JP2019210813A - 電磁式燃料噴射弁及びその製造方法 - Google Patents

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健一 吉村
亮平 木村
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裕人 鈴木
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裕人 鈴木
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Abstract

【課題】固定コアを囲繞するボビン及び電磁コイルを有するコイル組立体と、コイル組立体を囲繞し弁ハウジングに結合されるコイルハウジングと、コイルハウジング及び固定コア間に配置されボビンの後端面に当接するヨークと、ヨーク及び固定コアを覆う樹脂モールド部とを備えた電磁式燃料噴射弁燃料噴射弁において、ボビンをガタ無く組付け可能としつつ、ヨーク周辺の防水性を高める。【解決手段】ボビンBの後端面Brに、周方向に延びる段差部Brsが形成され、その後端面Brのうち段差部Brsの低い側に連なる第1後端面Br1と、ヨーク9との対向面間に、樹脂モールド部20の成形用樹脂で埋まるクリアランスc1が形成される一方、段差部Brsの高い側に連なる第2後端面Br2には、第2後端面Br2に有った突起部31,32の、ヨーク9による潰され痕31x,31x′,32xが存する。【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給系に使用される燃料噴射弁に関し、特に弁座及び弁孔を有する弁座部材と、弁座部材を前部に固定した弁ハウジングと、弁ハウジングの後方に配置、固定される固定コアと、弁ハウジング内に前後移動可能に収容されて固定コアの前端に対向する可動コアと、可動コアに連結されて弁孔を開閉する弁体と、固定コアの外周を囲繞する合成樹脂製ボビン、並びにボビンに巻装した電磁コイルを有するコイル組立体と、コイル組立体を囲繞し且つ前端部が弁ハウジングに結合されるコイルハウジングとを備えた電磁式燃料噴射弁及びその製造方法に関する。
上記電磁式燃料噴射弁として、コイルハウジングの後端部内周及び固定コアの外周部間に配置されてボビンの後端面に当接するキャップ(ヨーク)と、キャップ及び固定コアを覆う樹脂モールド部とを備えていて、キャップによりコイルハウジングの後端部と固定コアとの間に磁路を形成可能としたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2006−97689号公報
ところで上記従来の燃料噴射弁では、樹脂モールド部とキャップ(ヨーク)とが別々に製作され、その樹脂モールド部にキャップを後付けで装着するため、装着後のキャップの周辺部の防水性低下が懸念される。
そこで、その防水性を高めるために、例えばボビンやキャップをコイルハウジング内に組み付けた後に、キャップを埋封するように樹脂モールド部をモールド成形することも考えられる。この場合、モールド成形時にキャップが高い成形圧を受けてボビン後端面に密着するため、キャップとボビン間のクリアランスが僅少となって、そこに成形用樹脂が流入し難くなり、キャップと樹脂との密着性が損なわれる虞れがある。そのため、キャップ周辺部の防水性の向上が然程、期待できない。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来の上記問題を簡単な構造で解決することができる電磁式燃料噴射弁及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁座及び弁孔を有する弁座部材と、前記弁座部材を前部に固定した弁ハウジングと、前記弁ハウジングの後方に配置、固定される固定コアと、前記弁ハウジング内に前後移動可能に収容されて前記固定コアの前端に対向する可動コアと、前記可動コアに連結されて前記弁孔を開閉する弁体と、前記固定コアの外周を囲繞する合成樹脂製ボビン、並びに該ボビンに巻装した電磁コイルを有するコイル組立体と、前記コイル組立体を囲繞し且つ前端部が前記弁ハウジングに結合されるコイルハウジングと、前記コイルハウジングの後端部内周及び前記固定コアの外周部間に配置されると共に前記ボビンの後端面に当接するヨークと、前記固定コアの少なくとも一部及び前記ヨークを覆う樹脂モールド部とを備えており、前記電磁コイルへの通電時には前記可動コアが前記固定コア側に磁気吸引されて前記弁体を開弁させる電磁式燃料噴射弁であって、前記ボビンの前記後端面には、該ボビンの周方向に延びる段差部が形成されており、前記ボビンの前記後端面のうち前記段差部の低い側に連なる第1後端面と、前記ヨークとの対向面間には、前記樹脂モールド部の成形用樹脂で埋まるクリアランスが形成される一方、前記段差部の高い側に連なる第2後端面には、該第2後端面に有った突起部の、前記ヨークによる潰され痕が存することを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記第2後端面に有った少なくとも1つの前記突起部の、前記ヨークにより押し潰されないで残る残存部と、前記潰され痕とが前記周方向に互いに隣接する位置に在って、該ヨークの一部と前記残存部とが、該ヨークの前記ボビンに対する回転を規制するよう相互に係合することを第2の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記ボビンは、前記第1後端面よりも前記第2後端面が該ボビンの径方向内方側に位置するように形成されることを第3の特徴とする。
また本発明は、弁座及び弁孔を有する弁座部材と、前記弁座部材を前部に固定した弁ハウジングと、前記弁ハウジングの後方に配置、固定される固定コアと、前記弁ハウジング内に前後移動可能に収容されて前記固定コアの前端に対向する可動コアと、前記可動コアに連結されて前記弁孔を開閉する弁体と、前記固定コアの外周を囲繞する合成樹脂製ボビン、並びに該ボビンに巻装した電磁コイルを有するコイル組立体と、前記コイル組立体を囲繞し且つ前端部が前記弁ハウジングに結合されるコイルハウジングと、前記コイルハウジングの後端部内周及び前記固定コアの外周部間に配置されると共に前記ボビンの後端面に当接するヨークと、前記固定コアの少なくとも一部及び前記ヨークを覆う樹脂モールド部とを備えており、前記電磁コイルへの通電時には前記可動コアが前記固定コア側に磁気吸引されて前記弁体を開弁させる電磁式燃料噴射弁の製造方法であって、前記ボビンは、該ボビンの周方向に延びる段差部を前記後端面に有していて、該後端面のうち前記段差部の高い側に連なる第2後端面に突起部が一体に形成されており、前記ボビンへの前記ヨークの組付工程では、前記第2後端面に前記突起部を介して前記ヨークを支持させるようにして、そのヨークと前記ボビンの、前記段差部の低い側に連なる第1後端面との対向面間に、前記周方向に延びるクリアランスを形成し、前記組付工程の終了後に行われる前記樹脂モールド部の成形工程では、前記クリアランスを埋めるように成形用樹脂を該クリアランスに流入させ、前記突起部は、前記組付工程及び前記成形工程のうちの少なくとも一方の工程で前記ボビン側に押された前記ヨークにより、少なくとも一部が押し潰され、その潰され痕が前記第2後端面に残ることを第4の特徴とする。
本発明及び本明細書において、燃料噴射弁の前側とは燃料噴射側(即ち燃料出口側)を、また後側とは燃料噴射側とは反対側(即ち燃料入口側)をいう。
また本発明及び本明細書において、「潰され痕」とは、突起部がヨーク(実施形態ではキャップ9)で押し潰されることで生じた痕をいう。この「潰され痕」には、ヨークと第2後端面間のクリアランス(実施形態では第2クリアランスc2)が狭小で樹脂モールド部の成形用樹脂が十分には流れ込まなかったことに因り成形用樹脂と接触しなかった「潰され痕」や、成形用樹脂と接触しても成形用樹脂とは溶着せず、従って成形用樹脂との間に境界面が存する「潰され痕」が含まれることは勿論、成形用樹脂と接触した部分が成形用樹脂と溶着して、成形用樹脂との境界面の少なくとも一部が明確でなくなった「潰され痕」も含まれる。
本発明の第1・第4の各特徴によれば、ボビンの後端面には、ボビンの周方向に延びる段差部が形成され、ボビンの後端面のうち段差部の低い側に連なる第1後端面と、ヨークとの対向面間には、樹脂モールド部の成形用樹脂で埋まるクリアランスが形成される一方、段差部の高い側に連なる第2後端面には、第2後端面に有った突起部がヨークで押し潰されて生じた潰され痕が存するので、例えば、ヨークの組付工程で第2後端面の突起部がヨークで押し潰されることで、ボビンのコイルハウジング内での軸方向ガタつきが抑えられ、ボビンをコイルハウジング内に的確に組付け可能となる。また、第2後端面の突起部が上記の如くヨークにより押し潰されても、段差部の低い側に連なる第1後端面と、ヨークとの対向面間には、十分なクリアランスを周方向広範囲に亘って確保可能となるため、そのクリアランスに樹脂モールド部の成形用樹脂を十分に入り込ませることができて、ヨーク周辺の防水性を高めることできる。
また第2の特徴によれば、第2後端面に有った少なくとも1つの突起部の、ヨークにより押し潰されないで残る残存部と、ヨークによる潰され痕とが周方向に互いに隣接する位置に在って、ヨークの一部と上記残存部とが、ヨークのボビンに対する回転を規制するよう相互に係合するので、突起部の残存部を利用してヨークのボビンに対する回転規制を行うことができる。これにより、樹脂モールド部の成形前や成形中において、ヨークが回転することでボビンに無用に接触して接触部位における樹脂の密着不良(延いては防水性低下)を招く不都合を未然に防止できるため、ヨーク周辺の防水性を更に高めることができる。
また第3の特徴によれば、ボビンは、第1後端面よりも第2後端面がボビンの径方向内方側に位置するように形成されるので、ヨークと第1後端面との間に画成される上記クリアランスをボビンの外周側に配して、そのクリアランス領域を周方向に一層広げることができ、これにより、成形用樹脂をヨーク及びボビンに対し、より広範囲に亘って密着させることができ、ヨーク周辺の防水性を更に高めることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射弁の全体縦断面図 (A)は、図1の2A矢視部の拡大断面図(即ち図2(B)の2A−2A線断面図)、また(B)は図2(A)の2B−2B線断面図とそれの一部拡大図 (C)は、コイル組立体及びヨークの単体縦断面図(即ち図3(D)の3C−3C線断面図)、また(D)は図3(C)の3D−3D線断面図とそれの一部拡大図 (E)は、本実施形態においてキャップ組付け前のボビン後端面が、キャップ組付け又は被覆体のモールド成形に伴いどのように押し潰されるかを簡略的に示す斜視図、また(F)は、比較例においてキャップ組付け前のボビン後端面が、キャップ組付け又は被覆体のモールド成形に伴いどのように押し潰されるかを簡略的に示す斜視図
本発明の実施の形態を、図1〜図3に基づいて以下に説明する。
内燃機関用の電磁式燃料噴射弁Iの弁ケーシングIcは、有底円筒状の弁座部材5と、弁座部材5の後端部に前端部が液密に接続、固定される円筒状の弁ハウジング6と、弁ハウジング6の後端部に前端が液密に接続、固定される円筒状の固定コア11と、固定コア11の後端に一体に連設される燃料入口筒7とを備える。
弁座部材5の前端壁中心部には、その内外を貫通する弁孔5hが穿設され、更にその弁孔5hの内端に連なる弁座5sが弁座部材5の前端壁内面に形成される。弁座部材5内には、弁孔5hを開閉し得る弁体8が摺動可能に嵌挿される。即ち、弁体8は、弁座5sに接離可能な弁部8aと、弁部8aより後方に延びる弁軸部8bとを有しており、弁軸部8bの外周に、弁座部材5の内周面に摺動可能に嵌合するガイド突部8bgが突設される。そのガイド突部8bgは、これの前後の燃料流通を許容する面取り部を外周面に有している。
弁座部材5と弁ハウジング6間には、弁体8の外周段部に係合することで弁体8の後退限、即ち開放限を規制するストッパプレート13が挟持、固定される。
弁座部材5の前端面には、円板状のインジェクタプレート14の外周部が液密に接合(例えば全周溶接)され、更にそのインジェクタプレート14の外周部を覆うカバー19が弁座部材5の前端部に取付けられる。このインジェクタプレート14には、図示はしないが所定形状の複数の燃料噴孔が形成され、弁孔5hの開放時には、弁孔5hを通過した加圧燃料が、各燃料噴孔から内燃機関の吸気管又は燃焼室内に向けて噴射される。
弁ハウジング6は、弁座部材5の後端部に前端部が液密に嵌合、固定(例えば全周溶接)される磁性円筒体6aと、磁性円筒体6aの後端に前端を突き当てて液密に固定(例えば全周溶接)される非磁性円筒体6bとを備える。非磁性円筒体6bの後端には、固定コア11の前端を突き当てて固定(例えば全周溶接)する。磁性円筒体6aは例えば磁性金属で構成され、また非磁性円筒体6bは例えば非磁性金属で構成される。
また、燃料噴射弁Iは、弁体8の後端部に一体的に結合された可動コア12と、可動コア12を介して弁体8を閉弁方向(実施形態では前方)に付勢する弁ばね15と、固定コア11及び弁ハウジング6の後部外周を囲繞する合成樹脂製ボビンB、並びにボビンBの外周部に巻装した電磁コイル16を有するコイル組立体CUと、コイル組立体CUを囲繞し且つ前端部が弁ハウジング6の磁性円筒体6aに固定される磁性金属製の円筒状コイルハウジングHと、コイルハウジングHの後端部の内周と固定コア11の外周部との間に配置されると共に前面がボビンBの後端面Brに対面、当接するキャップ9とを更に備えている。
可動コア12は、弁ハウジング6内に前後移動可能に収容されていて、後端が固定コア11の前端に対向する。そして、この可動コア12の後端部と、固定コア11の中心孔11hに嵌合、固定(例えば圧入)したばね受け部材17との間に、上記した弁ばね15が縮設される。
コイルハウジングHは、これの前端部に径方向内向きの環状鍔部Hfを一体に有しており、その環状鍔部Hfの内面にボビンBの前端面が当接、支持される。また環状鍔部Hfの内周端部には、前側に延びて磁性円筒体6aを囲繞する短円筒部Hfiが一体に連設されており、その短円筒部Hfiが磁性円筒体6aの外周に液密に全周溶接される。
コイル組立体CUにおけるボビンBには、それの後端面Br(より具体的には、後述する第1後端面Br1)から後方且つ外側方に張出す端子支持部30が、後述するカプラ20cの配設部位に対応して一体に形成される。この端子支持部30は、ボビンBの周方向に沿って円弧状に延びており、これには、カプラ用接続端子21の基部が挿通、支持される。
キャップ9は、本発明のヨークの一例であって磁性金属で構成されており、本実施形態では端子支持部30との対応位置に開口部9o(即ち切り口)を有して略C字状に形成される。そして、キャップ9は、コイルハウジングHの後端部内周にその後方より圧入により嵌合、固定され、その固定状態ではコイルハウジングHの開放後端部の大部分を塞ぐと共にボビンBの後端面Brに当接する。
またボビンBの後端面Brには、固定コア11に対し同心の円環状に延びる段差部Brsが、段差表面をボビンBの径方向外方を向かせるようにして形成される。即ち、ボビンBの後端面Brは、段差部Brsの特設により、段差部Brsより径方向外方側に在って段差部Brsの低い側(即ち図3(C)で段差部Brsの下側)に連なる円環状の第1後端面Br1と、段差部Brsより径方向内方側に在って段差部Brsの高い側(即ち図3(C)で段差部Brsの上側)に連なる円環状の第2後端面Br2とに分割される。
換言すれば、段差部Brsの特設によりボビンBの後端面Brに形成される低い側(即ち図3(C)で段差部Brsの下側)の段が第1後端面Br1となり、また高い側(即ち図3(C)で段差部Brsの上側)の段が第2後端面Br2となる。
そして、第1後端面Br1と、コイルハウジングHの後端部内周に圧入したキャップ9との間には、後述する被覆体20の成形用樹脂が流入可能な第1クリアランスc1がボビンBの周方向広範囲に亘り画成される。
また、第2後端面Br2には、周方向に間隔をおいて第1,第2突起部31,32が、ボビンBのモールド成形時に一体成形される。特に本実施形態の突起部31,32は、端子支持部30の近傍でボビンBの周方向に比較的長く(即ち、端子支持部30の周方向長さよりも多少長く)延びる第1突起部31と、固定コア11を挟んで端子支持部30とは反対側に位置する少なくとも1つ(実施形態では1個)の第2突起部32とを含んでおり、第2突起部32の周方向長さは、第1突起部31よりも短い。
そして、キャップ9をコイルハウジングHの後端部内周に圧入して組み付けるときは、キャップ9の開口部9oにボビンBの端子支持部30が臨んでいてキャップ9の周方向一端部9e及び他端部9e′が第1突起部31の周方向両端部にそれぞれ当接するように、且つキャップ9の周方向中間部が第2突起部32に当接するように、キャップ9のボビンBに対する周方向の組付け位置が定められる。
また、各突起部31,32は、本実施形態では第2後端面Br2の径方向幅と略同幅に形成される。しかも各突起部31,32は、第2後端面Br2の径方向内端部からボビンBの軸線に沿うよう立ち上がる絶壁面と、第2後端面Br2の径方向外端部から後方内向きに傾斜して頂部に向かう曲面とで横断面先細り状に形成される。
而して、キャップ9をコイルハウジングHの後端部内周に圧入して組み付けるとき、又は/及び後述する被覆体20のモールド成形のときに、キャップ9が第2後端面Br2に第1,第2突起部31,32を介して安定よく三点支持される支持形態となるが、その際に各突起部31,32の一部又は全部は、圧入荷重又は/及び成形圧を受けたキャップ9で押し潰されるため、その押し潰しにより生じた第1〜第3扁平部31x,31x′,32xが第2後端面Br2に形成される。
この場合、各突起部31,32は、一部又は全部がキャップ9で押し潰されて第1〜第3扁平部31x,31x′,32xとなっても、完全に無くなる訳ではないので、第2後端面Br2とキャップ9との間には、各扁平部31x,31x′,32xの高さに相当するごく僅かな(即ち、第1クリアランスc1に比べてかなり幅狭の)第2クリアランスc2が形成される。而して、扁平部31x,31x′,32xは、本発明の潰され痕の一例である。
しかも、キャップ9の一部(より具体的に言えば、キャップ9の、端子支持部30に臨む周方向一端部9e及び他端部9e′)と、第1突起部31の、キャップ9により押し潰されないで残る残存部31aとが、ボビンBの周方向に隣接していて、キャップ9のボビンBに対する回転を規制するよう相互に係合する。
また、燃料入口筒7には、必要に応じて燃料フィルタ18が設けられ、図示しない燃料供給管から燃料入口筒7に供給された加圧燃料が燃料フィルタ18で濾過された後に、固定コア11内を経て弁ハウジング6内や弁座部材5内に流入し、そこに待機させられる。尚、燃料入口筒7は、固定コア11とは別個に製作して固定コア11の後端部に後付けで液密に固定(例えば全周溶接)してもよい。
固定コア11、燃料入口筒7、コイル組立体CU、コイルハウジングH及びキャップ9は、これらを金型(図示せず)内にセットした状態でモールド成形される合成樹脂製の被覆体20内に、一部又は全部が埋封される。被覆体20は、本発明の樹脂モールド部の一例である。
被覆体20の中間部外周には、一側方へ張り出すカプラ20cが被覆体20のモールド成形時に一体成形される。このカプラ20cは、ボビンBの端子支持部30に基部が支持され且つ電磁コイル16に電気的に接続された複数の接続端子21を、端子先部のみ露出させるようにして収容、保持する。
カプラ20cには、図示しない外部カプラが抜差可能に差し込まれ、その差し込み状態では電磁コイル16に対し外部電源から通電可能である。その通電制御は外部の電子制御装置により行われる。尚、電磁コイル16と接続端子21との電気的接続は、例えば端子支持部30の外面に沿わせるように(或いは端子支持部30中を通るように)して設けた不図示の導電手段を介して行われる。
而して、電磁コイル16への通電時には、同コイル16の励磁により発生した磁束が、固定コア11、キャップ9、コイルハウジングH、弁ハウジング6(より具体的には磁性円筒体6a)及び可動コア12を順次走り、その磁力で可動コア12が固定コア11側に磁気吸引され、これにより、可動コア12と一体の弁体8を弁ばね15の弾発力に抗して開弁する。
尚、図1において、符号41は、燃料噴射弁Iを支持部材(例えば吸気管)の取付孔に取付ける場合に、その取付部をシールするための環状シール部材であり、また符号42は、燃料入口筒7を不図示の燃料供給管に接続する場合に、その接続部をシールするための環状シール部材である。
次に、前記実施形態の作用について、図4も併せて参照して説明する。
燃料噴射弁Iの組立に当たり、弁座部材5、弁ハウジング6、固定コア11及び燃料入口筒7が前後に並ぶ弁ケーシングIcを、内部に可動コア12付き弁体7やストッパプレート13、ばね受け部材17等を組み込んだ状態で組立てる組立工程と、予め所定形状にモールド成形されたボビンBの外周に電磁コイル16を巻装し且つ端子支持部30に接続端子21の基部を固定したコイル組立体CUを組立てる組立工程とが別々に行われる。
この場合、弁ケーシングIcの組立前又は組立後の適宜のタイミングで、弁座部材5にはインジェクタプレート14及びカバー19が取付けられ、また弁ハウジング6(特に磁性円筒体6a)の外周にはコイルハウジングHの前端部が溶接される。
しかる後に、固定コア11とコイルハウジングHとの間の環状空隙に後方よりコイル組立体CUを嵌装し、更にコイルハウジングHの後端部の内周にキャップ9を圧入により組付けることにより、弁ケーシングIc、コイル組立体CU、コイルハウジングH及びキャップ9を含む組立ユニットを得る。
特にキャップ9の組付け工程では、C字状をなすキャップ9を、これの開口部9oをボビンBの端子支持部30に臨ませながらボビンB側に押し込むようにすれば、キャップ9の、開口部9oに臨む周方向一端部9eと他端部9e′とが第2後端面Br2において第1突起部31の周方向両端部で当接、支持されると共に、キャップ9の中間部が第2突起部32で当接、支持される。
これにより、キャップ9は、第2後端面Br2に第1突起部31の周方向両端部及び第2突起部32を介して三点支持される支持形態となる。そのため、圧入荷重を受けるキャップ9がボビンB側に強く押圧されると、第1突起部31は、これの周方向両端部がキャップ9の一端部9e及び他端部9e′でそれぞれ押し潰されて第1,第2扁平部31x,31x′を生じさせる一方で、中間部がキャップ9で押し潰されない残存部31aとなる。それと同時に、第2突起部32は、その全部がキャップ9の中間部で押し潰されて第3扁平部32xを生じさせる。
従って、第2後端面Br2とキャップ9との間には、第1〜第3扁平部31x,31x′,32xの高さに相当する幅狭の第2クリアランスc2が形成され、一方、第1後端面Br1とキャップ9との間には、第2クリアランスc2よりも十分幅広の(即ち段差部Brsの高低差以上の軸方向幅を有する)第1クリアランスc1が確保される。
次に、上述の組立ユニットを被覆体20の成形用金型(不図示)内にセットして、被覆体20をモールド成形する。その成形過程で成形用樹脂は、ボビンBの端子支持部30周辺の空隙を通してコイルハウジングH内にも流入し、それに伴い、コイルハウジングHとコイル組立体CU間の環状空隙や前記した第1,第2クリアランスc1,c2にも流入する。これにより、その流入樹脂が固化して成形された被覆体20内にコイル組立体CUやキャップ9等が埋封されることで、コイル組立体CUやキャップ9周辺の防水性確保が図られる。
ところで本実施形態では、キャップ9をコイルハウジングHの後端部内周に圧入して組付けるときに、ボビンB側への圧入荷重を受けたキャップ9が、ボビンBの後端面Brの第1,第2突起部31,32の一部又は全部を押し潰して第1〜第3扁平部31x,31x′,32xを生じさせるもの(即ち、キャップ9の上記圧入により第1,第2突起部31,32の一部又は全部に対する押し潰しが完了するもの)を示した。しかし本発明では、キャップ9をコイルハウジングHの後端部内周に圧入して組付けるときにキャップ9が第1,第2突起部31,32の一部又は全部を一次的に押し潰し、次いで、被覆体20のモールド成形時の成形圧で第1,第2突起部31,32の一部又は全部を更に二次的に押し潰すことで(即ち、押し潰しが、圧入荷重と成形圧とにより2段階に亘り行われることで)、第1〜第3扁平部31x,31x′,32xを生じさせるようにしてもよい。
図4(E)は、本実施形態においてキャップ9をコイルハウジングHの後端部内周に圧入して組付ける場合、又はその組付け後に被覆体20をモールド成形する場合に、ボビンB側への圧入荷重又は成形圧を受けたキャップ9が、ボビンBの後端面Brの第1,第2突起部31,32をどのように押し潰して第1〜第3扁平部31x,31x′,32xを生じさせるか(即ち、第1,第2突起部31,32がキャップ9の組付け又は被覆体20のモールド成形に伴いどのように変形するか)を概略的に示す斜視図である。
また図4(F)には、本発明の技術的優位性をより判り易く説明するための比較例が示される。これのボビンB′の後端面Br′には、本発明のような段差部Brsは特設されておらず、即ち、後端面Br′は、端子支持部30′及び複数の小さな突起部t1〜t3を除いて一様平坦である。
この比較例において、コイルハウジングH内でキャップ9をボビンBに組付ける場合、又はその組付け後に被覆体20をモールド成形する場合に、ボビンB側への圧入荷重又は成形圧を受けたキャップ9が、ボビンB′の後端面Br′の突起部t1〜t3をどのように押し潰して扁平部t1x〜t3xを生じさせるか(即ち、突起部t1〜t3がキャップ9の組付け又は被覆体20のモールド成形に伴いどのように変形するか)が、図4(F)に概略的に示される。
そして、この比較例では、ボビンB′の、突起部t1〜t3を除いて一様平坦な後端面Br′と、キャップ9との間のクリアランスが、扁平部t1x〜t3xの僅かな高さに相当する幅狭なクリアランス(前述の実施形態における第2クリアランスc2に相当)のみとなるため、このクリアランスに成形用樹脂がスムーズには流入し難くなる。しかもこの比較例では、被覆体20の成形前や成形中においてキャップ9が妄りに回転するのを規制する回り止め手段も無いため、そのキャップ9が回転することでボビンB′(端子支持部30′)に無用に接触して接触部位における樹脂の密着不良を招き易くなる。
このように比較例では、キャップ9と成形用樹脂との密着性が損なわれて、キャップ9周辺の防水性が低下する可能性がある。
以上説明したように、本実施形態のボビンBの後端面Brには、固定コア11を囲繞する環状の段差部Brsが形成され、その後端面Brのうち段差部Brsの低い側に連なる第1後端面Br1と、キャップ9との対向面間には、段差部Brsの高低差以上の軸方向幅の第1クリアランスc1が形成される一方、段差部Brsの高い側に連なる第2後端面Br2には、第2後端面Br2にボビンBの形成当初に有った第1,第2突起部31,32の一部又は全部がキャップ9で押し潰されて生じた第1〜第3扁平部31x,31x′,32xが存在する。
このような後端面Brの構造によれば、例えば、キャップ9の組付工程又は被覆体20の成形工程で第2後端面B2rの第1,第2突起部31,32の一部又は全部がキャップ9で押し潰されることで、ボビンBのコイルハウジングH内での軸方向ガタつきが抑えられ、ボビンBをコイルハウジングH内に的確に組付け可能となる。また、第1,第2突起部31,32の一部又は全部が上記の如くキャップ9により押し潰されて扁平となっても、段差部Brsの低い側に連なる第1後端面Br1と、キャップ9との対向面間には、段差部Brsの高低差以上の十分な第1クリアランスc1を周方向広範囲に亘って確保可能となるため、その第1クリアランスc1に被覆体20の成形用樹脂を十分に入り込ませることができて、キャップ9周辺の防水性を高めることできる。
また本実施形態では、ボビンBの第2後端面Br2には、第1突起部31の、キャップ9により押し潰されないで残る残存部31aと、キャップ9による潰され痕である扁平部31x,31x′とが周方向に互いに隣接するよう形成されていて、キャップ9の一部(即ち一端部9e,他端部9e′)と、第1突起部31の残存部31aとが、キャップ9のボビンBに対する回転を規制するよう相互に係合するので、第1突起部31の残存部31aを利用してキャップ9のボビンBに対する回転規制が確実になされる。これにより、被覆体20の成形前や成形中において、キャップ9が妄りに回転することでボビンBに無用に接触して接触部位における樹脂の密着不良(延いては防水性低下)を招く不都合を未然に防止できるため、キャップ9周辺の防水性を更に高めることができる。
この場合、特に本実施形態では、ボビンBの端子支持部30に対応して開口部9oを有するキャップ9のC字状形態(特にキャップ9の、開口部9oに臨む一端部9e・他端部9e′)と、端子支持部30近傍で周方向に延びる第1突起部31の中間残存部31aとの係合を利用した簡単な回り止め構造で、キャップ9のボビンBに対する回転規制を行うことができる。そのため、被覆体20のモールド成形前や成形中にキャップ9が回転して端子支持部30に接触したりせず、これにより、キャップ9と成形樹脂との密着性が良好となって、キャップ9周辺の防水性が更に高められる。
更に本実施形態では、ボビンBは、第1後端面Br1よりも第2後端面Br2がボビンBの径方向内方側に位置するように形成されるので、特に低い側の第1後端面Br1とキャップ9との間に画成される第1クリアランスc1がボビンBの外周側に配置されることとなって、その第1クリアランスc1の領域を周方向に一層広げることができる。これにより、成形用樹脂をキャップ9及びボビンBに対し、より広範囲に亘って密着させることができるため、キャップ9周辺の防水性が更に高められる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、燃料噴射弁Iを取付けるべき支持部材として吸気管が例示されたが、本発明の燃料噴射弁Iは、内燃機関の吸気管以外の部位、例えばシリンダヘッドやスロットルボディに設けてもよい。
また前記実施形態では、周方向に比較的長い第1突起部31を端子支持部30に対応させてその近傍に配置したものを示したが、本発明では、何れの突起部31,32も端子支持部30から周方向に離して配置してもよい。
また前記実施形態では、第2後端面Br2に2個の突起部31,32を周方向に間隔をおいて突設したものを示したが、第2後端面Br2に設けるべき突起部の個数は、前記実施形態に限定されず、例えば、3個以上の突起部を周方向に間隔をおいて設けるようにしてもよい。或いはまた、第2後端面Br2には突起部を1個だけ設けてもよく、この場合は、突起部を例えば周方向に長く延ばしてキャップ9を安定よく支持し得る形状とすることで、突起部の所期の作用効果(即ちキャップ9の組付工程等で突起部がキャップ9で押し潰されることにより、ボビンBのコイルハウジングH内での軸方向ガタつきが抑えられる効果)が達成可能となる。
また前記実施形態では、突起部31,32の、キャップ9で一部又は全部が押し潰されて生じる潰され痕として、表面が平坦な扁平部31x,31x′,32xを例示したが、突起部31,32に圧接するキャップ9の表面形態によっては、潰され痕が必ずしも扁平部になるとは限らず、例えば表面に多少の凹凸や傾斜部が有ってもよい。
また前記実施形態では、コイルハウジングHを周壁に窓のない円筒体で構成したものを示したが、本発明のコイルハウジングは、周壁に窓孔が有ってもよく、その場合は、被覆体20が、窓孔を被覆体20中に埋没させて塞ぐようにモールド成形される。
B・・・・・・ボビン
Br・・・・・ボビンの後端面
Brs・・・・段差部
Br1,Br2・・第1,第2後端面
CU・・・・・コイル組立体
c1・・・・・第1クリアランス(クリアランス)
H・・・・・・コイルハウジング
I・・・・・・燃料噴射弁
5・・・・・・弁座部材
5h・・・・・弁孔
5s・・・・・弁座
6・・・・・・弁ハウジング
8・・・・・・弁体
9・・・・・・キャップ(ヨーク)
9e,9e′・・・一端部,他端部(ヨークの一部)
11,12・・固定コア,可動コア
16・・・・・電磁コイル
20・・・・・被覆体(樹脂モールド部)
31,32・・第1,第2突起部(突起部)
31a・・・・残存部
31x,31x′,32x・・第1〜第3扁平部(潰され痕)

Claims (4)

  1. 弁座(5s)及び弁孔(5h)を有する弁座部材(5)と、前記弁座部材(5)を前部に固定した弁ハウジング(6)と、前記弁ハウジング(6)の後方に配置、固定される固定コア(11)と、前記弁ハウジング(6)内に前後移動可能に収容されて前記固定コア(11)の前端に対向する可動コア(12)と、前記可動コア(12)に連結されて前記弁孔(5h)を開閉する弁体(8)と、前記固定コア(11)の外周を囲繞する合成樹脂製ボビン(B)、並びに該ボビン(B)に巻装した電磁コイル(16)を有するコイル組立体(CU)と、前記コイル組立体(CU)を囲繞し且つ前端部が前記弁ハウジング(6)に結合されるコイルハウジング(H)と、前記コイルハウジング(H)の後端部内周及び前記固定コア(11)の外周部間に配置されると共に前記ボビン(B)の後端面(Br)に当接するヨーク(9)と、前記固定コア(11)の少なくとも一部及び前記ヨーク(9)を覆う樹脂モールド部(20)とを備えており、前記電磁コイル(16)への通電時には前記可動コア(12)が前記固定コア(11)側に磁気吸引されて前記弁体(8)を開弁させる電磁式燃料噴射弁であって、
    前記ボビン(B)の前記後端面(Br)には、該ボビン(B)の周方向に延びる段差部(Brs)が形成されており、
    前記ボビン(B)の前記後端面(Br)のうち前記段差部(Brs)の低い側に連なる第1後端面(Br1)と、前記ヨーク(9)との対向面間には、前記樹脂モールド部(20)の成形用樹脂で埋まるクリアランス(c1)が形成される一方、前記段差部(Brs)の高い側に連なる第2後端面(Br2)には、該第2後端面(Br2)に有った突起部(31,32)の、前記ヨーク(9)による潰され痕(31x,31x′,32x)が存することを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  2. 前記第2後端面(Br2)に有った少なくとも1つの前記突起部(31)の、前記ヨーク(9)により押し潰されないで残る残存部(31a)と、前記潰され痕(31x,31x′)とが前記周方向に互いに隣接する位置に在って、該ヨーク(9)の一部(9e,9e′)と前記残存部(31a)とが、該ヨーク(9)の前記ボビン(B)に対する回転を規制するよう相互に係合することを特徴とする請求項1に記載の電磁式燃料噴射弁。
  3. 前記ボビン(B)は、前記第1後端面(Br1)よりも前記第2後端面(Br2)が該ボビン(B)の径方向内方側に位置するように形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電磁式燃料噴射弁。
  4. 弁座(5s)及び弁孔(5h)を有する弁座部材(5)と、前記弁座部材(5)を前部に固定した弁ハウジング(6)と、前記弁ハウジング(6)の後方に配置、固定される固定コア(11)と、前記弁ハウジング(6)内に前後移動可能に収容されて前記固定コア(11)の前端に対向する可動コア(12)と、前記可動コア(12)に連結されて前記弁孔(5h)を開閉する弁体(8)と、前記固定コア(11)の外周を囲繞する合成樹脂製ボビン(B)、並びに該ボビン(B)に巻装した電磁コイル(16)を有するコイル組立体(CU)と、前記コイル組立体(CU)を囲繞し且つ前端部が前記弁ハウジング(6)に結合されるコイルハウジング(H)と、前記コイルハウジング(H)の後端部内周及び前記固定コア(11)の外周部間に配置されると共に前記ボビン(B)の後端面(Br)に当接するヨーク(9)と、前記固定コア(11)の少なくとも一部及び前記ヨーク(9)を覆う樹脂モールド部(20)とを備えており、前記電磁コイル(16)への通電時には前記可動コア(12)が前記固定コア(11)側に磁気吸引されて前記弁体(8)を開弁させる電磁式燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記ボビン(B)は、該ボビン(B)の周方向に延びる段差部(Brs)を前記後端面(Br)に有していて、該後端面(Br)のうち前記段差部(Brs)の高い側に連なる第2後端面(Br2)に突起部(31,32)が一体に形成されており、
    前記ボビン(B)への前記ヨーク(9)の組付工程では、前記第2後端面(Br2)に前記突起部(31,32)を介して前記ヨーク(9)を支持させるようにして、そのヨーク(9)と前記ボビン(B)の、前記段差部(Brs)の低い側に連なる第1後端面(Br1)との対向面間に、前記周方向に延びるクリアランス(c1)を形成し、
    前記組付工程の終了後に行われる前記樹脂モールド部(20)の成形工程では、前記クリアランス(c1)を埋めるように成形用樹脂を該クリアランス(c1)に流入させ、
    前記突起部(31,32)は、前記組付工程及び前記成形工程のうちの少なくとも一方の工程で前記ボビン(B)側に押された前記ヨーク(9)により、少なくとも一部が押し潰され、その潰され痕(31x,31x′,32x)が前記第2後端面(Br2)に残ることを特徴とする、電磁式燃料噴射弁の製造方法。
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