が挙げられる。
リン系酸化防止剤は、例えば、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルイソオクチルフォスファイト、フェニルイソデシルフォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、4,4’イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリスジノニルフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ビフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラトリデシル4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジフォスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリフォスファイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファイトジエチルエステル、ソジウムビス(4−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ソジウム−2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−フォスファイト、1,3−ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)−ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4−ジtert−ブチル−6−メチルフェニル)等が挙げられる。その他フォスファイト構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブPEP−36、PEP−8、HP−10、アデカスタブ2112、1178、1500、C、3013、TPP、BASF社製IRGAFOS168、クラリアントケミカルズ社製HostanoxP-EPQ等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤は、例えば、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,4−ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2,2−ビス{〔3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ〕メチル}プロパン−1,3−ジイルビス〔3−(ドデシルチオ)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。その他チオエーテル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブAO−412S、AO−503、ケミプロ化成社製KEMINOXPLSが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系酸化防止剤は、例えば、ベンゾトリアゾール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等が挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブLA−29、LA−31RG、LA−32、LA−36、−412S、ケミプロ化成社製KEMISORB71、73、74、79、279、BASF社製TINUVIN PS、99−2、384−2、900、928、1130等が挙げられる。
ベンゾフェノン系酸化防止剤は、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5スルフォベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。その他ベンゾフェノン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブ1413、ケミプロ化成社製KEMISORB10、11、11S、12、111、サンケミカル社製UV−12、UV−329等が挙げられる。
トリアジン系酸化防止剤は、例えば、2,4−ビス(アリル)−6−(2−ヒドロキシフェニル)1,3,5−トリアジン等が挙げられる。その他トリアジン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
市販品は、例えば、ADEKA社製アデカスタブLA−46、F70、ケミプロ化成社製KEMISORB102、BASF社製TINUVIN400、405、460、477、479、サンケミカル社製サイアソーブUV−1164等が挙げられる。
サルチル酸エステル系酸化防止剤は、例えば、サリチル酸フェニル、サリチル酸p−オクチルフェニル、サリチル酸p−tertブチルフェニル等が挙げられる。その他サルチル酸エステル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も挙げられる。
酸化防止剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
酸化防止剤の含有量は、着色組成物の不揮発分100質量%中、0.5〜5質量%が好ましい。これにより透過率、分光特性、及び感度がより向上する。
<密着向上剤>
着色組成物は、密着向上剤を含有できる。密着向上剤は、シランカップリング剤が好ましい。密着向上剤により基材との密着性が向上するため、現像後に細線の再現性が良好となり解像度がより向上する。
密着向上剤は、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト類、p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート類等のシランカップリング剤が挙げられる。
密着向上剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
密着向上剤は、着色剤(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。適量使用すると密着性、解像性、感度のバランスがより向上する。
<レベリング剤>
着色組成物は、レべリング剤を含有できる。これにより塗工性がより向上する。レべリング剤は、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系(界面活性剤、アニオン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
シリコーン系界面活性剤は、例えば、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーや、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
市販品は、例えば、ビックケミー社製BYK−300、BYK−306、BYK−310、BYK−313、BYK−315N、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−342、BYK−345/346、BYK−347、BYK−348、BYK−349、BYK−370、BYK−377、BYK−378、BYK−3455、BYK−UV3510、BYK−3570、東レ・ダウコーニング社製、FZ−7001、FZ−7002、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2123],FZ−2191、FZ−5609、信越化学工業社製X−22−4952、X−22−4272、X−22−6266、KF−351A、K354L、KF−355A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、X−22−6191、X−22−4515、KF−6004等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤は、例えば、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤が挙げられる。
市販品は、例えば、AGCセイミケミカル社製サーフロンS−242、S−243、S−420、S−611、S−651、S−386、DIC社製メガファックF−253、F−477、F−551、F−552、F−555、F−558、F−560、F−570、F−575,F−576、R−40−LM、R−41、RS−72−K、DS−21、住友スリーエム社製FC−4430、FC−4432、三菱マテリアル電子化成社製EF−PP31N09、EF−PP33G1、EF−PP32C1、株式会社ネオス製フタージェント602A等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシフェニレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンエスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンオルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキイエチレンソルビタントリイソステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモオレエート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、アルキルイミダゾリンやアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン等が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製エマルゲン103、エマルゲン104P、エマルゲン106、エマルゲン108、エマルゲン109P、エマルゲン120、エマルゲン123P、エマルゲン130K、エマルゲン147、エマルゲン150、エマルゲン210P、エマルゲン220、エマルゲン306P、エマルゲン320P、エマルゲン350、エマルゲン404、エマルゲン408、エマルゲン409PV、エマルゲン420、エマルゲン430、エマルゲン705、エマルゲン707、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン1118S−70、エマルゲン1135S−70、エマルゲン1150S−60、エマルゲン2020G−HA、エマルゲン2025G、エマルゲンLS−106、エマルゲンLS−110、エマルゲンLS−114、エマルゲンMS−110、エマルゲンA−60、エマルゲンA−90、エマルゲンB−66、エマルゲンPP−290、ラテムルPD−420、ラテムルPD−430、ラテムルPD−430S、ラテムルPD450、レオドールSP−L10、レオドールSP−P10、レオドールSP−S10V、レオドールSP−S20、レオドールSP−S30V、レオドールSP−O10V、レオドールSP−O30V、レオドールスーパーSP−L1、レオドールAS−10V、レオドールAO−10V、レオドールAO−15V、レオドールTW−L120、レオドールTW−L106、レオドールTW−P120、レオドールTW−S120V、レオドールTW−L106V、レオドールTW−S320V、レオドールTW−O120V、レオドールTW−O106V、レオドールTW−IS399C、レオドールスーパーTW−L120、レオドール430V、レオドール440V、レオドール460V、レオドールMS−50、レオドールMS−60、レオドールMO−60、レオドールMS−165V、エマノーン1112、エマノーン3199V、エマノーン3299V、エマノーン3299RV、エマノーン4110、エマノーンCH−25、エマノーンCH−40、エマノーンCH−60(K)、アミート102、アミート105、アミート105A、アミート302、アミート320、アミノーンPK−02S、アミノーンL−02、ホモゲノールL−95、株式会社ADEKA社製アデカプルロニックL−23、31、44、61、62、64、71、72、101、121、アデカプルロニックTR−701、702、704、913R等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤は、例えば、アルキルアミン塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
市販品は、例えば、花王社製アセタミン24、26、コータミン24P、86Pコンク、信越化学工業社製KP341、共栄社化学社製(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
市販品は、例えば、ネオス製社フタージェント100、150、ADEKA社製アデカホープYES−25、アデカコールTS−230E、PS−440E、EC−8600等が挙げられる。
界面活性剤は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
界面活性剤の含有量は、着色組成物の不揮発分100質量%中に0.001〜2質量%が好ましく、0.005〜1.0質量%がより好ましい。適量含有すると着色組成物の塗工性、パターン密着性、透過率のバランスがより向上する。
<着色組成物の製造方法>
着色組成物は、着色剤(A)、分散剤、バインダー樹脂(B)、溶剤(S)等を一緒に、例えば、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる(着色剤分散体)。このとき、2種以上の着色剤等を同時に分散しても良いし、着色剤を別々に分散したものを混合しても良い。染料等、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
また、着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物は、前記着色剤分散体と、光重合性単量体及び/又は光重合開始剤と、必要に応じて、溶剤、その他の分散助剤、及び添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、着色組成物を調製する段階で加えてもよく、調製した着色組成物に後から加えてもよい。
<分散助剤>
着色剤を分散する際に、適宜、色素誘導体、分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有できる。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いてた着色組成物は、明度、コントラスト、保存安定性がより向上する。色素誘導体と分散剤に関しては、前記に説明した通りである。
<界面活性剤>
界面活性剤は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤を添加する場合には、着色剤100質量部に対し、好ましくは0.1〜55質量部、さらに好ましくは0.1〜45質量部である。界面活性剤の配合量が、0.1質量部未満の場合には、添加した効果が得られ難く、含有量が55質量部より多いと、過剰な分散剤により分散に影響を及ぼす場合がある。
<粗大粒子の除去>
本明細書の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<カラーフィルタ>
本明細書のカラーフィルタは、基材、および着色組成物から形成されるフィルタセグメントを備えることが好ましい。フィルタセグメントは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを備えることが好ましい。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、及び黄色フィルタセグメントを備えても良い。基材は、透明基板、反射基板が好ましい。なお、基材を基板ということがある。
<カラーフィルタの製造方法>
カラーフィルタの製造法は、印刷法、フォトリソグラフィー法が好ましく、フォトリソグラフィー法がより好ましい。
印刷法は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、低コストで量産性に優れている。また、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法は、例えば、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した感光性着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗工方法を使用して、乾燥膜厚が0.2〜10μm程度となるように塗工する。前記被膜は、所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。
その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成してフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することができる。さらに、現像により形成されたフィルタセグメントおよびブラックマトリックスの重合を促進するため、必要に応じて加熱できる。フォトリソグラフィー法は、印刷法と比較して精度の高いフィルタセグメントが形成できる。
現像には、例えば、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液;ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機アルカリが挙げられる。また、現像液は、消泡剤や界面活性剤を使用できる。現像処理方法は、例えば、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等が挙げられる。
なお、紫外線への露光感度を高めるため、感光性着色組成物から形成したレジスト被膜上に、水溶性またはアルカリ可溶性樹脂(例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等)を被膜形成できる。これによりレジスト被膜の紫外線硬化を阻害する酸素を防止できる。
カラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法、インクジェット法などにより製造することができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
基材は、透明な素材が好ましい。基材は、例えば、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板;ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板が挙げられる。また、基材の表面には、パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫等で形成された透明電極を備えることが好ましい。
また、カラーフィルタが固体撮像素子用途の場合、基材は、シリコンウエハーが好ましい。
透明基板あるいは反射基板上に各色フィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成することができる。ブラックマトリクスは、例えば、、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、上記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後に各色フィルタセグメントを形成することもできる。また本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜などが形成される。
カラーフィルタは、シール剤を用いて対向基板と張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、カラー液晶表示装置として製造できる。このカラー液晶表示装置は、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)等のカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
また、本発明のカラーフィルタは、カラー液晶表示装置以外にカラー固体撮像素子、有機EL表示装置、量子ドット表示装置、及び電子ペーパー等の製造に使用することもできる。
<液晶表示装置>
本明細書の液晶表示装置は、カラーフィルタを備える。液晶表示装置は、さらに光源を備えることが好ましい。光源は、冷陰極管(CCFL),白色LEDが挙げられる。これらの中でも本明細書では、赤の再現領域が広がるという点で、白色LEDが好ましい。図1を使用して液晶表示装置の実施態様の1例を説明する。なお、図1の1上側を上、下側を下という。液晶表示装置10は、離間対向して配置された一対の透明基板11および透明基板21を備える。これらの間には、液晶LCが封入されている。
液晶LCは、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In-Plane switching)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の駆動モードに応じて配向される。透明基板11の上側には、TFT(薄膜トランジスター)アレイ12が形成されている。その上には透明電極層13が形成されている。透明電極層13の上側には、配向層14が設けられている。また、透明基板11の下側には、偏光板15が形成されている。透明電極層13は、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)を蒸着して形成できる。
透明基板21の下側には、カラーフィルタ22を形成する。カラーフィルタ22を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離する。
カラーフィルタ22の上側には透明基板21を設置する。また、カラーフィルタ22の下側に透明電極層23を形成し、さらにその下側に配向層24を設置する。
また、透明基板21の上側には、偏光板25を設置する。また、偏光板15の下側にはバックライトユニット30が設けられている。
バックライトユニット30は、白色LED光源31を使用することが好ましい。
白色LED光源は、青色LEDの表面に蛍光フィルタを形成したものや、青色LEDの樹脂パッケージに蛍光体を含有させたものがある。例えば、発光が波長430nm〜485nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ3)を有し、530nm〜580nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ4)を有し、600nm〜650nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ5)を有し、かつ波長λ3における発光強度I3と波長λ4における発光強度I4の比(I4/I3)が0.2以上0.4以下であり、波長λ3における発光強度I3と波長λ5における発光強度I5の比(I5/I3)が0.1以上1.3以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED1)が好ましい。また、発光が波長430nm〜485nmの範囲内に発光強度が最大となる波長(λ1)を有し、530nm〜580nmの範囲内に第2の発光強度のピーク波長(λ2)を有し、波長λ1における発光強度I1と波長λ2における発光強度I2の比(I2/I1)が0.2以上0.7以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED2)も好ましい。
LED1は市販品でいうと、例えば、NSSW306D−HG−V1(日亜化学社製)、NSSW304D−HG−V1(日亜化学社製)等が挙げられる。
LED2は市販品でいうと、例えば、NSSW440(日亜化学社製)、NSSW304D(日亜化学社製)等が挙げられる。
以下に、本発明を製造例と実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。製造例と実施例中、特に断りの無い限り「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を意味する。
以下、物性値の測定方法を説明する。
(フタロシアニンの同定)
フタロシアニン化合物の同定は、飛行時間型質量分析装置(autoflexIII(TOF−MS)、ブルカー・ダルトニクス社製)を用いて得られたマススペクトラムの分子イオンピークと、計算によって得られる質量数との一致、並びに、元素分析装置(2400CHN元素分析装置、パーキン・エルマー社製)を用いて得られる炭素、水素及び窒素の比率と、理論値との一致により行った。
(ハロゲン原子の置換数の平均値算出)
フタロシアニン化合物中のハロゲン原子の置換数の平均値は、顔料を酸素燃焼フラスコ法にて燃焼させ、該燃焼物を水に吸収させた液体を、イオンクロマトグラフ(ICS−2000イオンクロマトグラフィー、DIONEX社製)により分析してハロゲン量を定量し、ハロゲン原子の置換数の平均値に換算することで算出した。
(重量平均分子量(Mw))
バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC−8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK−GEL SUPER HZM−N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1wt%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
(樹脂の酸価)
樹脂の酸価は、JIS K 0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を不揮発分換算した値である。
<芳香族カルボキシル基を有する樹脂型分散剤の合成>
(樹脂型分散剤R−1の合成:2つの水酸基を有する化合物と芳香族テトラカルボン酸無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール6.0部、ピロメリット酸無水物9.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)62部、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.2部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を100℃に加熱して、7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認した後、系内の温度を70℃に冷却し、メチルメタクリレート65部、エチルアクリレート5.0部、t−ブチルアクリレート15部、メタクリル酸5.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解したPGMAC溶液53.5部を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により重合が95%進行したことを確認し反応を終了した。先に合成した分散剤に不揮発分が50重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸価70.5、重量平均分子量10000の樹脂型分散剤溶液R−1を得た。
(樹脂型分散剤R−2〜R−6、R−13の合成)
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外はR−1と同様にして合成を行い、樹脂型分散剤R−2〜R−6、R−13を得た。
(樹脂型分散剤R−7の合成:末端に2つ水酸基を有する重合体と芳香族テトラカルボン酸無水物との反応生成物)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メチルメタクリレート75部、t−ブチルアクリレート20部、メタクリル酸5.0部、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール2.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部、PGMAC102部を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。続いてピロメリット酸無水物3.2部、PGMAC6.0部、触媒として1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン0.20部を追加し、120℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。先に合成した分散剤に不揮発分が50重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸価46.7、重量平均分子量19500の樹脂型分散剤R−7を得た。
(樹脂型分散剤R−8〜R−12の合成)
表2に記載した原料と仕込み量を用いた以外は樹脂型分散剤R−7と同様にして合成を行い、樹脂型分散剤R−8〜R−12を得た。
PGMAC:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DBU:1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン
MMA:メチルメタクリレート
EA:エチルアクリレート
tBA:t−ブチルアクリレート
MAA:メタクリル酸
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
HPMA:ヒドロキシプロピルメタクリレート
AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
(樹脂型分散剤R−14の合成:末端に1つ水酸基を有する重合体と芳香族トリカルボン酸無水物との反応生成物)
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコに、キシレン19.8部、オクタノール2.1部、ε−カプロラクトン77.9部テトラブチルチタネート0.16部を仕込み150〜160℃に昇温し窒素ガス雰囲気下、5時間反応させ加熱残分が78%以上になっているのを確認した後、冷却しポリエステルモノオールを得た。合成したポリエステルモノオールを31.86部、無水トリメリット酸0.98部を仕込み窒素雰囲気下150〜160℃で反応を行った。樹脂酸価が22.7以下になった時点でYED122(ジャパンエポキシレジン社製、商品名アルキルフェノールモノグリシジルエーテル、エポキシ当量250)、2.55部を仕込み同じ温度で反応を行った。樹脂酸価が1.1以下になった時点で無水トリメリット酸1.96部を仕込み、同じ温度で反応を行い、樹脂酸価が38.7以下になった時点でYED122、5.1部を仕込み、同じ温度で反応を行い、樹脂酸価が1.8以下になった時点で無水トリメリット酸3.92部を仕込み、同じ温度で反応を行い、樹脂酸価が60.1mgKOH/g以下になった時点で冷却し、キシレンを53.6部加え、反応を終了させた。先に合成した分散剤に不揮発分が50重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸価58.9mgKOH/g、重量平均分子量11000の樹脂型分散剤R−14を得た。
(比較樹脂型分散剤S−1の合成)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メチルメタクリレート75部、t−ブチルアクリレート20部、メタクリル酸5.0部、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール2.0部、2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部、PGMAC102部を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。先に合成した分散剤に不揮発分が50重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸価32mgKOH/g、重量平均分子量10000の比較樹脂型分散剤S−1を得た。
(比較樹脂型分散剤S−2の合成)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メチルメタクリレート75部、エチルアクリレート5.0部、t−ブチルアクリレート15部、メタクリル酸5.0部、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール2.0部、2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部、PGMAC102部を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。先に合成した分散剤に不揮発分が50重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸価32mgKOH/g、重量平均分子量9000の比較樹脂型分散剤S−2を得た。
<バインダー樹脂(B)液の製造例>
(バインダー樹脂(B−1)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート37.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂(B−1)液を調製した。重量平均分子量(Mw)は26000であった。
(バインダー樹脂(B−2)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、樹脂溶液を得た。次に得られた樹脂溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにシクロヘキサノンを添加してバインダー樹脂(B−2)を調製した。重量平均分子量(Mw)は18000であった。
(バインダー樹脂(B−3)液の調製)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン370部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)18部、ベンジルメタクリレート10部、グリシジルメタクリレート18.2部、メタクリル酸メチル25部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2.0部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。次に、容器内を空気で置換し、アクリル酸9.3部(グリシジル基の100%)にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け不揮発分の酸価が0.5mgKOH/gとなったところで反応を終了し、アクリル樹脂の溶液を得た。更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸19.5部(生成した水酸基の100%)、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂(B−3)液を調製した。重量平均分子量(Mw)は19000であった。
(バインダー樹脂(B−4)液の調製)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−ドデカンチオール8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート395部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル70部、2,2’−メチレンビス(4−メチルー6−t−ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃で12時間反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂(B−4)液を得た。樹脂の重量平均分子量は18000、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
<一般式(4)で表わされる原料フタロシアニン化合物の製造方法>
(原料フタロシアニン化合物(Q−1)の製造)
反応容器中で、n−アミルアルコール1250部にフタロジニトリル225部と塩化アルミニウム無水物78部を混合攪拌した。これに、DBU266部を加え、昇温し、136℃で5時間還流した。攪拌したまま30℃まで冷却した反応溶液を、メタノール5000部、水10000部からなる混合溶媒中へ攪拌しながら注入し、青色のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、メタノール2000部、水4000部からなる混合溶媒で洗浄し、乾燥して、135部のクロロアルミニウムフタロシアニン(Q−1)を得た。得られたクロロアルミニウムフタロシアニンについて元素分析を行ったところ、計算値(C)66.85%、(H)2.80%、(N)19.49%に対して、実測値(C)66.7%、(H)3.0%、(N)19.2%であり、目的の化合物であることを同定した。
(原料フタロシアニン化合物(Q−2)の製造)
濃硫酸1200部にフタロシアニン化合物(Q−1)100部を室温にて徐々に加えた。40℃、3時間撹拌して、3℃の冷水24000部に硫酸溶液を注入した。青色の析出物をろ過、水洗、乾燥して、92部のヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(フタロシアニン化合物(Q−2))を得た。
(原料フタロシアニン化合物(Q−3)の製造)
濃硫酸1500部に上記フタロシアニン化合物(Q−1)100部を氷浴下にて加えた。その後、トリクロロイソシアヌル酸108部を徐々に加え、25℃で6時間撹拌を行った。続けて、この硫酸溶液を3℃の冷水9000部に注入し、生成した析出物をろ過、水洗、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、水洗の順で処理を行い、乾燥して、165部のフタロシアニン化合物(Q−3)を製造した。塩素置換数を算出したところ、平均7.8個であり、マススペクトラムからも同一の分子量に相当するピークを確認し、目的の化合物であることを同定した。
(原料フタロシアニン化合物(Q−4)の製造)
上記フタロシアニン化合物(Q−3)の製造において、トリクロロイソシアヌル酸108部をN−ブロモスクシンイミド186部に変更した以外は、フタロシアニン化合物(Q−3)の製造と同様にして143部のフタロシアニン化合物(Q−4)を製造した。臭素置換数を算出したところ、平均6.0個であり、マススペクトラムからも同一の分子量に相当するピークを確認し、目的の化合物であることを同定した。
(原料フタロシアニン化合物(Q−5)の製造)
上 記フタロシアニン化合物(Q−3)の製造において、トリクロロイソシアヌル酸108部を1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン249部に変更した以外は、フタロシアニン化合物(Q−3)の製造と同様にして187部のフタロシアニン顔料(Q−5)を製造した。臭素置換数を算出したところ、平均10.3個であり、マススペクトラムからも同一の分子量に相当するピークを確認し、目的の化合物であることを同定した。
(原料フタロシアニン化合物(Q−6)の製造)
塩化アルミニウム406部、塩化ナトリウム94部及び塩化第二鉄10部を加温して溶融し、140℃で上記フタロシアニン化合物(Q−1)100部を加えた。160℃に昇温して塩素190部を吹き込んだ。水5000部に上記反応液を注入し、濾過、温水洗浄、1%塩酸水溶液洗浄、温水洗浄、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、温水洗浄の順で処理をし、その後、乾燥して粗製塩素化アルミニウムフタロシアニン175部を得た。得られた粗製塩塩素化アルミニウムフタロシアニンを濃硫酸1200部に溶解し、50℃で3時間撹拌した。次いで、水7200部に撹拌しながら溶解液を注ぎ入れ、70℃に加熱して、濾過、温水洗浄、1%水酸化ナトリウム水溶液洗浄、温水洗浄、乾燥して165部のフタロシアニン化合物(Q−6)を製造した。塩素置換数を算出したところ、平均15.0個であり、マススペクトラムからも同一の分子量に相当するピークを確認し、目的の化合物であることを同定した。
得られた原料フタロシアニン化合物の構造一覧を示す。
<微細化顔料の製造方法>(微細化顔料(PY−1)の製造)
キノフタロン系黄色顔料C.I.ピグメントイエロー138(BASF社製「PaliotolYellowL0960HD」)200部、塩化ナトリウム1400部、及びジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、微細化黄色顔料(PY−1)を得た。
(微細化顔料(PY−2)の製造)
特開2012−226110号公報に記載のキノフタロン化合物(b)100部、塩化ナトリウム1200部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で6時間混練し、ソルトミリング処理した。得られた混練物を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、98部の微細化黄色顔料(PY−2)を得た。平均一次粒子径は31.3nmであった。
(微細化顔料(PY−3)の製造)
C.I.ピグメントイエロー150(PY150)(ランクセス社製「E4GN」)100部、塩化ナトリウム700部、及びジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、80℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩及び溶剤を除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、95部の微細化黄色顔料(PY−3)を得た。平均一次粒子径は34.5nmであった。
<色素誘導体の製造>
(色素誘導体1の合成)
特開2004−307854号公報に記載の合成方法に従い、色素誘導体(1)を得た。
色素誘導体(1)
<顔料組成物の製造方法>
[製造例1]
(顔料組成物A−1の製造)
反応容器に、N,N−ジメチルホルムアミド2000部、原料フタロシアニン化合物(Q−2)100部、リン酸ジフェニル52部を加えた。85℃で、3時間反応させた後、顔料組成物中の樹脂分が10%となるように樹脂型分散剤(R−1)溶液を31部添加して10分撹拌した。その後水8000部中にこの溶液を注入した。反応生成物をろ過し、水16000部で洗浄後、減圧下60℃にて一昼夜乾燥させて、フタロシアニン化合物(P−1)と樹脂型分散剤(R−1)からなり、顔料組成物中の樹脂の割合が10%となる148部の顔料分散体A−1を収率94%で得た。
[製造例2〜32、比較製造例1〜13]
(顔料組成物A−2〜A−32、B−1〜B−13の製造)
フタロシアニン化合物、酸性化合物、樹脂型分散剤を表3に記載した条件にそれぞれ変更した以外は顔料組成物A−1と同様な操作を行い、それぞれ顔料組成物A−2〜A−32、B−1〜B−13を得た。収量、収率、ハロゲン原子X、ハロゲン置換基数nの結果を表3に示す。B−1〜B−11は樹脂を含まない。
得られたフタロシアニン化合物の構造一覧を示す。
<顔料分散体の作製>
[製造例51]
(顔料分散体(D−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し顔料分散体(D−1)を得た。顔料組成物(A−1)と微細化顔料(PY−1)とは基板に塗布した際、C光源でx(c)=0.290、y(c)=0.600となる配合比で作製した。
顔料組成物(A−1)/微細化顔料(PY−1):11.4部
色素誘導体1:0.6部
樹脂(R−1):7.2部
バインダー樹脂(B−1):22.0部
PGMAC:58.8部
[製造例52〜59]
(顔料分散体D−2〜D−9の調整)
表4に示す材料・配合比を用いた以外は製造例51と同様にして、顔料分散体D−2〜D−9を得た。それぞれの顔料組成物と微細化顔料とは基板に塗布した際、C光源でx(c)=0.290、y(c)=0.600となる配合比で作製した
<カラーフィルタ用着色組成物(レジストの調整)>
[実施例1]
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、カラーフィルタ用着色組成物(R−1)を得た。
・顔料分散体(D−1:20%液) 60.0部
・バインダー樹脂(B−2:20%液) 15.0部
・重合性化合物(C−1) 3.0部
(東亞合成社製「アロニックスM−309」トリメチロールプロパントリアクリレート)
・光重合開始剤(D1:W) 1.8部
光重合開始剤W:下記式(7)で示す光重合開始剤
・増感剤(E−1) 0.2部
「KAYACURE DETX-S」(2,4−ジエチルチオキサントン 日本化薬社製)
・溶剤(S)16.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)
・レベリング剤溶液(L−1)4.0部
[実施例2〜22、比較例1〜3]
<カラーフィルタ用着色組成物(レジスト)(R−2〜25)>
顔料分散体、アクリル樹脂溶液、および溶剤をそれぞれ実施例1と同様に表5に記した配合にて、対応するカラーフィルタ用着色組成物(レジスト)(R−2〜25)を得た。
・光重合性化合物(C)
(C−1):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(東亞合成社製「アロニックスM−402」)
(C−2):一般式(6):式中、m=1、a=3、b=3
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製「KAYARADDPCA−30」)
一般式(6)
(C−3):ペンタエリスリトールトリアクリレートとジペンタエリスリトールトリアクリレートの混合物の無水コハク酸付加体(東亞合成社製「アロニックスM−520」酸価:30mgKOH/g)
(C−4):多官能ウレタンアクリレート(下記方法で合成した)
内容量が1リットルの5つ口反応容器に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製)432g、ヘキサメチレンジイソシアネート84gを仕込み、60℃で8時間反応させて、(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレート(C−4)を含む生成物を得た。生成物中、多官能ウレタンアクリレート(C−4)の占める割合は、70重量%であり、残部を他の光重合性モノマーで占めている。なお、IR分析により反応生成物中にイソシアネート基が存在しないことを確認した。
(一般式(1)で示す光重合開始剤(D1))
光重合開始剤W:下記合成の式(7)で示す光重合開始剤
光重合開始剤Y:下記合成の式(8)で示す光重合開始剤
光重合開始剤T:下記合成の式(9)で示す光重合開始剤
光重合開始剤V:下記合成の式(10)で示す光重合開始剤
(光重合開始剤(D1)以外の光重合開始剤)
光重合開始剤Z:1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−エタノン1−(O−アセチルオキシム)〕(チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXE02」)
[光重合開始剤W、Y、T及びVの合成]
上記の光重合開始剤W、Y、T及びVは、以下の方法により合成した。
(光重合開始剤Wの合成)
<ステップ1>アシル体の合成
窒素気流中、塩化アルミニウム12.60g(95ミリモル)と、1,2−ジクロロエタン126gと、N−エチル−3−ニトロ−カルバゾール53ミリモルとを、氷冷した反応容器に投入した。反応温度を5℃以下に保持したまま、この混合液に、4−(2−メトキシ−1−メチル−エトキシ)−2−メチル−ベンゾイルクロライド64ミリモルを徐々に滴下した。滴下終了後、この混合液を、20℃にて4時間攪拌した。その後、反応液を氷水に注いで油性相と水性相とに分離させ、この油性相を構成している液を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。次いで、この液から、濾過によって乾燥剤を除去し、更に、蒸留によって溶媒を除去した。以上のようにして、アシル体を得た。
<ステップ2>光重合開始剤Wの合成
窒素気流中、上記のアシル体20ミリモルと、塩酸ヒドロキシルアミン2.1g(30ミリモル)と、ジメチルホルムアミド16.9gとを、反応容器に投入した。この混合液を80℃で1時間攪拌した後、室温に冷却して油性相と水性相とに分離させた。この油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、次いで、この蒸留残渣に、酢酸ブチル25.4gと無水酢酸2.45g(24ミリモル)とを加えた。この混合液を90℃で1時間攪拌した後、室温に冷却し、5%水酸化ナトリウム水溶液で中和させた。続いて、これを、油水分離に供し、油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、更に、酢酸エチルを溶媒として用いた再結晶を行った。以上のようにして、光重合開始剤Wを得た。
(光重合開始剤Yの合成)
<ステップ1>アシル体の合成
窒素気流中、塩化アルミニウム12.60g(95ミリモル)と、1,2−ジクロロエタン126gと、N−(2−エチル−ヘキシル)−3−ニトロカルバゾール化合物53ミリモルとを、氷冷した反応容器に投入した。反応温度を5℃以下に保持したまま、この混合液に、4−(2−メトキシ−1−メチル−エトキシ)−2−メチル−ベンゾイルクロライド64ミリモルを徐々に滴下した。滴下終了後、この混合液を、20℃にて4時間攪拌した。その後、反応液を氷水に注いで油性相と水性相とに分離させ、この油性相を構成している液を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。この液から、濾過によって乾燥剤を除去し、更に、蒸留によって溶媒を除去した。以上のようにして、アシル体を得た。
<ステップ2>光重合開始剤Yの合成
窒素気流中、上記のアシル体20ミリモルと、塩酸ヒドロキシルアミン2.1g(30ミリモル)と、ジメチルホルムアミド16.9gとを、反応容器に投入した。この混合液
を80℃で1時間攪拌した後、室温に冷却して油性相と水性相とに分離させた。この油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、次いで、この蒸留残渣に、酢酸ブチル25.4gと無水酢酸2.45g(24ミリモル)とを加えた。この混合液を90℃で1時間攪拌した後、室温に冷却し、5%水酸化ナトリウム水溶液で中和させた。続いて、これを、油水分離に供し、油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、更に、酢酸エチルを溶媒として用いた再結晶を行った。以上のようにして、光重合開始剤Yを得た。
(光重合開始剤Tの合成)
<ステップ1>アシル体の合成
窒素気流中、塩化アルミニウム12.60g(95ミリモル)と、1,2−ジクロロエタン126gと、N−エチル−3−ニトロカルバゾール化合物53ミリモルとを、氷冷した反応容器に投入した。反応温度を5℃以下に保持したまま、この混合液に、4−(エトキシメチル)−2−メチル−ベンゾイルクロライド64ミリモルを徐々に滴下した。滴下終了後、この混合液を、20℃にて4時間攪拌した。その後、反応液を氷水に注いで油性相と水性相とに分離させ、この油性相を構成している液を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。この液から、濾過によって乾燥剤を除去し、更に、蒸留によって溶媒を除去した。以上のようにして、アシル体を得た。
<ステップ2>光重合開始剤Tの合成
窒素気流中、上記のアシル体20ミリモルと、塩酸ヒドロキシルアミン2.1g(30ミリモル)と、ジメチルホルムアミド16.9gとを、反応容器に投入した。この混合液を80℃で1時間攪拌した後、室温に冷却して油性相と水性相とに分離させた。この油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、次いで、この蒸留残渣に、酢酸ブチル25.4gと無水酢酸2.45g(24ミリモル)とを加えた。この混合液を90℃で1時間攪拌した後、室温に冷却し、5%水酸化ナトリウム水溶液で中和させた。続いて、これを、油水分離に供し、油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、更に、酢酸エチルを溶媒として用いた再結晶を行った。以上のようにして、光重合開始剤Tを得た。
(光重合開始剤Vの合成)
<ステップ1>アシル体の合成
窒素気流中、塩化アルミニウム12.60g(95ミリモル)と、1,2−ジクロロエタン126gと、N−(2−エチル−ヘキシル)−3−ニトロカルバゾール化合物53ミリモルとを、氷冷した反応容器に投入した。反応温度を5℃以下に保持したまま、この混合液に、4−(2−メトキシ−1−メチル−エトキシ)−2−メチル−ベンゾイルクロライド64ミリモルを徐々に滴下した。滴下終了後、この混合液を、20℃にて4時間攪拌した。その後、反応液を氷水に注いで油性相と水性相とに分離させ、この油性相を構成している液を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。この液から、濾過によって乾燥剤を除去し、更に、蒸留によって溶媒を除去した。以上のようにして、アシル体を得た。
<ステップ2>光重合開始剤Vの合成
窒素気流中、上記のアシル体20ミリモルと、塩酸ヒドロキシルアミン2.1g(30ミリモル)と、ジメチルホルムアミド16.9gとを、反応容器に投入した。この混合液を80℃で1時間攪拌した後、室温に冷却して油性相と水性相とに分離させた。この油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、次いで、この蒸留残渣に、酢酸ブチル25.4gとプロピオン酸無水物3.12g(24ミリモル)とを加えた。この混合液を90℃で1時間攪拌した後、室温に冷却し、5%水酸化ナトリウム水溶液で中和させた。続いて、これを、油水分離に供し、油性相を構成している液から蒸留によって溶媒を除去し、更に、酢酸エチルを溶媒として用いた再結晶を行った。以上のようにして、光重合開始剤Vを得た。
式(7):
式(8):
式(9)
式(10):
・増感剤(E)
E−1:「KAYACURE DETX-S」(2,4−ジエチルチオキサントン日本化薬社製)
E−2:「CHEMARKDEABP」(4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンChemarkChemical社製)
・酸化防止剤A:BASF社製「IRGANOX1010」1部、ADEKA社製「アデカスタブLA−52」1部、ADEKA社製「アデカスタブPEP−36」1部、ADEKA社製「アデカスタブAO−412S」1部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)96部に溶解させた混合溶液。
・チオール系連鎖移動剤A:ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート
・レベリング剤溶液(L−1:下記混合溶液)
ビックケミー社製「BYK−330」1部、DIC社製「メガファックF−551」1部、花王社製「エマルゲン103」1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)97部に溶解させた混合溶液。
<カラーフィルタ用着色組成物(レジスト)の評価>
得られたカラーフィルタ用着色組成物(レジスト)(R−1〜25)について、粘度、保存安定性、感度、現像速度に関する試験を以下の方法で行った。以下に、評価試験の結果を表6に示す。
<感度評価>
着色組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.4μmとなるように回転塗工し、90℃で120秒間プリベークを行った。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄して風乾し、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状の着色画素を形成した。
形成された着色画素のパタ−ンがフォトマスクの画像寸法どおりに仕上がる最低照射露光量により、着色組成物の感度を評価した。評価のランクは次の通りである。
○:100mJ/cm2未満:良好レベル
△:100以上、150mJ/cm2未満:実用可能レベル
×:150mJ/cm2以上:実用不可レベル
<表面シワ評価>
ポストベーク後のパターンの表面におけるシワの発生具合を光学顕微鏡(倍率:200倍)にて観察した。評価基準は、以下の通りである。
◎:パターンの表面にシワが観察されない
○:パターンの表面に実用上問題ない程度の僅かなシワが観察される
△:パターンの表面にシワがやや目立つ
×:パターンの表面にシワが著しく目立つ
<現像速度評価>
着色組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmとなるように回転塗工し、70℃で20分乾燥した。
上記塗膜に、2質量%水酸化カリウム水溶液を2ml滴下して、塗厚が溶解してなくなるまでの時間を測定し、着色組成物の現像速度を評価した。評価のランクは次の通りである。
○:25秒未満:良好レベル
△:25秒以上、35秒未満:実用可能レベル
×:35秒以上:実用不可レベル
10 液晶表示装置
11 透明基板
12 TFTアレイ
13 透明電極層
14 配向層
15 偏光板
21 透明基板
22 カラーフィルタ
23 透明電極層
24 配向層
25 偏光板
30 バックライトユニット
31 白色LED光源
LC 液晶

Claims (4)

  1. 着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性単量体(C)、光重合性開始剤(D)、増感剤(E)、および有機溶剤を含有するカラーフィルタ用着色組成物であって、着色剤(A)が、アルミニウムフタロシアニン化合物を含み、光重合性開始剤(D)が、下記一般式(1)で示す光重合開始剤(D1)を含み、増感剤(E)が、チオキサントン化合物であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
    一般式(1)

    [式(1)において、X1、X3及びX6は、それぞれ独立に、R11、OR11、COR11、SR11、CONR1213又はCNを表し、X2は、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表し、X4及びX5は、それぞれ独立に、R11、OR11、SR11、COR11、CONR1213、NR12COR11、OCOR11、COOR11、SCOR11、COSR11、COSR11、CSOR11、CN、ハロゲン原子又は水酸基を表す。R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数が6〜30のアリール基、置換基を有していてもよい炭素原子数が7〜30のアリールアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数が2〜20の複素環基を表す。a及びbは、それぞれ独立に、0〜3の整数である。]
  2. 前記光重合性開始剤(D)と増感剤(E)との質量比が、D/E=10/90〜90/10である、請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  3. 基材、および請求項1または2に記載のカラーフィルタ用着色組成物から形成されるフィルタセグメントを備える、カラーフィルタ。
  4. 請求項3記載のカラーフィルタを有する液晶表示装置。
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