JP2019203576A - 密封構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】シールリップが摩耗しにくい密封構造を提供する。【解決手段】シールリップ14と、シールリップ14が摺動可能に接触する相手部材91とを備える密封構造1であって、相手部材91に接触するシールリップ14の表面に凹凸形状が設けられ、シールリップ14に接触する相手部材91の表面にも凹凸形状92が設けられている。シールリップの表面に設けられた凹凸形状14は、表面粗さ30μmRa以下の梨地状の面よりなり、相手部材91の表面に設けられた凹凸形状92は、表面粗さ0.2μmRa以下の梨地状の面よりなる。【選択図】図1
Description
本発明は、シール技術に係る密封構造に関する。本発明の密封構造は例えば、建設機械、エンジン、燃料ポンプ、変速機、減速機またはパワーステアリングなどの分野において、往復動用または回転用の密封構造として用いられる。
例えば建設機械の往復動シリンダでは、油圧を保持するため、図7に示すような断面U字形を呈するパッキン11がバッファリング31やダストシール51とともに用いられている。パッキン11は、摺動の相手部材である軸91の外周面に摺動可能に接触するシールリップ14を備えている。シールリップ14はその軸91に対する接触面に、油を保持する凹凸形状(図示せず)を備えている。したがって凹凸形状における凹み部に油が保持され、油が潤滑作用を発揮するため、軸91との摺動に起因するシールリップ14の摩耗を抑制することが可能とされている。
しかしながら、シールリップ14の摩耗は、シール製品の製品寿命に直結するものである。したがって従来対比でシールリップ14が一層摩耗しにくい密封構造が求められる。
本発明は以上の点に鑑みて、シールリップが摩耗しにくい密封構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の密封構造は、シールリップと、前記シールリップが摺動可能に接触する相手部材とを備える密封構造であって、前記相手部材に接触する前記シールリップの表面に凹凸形状を設け、前記シールリップに接触する前記相手部材の表面にも凹凸形状を設けたことを特徴とする。
また、実施の態様として、上記記載の密封構造において、前記シールリップは、リップ先端部に設けたメインリップと、リップ根元部に設けたサブリップとを備える2段リップ形状とされ、前記メインリップおよび前記サブリップのうち少なくとも一方の表面に前記凹凸形状が設けられていることを特徴とする。
また、実施の態様として、上記記載の密封構造において、前記サブリップは、前記サブリップを軸方向に貫通するスリット部を備えることを特徴とする。
また、実施の態様として、上記記載の密封構造において、前記シールリップの表面に設けられた凹凸形状は、表面粗さ30μmRa以下の梨地状の面よりなり、前記相手部材の表面に設けられた凹凸形状は、表面粗さ0.2μmRa以下の梨地状の面よりなることを特徴とする。
本発明では、相手部材に接触するシールリップの表面に凹凸形状が設けられているために、この凹凸形状における凹み部に油が保持されるとともに、シールリップに接触する相手部材の表面にも凹凸形状が設けられているため、この凹凸形状における凹み部にも油が保持される。したがって従来対比で油保持量が増大し、油膜が形成されやすくなるため、シールリップの摩耗を有効に抑制することが可能とされる。また、摺動トルクの低減や、シールリップの鳴きやスティックスリップの抑制にも効果がある。本発明はグリースによる潤滑にも適用される。
第1実施の形態・・・・
図1は、第1実施の形態に係る密封構造1を示している。この密封構造1は、建設機械の往復動シリンダ81に用いられるものであって、機内(シリンダ内部)Aの作動油圧をシールするため、パッキン11がバックアップリング21とともに、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝83に装着されている。また、パッキン11に作用する作動油圧を減圧するため、パッキン11の機内A側に位置してバッファリング31がバックアップリング41とともに、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝84に装着されている。また、機外(シリンダ外部)Bの泥水等の異物が機内Aへ侵入するのを抑制するため、パッキン11の機外B側に位置してダストシール51が、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝85に装着されている。
図1は、第1実施の形態に係る密封構造1を示している。この密封構造1は、建設機械の往復動シリンダ81に用いられるものであって、機内(シリンダ内部)Aの作動油圧をシールするため、パッキン11がバックアップリング21とともに、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝83に装着されている。また、パッキン11に作用する作動油圧を減圧するため、パッキン11の機内A側に位置してバッファリング31がバックアップリング41とともに、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝84に装着されている。また、機外(シリンダ外部)Bの泥水等の異物が機内Aへ侵入するのを抑制するため、パッキン11の機外B側に位置してダストシール51が、シリンダチューブ82の内周面に設けた装着溝85に装着されている。
上記パッキン11、バッファリング31およびダストシール51のうち、パッキン11は、ゴム状弾性体の単体によって断面U字形に形成され、環状基部(リップ保持部)12と、環状基部12から機内A側へ向けて設けられ、装着溝83の底面に密接する外周側のシールリップ13と、環状基部12から同じく機内A側へ向けて設けられ、軸91の外周面に摺動可能に接触する内周側のシールリップ14とを一体に備えている。したがって密封構造1は、内周側のシールリップ14と、この内周側のシールリップ14が摺動可能に接触する相手部材としての軸91との組み合わせ構造を備えている。
図2に示すように、軸91(図1)の外周面に摺動可能に接触する内周側のシールリップ14の内周面を含むパッキン11の内周面全面に凹凸形状18が設けられ、これに加えて図1に示すように、このシールリップ14に接触する軸91の外周面にも凹凸形状92が設けられている。
また図2に示すように、内周側のシールリップ14は、そのリップ先端部に設けられたメインリップ15と、リップ根元部に設けられたサブリップ16とを備える2段リップ形状とされており、これらメインリップ15の内周面およびサブリップ16の内周面にそれぞれ凹凸形状18が設けられている。
また、このうちサブリップ16は、このサブリップ16を軸方向に貫通するスリット部17を円周上一部に備えており、このスリット部17の内面(スリット底面)にも凹凸形状18が設けられている。
シールリップ14の表面に設けられた凹凸形状18は、梨地状の面よりなるものとされ、その表面粗さが30μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが30μmRaより大きい場合は油が漏れやすくなるので、表面粗さは30μmRa以下であることが好ましく、さらに15μmRa以下であることが一層好ましい。このように表面粗さが30μmRa以下であれば、油を適度に保持しつつ、油漏れを抑制することができる。尚、表面粗さの表記は、JIS B 0601:2001に準拠している(以下同じ)。
一方、軸91の表面に設けられた凹凸形状92はこれも梨地状の面よりなるものとされるが、その表面粗さが上記凹凸形状18よりも小さく、0.2μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが0.2μmRaより大きい場合はシールリップ14の摩耗が発生しやすくなるので、表面粗さは0.2μmRa以下であることが好ましい。このように表面粗さが0.2μmRa以下であれば、シールリップ14の摩耗を抑制しつつ、油漏れを抑制することができる。
上記構成の密封構造1においては、軸91の外周面に摺動可能に接触する内周側のシールリップ14の内周面に凹凸形状18が設けられているため、この凹凸形状18における凹み部に油が保持されるとともに、シールリップ14に接触する軸91の外周面にも凹凸形状92が設けられているため、この凹凸形状92における凹み部にも油が保持される。したがって従来対比で油保持量が増大し、シールリップ14および軸91間に油膜が形成されやすくなるため、シールリップ14に摺動摩耗が発生するのを有効に抑制することができる。また、摺動トルクを低減させることができ、シールリップ14の鳴きやスティックスリップが発生するのを抑制することもできる。
また、シールリップ14がメインリップ15およびサブリップ16を備える2段リップ形状とされているため、サブリップ16が軸91と接触し、シールリップ14全体を支持する。このため、油圧によるシールリップ14全体の変形を抑制し、最適な接触状態を維持することができる。
また、サブリップ16にスリット部17が設けられているため、このスリット部17による凹み部にも油が保持される。このため、軸91が回転することで、スリット部17に保持された油がサブリップ16の接触面に供給され、油膜が形成されやすくなる。
また、スリット部17の内面に凹凸形状18が設けられているため、この凹凸形状18における凹み部にも油が保持される。このため、軸91が回転することで、凹凸形状18に保持された油がサブリップ16の接触面に供給され、油膜が形成されやすくなる。
上記実施の形態では、パッキン11の内周面の全面に凹凸形状18が設けられているが、これに代えて、以下のような構成であっても良い。
(1)パッキン11の内周面のうち、シールリップ14の内周面(メインリップ15の内周面、サブリップ16の内周面およびスリット部17の内面)のみに凹凸形状18を設ける。
(2)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面およびサブリップ16の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
(3)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
(4)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面およびスリット部17の内面のみに凹凸形状18を設ける。
(5)パッキン11の内周面のうち、サブリップ16の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
(1)パッキン11の内周面のうち、シールリップ14の内周面(メインリップ15の内周面、サブリップ16の内周面およびスリット部17の内面)のみに凹凸形状18を設ける。
(2)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面およびサブリップ16の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
(3)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
(4)パッキン11の内周面のうち、メインリップ15の内周面およびスリット部17の内面のみに凹凸形状18を設ける。
(5)パッキン11の内周面のうち、サブリップ16の内周面のみに凹凸形状18を設ける。
第2実施の形態・・・・
上記第1実施の形態では、パッキン11、バッファリング31およびダストシール51を備える密封構造1におけるパッキン11の表面であってその内周面(摺動面)に凹凸形状18を設けるようにしたが、これに代えて、或いはこれとともに、ダストシール51の表面であってその内周面(摺動面)に凹凸形状を設けるようにしても良い。
上記第1実施の形態では、パッキン11、バッファリング31およびダストシール51を備える密封構造1におけるパッキン11の表面であってその内周面(摺動面)に凹凸形状18を設けるようにしたが、これに代えて、或いはこれとともに、ダストシール51の表面であってその内周面(摺動面)に凹凸形状を設けるようにしても良い。
図3は、第2実施の形態に係る密封構造1を示している。この密封構造1は、建設機械の往復動シリンダ81に用いられるものであって、機内(シリンダ内部)Aの作動油圧をシールするため、パッキン11がバックアップリング21とともに装着溝83に装着されている。また、パッキン11に作用する作動油圧を減圧するため、パッキン11の機内A側に位置してバッファリング31がバックアップリング41とともに装着溝84に装着されている。また、機外(シリンダ外部)Bの泥水等の異物が機内Aへ侵入するのを抑制するため、パッキン11の機外B側に位置してダストシール51が装着溝85に装着されている。
上記パッキン11、バッファリング31およびダストシール51のうち、ダストシール51は、断面L字形を呈する金属製の取付環52の内周部にゴム状弾性体53を接着(架橋接着)したものであって、このゴム状弾性体53によって、環状基部(リップ保持部)54と、環状基部54から機外B側へ向けて設けられ、軸91の外周面に摺動可能に接触することにより機外Bの泥水等の異物が機内Aへ侵入するのを抑制する機外B側のシールリップ(ダストリップ)55と、環状基部54から機内A側へ向けて設けられ、軸91の外周面に摺動可能に接触することにより機内Aの作動油圧が機外Bへ漏洩するのを抑制する機内A側のシールリップ(オイルリップ)56とを一体に備えている。したがって密封構造1は、機内A側のシールリップ56と、このシールリップ56が摺動可能に接触する相手部材としての軸91との組み合わせ構造を備えている。
図4に示すように、軸(図3)の外周面に摺動可能に接触する機内A側のシールリップ56の内周面に凹凸形状57が設けられ、これに加えて図3に示すように、このシールリップ56に接触する軸91の外周面にも凹凸形状92が設けられている。
シールリップ56の表面に設けられた凹凸形状57は、梨地状の面よりなるものとされ、その表面粗さが30μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが30μmRaより大きい場合は油が漏れやすくなるので、表面粗さは30μmRa以下であることが好ましく、15μmRa以下であることが一層好ましい。このように表面粗さが30μmRa以下であれば、油を適度に保持しつつ、油漏れを抑制することができる。
一方、軸91の表面に設けられた凹凸形状92はこれも梨地状の面よりなるものとされるが、その表面粗さが上記凹凸形状57よりも小さく、0.2μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが0.2μmRaより大きい場合はシールリップ56の摩耗が発生しやすくなるので、表面粗さは0.2μmRa以下であることが好ましい。このように表面粗さが0.2μmRa以下であれば、シールリップ56の摩耗を抑制しつつ、油漏れを抑制することができる。
上記構成の密封構造1においては、軸91の外周面に摺動可能に接触する機内A側のシールリップ56の内周面に凹凸形状57が設けられているため、この凹凸形状57における凹み部に油が保持されるとともに、シールリップ56に接触する軸91の外周面にも凹凸形状92が設けられているため、この凹凸形状92における凹み部にも油が保持される。したがって従来対比で油保持量が増大し、シールリップ56および軸91間に油膜が形成されやすくなるため、シールリップ56に摺動摩耗が発生するのを有効に抑制することができる。また、摺動トルクを低減させることができ、シールリップ56の鳴きやスティックスリップが発生するのを抑制することもできる。
上記実施の形態では、ダストシール51の内周面うち、機内A側のシールリップ56の内周面のみに凹凸形状57が設けられているが、これに代えて、以下のような構成であっても良い。
(1)ダストシール51の内周面の全面に凹凸形状57を設ける。
(2)ダストシール51の内周面のうち、機内A側のシールリップ56の内周面および機外B側のシールリップ55の内周面のみに凹凸形状57を設ける。
(1)ダストシール51の内周面の全面に凹凸形状57を設ける。
(2)ダストシール51の内周面のうち、機内A側のシールリップ56の内周面および機外B側のシールリップ55の内周面のみに凹凸形状57を設ける。
第3実施の形態・・・・
上記第1および第2実施の形態は、本発明をパッキン11、バッファリング31およびダストシール51を備える密封構造1に適用した例を示したが、本発明はその他の構成を備える密封構造1に適用されても良い。
上記第1および第2実施の形態は、本発明をパッキン11、バッファリング31およびダストシール51を備える密封構造1に適用した例を示したが、本発明はその他の構成を備える密封構造1に適用されても良い。
図5は、第3実施の形態に係る密封構造1を示している。密封構造1は、リップシール部材61を備えている。
リップシール部材61は、断面L字形を呈する金属製の取付環62を埋設するようこの取付環62の回りにゴム状弾性体63を接着(架橋接着)したものであって、このゴム状弾性体63によって、外周シール部64と、環状基部(リップ保持部)65と、環状基部65から機内A側へ向けて設けられ、軸91の外周面に摺動可能に接触することにより機内Aの密封流体が機外Bへ漏洩するのを抑制する機内A側のシールリップ(オイルリップ)66と、環状基部65から機外B側へ向けて設けられ、軸91の外周面に摺動可能に接触することにより機外Bの泥水などの異物が機内Aへ侵入するのを抑制する機外B側のシールリップ(ダストリップ)67とを一体に備えている。したがって密封構造1は、機内A側のシールリップ66と、この機内A側のシールリップ66が摺動可能に接触する相手部材としての軸91との組み合わせ構造を備えている。
軸91の外周面に摺動可能に接触する機内A側のシールリップ66の内周面に凹凸形状71が設けられ、これに加えて、このシールリップ66に接触する軸91の一部の外周面にも凹凸形状(図示せず、図1または図3参照)が設けられている。
また、機内A側のシールリップ66は、そのリップ先端部に設けられたメインリップ68と、リップ根元部に設けられたサブリップ69とを備える2段リップ形状とされており、これらメインリップ68の内周面およびサブリップ69の内周面にそれぞれ凹凸形状71が設けられている。
また、このうちサブリップ69は、このサブリップ69を軸方向に貫通するスリット部70を円周上一部に備えており、このスリット部70の内面(スリット底面)にも凹凸形状71が設けられている。
シールリップ66の表面に設けられた凹凸形状71は、梨地状の面よりなるものとされ、その表面粗さが30μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが30μmRaより大きい場合は油が漏れやすくなるので、表面粗さは30μmRa以下であることが好ましく、15μmRa以下であることが一層好ましい。このように表面粗さが30μmRa以下であれば、油を適度に保持しつつ、油漏れを抑制することができる。
一方、軸91の表面に設けられた凹凸形状はこれも梨地状の面よりなるものとされるが、その表面粗さが0.2μmRa以下の大きさとされている。表面粗さが0.2μmRaより大きい場合はシールリップ66の摩耗が発生しやすくなるので、表面粗さは0.2μmRa以下であることが好ましい。このように表面粗さが0.2μmRa以下であれば、シールリップ66の摩耗を抑制しつつ、油漏れを抑制することができる。
上記構成の密封構造1において、軸91の外周面に摺動可能に接触する機内A側のシールリップ66の内周面に凹凸形状71が設けられているため、この凹凸形状71における凹み部に油が保持されるとともに、シールリップ66に接触する軸91の外周面にも凹凸形状が設けられているため、この凹凸形状における凹み部にも油が保持される。したがって従来対比で油保持量が増大し、シールリップ66および軸91間に油膜が形成されやすくなるため、シールリップ66に摺動摩耗が発生するのを有効に抑制することができる。また、摺動トルクを低減させることができ、シールリップ66の鳴きやスティックスリップが発生するのを抑制することもできる。
また、シールリップ66がメインリップ68およびサブリップ69を備える2段リップ形状とされているため、サブリップ69が軸91と接触し、シールリップ66全体を支持する。このため、油圧によるシールリップ66全体の変形を抑制し、最適な接触状態を維持することができる。
また、サブリップ69にスリット部70が設けられているため、このスリット部70による凹み部にも油が保持される。このため、軸91が回転することで、スリット部70に保持された油がサブリップ69の接触面に供給され、油膜が形成されやすくなる。
また、スリット部70の内面に凹凸形状71が設けられているため、この凹凸形状71における凹み部にも油が保持される。このため、軸91が回転することで、凹凸形状71に保持された油がサブリップ69の接触面に供給され、油膜が形成されやすくなる。
上記実施の形態では、リップシール部材61の内周面のうち、機内A側のシールリップ66の内周面(メインリップ68の内周面、サブリップ69の内周面およびスリット部70の内面)のみに凹凸形状71が設けられているが、これに代えて、以下のような構成であっても良い。
(1)リップシール部材61の内周面の全面に凹凸形状71を設ける。
(2)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面およびサブリップ69の内周面のみに凹凸形状71を設ける。
(3)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面のみに凹凸形状71を設ける。
(4)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面およびスリット部70の内面のみに凹凸形状71を設ける。
(5)リップシール部材61の内周面のうち、サブリップ69の内周面のみに凹凸形状を設ける。
(1)リップシール部材61の内周面の全面に凹凸形状71を設ける。
(2)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面およびサブリップ69の内周面のみに凹凸形状71を設ける。
(3)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面のみに凹凸形状71を設ける。
(4)リップシール部材61の内周面のうち、メインリップ68の内周面およびスリット部70の内面のみに凹凸形状71を設ける。
(5)リップシール部材61の内周面のうち、サブリップ69の内周面のみに凹凸形状を設ける。
また、メインリップ68とサブリップ69とで軸91に対する接触圧(しめしろ)が異なるのに対応して、メインリップ68の内周面に設ける凹凸形状71とサブリップ69の内周面に設ける凹凸形状71とで表面粗さの大きさ(μmRa)が異なるようにしても良い。
図6では、この例として、メインリップ68の内周面に設ける凹凸形状71Aの表面粗さが比較的大きく形成され、これに対し、サブリップ69の内周面に設ける凹凸形状71Bの表面粗さが比較的小さく形成されている。スリット部70の内面に設ける凹凸形状71Aの表面粗さは、メインリップ68の内周面に設ける凹凸形状71Aの表面粗さと同等とされている。
1 密封構造
11 パッキン
12,54,65 環状基部
13,14,55,56,66,67 シールリップ
15,68 メインリップ
16,69 サブリップ
17,70 スリット部
18,57,71,71A,71B,92 凹凸形状
21,41 バックアップリング
31 バッファリング
51 ダストシール
52,62 取付環
53,63 ゴム状弾性体
61 リップシール部材
64 外周シール部
81 シリンダ
82 シリンダチューブ
83,84,85 装着溝
91 軸(相手部材)
11 パッキン
12,54,65 環状基部
13,14,55,56,66,67 シールリップ
15,68 メインリップ
16,69 サブリップ
17,70 スリット部
18,57,71,71A,71B,92 凹凸形状
21,41 バックアップリング
31 バッファリング
51 ダストシール
52,62 取付環
53,63 ゴム状弾性体
61 リップシール部材
64 外周シール部
81 シリンダ
82 シリンダチューブ
83,84,85 装着溝
91 軸(相手部材)
Claims (4)
- シールリップと、前記シールリップが摺動可能に接触する相手部材とを備える密封構造であって、
前記相手部材に接触する前記シールリップの表面に凹凸形状を設け、
前記シールリップに接触する前記相手部材の表面にも凹凸形状を設けたことを特徴とする密封構造。 - 請求項1記載の密封構造において、
前記シールリップは、リップ先端部に設けたメインリップと、リップ根元部に設けたサブリップとを備える2段リップ形状とされ、
前記メインリップおよび前記サブリップのうち少なくとも一方の表面に前記凹凸形状が設けられていることを特徴とする密封構造。 - 請求項2記載の密封構造において、
前記サブリップは、前記サブリップを軸方向に貫通するスリット部を備えることを特徴とする密封構造。 - 請求項1、2または3記載の密封構造において、
前記シールリップの表面に設けられた凹凸形状は、表面粗さ30μmRa以下の梨地状の面よりなり、
前記相手部材の表面に設けられた凹凸形状は、表面粗さ0.2μmRa以下の梨地状の面よりなることを特徴とする密封構造。
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JP2021169828A (ja) * | 2020-04-14 | 2021-10-28 | Nok株式会社 | 密封装置 |
-
2018
- 2018-05-25 JP JP2018100118A patent/JP2019203576A/ja active Pending
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