JP2019209751A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性及び生産性を向上させることが可能な、樹脂環状体を備える空気入りタイヤを提供する。【解決手段】樹脂製の第1環状部のタイヤ軸方向の一方側の環状端面と、樹脂製の第2環状部のタイヤ軸方向の他方側の環状端面と、が接合されることにより形成されている樹脂環状体と、前記樹脂環状体のタイヤ径方向外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含むベルトと、をトレッド部に備え、前記樹脂環状体の前記第1環状部の前記環状端面、及び、前記樹脂環状体の前記第2環状部の前記環状端面は、少なくとも一部がタイヤ径方向に重なって配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は空気入りタイヤに関する。
従来から、ビード部間に跨って配置されるカーカスのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に対して傾斜する金属コードを含む傾斜ベルトと、タイヤ周方向に沿って延在する金属コードを含む周方向ベルトと、を備えるベルトを配置する空気入りタイヤが知られている。
特許文献1には、カーカスと、タイヤ周方向に対して4°〜7°だけ傾けられた補強要素の単一の層から成る実働補強材と、カーカスのクラウンの中央部分内に位置決めされた扁平な円周方向ポリマー補強要素とから成る、クラウン補強材を備えるタイヤが開示されている。
特表2013−539734号公報
特許文献1に記載のタイヤによれば、コードを含むベルト層の一部を、樹脂環状体としての扁平な円周方向ポリマー補強要素にすることで、タイヤを低重量化することができる。しかしながら、特許文献1に開示のタイヤは、耐久性及び生産性の観点で、依然として改善の余地がある。
そこで本発明は、耐久性及び生産性を向上させることが可能な、樹脂環状体を備える空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様としての空気入りタイヤは、樹脂製の第1環状部のタイヤ軸方向の一方側の環状端面と、樹脂製の第2環状部のタイヤ軸方向の他方側の環状端面と、が接合されることにより形成されている樹脂環状体と、前記樹脂環状体のタイヤ径方向外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含むベルトと、を備え前記樹脂環状体の前記第1環状部の前記環状端面、及び、前記樹脂環状体の前記第2環状部の前記環状端面は、少なくとも一部がタイヤ径方向に重なって配置されている。
このような構成とすることにより、空気入りタイヤの耐久性及び生産性を向上させることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向の少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向の外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線に近づくように縮径する縮径部である。
このような構成とすることにより、トレッド端近傍の位置で、接地圧が局所的に大きくなることを抑制し、トレッド外面に偏摩耗が生じることを抑制できる。
本発明の1つの実施形態として、前記縮径部のタイヤ径方向の外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である。
このような構成とすることにより、トレッド端近傍の位置で、接地圧の局所的な変動を、より抑制できる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のうち接合されている前記第1環状部の前記環状端面及び前記第2環状部の前記環状端面それぞれは、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿う断面視において、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に対して傾斜する傾斜面を含む。
このような構成とすることにより、接合面を大きく確保することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のうち接合されている前記第1環状部の前記環状端面及び前記第2環状部の前記環状端面それぞれは、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿う断面視において、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿って延在する接合受け面を含む階段面である。
このような構成とすることにより、接合面を大きく確保することができる。
本発明の第2の態様としての空気入りタイヤは、樹脂製のストリップ体の長手方向の一方の端面と他方の端面とが接合されることにより形成されている樹脂環状体と、前記樹脂環状体のタイヤ径方向外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含むベルトと、を備え、前記ストリップ体の前記一方の端面、及び、前記ストリップ体の前記他方の端面は、少なくとも一部がタイヤ径方向に重なって配置されている。
このような構成とすることにより、空気入りタイヤの耐久性及び生産性を向上させることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向の少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向の外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線に近づくように縮径する縮径部である。
このような構成とすることにより、トレッド端近傍の位置で、接地圧が局所的に大きくなることを抑制し、トレッド外面に偏摩耗が生じることを抑制できる。
本発明の1つの実施形態として、前記縮径部のタイヤ径方向の外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である。
このような構成とすることにより、トレッド端近傍の位置で、接地圧の局所的な変動を、より抑制できる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面それぞれは、前記ストリップ体のタイヤ軸方向と直交する断面視において、前記ストリップ体の長手方向に対して傾斜する傾斜面を含む。
このような構成とすることにより、接合面を大きく確保することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面それぞれは、前記ストリップ体のタイヤ軸方向と直交する断面視において、前記ストリップ体の長手方向に沿って延在する接合受け面を含む階段面である。
このような構成とすることにより、接合面を大きく確保することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面は、前記樹脂環状体をタイヤ径方向の外側から見た平面視において、タイヤ軸方向に対して傾斜して延在している。
このような構成とすることにより、タイヤの耐久性を、より高めることができる。
本発明によれば、耐久性及び生産性を向上させることが可能な、樹脂環状体を備える空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態としての空気入りタイヤの、タイヤ中心軸線を含むタイヤ軸方向に平行な断面での断面図である。 図1に示す樹脂環状体を示す斜視図である。 図1に示す樹脂環状体のタイヤ軸方向断面を示す断面図である。 図3の一部を拡大した拡大断面図である。 図4に示す環状端面の変形例を示す図である。 図4に示す環状端面の別の変形例を示す図である。 図2に示す樹脂環状体の変形例を示す斜視図である。 図2に示す樹脂環状体の変形例を示す斜視図である。 図7Aに示す樹脂環状体のタイヤ軸方向と直交する断面を示す断面図である。
以下、本発明に係る空気入りタイヤについて、図1〜図8を参照して説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
以下、特に断りのない限り、各要素の寸法、長さ関係、位置関係等は、空気入りタイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態で測定されるものとする。
ここで、「適用リム」とは、空気入りタイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(即ち、上記の「適用リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTO 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、空気入りタイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいい、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。また後述する「最大負荷荷重」は、適用サイズのタイヤにおける上記JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力、又は、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する荷重を意味する。
図1は、本実施形態としての空気入りタイヤ1(以下、単に「タイヤ1」と記載する。)を示す図である。図1は、タイヤ1の、タイヤ中心軸線Oを含むタイヤ軸方向A(タイヤ幅方向と同じ方向)に平行な断面での断面図である。以下、この断面を「タイヤ軸方向断面」と記載する。なお、図1に示すタイヤ1は、タイヤ赤道面CLに対して対称な構成であるため、タイヤ軸方向Aの一方側のみを示しているが、タイヤ赤道面CLに対して非対称な構成とすることもできる。
図1に示すように、タイヤ1は、トレッド部1aと、このトレッド部1aのタイヤ軸方向Aの両端部からタイヤ径方向Bの内側に延びる一対のサイドウォール部1bと、各サイドウォール部1bのタイヤ径方向Bの内側の端部に設けられた一対のビード部1cと、を備えている。本実施形態のタイヤ1は、チューブレスタイプの乗用車用ラジアルタイヤである。ここで「トレッド部1a」は、タイヤ軸方向Aにおいて両側のトレッド端TEにより挟まれる部分を意味する。また、「ビード部1c」とは、タイヤ径方向Bにおいて後述するビード部材3が位置する部分を意味する。そして「サイドウォール部1b」とは、トレッド部1aとビード部1cとの間の部分を意味する。なお、「トレッド端TE」とは、タイヤを上述の適用リムに装着し、上述の規定内圧を充填し、最大負荷荷重を負荷した状態での接地面のタイヤ軸方向最外側の位置を意味する。
タイヤ1は、ビード部材3、カーカス4、樹脂環状体5、ベルト6、トレッドゴム7、サイドゴム8、及び、インナーライナ9、を備えている。
[ビード部材3]
ビード部材3は、ビード部1cに埋設されている。ビード部材3は、ビードコア3aと、このビードコア3aに対してタイヤ径方向Bの外側に位置するゴム製のビードフィラ3bと、を備えている。ビードコア3aは、周囲をゴムにより被覆されている複数のビードワイヤを備えている。ビードワイヤはスチールコードにより形成されている。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。
[カーカス4]
カーカス4は、一対のビード部1c間、より具体的には一対のビード部材3のビードコア3a間に跨っており、トロイダル状に延在している。また、カーカス4は、少なくともラジアル構造を有している。
更に、カーカス4は、カーカスコードをタイヤ周方向C(図1等参照)に対して例えば75°〜90゜の角度で配列した1枚以上(本実施形態では1枚)のカーカスプライ4aから構成されている。このカーカスプライ4aは、一対のビードコア3a間に位置するプライ本体部と、このプライ本体部の両端で、ビードコア3aの廻りでタイヤ軸方向Aの内側から外側に折り返されるプライ折返し部と、を備えている。そして、プライ本体部とプライ折返し部との間には、ビードコア3aからタイヤ径方向Bの外側に先細状に延びるビードフィラ3bが配置されている。カーカスプライ4aを構成するカーカスコードとして、本実施形態ではポリエステルコードを採用しているが、これ以外にもナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードや、必要によりスチールなどの金属コードを採用してもよい。また、カーカスプライ4aの枚数についても、2枚以上としてもよい。
[樹脂環状体5]
図2は、図1に示す樹脂環状体5を示す斜視図である。また、図3は、樹脂環状体5のタイヤ軸方向断面を示す断面図である。図4は、図3の一部を拡大した拡大断面図である。樹脂環状体5は、トレッド部1aにおいて、カーカス4のクラウン部のタイヤ径方向Bの外側に位置する。また、樹脂環状体5は、後述するベルト6と異なり、コードを備えていない。すなわち、樹脂環状体5内には、コードが配置されていない。
図2〜図4に示すように、樹脂環状体5は、樹脂製の第1環状部5aと、樹脂製の第2環状部5bと、が接合されることにより形成されている。具体的に、図3、図4に示すように、第1環状部5aのタイヤ軸方向Aの一方側の環状端面11と、第2環状部5bのタイヤ軸方向Aの他方側の環状端面12と、が接合されている。
図3、図4に示すように、樹脂環状体5の第1環状部5aの環状端面11、及び、第2環状部5bの環状端面12は、少なくとも一部がタイヤ径方向Bに重なって配置され、この状態で接合されている。詳細は後述するが、本実施形態の第1環状部5aの環状端面11の全域、及び、第2環状部5bの環状端面12の全域は、タイヤ軸方向Aに重なって配置され、この状態で接合されている。なお、本実施形態の第1環状部5aの環状端面11は、第2環状部5bの環状端面12に対して、溶着により接合されているが、例えば、接着剤等により接着されることで接合される構成としてもよい。
より具体的には、図4に示すように、樹脂環状体5の第1環状部5aの環状端面11のタイヤ径方向Bの内側端縁11aは、樹脂環状体5の第2環状部5bの環状端面12のタイヤ径方向Bの外側端縁12bよりもタイヤ径方向Bの内側に位置する。また、図4に示すように、樹脂環状体5の第1環状部5aの環状端面11のタイヤ径方向Bの外側端縁11bは、樹脂環状体5の第2環状部5bの環状端面12のタイヤ径方向Bの内側端縁12aよりもタイヤ径方向Bの外側に位置する。
このような構成とすれば、樹脂環状体5の第1環状部5a及び第2環状部5bの接合部での、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの厚みを抑制しつつ、接合面となる第1環状部5aの環状端面11及び第2環状部5bの環状端面12を大きく確保することができる。そのため、第1環状部5a及び第2環状部5bの接合強度を高めることができる。また、樹脂環状体5の第1環状部5a及び第2環状部5bの接合部又はその近傍で局所的に樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの厚みが大きくなることにより、上述の接合部又はその近傍の位置でタイヤ1のトレッド部1aに応力集中が発生することを抑制できる。その結果、トレッド部1aの破壊を抑制でき、タイヤ1の耐久性を高めることができる。
また、樹脂環状体5を、第1環状部5aの環状端面11と、第2環状部5bの環状端面12と、を接合することで形成される構成とすることで、たとえ本実施形態の樹脂環状体5のようなタイヤ軸方向Aの両端部に縮径部13及び14(図3参照)がある構成であったとしても、通常の射出成形において樹脂環状体5の内側にあるコア金型がタイヤ軸方向Aに抜けなくなるという不具合を解消できると共に、複雑な金型を用いることなく、タイヤ軸方向Aに分割した複数の環状部を、金型を用いて形成し、その後に環状部同士を接合することで、樹脂環状体5を容易に製造することができる。
以上のように、本実施形態の樹脂環状体5を用いることで、耐久性及び生産性が向上したタイヤ1を実現することができる。
樹脂環状体5を構成する樹脂は、例えば、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることができ、また、熱や電子線によって架橋が生じる樹脂や、熱転位によって硬化する樹脂を用いることもできる。なお、樹脂環状体5を構成する樹脂には、ゴム(常温でゴム弾性を示す有機高分子物質)は含まれないものとする。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。さらに、熱可塑性樹脂としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78°C以上、かつ、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、かつ、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、かつ、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130°C以上であるものを用いることができる。
なお、本実施形態において、環状端面11及び環状端面12は、タイヤ径方向Bのみならず、樹脂環状体5の厚み方向においても重なって配置されている。樹脂環状体5の厚み方向とは、タイヤ軸方向Aに沿う断面視であるタイヤ軸方向断面視(図1参照)において、樹脂環状体5のタイヤ内面側の内面の接線に対して直交する方向を意味する。
[ベルト6]
ベルト6は、トレッド部1aにおいて、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含む。具体的に、本実施形態のベルト6は、カーカス4のクラウン部に対してタイヤ径方向Bの外側に配置されている1層以上(本実施形態では1層)のベルト層を備えている。より具体的には、図1に示すように、本実施形態のベルト6は、1層のみの周方向ベルト層からなる周方向ベルト6aにより構成されている。
本実施形態のベルト6としての周方向ベルト6aは、金属のベルトコードとしてのスチールコードをタイヤ周方向C(図1等参照)に対して10°以下、好ましくは5°以下、より好ましくは2°以下の角度で、タイヤ中心軸線Oの回りに、螺旋状に巻回させて形成されているスパイラルベルトである。より具体的に、本実施形態のベルト6としての周方向ベルト6aは、被覆ゴム10aにより被覆されているスチールコード等のコード10bからなるゴム被覆コードにより形成されているゴム被覆ベルトである。つまり、ベルト6としての周方向ベルト6aは、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aの両端部の縮径部13及び14間に亘って、樹脂環状体5の外面に対して螺旋状に巻き回された状態のゴム被覆コードにより構成されている。
ゴム被覆コードは、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外面に接合されながら、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外面に巻き回される。本実施形態では、ゴム被覆コードの被覆ゴム10aと樹脂環状体5とを溶着することで、ゴム被覆コードと樹脂環状体5とを接合する。但し、ゴム被覆コードの被覆ゴム10aと樹脂環状体5とは、溶着に限らず、接着剤等で接着することにより接合されてもよい。
また、ゴム被覆コードは、タイヤ軸方向Aに隣接する部分同士が接合されている。本実施形態では、ゴム被覆コードのタイヤ軸方向Aに隣接する部分同士を、被覆ゴム10aを溶着することで接合する。但し、ゴム被覆コードのタイヤ軸方向Aに隣接する部分同士は、溶着に限らず、接着剤等で接着することにより接合されてもよい。
本実施形態のゴム被覆コードは、2本のスチールコードを備えるが、1本のみのスチールコードを備えるゴム被覆コードとしてもよく、3本以上のスチールコードを備えるゴム被覆コードとしてもよい。
また、本実施形態のベルト6はゴム被覆ベルトであるが、この構成に限らず、ベルト6を、被覆樹脂により被覆されているスチールコード等のコードからなる樹脂被覆コードから形成される樹脂被覆ベルトとしてもよい。被覆樹脂は、上述の樹脂環状体5を構成する樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
コードを被覆する被覆樹脂の引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。ベルト剛性を高めることができるからである。また、コードを被覆する被覆樹脂の引張弾性率は、1000MPa以下とすることが好ましい。乗り心地性を良好に維持することができるからである。なお、ここでいう被覆樹脂には、ゴム(常温でゴム弾性を示す有機高分子物質)は含まれないものとする。上記の樹脂被覆コードは、例えば、溶融状態の被覆樹脂をコードの外周側に被覆し、冷却により固化させることによって形成することができる。
樹脂は重量に比して剛性が高いため、樹脂被覆ベルトとすることで、軽量化しつつも、操縦安定性等のタイヤ性能を向上させることができる。
コードは、任意の既知の材料を用いることができ、例えば上述のスチールコードを用いることができる。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。また、コードは、有機繊維やカーボン繊維又はそれらの撚り線等を用いることもできる。
なお、ベルト6は、ゴム被覆コード又は樹脂被覆コードを螺旋状に巻き回した状態で形成される構成であるが、タイヤ軸方向Aに複数配置された、タイヤ周方向Cに対して10°以下の角度で傾斜して又は平行に延在するコード10bが、被覆ゴム10a又は被覆樹脂により被覆されている構成であれば、特に限定されない。但し、ベルト6は、本実施形態のように、被覆ゴム10a又は被覆樹脂により被覆されているコード10bからなるゴム被覆コード又は樹脂被覆コードが螺旋状に巻き回された状態で形成されるスパイラルベルトとすることが好ましい。このようにすれば、タイヤ周方向Cで接合部のない連続したコード10bによって周方向ベルト6aを形成できるため、タイヤ1のタイヤ周方向Cの剛性を、より高めることができる。
[トレッドゴム7及びサイドゴム8]
トレッドゴム7は、トレッド部1aのタイヤ径方向Bの外側の面(以下、「トレッド外面」と記載する。)を構成しており、本実施形態のトレッド外面には、タイヤ周方向C(図1等参照)に延在する周方向溝7aや、タイヤ軸方向Aに延在する、図示しない幅方向溝等、を含むトレッドパターンが形成されている。サイドゴム8は、サイドウォール部1bのタイヤ軸方向Aの外側の面を構成しており、上述のトレッドゴム7と一体で形成されている。
[インナーライナ9]
インナーライナ9は、カーカス4の内面に積層されており、本実施形態では、空気透過性の低いブチル系ゴムにより形成されている。なお、ブチル系ゴムとは、ブチルゴム、及びその誘導体であるハロゲン化ブチルゴムを意味する。
以下、図1〜図4を参照して、本実施形態の樹脂環状体5の更なる詳細について説明する。
図2に示すように、本実施形態の樹脂環状体5は、第1環状部5a及び第2環状部5bにより構成されている。つまり、本実施形態の樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aの両端部それぞれは、第1環状部5a又は第2環状部5bにより構成されている。また、第1環状部5aの環状端面11及び第2環状部5bの環状端面12の接合部は、タイヤ1の外径が最大となるタイヤ軸方向Aの位置に形成されている。また、図1に示すように、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aの両端は、トレッド端TEよりもタイヤ軸方向Aの外側に位置する。換言すれば、樹脂環状体5は、トレッド端TEよりもタイヤ軸方向Aの外側まで延在している。
図1、図2に示すように、本実施形態の樹脂環状体5において、第1環状部5aのタイヤ軸方向Aの他方側の端部(本実施形態ではタイヤ軸方向Aの環状端面11がある側とは反対側の端部)は、タイヤ軸方向Aの外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線Oに近づくように縮径する縮径部13である。また、図2に示すように、本実施形態の樹脂環状体5において、第2環状部5bのタイヤ軸方向Aの一方側の端部(本実施形態ではタイヤ軸方向Aの環状端面12がある側とは反対側の端部)は、タイヤ軸方向の外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線Oに近づくように縮径する縮径部14である。
つまり、本実施形態の樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aの両端部は、タイヤ軸方向Aの外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線Oに近づくように縮径する縮径部13及び14により構成されている。このような縮径部13及び14を設けることにより、縮径部13及び14を設けず内径及び外径が一様な樹脂環状体とする場合と比較して、トレッド端TE(図1参照)近傍の位置で、接地圧が局所的に大きくなることを抑制し、トレッド外面に偏摩耗が生じることを抑制できる。なお、縮径部13及び14は、タイヤ軸方向Aに沿う断面視において、カーカス4にほぼ沿うように縮径している。
より具体的に、図2に示すように、本実施形態の樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外面は樽形状であり、本実施形態の縮径部13及び14それぞれの外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である。このように、縮径部13及び14のタイヤ径方向Bの外面を凸形状となる湾曲面とすることにより、トレッド端TE(図1参照)近傍の位置で、接地圧の局所的な変動を、より抑制できる。
図4に示すように、本実施形態では、樹脂環状体5のうち接合されている第1環状部5aの環状端面11及び第2環状部5bの環状端面12は、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aに沿う断面視であるタイヤ軸方向断面視において、タイヤ軸方向A及びタイヤ径方向Bに対して傾斜する傾斜面である。
タイヤ軸方向断面視において、第1環状部5aの環状端面11のタイヤ軸方向Aに対する傾斜角度θ1は、接合面の拡大の観点では、タイヤ軸方向Aに沿うように0°に近づけることが好ましい。したがって、第1環状部5aの環状端面11のタイヤ軸方向Aに対する傾斜角度θ1は、45°以下とすることが好ましく、30°以下とすることがより好ましい。なお、第2環状部5bの環状端面12のタイヤ軸方向Aに対する傾斜角度θ2も同様である。
また、図4に示すように、本実施形態の第1環状部5aの環状端面11の全域は、第2環状部5bの全域と、タイヤ軸方向Aで重なる位置にある。つまり、環状端面11及び12は、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの内面側及び外面側に露出していない。そして、第1環状部5aの環状端面11と、第2環状部5bの環状端面12と、の間で溶着されることで、第1環状部5a及び第2環状部5bは接合されている。このように、環状端面11及び12を、傾斜面を含む構成とすることにより、接合面を大きく確保することができる。
なお、本実施形態の環状端面11及び12は、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する傾斜面のみにより構成されているが、傾斜面以外に、タイヤ径方向Bに平行に延在する面等を含む環状端面であってもよい。但し、本実施形態の環状端面11及び12のように、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する傾斜面のみの構成とすれば、簡易な構成でありながら、接合面を大きく確保できるため好ましい。
ここで、本実施形態の第1環状部5aは、環状端面11の位置を除く位置で、略一様な厚みを有している。本実施形態の第1環状部5aの厚みは、例えば、0.3mm〜1.0mmの範囲から設定される。また、本実施形態の第2環状部5bについても、環状端面12の位置を除く位置で、略一様な厚みを有している。本実施形態の第2環状部5bの厚みは、第1環状部5aと略等しい厚みに設定される。
図5は、図4に示す環状端面11及び12の変形例を示す図である。図5に示す第1環状部5aの環状端面111は、タイヤ軸方向Aに沿う断面視であるタイヤ軸方向断面視において、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する傾斜面を含む。
より具体的に、図5に示す第1環状部5aの環状端面111は、タイヤ軸方向断面視において、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する第1傾斜面120aと、タイヤ軸方向Aに対して第1傾斜面120aとは反対側に傾斜する第2傾斜面120bと、を備える。第1傾斜面120a及び第2傾斜面120bは互いに交差する稜線により環状端面111の頂部121を形成している。
また、図5に示す第2環状部5bの環状端面112は、タイヤ軸方向Aに沿う断面視であるタイヤ軸方向断面視において、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する傾斜面を含む。
より具体的に、図5に示す第2環状部5bの環状端面112は、タイヤ軸方向断面視において、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する第1傾斜面122aと、タイヤ軸方向Aに対して第1傾斜面122aとは反対側に傾斜する第2傾斜面122bと、を備える。第1傾斜面122a及び第2傾斜面122bは互いに交差する稜線により環状端面112の頂部123を形成している。
第1環状部5aの環状端面111の第1傾斜面120aは、第2環状部5bの環状端面112の第2傾斜面122bと、タイヤ径方向Bに重なるように対向して配置されている。そして、第1環状部5aの環状端面111の第1傾斜面120aと、第2環状部5bの環状端面112の第2傾斜面122bと、は溶着されている。
また、図5に示す第1環状部5aの環状端面111には、第2傾斜面120bが設けられているため、環状端面111及び112の接合部の、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外面側に、環状端面111の第2傾斜面120bと環状端面112の第2傾斜面122bとにより区画される、タイヤ周方向Cに延在するV字断面状の溝124が形成されている。そのため、第1環状部5aの環状端面111及び第2環状部5bの環状端面112を溶着する際に溶融して膨出する膨出部125を、溝124内に受けることができる。これにより、第1環状部5aの環状端面111及び第2環状部5bの環状端面112を溶着する際に、環状端面111及び112が溶融することにより生じる膨出部125が、溶着後の樹脂環状体5の外面側に突出することを抑制することができる。その結果、図4に示す環状端面11及び12の構成と比較して、タイヤの応力集中を、より抑制できるため、タイヤの耐久性を、より高めることができる。
更に、図5に示す第2環状部5bの環状端面112には、第1傾斜面122aが設けられているため、環状端面111及び112の接合部の樹脂環状体5の内面側に、環状端面111の第1傾斜面120aと環状端面112の第1傾斜面122aとにより区画される、タイヤ周方向Cに延在するV字断面状の溝126が形成されている。そのため、第1環状部5aの環状端面111及び第2環状部5bの環状端面112を溶着する際に溶融して膨出する膨出部127を、溝126内に受けることができる。これにより、第1環状部5aの環状端面111及び第2環状部5bの環状端面112を溶着する際に、環状端面111及び112が溶融することにより生じる膨出部127が、溶着後の樹脂環状体5の内面側に突出することを抑制することができる。その結果、図4に示す環状端面11及び12の構成と比較して、タイヤの応力集中を、より抑制できるため、タイヤの耐久性を、より高めることができる。
図6は、図4に示す環状端面11及び12の別の変形例を示す図である。図6に示す第1環状部5aの環状端面211は、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aに沿う断面視において、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aに沿って延在する接合受け面228を含む階段面である。
より具体的に、図6に示す第1環状部5aの環状端面211は、接合受け面228と、この接合受け面228のタイヤ軸方向Aの一端に連続し、タイヤ径方向Bの内側に延在する基端面229と、接合受け面228のタイヤ軸方向Aの他端に連続し、タイヤ径方向Bの外側に延在する先端面230と、を備える。
また、図6に示す第2環状部5bの環状端面212は、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aに沿う断面視において、樹脂環状体5のタイヤ軸方向Aに沿って延在する接合受け面231を含む階段面である。
より具体的に、図6に示す第2環状部5bの環状端面212は、接合受け面231と、この接合受け面231のタイヤ軸方向Aの一端に連続し、タイヤ径方向Bの外側に延在する基端面232と、接合受け面231のタイヤ軸方向Aの他端に連続し、タイヤ径方向Bの内側に延在する先端面233と、を備える。
第1環状部5aの環状端面211の接合受け面228は、第2環状部5bの環状端面212の接合受け面231と、タイヤ径方向Bに重なるように対向して配置されている。そして、第1環状部5aの環状端面211の接合受け面228と、第2環状部5bの環状端面212の接合受け面231と、は溶着されている。
図6に示すように、タイヤ軸方向Aに沿う断面視で、タイヤ軸方向Aに対して傾斜する傾斜面を備えない環状端面211及び212としてもよい。
また、図6に示すように、第1環状部5aの環状端面211の先端面230と、第2環状部5bの環状端面212の基端面232と、の間には間隙が形成されている。この間隙は、樹脂環状体5のタイヤ径方向Bの外面側に開口し、タイヤ周方向Cに延在する矩形断面状の溝234を構成している。そのため、第1環状部5aの環状端面211及び第2環状部5bの環状端面212を溶着する際に溶融して膨出する膨出部235を、溝234内に受けることができる。これにより、第1環状部5aの環状端面211及び第2環状部5bの環状端面212を溶着する際に、環状端面211及び212が溶融することにより生じる膨出部235が、溶着後の樹脂環状体5の外面側に突出することを抑制することができる。その結果、図4に示す環状端面11及び12の構成と比較して、タイヤの応力集中を、より抑制できるため、タイヤの耐久性を、より高めることができる。
更に、図6に示すように、第1環状部5aの環状端面211の基端面229と、第2環状部5bの環状端面212の先端面233と、の間には間隙が形成されている。この間隙は、樹脂環状体5の内面側に開口し、タイヤ周方向Cに延在する矩形断面状の溝236を構成している。そのため、第1環状部5aの環状端面211及び第2環状部5bの環状端面212を溶着する際に溶融して膨出する膨出部237を、溝236内に受けることができる。これにより、第1環状部5aの環状端面211及び第2環状部5bの環状端面212を溶着する際に、環状端面211及び212が溶融することにより生じる膨出部237が、溶着後の樹脂環状体5の内面側に突出することを抑制することができる。その結果、図4に示す環状端面11及び12の構成と比較して、タイヤの応力集中を、より抑制できるため、タイヤの耐久性を、より高めることができる。
図7A、図7Bは、樹脂環状体5の変形例を示す斜視図である。具体的に、図7Aは、樹脂環状体5の変形例としての樹脂環状体305を示す図である。図7Bは、樹脂環状体5の変形例としての樹脂環状体405を示す図である。図7Aに示す樹脂環状体305及び図7Bに示す樹脂環状体405は、図1〜図6に示す樹脂環状体5と比較して、1つのストリップ体を環状にして端面同士を接合することにより形成されている点で相違している。
図7Aに示す樹脂環状体305は、樹脂製のストリップ体338の長手方向の一方の端面339と他方の端面340とが接合されることにより形成されている。つまり、ストリップ体338の長手方向とは、タイヤ周方向Cと同じ方向となる。
ストリップ体338の一方の端面339、及び、ストリップ体338の他方の端面340は、少なくとも一部がタイヤ径方向Bに重なって配置されている。また、本実施形態では、ストリップ体338の一方の端面339、及び、ストリップ体338の他方の端面340は、少なくとも一部が、ストリップ体338の厚み方向に重なって配置されている。
図8は、図7Aに示す樹脂環状体305の、ストリップ体338のタイヤ軸方向A(タイヤ幅方向と同じ方向)と直交する断面を示す断面図である。図8に示すように、ストリップ体338の一方の端面339のタイヤ径方向Bの内側端縁339aは、ストリップ体338の他方の端面340のタイヤ径方向Bの外側端縁340bよりもタイヤ径方向Bの内側に位置する。また、ストリップ体338の一方の端面339のタイヤ径方向Bの外側端縁339bは、ストリップ体338の他方の端面340のタイヤ径方向Bの内側端縁340aよりもタイヤ径方向Bの外側に位置する。
このような構成とすることで、図1〜図6に示す複数の部材同士を接合(図1〜図6では2つの環状部を接合)して形成される樹脂環状体5と比較して、1つの部材で樹脂環状体305を形成することができ、同様の作用効果を得ることができる。
また、図7Bに示す樹脂環状体405は、図7Aに示す樹脂環状体305と比較して、接合部の構成が相違しているが、その他の構成は同様である。具体的に、図7Aに示す樹脂環状体305の一方の端面339及び他方の端面340は、タイヤ軸方向Aに沿って延在するのに対して、図7Bに示す樹脂環状体405のストリップ体438の一方の端面439及び他方の端面440は、樹脂環状体405をタイヤ径方向Bの外側から見た平面視において、タイヤ軸方向Aに対して傾斜して延在している。
なお、図7Aに示す樹脂環状体305についても、図1に示す樹脂環状体5と同様、タイヤ軸方向Aの少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向Aの外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線Oに近づくように縮径する縮径部である。より具体的に、図7Aに示す樹脂環状体305のタイヤ軸方向Aの両端部は縮径部313及び314により構成されている。縮径部313及び314それぞれのタイヤ径方向の外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である。
また、図7Bに示す樹脂環状体405についても、図1に示す樹脂環状体5と同様、タイヤ軸方向Aの少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向Aの外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線Oに近づくように縮径する縮径部である。より具体的に、図7Bに示す樹脂環状体405のタイヤ軸方向Aの両端部は縮径部413及び414により構成されている。縮径部413及び414それぞれのタイヤ径方向Bの外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である。
なお、図4に示す環状端面11及び12の形状、図5に示す環状端面111及び112の形状、並びに、図6に示す環状端面211及び212の形状は、図7Aに示すストリップ体338の一方の端面339及び他方の端面340の、ストリップ体338のタイヤ軸方向A(タイヤ幅方向と同じ方向)と直交する断面視(図8参照)での形状として採用でき、同様の作用効果を得ることができる。また、図4に示す環状端面11及び12の形状、図5に示す環状端面111及び112の形状、並びに、図6に示す環状端面211及び212の形状は、図7Bに示すストリップ体438の一方の端面439及び他方の端面440の、ストリップ体438のタイヤ軸方向A(タイヤ幅方向と同じ方向)と直交する断面視での形状として採用でき、同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、上述した実施形態及び変形例に示す具体的な構成に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない限りで、種々の変形、変更が可能である。例えば、図1〜図7に示す樹脂環状体は、樽形状の外形を有する構成であるが、タイヤ軸方向Aの両端部のみに縮径部があり、タイヤ軸方向Aの中央部が内径及び外径が一様な筒部により構成されている樹脂環状体としてもよい。
本発明は空気入りタイヤに関する。
1:空気入りタイヤ、 1a:トレッド部、 1b:サイドウォール部、 1c:ビード部、 3:ビード部材、 3a:ビードコア、 3b:ビードフィラ、 4:カーカス、 4a:カーカスプライ、 5、305、405:樹脂環状体、 5a:第1環状部、 5b:第2環状部、 6:ベルト、 6a:周方向ベルト、 7:トレッドゴム、 7a:周方向溝、 8:サイドゴム、 9:インナーライナ、 10a:被覆ゴム、 10b:コード、 11、111、211:第1環状部の環状端面、 11a:第1環状部の環状端面の内側端縁、 11b:第1環状部の環状端面の外側端縁、 12、112、212:第2環状部の環状端面、 12a:第2環状部の環状端面の内側端縁、 12b:第2環状部の環状端面の外側端縁、 13、14、313、314、413、414:縮径部、 120a:第1環状部の環状端面の第1傾斜面、 120b:第1環状部の環状端面の第2傾斜面、 121:第1環状部の環状端面の頂部、 122a:第2環状部の環状端面の第1傾斜面、 122b:第2環状部の環状端面の第2傾斜面、 123:第1環状部の環状端面の頂部、 124、126:溝、 125、127:膨出部、 228:第1環状部の環状端面の接合受け面、 229:第1環状部の環状端面の基端面、 230:第1環状部の環状端面の先端面、 231:第2環状部の環状端面の接合受け面、 232:第2環状部の環状端面の基端面、 233:第2環状部の環状端面の先端面、 234、236:溝、 235、237:膨出部、 338、438:ストリップ体、 339、439:ストリップ体の一方の端面、 339a:ストリップ体の一方の端面の内側端縁、 339b:ストリップ体の一方の端面の外側端縁、 340、440:ストリップ体の他方の端面、 340a:ストリップ体の他方の端面の内側端縁、 340b:ストリップ体の他方の端面の外側端縁、 A:タイヤ軸方向、 B:タイヤ径方向、 C:タイヤ周方向(ストリップ体の長手方向)、 O:タイヤ中心軸線、 CL:タイヤ赤道面、 TE:トレッド端、 θ1、θ2:環状端面の傾斜角度

Claims (11)

  1. 樹脂製の第1環状部のタイヤ軸方向の一方側の環状端面と、樹脂製の第2環状部のタイヤ軸方向の他方側の環状端面と、が接合されることにより形成されている樹脂環状体と、
    前記樹脂環状体のタイヤ径方向外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含むベルトと、をトレッド部に備え、
    前記樹脂環状体の前記第1環状部の前記環状端面、及び、前記樹脂環状体の前記第2環状部の前記環状端面は、少なくとも一部がタイヤ径方向に重なって配置されている、空気入りタイヤ。
  2. 前記樹脂環状体のタイヤ軸方向の少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向の外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線に近づくように縮径する縮径部である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記縮径部のタイヤ径方向の外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記樹脂環状体のうち接合されている前記第1環状部の前記環状端面及び前記第2環状部の前記環状端面それぞれは、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿う断面視において、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に対して傾斜する傾斜面を含む、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記樹脂環状体のうち接合されている前記第1環状部の前記環状端面及び前記第2環状部の前記環状端面それぞれは、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿う断面視において、前記樹脂環状体のタイヤ軸方向に沿って延在する接合受け面を含む階段面である、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 樹脂製のストリップ体の長手方向の一方の端面と他方の端面とが接合されることにより形成されている樹脂環状体と、
    前記樹脂環状体のタイヤ径方向外側に配置され、ゴム又は樹脂により被覆されているコードを含むベルトと、を備え、
    前記ストリップ体の前記一方の端面、及び、前記ストリップ体の前記他方の端面は、少なくとも一部がタイヤ径方向に重なって配置されている、空気入りタイヤ。
  7. 前記樹脂環状体のタイヤ軸方向の少なくとも一方の端部は、タイヤ軸方向の外端に向かうにつれてタイヤ中心軸線に近づくように縮径する縮径部である、請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記縮径部のタイヤ径方向の外面は、凸形状に湾曲する湾曲面である、請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面それぞれは、前記ストリップ体のタイヤ軸方向と直交する断面視において、前記ストリップ体の長手方向に対して傾斜する傾斜面を含む、請求項6乃至8のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面それぞれは、前記ストリップ体のタイヤ軸方向と直交する断面視において、前記ストリップ体の長手方向に沿って延在する接合受け面を含む階段面である、請求項6乃至8のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記樹脂環状体のうち接合されている前記ストリップ体の前記一方の端面及び前記他方の端面は、前記樹脂環状体をタイヤ径方向の外側から見た平面視において、タイヤ軸方向に対して傾斜して延在している、請求項6乃至10のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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