JP2019204575A - 燃料電池システム - Google Patents

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Chiaki Mizutani
千晶 水谷
美保 畑▲崎▼
Miho Hatasaki
美保 畑▲崎▼
山本 和男
Kazuo Yamamoto
和男 山本
茂樹 長谷川
Shigeki Hasegawa
茂樹 長谷川
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Abstract

【課題】気液分離器における分離済み液水の排出を図りつつ、燃料電池内のカソードガスの湿潤度が推定可能な気液分離手法を提供する。【解決手段】アノードオフガスをアノードガス供給流路に還流させるアノードガス循環流路に気液分離器を備え、この気液分離器に、分離液水の液位が開閉バルブの側の第1液位以上であることを検出する第1液位センサと、分離液水の液位が第1液位より高い第2液位以上であることを検出する第2液位センサとを有する。分離液水の排出を図る制御部は、気液分離器内の水位が第2液位以上であると、開閉バルブを開弁制御し、気液分離器内の水位が第1液位未満であると、開閉バルブを閉弁制御する。そして、閉弁制御の後に、気液分離器内の水位が第2液位に達するのに要する時間に応じて燃料電池内のカソードガスの湿潤度を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、燃料電池にアノードガス(例えば、水素ガス)とカソードガス(例えば、空気)との供給を受けて、ガス中の水素と酸素の電気化学反応により発電する。燃料電池からのアノードオフガスには、未反応の水素が含まれる。よって、アノードオフガスをアノードガスの供給経路に戻す循環経路を設けた上で、この循環経路に組み込んだ気液分離器で気液分離したアノードガスを再利用している(例えば、特許文献1)。
特開2010−115603号公報
燃料電池の電気化学反応を効率よく進行させるためには、アノードガスやカソードガスの湿潤度を適切なレベルに保つことが好ましい。しかしながら、特許文献1では、フロートの上下動により管路を開閉する排水弁を用いて水位に応じた液水排出を行うに過ぎないので、燃料電池内のカソードガスの湿潤度を推定する技術について、工夫の余地があった。
本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と、該燃料電池にカソードガスを供給するカソードガス供給流路と、前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、前記燃料電池から排出されたアノードオフガスを前記アノードガス供給流路に還流させるアノードガス循環流路と、前記アノードガス循環流路に設けられ、前記アノードオフガスから液水を分離する気液分離器と、該気液分離器が分離した液水を前記気液分離器から排水する排水流路を開閉する開閉バルブと、前記気液分離器内の水位が前記開閉バルブの側の第1液位以上であることを検出する第1液位センサと、前記気液分離器内の水位が前記第1液位より高い第2液位以上であることを検出する第2液位センサと、前記気液分離器内の水位が前記第2液位以上であると、前記開閉バルブを開弁制御し、前記気液分離器内の水位が前記第1液位未満であると、前記開閉バルブを閉弁制御する制御部とを備え、該制御部は、前記閉弁制御の後に、前記気液分離器内の水位が前記第2液位に達するのに要する時間に応じて前記燃料電池内の前記カソードガスの湿潤度を推定する。燃料電池内において、カソードガスの湿潤度が高ければ、カソードからアノードに水分が透過して、アノードの湿潤度も上昇するので、アノードオフガスに含まれる水分量が増加し、気液分離器で分離される液水の量が増加する。従って、上記形態の燃料電池システムによれば、気液分離器内の水位の上昇時間に応じて、カソードガスの湿潤度を推定することが可能となる。
本発明は、燃料電池システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池システムの制御方法、その制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施形態における燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。 気液分離器の内部構造を概略断面視して示す説明図である。 気液分離器に設けた第1液位センサによる第1液位の水位検出の様子を概略的に示す説明図である。 気液分離器に設けた第1液位センサによる第1液位の水位検出の様子をインジェクタの噴射周期と圧力センサの出力と関連付けて示す説明図である。 第1実施形態における気液分離器での分離液水管理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態における空気供給系でのカソードガスの加湿管理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるガス加湿槽での加湿液水管理の手順を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態における燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム10は、例えば、車両(燃料電池車両)に搭載され、運転者からの要求に応じて、車両の動力源となる電力を出力する。燃料電池システム10は、燃料電池(Fuel Cell/FC)100と、空気供給系200と、水素ガス供給系300と、図示しない冷却系と、制御装置600と、を備える。
燃料電池100は、発電体としての燃料電池セル110を複数積層したスタック構造を有している。燃料電池セル110は、電解質膜の両側にアノードとカソードの両電極を接合させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)と、膜電極接合体のアノードおよびカソードの両側から挟持する2枚のセパレータとによって構成されている。燃料電池100は、後述の水素ガス供給系300からアノードに供給された燃料ガス(アノードガス)としての水素ガスにおける水素と、空気供給系200からカソードに供給された酸素含有の酸化ガス(カソードガス)としての空気に含まれる酸素と、の電気化学反応によって発電し、その発電電力にて駆動用モータ等の負荷を駆動する。
空気供給系200は、燃料電池100のカソードに、酸素を含む空気を供給する。空気供給系200は、カソードガス供給流路210と、放出流路220と、コンプレッサー230と、調圧バルブ240と、ガス加湿槽260と、を備える。カソードガス供給流路210は、コンプレッサー230の下流に三方弁250を備え、この三方弁250から、燃料電池100に直に接続された第1カソードガス供給流路211と、三方弁250から、ガス加湿槽260を経て燃料電池100に接続された第2カソード供給流路212とを備える。第2カソード供給流路212は、ガス加湿槽260に貯留済みの加湿水Wcに埋没するまで三方弁250から至る経路で配設された上流側供給流路212uと、ガス加湿槽260に貯留済みの加湿水Wcの液面より上方域の槽内エアー域260aから延びて第1カソードガス供給流路211に合流する経路で配設された下流側供給流路212dとを備える。
コンプレッサー230は、後述の制御装置600の制御下で駆動し、カソードガス供給流路210を介して外気(空気)を吸引し、流量調整した空気を下流に圧送する。コンプレッサー230の下流に配設された三方弁250は、後述の制御装置600の制御下で駆動し、第1カソードガス供給流路211と第2カソード供給流路212とに、コンプレッサー230からの圧送空気を分流して流し込む。この際の分流比、即ち三方弁250の開度は、制御装置600にて制御される。第1カソードガス供給流路211は、外気と同じ湿潤状態で、燃料電池100に空気を未加湿で供給する。これに対し、第2カソード供給流路212は、上流側供給流路212uからガス加湿槽260の加湿水Wcの液中に空気を吹き出した上で、加湿水Wcの液面より上方域の槽内エアー域260aに浮き上がった加湿済みの空気を、下流側供給流路212dを経て燃料電池100に供給する。下流側供給流路212dは、ガス加湿槽260の天井壁で槽内エアー域260aと接続されており、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位は後述するように管理されている。よって、下流側供給流路212dがガス加湿槽260の加湿水Wcで閉塞されるようなことはない。なお、三方弁250およびガス加湿槽260を介した加湿済み空気の供給については、後述する。
空気供給系200は、ガス加湿槽260に関連して、加湿水水位センサ261と、加湿水導入流路270と、液水ポンプ272と、加湿水放出流路280と、加湿水排出バルブ282と、を備える。加湿水水位センサ261は、ガス加湿槽260の内壁に装着され、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が、上流側供給流路212uが加湿水Wcに確実に埋没している所定水位、例えば、ガス加湿槽260の高さ方向のほぼ中央域に位置する水位(以下、この水位を保水水位WcLと称する)以上であることを検出する。本実施形態では、この加湿水水位センサ261を熱流束センサを用いて構成し、加湿水Wcの水位を検出する。加湿水水位センサ261による水位検出については、後述する。
加湿水導入流路270は、後述の水素ガス供給系300に含まれる排出水貯留槽430からガス加湿槽260に至るまで配設されている。液水ポンプ272は、この加湿水導入流路270に組み込まれ、排出水貯留槽430が貯留した排出水Woを、加湿水導入流路270を経てガス加湿槽260に送り込む。加湿水放出流路280は、ガス加湿槽260と槽下端側で接続され、放出流路220に合流する。この加湿水放出流路280は、流路途中に配設された加湿水排出バルブ282による流路開放により、ガス加湿槽260の加湿水Wcを放出流路220を経由して大気放出する。排出水Woのガス加湿槽260への送り込み、および加湿水Wcの大気放出については、後述する。
放出流路220は、燃料電池100のカソードの出口に接続されている。この放出流路220は、カソードの出口から排出される未消費の酸素を含む空気(カソードオフガス)を大気放出する。空気供給系200における空気供給、供給される空気(カソードガス)のガス加湿槽260を介した加湿化、並びに、カソードオフガスの排出は、後述する制御装置600によって制御される。
水素ガス供給系300は、燃料電池100の発電に利用される水素ガスを燃料電池100のアノードに供給する。水素ガス供給系300は、水素ガスタンク310と、水素ガス供給路320と、アノードガス循環流路330と、開閉バルブ340と、調圧バルブ350と、インジェクタ360と、圧力センサ322と、水素ガスポンプ370と、気液分離器380と、排水流路390と、排出バルブ395と、排出水貯留槽430と、備える。
水素ガスタンク310は、高圧の水素 ガスを貯蔵している。水素ガスタンク310は、アノードガス供給流路としての水素ガス供給路320を介して燃料電池100のアノードの入口と接続されている。水素ガス供給路320には、水素ガスタンク310側から、開閉バルブ340と、調圧バルブ350と、インジェクタ360、圧力センサ322とがこの順に設けられている。開閉バルブ340は、水素ガスタンク310からのアノードガスの供給をオン、オフする。調圧バルブ350は、インジェクタ360へ供給する水素ガスの圧力を調整する。インジェクタ360は、調圧バルブ350から供給された水素ガスを、水素ガス供給路320を介して燃料電池100のアノードに向けて、要求される負荷に応じた噴射量で噴射し、燃料電池100への水素ガスの供給量を調整する。圧力センサ322は、水素ガス供給路320の圧力を検出する。水素ガス供給路320を介して燃料電池100に供給された水素ガスは、複数の燃料電池セル110の積層によって構成された供給側の水素ガス流通路102aを流通して、各燃料電池セル110に供給される。各燃料電池セルで使用されなかった未使用の水素ガスを含むアノードオフガスは、複数の燃料電池セル110の積層によって構成された排出側の水素ガス流通路102bを流通して、アノードガス循環流路330へ排出される。このアノードオフガスには、各燃料電池セル110の発電により生成された生成水がアノードに透過した透過水に加え、カソード側からアノード側へ透過した窒素ガス等の不純物ガスが含まれる。
アノードガス循環流路330は、燃料電池100のアノードの出口と、圧力センサ322よりも燃料電池100側の水素ガス供給路320の部分と、に接続され、燃料電池100から排出されたアノードオフガスを水素ガス供給路320に還流させる。アノードガス循環流路330には、気液分離器380と、水素ガスポンプ370とが設けられている。気液分離器380は、燃料電池100から排出された液水混じりのアノードオフガスから液水を分離し、分離液水Waを貯留する。気液分離器380で液水が分離されたアノードオフガスは、水素ガスポンプ370によって、アノードガス循環流路330を介して水素ガス供給路320に還流され、アノードオフガスに含まれる水素ガスは燃料電池100に循環供給される。従って、燃料電池100に供給されるアノードガス(燃料ガス)は、実際には、水素ガスおよび不純物ガスを含む混合ガスである。
燃料電池100による発電を効率的に行うためには、不純物ガスの濃度が高く水素ガスの濃度が低くなるのは好ましくない。そこで、アノードオフガスに含まれる不純物ガスの濃度が高く、水素ガスの濃度が低くなった場合には、排水流路390を開閉する排出バルブ395を開いて、気液分離器380から排水流路390にアノードオフガスを排出するガス排出制御が行われる。また、この際、インジェクタ360から水素ガスを噴射することで、不純物ガスの濃度を低くし水素ガスの濃度を高くする制御が行なわれる。なお、ガス排出制御については、後述の排出水貯留槽430と関連付けて、後述する。
排水流路390は、気液分離器380に機器下端側において接続され、気液分離器380の側から排出バルブ395と排出水貯留槽430とをこの順に流路途中に配設した上で、空気供給系200の放出流路220に接続されている。排出水貯留槽430は、気液分離器380の分離した分離液水を貯留する槽であり、槽内壁に排出水水位センサ431を備える。この排出水水位センサ431は、排出水貯留槽430において槽内エアー域430aが槽内容積の20〜30%ほど確保される排出水Woの水位(以下、この水位を排出水水位WoLと称する)以上であることを検出する。本実施形態では、この排出水水位センサ431を熱流束センサを用いて構成し、排出水Woの水位を検出する。排出水水位センサ431による水位検出については、後述する。
排水流路390は、排出水貯留槽430の上記した槽内エアー域430aと連通するように排出水貯留槽430と接続されている。よって、アノードオフガスに含まれる不純物ガスを気液分離器380から排水流路390にアノードオフガスと共に排出するガス排出制御がなされると、不純物ガス含有のアノードオフガスは、排出水貯留槽430の槽内エアー域430aを通過し、排出水貯留槽430下流側の排水流路390と当該流路が接続された放出流路220を経て大気放出される。このガス排出制御を始めとする水素ガス供給系300の種々の制御は、開閉バルブ340、調圧バルブ350、インジェクタ360、水素ガスポンプ370、および、排出バルブ395が、後述する制御装置600によって制御されることで実行される。
制御装置600は、論理演算を実行するCPUやROM、RAM等を備えたいわゆるマイクロコンピュータで構成され、圧力センサ322や第1液位センサ410、第2液位センサ420などの各種センサ等のセンサ入力を受けて、コンプレッサー230や調圧バルブ240、インジェクタ360、調圧バルブ350、開閉バルブ340、排出バルブ395等の各種のバルブの開閉制御等を含む燃料電池100の種々の制御を行なう。例えば、制御装置600は、空気供給系200や水素ガス供給系300等を制御して燃料電池100の動作を制御するFC制御部610や、気液分離器380からの分離液水の排出や不純物ガス含有のアノードオフガスの排出を図る排出バルブ395の開閉を制御する排出バルブ制御部620、カソードガスの加湿化を図るガス加湿部630を有している。
次に、気液分離器380について詳述する。図2は、気液分離器380の内部構造を概略断面視して示す説明図である。なお、図2において、方向Dvは鉛直方向を示し、方向Dhは水平方向を示している。
図示するように、気液分離器380は、燃料電池100からのアノードオフガスが流入する内部空間382を、ケーシング381により取り囲んで形成している。内部空間382は、略ロート形状を有しており、中央の底部に排気排水部383を有している。排気排水部383には、側壁に設けられた連通路384を介して排出バルブ395が接続されている。内部空間382には、アノードオフガスから気液分離された分離液水Waが貯められる。排気排水部383は、内部空間382に貯められた分離液水Waを集めて、連通路384および排出バルブ395を介して排水流路390へ排水する。気液分離器380から排水された分離液水Waは、図1に示す排出水貯留槽430に入り込んで当該貯留槽で貯留され排出水Woとなる。また、既述したガス排出制御では、内部空間382に流入した不純物ガス含有のアノードオフガスが連通路384および排出バルブ395を介して排水流路390へ排出される。
気液分離器380は、ケーシング381の上部の開口部385を、水素ガスポンプ(HP)370の吸入口371に接続している。内部空間382に流入し、液水が分離されたアノードオフガスは、開口部385および吸入口371を介して水素ガスポンプ370に吸気され、排出口372から排気され、水素ガス供給路320(図1参照)を経て燃料電池100へ環流供給される。内部空間382は、図1に示すアノードガス循環流路330の一部を構成し、アノードオフガスが流通する流路として機能する。なお、図2に示した実線の矢印は、気液分離器380の内部空間382におけるアノードオフガスのガス気流Fhgの概要を示している。
気液分離器380は、ケーシング381の内周側面386に、第1液位センサ410と第2液位センサ420とを備える。この両センサは、ガス加湿槽260における加湿水水位センサ261や排出水貯留槽430における排出水水位センサ431と同様、熱流束センサを用いて構成され、第1液位センサ410は、分離液水Waの液位が排出バルブ395の側、詳しくはケーシング381の立設壁の最下端側の第1液位WaL1以上であることを検出する。第2液位センサ420は、分離液水Waの液位が第1液位WaL1より高水位の第2液位WaL2であることを検出する。つまり、第1液位WaL1は、第1液位センサ410が分離液水Waに水没する際の液位であり、第2液位WaL2は、第2液位センサ420が分離液水Waに水没する際の液位である。そして、第2液位WaL2は、内部空間382における分離液水Waの水面より上方側の槽内エアー域380aが内部空間382の容積の30〜40%ほど確保される水位とされている。第1液位センサ410と第2液位センサ420による水位検出について、以下に説明する。
図3は、気液分離器380に設けた第1液位センサ410による第1液位WaL1の水位検出の様子を概略的に示す説明図である。熱流束センサを用いて構成された第1液位センサ410は、分離液水Waに水没しないで内部空間382に露出していると、内部空間382を流れるアノードオフガスのガス気流Fhgに晒されてセンサ基板401の厚さ方向に発生する熱流束qにより生じる、内部空間382側の表面402の温度と、内周側面386に接する裏面403の温度との間の温度差に起因して、ゼーベック効果による起電力を発生し、この起電力を熱流束qの検出信号として検出する。この場合の熱流束qは、第1液位センサ410がアノードオフガスのガス気流Fhgに晒されていることに起因して発生する単位面積当たりの熱流量であり、第1液位センサ410は、熱流束qの検出信号をセンサ出力として発する。なお、第1液位センサ410は、表面402に熱電対によって構成される検出部404,405を有しており、検出部404,405が温度差によって発生する起電力を、熱流束qの検出信号として検出する。その一方、分離液水Waの水位が上昇して第1液位WaL1に達すると、第1液位センサ410は、分離液水Waに水没して分離液水Waに晒され、分離液水Waに晒されていることに起因して発生する熱流束qの検出信号をセンサ出力として発する。
図4は、気液分離器380に設けた第1液位センサ410による第1液位WaL1の水位検出の様子をインジェクタ360の噴射周期と圧力センサ322の出力と関連付けて示す説明図である。インジェクタ360は、制御装置600の制御下で、噴射周期TiのON期間(噴射期間)Tonで水素ガスを噴射し、OFF期間(非噴射期間)Toffでは水素ガスを噴射しない。この噴射周期Tiは、要求負荷に応じてFC制御部610にて設定され、FC制御部610は、設定した噴射周期Tiでインジェクタ360から水素ガスを噴射する。燃料電池100から気液分離器380の内部空間382に排出されるアノードオフガスは、内部空間382において、水素ガスの噴射/非噴射に応じた圧力変動が反映したガス気流Fhgで流れる。よって、分離液水Waに水没していない第1液位センサ410は、水素ガスの噴射/非噴射に応じた圧力変動が反映したガス気流Fhgに晒されるので、検出する熱流束が圧力変動に対応して変動し、図4の左方に示すように、第1液位センサ410の出力電圧(センサ出力)が変動する。こうして得られた第1液位センサ410の出力の変動量Vhfは、圧力センサ322の検出圧力の変動量Vpに対応する。
これに対し、分離液水Waの水位が第1液位WaL1に達して第1液位センサ410が分離液水Waに水没すると、第1液位センサ410は、分離液水Waに晒されるに過ぎず、分離液水Waに晒されていることに起因して発生するほぼ一定の熱流束qに対応した検出信号をセンサ出力として継続的に発する。よって、分離液水Waが第1液位WaL1以上となると、第1液位センサ410は、分離液水Waへの水没により、図4の右方に示すように、ほぼ一定の出力電圧(センサ出力)を出力し、その変動量Vhfは、圧力センサ322の検出圧力の変動量Vpに対応することなく、ほぼ値ゼロとなる。こうしたセンサ出力推移により、第1液位センサ410は、分離液水Waの水位が第1液位WaL1以上であることを的確に検知する。第2液位センサ420も同様であり、この第2液位センサ420は、分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上であることを的確に検知する。ガス加湿槽260における加湿水水位センサ261は、ガス加湿槽260に貯留される加湿水Wcの水位が保水水位WcL以上であることを的確に検知する。排出水貯留槽430における排出水水位センサ431は、気液分離器380から流れ込んで排出水貯留槽430に貯留される排出水Woの水位が排出水水位WoL以上であることを的確に検知する。
図5は、第1実施形態における気液分離器380での分離液水管理の手順を示すフローチャートである。この分離液水管理は、制御装置600の排出バルブ制御部620によって繰り返し実行され、排出バルブ制御部620は、まず、気液分離器380における第1液位センサ410と第2液位センサ420のセンサ出力を読み込む(ステップS100)。なお、上記の両水位センサのセンサ出力は、図4で説明したように、変動量Vhfの大きな出力、或いは変動量Vhfがほぼ値0の出力のいずれかである。
次いで、排出バルブ制御部620は、読み込んだセンサ出力から、気液分離器380(図2参照)における現時点の分離液水Waの水位が第2液位センサ420を水没させる第2液位WaL2以上であるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、分離液水Waの水位が第2液位WaL2より低いと否定判定すると、排出バルブ制御部620は、ステップS100で読み込んだセンサ出力から、現時点の分離液水Waの水位が第1液位センサ410を水没させる第1液位WaL1以上であるか否かを判定する(ステップS120)。このステップS120で分離液水Waの水位が第1液位WaL1未満であると否定判定すると、排出バルブ制御部620は、排出バルブ395を閉弁制御した上で、閉弁制御の制御実行時刻Tsを記憶し(ステップS130)、一旦、分離液水管理を終了する。こうして排出バルブ395が閉弁されると、気液分離器380では、それ以降において内部空間382に分離液水Waが継続して貯留され、水位が上昇する。ステップS120において分離液水Waの水位が第1液位WaL1以上であると肯定判定した場合は、前回以前の分離液水管理における排出バルブ395の閉弁制御(ステップS130)を経て水位上昇中であることから、特段の制御を行うことなく、一旦、分離液水管理を終了する。
一方、ステップS110で、分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上であると肯定判定すると、排出バルブ制御部620は、ステップS140において、次の水位判定を行う。この水位判定において、排出バルブ制御部620は、前回以前の分離液水管理における排出バルブ395の閉弁制御の制御実行時刻Tsから、予め規定した規定時間内で分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上となったかを判定する。このステップS140において、排出バルブ395の閉弁制御の後において規定時間内で分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上となったと肯定判定すると、排出バルブ制御部620は、カソードガスの加湿化を図る旨を示す加湿化フラグFcのリセットと(ステップS150)、排出バルブ395の開弁制御(ステップS160)とを順次実行して、一旦、分離液水管理を終了する。
排出バルブ395の閉弁制御の後において規定時間内で分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上となれば、気液分離器380に流れ込んたアノードオフガスから気液分離されて内部空間382に貯留される分離液水Waの液量が適正であるので、アノードオフガスは、過不足なく湿潤されていると想定される。アノードオフガスの湿潤は、アノードへの生成水の浸透やカソードガス中の水分の浸透により起きることから、燃料電池100におけるカソードガスの湿潤の程度も高いと推定できる。よって、排出バルブ制御部620は、ステップS140での肯定判定に続くステップS150にて、カソードガスの加湿化は現時点では無用であるとして、加湿化フラグFcをリセットし、これに続くステップS160での排出バルブ395の開弁制御を経て、分離液水Waを気液分離器380から排出水貯留槽430(図1参照)に排出する。この分離液水Waの排出により、気液分離器380では、分離液水Waの水位が第2液位WaL2から低下する。排出バルブ395の開弁制御を経て分離液水Waの水位が第2液位WaL2から低下すると、次回以降に実行される分離液水管理において、ステップS110での否定判定と、これに続くステップS120での否定判定を経て、排出バルブ395の閉弁制御がなされる(ステップS130)。
本実施形態では、既述した規定時間を、燃料電池100の運転状態、具体的には、要求負荷に対応した発電電力や燃料電池100の温度等に対応付けてマップ状に予め規定して記憶している。よって、排出バルブ制御部620は、現状の要求負荷や燃料電池100の温度等に対応した規定時間をマップを参照して算出し、その算出した規定時間を用いて、ステップS140での水位到達を判定する。
ステップS140において、排出バルブ395の閉弁制御の後において規定時間内に分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上とならなかったと否定判定すると、排出バルブ制御部620は、加湿化フラグFcへの値1のセットと(ステップS170)、カソードガスの加湿制御目標の算出(ステップS180)とを順次実行した上で、ステップS160の排出バルブ395の開弁制御に移行して、一旦、分離液水管理を終了する。なお、ステップS140において否定判定した場合であっても、ステップS160での排出バルブ395の開弁制御がなされることから、分離液水Waの排出による分離液水Waの水位低下は起き、次回以降に実行される分離液水管理において、ステップS110での否定判定と、これに続くステップS120での否定判定を経て、排出バルブ395の閉弁制御がなされる(ステップS130)。
排出バルブ395の閉弁制御の後において規定時間内で分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上とならなければ、気液分離器380に流れ込んたアノードオフガスから気液分離されて内部空間382に貯留される分離液水Waの液量は少ないことになる。よって、アノードオフガスの湿潤は不足していると想定され、燃料電池100におけるカソードガスの湿潤の程度も低いと推定できる。こうしたことから、排出バルブ制御部620は、ステップS140での否定判定に続くステップS170にて、カソードガスの加湿化を図るべきであるとして、加湿化フラグFcをセットし、これに続くステップS180でカソードガスの加湿制御目標を算出する。排出バルブ制御部620は、カソードガスの加湿制御目標を、燃料電池100の運転状態、具体的には、要求負荷に対応した発電電力や燃料電池100の温度等に対応付けてマップ状に予め規定して記憶している。よって、排出バルブ制御部620は、現状の要求負荷や燃料電池100の温度等に対応したカソードガスの加湿制御目標をマップを参照して算出し、その算出結果を記憶する。
なお、規定時間内に分離液水Waの水位が第2液位WaL2に達しないことは、水位が第2液位WaL2に達するのに要する時間が規定時間を越えることを意味する。よって、この場合は、燃料電池100内のカソードガスの湿潤度が過度に低いものと想定することができるので、加湿化フラグFcをセットしてカソードガスの加湿化を実行する。
図6は、第1実施形態における空気供給系200でのカソードガスの加湿管理の手順を示すフローチャートである。この加湿管理は、既述した分離液水管理において加湿化フラグFcがセットされたことを受けて、制御装置600のガス加湿部630に実行される。ガス加湿部630は、まず、既述した分離液水管理において排出バルブ制御部620が算出・記憶したカソードガスの加湿制御目標を読み込む(ステップS200)。次いで、ガス加湿部630は、読み込んだカソードガスの加湿制御目標をカソードガス供給流路210における三方弁250の分流開度に展開し(ステップS210)、三方弁250をこの分流開度に変更制御する(ステップS220)。三方弁250の分流開度は、初期値において、図1に示す第1カソードガス供給流路211の開度が100%で第2カソード供給流路212の開度が0%とされている。よって、カソードガスの加湿管理が実行されない状況、即ち加湿化フラグFcが既述した分離液水管理においてセットされていない状況では、三方弁250は、コンプレッサー230の圧送する空気を全て第1カソードガス供給流路211に送り込む。その一方、カソードガスの加湿管理のステップS220において分流開度が変更制御されると、三方弁250は、カソードガスの加湿制御目標に対応した分流開度、例えば第1カソードガス供給流路211の開度が70%で第2カソード供給流路212の開度が30%となるに、コンプレッサー230の圧送する空気を第1カソードガス供給流路211と第2カソード供給流路212とに分流して送り込む。これにより、燃料電池100のカソードは、第2カソード供給流路212から流れ込んだカソードガスに含まれる液分により加湿される。
こうしてカソードガスの加湿化を図った後、ガス加湿部630は、カソードガスの加湿が完了したか否かを判定し(ステップS230)、加湿完了まで、既述した分流開度に基づいたカソードガスの加湿を継続し、その後、加湿管理を終了する。カソードガスの加湿が進めば、電解質膜の好適な湿潤を通して電気化学反応が活性化して、アノードへの生成水の浸透も進み、アノードオフガスの過不足のない湿潤が起きると想定される。そうすると、既述した分離液水管理においては、加湿化フラグFcをセットした後の処理において、ステップS140で、排出バルブ395の閉弁制御の後において規定時間内で分離液水Waの水位が第2液位WaL2以上となったと肯定判定され、これに続くステップS150で加湿化フラグFcがリセットされる。こうしたことから、ガス加湿部630は、ステップS230において、カソードガスの加湿完了を、加湿化フラグFcが値ゼロに推移したか否かで判定する。
図7は、第1実施形態におけるガス加湿槽260での加湿液水管理の手順を示すフローチャートである。この加湿液水管理は、制御装置600の排出バルブ制御部620に実行される。排出バルブ制御部620は、まず、ガス加湿槽260における加湿水水位センサ261と排出水貯留槽430における排出水水位センサ431のセンサ出力を読み込む(ステップS300)。なお、両水位センサのセンサ出力は、図4で説明したように、変動量Vhfの大きな出力、或いは変動量Vhfがほぼ値0の出力のいずれかである。
次いで、排出バルブ制御部620は、読み込んだ加湿水水位センサ261のセンサ出力から、ガス加湿槽260における現時点の加湿水Wcの水位が加湿水水位センサ261を水没させる保水水位WcL以上であるか否かを判定する(ステップS310)。ここで、加湿水Wcの水位が保水水位WcLより低いと否定判定すると、排出バルブ制御部620は、ステップS300で読み込んだセンサ出力から、排出水貯留槽430における現時点の排出水Woの水位が排出水水位センサ431を水没させる排出水水位WoL以上であるか否かを判定する(ステップS320)。このステップS320で排出水Woの水位が排出水水位WoL以上であると肯定判定すると、排出バルブ制御部620は、液水ポンプ272を駆動(吸水駆動)する(ステップS330)。その後、排出バルブ制御部620は、改めて、ガス加湿槽260における現時点の加湿水Wcの水位が保水水位WcL以上であるか否かを判定し(ステップS340)、ポンプ駆動を、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が保水水位WcLに達するまで継続して、加湿水管理を終了する。その一方、ステップS320で排出水Woの水位が排出水水位WoL未満であると否定判定すると、排出水Woの貯留量が少ないためにガス加湿槽260への加湿水補給を控えるべく、何の処理を行うことなく、加湿水管理を終了する。
ステップS310において、加湿水Wcの水位が保水水位WcL以上であると肯定判定すると、排出バルブ制御部620は、加湿水放出流路280における加湿水排出バルブ282を開弁制御する(ステップS350)。その後、排出バルブ制御部620は、改めて、ガス加湿槽260における現時点の加湿水Wcの水位が保水水位WcL以上であるか否かを判定し(ステップS340)、加湿水排出バルブ282の開弁を、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が保水水位WcLに達するまで継続して、加湿水管理を終了する。ステップS310での肯定判定に続くステップS350での加湿水排出バルブ282の開弁制御は、次の理由でなされる。
排出バルブ制御部620は、排出水貯留槽430における槽内エアー域430aを所定の容積で確実に確保するため、排出水貯留槽430において排出水Woの水位が排出水水位WoLに達すると、液水ポンプ272を駆動して、排出水貯留槽430の排出水Woをガス加湿槽260に送り込む。そうすると、ガス加湿槽260では、加湿水Wcの水位が保水水位WcLより高くなる状況が継続し、ガス加湿槽260における槽内エアー域260aの容積確保ができない状況が起き得る。こうした状況を招かないため、ステップS310での肯定判定に続くステップS350での加湿水排出バルブ282の開弁制御がなされる。
第1実施形態の燃料電池システム10は、上記のように、気液分離器380における分離液水Waの液位が高水位の第2液位WaL2以上であると(ステップS110:肯定判定)、排出バルブ395を開弁制御して(ステップS160)、気液分離器380における分離液水Waの排出を図る。また、第1実施形態の燃料電池システム10は、気液分離器380における分離液水Waの水位が気液分離器380の底壁の側、即ち排出バルブ395の側で低水位の第1液位WaL1未満であると(ステップS120:否定判定)、排出バルブ395を閉弁制御して(ステップS130)、気液分離器380の連通路384からのアノードオフガスの排出を阻止する。その上で、第1実施形態の燃料電池システム10は、排出バルブ395の閉弁制御(ステップS130)の後において気液分離器380における分離液水Waの液位が予め規定した規定時間内に第2液位WaL2以上となると(ステップS140:肯定判定)、排出バルブ395を開弁制御し(ステップS160)、規定時間内に分離液水Waの液位が第2液位WaL2以上とならない場合には(ステップS140:否定判定)、燃料電池100におけるカソードガスの湿潤の程度が低いと推定して、カソードガスの加湿化を図る(ステップS200〜230)。この結果、第1実施形態の燃料電池システム10によれば、燃料電池100におけるカソードガスの湿潤の程度が低いとの推定に基づいたカソードガスの加湿化(高湿度化)を通して、アノードへの水分の浸透によりアノードオフガスに含まれる水分量の適正化を図ることができる。
第1実施形態の燃料電池システム10は、アノードオフガスから分離した分離液水Waをガス加湿槽260に加湿水Wcとして貯留した上で、この加湿水Wcによりカソードガスの加湿化を達成する。よって、分離液水Waの再利用を図ることができる。
第1実施形態の燃料電池システム10は、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が保水水位WcL未満であれば(ステップS310:否定判定)、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が保水水位WcLとなるまで液水ポンプ272を駆動して(ステップS330)、加湿水Wcを補給する。また、加湿水Wcの水位が保水水位WcL以上であれば(ステップS310:肯定判定)、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位が保水水位WcLとなるまで加湿水排出バルブ282を開弁して(ステップS350)、加湿水Wcを排出する。よって、第1実施形態の燃料電池システム10によれば、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位維持を図った上で、この加湿水Wcによるカソードガス加湿の均等化をもたらす。
第1実施形態の燃料電池システム10は、気液分離器380における第1液位センサ410を、図2に示すように、内周側面386の最下端とし、排出バルブ395に至る連通路384との間に隔たりを確保している。その上で、第1液位センサ410が排出水Woの水位が第1液位WaL1未満となると排出バルブ395を閉弁している(ステップS130)。よって、排出バルブ395の開弁に伴い、分離液水Waと一緒にアノードオフガスを気液分離器380から排出してしまうような事態を抑制できる。なお、アノードオフガスにおける不純物ガス含有量が大きくなった際に、気液分離器380から意図的にアノードオフガスを排出するガス排出制御の際には、この不純物ガス含有のアノードオフガスは、排出水貯留槽430の槽内エアー域430aを経て放出流路220に排出される。よって、不純物ガス含有のアノードオフガスを不用意にガス加湿槽260に導いてしまうような事態を回避できる。
第1実施形態の燃料電池システム10は、気液分離器380における加湿水Wcの水位に応じた加湿水排出バルブ282の開閉制御(ステップS110〜S160)により、加湿水Wcの水位を、常に第1液位WaL1と第2液位WaL2の間に保つ。この点からも、排出バルブ395の開弁に伴い、分離液水Waと一緒にアノードオフガスを気液分離器380から排出してしまう事態の抑制に有益である。
B.他の実施形態:
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような形態での実施も可能である。
(1)第1実施形態では、ガス加湿槽260に気液分離器380で気液分離した分離液水Waを導き、この分離液水Waを加湿水Wcとしたが、これに限らない。例えば、燃料電池100の図示しない冷却系に用いる冷却水をガス加湿槽260に導くようにしてもよい。また、放出流路220における調圧バルブ240を用いて、燃料電池100のカソードガス流路の背圧の上昇を図り、これにより、カソードオフガスに含まれる水分量を減少させて、第1カソードガス供給流路211から燃料電池セル110のカソードに供給されるカソードガスの湿潤化を図るようにしてもよい。この場合には、ガス加湿槽260と第2カソード供給流路212を省略できる。
(2)第1実施形態では、ガス加湿槽260における加湿水Wcの水位検出を図る第1液位センサ410と第2液位センサ420とを、熱流束センサを用いて構成したが、加湿水Wcの水位が第1液位WaL1と第2液位WaL2の液位以上であることを検出できれば、他のセンサ構成としてもよい。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池システム、100…燃料電池、102a…水素ガス流通路、102b…水素ガス流通路、110…燃料電池セル、200…空気供給系、210…カソードガス供給流路、211…第1カソードガス供給流路、212…第2カソード供給流路、212d…下流側供給流路、212u…上流側供給流路、220…放出流路、230…コンプレッサー、240…調圧バルブ、250…三方弁、260…ガス加湿槽、260a…槽内エアー域、261…加湿水水位センサ、270…加湿水導入流路、272…液水ポンプ、280…加湿水放出流路、282…加湿水排出バルブ、300…水素ガス供給系、310…水素ガスタンク、320…水素ガス供給路、322…圧力センサ、330…アノードガス循環流路、340…開閉バルブ、350…調圧バルブ、360…インジェクタ、370…水素ガスポンプ、371…吸入口、372…排出口、380…気液分離器、380a…槽内エアー域、381…ケーシング、382…内部空間、383…排気排水部、384…連通路、385…開口部、386…内周側面、390…排水流路、395…排出バルブ、401…センサ基板、402…表面、403…裏面、410…第1液位センサ、420…第2液位センサ、430…排出水貯留槽、430a…槽内エアー域、431…排出水水位センサ、600…制御装置、610…FC制御部、620…排出バルブ制御部、630…ガス加湿部、Dh…水平方向、Dv…鉛直方向、Fhg…ガス気流、Wa…分離液水、WaL1…第1液位、WaL2…第2液位、Wc…加湿水、WcL…保水水位、Wo…排出水、WoL…排出水水位、Ti…噴射周期、Vhf…変動量、Vp…変動量

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    該燃料電池にカソードガスを供給するカソードガス供給流路と、
    前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、
    前記燃料電池から排出されたアノードオフガスを前記アノードガス供給流路に還流させるアノードガス循環流路と、
    前記アノードガス循環流路に設けられ、前記アノードオフガスから液水を分離する気液分離器と、
    該気液分離器が分離した液水を前記気液分離器から排水する排水流路を開閉する開閉バルブと、
    前記気液分離器内の水位が前記開閉バルブの側の第1液位以上であることを検出する第1液位センサと、
    前記気液分離器内の水位が前記第1液位より高い第2液位以上であることを検出する第2液位センサと、
    前記気液分離器内の水位が前記第2液位以上であると、前記開閉バルブを開弁制御し、前記気液分離器内の水位が前記第1液位未満であると、前記開閉バルブを閉弁制御する制御部とを備え、
    該制御部は、
    前記閉弁制御の後に、前記気液分離器内の水位が前記第2液位に達するのに要する時間に応じて前記燃料電池内の前記カソードガスの湿潤度を推定する、
    燃料電池システム。
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