JP2019205238A - インバータ - Google Patents

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【課題】インバータにおいて、零速度時や極低速時における電動機の回転速度の振動を抑制し、モータの脱調を抑制する。【解決手段】第1乗算器4は、d軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分にゲインGdを乗算する。第2乗算器5は、q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算する。ゲイン調節部6は、速度指令の絶対値が閾値以上の場合にd軸ゲインを1,q軸ゲインを0とし、速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にd軸ゲインを0,q軸ゲインを1とする。第1乗算器4の出力にd軸ゲインおよび速度指令の符号極性を乗算した値と、第2乗算器5の出力にq軸ゲインを乗算した値と、を加算し前記振動抑制信号として速度指令から減算する。【選択図】図1

Description

本発明は、 PMモータの位置センサレス制御に係り、特に、電流引込法の振動抑制方法に関する。
インバータによる電動機の駆動システムにおいて、永久磁石形同期電動機(PMモータ)の磁極位置検出器を使用しないで運転する位置センサレス制御が実用化されている。
この位置センサレス制御により速度やトルクを制御する方法として、多くの種類の位置センサレス制御方式が開発されている。その中の一手法として、ある程度の大きさの一定振幅の電流を流し、その周波数を徐々に変化させて同期引き込み状態を維持させながら強制的に回転子を電流に追従させて始動する方式が利用されている。ここではこれを電流引込法と呼ぶ。図5に、電流引込法を用いた制御ブロックを示す。電流引込法の先行技術文献としては、例えば、非特許文献1が開示されている。
[電流引込法]
図5に示すように、積分器1において、速度指令を積分して位相に変換する。三相/二相変換器2において、この位相を基準にインバータの電流検出値を回転座標上のd軸,q軸電流検出値に変換する。電流制御部ACRは、d軸電流指令として引込電流指令を、q軸電流指令として零を入力する。電流制御部ACRは、d軸,q軸電流指令とd軸,q軸電流検出値の偏差がなくなるようにd軸,q軸電圧指令を出力する。
二相/三相変換器3は、d軸,q軸電圧指令を積分器1が出力する位相に基づいて二相/三相変換し、U相,V相,W相電圧指令を生成する。PWM制御器PWMは、三角波キャリア信号とU相,V相,W相電圧指令との比較により、インバータ内における各スイッチング素子のゲート信号(オン/オフ指令信号)を生成する。そして、インバータから電圧を出力して電動機(図示省略)に印加する構成となっている。
これにより、引込電流指令通りの電流が電動機に流れ、引込電流を流している位相に回転子の磁極が吸引される。引込電流位相は速度指令を積分した位相に流れていくので、速度指令に応じて電流位相が回転し、この電流位相に磁極を吸引させたままモータを回転させる。
しかし、電流引込法には、以下の(1),(2)のような問題がある。
(1)電流振幅を一定に保持しても、磁極軸と電流軸の位相差のsin関数としてトルクが変動するため、軸ねじれによりトルクが変化する弾性軸に似た振る舞いをする。そのため、負荷トルク変動などの過渡現象が発生すると、慣性モーメントと共振するような速度振動(軸ねじれ振動)が生じる。
この軸ねじれ振動が発生してしまうと、ダンパ巻線が無いPMモータでは制動効果が無く振動が継続する問題がある。この軸ねじれ振動は負荷に出力するトルク品質を低下させ、カップリングなど機械系に悪影響を与えるおそれがある。
(2)上記の軸ねじれ振動が生じると負荷トルクに対してさらに軸ねじれ分のトルク脈動が加算されるため、電流振幅を大きく設定しておかないと最大トルクを超えて脱調が発生するおそれがある。これを防止するためには通常のベクトル制御で必要な電流よりも、1.5〜2倍の大きな電流を流さねばならない。その結果、大きな容量のインバータが必要になる。
以上のような課題を解決する方法として、図6に示すような軸ねじれ振動が発生した際に、この軸ねじれ振動を抑制する特許文献1が開示されている。
[特許文献1]
図6に特許文献1の制御ブロック図を示す。図5と同様の箇所については同一符号を付し、その説明は省略する。特許文献1(図6)は、図5に振動抑制部14を追加したものである。
電流制御部ACRが出力するd軸電圧指令をバンドパスフィルタBPF(Band−pass filter)に掛け、軸振動に起因するd軸電圧指令の振動成分のみ抽出する。乗算器4は、バンドパスフィルタBPFで抽出した振動成分にゲインGを乗算する。関数部10は速度指令の符号(極性)を算出する。
乗算器11は乗算器4の出力に速度指令の符号極性を乗算し、速度指令を補正するための振動抑制信号として出力する。減算器13は、速度指令から振動抑制信号を減算する。これにより、複雑な処理を追加しなくても非常に簡単な方法で軸振動を抑制することが可能となる。
特開2017−85720号公報
五十嵐 寿勝、劉 江桁「電流引き込み方式によるPMモータの磁極位置合わせにおける引き込み電流値の一検討」、平成29年電気学会全国大会、4−153
しかし、特許文献1は、零速度や極低速時に軸振動が生じた場合は、振動を抑制する効果が得られないことがある。特許文献1では、速度指令の極性を用いて振動抑制部14の制御を行っている。一方、零速度や極低速時では、速度指令の極性と実際の電動機の回転速度の極性(つまり回転方向)が一致しないケースが多い。このように両者の極性が一致しない場合では振動抑制部14の制御を適切に行うことができなくなるため、振動抑制ができなくなる。
さらにこの場合、電流引き込み時の最初に磁極を引き込む際は周波数ゼロの直流電流を流すので、磁極を引き込んだ際に振動が生じると、電動機の加速開始時に始動トルク分と振動分のトルクが必要になるため、脱調するおそれがある。
以上示したようなことから、インバータにおいて、零速度時や極低速時における電動機の回転速度の振動を抑制し、モータの脱調を抑制することが課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、前記d軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分にゲインGdを乗算する第1乗算器と、前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算する第2乗算器と、前記速度指令の絶対値が閾値以上の場合にd軸ゲインを1,q軸ゲインを0とし、前記速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にd軸ゲインを0,q軸ゲインを1とするゲイン調整部と、前記第1乗算器の出力に前記d軸ゲインおよび前記速度指令の符号極性を乗算した値と、前記第2乗算器の出力に前記q軸ゲインを乗算した値と、を加算し前記振動抑制信号として出力する加算器と、を備えたことを特徴とする。
また、他の態様として、永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算して前記振動抑制信号を算出する振動抑制部と、を備えたことを特徴とする。
また、他の態様として、永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、前記d軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分にゲインGdを乗算する第1乗算器と、前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算する第2乗算器と、前記速度指令の絶対値が第1閾値以下の場合に前記q軸ゲインを1、前記d軸ゲインを0とし、前記速度指令の絶対値が第1閾値よりも大きく第2閾値よりも小さい場合に、前記速度指令の絶対値の増加に応じて、前記q軸ゲインを1から0に徐々に減少させ、前記d軸ゲインを0から1に徐々に増加させ、前記速度指令の絶対値が第2閾値以上の場合に前記d軸ゲインを1,前記q軸ゲインを0とするゲイン調整部と、前記第1乗算器の出力に前記d軸ゲインおよび前記速度指令の符号極性を乗算した値と、前記第2乗算器の出力に前記q軸ゲインを乗算した値と、を加算し前記振動抑制信号として出力する加算器と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、インバータにおいて、零速度時や極低速時における電動機の回転速度の振動を抑制し、モータの脱調を抑制することが可能となる。
実施形態におけるインバータの制御構成を示すブロック図。 実施形態におけるd軸ゲイン,q軸ゲインを示す図。 特許文献1のシミュレーション結果を示すタイムチャート。 実施形態のシミュレーション結果を示すタイムチャート。 従来の電流引込法を用いたインバータの制御構成を示すブロック図。 特許文献1のインバータの制御構成を示すブロック図。
以下、本願発明におけるインバータの実施形態1,2を図1〜図4に基づいて詳述する。
[実施形態1]
図1に本実施形態1におけるインバータの制御ブロック図を示す。積分器1は、速度指令から後述する振動抑制信号を減算した値を積分して位相に変換する。三相/二相変換器2は、この位相を基準にインバータの電流検出値を回転座標に変換したd軸,q軸電流検出値を出力する。
電流制御部ACRは、d軸電流指令として引込電流指令を、q軸電流指令として零を入力する。電流制御部ACRは、d軸,q軸電流指令とd軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、d軸,q軸電流検出値がd軸,q軸電流指令に追従するようにd軸,q軸電圧指令を出力する。
二相/三相変換器3は、d軸,q軸電圧指令を積分器1が出力する位相に基づいて二相/三相変換を行い、U相,V相,W相電圧指令を生成する。PWM制御部PWMは、U相,V相,W相電圧指令と三角波キャリア信号との比較により、インバータ内における各スイッチング素子のゲート信号(オン/オフ指令信号)を生成することで、インバータから電圧を出力して電動機(図示省略)に印加する。
電流制御部ACRが出力するd軸電圧指令を第1バンドパスフィルタBPF1(Band−pass filter)に掛け、軸振動に起因するd軸電圧指令の振動成分のみ抽出する。第1乗算器4は、第1バンドパスフィルタBPF1で抽出した振動成分にゲインGdを乗算する。
また、電流制御部ACRが出力するq軸電圧指令を第2バンドパスフィルタBPF2に掛け、軸振動に起因するq軸電圧指令の振動成分のみ抽出する。さらに、その振動成分をローパスフィルタLPF(Low−pass filter)に掛けて一次遅れを生じさせる。第2乗算器5は、ローパスフィルタLPFで抽出した振動成分にゲインGqを乗算する。
ゲイン調節部6は、速度指令に応じてd軸ゲインを調節する。速度指令の絶対値が閾値以上の場合にd軸ゲインを1とし、速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にd軸ゲインを0とする。乗算器7は、乗算器4の出力にd軸ゲインを乗算する。減算器8は、1からd軸ゲインを減算してq軸ゲインを算出する。すなわち、速度指令の絶対値が閾値以上の場合にq軸ゲインを0とし、速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にq軸ゲインを1とする。乗算器9は、乗算器5の出力にq軸ゲインを乗算する。
関数部10は、速度指令の符号極性を算出する。乗算器11は、乗算器7の出力に関数部10から出力された速度指令の符号極性を乗算する。加算器12は、乗算器11の出力に乗算器9の出力を加算し、振動抑制信号として出力する。減算器13は、速度指令から振動抑制信号を減算し、積分器1に出力する。
PMモータは回転すると回転子の磁石による磁束により速度起電力が発生する。この速度起電力はq軸方向に発生するため、速度が変動するとq軸電圧に変動が生じる。つまり、軸振動によって発生する電圧成分はq軸電圧に重畳される。
そこで、電流制御部ACRが出力するq軸電圧指令をd軸電圧指令と同様に第2バンドパスフィルタBPF2に掛け、軸振動に起因するq軸電圧指令の振動成分のみ抽出する。
さらに、その振動成分をローパスフィルタLPFに掛けて一次遅れを生じさせる。なお、第2バンドパスフィルタBPF2とローパスフィルタLPFを分けて記載したが、一括にしてもよい。ローパスフィルタLPFを追加するのはq軸電圧の振動と速度の振動がほぼ同相で生じるため、位相遅れ(理想はπ/2)を生じさせた方が、振動抑制効果が得られるためである。
ローパスフィルタLPFに掛けたq軸電圧指令の振動成分にゲインGqをかけ、q軸電圧指令に基づく振動抑制信号を求める。ここで求めたq軸電圧指令に基づく振動抑制信号は零速度から極低速域にまでしか適用しない。特許文献1におけるd軸電圧指令に基づく振動抑制信号が有効になる速度になったら、d軸電圧指令に基づく振動抑制信号に切り替えるようにする。
この切り替えには、以下に説明するd軸ゲインとq軸ゲインを用いる。速度指令の絶対値が閾値以上の場合にd軸ゲインを1,q軸ゲインを0とし、速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にd軸ゲインを0,q軸ゲインを1とする。d軸電圧指令に基づく振動抑制信号にd軸ゲインおよび速度指令の符号極性を乗算した値と、q軸電圧指令に基づく振動抑制信号にq軸ゲインを乗算した値と、を加算し振動抑制信号として出力すれば良い。
以上示したように、本実施形態1によれば、零速度や極低速時における電動機の回転速度の振動を抑制することができる。これにより、電動機の速度変動や脱調を低減できるため、電動機駆動システムの信頼性を向上できる。
[実施形態2]
本実施形態2では、d軸,q軸電圧指令でそれぞれ求めた振動抑制信号を図2に示すようなd軸ゲイン,q軸ゲインをそれぞれ掛けたものを加算し、徐々にq軸電圧指令に基づく振動抑制信号からd軸電圧指令に基づく振動抑制信号に切り換えていくようにしている(図2の速度指令2→3%のゲインを参照)。こうすることでゲイン切替時の振動抑制信号が急変しないようにしている。
図2(a)に示すように、d軸ゲインは速度指令の絶対値が第1閾値2%以下の時は零、速度指令の絶対値が第1閾値2%よりも大きい時は速度指令の絶対値が第2閾値3%で1となるような変化率で速度指令の絶対値の増加に応じてd軸ゲインを増加させる。速度指令の絶対値が第2閾値3%以上の時、d軸ゲインは1となる。
図2(b)に示すように、q軸ゲインは速度指令の絶対値が第1閾値2%以下の時は1,速度指令の絶対値が第1閾値2%よりも大きい時は速度指令の絶対値が第2閾値3%で零になるような変化率で速度指令の絶対値の増加に応じてq軸ゲインを減少させる。速度指令の絶対値が第2閾値3%以上の時はq軸ゲインは0となる。
図3、図4に、特許文献1と本実施形態2において同条件で実施したシミュレーション結果を示す。運転開始時においてd軸電流を流す電流位相(制御位相)と実際のPMモータの磁極位置を4/5πずらした状態からスタートさせている。磁極を引き込むための零速度指令の時間は0.5secとし、そこから0.1puまで速度指令を0.1secで変化させている。
図3に示す特許文献1のシミュレーション結果では、運転開始時においてd軸電流を流す電流位相と磁極位置の位置がずれている。そのため、磁極が電流位相に吸引されるが、その際に軸振動が生じて零速度指令の間は振動が継続してしまい、モータ速度が正負に振れている(0〜0.6s期間)。速度指令が上昇してくると、振動抑制の効果が得られはじめて振動が収束している。
一方、図4に示す本実施形態2の制御方法を用いたシミュレーション結果では、運転開始時は磁極が電流位相に吸引され、振動が生じ始めるが、運転開始から0.3sec後にはほぼ振動は収まっている。
また、0.5〜0.6sでq軸電圧指令を使用した振動抑制信号からd軸電圧指令を使用した振動抑制信号に切り替えているが、切替時に速度や電流に急変等生じさせることなく、切り替わっている。
以上示したように、本実施形態2によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する。また、徐々に、q軸電圧指令を使用した振動抑制信号からd軸電圧指令を使用した振動抑制信号に切り替えているため、切替時に速度や電流に急変等が生じることを抑制することができる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
なお、図1に示すゲイン調節部6において、(a)d軸側を常時0、(b)q軸側を常時1にすることで、d軸電圧指令への切り替えを行わない構成をとってもよい。この場合、乗算器5の出力が振動抑制信号となる。
1…積分器
2…三相/二相変換器
ACR…電流制御部
3…二相/三相変換器
PWM…PWM制御部
BPF1,BPF2…第1,第2バンドパスフィルタ
4…第1乗算器
LPF…ローパスフィルタ
5…第2乗算器
6…ゲイン調整部
7…乗算器
8…減算器
9…乗算器
10…関数部
11…乗算器
12…加算器
13…減算器
14…振動抑制部

Claims (3)

  1. 永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、
    速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、
    引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、
    前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、
    前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、
    前記d軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分にゲインGdを乗算する第1乗算器と、
    前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算する第2乗算器と、
    前記速度指令の絶対値が閾値以上の場合にd軸ゲインを1,q軸ゲインを0とし、前記速度指令の絶対値が閾値よりも小さい場合にd軸ゲインを0,q軸ゲインを1とするゲイン調整部と、
    前記第1乗算器の出力に前記d軸ゲインおよび前記速度指令の符号極性を乗算した値と、前記第2乗算器の出力に前記q軸ゲインを乗算した値と、を加算し前記振動抑制信号として出力する加算器と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  2. 永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、
    速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、
    引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、
    前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、
    前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、
    前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算して前記振動抑制信号を算出する振動抑制部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  3. 永久磁石形同期電動機を駆動するインバータにおいて、
    速度指令から振動抑制信号を減算した値を積分した位相に基づいて電流検出値を三相/二相変換し、d軸,q軸電流検出値を出力する三相/二相変換器と、
    引込電流指令であるd軸電流指令とq軸電流指令と、前記d軸,q軸電流検出値との偏差に基づいて、前記d軸,q軸電流検出値が前記d軸,q軸電流指令に追従するように、d軸,q軸電圧指令を生成する電流制御部と、
    前記d軸,q軸電圧指令を前記位相に基づいて三相の電圧指令に変換する二相/三相変換器と、
    前記三相の電圧指令に基づいて、インバータ内の各スイッチング素子のゲート信号を生成するPWM制御部と、
    前記d軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分にゲインGdを乗算する第1乗算器と、
    前記q軸電圧指令の軸振動に起因する振動成分に一次遅れを生じさせた値にゲインGqを乗算する第2乗算器と、
    前記速度指令の絶対値が第1閾値以下の場合に前記q軸ゲインを1、前記d軸ゲインを0とし、前記速度指令の絶対値が第1閾値よりも大きく第2閾値よりも小さい場合に、前記速度指令の絶対値の増加に応じて、前記q軸ゲインを1から0に徐々に減少させ、前記d軸ゲインを0から1に徐々に増加させ、前記速度指令の絶対値が第2閾値以上の場合に前記d軸ゲインを1,前記q軸ゲインを0とするゲイン調整部と、
    前記第1乗算器の出力に前記d軸ゲインおよび前記速度指令の符号極性を乗算した値と、前記第2乗算器の出力に前記q軸ゲインを乗算した値と、を加算し前記振動抑制信号として出力する加算器と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110957953A (zh) * 2018-09-25 2020-04-03 欧姆龙(上海)有限公司 交流电机的控制装置和控制方法

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