JP2019203745A - 電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ニッケル水素電池を備える電池システムにおいて、ニッケル水素電池の内部抵抗の推定精度を向上させることである。【解決手段】ECUは、第1電流と第2電流との差分の大きさである第1変化量di1が第1所定量TH1以下であり、かつ、第2電流と第3電流との差分の大きさである第2変化量di2が第2所定量TH2以上であり、かつ、第3電流から第11電流までの電池電流の変動幅di3が第3所定量TH3以下となっている場合に、時刻t2から時刻t11(所定時間)におけるに電流変化量および電圧変化量を用いて電池の内部抵抗を推定する。【選択図】図6

Description

本開示は、ニッケル水素電池を備える電池システムに関する。
特開2018−14210号公報(特許文献1)には、ニッケル水素電池を備える電池システムが開示されている。この電池システムは、電流センサおよび電圧センサを用いて所定時間における電流変化量および電圧変化量を監視し、ニッケル水素電池のヒステリシスの影響を緩和できる所定の条件を満たしたタイミングにおける電流変化量および電圧変化量を用いてニッケル水素電池の内部抵抗を推定する(特許文献1参照)。
特開2018−14210号公報
たとえば、特許文献1に開示された電池システムが電動車両に搭載される場合、車両の制御装置が電流センサおよび電圧センサの各々の検出値を取得し、当該検出値を用いてニッケル水素電池の内部抵抗を推定する。ここで、電流センサおよび電圧センサの双方から完全に同時に検出値を取得することは困難であることが知られている。つまり、たとえば、電流センサから検出値を取得してから電圧センサから検出値を取得するまでには微少ながらタイムラグが発生し得る。
そのため、たとえば、ニッケル水素電池に入出力されている電流が急変しており、それに伴なって電圧も急変している状態において電流および電圧が取得されると、ある時刻の電流に対応した電圧(以下「取得すべき電圧」ともいう)を正確に取得できず、取得すべき電圧と取得した電圧との差分(ズレ量)が大きくなってしまう可能性がある。ズレ量の大きい値がニッケル水素電池の内部抵抗の推定に用いられると、内部抵抗の推定精度が低下してしまうことが懸念される。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ニッケル水素電池を備える電池システムにおいて、ニッケル水素電池の内部抵抗の推定精度を向上させることである。
この開示に係る電池システムは、ニッケル水素電池と、ニッケル水素電池の内部抵抗を推定するように構成された制御装置とを備える。制御装置は、所定時間の開始時刻である第1時刻から所定時間の終了時刻までの間にニッケル水素電池の電流および電圧を定められた単位時間毎に取得する。制御装置は、第1時刻に取得した第1電流と、第1時刻から単位時間が経過した第2時刻に取得した第2電流との差分の大きさが第1所定量以下であり、かつ、所定時間における第2電流から第2所定量以上の電流変化があった後のニッケル水素電池の電流の変動幅が第1所定量より小さい第3所定量以下である場合に、第2時刻から終了時刻までのニッケル水素電池の電流変化量および電圧変化量を用いて内部抵抗を推定する。
上記構成によれば、一定以上の電流変化があった場合に、ニッケル水素電池の内部抵抗の推定が行なわれる。これによって、たとえば、I−Vプロット法を用いて第2時刻から終了時刻までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗が推定される場合、各種センサの検出精度などによる測定誤差が内部抵抗を推定するための近似直線の傾きに与える影響を小さくすることができる。
また、上記構成によれば、第2時刻に取得された電池情報(電流,電圧)および終了時刻に取得された電池情報が、ニッケル水素電池の電流が急変している状態において取得されたものでないことが保証される。これによって、内部抵抗の推定にニッケル水素電池が安定した状態で取得された電池情報を用いることができる。
本開示によれば、ニッケル水素電池を備える電池システムにおいて、ニッケル水素電池の内部抵抗の推定精度を向上させることができる。
実施の形態に係る電池システムが搭載された車両の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態に係る電池システムにおける内部抵抗の推定方法を説明するための図である。 第2条件を説明するための図である。 比較例を説明するための図である。 電池情報を理想的に取得した例を概略的に示した図である。 比較例において電池情報を実際に取得した例を概略的に示した図である。 実施の形態に係る電池システムにおいて電池情報を実際に取得した例を概略的に示した図である。 電池システムにおける電池の内部抵抗の推定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<実施の形態>
図1は、本実施の形態に係る電池システム5が搭載された車両1の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、たとえば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車および燃料電池自動車などの電動車両である。本実施の形態においては、車両1は電気自動車である例について説明する。
車両1は、蓄電装置10と、システムメインリレー(System Main Relay)20と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」ともいう)40と、モータジェネレータ(Motor Generator:MG)50と、駆動輪60と、ECU(Electronic Control Unit)100と、監視ユニット200とを備える。電池システム5は、蓄電装置10、ECU100および監視ユニット200を含んで構成される。
蓄電装置10は、複数の電池が直列に積層された構成を有する。電池は、充放電可能なニッケル水素電池である。監視ユニット200は、たとえば、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230などを含む。電圧センサ210は、蓄電装置10に含まれる各電池の電圧を検出し、その検出結果を示す信号VBをECU100に出力する。電流センサ220は、蓄電装置10に入出力される電流を検出し、その検出結果を示す信号IBをECU100に出力する。なお、電池電流IBが正の値である場合は電池の放電を示し、負の値である場合は電池の充電を示す。温度センサ230は、蓄電装置10に含まれる各電池の温度を検出し、その検出結果を示す信号TBをECU100に出力する。なお、必ずしも電池単位で電圧および温度が監視される必要はなく、たとえば、複数の電池が積層されて構成されるモジュール単位あるいは蓄電装置単位で電圧および温度が監視されてもよい。
システムメインリレー20は、一端が蓄電装置10と電気的に接続され、他端がPCU40と電気的に接続される。システムメインリレー20は、ECU100からの制御信号に従って開閉状態が切り替えられる。システムメインリレー20が開状態であると蓄電装置10からPCU40への電力の供給が遮断される。システムメインリレー20が閉状態であると蓄電装置10からPCU40への電力の供給が可能となる。
PCU40は、蓄電装置10から電力を受けてモータジェネレータ50を駆動するための電力変換装置を総括して示したものである。たとえば、PCU40は、モータジェネレータ50を駆動するためのインバータ、および、蓄電装置10から出力される電力を昇圧してインバータへ供給するコンバータなどを含む。
モータジェネレータ50は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ50のロータは、動力伝達ギア(図示せず)を介して駆動輪60に機械的に接続される。モータジェネレータ50は、車両1の回生制動動作時には、駆動輪60の回転力によって発電することができ、その発電された電力をPCU40へ出力する。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)100aと、メモリ(より具体的にはROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))100bと、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)とを含んで構成される。ECU100は、各センサおよび機器からの信号、並びにメモリ100bに格納されたプログラムなどに基づいて、各機器の制御を行なう。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)により処理することも可能である。
ECU100は、さらにタイマ回路100cを含む。タイマ回路100cは、予め設定された所定時間(後述)を計測可能に構成される。
(内部抵抗の推定)
ECU100は、監視ユニット200から取得した電池情報(電池電圧VB,電池電流IB,電池温度TB)を用いて蓄電装置10(各電池)の内部抵抗を推定する。内部抵抗の推定には、たとえば、いわゆるI−Vプロット法が用いられる。具体的には、ECU100は、ある単位時間毎に電池電流IBと、取得した電池電流IBに対応した電池電圧VBとの組(IB,VB)を監視ユニット200から取得して、横軸に電流IB、縦軸に電圧VBを取った二次元座標にプロットする。そして、そのようにして得られる複数の点を近似する直線の傾きを算出し、算出された直線の傾きを電池の内部抵抗とすることができる。なお、概略的には、本実施の形態においては、2つの時刻における電池電流IBおよび電池電圧VBから求まる直線の傾きから電池の内部抵抗を推定する。図2を用いて、本実施の形態における電池の内部抵抗の推定について具体的に説明する。
図2は、本実施の形態に係る電池システム5における内部抵抗の推定方法を説明するための図である。図2の横軸には時刻tが示され、縦軸には電池電流IBが示されている。図2には、所定時間において単位時間毎に取得した電池電流IBおよび電池電圧VBのうち、電池電流IBの時間変化が示されている。
所定時間とは、たとえば、数百ミリ秒あるいは数秒などに設定される。所定時間は、たとえば、電池温度TBに応じて設定されてもよい。本実施の形態においては、一例として所定時間が1秒に設定される例について説明する。図2に示される時刻t1から時刻t11までが1秒に相当する。本実施の形態においては、時刻t1に取得された電池電流を第1電流として定義する。そして、時刻t1から単位時間(たとえば、0.1秒)後の時刻t2に取得された電池電流を第2電流i2、時刻t2から単位時間後の時刻t3に取得された電池電流を第3電流i3、同様にして第4電流i4〜第11電流i11を定義する。第1電流i1が所定時間の開始時刻(時刻t1)における電池電流であり、第11電流i11が所定時間の終了時刻(時刻t11)における電池電流である。
つまり、所定時間において第1電流i1〜第11電流i11の11点が取得される。ECU100は、以下に説明する3つの条件(第1条件,第2条件,第3条件)を満たした場合に、時刻t2および時刻t11に取得された電池電流および電池電圧、つまり、第2電流i2と第2電流i2に対応した電圧(以下「第2電圧v2」ともいう)、および第11電流i11と第11電流i11に対応した第11電圧v11を用いて、時刻t2から時刻t11までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗を推定する。なお、第1電流i1に対応した電圧を「第1電圧v1」、同様に第3〜第11電流i3〜i11に対応した電圧をそれぞれ第3〜第11電圧v3〜v11と定義する。
第1条件は、時刻t2において取得された電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)が、電池に入出力される電池電流が急変している状態で取得されたものではないことを保証するために設定される条件である。換言すると、第1条件は、時刻t2において取得された電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)が、電池が比較的安定した(入出力の変動が小さい)状態で取得された情報であることを保証するために設定される条件である。具体的には、第1条件は、第1電流i1と第2電流i2との差分の大きさ(以下「第1変化量」ともいう)di1が第1所定量TH1以下であることである。第1所定量TH1は、電池システム5に要求される電池の内部抵抗の推定精度などに応じて適切に設定される値であり、たとえば、数アンペア程度が望ましい。
第2条件は、I−Vプロット法を用いて、時刻t2から時刻t11における電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗を推定するにあたり、内部抵抗の推定精度を確保するために、ある一定以上の電流変化があったことを保証するために設定される条件である。第2条件は、第2電流i2と第3電流i3との電流変化量(以下「第2変化量」ともいう)di2が第2所定量TH2以上であることである。第2所定量TH2は、電池の特性および使用環境などに応じて適切に設定される値であり、たとえば、数十アンペア程度に設定される。なお、本実施の形態における第2条件は、第2電流i2と第3電流i3との電流変化量が第2所定量TH2以上であることとしているが、これに限られるものではなく、所定時間において第2電流i2から第2所定量TH2以上の電流変化があればよい。たとえば、第2電流i2と第4電流i4との電流変化量が第2所定量TH2以上であった場合には、第2条件を満たすとものとしてもよい。
図3は、第2条件を説明するための図である。図3−1は、電流変化量(di)が小さい場合における内部抵抗の推定を概略的に示す図である。たとえば、図3−1の下図に示されるように、電流i2と電流i11との電流変化量diが小さかった場合には、近接した2点で近似直線が引かれることになる。この場合、たとえば、電流センサまたは/および電圧センサの検出精度などに起因した誤差が小さなものであっても、当該誤差が近似直線の傾きに与える影響が大きくなる。そのため、近似直線の傾きから推定される電池の内部抵抗の推定精度が低下してしまうことが懸念される。
図3−2は、電流変化量(di)が大きい場合における内部抵抗の推定を概略的に示す図である。たとえば、図3−2の下図に示されるように、電流i2と電流i11との電流変化量diが大きかった場合には、2点間の距離が大きくなるので、上記の誤差が近似直線の傾きに与える影響は、2点間の距離が小さい場合よりも小さくなる。そのため、2点間の距離を一定以上にすることによって、I−Vプロット法による近似直線の傾きから推定される電池の内部抵抗の推定精度を確保することができる。
図2に戻り、第3条件は、時刻t11において取得された第11電流i11および第11電圧v11が、ヒステリシスの影響が大きい状態で取得された値ではないことを保証するために設定される条件である。ニッケル水素電池(電池)においては、充放電を繰り返すことにより負極(水素吸蔵合金)が活性化し、負極の反応抵抗が低下することが知られている。反応抵抗とは、電解液と活物質(正極活物質および負極活物質の表面)とにおける電荷の授受(電荷移動)に関連するインピーダンス成分である。負極の反応抵抗が低下することによって、ニッケル水素電池の内部抵抗が低下する。したがって、電池の内部抵抗を正確に推定するためには、負極の反応抵抗の低下分を考慮する必要がある。
ここで、電池の入出力は、過去の入出力の影響(電池の充放電履歴など)を受けやすいことが知られている(ヒステリシス)。たとえば、電池の電流が急変しているような状態で電池情報が取得された場合、ヒステリシスの影響によって取得した値と真値とに差が生じ得る。したがって、ヒステリシスの影響が大きい状態で検出された電流変化量および電圧変化量を用いて電池の内部抵抗を推定したとしても、負極の反応抵抗の低下分は、内部抵抗に正確には反映されないことが懸念される。
そこで、ECU100は、ヒステリシスの影響が緩和されて電池の内部抵抗を推定に負極の反応抵抗の低下分を反映できる状態において取得した電池情報を用いる。具体的には、ECU100は、第3条件を満たすか否かを判定することによって、ヒステリシスの影響が緩和されているかを判定する。第3条件は、第2電流i2から第2変化量di2以上の電流変化があった後の電池電流の変動幅(以下、単に「変動幅」ともいう)di3が第3所定量TH3以下となっていることである。本実施の形態においては、第3電流i3から第11電流i11までの電池電流の変動幅が変動幅di3に相当する。時刻t3から時刻t11における電池電流の変動幅di3が第3所定量TH3以下に収まっていれば、電流の変動幅が小さい状態であるので、ヒステリシスの影響が緩和されている状態であるといえる。つまり、第3条件が満たされることによって、電池の内部抵抗の推定に用いられる時刻t11(終了時刻)に取得された電池情報が、電池が安定した状態で取得された情報であることが保証される。第3所定量TH3は、第2所定量TH2よりも小さい値に設定される。第3所定量TH3は、たとえば、数アンペア程度に設定される。
なお、本実施の形態においては、第2電流i2と第3電流i3との電流変化量(第2変化量di2)が第2所定量TH2以上であり、かつ、第3電流i3から第11電流i11まで電流の変動幅di3が第3所定量TH3以下であることを満たすことによって、換言すると、第2条件および第3条件を満たすことによって、第2電流i2と第11電流i11との電流変化量diが一定以上となることを保証している。
以上のように、ECU100は、上記の第1条件〜第3条件をすべて満たしたときに、時刻t2における電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)および時刻t11における電池情報(第11電流i11,第11電圧v11)を用いて、時刻t2から時刻t11までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗を推定する。
ここで、監視ユニット200に含まれる電流センサ220および電圧センサ210の双方から完全に同時に検出値を取得することは困難であることが知られている。つまり、たとえば、電流センサ220から検出値を取得してから電圧センサ210から検出値を取得するまでには微少ながらタイムラグが発生し得る。ECU100は、監視ユニット200から電池電流を示す信号を取得して電池電流として読み込む処理を行ない、そして次の制御周期に監視ユニット200から電池電圧を示す信号を取得して電池電圧として読み込む処理を行なう。そのため、上記のそれぞれの処理に要する時間などに起因して上記のタイムラグが発生することが考えられる。
上記のタイムラグが発生すると、ある時刻に取得した電池電流と、当該電池電流に対応した電池電圧(取得すべき電圧)とを取得することができない。特に、電池に入出力されている電流が急変している状態においては、それに伴なって電圧も急変しているため、実際にECU100が取得した電圧と、取得すべき電圧との誤差が大きくなり得る。
図4は、比較例を説明するための図である。比較例においても本実施の形態と同様に、時刻t2における電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)および時刻t11における電池情報(第11電流i11,第11電圧v11)を用いて、時刻t2から時刻t11までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗が推定される。比較例における電池の内部抵抗の推定は、第2条件および第3条件が満たされている場合に行なわれる。つまり、比較例においては、本実施の形態とは異なり、第1条件が考慮されていない。
図5は、電池情報を理想的に取得した例を概略的に示した図である。図5−1および後述する図6−1には、横軸には時刻t、縦軸には電池電流IBおよび電池電圧VBが示されている。図5−1に示されるように、第2電流i2および第2電流i2に対応した第2電圧v2はともに時刻t2に取得されておりタイムラグが発生していない。
図5−2に示された実線L1は、理想的な状態において取得された時刻t2および時刻t11における電池電流IBおよび電池電圧VBの組、つまり、(i2,v2)、(i11,v11)を二次元座標(横軸:IB、縦軸:VB)にプロットして求められた直線である。実線L1の傾きが電池の内部抵抗として推定される。
図6は、比較例において電池情報を実際に取得した例を概略的に示した図である。図6−1に示されるように、時刻t2に第2電流i2が取得されている。第2電流i2に対応する第2電圧についても時刻t2に取得することが理想的ではあるが、実際には上述したタイムラグの発生によって時刻t2よりも遅れた時刻t2a(t2<t2a)に第2電圧v2が取得されている。このタイムラグ(t2a−t2)によって、取得すべき電圧と取得した第2電圧v2とにはズレ量が生じている。i1,i3〜i3およびv1〜v3についても同様に、電池電流に対する電池電圧の取得時刻にタイムラグが発生している。
図6−2に示される実線L1は図5−2の実線L1を示したものであり、破線L2は比較例において実際に取得した電池電流IBおよび電池電圧VBの組をプロットして求められた直線である。実線L1の傾きと破線L2の傾きとの差が、タイムラグに起因して電池電圧にズレ量が生じたことによる電池の内部抵抗の推定誤差を表わしている。
上記のように、電池電流および電池電圧の取得にタイムラグが発生すると、電池の内部抵抗の推定精度が低下してしまうことが懸念される。特に、電池に入出力される電池電流が急変している状態において電池電流および電池電圧が取得されると、ある時刻の電流に対応した電圧(取得すべき電圧)と、取得した電圧との差分(ズレ量)が大きくなってしまい、当該ズレ量を含んだ値を用いて内部抵抗が推定されることによって内部抵抗の推定精度が大きく低下し得る。
比較例においては、第3条件を満たすことを確認することによって、時刻t11に取得される電池情報(第11電流i11,第11電圧v11)が、電池に入出力される電池電流が急変していない状態において取得されたものであることを保証することができる。しかしながら、時刻t2に取得される電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)については、電池に入出力される電池電流が急変していている状態において取得される可能性があることが懸念される。
そこで、本実施の形態においては、第1条件を考慮し、時刻t2に取得される電池情報が電池に入出力される電池電流が急変していている状態において取得されたものではないことを保証している。これによって、図7に示されるように、第2電流i2および第2電圧v2の取得タイミングにタイムラグが発生してはいるものの、電池に入出力される電池電流が急変していない状態において時刻t2における電池情報(第2電流i2および第2電圧v2)が取得されていることによって、時刻t2aに取得された電圧v2と、時刻t2に取得すべき電圧と差分(ズレ量)は小さなものとなっている。電池電流が急変していない状態において電池電流および電池電圧が取得されることによって、タイムラグの発生が与える電池の内部抵抗の推定精度への影響を緩和することができる。
(内部抵抗の推定処理の手順)
図8は、電池システム5における電池の内部抵抗の推定処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップは、車両1が作動中である場合においてECU100により繰り返し実行される。図8に示すフローチャートの各ステップは、ECU100によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部がECU100内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
ECU100は、インデックスである変数nに1を代入して初期化する(ステップ100、以下ステップを「S」と略す)。nは自然数であり、たとえば、所定時間において、時刻t1〜t11のそれぞれにおいて電池情報が取得される場合には、1〜11の値をとる。ECU100は、変数nに代入されている値を判定する(S110)。
ECU100は、変数nが1である場合(S110においてn=1)、開始時刻(第1時刻)t1における電池電流および電池電圧を監視ユニット200から第1電流i1および第1電圧v1としてそれぞれ取得し、メモリ100bに記憶する(S120)。
ECU100は、変数nがNであるか否かを判定する(S160)。なお、図2で示した本実施の形態の例においては、Nの値は11である。ECU100は、変数nの値が1でありNでなはいため、S160においてNOを選択し、処理をS165に進める。S165において、ECU100は、変数nに1を加算し変数nを2として(S165)、処理をS110に戻す。
ECU100は、nが2である場合(S110においてn=2)、時刻t2における電池電流および電池電圧を監視ユニット200から第2電流i2および第2電圧v2としてそれぞれ取得し、メモリ100bに記憶する(S130)。
ECU100は、S140において第1条件を満たすか否かを判定する。具体的には、ECU100は、第1電流i1と第2電流i2との差分の大きさである第1変化量di1を算出し、第1変化量di1が第1所定量TH1以下であるか否かを判定する。ECU100は、第1変化量di1が第1所定量TH1より大きい場合(S140においてNO)、第2電流i2および第2電圧v2が電池電流が急変している状態で取得された値であると判定して、電池の内部抵抗の推定を行なわずに、処理を終了させる。
一方、ECU100は、第1変化量di1が第1所定量TH1以下である場合(S140においてYES)、処理をS160に進める。そして、ECU100は、変数nの値が2でありNではないので、処理をS165に進めて変数nに1を加算し(S165)、処理をS110に戻す。
ECU100は、変数nが3以上である場合(S110においてn≧3)、時刻tnにおける電池電流および電池電圧を監視ユニット200から第n電流inおよび第n電圧vnとしてそれぞれ取得し、メモリ100bに記憶する(S150)。この処理を変数nの値がNとなるまで繰り返し実行する。
ECU100は、S160において変数nがNに達すると(S160においてYES)、第2条件を満たすか否かを判定する(S170)。具体的には、ECU100は、第2電流i2と第3電流i3との差分の大きさである第2変化量di2が第2所定量TH2以上となっているか否かを判定する。ECU100は、第2変化量di2が第2所定量TH2より小さい場合(S170においてNO)、I−Vプロット法による電池の内部抵抗の推定において一定以上の精度を確保できる程度に電流が変化していないと判定し、電池の内部抵抗の推定を行なわずに、処理を終了させる。
一方、ECU100は、第2変化量di2が第2所定量TH2以上である場合(S170においてYES)、第3条件を満たすか否かを判定する(S180)。具体的には、ECU100は、第3電流i3から第11電流i11までの電池電流の変動幅di3が第3所定量TH3以下であるか否かを判定する。
ECU100は、変動幅di3が第3所定量TH3より大きい場合(S180においてNO)、時刻t11において取得された電池情報(第11電流i11,第11電圧v11)がヒステリシスの影響を受けた状態で取得された可能性があると判定し、電池の内部抵抗の推定を行なわずに、処理を終了させる。
一方、ECU100は、変動幅di3が第3所定量TH3以下である場合(S180においてYES)、時刻t2において取得された電池情報(第2電流i2,第2電圧v2)および時刻t11において取得された電池情報(第11電流i11,第11電圧v11)を用いて、時刻t2から時刻t11までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗を推定する(S190)。
以上のように、第1条件〜第3条件がすべて満たされた状態で取得された電池の電池情報(電池電流,電池電圧)を用いて、時刻t2から時刻t11(終了時刻)までの電池の電流変化量および電圧変化量から内部抵抗が推定される。これによって、電池の内部抵抗の推定精度を向上させることができる。
(1)第1条件は、時刻t1(開始時刻)に取得された第1電流と時刻t2に取得された第2電流との差分の大きさである第1変化量di1が第1所定量TH1以下であることである。第1条件を満たす状態における電池情報を電池の内部抵抗の推定に用いることによって、時刻t2に取得された第2電流i2および第2電圧v2が、電池が安定した状態で取得された値であることを保証することができる。ゆえに、たとえば、第2電流i2が取得されてから第2電圧v2が取得されるまでのタイムラグがあっても、取得した第2電圧v2と取得すべき電圧(真値)との差分を小さくすることができる。
(2)第2条件は、第2電流から第2所定量以上の電流変化があったことである。第2条件が満たされることによって、たとえば、I−Vプロット法を用いて時刻t2から時刻t11までの電流変化量および電圧変化量から電池の内部抵抗が推定される場合、各センサの検出精度などによる測定誤差が内部抵抗を推定するための近似直線の傾きに与える影響を小さくすることができる。
(3)第3条件は、第2電流から第2所定量以上の電流変化があった後のニッケル水素電池の電流の変動幅が第3所定量以下であることである。第3条件が満たされることによって、電池の内部抵抗の推定に用いられる終了時刻(時刻t11)に取得された電流および電圧が、電池が安定した状態で取得されたものであることを保証することができる。
なお、本実施の形態においては、第1条件〜第3条件を満たしているか否かの判定は、種々のタイミングで行なわれればよい。たとえば、所定時間において、t1〜t11における電池情報をすべて取得してから行なわれてもよいし、各条件が判定可能となった時点で当該条件の判定が行なわれてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、5 電池システム、10 蓄電装置、20 システムメインリレー、50 モータジェネレータ、60 駆動輪、100 ECU、100a CPU、100b メモリ、100c タイマ回路、200 監視ユニット、210 電圧センサ、220 電流センサ、230 温度センサ、L1 実線、L2 破線、VB 電池電圧、di1 第1変化量、di2 第2変化量、di3 変動幅、IB 電池電流、TB 電池温度。

Claims (1)

  1. ニッケル水素電池と、
    前記ニッケル水素電池の内部抵抗を推定するように構成された制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    所定時間の開始時刻である第1時刻から前記所定時間の終了時刻までの間に前記ニッケル水素電池の電流および電圧を定められた単位時間毎に取得し、
    前記第1時刻に取得した第1電流と、前記第1時刻から前記単位時間が経過した第2時刻に取得した第2電流との差分の大きさが第1所定量以下であり、かつ、前記所定時間における前記第2電流から第2所定量以上の電流変化があった後の前記ニッケル水素電池の電流の変動幅が前記第1所定量より小さい第3所定量以下である場合に、前記第2時刻から前記終了時刻までの前記ニッケル水素電池の電流変化量および電圧変化量を用いて前記内部抵抗を推定する、電池システム。
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