JP2019209361A - 鉛フリーはんだ接合材及びその接合部 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、はんだ付けにおける生産性に優れ、300℃という高温においても機械的特性等に優れ、高い信頼性を有する鉛フリーはんだ接合材及びはんだ接合部の提供を目的とする。【解決手段】金属粉末とフラックスを混和したはんだ接合材に於いて、金属粉末がCuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる合金粉末及び/又は金属間化合物の粉末であって、当該金属粉末はSnを予め混和又は被覆させることにより、はんだ付け時に速やかに金属粉末を溶融し、溶融後はNiを含有した(Cu,Ni)6Sn5を接合層全体に拡散することを可能とした接合部を有することにより、生産性に優れ、300℃を超える高温域に於いても優れた機械的特性並びに高信頼性を有するはんだ接合を可能とした。【選択図】なし
Description
本発明は、高温状態において高い信頼性を有する鉛フリーはんだ接合材に関する。
近年、地球環境負荷軽減のため、電子部品の接合材料としてSn-Ag-Cu系鉛フリーはんだ合金やSn-Cu-Ni系鉛フリーはんだ合金が広く普及している。
しかし、それらの鉛フリーはんだ合金は融点が230℃以下のものが多く、300℃近い高温で使用できるはんだ合金はPb−5Snはんだ合金のようにPbを含有したものが多く使用されているのが現状である。
しかし、それらの鉛フリーはんだ合金は融点が230℃以下のものが多く、300℃近い高温で使用できるはんだ合金はPb−5Snはんだ合金のようにPbを含有したものが多く使用されているのが現状である。
高温での信頼性を有する鉛フリー接合材の検討は試みられており、例えば、特許文献1では、Snの金属間化合物粉を30〜90質量%と残分がSn粉又はSn主成分のPbフリーはんだ粉からなる混合粉とペースト状フラックスを混和したステップ・ソルダリング方法に用いるソルダーペーストが開示されている。
また、特許文献2では、はんだ粉末とNi含有高融点粉末を含有した複合はんだ材料が開示されている。
また、特許文献2では、はんだ粉末とNi含有高融点粉末を含有した複合はんだ材料が開示されている。
しかし、特許文献1は高融点のSnの金属間化合物粉を高濃度に配合して接合部の液相線を上昇させて耐高温特性を保持しているため、同時に配合するSnを主成分とするPbフリーはんだ合金の液相線温度で軟化が始まり、接合部の機械的特性が低下するという問題点を有している。
また、特許文献2は、当該はんだ接合材を用いた接合部は高温状態において、液相拡散が進み、含有しているNiが安定化(Cu,Ni)6Sn5相を形成するため信頼性の低下はみられないが、実装に於いて、リフローを4回程度も必要とするため、生産性に問題を有している。
また、特許文献2は、当該はんだ接合材を用いた接合部は高温状態において、液相拡散が進み、含有しているNiが安定化(Cu,Ni)6Sn5相を形成するため信頼性の低下はみられないが、実装に於いて、リフローを4回程度も必要とするため、生産性に問題を有している。
本発明は、はんだ付けにおける生産性に優れ、300℃という高温においても機械的特性等に優れ、高い信頼性を有する鉛フリーはんだ接合材及びはんだ接合部の提供を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、金属粉末の溶解速度に着目して鋭意検討を重ねた結果、金属粉末としてCuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる合金粉末又は/及び金属間化合物粉末を含み、当該金属粉末にSnを混和することにより、はんだ付け時に当該合金又は/及び金属間化合物の固相線及び液相線の温度を下げ、溶解速度が速まることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、金属粉末としてCuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる合金粉末又は/及び金属間化合物粉末にSnを予め混和又は当該金属粉末に被覆することにより、はんだ付け時に当該金属粉末の固相線及び液相線温度を下げ、当該金属粉末を速やかに溶融させ、溶融後はNiを含有する(Cu,Ni)6Sn5等の金属間化合物が接合層全体に急速に拡散することを可能とし、当該金属間化合物によるマトリックス相が均一に存在する接合部を有することにより、300℃を超える高温域に於いても高い機械的特性と高信頼性を有するはんだ接合を可能とした。
本発明は、鉛フリーでありながら、300℃を超える高温に於いても優れた機械的特性を有し、熱衝撃試験に於いてもはんだ接合部にクラック等の不具合発生が抑制された高い信頼性を有することに加え、高い生産性を有するため、特に耐高温特性を有する接合に於いて広く応用が可能となる。
本発明に用いる金属粉末は、CuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる合金粉末及び/又は金属間化合物粉末であり、CuとNi、SnとCuとNiの混合比率は、本発明の効果を有する範囲に於いて任意に設定することができる。
また、CuとNiからなる合金粉末又は/及び金属間化合物粉末の場合、CuとNiの比率は質量比としてCuが80〜95に対しNiが5〜20の範囲が好ましい。
更に、SnとCuとNiからなる合金粉末及び/又は金属間化合物粉末の場合、SnとCuとNiの比率は質量比としてSnが40〜60、Cuが40〜60、Niが5〜10の範囲が好ましい。
また、CuとNiからなる合金粉末又は/及び金属間化合物粉末の場合、CuとNiの比率は質量比としてCuが80〜95に対しNiが5〜20の範囲が好ましい。
更に、SnとCuとNiからなる合金粉末及び/又は金属間化合物粉末の場合、SnとCuとNiの比率は質量比としてSnが40〜60、Cuが40〜60、Niが5〜10の範囲が好ましい。
そして、上記金属粉末とSnの混合比率は、本発明の効果を有する範囲に於いて任意に設定することができるが、好ましい混合比率は、質量比として金属粉末が50〜95に対してSnが5〜50である。
次に、本発明に用いることができるSnを主成分とする鉛フリーはんだ粉末は、本発明の効果を有する範囲に於いて、成分は任意に設定することができる。
例えば、Sn−Ag−Cu系鉛フリーはんだ合金、Sn−Cu系鉛フリーはんだ合金、Sn−Cu−Ni系はんだ合金等が例示でき、前記金属粉末との配合比率も本発明の効果を有する範囲に於いて任意に設定ができ、混合比率は質量比として金属粉末が50〜90に対しSnを主成分とする鉛フリーはんだ粉末が10〜50が好ましい。
例えば、Sn−Ag−Cu系鉛フリーはんだ合金、Sn−Cu系鉛フリーはんだ合金、Sn−Cu−Ni系はんだ合金等が例示でき、前記金属粉末との配合比率も本発明の効果を有する範囲に於いて任意に設定ができ、混合比率は質量比として金属粉末が50〜90に対しSnを主成分とする鉛フリーはんだ粉末が10〜50が好ましい。
本発明に用いることができる前記金属粉末並びにSnを主成分とする鉛フリーはんだ粉末の粒径は、本発明の効果を有する範囲に於いて任意に設定ができるが、タイプ4(25〜32μm)〜タイプ6(5〜15μm)が好ましい。
また、本発明の鉛フリーはんだ接合材を含有したはんだペーストに於いて、用いることができるフラックスは、本発明の効果を有する範囲に於いて特に制限はなく、ロジン類、合成樹脂成分、ワックス類、活性剤、チクソ剤及び溶剤、必要に応じて酸化防止剤等を適宜配合しても構わない。
具体的には、ロジン類として天然ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、精製ロジンが例示でき、合成樹脂成分としてポリエステル樹脂やフェノキシ樹脂等が例示でき、ワックス類としてポリエチレン系ワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体やカルナバロウ等が例示でき、活性剤として安息香酸、吉草酸、ピコリン酸やサリチル酸等のカルボン酸や、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、スベリン酸やマレイン酸等のジカルボン酸、ポリアミン類、塩素系活性剤、臭素系有機アミン等が例示でき、チクソ剤としては硬化ヒマシ油、ステアリン酸アミド等のアミド類、12ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシ脂肪酸類が例示でき、溶剤としてはIPA、ベンジルアルコール、エタノール等のアルコールや、ジエチレングリコール、ブチルカルビトール、ジプロピレングリコール等のポリオール、α―ターピネオール等が例示できる。
そして、酸化防止としてヒンダードフェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤やトコフェロールが例示できる。
更に、前記フラックス成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲に於いて任意に設定可能であり、ソルダーペーストに対し金属粉末が70〜95質量%、フラックス成分が5〜30質量%が好ましい。
更に、前記フラックス成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲に於いて任意に設定可能であり、ソルダーペーストに対し金属粉末が70〜95質量%、フラックス成分が5〜30質量%が好ましい。
本発明の鉛フリーはんだ接合材は、はんだ付けにおける生産性に優れ、300℃という高温においても機械的特性等に優れ、高い信頼性を有する鉛フリーはんだ接合材及びはんだ接合部の提供が可能となるため、広く電子部品の接合に応用が期待される。
Claims (5)
- 金属粉末とフラックスを混和したはんだ接合材に於いて、金属粉末がCuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる合金粉末及び/又は金属間化合物の粉末であって、当該金属粉末はSnを予め混和又は被覆させることにより、はんだ付け時に当該金属粉末の溶解を促進させることを特徴とする鉛フリーはんだ接合材。
- 前記金属粉末が、Snを予め混和又は被覆させたCuとNi及び/又はSnとCuとNiからなる金属間化合物の粉末とSnを主成分とする鉛フリーはんだ合金粉末からなる混合粉末であることを特徴とする請求項1記載の鉛フリーはんだ接合材。
- 請求項1及び請求項2記載の鉛フリーはんだ接合材とフラックスとを混和したことを特徴とするはんだペースト。
- 請求項1〜請求項3記載の鉛フリーはんだ接合材並びにはんだペーストを用いてはんだ付けされたことを特徴とするはんだ接合部。
- 請求項1〜請求項3記載の鉛フリーはんだ接合材並びにはんだペーストを用いてはんだ付けされていることを特徴とする電子部品。
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JP2018108166A JP2019209361A (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 鉛フリーはんだ接合材及びその接合部 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114799616A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-29 | 桂林电子科技大学 | 一种高熵金属间化合物材料及其制备方法与电子焊料 |
CN115464300A (zh) * | 2022-09-01 | 2022-12-13 | 桂林电子科技大学 | 焊料用增强材料的加工方法、复合焊料及其加工方法 |
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2018
- 2018-06-05 JP JP2018108166A patent/JP2019209361A/ja active Pending
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CN114799616B (zh) * | 2022-04-28 | 2023-10-20 | 桂林电子科技大学 | 一种高熵金属间化合物材料及其制备方法与电子焊料 |
CN115464300A (zh) * | 2022-09-01 | 2022-12-13 | 桂林电子科技大学 | 焊料用增强材料的加工方法、复合焊料及其加工方法 |
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