JP2019190566A - 自動変速機のロックアップ制御装置 - Google Patents

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Ho Ryu
鵬 劉
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直樹 湯田
直泰 池田
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直泰 池田
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英真 川口
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諭 中野
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Abstract

【課題】ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、車速が異なる運転シーン毎の加速要求に適合する駆動性能の実現を可能とすること。【解決手段】ベルト式無段変速機CVTのロックアップ制御装置は、トルクコンバータ2と、ロックアップクラッチ20と、ロックアップ制御部80と、を備える。ロックアップ制御をロックアップスケジュールLU/Sを用いて行うロックアップ制御部80に、ロックアップクラッチ20を締結状態としている走行中、切り替え条件が成立するとロックアップ解放状態へ移行する制御を行うロックアップ解放制御部80bを設ける。ロックアップ解放制御部80bは、運転状態がLU ON領域に存在している場合、ステアリング操作によるステア角θが閾値以上であると切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始する。このとき、ステア角θの閾値を、車速VSPの高低に応じて変更設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機のロックアップ制御装置に関する。
従来、コーナリング時における不要なシフトダウンを防止すると共に、シフトダウンされた場合の変速ショックを抑制して乗り心地の悪化を防止することを目的とする自動変速機の制御装置が知られている。この従来装置は、コーナリング時に、ロックアップクラッチに導入される作動油圧を低下させるように、ロックアップバルブの作動をデューティソレノイドバルブにより制御することにより、トルクコンバータの作動状態を制御するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−258569号公報
上記従来装置にあっては、ロックアップクラッチがスリップ領域の車速による走行中、舵角が所定値以上であると、ロックアップクラッチを解放状態とする。よって、駐車場から車道へ出るとき等のように低車速域でステアリング操作を行う加速シーンのとき、ロックアップクラッチが締結状態であると、舵角が所定値以上になってもロックアップクラッチが解放されない。このため、ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、低車速域での加速運転シーンにおいて、ロックアップクラッチが解放状態でのトルクコンバータが有するトルク増幅機能を活用できない、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、車速が異なる運転シーン毎の加速要求に適合する駆動性能の実現を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の自動変速機のロックアップ制御装置は、トルクコンバータと、ロックアップクラッチと、ロックアップ制御部と、を備える。
ロックアップ制御部は、ロックアップクラッチの締結/スリップ/解放の制御を、運転状態によってロックアップ締結領域とロックアップ解放領域を分けるロックアップスケジュールを用いて行う。
ロックアップ制御部に、ロックアップクラッチを締結状態としている走行中、所定の切り替え条件が成立するとロックアップ解放状態へ移行する制御を行うロックアップ解放制御部を設ける。
ロックアップ解放制御部は、運転状態がロックアップ締結領域に存在している場合、ステアリング操作によるステア角が所定値以上であると切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始する。
ステア角の所定値を、車速の高低に応じて変更設定する。
このように、ロックアップ解放とするステア角の所定値を、車速の高低に応じて変更設定することで、ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、車速が異なる運転シーン毎の加速要求に適合する駆動性能の実現を可能とすることができる。
実施例1の自動変速機のロックアップ制御装置が適用されたエンジン車の駆動系と制御系を示す全体システム図である。 自動変速モードでの無段変速制御をバリエータにより実行する際に用いられるDレンジ無段変速スケジュールの一例を示す変速スケジュール図である。 実施例1のロックアップ制御装置を示す概要構成図である。 CVTコントロールユニットのロックアップ制御部に設定されているロックアップスケジュールの一例を示すロックアップスケジュール図である。 ロックアップ制御部に有するロックアップ解放制御部にて実行されるロックアップ解放制御処理の流れを示すフローチャートである。 ロックアップ解放制御処理で用いられるステア角の閾値を車速に応じて設定する閾値変更設定処理の流れを示すフローチャートである。 高車速域でのステア角の第1閾値と低車速域でのステア角の第2閾値の設定例を示す閾値設定特性図である。
以下、本発明の自動変速機のロックアップ制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1におけるロックアップ制御装置は、トルクコンバータと前後進切替機構とバリエータと終減速機構により構成されるベルト式無段変速機(自動変速機の一例)を搭載したエンジン車に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「ロックアップ制御装置の構成」、「ロックアップ解放制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の自動変速機のロックアップ制御装置が適用されたエンジン車の駆動系と制御系を示す。以下、図1に基づいて、全体システム構成を説明する。
エンジン車の駆動系は、図1に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2と、前後進切替機構3と、バリエータ4と、終減速機構5と、駆動輪6,6と、を備えている。
ここで、ベルト式無段変速機CVTは、トルクコンバータ2と前後進切替機構3とバリエータ4と終減速機構5を図外の変速機ケースに内蔵することにより構成される。
エンジン1は、ドライバーによるアクセル操作による出力トルクの制御以外に、外部からのエンジン制御信号により出力トルクを制御可能である。このエンジン1には、スロットルバルブ開閉動作や燃料カット動作等によりトルク制御を行う出力トルク制御アクチュエータ10を有する。例えば、アクセル足離し操作によるコースト走行時、燃料カット制御が実行される。
トルクコンバータ2は、トルク増幅機能やトルク変動吸収機能を有する流体継手による発進要素である。トルク増幅機能やトルク変動吸収機能を必要としないとき、エンジン出力軸11(=トルクコンバータ入力軸)とトルクコンバータ出力軸21を直結可能なロックアップクラッチ20を有する。このトルクコンバータ2は、ポンプインペラ23と、タービンランナ24と、ステータ26と、を構成要素とする。ポンプインペラ23は、エンジン出力軸11にコンバータハウジング22を介して連結される。タービンランナ24は、トルクコンバータ出力軸21に連結される。ステータ26は、変速機ケースにワンウェイクラッチ25を介して設けられる。
前後進切替機構3は、バリエータ4への入力回転方向を前進走行時の正転方向と後退走行時の逆転方向で切り替える機構である。この前後進切替機構3は、ダブルピニオン式遊星歯車30と、複数枚のクラッチプレートによる前進クラッチ31と、複数枚のブレーキプレートによる後退ブレーキ32と、を有する。前進クラッチ31は、Dレンジ等の前進走行レンジ選択時に前進クラッチ圧Pfcにより油圧締結される。後退ブレーキ32は、Rレンジ等の後退走行レンジ選択時に後退ブレーキ圧Prbにより油圧締結される。なお、前進クラッチ31と後退ブレーキ32は、Nレンジ(ニュートラルレンジ)の選択時には、前進クラッチ圧Pfcと後退ブレーキ圧Prbをドレーンすることでいずれも解放される。
バリエータ4は、プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ43と、プーリベルト44と、を有し、ベルト接触径の変化により変速比(バリエータ入力回転とバリエータ出力回転の比)を無段階に変化させる無段変速機能を備える。プライマリプーリ42は、バリエータ入力軸40の同軸上に配された固定プーリ42aとスライドプーリ42bにより構成され、スライドプーリ42bはプライマリ圧室45に導かれるプライマリ圧Ppriによりスライド動作する。セカンダリプーリ43は、バリエータ出力軸41の同軸上に配された固定プーリ43aとスライドプーリ43bにより構成され、スライドプーリ43bはセカンダリ圧室46に導かれるセカンダリ圧Psecによりスライド動作する。プーリベルト44は、プライマリプーリ42のV字形状をなすシーブ面と、セカンダリプーリ43のV字形状をなすシーブ面とに掛け渡されている。このプーリベルト44は、環状リングを内から外へ多数重ね合わせた2組の積層リングと、打ち抜き板材により形成され、2組の積層リングに沿って挟み込みにより環状に積層して取り付けられた多数のエレメントにより構成されている。なお、プーリベルト44としては、プーリ進行方向に多数配列したチェーンエレメントを、プーリ軸方向に貫通するピンにより結合したチェーンタイプのベルトであっても良い。
終減速機構5は、バリエータ出力軸41からのバリエータ出力回転を減速すると共に差動機能を与えて左右の駆動輪6,6に伝達する機構である。この終減速機構5は、減速ギヤ機構として、バリエータ出力軸41に設けられたアウトプットギヤ52と、アイドラ軸50に設けられたアイドラギヤ53及びリダクションギヤ54と、デフケースの外周位置に設けられたファイナルギヤ55と、を有する。そして、差動ギヤ機構として、左右のドライブ軸51,51に介装されたディファレンシャルギヤ56を有する。
エンジン車の制御系は、図1に示すように、油圧制御ユニット7と、CVTコントロールユニット8と、エンジンコントロールユニット9と、を備えている。電子制御系であるCVTコントロールユニット8とエンジンコントロールユニット9は、互いの情報を交換可能なCAN通信線13により接続されている。
油圧制御ユニット7は、プライマリ圧室45へのプライマリ圧Ppri、セカンダリ圧室46へのセカンダリ圧Psec、前進クラッチ31への前進クラッチ圧Pfc、後退ブレーキ32への後退ブレーキ圧Prbを調圧する。加えて、ロックアップクラッチ20へのロックアップ差圧Pluを調圧するユニットである。この油圧制御ユニット7は、走行用駆動源であるエンジン1により回転駆動されるオイルポンプ70と、オイルポンプ70からの吐出圧に基づいて各種の制御圧を調圧する油圧制御回路71と、を備える。油圧制御回路71には、ライン圧ソレノイド弁72と、プライマリ圧ソレノイド弁73と、セカンダリ圧ソレノイド弁74と、セレクトソレノイド弁75と、ロックアップ差圧ソレノイド弁76と、を有する。なお、各ソレノイド弁72,73,74,75,76は、CVTコントロールユニット8から出力される制御指令値(指示電流)によって調圧動作を行う。
ライン圧ソレノイド弁72は、CVTコントロールユニット8から出力されるライン圧指令値に応じ、オイルポンプ70からの吐出圧を、指令されたライン圧PLに調圧する。このライン圧PLは、各種の制御圧を調圧する際の元圧であり、駆動系を伝達するトルクに対してベルト滑りやクラッチ滑りを抑える油圧とされる。
プライマリ圧ソレノイド弁73は、CVTコントロールユニット8から出力されるプライマリ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令されたプライマリ圧Ppriに減圧調整する。セカンダリ圧ソレノイド弁74は、CVTコントロールユニット8から出力されるセカンダリ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令されたセカンダリ圧Psecに減圧調整する。
セレクトソレノイド弁75は、CVTコントロールユニット8から出力される前進クラッチ圧指令値又は後退ブレーキ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令された前進クラッチ圧Pfc又は後退ブレーキ圧Prbに減圧調整する。
ロックアップ差圧ソレノイド弁76は、CVTコントロールユニット8から出力される指示電流Aluに応じ、ロックアップクラッチ20を締結/スリップ締結/解放するロックアップ差圧Pluに調圧する。
CVTコントロールユニット8は、ライン圧制御や変速制御や前後進切替制御やロックアップ制御、等を行う。ライン圧制御では、アクセル開度等に応じた目標ライン圧を得る指令値をライン圧ソレノイド弁72に出力する。変速制御では、目標変速比(目標プライマリ回転Npri*)を決めると、決めた目標変速比(目標プライマリ回転Npri*)を得る指令値をプライマリ圧ソレノイド弁73及びセカンダリ圧ソレノイド弁74に出力する。前後進切替制御では、選択されているレンジ位置に応じて前進クラッチ31と後退ブレーキ32の締結/解放を制御する指令値をセレクトソレノイド弁75に出力する。ロックアップ制御では、ロックアップクラッチ20を締結/スリップ締結/解放するロックアップ差圧Pluを制御する指示電流Aluをロックアップ差圧ソレノイド弁76に出力する。
CVTコントロールユニット8には、プライマリ回転センサ90、車速センサ91、セカンダリ圧センサ92、油温センサ93、インヒビタスイッチ94、ブレーキスイッチ95、タービン回転センサ96、等からの情報が入力される。さらに、セカンダリ回転センサ97、プライマリ圧センサ98、ステアリング角度センサ99、等からの情報が入力される。
エンジンコントロールユニット9には、エンジン回転センサ12、アクセル開度センサ14、等からのセンサ情報が入力される。CVTコントロールユニット8は、エンジン回転情報やアクセル開度情報をエンジンコントロールユニット9へリクエストすると、CAN通信線13を介し、エンジン回転数Neやアクセル開度APOの情報を受け取る。さらに、エンジントルク情報をエンジンコントロールユニット9へリクエストすると、CAN通信線13を介し、エンジンコントロールユニット9において推定演算される実エンジントルクTeの情報を受け取る。
図2は、Dレンジ選択時に自動変速モードでの無段変速制御をバリエータ4により実行する際に用いられるDレンジ無段変速スケジュールの一例を示す。
「Dレンジ変速モード」は、車両運転状態に応じて変速比を自動的に無段階に変更する自動変速モードである。「Dレンジ変速モード」での変速制御は、車速VSP(車速センサ91)とアクセル開度APO(アクセル開度センサ14)により特定される図2のDレンジ無段変速スケジュール上での運転点(VSP,APO)により、目標プライマリ回転数Npri*を決める。そして、プライマリ回転センサ90からの実プライマリ回転数Npriを、目標プライマリ回転数Npri*に一致させるプーリ油圧のフィードバック制御により行われる。
即ち、「Dレンジ変速モード」で用いられるDレンジ無段変速スケジュールは、図2に示すように、運転点(VSP,APO)に応じて最Low変速比と最High変速比による変速比幅の範囲内で変速比を無段階に変更するように設定されている。例えば、車速VSPが一定のときは、アクセル踏み込み操作を行うと目標プライマリ回転数Npri*が上昇してダウンシフト方向に変速し、アクセル戻し操作を行うと目標プライマリ回転数Npri*が低下してアップシフト方向に変速する。アクセル開度APOが一定のときは、車速VSPが上昇するとアップシフト方向に変速し、車速VSPが低下するとダウンシフト方向に変速する。
[ロックアップ制御装置の構成]
図3は、実施例1のロックアップ制御装置を示す。図4は、ロックアップ制御部80に設定されているロックアップスケジュールの一例を示す。以下、図3及び図4に基づいてロックアップ制御装置の概要構成を説明する。なお、ロックアップを“LU”と略称する。
ロックアップ制御装置が適用される駆動系は、図3に示すように、エンジン1(走行用駆動源)と、ロックアップクラッチ20を有するトルクコンバータ2と、前後進切替機構3と、バリエータ4(無段変速機構)と、終減速機構5と、駆動輪6と、を備えている。エンジン1は、オイルポンプ70を駆動する。前後進切替機構3は、前進クラッチ31と後退ブレーキ32とを有する。
ロックアップ制御装置が適用される制御系は、図3に示すように、CVTコントロールユニット8と、エンジンコントロールユニット9と、ロックアップ差圧ソレノイド弁76と、を備えている。CVTコントロールユニット8は、車速センサ91からの車速VSPと、タービン回転センサ96からのタービン回転数Ntとステアリング角度センサ99からのステアリング角度(以下、「ステア角θ」という。)等を入力する。エンジンコントロールユニット9は、エンジン回転センサ12からのエンジン回転数Neとアクセル開度センサ14からのアクセル開度APO等を入力する。CVTコントロールユニット8とエンジンコントロールユニット9は、CAN通信線13を介して情報交換が可能に接続されている。
CVTコントロールユニット8には、ロックアップクラッチ20の締結/スリップ/解放の制御を、運転状態によってロックアップ締結領域とロックアップ解放領域を分けるロックアップスケジュールLU/Sを用いて行うロックアップ制御部80が設けられている。
ここで、「運転状態」とは、車速VSPとアクセル開度APOにより特定される運転点のことをいう。
ロックアップスケジュールLU/Sは、図4に示すように、ロックアップ制御部80に設定され、車速VSPとアクセル開度APOによる二次元座標面に描かれ、LU ON線(ロックアップ締結線)とLU OFF線(ロックアップ解放線)とを有する。
LU ON線は、ロックアップクラッチ20が解放状態であるときに、LU OFF領域(ロックアップ解放領域)と、LU ON領域(ロックアップ締結領域)とを分ける。LU ON線は、アクセル開度APOが第2アクセル開度APO2以下の領域では、第2車速VSP2をLU開始車速とする。アクセル開度APOが第2アクセル開度APO2から第3アクセル開度APO3までの領域では、第2車速VSP2から徐々に高くした車速をLU開始車速とする。アクセル開度APOが第3アクセル開度APO3以上の領域では、第3車速VSP3をLU開始車速とする。
LU OFF線は、ロックアップクラッチ20が締結状態であるときに、図4のハッチングにて示すLU ON領域(ロックアップ締結領域)とLU OFF領域(ロックアップ解放領域)とを分ける。LU OFF線は、アクセル開度APOの大きさにかかわらず第1車速VSP1をLU解除車速とする。なお、VSP1<VSP2<VSP3という関係にある。
ロックアップ制御部80には、ロックアップ締結制御部80aと、ロックアップ解放制御部80bとを有する。ロックアップ締結制御部80aは、ロックアップクラッチ20を解放状態としている走行中、切り替え条件が成立するとロックアップ締結状態へ移行する制御を行う。ロックアップ解放制御部80bは、ロックアップクラッチ20を締結状態としている走行中、所定の切り替え条件が成立するとロックアップ解放状態へ移行する制御を行う。
実施例1は、ロックアップ解放制御部80bでの制御処理構成を特徴とする。即ち、運転点(VSP,APO)が図4のハッチングに示すLU ON領域に存在している場合、ステアリング操作によるステア角θが閾値以上であると切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始する。そして、ステア角θの閾値を、車速VSPの高低に応じて変更設定する。
[ロックアップ解放制御処理構成]
図5は、ロックアップ制御部80に有するロックアップ解放制御部80bにて実行されるロックアップ解放制御処理の流れを示す。図6は、ロックアップ解放制御処理で用いられるステア角θの閾値を車速VSPに応じて設定する閾値変更設定処理の流れを示す。以下、図5及び図6の各ステップについて説明する。なお、この処理は、所定の制御周期により繰り返し処理動作が行われる。
ステップS1では、スタートに続き、図4のロックアップスケジュールLU/S上での運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在するか否かを判断する。YES(LU ON領域に存在)の場合はステップS2へ進み、NO(LU OFF領域に存在)の場合はステップS5へ進む。
ステップS2では、ステップS1でのLU ON領域に存在するとの判断に続き、ステア角θが閾値未満であるか否かを判断する。YES(ステア角θ<閾値)の場合はステップS3へ進み、NO(ステア角θ≧閾値)の場合はステップS5へ進む。
ここで、「ステア角θ」は、ステアリング角度センサ99からのセンサ情報により取得する。「閾値」は、図6に示すフローチャートに基づいて変更設定される。つまり、ステップS20において、車速VSPが、高車速域と低車速域を判定する閾値以上であるか否かを判断する。YES(車速≧閾値:高車速域)の場合はステップS21へ進み、閾値を第1閾値θ1に設定する。NO(車速<閾値:低車速域)の場合はステップS22へ進み、閾値を第2閾値θ2(>θ1)に設定する(図7参照)。
ステップS3では、ステップS2でのステア角θ<閾値であるとの判断に続き、そのときの車速VSPがLU OFF車速を超えているか否かを判断する。YES(車速>LU OFF車速)の場合はステップS4へ進み、NO(車速≦LU OFF車速)の場合はステップS5へ進む。
ここで、「LU OFF車速」とは、ロックアップスケジュールLU/SのLU OFF線による第1車速VSP1(例えば、8km/h程度)をいう。
ステップS4では、ステップS3での車速>LU OFF車速であるとの判断に続き、ロックアップクラッチ20を締結状態のままとし、エンドへ進む。
ステップS5では、ステップS1でのLU OFF領域であるとの判断、或いは、ステップS2でのステア角θ≧閾値であるとの判断、或いは、ステップS3での車速≦LU OFF車速であるとの判断に続き、ロックアップクラッチ20を解放状態とし、エンドへ進む。
ここで、ロックアップクラッチ20が締結状態でステップS5へ進んできたときは、ロックアップクラッチ20の締結トルクをランプ勾配により低下させてクラッチ解放状態へ移行する。
次に、実施例1の作用を、「ロックアップ解放制御処理作用」と「ステアリング操作が介入する運転シーンでのロックアップ解放制御作用」に分けて説明する。
[ロックアップ解放制御処理作用]
以下、図5及び図6に示すフローチャートに基づいてロックアップ解放制御処理作用を説明する。
直進走行時であって、図4のロックアップスケジュールLU/S上での運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在したままである場合、図5のフローチャートにおいて、S1→S2→S3→S4→エンドへと進む。よって、ロックアップクラッチ20の締結状態がそのまま維持される。
直進走行時であって、車速VSPが低下する減速により、図4のロックアップスケジュールLU/S上での運転点(VSP,APO)がLU ON領域からLU OFF領域へ遷移する場合、図5のフローチャートにおいて、S1→S2→S3→S5→エンドへと進む。よって、締結状態であるロックアップクラッチ20の解放が開始され、急解放を抑えるランプ制御を経過してロックアップ解放状態へ移行する。つまり、図4のロックアップスケジュールLU/Sにしたがったロックアップ解放制御処理が実行される。
高速域での旋回走行時であって、図4のロックアップスケジュールLU/S上でのLU ON領域に存在したままである場合、ステアリング操作によるステア角θが第1閾値θ1以上になると、図5のフローチャートにおいて、S1→S2→S5→エンドへと進む。
即ち、図4の運転点(VSP,APO)がロックアップスケジュールLU/S上でのLU ON領域に存在しているにもかかわらず、ステアリング操作が介入すると、例外的にロックアップクラッチ20が解放される。しかも、ロックアップクラッチ20が締結状態である高速域での旋回走行時の場合、ステアリング操作によりステア角θを少し切るだけで第1閾値θ1以上になり、応答良くロックアップクラッチ20が解放される。
低速域での旋回走行時であって、図4のロックアップスケジュールLU/S上でのLU ON領域に存在したままである場合、ステアリング操作によるステア角θが第2閾値θ2以上になると、図5のフローチャートにおいて、S1→S2→S5→エンドへと進む。
即ち、図4の運転点(VSP,APO)がロックアップスケジュールLU/S上でのLU ON領域に存在しているにもかかわらず、ステアリング操作が介入すると、例外的にロックアップクラッチ20が解放される。しかも、ロックアップクラッチ20が締結状態である低速域での旋回走行時の場合、ステアリング操作によりステア角θを切りこむことで第2閾値θ2以上になると、ロックアップクラッチ20が解放される。
このように、ロックアップスケジュールLU/S上で運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在するとき、ステア角θが閾値未満であるかどうかが判断される。そして、ステア角θが閾値未満であると判断され、かつ、車速VSPがロックアップスケジュールLU/SのLU OFF車速を超えていると判断されると、ロックアップクラッチ20が締結状態のままで保たれる(S1→S2→S3→S4→エンド)。
ステア角θが閾値未満であると判断され、かつ、車速VSPがロックアップスケジュールLU/SのLU OFF車速以下と判断されると、ロックアップクラッチ20を締結状態から解放状態へと移行させる制御が開始される(S1→S2→S3→S5→エンド)。
一方、ステア角θが閾値以上であると判断されると、運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在しているにもかかわらず、ロックアップクラッチ20を締結状態から解放状態へと移行させる制御が開始される(S1→S2→S5→エンド)。
[ステアリング操作が介入する運転シーンでのロックアップ解放制御作用]
まず、ロックアップクラッチが解放状態での走行中、車速がLU ON車速以上になるとロックアップクラッチの締結を開始する。そして、ロックアップクラッチが締結状態での走行中、車速がLU OFF車速以下になるとロックアップクラッチの解放を開始するものを比較例とする。
駐車場から車道へ出るときに加速しながらステアリング操作を行う運転シーンを例にとる。この運転シーンにおいて、低車速域であるがロックアップクラッチが締結状態であると、加速しながらステアリング操作を行ってもロックアップクラッチは締結状態のまま維持される。よって、ドライバーによる加速要求がある運転シーンであるにもかかわらず、ロックアップクラッチが解放状態でのトルクコンバータが有するトルク増幅機能を活用できない。このため、例えば、駐車場から車道へ出るときに段差を越える運転シーンであれば、段差による負荷抵抗を受けて車速が一時的に低下してしまうことがある。
本発明者等は、上記課題に着目し、運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在している場合、ステアリング操作によるステア角θが閾値以上であると切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始する。そして、ステア角θの閾値を、車速VSPの高低に応じて変更設定する構成を採用した。
即ち、基本的には、ロックアップスケジュールLU/Sを用いてロックアップ解放制御を行うが、切り替え条件にステアリング操作条件を加え、ステア角θが閾値以上であると例外としてロックアップクラッチ20の解放制御を実行するようにした。この理由は、バリエータ4によるベルト式無段変速機CVTでは、変速段が有段の自動変速機とは異なり、燃費性能向上を重視する観点から広い車速領域をLU ON領域とするロックアップスケジュールLU/Sを設定している。例えば、発進すると直ちにロックアップクラッチ20を締結し、その後、LU OFF車速以下の極低車速域を除く車速域でロックアップクラッチ20の締結を維持するようにロックアップスケジュールLU/Sを設定している。よって、運転点(VSP,APO)がLU ON領域に存在する場合にロックアップクラッチ20の締結状態を維持する基本制御を行うと、トルクコンバータ2が有するトルク増幅機能を活用できず、ドライバーの旋回加速要求に応えることができないことによる。
そして、ステア角θの閾値を、車速VSPの高低に応じて変更設定するようにした。この理由は、高車速域の車速VSPでコーナリング加速走行をするときは、車両の旋回挙動を安定させておく必要があるため、ドライバーによるステアリング操作量が小さくなる。そして、短時間にてコーナーを抜けるため、応答良くロックアップクラッチ20を解放する必要がある。一方、低車速域の車速VSPで加速旋回するときは、車両の旋回挙動安定性が確保されているため、ドライバーによるステアリング操作量が大きくなる。そして、コーナーを抜ける時間に余裕があるため、ロックアップクラッチ20の素早い解放応答性までも要求されないことによる。
この結果、ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、車速VSPが異なる運転シーン毎の加速要求に適合する駆動性能の実現を可能とすることができる。以下、図7に示す閾値設定特性図に基づいてステアリング操作が介入する運転シーンでのロックアップ解放制御作用を説明する。
郊外路でのコーナーを加速旋回するシーン等のように、高車速域の車速VSPでコーナリング加速走行をする運転シーンのときは、図7に示すように、ステア角θの閾値が第1閾値θ1(<θ2)に設定される。このため、コーナー入口でのドライバーによるステアリング操作量が小さいタイミングで応答良くロックアップクラッチ20が解放される。よって、高車速域の車速VSPでコーナリング加速走行をする運転シーンのときは、ドライバーによる加速要求に応えて応答良くロックアップクラッチ20が解放されることで、トルクコンバータ2が有するトルク増幅機能を活用され、加速要求に適合するコーナリング駆動性能が実現される。
一方、駐車場から車道へ出るときに加速しながらステアリング操作を行うシーン等のように、低車速域の車速VSPで加速旋回する運転シーンのときは、図7に示すように、ステア角θの閾値が第2閾値θ2(>θ1)に設定される。このため、加速旋回途中でのドライバーによるステアリング操作量が大きくなったタイミングでロックアップクラッチ20が解放される。よって、低車速域の車速VSPで加速旋回する運転シーンのときは、ドライバーによる加速要求に応えてロックアップクラッチ20が解放されることで、トルクコンバータ2が有するトルク増幅機能を活用され、加速要求に適合する加速旋回駆動性能が実現される。特に、駐車場から車道へ出るときに段差を越える運転シーンであれば、段差による負荷抵抗を受けてもトルクコンバータ2が有するトルク増幅機能により車速VSPの低下を抑えることができる。
以上説明したように、実施例1のベルト式無段変速機CVTのロックアップ制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) トルクコンバータ2と、ロックアップクラッチ20と、ロックアップ制御部80と、を備える。
トルクコンバータ2は、走行用駆動源(エンジン1)と変速機構(バリエータ4)との間に介装される。
ロックアップクラッチ20は、トルクコンバータ2に有し、締結によりトルクコンバータ入力軸とトルクコンバータ出力軸を直結する。
ロックアップ制御部80は、ロックアップクラッチ20の締結/スリップ/解放の制御を、運転状態によってロックアップ締結領域(LU ON領域)とロックアップ解放領域(LU OFF領域)を分けるロックアップスケジュールLU/Sを用いて行う。
ロックアップ制御部80に、ロックアップクラッチ20を締結状態としている走行中、切り替え条件が成立するとロックアップ解放状態へ移行する制御を行うロックアップ解放制御部80bを設ける。
ロックアップ解放制御部80bは、運転状態がロックアップ締結領域(LU ON領域)に存在している場合、ステアリング操作によるステア角θが所定値(閾値)以上であると切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始する。
ステア角θの所定値(閾値)を、車速VSPの高低に応じて変更設定する。
このように、ロックアップクラッチ20を解放するステア角θの所定値(閾値)が、車速VSPの高低に応じて変更設定される。この結果、ロックアップ締結状態のときにステアリング操作を行う際、車速VSPが異なる運転シーン毎の加速要求に適合する駆動性能の実現を可能とすることができる。
(2) ロックアップ解放制御部80bは、ステア角θの所定値(閾値)を、車速VSPが高車速であるほど小さなステア角度(第1閾値θ1)に設定し、車速VSPが低車速であるほど大きなステア角度(第2閾値θ2)に設定する。
このように、高車速域で小さなステア角度(第1閾値θ1)に設定し、低車速域で大きなステア角度(第2閾値θ2)に設定している。この結果、高車速域での加速旋回運転シーンでの加速要求に適合するコーナリング駆動性能の実現と、低車速域での加速旋回運転シーンでの加速要求に適合する加速旋回駆動性能の実現とを両立することができる。
(3) ロックアップ解放制御部80bは、運転状態がロックアップ締結領域(LU ON領域)に存在するとき、ステア角θが所定値(閾値)未満であるかどうかを判断する。
ステア角θが所定値(閾値)以上であると判断されると、直ちにロックアップクラッチ20を締結状態から解放状態へと移行させる制御を開始する。
このように、運転状態がロックアップ締結領域(LU ON領域)に存在するとき、ステア角θが所定値(閾値)以上であると判断されると、直ちにロックアップクラッチ20を締結状態から解放している。この結果、ロックアップクラッチ20が締結状態のときにステアリング操作が介入してステア角条件が成立すると、応答良くロックアップクラッチ20を解放状態へ移行させることができる。
(4) ロックアップ解放制御部80bは、ステア角θが所定値(閾値)未満であると判断された場合、車速VSPがロックアップスケジュールLU/Sのロックアップ解除車速(LU OFF車速)を超えている間はロックアップクラッチ20を締結状態のまま維持する。車速VSPがロックアップ解除車速(LU OFF車速)以下になると切り替え条件が成立とし、ロックアップクラッチ20を締結状態から解放状態へと移行させる制御を開始する。
このように、ステア角θが所定値(閾値)未満であると判断された場合、車速VSPがロックアップ解除車速(LU OFF車速)以下になると切り替え条件が成立とし、ロックアップクラッチ20を解放している。この結果、ロックアップクラッチ20が締結状態のときにステアリング操作が介入することなく車速VSPが低下する際、ロックアップスケジュールLU/Sに基づく適切なタイミングにてロックアップクラッチ20を解放状態へ移行させることができる。
(5) 変速機構は、変速比を無段階に変更する無段変速機構(バリエータ4)である。
ロックアップ解放制御部80bは、ロックアップクラッチ20が締結状態であるときにロックアップ解放領域(LU OFF領域)とロックアップ締結領域(LU ON領域)とを分けるロックアップ解除車速(第1車速VSP1)によるロックアップ解放線(LU OFF線)を有するロックアップスケジュールLU/Sを設定する。
このように、無段変速機構(バリエータ4)を搭載し、ロックアップ解除車速によるロックアップ解放線(LU OFF線)を有するロックアップスケジュールLU/Sを設定している。この結果、無段変速機構(バリエータ4)を搭載した車両において、広い車速領域をロックアップ締結領域(LU ON領域)とすることにより走行中に高頻度で発生するステアリング操作介入に対応することができる。
以上、本発明の自動変速機のロックアップ制御装置を実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ロックアップ解放制御部80bとして、ステア角θの閾値を、高車速域と低車速域に分け、高車速域のときに第1閾値θ1に設定し、低車速域のときに第2閾値θ2に設定する例を示した。しかし、車速域を、3段階以上の車速域に分けてステア角θの閾値を設定する例としても良いし、さらに、車速域を無段階とし、車速の大きさにより閾値を変化させるような例としても良い。
実施例1では、ロックアップ解放制御部80bとして、運転状態がLU ON領域に存在する場合、ステア角θが閾値未満であるかどうかを判断する例を示した。しかし、ロックアップ解放制御部としては、運転状態がLU ON領域に存在するとき、アクセル開度やアクセル開速度により加速要求の有無を判断しても良い。この場合、ステア角が閾値以上となっても、加速要求が有るときにだけロックアップクラッチを解放する。
実施例1では、本発明のロックアップ制御装置を、自動変速機としてベルト式無段変速機CVTを搭載したエンジン車に適用する例を示した。しかし、本発明のロックアップ制御装置は、自動変速機として、ステップATと呼ばれる有段変速機を搭載した車両や副変速機付き無段変速機を搭載した車両等に適用しても良い。また、適用される車両としても、エンジン車に限らず、走行用駆動源にエンジンとモータを搭載したハイブリッド車、走行用駆動源にモータを搭載した電気自動車等に対しても適用できる。
1 エンジン(走行用駆動源)
CVT ベルト式無段変速機(自動変速機)
2 トルクコンバータ
20 ロックアップクラッチ
3 前後進切替機構
4 バリエータ(無段変速機構)
5 終減速機構
6 駆動輪
7 油圧制御ユニット
76 ロックアップ差圧ソレノイド弁
8 CVTコントロールユニット
80 ロックアップ制御部
80a ロックアップ締結制御部
80b ロックアップ解放制御部
9 エンジンコントロールユニット
12 エンジン回転センサ
14 アクセル開度センサ
91 車速センサ
96 タービン回転センサ
99 ステアリング角度センサ
LU/S ロックアップスケジュール

Claims (5)

  1. 走行用駆動源と変速機構との間に介装されるトルクコンバータと、
    前記トルクコンバータに有し、締結によりトルクコンバータ入力軸とトルクコンバータ出力軸を直結するロックアップクラッチと、
    前記ロックアップクラッチの締結/スリップ/解放の制御を、運転状態によってロックアップ締結領域とロックアップ解放領域を分けるロックアップスケジュールを用いて行うロックアップ制御部と、を備え、
    前記ロックアップ制御部に、前記ロックアップクラッチを締結状態としている走行中、所定の切り替え条件が成立するとロックアップ解放状態へ移行する制御を行うロックアップ解放制御部を設け、
    前記ロックアップ解放制御部は、前記運転状態がロックアップ締結領域に存在している場合、ステアリング操作によるステア角が所定値以上であると前記切り替え条件が成立とし、ロックアップ解放状態へと移行させる制御を開始し、
    前記ステア角の所定値を、車速の高低に応じて変更設定する
    ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
    前記ロックアップ解放制御部は、前記ステア角の所定値を、車速が高車速であるほど小さなステア角度に設定し、車速が低車速であるほど大きなステア角度に設定する
    ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
    前記ロックアップ解放制御部は、前記運転状態がロックアップ締結領域に存在するとき、前記ステア角が所定値未満であるかどうかを判断し、
    前記ステア角が所定値以上であると判断されると、直ちに前記ロックアップクラッチを締結状態から解放状態へと移行させる制御を開始する
    ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
  4. 請求項3に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
    前記ステア角が所定値未満であると判断された場合、車速が前記ロックアップスケジュールのロックアップ解除車速を超えている間は前記ロックアップクラッチを締結状態のまま維持し、
    前記車速がロックアップ解除車速以下になると前記切り替え条件が成立とし、前記ロックアップクラッチを締結状態から解放状態へと移行させる制御を開始する
    ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
    前記変速機構は、変速比を無段階に変更する無段変速機構であり、
    前記ロックアップ解放制御部は、前記ロックアップクラッチが締結状態であるときにロックアップ解放領域とロックアップ締結領域とを分けるロックアップ解除車速によるロックアップ解放線を有するロックアップスケジュールを設定する
    ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
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