JP2006097688A

JP2006097688A - 燃料噴射弁および該燃料噴射弁を組み立てる方法

Info

Publication number: JP2006097688A
Application number: JP2005282750A
Authority: JP
Inventors: Hubert Stier; フーベルト　シュティーア
Original assignee: Robert Bosch GmbH
Current assignee: Robert Bosch GmbH
Priority date: 2004-09-28
Filing date: 2005-09-28
Publication date: 2006-04-13
Also published as: US9033264B2; FR2875861B1; DE102004047040B4; US20060071103A1; DE102004047040A1; FR2875861A1

Abstract

【課題】燃料噴射弁の簡単かつ安価な組立を実現する。
【解決手段】電磁コイル（２）と、電気的な接続部（１０）と、液圧的な接続部（２９）とがプラスチックスリーブ（２２）内に形成されており、内側磁極（１９）と、弁閉鎖体（１５）を備えた弁ニードル（１４）とが液圧構成群（２２）内に形成されているようにした。
【選択図】図２

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁であって、少なくとも１つの電磁コイル、１つの内側磁極および１つの外側磁極を備えた磁気回路と、この電磁的な磁気回路内で運動可能な弁ニードルの部分である弁閉鎖体と、電気的な接続部と、液圧的な接続部とが設けられている形式のものに関する。

さらに本発明は、少なくとも１つの電磁コイル、１つの内側磁極および１つの外側磁極を備えた磁気回路と、この電磁的な磁気回路内で運動可能な弁ニードルの部分である弁閉鎖体と、電気的な接続部と、液圧的な接続部とが設けられており、電磁コイルと、電気的な接続部と、液圧的な接続部とがプラスチックスリーブ内に形成されており、内側磁極と、弁閉鎖体を備えた弁ニードルとが液圧構成群内に形成されている、内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁を組み立てる方法に関する。

燃料噴射弁は一般に、金属から成る一連のハウジング構成部分を有している。これらのハウジング構成部分には、組立後に、プラスチック射出成形による被覆が施される。そのような燃料噴射弁は例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第１０１２２３５３号明細書から公知である。

ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９７１２５９１号明細書にはやはり、前組立された２つの独立的な構成群から成る燃料噴射弁が見出せる。この公知の燃料噴射弁では、機能部分が実質的に電磁的な磁気回路とシール弁とを有しているのに対し、接続部分は主に液圧的な接続部と電気的な接続部とにより形成されている。組立を終えた燃料噴射弁内で、両構成群の電気的な接続エレメントおよび液圧的な接続エレメントは協働しており、その結果、電気的な接続および液圧的な接続が保証されている。

公知の燃料噴射弁における欠点は特に、その種の燃料噴射弁の組立が射出成形による被覆のために手間のかかるものであって、ひいてはハイコストなものとなってしまう点にある。

さらに、射出成形による被覆時に、液状のプラスチックにより構成群がその本来の組立位置から押し流され、それにより、燃料噴射弁を製作する際の欠陥の割合が上昇する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第１０１２２３５３号明細書ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９７１２５９１号明細書

したがって本発明の課題は、冒頭で述べた形式の燃料噴射弁ならびに該燃料噴射弁を組み立てる方法を改良して、燃料噴射弁の簡単かつ安価な組立を実現することである。

上記課題を解決するために本発明の構成では、
−電磁コイルと、電気的な接続部と、液圧的な接続部とがプラスチックスリーブ内に形成されており、
−内側磁極と、弁閉鎖体を備えた弁ニードルとが液圧構成群内に形成されている
ようにした。

さらに、上記課題を解決するために本発明の方法では、
方法が以下の方法ステップ、すなわち
−液圧構成群を製作し、
−プラスチックスリーブを製作し、
−液圧構成群をプラスチックスリーブ内に挿入し、
−液圧構成群をプラスチックスリーブに、特に接着により結合し、
−キャップを半径方向で、液圧構成群に向かって、プラスチックスリーブの空隙内に挿入し、
−弁ハウジングを液圧構成群およびプラスチックスリーブに被せ嵌める
というステップを有しているようにした。

本発明による燃料噴射弁ならびに該燃料噴射弁を組み立てる方法が、背景技術から公知の燃料噴射弁ならびに該燃料噴射弁を組み立てる方法に対して有する利点は、一種のカートリッジである液圧構成群を、前製作されたプラスチックスリーブ内に挿入することにより、燃料噴射弁が２つの構成群から、複雑な接続エレメントの必要なしに構成可能であるという点にある。

これにより、より迅速な、少ない作業ステップでの組立が可能であり、手間がかかると共に、欠陥の可能性が付きまとうプラスチック射出成形による被覆が省略されることができる。加えて、個々の構成群は簡単に製作可能である。それというのも、個々の構成群が複雑な構成部分を有していないからである。

従属請求項に記載された手段により、請求項１に記載された燃料噴射弁ならびに請求項１２に記載された方法の有利な構成および改良が可能である。

有利には、プラスチックスリーブが、液圧的な接続部と、電気的な接続部と、電磁コイルと、電磁コイルとのコンタクトを形成する電気的な線路とを有しているのに対し、液圧構成群内には、それ以外の磁気回路と、弁を形成する構成部分とが配置されている。

さらに有利には、液圧構成群が、有利には深絞り加工された管内に配置されている。

やはり有利には、管が、環状に延在する溝と、液圧構成群をプラスチックスリーブに対して封止するシールリングとを有している。

有利には、液圧構成群がプラスリックスリーブ内への挿入後に締付作用により固定されているが、付加的に接着により保持されることもできる。

以下に図面を参照しながら本発明の実施例について詳説する。

図１には、本発明による手段の理解を深めるために、まず著しく概略化された断面図で、背景技術による燃料噴射弁１の主要な構成部分が示されている。燃料噴射弁１は特に、内燃機関の、図示されていない吸気管内に燃料を噴射するために適している。

燃料噴射弁１は、コイル支持体３に巻装されている電磁コイル２を有している。コイル支持体３は、電磁コイル２の外側磁極として役立つ弁ハウジング４内にカプセル状に収容されて、キャップ５により閉鎖されている。電磁コイル２のコンタクト形成は電気的な線路６を介して実施される。コイル支持体３は弁スリーブ７により挿通される。弁スリーブ７は管状に構成されており、燃料供給管路に通じる差込スリーブ８により延長されている。

燃料噴射弁１の組立は背景技術によれば、まず弁スリーブ７を製作し、弁スリーブ７に差込スリーブ８を装着し、その後、電磁コイル２、弁ハウジング４、キャップ５といった構成部分を軸方向で燃料噴射弁１の弁スリーブ７に被せ嵌めるようにして実施される。プラスチック射出成形被覆９は、燃料噴射弁１の、金属から成る構成部分を前組立した後に、射出成形により被着される。プラスチック射出成形被覆９は、電磁コイル２のための、図示されていない電気的な供給線路を接続するためのプラグ１０を有している。

燃料噴射弁１は流入側でシール１１により、図示されていない燃料分配管路に対して封止されており、かつ流出側で別のシール１２により内燃機関の吸気管に対して封止されている。

燃料噴射弁１の操作は例えば、電磁コイル２と協働するプランジャ１３を介して、弁ニードル１４との関連で実施されることができる。弁ニードル１４に設けられた弁閉鎖体１５が噴射開口１６を閉鎖する。噴射開口１６は弁ニードル１４の上昇により開放され、例えば調節スリーブ１８により予圧される戻しばね１７に助成された、弁ニードル１４の再下降により再び閉鎖される。電磁コイルの内側磁極１９は弁スリーブ７内に圧入されている。

上記構成部分は、燃料噴射弁１の組立のために、その都度個別的に、予め決められた順序で弁スリーブ７内に組み付けられねばならない。まず内側磁極１９が装填され、その後、調節スリーブ１８および戻しばね１７が装填され、最終的に弁ニードル１４と弁閉鎖体１５とを備えたプランジャ１３が装填されねばならない。噴射開口１６を備えた弁座体２０は最後に弁スリーブ７内に装填される。

本発明によれば、図２Ａ〜図２Ｃに概略的に示されているように、燃料噴射弁１の組立が、まず、電磁コイル２と、コンタクト形成のために必要な電気的な線路６と、プラグ１０とを既に内包するプラスチックスリーブ２２を製作することにより簡単化されている。それにより、プラスチックスリーブ１３に、その後別の組立ステップで、燃料噴射弁１の液圧構成群２１が設けられることができる。

液圧構成群２１は概略的に図２Ａに示されている。液圧構成群２１は管２３を有している。管２３内に、内側磁極１９と、調節スリーブ１８と、戻しばね１７と、プランジャ１３、弁ニードル１４および弁閉鎖体１５から成る構成部分とが組み込まれており、最終的に噴射開口１６を備えた弁座体２０が組み込まれている。最後に挙げた構成部分は、個々のコンポーネントが管２３から脱落することがないようにしている。

管２３は流入側に、環状に延在する溝２４を有している。溝２４内には、シールリング２５が、液圧構成群２１をプラスチックスリーブ２２に対して封止するために配置されている。管２３は簡単な形式で例えば深絞り加工部分として製作可能である。液圧構成群２１はコンパクトであり、簡単に組立可能であり、安全かつ損傷の恐れなしにばら荷として搬送することができる。

プラスチックスリーブ２２は図２Ｂに概略的に示されている。プラスチックスリーブ２２は既に、埋め込まれたプラグ１０と、図示されていない燃料分配管路に接続するための液圧接続部２９と、電気的な線路６と、電磁コイル２とを有している。電磁コイル２の流入側には空隙２６が形成されている。空隙２６はプラスチックスリーブ２２を２つの部分に分割する。２つの部分はウェブ２７により互いに結合されている。ウェブ２７内を、電磁コイル２のコンタクト形成のための電気的な線路６が延在している。

燃料噴射弁１の後続の組立のために、図２Ｃに示されているように、キャップ２８が設けられている。キャップ２８は組立時に、半径方向で燃料噴射弁１の液圧構成群２１にクリップ留めされる。

燃料噴射弁１の組立は以下のステップ、すなわち、前組立された液圧構成群２１を、やはり前製作されたプラスチックスリーブ２２内に挿入し、キャップ２８を空隙２６内に半径方向で挿入し、最終的に弁ハウジング４を液圧構成群２１に被せ嵌めるというステップを有している。択一的には、液圧構成群２１が接着によりプラスチックスリーブ２２に結合されてもよい。

これにより、組立は簡単に保たれ、かつ溶接、ろう接または別の接合法なしに実施されることができる。それにもかかわらず、液圧構成群２１は確実かつ密にプラスチックスリーブ２２に結合されている。両構成群を電気的かつ液圧的に接続するための複雑な接続部および接続構成部分は完全に省略されることができる。

本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、燃料噴射弁１の任意の構造形態、例えば直接噴射のための燃料噴射弁１またはコモンレールシステムとの関連で使用される燃料噴射弁１のために適している。特に、個々の特徴を任意に組み合わせることが可能である。

背景技術による燃料噴射弁の一例の概略断面図である。図２Ａは、本発明による燃料噴射弁で使用するための液圧構成群の概略図であり、図２Ｂは、本発明による燃料噴射弁で使用するためのプラスチックスリーブの概略図であり、図２Ｃは、組立を終えた、本発明による燃料噴射弁の一実施例の概略図である。

符号の説明

１燃料噴射弁、２電磁コイル、３コイル支持体、４弁ハウジング、５キャップ、６線路、７弁スリーブ、８差込スリーブ、９プラスチック射出成形被覆、１０プラグ、１１シール、１２シール、１３プランジャ、１４弁ニードル、１５弁閉鎖体、１６噴射開口、１７戻しばね、１８調節スリーブ、１９内側磁極、２０弁座体、２１液圧構成群、２２プラスチックスリーブ、２３管、２４溝、２５シールリング、２６空隙、２７ウェブ、２８キャップ、２９液圧接続部

Claims

内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁（１）であって、少なくとも１つの電磁コイル（２）、１つの内側磁極（１９）および１つの外側磁極（４）を備えた磁気回路と、この電磁的な磁気回路内で運動可能な弁ニードル（１４）の部分である弁閉鎖体（１５）と、電気的な接続部（１０）と、液圧的な接続部（２９）とが設けられている
形式のものにおいて
電磁コイル（２）と、電気的な接続部（１０）と、液圧的な接続部（２９）とがプラスチックスリーブ（２２）内に形成されており、
内側磁極（１９）と、弁閉鎖体（１５）を備えた弁ニードル（１４）とが液圧構成群（２２）内に形成されている
ことを特徴とする燃料噴射弁。
液圧構成群（２１）がプラスチックスリーブ（２２）内に挿入可能である、請求項１記載の燃料噴射弁。
液圧構成群（２１）が管（２３）から成る、請求項２記載の燃料噴射弁。
管（２３）が深絞り加工部分として形成されている、請求項３記載の燃料噴射弁。
管（２３）が、流入側の端部に、環状に延在する溝（２４）を有している、請求項３または４記載の燃料噴射弁。
溝（２４）内に、シールリング（２５）が配置されている、請求項５記載の燃料噴射弁。
液圧構成群（２１）がシールリング（２５）によりプラスチックスリーブ（２２）に対して封止されている、請求項６記載の燃料噴射弁。
液圧構成群（２１）が接着によりプラスチックスリーブ（２２）に結合されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の燃料噴射弁。
プラスチックスリーブ（２２）が空隙（２６）を有している、請求項１から８までのいずれか１項記載の燃料噴射弁。
空隙（２６）内に、キャップ（２８）が半径方向で、液圧構成群（２１）を包囲するような形で挿入可能である、請求項９記載の燃料噴射弁。
液圧構成群（２２）がキャップ（２８）によりプラスチックスリーブ（２２）に固定されている、請求項１０記載の燃料噴射弁。
少なくとも１つの電磁コイル（２）、１つの内側磁極（１９）および１つの外側磁極（４）を備えた磁気回路と、この電磁的な磁気回路内で運動可能な弁ニードル（１４）の部分である弁閉鎖体（１５）と、電気的な接続部（１０）と、液圧的な接続部（２９）とが設けられており、電磁コイル（２）と、電気的な接続部（１０）と、液圧的な接続部（２９）とがプラスチックスリーブ（２２）内に形成されており、内側磁極（１９）と、弁閉鎖体（１５）を備えた弁ニードル（１４）とが液圧構成群（２２）内に形成されている、内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁（１）を組み立てる方法において、
方法が以下の方法ステップ、すなわち
液圧構成群（２１）を製作し、
プラスチックスリーブ（２２）を製作し、
液圧構成群（２１）をプラスチックスリーブ（２２）内に挿入し、
液圧構成群（２１）をプラスチックスリーブ（２２）に、特に接着により結合し、
キャップ（２８）を半径方向で、液圧構成群（２１）に向かって、プラスチックスリーブ（２２）の空隙（２６）内に挿入し、
弁ハウジング（４）を液圧構成群（２１）およびプラスチックスリーブ（２２）に被せ嵌める
というステップを有している
ことを特徴とする、燃料噴射弁を組み立てる方法。
シールリング（２５）が、液圧構成群（２１）の、環状に延在する溝（２４）内に設けられている場合、接着の方法ステップを省略する、請求項１２記載の方法。
液圧構成群（２１）およびプラスチックスリーブ（２２）を製作する方法ステップを空間的かつ時間的に互いに独立的に実施する、請求項１２または１３記載の方法。