JP2019210678A - 合成樹脂製排水シート - Google Patents

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幸雄 川野
Yukio Kawano
幸雄 川野
英治 二宮
Eiji Ninomiya
英治 二宮
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Abstract

【課題】地山からトンネル内に局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合にも、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生を防止することができる排水シートを提供する。【解決手段】合成樹脂製排水シート2は、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分4と、水路部分4の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分6とを有する。水路部分4と一対の壁面取り付け部分6の一方との間、及び水路部分4と一対の壁面取り付け部分6の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブ8が形成されている。水路部分4の片側面には複数の第1の突起10が形成され、一対の壁面取り付け部分6のそれぞれの片側面には複数の第2の突起12が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、地山からトンネル内に湧き出る湧き水を排水するための合成樹脂製排水シートに関する。
地山にトンネルを施工するトンネル施工工事においては、近年、背面平滑型トンネルライニング工法と呼ばれる新工法が用いられるようになっている。この背面平滑型トンネルライニング工法においては、まず、掘削機械を用いて又は爆破等によりトンネル用の穴を掘削する。次いで、トンネル壁面にコンクリートを吹き付けてトンネル壁面を強化すると共に、吹き付けコンクリート壁に崩壊防止用のロックボルトを敷設する。次いで、ロックボルト敷設部分等を通って地山からトンネル内に湧き出る湧き水を、トンネル下部に排水するための合成樹脂製排水シートを敷設する。この排水シートは、吹き付けコンクリート壁におけるロックボルト敷設部分等の湧水部から吹き付けコンクリート壁の下端部まで吹き付けコンクリート壁に沿って、かつトンネルの長手方向に間隔をおいて複数敷設される。なお、排水シートは吹き付けコンクリート壁の一方の下端部から他方の下端部まで吹き付けコンクリート壁に沿って(たとえばアーチ状に)敷設される場合もある。次いで、防水シートを設置した後に排水シートと防水シートとの間にモルタル等の裏込め充填材を充填する。そして、防水シートの露出面側に覆工コンクリートを打設する。
上記背面平滑型トンネルライニング工法においては、排水シートと防水シートとの間に裏込め充填材を充填することから、吹き付けコンクリート壁と排水シートとの間の湧き水が流れる水路に裏込め充填材が流入して水路が閉塞し、排水シートの排水機能が低下ないし喪失してしまうというおそれがある。
このような問題を防止するための排水シートとして、下記特許文献1には水路への裏込め充填材の流入を防止することができる排水シートが開示されている。この排水シートは、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分(導水部)と、水路部分の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分(取り付け部)とを有する。水路部分の片側面には、幅方向に間隔をおいて縦方向に延びる複数の導水リブが垂直に起立した状態で形成されている。各壁面取り付け部分には、幅方向に間隔をおいて縦方向に延びる複数の封止リブが形成されている。そしてこの排水シートによれば、裏込め充填材を充填する際に、各壁面取り付け部分の複数の封止リブによって、吹き付けコンクリート壁と排水シートの水路部分との間の水路への裏込め充填材の流入が防止される。
特開2017−227119号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された排水シートにおいては、導水リブによって個々の導水路が区画されており、ある導水路を流れる湧き水は隣接する導水路に流れ込むことがないので、局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合に、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害が発生するおそれがある。
上記事実に鑑みてなされた本発明の課題は、局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合にも、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生を防止することができる排水シートを提供することである。
上記課題を解決するために本発明の第1の局面が提供するのは以下の合成樹脂製排水シートである。すなわち、地山からトンネル内に湧き出る湧き水を排水するための合成樹脂製排水シートであって、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分と、前記水路部分の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分とを有し、前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の一方との間及び前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブが形成されており、前記水路部分の片側面には複数の第1の突起が形成され、前記一対の壁面取り付け部分のそれぞれの片側面には複数の第2の突起が形成されている合成樹脂製排水シートである。
好ましくは、前記水路部分の前記複数の第1の突起は縦方向及び幅方向に整列している。前記複数の第1の突起の他側面は前記複数の第1の突起の形状に対応して没入しているのが好ましい。前記壁面取り付け部分の前記複数の第2の突起は千鳥状に配置されているのが好ましい。前記複数の第2の突起の他側面は前記複数の第2の突起の形状に対応して没入しているのが好ましい。前記区画リブの他側面は前記区画リブの形状に対応して没入しているのが好ましい。
また、上記課題を解決するために本発明の第2の局面が提供するのは以下の合成樹脂製排水シートである。すなわち、地山からトンネル内に湧き出る湧き水を排水するための合成樹脂製排水シートであって、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分と、前記水路部分の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分とを有し、前記一対の壁面取り付け部分のそれぞれの片側面は前記水路部分の片側面よりも突出しており、前記水路部分の片側面には複数の突起が形成されている合成樹脂製排水シートである。
前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の一方との間及び前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブが形成されているのが好ましい。
本発明の第1の局面が提供する合成樹脂製排水シートにおいては、水路部分の片側面に形成された複数の第1の突起と区画リブとによって、吹き付けコンクリート壁と水路部分の片側面との間に湧き水が流れる水路を規定することができ、この水路には導水リブ等の仕切りが存在しないので、局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合にも水路全体で湧き水を排水することができ、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生を防止することができる。
また、本発明の第1の局面の合成樹脂製排水シートにおいては、各壁面取り付け部分の片側面に形成された複数の第2の突起によって、吹き付けコンクリート壁と壁面取り付け部分との間に流入する裏込め充填材の流入速度を和らげることができると共に、吹き付けコンクリート壁と水路部分との間の水路への裏込め充填材の流入を各区画リブによって防止することができる。
さらに、本発明の第1の局面の合成樹脂製排水シートにおいては、各壁面取り付け部分の第2の突起間に裏込め充填材が流入するため、裏込め充填材が固化した際に複数の第2の突起が裏込め充填材に打ち込まれた状態となり、本発明の第1の局面の合成樹脂製排水シートと裏込め充填材とが強固に固定される。
本発明の第2の局面が提供する合成樹脂製排水シートにおいては、各壁面取り付け部分の片側面が水路部分の片側面よりも突出していると共に、水路部分の片側面に複数の突起が形成されていることから、吹き付けコンクリート壁と水路部分の片側面との間に湧き水が流れる水路を規定することができ、この水路には導水リブ等の仕切りが存在しないので、局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合にも水路全体で湧き水を排水することができ、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生を防止することができる。
本発明に従って構成された合成樹脂製排水シートの第1の実施形態を示す斜視図。 図1に示す合成樹脂製排水シートの平面図。 図2におけるA−A線断面図。 本発明に従って構成された合成樹脂製排水シートの第2の実施形態を示す斜視図。 図4に示す合成樹脂製排水シートの平面図。 図5におけるB−B線断面図。
まず、本発明に従って構成された合成樹脂製排水シートの第1の実施形態について図1ないし図3を参照しつつ説明する。
図1及び図2を参照して説明すると、全体を符号2で示す合成樹脂製排水シート(以下「排水シート2」という。)は、ポリオレフィン(たとえばポリプロピレン)等の適宜の非透水性合成樹脂から長方形状に形成されている。排水シート2の寸法については、たとえば、縦方向寸法(図1及び図2において符号Lで示す長手方向寸法)を10〜30m程度とし、幅方向寸法(図1及び図2において符号Wで示す短手方向寸法)を500〜600mm程度とし、厚さを1mm程度とすることができる。なお、排水シート2を形成するための材料に白色顔料を混入することによって排水シート2を白色とした場合には、トンネル内での排水シート2の視認性が良好となる。
図1及び図2に示すとおり、排水シート2は、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分4と、水路部分4の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分6とを有する。水路部分4と一対の壁面取り付け部分6の一方との間、及び水路部分4と一対の壁面取り付け部分6の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブ8が形成されている。このように排水シート2は、幅方向中央の水路部分4と、幅方向外側の一対の壁面取り付け部分6とに一対の区画リブ8によって区画されている。
水路部分4の片側面には、互いに適宜の間隔をおいて複数の第1の突起10が形成されている。図示の実施形態の第1の突起10は、先端に向かって直径が次第に減少する円錐台形状に形成されている。なお、水路部分4の幅方向寸法はたとえば250〜350mm程度であり、第1の突起10の寸法については、たとえば、片側面からの突出寸法を5〜10mm程度とし、基端部の直径を10〜20mm程度とし、先端部の直径を5〜15mm程度とすることができる。
図示の実施形態では、複数の第1の突起10は縦方向及び幅方向に整列している。隣接する第1の突起10の中心間の縦方向間隔はたとえば15〜30mm程度でよく、隣接する第1の突起10の中心間の幅方向間隔はたとえば15〜50mm程度でよいが、想定される湧き水の湧き出し量等に応じて適宜の間隔に設定される。なお、湧き水が流れる方向(縦方向)の水路面積を出来るだけ大きくすると共に、裏込め充填材等によって排水シート2が吹き付けコンクリート壁に押し付けられて水路面積が小さくならないようにする観点から、隣接する第1の突起10の中心間の縦方向間隔よりも、隣接する第1の突起10の中心間の幅方向間隔が大きくするのが好ましい。
各壁面取り付け部分6の片側面には、互いに適宜の間隔をおいて複数の第2の突起12が形成されている。図示の実施形態における複数の第2の突起12は、第1の突起10と同様に先端に向かって直径が次第に減少する円錐台形状に形成されている一方、第1の突起10とは異なり千鳥状に配置されている。第2の突起12の寸法は第1の突起10の寸法と実質上同一でよい。また、隣接する第2の突起12の中心間隔はたとえば15〜25mm程度でよいが、裏込め充填材の粘度等に応じて適宜の間隔に設定される。なお、第1の突起10及び第2の突起12の形状については、半球状(ドーム状)や円柱状、角錐台形状、角柱状等でもよく、あるいは平面視長円の錐台形状や柱状であってもよい。
図示の実施形態の区画リブ8は、先端に向かって幅方向寸法が次第に減少する断面台形状に形成されているが、断面矩形状や断面半円弧状に形成されていてもよい。区画リブ8の寸法については、たとえば、片側面からの突出寸法を5〜10mm程度とし、基端部の幅を10〜20mm程度とし、先端部の幅を5〜15mm程度とすることができる。なお、区画リブ8の突出寸法は第1の突起10及び第2の突起12の突出寸法と実質上同一でよい。
図示の実施形態では図3に示すとおり、第1の突起10の他側面のそれぞれは第1の突起10の形状に対応して没入しており、かつ、第2の突起12の他側面のそれぞれは第2の突起12の形状に対応して没入しており、かつ区画リブ8の他側面のそれぞれは区画リブ8の形状に対応して没入している。このように、第1の突起10と第2の突起12と区画リブ8のそれぞれの他側面が没入する形状である場合には、エンボス加工等によって排水シート2を容易に加工することができる。
上述の排水シート2を用いてトンネル施工工事を行うことの効果について説明する。トンネルを施工する際は、掘削したトンネルの壁面にコンクリートを吹き付けてトンネル壁面を強化すると共に、吹き付けコンクリート壁に崩壊防止用のロックボルトを敷設する。次いで、吹き付けコンクリート壁におけるロックボルト敷設部分等の湧水部から吹き付けコンクリート壁の下端部まで吹き付けコンクリート壁に沿って、かつトンネルの長手方向に間隔をおいて複数の排水シート2を敷設する。なお、吹き付けコンクリート壁の一方の下端部から他方の下端部まで吹き付けコンクリート壁に沿って(たとえばアーチ状に)排水シート2を敷設してもよい。排水シート2を敷設する際は、複数のコンクリート釘N(図1参照。)を壁面取り付け部分6に打ち込むことにより、吹き付けコンクリート壁に排水シート2を取り付ける。図示の実施形態の排水シート2では、壁面取り付け部分6の第2の突起12の他側面が没入しているので、第2の突起12の他側面がコンクリート釘Nのガイドになり、排水シート2の他側面上でコンクリート釘Nが滑らずに安定した状態でコンクリート釘Nを適正に打ち込むことができる。
また、排水シート2では、第1の突起10、第2の突起12及び区画リブ8の他側面がそれぞれの形状に対応して没入しているから、排水シート2の他側面に他の排水シート2の片側面を重ねることができ、粘着テープ等を用いて縦方向において排水シート2同士を容易に接続することができる。このため、排水シート2の他側面に他の排水シート2の片側面を重ねることにより排水シート2同士を容易に接続し、吹き付けコンクリート壁に沿って所要とおりの長さで排水シート2を敷設することができる。また、排水シート2の他側面に他の排水シート2の片側面を重ねた際には、排水シート2の他側面と他の排水シート2の片側面とが密着することにより、排水シート2同士の縦方向における接続部の水密性が保たれ、水路部分4からの漏水が防止されると共に、吹き付けコンクリート壁と水路部分4との間への裏込め充填材の流入が防止される。さらに、排水シート2の第1の突起10の他側面に他の排水シート2の第1の突起10が噛み合い、かつ第2の突起12の他側面に他の排水シート2の第2の突起12が噛み合い、かつ区画リブ8の他側面に他の排水シート2の区画リブ8が噛み合うことにより、排水シート2同士の縦方向における接続部の位置ずれが防止される。
吹き付けコンクリート壁は平坦ではないことが多いところ、各壁面取り付け部6と吹き付けコンクリート壁との接触は、第2の突起12のそれぞれの先端と吹き付けコンクリート壁との多数の点接触のような態様であるので、吹き付けコンクリート壁に排水シート2を沿わせて容易に敷設することができる。
排水シート2を敷設した後は、型枠によって防水シートを支持した後、排水シート2と防水シートとの間にモルタル等の裏込め充填材を充填する。この際、各壁面取り付け部分6の複数の第2の突起12によって、吹き付けコンクリート壁と壁面取り付け部分6との間に流入する裏込め充填材の流入速度が和らぐと共に、吹き付けコンクリート壁と水路部分4との間への裏込め充填材の流入が各区画リブ8によって防止される。図示の実施形態では、複数の第2の突起12が千鳥状に配置されているので、裏込め充填材の流入に対する抵抗を比較的大きくして裏込め充填材の流入速度をより効果的に和らげることができる。
排水シート2と防水シートとの間に裏込め充填材を充填する際には第2の突起12間に裏込め充填材が流入するため、裏込め充填材が固化した際に複数の第2の突起12が裏込め充填材に打ち込まれた状態となり、排水シート2と裏込め充填材とが強固に固定され、排水シート2の位置ずれが防止される。また、図示の実施形態では、第1の突起10、第2の突起12及び区画リブ8のそれぞれの他側面が没入しているから、これらの部分に裏込め充填材が流入し、裏込め充填材が固化した際に第1の突起10、第2の突起12及び区画リブ8のそれぞれの他側面に裏込め充填材が打ち込まれた状態となり、排水シート2と裏込め充填材とが一層強固に固定される。なお、排水シート2と裏込め充填材とが強固に固定されるという効果を奏するには、複数の第1の突起10、複数の第2の突起12又は一対の区画リブ8のいずれかの他側面が没入していればよい。
そして、防水シートを設置すると共に裏込め充填材を充填した後、防水シートの露出面側に覆工コンクリートを打設する。このようにしてトンネルを施工すると、排水シート2の水路部分4の複数の第1の突起10と区画リブ8とによって、吹き付けコンクリート壁と水路部分4の片側面との間に湧き水が流れる水路が規定される。この水路には導水リブ等の仕切りが存在しないので、ロックボルト敷設部分等を通って局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合には水路全体で湧き水が排水され得る。図示の実施形態では、複数の第1の突起10が縦方向及び幅方向に整列しているので、吹き付けコンクリート壁と水路部分4の片側面との間の水路の抵抗が比較的小さく、地山から湧き出た湧き水が良好に排水される。以上のとおりであり、排水シート2においては、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生を防止することができる。
次に、本発明に従って構成された合成樹脂製排水シートの第2の実施形態について図4ないし図6を参照しつつ説明する。
図4及び図5を参照して説明すると、全体を符号22で示す合成樹脂製排水シート(以下「排水シート22」という。)は、適宜の非透水性合成樹脂から長方形状に形成されており、幅方向中央において縦方向に延びる水路部分24と、水路部分24の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分26とを有する。水路部分24と一対の壁面取り付け部分26の一方との間、及び水路部分24と一対の壁面取り付け部分26の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブ28が形成されている。第2の実施形態における区画リブ28は、第1の実施形態と同様に、先端に向かって幅方向寸法が次第に減少する断面台形状に形成されている。また、各区画リブ28の他側面は区画リブ28の形状に対応して没入している。なお、第2の実施形態の排水シート22においては、一対の区画リブ28が形成されていなくてもよい。
水路部分24の片側面には、互いに適宜の間隔をおいて複数の突起30が形成されている。第2の実施形態の突起30は、先端に向かって直径が次第に減少する円錐台形状に形成され、かつ縦方向及び幅方向に整列している。また、図6に示すとおり、各突起30の他側面は突起30の形状に対応して没入している。
第2の実施形態では、図4及び図6を参照することによって理解されるとおり、各壁面取り付け部分26の片側面は水路部分24の片側面(突起30が形成されていない部分)よりも突出していると共に、各壁面取り付け部分26の他側面は水路部分24の他側面よりも没入している。すなわち、水路部分24と一対の壁面取り付け部分26の一方との間、及び水路部分24と一対の壁面取り付け部分26の他方との間のそれぞれには、縦方向に延びる第1の屈曲部32及び第2の屈曲部34が形成されている。なお、水路部分24の片側面と各壁面取り付け部分26の片側面との段差は、突起30の突出寸法や区画リブ28の突出寸法と同一でよい。
第2の実施形態の排水シート22においても、第1の実施形態と同様に、エンボス加工等によって容易に加工することができる。
上述の排水シート22を用いてトンネル施工工事を行うことの効果について説明する。排水シート22においては、突起30及び区画リブ28の他側面がそれぞれの形状に対応して没入していると共に、水路部分24と各壁面取り付け部分26との間に第1の屈曲部32及び第2の屈曲部34が形成されているから、排水シート22の他側面に他の排水シート22の片側面を重ねることができ、粘着テープ等を用いて縦方向において排水シート22同士を容易に接続することができる。
このため、排水シート22の他側面に他の排水シート22の片側面を重ねることにより排水シート22同士を容易に接続し、吹き付けコンクリート壁に沿って所要とおりの長さで排水シート22を敷設することができる。また、排水シート22の他側面に他の排水シート22の片側面を重ねた際には、排水シート22の他側面と他の排水シート22の片側面とが密着することにより、排水シート22同士の縦方向における接続部の水密性が保たれ、水路部分24からの漏水が防止されると共に、吹き付けコンクリート壁と水路部分24との間への裏込め充填材の流入が防止される。さらに、排水シート22の突起30の他側面に他の排水シート22の突起30が噛み合い、かつ区画リブ28の他側面に他の排水シート22の区画リブ28が噛み合うことにより、排水シート22同士の縦方向における接続部の位置ずれが防止される。
水路部分24に複数の突起30が形成されていると共に、各壁面取り付け部分26の片側面が水路部分24の片側面よりも突出していることから、複数のコンクリート釘Nを壁面取り付け部分26に打ち込んで、吹き付けコンクリート壁に排水シート22を取り付けると、吹き付けコンクリート壁と水路部分24の片側面との間に湧き水が流れる水路が規定される。この水路には導水リブ等の仕切りが存在しないので、ロックボルト敷設部分等を通って局所的に比較的多量の湧き水が湧き出た場合には水路全体で湧き水が排水され、排水機能の低下や局所的な水圧の上昇等の種々の障害の発生が防止される。
吹き付けコンクリート壁に排水シート22を取り付けると、各壁面取り付け部分26の片側面が吹き付けコンクリート壁に押し付けられるので、吹き付けコンクリート壁と水路部分24との間への裏込め充填材の流入が防止される。また、区画リブ28が形成されている場合には、吹き付けコンクリート壁と水路部分24との間への裏込め充填材の流入がより効果的に防止される。
第2の実施形態においても、突起30及び区画リブ28のそれぞれの他側面に裏込め充填材が流入し、裏込め充填材が固化した際に突起30及び区画リブ28のそれぞれの他側面に裏込め充填材が打ち込まれた状態となり、排水シート22と裏込め充填材とが強固に固定され、排水シート22の位置ずれが防止される。
2:合成樹脂製排水シート(第1の実施形態)
4:水路部分
6:壁面取り付け部分
8:区画リブ
10:第1の突起
12:第2の突起
22:合成樹脂製排水シート(第2の実施形態)
24:水路部分
26:壁面取り付け部分
28:区画リブ
30:突起

Claims (8)

  1. 地山からトンネル内に湧き出る湧き水を排水するための合成樹脂製排水シートであって、
    幅方向中央において縦方向に延びる水路部分と、前記水路部分の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分とを有し、
    前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の一方との間及び前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブが形成されており、
    前記水路部分の片側面には複数の第1の突起が形成され、前記一対の壁面取り付け部分のそれぞれの片側面には複数の第2の突起が形成されている合成樹脂製排水シート。
  2. 前記水路部分の前記複数の第1の突起は縦方向及び幅方向に整列している、請求項1記載の合成樹脂製排水シート。
  3. 前記複数の第1の突起の他側面は前記複数の第1の突起の形状に対応して没入している、請求項1又は2記載の合成樹脂製排水シート。
  4. 前記壁面取り付け部分の前記複数の第2の突起は千鳥状に配置されている、請求項1から3までのいずれかに記載の合成樹脂製排水シート。
  5. 前記複数の第2の突起の他側面は前記複数の第2の突起の形状に対応して没入している、請求項1から4までのいずれかに記載の合成樹脂製排水シート。
  6. 前記区画リブの他側面は前記区画リブの形状に対応して没入している、請求項1から5までのいずれかに記載の合成樹脂製排水シート。
  7. 地山からトンネル内に湧き出る湧き水を排水するための合成樹脂製排水シートであって、
    幅方向中央において縦方向に延びる水路部分と、前記水路部分の幅方向両側において縦方向に延びる一対の壁面取り付け部分とを有し、
    前記一対の壁面取り付け部分のそれぞれの片側面は前記水路部分の片側面よりも突出しており、
    前記水路部分の片側面には複数の突起が形成されている合成樹脂製排水シート。
  8. 前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の一方との間及び前記水路部分と前記一対の壁面取り付け部分の他方との間のそれぞれには、片側面に突出して縦方向に延びる区画リブが形成されている、請求項7記載の合成樹脂製排水シート。
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