JP2019210945A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Hiroshi Hazaya
宏 挟谷
和寛 村瀬
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Abstract

【課題】降坂路上でのシフトアップ時の車両の飛び出し感の抑制を図る。【解決手段】車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することが可能な変速機を制御するものであり、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段の変速比とそこからシフトアップする次の変速段の変速比との差分を小さくする車両の制御装置を構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載されている原動機や変速機の制御を司る制御装置に関する。
近時の車両では、その駆動系に無段変速機(Continuously Variable Transmission)を採用することが少なくない。周知の通り、CVTは、変速比(減速比)を連続的に変化させることができる変速機であり、原動機の回転数及び負荷を効率のよい領域に保ちながら車速を任意に操作できる点に優位性がある。
一方、運転者の望むドライブフィーリングを実現するべく、CVTを搭載している車両においても、有段変速機を搭載した車両と同様に変速比を段階的に変化させる制御モードである有段変速モードを設けることがある(例えば、下記特許文献を参照)。有段変速モードには、AT(Automatic Transmission)車のように車両の走行状況に応じた変速段に自動的に切り替える有段自動変速モードと、MT(Manual Transmission)車のように運転者のシフト操作に基づいて変速段を切り替える手動変速モード(マニュアルモード)とが含まれる。
特開2016−102566号公報
変速機をハイギア側の変速段に切り替えるシフトアップを行うと、原動機の回転数が低下しながらも、その回転慣性力が車両の加速に費やされる。車両が走行抵抗の小さい降坂路上に所在しているときに、平坦路上に所在するときと同等のシフトアップ制御を実施すると、車両が急に加速するような飛び出し感を運転者または搭乗者に与えることがある。
本発明は、以上の問題に着目してなされたものであり、降坂路上でのシフトアップ時の車両の飛び出し感の抑制を図ることを所期の目的としている。
本発明では、車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することが可能な変速機を制御するものであり、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段の変速比とそこからシフトアップする次の変速段の変速比との差分を小さくする車両の制御装置を構成した。
また、本発明では、車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することのできる変速機を制御するものであり、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の変速比の単位時間あたりの変化量を小さくする車両の制御装置を構成した。
並びに、本発明では、車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することのできる変速機を制御するものであり、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の原動機の出力を小さくする車両の制御装置を構成した。
本発明は、CVTでない有段変速機を搭載する車両にも適用が可能である。より具体的に述べると、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合以外では、有段変速機が具現し得る変速段の一部を使用せず当該変速段をスキップしてシフトアップを行う一方、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合には、当該変速段をスキップせずにシフトアップを行うことで、降坂路上である変速段の変速比とそこからシフトアップする次の変速段の変速比との差分を小さくすることができる。また、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際に有段変速機のクラッチを締結する速さを遅くすれば、降坂路上である変速段からその次の変速段にシフトアップする際の変速比の単位時間あたりの変化量を小さくすることができる。
本発明によれば、降坂路上でのシフトアップ時の車両の飛び出し感を抑制できる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概要を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の概要を示す図。 同実施形態の制御装置が制御する変速機の各変速段の変速比を示す図。 同実施形態の制御装置が制御する変速機の各変速段の変速比を示す図。 本発明の変形例の一に係る制御装置が制御する変速機の各変速段の変速比を示す図。 同変形例の制御装置が制御する変速機の各変速段の変速比を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、車両に原動機として搭載される内燃機関100の概要を示す。車両用内燃機関100は、例えば火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示する)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子を有するイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4を流れる排気の一部を吸気通路3に還流させて吸気に混交する、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。EGR装置2は、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
図2に、車両が備える駆動系のトランスミッションの例を示す。このトランスミッションは、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT9を採用している。
内燃機関100が出力するエンジントルクは、内燃機関100の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103、及び車軸103に取り付けられた駆動輪を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回転不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。ロックアップソレノイドバルブは、制御信号tを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
CVT9を搭載した車両においては、車速がある程度以上(例えば、10km/h以上)である場合、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速がそれ以下(例えば、5km/hないし8km/h以下)となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。翻って、非ロックアップ時には、トルクコンバータ7の速度比が、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85を断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号uを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジのうちのNレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。Pレンジでは、車軸103が動かないよう機械的にロックする。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有している。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有している。そして、液圧サーボ913、923を操作し可動シーブ912、922を変位させることを通じて、ベルト93を巻き掛けるプーリ91、92の径を変化させ、以てCVT9が具現する変速比を無段階に変更することができる。
本実施形態の車両の制御装置たる電子制御装置(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。なお、ECU0は、複数基のECUがCAN(Controller Area Network)を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関100のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、内燃機関100に対して要求されるエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、車両が現在所在している路面の勾配を検出する加速度センサまたは勾配センサから出力される信号e、内燃機関100の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、車両のシフトレバー(セレクトレバー)のレンジ(Dレンジ、Nレンジ、Rレンジ、Pレンジ等)を知得するためのセンサから出力されるシフトレンジ信号g、トルクコンバータ7のタービン72の回転数を検出する回転センサから出力されるタービン回転数信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、イグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度操作信号t、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度操作信号u、CVT9に対して変速比制御信号v等を出力する。
ECU0のプロセッサは、メモリに格納しているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関100の運転を制御する。ECU0は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数や吸気圧等を知得するとともに、気筒1に充填される吸気量(または、新気量)に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、混合気への点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、t、u、vを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、運転者の意思に基づき、無段変速モードと、有段変速モードとを切り替えて実行することができる。無段変速モードは、CVT9本来の利用である、変速比を連続的に変化させる制御モードであり、エンジン回転数及びエンジン負荷を効率のよい領域に保ちながら車速を増減させることができる。有段変速モードは、有段変速機を搭載している車両と同様に、CVT9の変速比を敢えて段階的に変化させる制御モードである。有段変速モードは、AT車のように車両の走行状況に応じた変速段に自動的に切り替える有段自動変速モードであることもあれば、MT車のように運転者のシフト操作に基づいて変速段を切り替える手動変速モードであることもある。
CVT9の変速比を有段変速モードで制御している最中、変速比をハイギア側の変速段に切り替えるシフトアップを行うと、エンジン回転数が低下しながらも、その回転慣性力が車軸103及び駆動輪の回転の加速に費やされて車速が上昇し得る。それ故、車両が走行抵抗の小さい降坂路上に所在しているときに、平坦路上に所在しているときと同等のシフトアップ制御を実施すると、車両が急に加速するような飛び出し感を運転者または搭乗者に与える可能性がある。
そこで、本実施形態のECU0は、有段変速モードでCVT9の変速比を制御するにあたり、下記の(1)ないし(3)の補正を加えることで、降坂路上における車両の飛び出し感の抑制を図る:
(1)車両が降坂路上に所在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合には、そうでない場合と比較して、ある変速段の変速比とそこからシフトアップする次の変速段の変速比との差分を小さくする。
図3は、平常時、即ち車両が平坦路上または登坂路上に所在し、または降坂路であっても路面の勾配が所定以下である場合における、有段変速モードにてECU0が具現するCVT9の各段位の変速比を示している。図の横軸は車速、縦軸は目標入力回転数であってエンジン回転数またはトルクコンバータ7のタービン72の回転数である。図示例では、最高速段位が7速である。走行する車両の車速が加速してゆく過程では、1速から2速、3速……というように変速段位が順次上がってゆき、最高で7速に至る。そのシフトアップにおけるCVT9の変速比は、図中に矢印で表しているように変化する。
対して、図4は、車両が降坂路上に所在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合における、有段変速モードにてECU0が具現するCVT9の各段位の変速比を示している。なお、図中、平常時の各段位の変速比を鎖線で描画している。鎖線の傾きつまり変速比は、図3に示しているものと同じである。本実施形態のECU0は、車両が降坂路上に所在している場合に、平常時と比較して各変速段の変速比をよりクロスレシオ化する、即ち各変速段の変速比を平常時よりもローギア寄りに設定し(減速比を大きくし)、以てある段位とその次の段位との変速比の差を縮小する。路面の勾配は、加速度センサまたは勾配センサを介して検出できることは言うまでもない。図示例では、低速段位である1速及び2速を除く段位の変速比を、平常時よりもローギア寄りとしている。このような処理の結果、ある段位から次の段位にシフトアップする際の変速比の変動幅が平常時よりも小さくなる。
(2)車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の変速比の単位時間あたりの変化量を小さくする。
有段変速モードにおいても、CVT9の変速比は、プーリ91、92の可動シーブ912、922を変位させることで変化する。本実施形態のECU0は、車両が降坂路上に所在している場合、平常時と比較して可動シーブ912、922の単位時間あたりの変位量をより小さく(可動シーブ912、922の変位速度をより遅く)し、以てシフトアップの際のCVT9の変速比の単位時間あたりの変化量をより小さくする。
(3)車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の内燃機関100の出力を小さくする。
本実施形態のECU0は、車両が降坂路上に所在している場合、平常時と比較して、シフトアップ中即ちCVT9の変速比の変更中の点火タイミングをより遅角し、及び/または、スロットルバルブ32の開度をより縮小して気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を削減する。スロットルバルブ32の開度は、運転者によるアクセルペダルの踏込量に対応した大きさに操作するが、降坂路上でのシフトアップ中は、平常時と比較して、同一アクセル開度に対するスロットルバルブ32の開度をより縮小する。
上掲の(1)、(2)及び(3)のうちの何れか少なくとも一つ、複数または全部を実行することで、降坂路上でのシフトアップ時に車両が急加速するような飛び出し感を運転者または搭乗者に与えることを効果的に抑制できる。(1)は、シフトアップの前後での駆動トルクの変化を小さくする。(2)は、シフトアップに伴う駆動トルクの時間的な急変即ち急増大を避ける。(3)は、シフトアップ中の内燃機関100の出力トルクそのものを低減する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機は、内燃機関100には限定されない。内燃機関100に代わる原動機として、車両に電動機が搭載されることがあり、また原動機として内燃機関100と電動機とを併用するハイブリッド方式が採用されることもある。そのような態様の車両についても、本発明を適用することは当然に可能である。
原動機の出力軸(内燃機関100のクランクシャフト)と車軸103及び駆動輪との間に介在する駆動系の変速機も、ベルト式CVT9には限定されない。
さらに、本発明を、CVTでない有段変速機を搭載した車両に適用することも可能である。上記(1)を実現するためには、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合以外では、有段変速機が具現し得る変速段の一部を使用せず当該変速段をスキップしてシフトアップを行う一方、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合には、当該変速段をスキップせずにシフトアップを行う。
図5は、平常時、即ち車両が平坦路上または登坂路上に所在し、または降坂路であっても路面の勾配が所定以下である場合における、有段変速機の各段位の変速比を示している。この図示例の有段変速機は、最高速段位が7速である。だが、有段変速機の制御を司る制御装置たるECUは、平常時にそのうちの一部の段位、即ち4速及び6速を使用せずにスキップする。なお、図中、使用せずスキップする変速段位の変速比を鎖線で描画している。従って、平常時には、走行する車両の車速が加速してゆく過程で、1速から2速、3速、5速、7速の順に変速段位が上がってゆく。そのシフトアップにおける有段変速機の変速比は、図中に矢印で表しているように変化する。
対して、図6は、車両が降坂路上に所在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合における、有段変速機の各段位の変速比を示している。このときに有段変速機を制御するECUは、平常時には使用しない4速及び6速をも使用する。よって、走行する車両の車速が加速してゆく過程では、1速から2速、3速、4速、5速、6速、7速の順に変速段位が上がってゆく。有段変速機のシフトアップ制御において、平常時には使用しない変速段をスキップせず経由する結果として、ある段位から次の段位にシフトアップする際の変速比の変動幅が平常時よりも小さくなる。
また、上記(2)を実現するためには、車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際に有段変速機のクラッチを締結する速さを遅くする。
既存の有段変速機において、その変速段位をシフトアップするとき、当該有段変速機の構成要素である一または複数のクラッチを開放状態から締結状態へと切り替える操作が行われる。有段変速機を制御するECUは、締結するべきクラッチの互いに係合する一対の摩擦板の回転数差の単位時間あたりの減少量が平常時と比較して小さく(回転数差の減少する速さがより遅く)なるよう、摩擦板に印加する作動液圧を増大させる速さを平常時よりも遅くしたり、電磁クラッチであれば印加する電磁力を増大させる速さを平常時よりも遅くしたりする。
上記(3)に関しては、CVT9を搭載した車両と同様の制御としてよい。
その他、各部の具体的な構成や処理の内容等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両の走行中の変速比のシフトアップ制御に適用できる。
0…制御装置(ECU)
100…内燃機関
11…インジェクタ
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ
9…変速機(CVT)
103…車軸
a…車速信号
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
e…加速度または路面勾配信号
i…点火信号
j…燃料噴射信号
k…開度操作信号
v…変速比制御信号

Claims (4)

  1. 車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することが可能な変速機を制御するものであり、
    車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段の変速比とそこからシフトアップする次の変速段の変速比との差分を小さくする車両の制御装置。
  2. 車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することのできる変速機を制御するものであり、
    車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の変速比の単位時間あたりの変化量を小さくする車両の制御装置。
  3. 車両の走行のための駆動トルクを出力する原動機と車両の駆動輪との間に介在し変速比の相異なる複数の変速段の何れかを選択することのできる変速機を制御するものであり、
    車両が降坂路上に存在しその路面の勾配が所定以上に大きい場合、そうでない場合と比較して、ある変速段からその次の変速段にシフトアップする際の原動機の出力を小さくする車両の制御装置。
  4. 前記変速機が有段変速機である請求項1、2または3記載の車両の制御装置。
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