JP2019203256A - 便器システム - Google Patents

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Abstract

【課題】節水時においても横引配管における汚物の搬送を可能にする。【解決手段】便器システムAは、横引配管10と連通可能な排水口20が便鉢部19の底部に開口しており、横引配管10に沿って配置された複数の便器装置17と、便器装置17に設けられ、排水口20を閉塞する閉弁方向に付勢され、開弁時には排水口20を横引配管10に連通させるフラッパー弁24と、横引配管10のうち複数の便器装置17との接続部位より上流側の部位に接続可能であり、横引配管10へ洗浄水Wを供給可能な搬送用給水装置11と、便鉢部19への洗浄水Wの供給量が多い平常モードと、便鉢部19への洗浄水Wの供給量が平常時モードより少ない節水モードとの間で変更可能な供給モード変更手段としてのフロート弁38を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、便器システムに関する。
特許文献1には、横引配管に沿って複数の便器を配置した汚物搬送システムが開示されている。この汚物搬送システムでは、通常の使用時に流す洗浄水の量が、便器内の汚物を横引配管へ排出するのに必要な量に抑えられ、便器の使用回数又は使用時間間隔のカウント数が所定数に達すると、各便器に、通常の便器使用時より多い量の洗浄水が供給され、横引配管内の汚物が下水管へ搬送されるようになっている。このようにすることで、節水化を図りつつ、横引配管における汚物の詰まりを防止できる。
特開2001−303639号公報
汎用的な便器は、横引配管との間に排水管に、上昇流路を含む水封部が設けられているため、便器内の汚物を排出するだけでも5〜6リットル程度の洗浄水を流す必要がある。そのため、この汎用タイプの便器を特許文献1の便器システムに適用した場合、災害時のように洗浄水の使用量を例えば1リットル程度に抑えるべき状況下では、便器内の汚物を排出できなくなることが懸念される。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、節水時においても横引配管における汚物の搬送を可能にすることを解決すべき課題としている。
本発明は、
横引配管と連通可能な排水口が便鉢部の底部に開口しており、前記横引配管に沿って配置された複数の便器装置と、
前記便器装置に設けられ、前記排水口を閉塞する閉弁方向に付勢され、開弁時には前記排水口を前記横引配管に連通させるフラッパー弁と、
前記横引配管のうち前記複数の便器装置との接続部位より上流側の部位に接続可能であり、前記横引配管へ洗浄水を供給可能な搬送用給水装置と、
前記便鉢部への洗浄水の供給量が多い平常モードと、前記便鉢部への洗浄水の供給量が前記平常時モードより少ない節水モードとの間で変更可能な供給モード変更手段とを備えていることを特徴とする。
便器装置への給水量が制限されない平常時は、供給モード変更手段を平常モードにして便鉢部への洗浄水の供給量を多くする。これにより、フラッパー弁の開弁によって便鉢部から横引配管へ排出された便鉢部内の汚物は、便鉢部に供給された洗浄水の流れに乗じて横引配管から下水管へ排出される。災害時のように便器装置への供給量が制限される節水時には、供給モード変更手段を節水モードに変更して便鉢部への給水量を少なくすれば、洗浄水の消費量を低減することができる。節水モードの状態では、便鉢部内の汚物は、フラッパー弁の開弁により便鉢部から横引配管へ排出されるが、下水管にまでは到達しない。搬送用給水装置から横引配管へ洗浄水を供給することによって、横引配管内に残留している汚物を下水管へ搬送することができる。
実施例1の便器システムの概要をあらわす正面図 便器装置において洗浄水タンクに洗浄水が貯留されている状態をあらわす概略側断面図 便鉢部の汚物が排出され、洗浄水タンクから便鉢部へ洗浄水が供給されている状態をあらわす概略側断面図 平常時において洗浄水タンクに洗浄水が貯留されている状態をあらわす正断面図 節水時において洗浄水タンクに貯留されている洗浄水の量が多い状態をあらわす正断面図 節水時において洗浄水タンクに貯留されている洗浄水の量が少ない状態をあらわす正断面図 中蓋の斜視図 実施例2の便器システムの概要をあらわす正面図
本発明は、前記便器装置には、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設けられ、前記供給モード変更手段が、前記洗浄水タンクの給水口を開閉する弁体と、前記弁体に浮力を付与する浮力付与形態と前記弁体に対する浮力の付与を解除する浮力解除形態との間で変更が可能なフロートを備えて構成されていてもよい。この構成によれば、平常時は、フロートを浮力付与形態にしておけば、供給モード変更手段が平常モードとなり、給水口の開放時間が長くなるので、洗浄水タンクから便鉢部への供給量が多くなる。節水時は、フロートを浮力解除形態に変更すれば、供給モード変更手段が節水モードになり、給水口の開放時間が短くなるので、洗浄水タンクから便鉢部への供給量を少なくすることができる。また、節水時は洗浄水の使用量が少ないので、節水モードの状態で洗浄水タンク内に洗浄水を貯留しておけば、洗浄水タンクが満水の状態から複数回の洗浄操作が可能となる。したがって、便器装置を使用する度にバケツ等で便鉢部に洗浄水を流し込む、という煩わしい作業が不要である。
本発明は、前記便器装置に設けられ、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留可能な洗浄水タンクと、前記洗浄水タンクの上面の開口部に取り付けられた中蓋と、前記中蓋に形成され、前記洗浄水タンク内に水を注入することを可能にする注水口を備えていてもよい。この構成によれば、断水時には、洗浄水タンクの外蓋を開けておけば、中蓋を洗浄水タンクに取り付けた状態のままでも、洗浄水タンク内に洗浄水を補給することができる。
本発明は、前記中蓋に形成され、前記注水口を包囲するように配された周壁部と、前記中蓋の上面に形成され、前記中蓋の外周側から前記注水口側に向かって下るように傾斜した傾斜面を備えていてもよい。この構成によれば、注水口から洗浄水タンク内に水を流し込む際に、水の一部が中蓋の上面に乗り上げても、その水が中蓋の外周縁から洗浄水タンクの外へ流れ落ちて便器装置外へ漏水するのを防ぐことができる。また、注水口から洗浄水タンク内に水を流し込む際に、水の一部が中蓋の上面に付着しても、その水は傾斜面の傾斜によって注水口へ誘導されるので、中蓋の上面に残留する水の量を減らすことができる。
本発明は、前記洗浄水タンク内においてオーバーフロー口を上向きに開口させたオーバーフロー管と、前記中蓋に形成され、前記オーバーフロー口の上方に間隔を空けて配された覆い部を備えていてもよい。この構成によれば、注水口から水を洗浄水タンク内に注入する際に、水の一部がオーバーフロー管に流入してしまうことを防止できる。
本発明は、前記便器装置に設けられ、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留可能な洗浄水タンクと、平面視における前記洗浄水タンクの外側から前記洗浄水タンク内の水位を目視確認可能な水位確認部材を備えていてもよい。この構成によれば、洗浄水タンクの内部を上から覗き込まなくても、洗浄水タンク内の水位を確認することができる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図7を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図2,3における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1〜7にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
<便器システムAの全体構成>
本実施例1の便器システムAは、公共施設(例えば、学校等)や商業施設等に設けられるものであり、施設の床下に設けられた1本の横引配管10の上方に配されている。便器システムAは、1つの搬送用給水装置11と複数の便器装置17を、横引配管10の配管方向(長手方向)に沿って一列に並ぶように配置して構成されている。搬送用給水装置11は、横引配管10の配管方向において最も上流側の位置に配置され、複数の便器装置17は、搬送用給水装置11より下流側の領域に適宜間隔を空けて配置されている。横引配管10の下流端は、下水管16に接続されている。
便器システムAは、平常時と節水時のいずれにおいても、便器装置17(便鉢部19)内の汚物を横引配管10側へ排出できるとともに、横引配管10の汚物を確実に下水管16へ搬送できるようになっている。本実施例において、「平常時」は、ライフラインが正常に機能して、上水道設備から搬送用給水装置11及び便器装置17に対し必要な量の水が供給され得る状態と定義する。「節水時」は、災害によるライフラインの停止や一時的な断水のために、上水道設備から搬送用給水装置11及び便器装置17へ水が供給されなくなった状態と定義する。
<搬送用給水装置11>
搬送用給水装置11は、上面が開放された水槽12と、給水管13とを備えている。給水管13にはトラップ(図示省略)が設けられ、下水管16との縁切りがされている。給水管13の上端部(上流端部)は水槽12の底部に接続され、給水管13の下端部(下流端部)は、連通管14を介して横引配管10に接続されている。給水管13と連通管14は、水槽12と横引配管10とを連通させる給水路15を構成する。
給水路15は、概ね上下方向に真っ直ぐ延びた直線経路である。水槽12に流し込んだ水は、給水管13を流下して横引配管10に流れ込み、横引配管10内の汚物を下水管16へ搬送するための洗浄水Wとして機能する。給水管13は上下方向の直管からなるので、水槽12内の洗浄水Wは、給水管13を勢い良く流れ落ち、流勢が維持されたまま横引配管10に到達する。
<便器装置17>
便器装置17は、施設の床面に設置される便器本体18と、便器本体18に付帯するフラッパー弁24と、便器本体18に付帯する洗浄水タンク28とを備えて構成されている。便器本体18は、上面が開放された便鉢部19と、便鉢部19の底部において下向きに開口する排水口20と、排水口20から下方へ延出した排水孔21とを有している。排水孔21の下端部には、排水管22の上流端が接続されている。
排水管22の下流端は、横引配管10のうち給水管13の接続部位よりも下流側(下水管16に近い側)の領域に接続されている。排水孔21と排水管22は、便鉢部19内の汚物を洗浄水Wとともに横引配管10へ排出させるための排出路23を構成する。排出路23の上流端(排水口20)から下流端(横引配管10)に至る経路は、概ね上下方向に真っ直ぐ延びた直線経路である。
<フラッパー弁24>
フラッパー弁24は、排水口20を開閉する手段として機能するものである。フラッパー弁24は、左右方向の水平軸を支点として上下方向に揺動するフラップ25と、フラップ25を閉弁方向に付勢するための閉弁バネ26とを備えている。閉弁バネ26は、フラップ25に形成したリンクアーム27と、便器本体18との間に装着されている。フラッパー弁24は、常には、閉弁バネ26の弾力によりフラップ25が排水口20を閉塞する閉弁状態(図2を参照)に保持されている。閉弁状態(図3を参照)では、便鉢部19内が排出路23及び横引配管10から液密状に遮蔽されるので、便鉢部19内には洗浄水Wが貯留された状態に保たれる。
閉弁状態のフラップ25に閉弁バネ26の弾力を上回る回動力が作用すると、フラップ25は開弁方向へ揺動し、排水口20が開放されるようになっている。排水口20が開放されると、便鉢部19内が排出路23及び横引配管10と連通するので、便鉢部19内の洗浄水Wと汚物が、排出路23内を通って横引配管10内へ排出される。排出路23は、上昇経路を有しない鉛直方向の直線経路なので、便鉢部19内の洗浄水Wと汚物は、自重により横引配管10へ落下する。
<洗浄水タンク28>
洗浄水タンク28は、便器本体18の後端部に設けられている。洗浄水タンク28は、アウタタンク29と、外蓋66と、インナタンク30と、中蓋51と、オーバーフロー管33と、ボールタップ35と、フロート弁38(請求項に記載の供給モード変更手段)と、浮き62(請求項に記載の水位確認部材)とを備えて構成されている。アウタタンク29は、上面が開放された箱形をなし、便器本体18の上面後端部に載置された状態で取り付けられている。アウタタンク29の上面の開口部は、アウタタンク29に対して着脱可能な外蓋66により開閉されるようになっている。
インナタンク30は、上面が開放された箱形をなし、アウタタンク29内に収容されている。インナタンク30の上面の開口部は、インナタンク30に対して着脱可能な中蓋51により開閉されるようになっている。アウタタンク29の内周面とインナタンク30の外周面との間の空間は、作動空間32となっている。インナタンク30内には、便鉢部19に供給するための洗浄水Wが貯留されるようになっている。インナタンク30の底部には、便鉢部19に連通する給水口31が形成されている。
オーバーフロー管33は、インナタンク30の内部に配置されている。オーバーフロー管33の上端部は上向きに開口するオーバーフロー口34となっている。オーバーフロー管33の下端部は、便鉢部19に連通している。オーバーフロー管33を設けたことにより、インナタンク30内の洗浄水Wの静止状態の水面が規定水位より上昇しないようになっている。
ボールタップ35は、インナタンク30の側壁に取り付けた給水弁36と、給水弁36に上下方向への揺動を可能に連結した浮玉37とを備えて構成されている。インナタンク30内の水位が低い状態では、浮玉37が自重により下方へ変位して給水弁36が開弁し、上水道設備からインナタンク30内へ水が供給されるようになっている。インナタンク30内の水位が上昇する過程では、浮玉37が、浮力により水面に浮いた状態となり、洗浄水Wの水位と一体的に上方へ変位する。浮玉37と水位が規定の高さに達すると、給水弁36が閉弁し、上水道設備からインナタンク30への給水が停止する。
<フロート弁38>
フロート弁38は、揺動軸39と、レバー40と、玉鎖41と、弁体42と、フロート43と、止めリング44とを備えて構成されている。揺動軸39は、軸線を左右方向に向けていて、アウタタンク29の側壁部に貫通状態で取り付けられている。揺動軸39は、軸線回りに回動可能であり、揺動軸39のうちアウタタンク29の外部に突出した外端部には、手動操作用のレバー40が一体的に揺動し得るように取り付けられている。揺動軸39のうちアウタタンク29内に収容された内端部には、揺動軸39から径方向外方へ突出した形態の第1アーム部45が形成されている。第1アーム部45には玉鎖41の上端部が連結され、玉鎖41は、インナタンク30内において第1アーム部45から垂れ下がった状態となっている。
玉鎖41の下端部には弁体42が連結されている。弁体42は、インナタンク30の底部に上下方向の揺動を可能に取り付けられている。弁体42が上昇すると、給水口31が開放されてフロート弁38が開弁状態となり、インナタンク30に貯留されている洗浄水Wが便鉢部19へ供給される。弁体42が下降すると、給水口31が閉塞されてフロート弁38が閉弁状態となり、インナタンク30から便鉢部19への洗浄水Wの供給が停止する。フロート43は、玉鎖41に対し長さ方向に沿って相対変位し得るように取り付けられている。
止めリング44は、フロート43より上方の位置において玉鎖41に固定して取り付けられている。フロート43は、止めリング44に当接することより、玉鎖41に対して上方へ相対移動することを規制される。玉鎖41に止めリング44を固定することにより、フロート43が弁体42に対して浮力を付与可能な浮力付与形態となり、フロート弁38が、上水道設備から洗浄水タンク28に支障なく水が供給される平常時に対応した平常モードとなる。
<開弁用操作機構46>
便器装置17には、フラッパー弁24とフロート弁38をレバー40のワンアクション操作により連動してほぼ同時に開弁させるための手段として、開弁用操作機構46が設けられている。開弁用操作機構46は、上記の揺動軸39とレバー40に加えて、第1リンクバー47と、第2リンクバー48と、揺動ブラケット49とを備えて構成されている。揺動軸39のうち平面視において作動空間32と対応する位置には、揺動軸39から径方向外方へ延出した第2アーム部50が形成されている。
第2アーム部50には、作動空間32内に収容された第1リンクバー47の上端部が連結されている。第1リンクバー47はアウタタンク29の底壁部を貫通しており、第1リンクバー47の下端部は揺動ブラケット49に連結されている。揺動ブラケット49には、洗浄水タンク28の下方に配された第2リンクバー48の後端部が連結されている。第2リンクバー48の前端部は、フラップ25のリンクアーム27に連結されている。リンクアーム27と第2リンクバー48は、閉弁バネ26の弾性復元力により、常に前方へ付勢されている。
<中蓋51>
中蓋51は、合成樹脂製の単一部材であり、蓋本体部52と、周壁部53と、注水口54と、ボトル保持部58とを備えている。蓋本体部52は、全体として概ね水平な板状をなし、インナタンク30の上面の開口部のほぼ全体を覆うようになっている。周壁部53は、蓋本体部52の外周縁の全領域から上方へ立ち上がった形態である。
注水口54は、蓋本体部52の一部を上面から下面まで貫通するように切欠した形態である。蓋本体部52の下面には、注水口54の開口縁に沿って下方へ筒状に突出した形態のスカート部55が形成されている。蓋本体部52の上面には、蓋本体部52の右側縁部(外周縁)から左方(注水口54側)に向かって次第に低くなるように傾斜した傾斜面56が形成されている。同じく蓋本体部52の上面には、蓋本体部52の左側縁部(外周縁)から右方(注水口54側)に向かって次第に低くなるように傾斜した傾斜面56が形成されている。
中蓋51には、スカート部55の内周面から注水口54の中心部に向かって延出した複数の支持板部57が形成されている。複数の支持板部57の延出端部は、平面視円形の筒状をなすボトル保持部58の外周面に連なっている。即ち、ボトル保持部58は、複数の支持板部57により、スカート部55の内周面(注水口54の開口縁)から離間した状態で注水口54の開口領域内に配置されている。また、複数の支持板部57の上端縁部のうち、ボトル保持部58に連なる領域には、ボトル保持部58に向かって低くなるように傾斜したガイド縁部59が形成されている。
中蓋51のうち平面視においてオーバーフロー口34と対応する領域には、覆い部60が形成されている。覆い部60は、オーバーフロー口34よりも上方に配置され、平面視においてオーバーフロー口34の全体を覆い隠す形態である。オーバーフロー口34の一部は、平面視においてスカート部55で包囲された領域と重なっている。覆い部60は、スカート部55の下端縁部と一部の支持板部57の下端縁部とに連なった状態となっている。
中蓋51には、蓋本体部52の上面から下面まで上下に貫通した形態のガイド筒部61が形成されている。ガイド筒部61には、浮き62が中蓋51に対して上下方向へ相対移動可能に挿通されるようになっている。浮き62は、全体として上下方向に細長い棒状をなしている。浮き62の比重は、水よりも小さく設定されている。浮き62を水に浮かべると、浮き62のうち上端側の領域が水面より上方へ突出した状態を保つ。浮き62のうち水面より上方に突出した部分の上端部は、指標部63として機能する。
<平常時における使用形態>
便器装置17は、常には、閉弁バネ26の弾性復元力によりレバー40と揺動軸39が初期位置に保持され、フラッパー弁24とフロート弁38が閉弁状態に保たれている。フロート弁38においては、フロート43が浮力付与形態となっており、フロート弁38が平常モードとなっている。洗浄水タンク28には上水道設備から供給された10リットル以上の水が、洗浄水Wとして満水状態で貯留され、便鉢部19内には600cc程度の洗浄水Wが貯留されている。
便器装置17を使用した後、閉弁バネ26の弾力に抗してレバー40を洗浄方向へ回動操作すると、玉鎖41が引き上げられて弁体42が上方へ揺動することにより、給水口31が開放されてフロート弁38が開弁し、洗浄水タンク28内の洗浄水Wが便鉢部19へ供給される。レバー40を回動操作した後、直ぐにレバー40から手を離しても、洗浄水Wの水位が所定位置より高い間は、弁体42がフロート43の浮力により給水口31を開放した状態を保つ。これにより、フロート弁38は一定時間の間、開弁状態を維持するので、洗浄水Wから便鉢部19への洗浄水Wの供給量は、5〜6リットル程度と比較的多い量となる。
また、レバー40を洗浄方向へ回動操作すると、フロート弁38が開弁すると同時に、フラッパー弁24も開弁する。このとき、レバー40の回動によって第1リンクバー47が上昇し、揺動ブラケット49が回動して第2リンクバー48が後方へ変位し、フラップ25が下方へ揺動して排水口20が開放される。フラッパー弁24が開弁すると、便鉢部19内の汚物が、洗浄水Wとともに排出路23内を勢い良く流下する。
上記のように洗浄水タンク28から便鉢部19に供給される洗浄水Wの量は5〜6リットルと多いので、横引配管10へ排出された汚物は、多量の洗浄水Wに乗じて下水管16まで搬送される。したがって、平常時は、洗浄水タンク28から便鉢部19に供給される洗浄水Wだけで、便鉢部19内の汚物を横引配管10へ排出できるとともに、横引配管10へ排出された汚物を下水管16まで搬送することができる。レバー40から手を離すと、フラッパー弁24が閉弁バネ26の付勢により閉弁するが、フラッパー弁24の閉弁後も洗浄水タンク28から便鉢部19へ洗浄水Wが供給されるので、便鉢部19内には、600cc程度の洗浄水Wが貯留される。
<節水時における使用形態>
災害や上水道設備の故障等により洗浄水タンク28への給水が停止した場合は、各便器装置17のフロート弁38において、洗浄水タンク28から便鉢部19への洗浄水Wの供給量を減らすための変更作業を行う。具体的には、まず、外蓋66をアウタタンク29から取外し、中蓋51をインナタンク30から外す。この状態で、玉鎖41から止めリング44を外し、フロート43が玉鎖41に沿って上方へ自由に移動できるようにする。
これにより、フロート43は、玉鎖41を介して弁体42に連結されて弁体42に浮力を付与する浮力付与形態(平常時用の形態)から、弁体42との連結が解除されて弁体42に浮力を付与しない浮力解除形態(断水時用の形態)へ変更される。フロート43が浮力解除形態に変更されると、フロート弁38は平常モードから節水モードに変更される。フロート43を浮力解除形態へ変更した後は、中蓋51をインナタンク30に取り付ける。
節水時において便器装置17を使用した後は、平常時と同様、レバー40を洗浄方向へ回動操作し、直ぐにレバー40から手を離す。レバー40を回動させると、弁体42が上方へ揺動するのでフロート弁38が開弁し、洗浄水タンク28内の洗浄水Wが便鉢部19へ供給される。レバー40から手を離すと、閉弁バネ26の付勢によってレバー40が初期位置に戻る。レバー40が初期位置に戻ると、フロート43の浮力を受けていない弁体42は、自重と洗浄水タンク28内の水圧(洗浄水Wの圧力)により直ちに下方へ揺動して給水口31を閉塞するので、フロート弁38が閉弁状態となる。弁体42が給水口31を開放させている時間は短いので、洗浄水タンク28から便鉢部19へ供給される洗浄水Wの量は、1リットル程度と平常時より少ない。
また、レバー40を洗浄方向へ回動操作すると、平常時と同じくフロート弁38が開弁すると同時にフラッパー弁24も開弁し、便鉢部19内の汚物と洗浄水Wが横引配管10へ排出される。レバー40から手を離すと、フラッパー弁24が閉弁するので、便鉢部19内には平常時と同様、600cc程度の洗浄水Wが貯留される。上記のように、フロート43を浮力解除形態へ変更した状態では、洗浄水タンク28から便鉢部19へ供給される洗浄水Wの量が平常時に比べて少ないので、便鉢部19から横引配管10へ排出された汚物は、下水管16までは到達せず、横引配管10内に留まる。
横引配管10内に残留している汚物を下水管16へ搬送するためには、搬送用給水装置11を使用する。具体的には、便器装置17の使用頻度等を勘案し、水槽12に大量の洗浄水Wを流し込む。水槽12に流し込まれた大量の洗浄水Wは、鉛直方向の給水管13を勢い良く流下して横引配管10に流入し、水勢を維持したまま横引配管10内に溜まった汚物を巻き込んで下水管16へ流出する。このように、搬送用給水装置11に流し込んだ洗浄水Wによって、横引配管10内の汚物がまとめて下水管16へ搬送される。
尚、搬送用給水装置11の使用形態としては、水槽12の底部における給水管13の上端部を栓(図示省略)で塞いで、水槽12に洗浄水Wを貯留しておき、栓(図示省略)を抜くことによって水槽12内の洗浄水Wを横引配管10へ供給するようにしてもよい。
節水時において、洗浄水タンク28に洗浄水Wを補給する作業は、中蓋51をインナタンク30に取り付けた状態で行うことができる。インナタンク30への給水は、バケツ等のような容積の大きい容器や、バケツに比べて容積の小さい飲料ボトル64(ペットボトル)や柄杓(図示省略)等を用いることができる。
バケツで給水する場合には、バケツ内の水を中蓋51の注水口54に向けて流し入れるようにする。このとき、水の一部が注水口54から外れて蓋本体部52の上面を外周側に向かって流れても、中蓋51の外周縁には周壁部53が立ち上がっているので、蓋本体部52の上面の水がインナタンク30とアウタタンク29との間の作動空間32へ溢れ出す虞はない。
注水口54から外れて蓋本体部52の上面の左右両端部側へ流れた水は、傾斜面56の傾斜により注水口54側へ戻ってくる。また、オーバーフロー口34の上方には、覆い部60が設けられているので、バケツから注水口54へ流し込んだ水が、オーバーフロー口34を通って便鉢部19へ排出されてしまう、という虞はない。
飲料ボトル64で給水する際には、飲料ボトル64を上下逆向きにして、飲み口65をボトル保持部58に差し込み、飲料ボトル64の肩部(飲み口65の周囲のドーム状の部分)をガイド縁部59に載置する。これにより、飲料ボトル64の姿勢が安定し、飲料ボトル64が傾く虞がなくなるので、飲料ボトル64から手を離したままでも、飲料ボトル64からインナタンク30(洗浄水タンク28)への給水を行うことができる。
また、中蓋51をインナタンク30に取り付けておいた場合は、浮き62を、ガイド筒部61に挿通し、インナタンク30内の洗浄水Wに浮かべておくことが好ましい。洗浄水Wの貯水量が多い場合は、浮き62の上端部の指標部63が洗浄水タンク28(中蓋51)の上方へ大きく突出した状態となり、洗浄水Wの貯水量が少なくなると、指標部63の高さが低くなる。このように、指標部63の高さを目視することによって、洗浄水タンク28内の洗浄水Wの水位(貯水量)を判別できるので、洗浄水タンク28への洗浄水Wの補給のタイミングを計ることができる。
<実施例1の効果>
便器システムAは、複数の便器装置17と、1基の搬送用給水装置11と、フロート弁38(供給モード変更手段)を備えている。各便器装置17は、横引配管10と連通可能な排水口20を便鉢部19の底部に開口させた形態である。複数の便器装置17は、横引配管10に沿って配置されている。便器装置17には、便鉢部19の排水口20を閉塞する閉弁方向に付勢され、開弁時には排水口20を横引配管10に連通させるフラッパー弁24が設けられている。搬送用給水装置11は、横引配管10のうち複数の便器装置17との接続部位より上流側の部位に接続され、横引配管10へ洗浄水Wを供給し得るようになっている。フロート弁38は、便鉢部19への洗浄水Wの供給量が多い平常モードと、便鉢部19への洗浄水Wの供給量が平常時モードより少ない節水モードとの間で変更可能である。
便器装置17への給水量が制限されない平常時は、フロート弁38を平常モードにして便鉢部19への洗浄水Wの供給量を多くする。これにより、フラッパー弁24の開弁によって便鉢部19から横引配管10へ排出された便鉢部19内の汚物は、便鉢部19に供給された洗浄水Wの流れに乗じて横引配管10から下水管16へ排出される。これに対し、災害時のように便器装置17への供給量が制限される状況下(節水時)においては、フロート弁38を節水モードに変更して便鉢部19への給水量を少なくすれば、洗浄水Wの消費量を低減することができる。節水モードの状態では、便鉢部19内の汚物は、フラッパー弁24の開弁により便鉢部19から横引配管10へ排出されるが、下水管16にまでは到達しない。しかし、横引配管10内に残留している汚物は、搬送用給水装置11から横引配管10へ洗浄水Wを供給することによって下水管16へ搬送することができる。
また、便器装置17には、便鉢部19に供給するための洗浄水Wを貯留する洗浄水タンク28が設けられ、洗浄水タンク28には上記したフロート弁38が設けられている。フロート弁38は、洗浄水タンク28の給水口31を開閉する弁体42と、フロート43とを備えており、本来、洗浄水タンク28から便鉢部19への洗浄水Wの供給と停止を行うバルブ機能を有するものである。フロート43は、弁体42に浮力を付与する浮力付与形態と、弁体42に対する浮力の付与を解除する浮力解除形態との間で変更が可能である。この変更機能をフロート43に持たせることで、フロート弁38は上記した供給モード変更手段としての機能を兼ね備えたものとなっている。
平常時は、フロート43を浮力付与形態にすれば、フロート弁38が平常モードとなり、給水口31の開放時間が長くなるので、洗浄水タンク28から便鉢部19への給水量が多くなる。節水時は、フロート43を浮力解除形態に変更すれば、フロート弁38が節水モードとなり、給水口31の開放時間が短くなるので、洗浄水タンク28から便鉢部19への給水量を少なくすることができる。また、また、節水時は一回当たりの洗浄水Wの使用量が少ないので、節水モードの状態で洗浄水タンク28内に洗浄水Wを貯留して満水の状態にしておけば、複数回の洗浄操作が可能となる。したがって、便器装置17を使用する度にバケツ等で便鉢部19に洗浄水Wを流し込む、という煩わしい作業が不要となる。
また、便器装置17は、便鉢部19に供給するための洗浄水Wを貯留可能なインナタンク30(洗浄水タンク28)と、インナタンク30の上面の開口部に取り付けられた中蓋51とを備えている。中蓋51には、インナタンク30内に水を注入することを可能にする注水口54が形成されている。この構成によれば、節水時(断水時)には、中蓋51を洗浄水タンク28に取り付けた状態のままでも、洗浄水タンク28内に洗浄水Wを補給することができる。注水口54には、飲料ボトル64の飲み口65を保持可能なボトル保持部58が形成されているので、飲料ボトル64の飲み口65をボトル保持部58に嵌合することにより、洗浄水タンク28に水を補給する作業が行い易くなる。
また、中蓋51には、中蓋51の外周縁に沿って立ち上がる周壁部53が形成されている。周壁部53は注水口54を全周に亘って包囲するように配されている。したがって、バケツ等を用いて注水口54から大量の水を洗浄水タンク28(インナタンク30)内に流し込む際に、水の一部が中蓋51の上面に付着しても、その水が中蓋51の外周縁から流れ落ちる虞はない。
また、中蓋51の上面には、中蓋51の外周側から注水口54側に向かって下るように傾斜した傾斜面56が形成されている。したがって、注水口54からインナタンク30(洗浄水タンク28)内に水を流し込む際に、水の一部が中蓋51の上面に付着しても、その水は傾斜面56の傾斜によって注水口54へ誘導されるので、中蓋51の上面に残留する水の量を減らすことができる。
また、洗浄水タンク28(インナタンク30)内には、オーバーフロー口34を上向きに開口させたオーバーフロー管33が設けられ、中蓋51には、オーバーフロー口34の上方に間隔を空けて配された覆い部60が形成されている。この構成によれば、注水口54から水を洗浄水タンク28内に注入する際に、水の一部がオーバーフロー管33に流入してしまうことを防止できる。
また、便器装置17には、便鉢部19に供給するための洗浄水Wを貯留可能な洗浄水タンク28(インナタンク30)と、平面視における洗浄水タンク28の外側からインナタンク30内の水位を目視可能な浮き62が設けられている。浮き62は、水より比重が小さく、水に浮いた状態で水面から上向きに突出する指標部63を有する。浮き62のうち少なくとも指標部63は、洗浄水タンク28の前方や側方から目視することができる。したがって、中蓋51を取り外して洗浄水タンク28(インナタンク30)の内部を上から覗き込まなくても、指標部63と洗浄水タンク28(アウタタンク29)の上端との高さを目視で比較したり、指標部63が洗浄水タンク28の上方へ突出しているか否か等を目視することにより、洗浄水タンク28内の水位を確認することができる。
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図8を参照して説明する。本実施例2の便器システムBは、搬送用給水装置67を上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
搬送用給水装置67は、汚水貯留槽68と、水中ポンプ69と、圧送管70とを備えて構成されている。汚水貯留槽68は、横引配管10のうち最も下流側に位置する便器装置17との接続部位よりも更に下流側の位置に接続されている。水中ポンプ69は汚水貯留槽68内に設置されている。圧送管70の上流端は水中ポンプ69に接続され、圧送管70の下流端は、横引配管10のうち最も上流側に位置する便器装置17との接続部位よりも上流側に接続されている。
横引配管10内に残留している汚物を下水管16へ搬送する際には、水中ポンプ69を起動して汚水貯留槽68内に貯留されている汚水を、圧送管70を通して横引配管10の上流端へ圧送すればよい。本実施例2によれば、便鉢部19内を洗浄するための洗浄水Wを使わずに済むので、節水効果が高い。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、フラッパー弁を閉弁方向に付勢する手段として閉弁バネを用いたが、付勢手段は、ウエイトを用いたものであってもよい。
(2)上記実施例では、平常時にフラッパー弁を開弁する手段として、洗浄水タンクに設けた手動操作タイプのレバーを用いたが、フラッパー弁は、ペダルの足踏み操作で開弁させてもよく、便鉢部にバケツ等で投入した洗浄水の重量や圧力で開弁させてもよい。
(3)上記実施例では、節水時にフラッパー弁を開弁する手段として、洗浄水タンクに設けた手動操作タイプのレバーを用いたが、フラッパー弁は、ペダルの足踏み操作で開弁させてもよく、便鉢部にバケツ等で投入した洗浄水の重量や圧力で開弁させてもよい。
(4)上記実施例では、平常時に、レバーのワンアクション操作により、フラッパー弁の開弁動作と便鉢部への洗浄水の給水を連動させて行うようにしたが、フラッパー弁の開弁と便鉢部への洗浄水の給水は、連動させずに個別に実行されるようにしてもよい。
(5)上記実施例では、節水時に、レバーのワンアクション操作により、フラッパー弁の開弁動作と便鉢部への洗浄水の給水を連動させて行うようにしたが、フラッパー弁の開弁と便鉢部への洗浄水の給水は、連動させずに個別に実行されるようにしてもよい。
(6)上記実施例では、平常時に、フラッパー弁が閉弁している状態で便鉢部に洗浄水を溜めるようになっているが、フラッパー弁が閉弁している状態で便鉢部に洗浄水を溜めないようにしてもよい。
(7)上記実施例では、節水時に、フラッパー弁が閉弁している状態で便鉢部に洗浄水を溜めるようになっているが、フラッパー弁が閉弁している状態で便鉢部に洗浄水を溜めないようにしてもよい。
(8)上記実施例では、洗浄水タンクに供給モード変更手段を設けることにより、節水時にも洗浄水タンク内の洗浄水を便鉢部に供給するようにしたが、洗浄水タンクに供給モード変更手段を設けず、節水時には、洗浄水タンクへの給水を行わずに、バケツ、柄杓、飲料ボルト(ペットボトル)等を用いて手作業によって洗浄水を便鉢部に流し込み、レバーの操作によって便鉢部内の汚物を横引配管へ排出するようにしてもよい。
(9)上記実施例では、搬送用給水装置が便器装置としての機能を有しない専用の単機能装置であるが、搬送用給水装置は便器装置としての機能を兼ね備えたものであってもよい。便器装置兼用の搬送用給水装置は、他の便器装置と同一構造であってもよく、他の便器装置とは異なる構造であってもよい。
(10)上記実施例では、フロートを浮力付与形態から浮力解除形態へ変更する手段として、フロートの止めリングを玉鎖から外してフロートと弁体の連結を解除するようにしたが、フロートを浮力解除形態へ変更する手段としては、フロート内に水を注入してもよく、フロートに錘を載せてもよい。また、1つの弁体に2本の玉鎖を接続して一方の玉鎖にフロートを取付ける構造とした上で、フロートが取り付けられている玉鎖を、フロートと玉鎖を連結した状態のままで弁体から切り離してもよく、フロートが取り付けられている玉鎖を切断してフロートを弁体から切り離してもよい。
(11)上記実施例では、フロートを浮力解除形態へ変更するときに止めリングを玉鎖から外すようにしたが、止めリングは、玉鎖から外さずに、玉鎖に対して自由に昇降可能に遊嵌させておくようにしてもよい。
(12)上記実施例では、中蓋に注水口が形成されているが、中蓋は、注水口を有しないものであってもよい。
(13)上記実施例では、中蓋に周壁部が形成されているが、中蓋は周壁部を有しないものであってもよい。
(14)上記実施例では、中蓋の上面に傾斜面が形成されているが、中蓋は傾斜面を有しないものであってもよい。
(15)上記実施例では、洗浄水タンクに水位確認部材を設けているが、洗浄水タンクは水位確認部材を有しないものであってもよい。
(16)上記実施例では、水位確認部材が水に浮かべて使用する浮きであるが、水位確認部材は、洗浄水タンクの上方に配置したミラーであってもよい。この場合、ミラーを洗浄水タンクの上方に斜めの向きにして配置し、便器装置の前方から洗浄水タンクの内部がミラーに映るようにしてもよい。
(17)上記実施例では、ライフラインが止まって洗浄水タンクに手作業で水を補給する場合に、中蓋を取り付けたままで水を洗浄水タンク内に注入するようにしたが、中蓋を外した状態で水を洗浄水タンクに補給するようにしてもよい。この場合、外した中蓋を洗浄水タンクの側面等に引っ掛けておくことで、ライフラインが止まっていることや、平常時とは違う形態で便器装置を使用すべきこと等を、周知させることができる。
(18)上記実施例において、洗浄水タンクの外面に、給水用の柄杓や折り畳み式バケツを掛けておくためのホルダを設けてもよい。
(19)上記実施例において、外蓋の裏面に、給水用の柄杓や折り畳み式バケツを収容するための収納スペースを設けてもよい。
(20)上記実施例において、外蓋を、蛇腹状に変形可能な形態とすることでバケツとしての機能を持たせるようにしてもよい。
A,B…便器システム
W…洗浄水
10…横引配管
11,67…搬送用給水装置
17…便器装置
19…便鉢部
20…排水口
24…フラッパー弁
28…洗浄水タンク
31…給水口
33…オーバーフロー管
34…オーバーフロー口
38…フロート弁(供給モード変更手段)
42…弁体
43…フロート
51…中蓋
53…周壁部
54…注水口
56…傾斜面
60…覆い部
62…浮き(水位確認部材)

Claims (6)

  1. 横引配管と連通可能な排水口が便鉢部の底部に開口しており、前記横引配管に沿って配置された複数の便器装置と、
    前記便器装置に設けられ、前記排水口を閉塞する閉弁方向に付勢され、開弁時には前記排水口を前記横引配管に連通させるフラッパー弁と、
    前記横引配管のうち前記複数の便器装置との接続部位より上流側の部位に接続可能であり、前記横引配管へ洗浄水を供給可能な搬送用給水装置と、
    前記便鉢部への洗浄水の供給量が多い平常モードと、前記便鉢部への洗浄水の供給量が前記平常時モードより少ない節水モードとの間で変更可能な供給モード変更手段とを備えていることを特徴とする便器システム。
  2. 前記便器装置には、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設けられ、
    前記供給モード変更手段が、
    前記洗浄水タンクの給水口を開閉する弁体と、
    前記弁体に浮力を付与する浮力付与形態と前記弁体に対する浮力の付与を解除する浮力解除形態との間で変更が可能なフロートを備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載の便器システム。
  3. 前記便器装置に設けられ、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留可能な洗浄水タンクと、
    前記洗浄水タンクの上面の開口部に取り付けられた中蓋と、
    前記中蓋に形成され、前記洗浄水タンク内に水を注入することを可能にする注水口とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の便器システム。
  4. 前記中蓋に形成され、前記中蓋を包囲するように配された周壁部と、
    前記中蓋の上面に形成され、前記中蓋の外周側から前記注水口側に向かって下るように傾斜した傾斜面とを備えていることを特徴とする請求項3記載の便器システム。
  5. 前記洗浄水タンク内においてオーバーフロー口を上向きに開口させたオーバーフロー管と、
    前記中蓋に形成され、前記オーバーフロー口の上方に間隔を空けて配された覆い部とを備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の便器システム。
  6. 前記便器装置に設けられ、前記便鉢部に供給するための洗浄水を貯留可能な洗浄水タンクと、
    前記洗浄水タンク内の水位を平面視における前記洗浄水タンクの外側から目視確認可能な水位確認部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の便器システム。
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