JP2018003675A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の始動直後の時期におけるエンジン回転数の低落を適切に抑止する。【解決手段】内燃機関の始動直後の時期における混合気への点火のタイミングを制御するものであって、クランクシャフトが所定角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度と、クランクシャフトが当該所定角度よりも大きな角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度との差分を求め、その差分を判定値と比較することによりエンジン回転数が適正に加速しているか否かを判定し、エンジン回転数が適正に加速しているか否かの判定結果に応じて点火タイミングを変更する内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の運転制御を司る制御装置に関し、特に、内燃機関の始動直後の時期における混合気への点火のタイミングを制御する制御装置に関する。
停止している内燃機関を始動するに際しては、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトを電動機により回転駆動しつつ、インジェクタから燃料を噴射してこれを気筒において燃焼させ、クランクシャフトの回転を加速するクランキングを行う。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、クランクシャフトの回転速度即ちエンジン回転数が内燃機関の冷却水温等に応じて定まる閾値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
内燃機関の始動直後、即ちクランキングの終了直後の時期において、点火プラグの電極間ギャップの拡大、点火プラグや気筒の燃焼室へのデポジットの堆積、圧縮行程中の吸気の気筒からの漏出等といった外乱要素により、混合気の燃焼状態が悪化して内縁機関の出力トルクが低下し、エンジン回転数が適切に上昇せずに低落することが起こり得る。
そのようなエンジン回転数の低落を抑制するべく、例えば下記特許文献に開示されているように、エンジン回転数が所定の設定回転数未満であり、かつエンジン回転数の低下率(単位時間あたりの低下量)が設定値を上回ったときに、燃料噴射量を増量してエンジントルクを増大させる補正制御を実施することが考えられる。
しかしながら、上掲の手法では、制御に遅れが生じてエンジン回転数の変動が大きくなり、振動や騒音が発生してユーザに違和感を与える懸念がある。最悪の場合、エンジンストールに陥る危険も完全には払拭できない。
実開平03−051154号公報
本発明は、内燃機関の始動直後の時期におけるエンジン回転数の低落を適切に抑止することを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関の始動直後の時期における混合気への点火のタイミングを制御するものであって、クランクシャフトが所定角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度(または、所定角度回転する期間の回転速度の移動平均)と、クランクシャフトが当該所定角度よりも大きな角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度(または、所定角度よりも大きな回転する期間の回転速度の移動平均)との差分を求め、その差分を判定値と比較することによりエンジン回転数が適正に加速しているか否かを判定し、エンジン回転数が適正に加速しているか否かの判定結果に応じて点火タイミングを変更する内燃機関の制御装置を構成した。
より具体的には、エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合、エンジン回転数が適正に加速していると判定した場合と比較して、点火タイミングの最小進角量をより多くする。
また、前記判定値は、現在のエンジン回転数及び内燃機関の冷却水温に応じて変更する。
本発明によれば、内燃機関の始動直後の時期におけるエンジン回転数の低落を適切に抑止することが可能となる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 内燃機関の始動直後の時期におけるエンジン回転数の上昇の推移及び各気筒の行程を示すタイミング図。 同実施形態の制御装置による点火タイミングの制御の模様を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(例えば、三気筒。図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を気筒1毎に設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
図2に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関が出力する回転トルクは、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103ひいては駆動輪を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブとを要素とする。ロックアップソレノイドバルブは、制御信号oを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
CVT9を搭載した車両においては、車速が所定値(例えば、10km/h)以上である場合、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速が所定値以下となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85を断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブは、制御信号pを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒1に連なる吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、車載のバッテリの端子電流または端子電圧を検出するセンサから出力されるバッテリ電流/電圧信号g、車両のシフトレバー(セレクトレバー)のレンジ(走行レンジであるか非走行レンジであるか)を知得するためのセンサから出力されるシフトレンジ信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12に付帯するイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度制御信号o、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度制御信号p、CVT9に対して変速比制御信号q等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、o、p、qを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)時において、電動機(スタータモータまたはISG(Integrated Starter Generator))を稼働させるための制御信号nを電動機に入力し、当該電動機によりクランクシャフトを回転させるクランキングを行う。内燃機関の始動のためのクランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、エンジン回転数即ちクランクシャフトの回転速度が閾値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。クランキングの終了条件となるエンジン回転数の閾値は、内燃機関の温度等に応じて上下し得る。具体的には、内燃機関の冷却水温が低いほど高く設定することとなるが、概ね500rpm程度である。
本実施形態のECU0は、内燃機関の始動直後の時期、換言すればクランキングを終了してからエンジン回転数が所要の目標アイドル回転に収束するまでの期間において、気筒1に充填された混合気への火花点火のタイミングを制御し、以てエンジン回転数の低落を適切に抑止する。
図4に示すように、クランキングの終了時点t0まで、つまりはクランキング中の点火タイミングは、比較的進角した一定のタイミング、例えば気筒1の圧縮上死点よりも5°CA(クランク角度)程度早いタイミングに固定している。そして、内燃機関が完爆してクランキングを終了した時点t0以降は、現在のエンジン回転数、内燃機関の冷却水温等に応じて点火タイミングを調整する。例えば、現在の実測エンジン回転数と目標アイドル回転数との偏差を演算し、当該偏差を縮小するように点火タイミングの進角量ひいてはエンジントルクの大きさを調整する。因みに、実測エンジン回転数を目標アイドル回転数に追従させるフィードバック制御では、両者の偏差に応じて、スロットルバルブ32の開度を操作して気筒1に充填される吸気量を増減させたり、インジェクタ11の開弁時間を調整して燃料噴射量を増減させたりすることがある。さらに、内燃機関の冷却水温が低いほど点火タイミングを進角して、気筒1の燃焼室内での混合気の燃焼の安定化を図る。
これらの結果として、クランキングの終了時点t0後の点火タイミングは、クランキング中の点火タイミングよりも遅角化する。但し、混合気の点火タイミングの進角量は、必ず最小遅角量以上に設定する。即ち、点火タイミングの遅角化に限度を設けている。
内燃機関の始動直後の時期において、点火プラグ12の電極間ギャップの拡大や、点火プラグ12または気筒1の燃焼室へのデポジットの堆積、圧縮行程中の吸気の気筒1からの漏出等といった外乱要素が生じ、混合気の燃焼状態が悪化すると、クランキングの終了に伴う点火タイミングの遅角化と相まって、内燃機関の出力トルクが低下し、エンジン回転数が目標アイドル回転数に向かって適切に上昇せずに低落してしまうおそれがある。
このようなエンジン回転数の低落を適切に抑止するために、ECU0は、クランクシャフトが所定角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度と、クランクシャフトが当該所定角度よりも大きな角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度との差分を求め、その差分を判定値と比較することにより、エンジン回転数が適正に加速しているか否かを判定し、その判定結果に応じて点火タイミングを変更する補正制御を実施する。
図3に、内燃機関の始動直後の時期におけるエンジン回転数の上昇の推移を例示している。図3は、等間隔爆発する三気筒エンジンの例を示している。図3中、横軸のクランク角度に沿った目盛りは、30°CA毎に付してある。黒く塗りつぶした四角形のプロット点は、直近に計測した、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数である。これは、クランクシャフトが30°CA回転する期間のエンジン回転数の移動平均値と見ることもできる。図3から明らかなように、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数は、内燃機関の各気筒1が現在どの行程にあるのかによって上下する。
他方、一点鎖線上に所在する、塗りつぶしていない丸印のプロット点は、直近に計測した、クランクシャフトが240°CA(720°CAを内燃機関の気筒1数で割った角度)回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数である。これは、クランクシャフトが240°CA回転する期間のエンジン回転数の移動平均と見ることもできる。クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数は、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数よりは上下の振動が小さく平滑化される。
ECU0は、各気筒1の圧縮上死点後120°CAのタイミングTが訪れる毎に、当該タイミングTの直近の30°CA分のクランクシャフトの回転の所要時間に基づくエンジン回転数と、同タイミングTの直近の240°CA分のクランクシャフトの回転の所要時間に基づくエンジン回転数との差分を求める。この差分はいわば、図3中のタイミングTの目盛り上に所在する四角形のプロット点と丸印のプロット点との距離である。
判定タイミングTは、何れかの気筒1が膨張行程を迎えておりエンジン回転数が加速する時期にある。そのため、エンジン回転数が目標アイドル回転数に向かって適正に加速しているならば、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づく前者のエンジン回転数が、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づく後者のエンジン回転数を上回り、かつ両者の差分がある程度以上大きくなるはずである。従って、ECU0は、前者のエンジン回転数から後者のエンジン回転数を減算した差分が判定値以上である場合に、エンジン回転数が適正に加速していると判定し、当該差分が判定値を下回る場合に、エンジン回転数が適正に加速していないと判定する。
なお、判定タイミングTの直近に計測した、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間と、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間との(前者の所要時間から後者の所要時間を減算して得られる)差分を求め、当該差分が判定値以上である場合にエンジン回転数が適正に加速していると判定し、当該差分が判定値を下回る場合にエンジン回転数が適正に加速していないと判定することとしてもよい。当該差分は、事実上、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数と、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度との差分に相当する。
しかして、ECU0は、エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合に、エンジン回転数が適正に加速していると判定した場合と比較して、点火タイミングの最小進角量をより多くする。即ち、エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合、そうでない場合と比較して点火タイミングの遅角化の限度を引き上げ、点火タイミングがより進角している状態を維持する。図4中、時点t1が、エンジン回転数が適正に加速していないと判定した時点である。時点t1は、何れかの判定タイミングTに合致する。そして、エンジン回転数が適正に加速していないと判定した場合の点火タイミングの進角量の推移を太い破線で表す一方、エンジン回転数が適正に加速していると判定した場合の点火タイミングの進角量の推移を細い実線で表している。
エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合において、点火タイミングの最小進角量をより多く設定、即ち点火タイミングの遅角化の限度を引き上げる期間は、そのような判定を下した時点t1から、内燃機関の気筒1において所定回数(例えば、七回ないし八回程度)の点火が遂行される時点t2までとする。所定回数の点火が実行された後は、点火タイミングの最小進角量を本来の値に設定し直す、即ち引き上げていた点火タイミングの遅角化の限度を元に戻す。
但し、点火タイミングの遅角化の限度を引き上げている(時点t1から時点t2までの)期間中に訪れた判定タイミングTにおいて、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数と、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数との差分が判定値以上となり、エンジン回転数が適正に加速していると判定したならば、未だ所定回数の点火を実行していなくとも、引き上げていた点火タイミングの遅角化の限度を元に戻す。
判定タイミングTにおいてエンジン回転数の差分と比較するべき判定値は、そのときのエンジン回転数及び内燃機関の冷却水温に応じて変更する。既に述べた通り、内燃機関の始動のためのクランキングの終了後は、原則として、エンジン回転数を目標アイドル回転数に追従させるフィードバック制御を実施している。このフィードバック制御によれば、実測のエンジン回転数と目標アイドル回転数との偏差が縮小するほど、エンジン回転数の加速度が小さくなる。従って、クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数と、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づくエンジン回転数との差分も小さくなることになる。故に、判定タイミングTにおいてエンジン回転数の差分と比較するべき判定値は、現在のエンジン回転数(クランクシャフトが30°CA回転するのに要した時間に基づくものであっても、クランクシャフトが240°CA回転するのに要した時間に基づくものであってもよい)と目標アイドル回転数との偏差が縮小するほど小さな値に設定することが好ましい。
また、目標アイドル回転数は、現在の内燃機関の冷却水温や、車両のシフトレンジによる影響を受ける。具体的には、冷却水温が低いほど、目標アイドル回転数を高く設定する。目標アイドル回転数の基本値は750rpm程度であるが、内燃機関の温度が低くフリクションロスが大きい状況下ではこれが800rpmないし1000rpmまで引き上げられる。さらに、内燃機関のクランクシャフトと車軸とが連結される(両者の間に介在するクラッチ8が締結される)走行レンジと、クランクシャフトと車軸とが切り離される(クラッチ8が開放される)非走行レンジとでは、異なる目標アイドル回転数を設定する。目標アイドル回転数が変動することで、実測のエンジン回転数と目標アイドル回転数との偏差の大きさも変わり、その結果として、判定タイミングTにおいてエンジン回転数の差分と比較するべき判定値も変化することとなる。
本実施形態では、内燃機関の始動直後の時期における混合気への点火のタイミングを制御するものであって、クランクシャフトが所定角度(例えば、30°CA)回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度(30°CAの期間の回転速度の移動平均でもある)と、クランクシャフトが当該所定角度よりも大きな角度(例えば、240°CA)回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度(240°CAの期間の回転速度の移動平均でもある)との差分を求め、その差分を判定値と比較することによりエンジン回転数が適正に加速しているか否かを判定し、エンジン回転数が適正に加速しているか否かの判定結果に応じて点火タイミングを変更する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関の始動直後の時期、換言すれば点火タイミングをクランキング中の固定のタイミングから演算により決定するタイミングに切り替えた際の、クランクシャフトの回転速度の低下をいち早く検出し、点火タイミングを進角補正することができる。従って、エンジン回転数の低落を適切に抑止することが可能となる。制御の遅れによりエンジン回転数の変動が大きくなることも回避され、振動や騒音が発生してユーザに違和感を与えるような問題を解消できる。また、内燃機関の始動直後の時期におけるエンジンストールを確実に防止することができる。
その上で、エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合に、エンジン回転数が適正に加速していると判定した場合と比較して、点火タイミングの最小進角量をより多くするものとしており、外乱要因によって点火タイミングを一層進角させエンジントルクを増大させる必要が生じたときに、そのような点火タイミングの進角化の妨げとならない。
加えて、現在のエンジン回転数及び内燃機関の冷却水温に応じて前記判定値を変更することとしたため、エンジン回転数が適正に加速しているか否かの判定を正しく行うことができる。 なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の内容等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
12…点火プラグ
b…クランク角信号
f…冷却水温信号
h…シフトレンジ信号
i…点火信号
n…クランキング用の電動機の制御信号

Claims (3)

  1. 内燃機関の始動直後の時期における混合気への点火のタイミングを制御するものであって、
    クランクシャフトが所定角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度と、クランクシャフトが当該所定角度よりも大きな角度回転するのに要した時間に基づくクランクシャフトの回転速度との差分を求め、その差分を判定値と比較することによりエンジン回転数が適正に加速しているか否かを判定し、
    エンジン回転数が適正に加速しているか否かの判定結果に応じて点火タイミングを変更する内燃機関の制御装置。
  2. エンジン回転数が適正に加速してないと判定した場合、エンジン回転数が適正に加速していると判定した場合と比較して、点火タイミングの最小進角量をより多くする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 現在のエンジン回転数及び内燃機関の冷却水温に応じて前記判定値を変更する請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
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