JP2019203039A - シルセスキオキサン組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ金属触媒を使用して得られるシルセスキオキサンを含む組成物であって、長期間、安定に保存することが可能な組成物を提供する。【解決手段】本発明の組成物は、シルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩を含み、前記酸の含有量が下記シルセスキオキサンの0.1〜990ppmの範囲である。前記シルセスキオキサンの数平均分子量は500〜10000であることが好ましい。また、80℃で50時間加熱後のシルセスキオキサンの数平均分子量の上昇値は3000以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明はシルセスキオキサンを含む組成物に関する。より詳しくは、シルセスキオキサンを長期間、安定に保存することが可能な組成物に関する。
液晶ディスプレイ等の表示装置には、従来、非常に高い表面硬度を有する材料としてガラス基材が使用されていたが、ガラス基材は重い上、屈曲性が乏しく、割れやすいことが問題であった。
一方、プラスチック基材は、軽く、割れにくく、且つ屈曲性に優れる。しかし、プラスチック基材は、ガラス基材に比べて表面硬度が低いことから、プラスチック基材の表面にハードコート層を貼り合わせて表面硬度を向上させる方法が採用されている。そして、ハードコート層を形成するための材料として、重合性基を有するシルセスキオキサン等のシリコーン樹脂を使用することが知られている。
シリコーン樹脂の製造方法としては、アルカリ触媒の存在下で加水分解性三官能シラン化合物を加水分解し、更に重縮合する方法が知られている。そして、反応終了後、前記触媒は水洗によって除去することが行われている(例えば、特許文献1)。
特開2010−096848号公報
しかし、アルカリ触媒として特にアルカリ金属触媒を使用する場合、水洗によって完全に除去することは非常に困難であり、シリコーン樹脂中に残存するアルカリ金属触媒によって、シリコーン樹脂のシラノール基が脱水縮合して高分子量化し易く、保存安定性が悪くなることがわかった。
従って、本発明の目的は、アルカリ金属触媒を使用して得られるシルセスキオキサンを含む組成物であって、長期間、安定に保存することが可能な組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、アルカリ金属触媒を使用して、長期間、安定に保存することが可能なシルセスキオキサンを含む組成物を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、シリコーン樹脂中に残存するアルカリ金属触媒を適量の酸で中和することにより、シリコーン樹脂のシラノール基の重縮合反応を抑制することができ、シリコーン樹脂の保存安定性を向上することができることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、下記シルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩を含み、前記酸の含有量が下記シルセスキオキサンの0.1〜990ppmの範囲である組成物を提供する。
シルセスキオキサン:下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RaSiO2/2(ORb)] (II)
[式(II)中、Raは前記に同じ。Rbは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位を含むシロキサン構成単位からなり、
前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%であるシルセスキオキサン。
本発明は、また、式(I)、(II)中のRaがエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、シルセスキオキサンの数平均分子量が500〜10000である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、シルセスキオキサンを構成するシロキサン構成単位全量に占める、式(I)で表される構成単位と式(II)で表される構成単位の含有量の比(前者/後者;モル比)が0.1〜100である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、80℃で50時間加熱後のシルセスキオキサンの数平均分子量の上昇値が3000以下である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、酸が、ケトン及び/又はエーテルに対する溶解度が0.5以上の酸である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、酸がカルボン酸である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、酸が多価カルボン酸である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、水含有量が100000ppm以下である前記の組成物を提供する。
本発明は、また、下記工程1〜3を経て前記の組成物を得る組成物の製造方法を提供する。
工程1:下記式(a)
aSi(X13 (a)
(式中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。X1はORb基又はハロゲン原子を示し、前記Rbは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表される化合物を、アルカリ金属触媒存在下における加水分解及び重縮合反応に付して、下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは前記に同じ]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RaSiO2/2(ORb)] (II)
[式(II)中、Ra、Rbは前記に同じ]
で表される構成単位を含むシロキサン構成単位からなり、
前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%であるシルセスキオキサンを得る工程
工程2:水洗工程
工程3:酸又はその酸性塩を添加してアルカリ金属触媒を中和する工程
シルセスキオキサンにアルカリ金属触媒が含まれると、アルカリ金属触媒によって前記シルセスキオキサンのシラノール基の重縮合反応が促進されることにより保存安定性が低下するが、本発明の組成物は、アルカリ金属触媒を使用して得られたシルセスキオキサンに適量の酸が添加された構成を有するため、シルセスキオキサンに含まれるアルカリ金属触媒が前記酸によって中和され、前記アルカリ金属触媒によって引き起こされるシルセスキオキサンのシラノール基の重縮合反応を抑制することができ、保存安定性に優れる。
そして、本発明の組成物に硬化触媒を配合して得られる硬化性組成物は、硬化させることにより、高い表面硬度と屈曲性を兼ね備えた硬化物を形成できる。そのため、本発明の組成物は、ハードコート層や表面保護フィルムの形成用途に好適に使用することができる。
実施例で得られた組成物(1)の保存安定性試験後の29Si−NMRスペクトル測定結果を示す図である。
[組成物]
本発明の組成物は、後述のシルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩を含み、前記酸の含有量が前記シルセスキオキサンの0.1〜990ppmの範囲であることを特徴とする。尚、本明細書における「ppm」は「重量ppm」を意味する。
前記酸の含有量は、本発明の組成物中のシルセスキオキサンの含有量の0.1〜990ppmの範囲であり、酸の含有量の上限は、好ましくは500ppm、より好ましくは300ppm、更に好ましくは250ppm、特に好ましくは180ppm、最も好ましくは100ppm、とりわけ好ましくは15ppmである。酸の含有量が前記範囲であると、過剰な酸によるシルセスキオキサンの重合性基の重合反応(重合性基がエポキシ基を含有する基である場合は開環重合反応)の進行を抑制しつつ、アルカリ金属化合物を中和して、アルカリ金属化合物によるシルセスキオキサンのシラノール基の重縮合反応の進行を抑制することができ、優れた保存安定性が得られる。
前記酸には無機酸や有機酸が含まれる。また、前記酸の酸性塩(例えば、前記酸とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩であって酸性のもの)も含まれる。本発明における酸としては、有機酸又はその酸性塩が好ましく、特に後述の、カルボン酸、カルボン酸アルカリ金属塩、及びカルボン酸アルカリ土類金属塩から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記酸のアルカリ金属塩(例えば、Na塩、K塩、Cs塩等;前記酸とアルカリ金属との塩であって酸性のものは除く)の含有量は、シルセスキオキサンの製造工程で混入したアルカリ金属触媒の量に対応する。
本発明の組成物は、シルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩以外にも必要に応じて他の化合物を含有していてもよいが、本発明の組成物全量における、シルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩の合計含有量の占める割合は、例えば50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上である。尚、上限は100重量%である。
また、アルカリ金属化合物(例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機酸塩、アルコキシド、アリールオキシド等)の含有量は、本発明の組成物中のシルセスキオキサンの含有量の、例えば200ppb以下、好ましくは100ppb以下、より好ましくは50ppb以下、更に好ましくは10ppb以下、特に好ましくは1ppb以下である。そのため、本発明の組成物は、アルカリ金属化合物によるシルセスキオキサンのシラノール基の重縮合反応の進行を抑制することができ、保存安定性に優れる。
本発明の組成物は、製造工程で触媒として使用されることで、組成物中に混入したアルカリ金属化合物(当該化合物は、組成物中のシルセスキオキサンの重縮合反応を促進する効果を有する化合物である)が酸によって中和されて触媒作用を喪失するため、組成物中のシルセスキオキサンの重縮合反応の進行が抑制される。そのため、本発明の組成物は保存安定性に優れる。
本発明の組成物を80℃で50時間加熱した後の、組成物中のシルセスキオキサンの数平均分子量の上昇値は、例えば3000以下、好ましくは2000以下、より好ましくは1500以下、更に好ましくは1000以下、更に好ましく800以下、更に好ましくは600以下、更に好ましくは500以下、特に好ましくは400以下、最も好ましくは200以下、とりわけ好ましくは150以下である。
本発明の組成物は水分を含有していてもよいが、保存安定性に優れる点において、水含有量は組成物全量(若しくは、シルセスキオキサンの含有量)に対して、例えば100000ppm以下、好ましくは50000ppm以下、より好ましくは20000ppm以下、更に好ましくは15000ppm以下、特に好ましくは10000ppm以下、最も好ましくは2000ppm以下である。
特に、酸としてグルタル酸やシュウ酸等の2価のカルボン酸を使用する場合、本発明の組成物は水分を含有していてもよいが、保存安定性に優れる点において、水含有量は組成物全量(若しくは、シルセスキオキサンの含有量)に対して、例えば50000ppm以下、好ましくは20000ppm以下である。
特に、酸としてクエン酸等の3価以上のカルボン酸を使用する場合、本発明の組成物は水分を含有していてもよいが、保存安定性に優れる点において、水含有量は組成物全量(若しくは、シルセスキオキサンの含有量)に対して、例えば15000ppm以下、好ましくは10000ppm以下、特に好ましくは8000ppm以下、最も好ましくは5000ppm以下である。
本発明の組成物は、製造工程で使用する溶媒(例えば、ケトンやエーテル)を含有していてもよいが、塗布性の点において、溶媒含有量はシルセスキオキサンの含有量の100重量%以下であることが好ましく、より好ましくは80重量%以下、特に好ましくは60重量%以下、最も好ましくは40重量%以下、とりわけ好ましくは30重量%以下である。
本発明の組成物がシルセスキオキサンとして重合性基を含有するシルセスキオキサン(すなわち、前記式(I)(II)で表され、式中のRaが重合性基である構成単位を含むシルセスキオキサン)を含有する場合、これに硬化触媒(例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤等)や、必要に応じてシルセスキオキサン以外の重合性化合物を添加して得られる硬化性組成物は、活性エネルギー線照射及び/又は加熱処理を施すことで、シルセスキオキサンに含まれる重合性基の重合反応を進行させることができ、且つシルセスキオキサンに含まれるシラノール基同士の脱水縮合も進行することにより、硬化物を形成する。
前記硬化物は高い表面硬度を有し、膜厚が30μmの硬化物の鉛筆硬度は、例えば6H以上である。尚、鉛筆硬度は、JIS K5600−5−4に記載の方法に準じて評価することができる。
前記硬化物は屈曲性に優れ、クラック(ひび割れ)を発生させることなく屈曲させることができ、例えば30μmの厚みの硬化物を、JIS K−5600−5−1に準拠した方法でステンレス製棒に巻き付けた場合、直径が例えば18mmを超え40mm以下のステンレス製棒であっても、クラックが発生することがない。
従って、本発明の組成物は、ハードコート層や表面保護フィルム(例えば、有機ELディスプレイや電子ペーパー等のフレキシブルディスプレイの表面保護フィルム)等の形成用材料として好適に使用することができる。
(シルセスキオキサン)
本発明におけるシルセスキオキサンは、下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RaSiO2/2(ORb)] (II)
[式(II)中、Raは前記に同じ。Rbは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位を含むシロキサン構成単位(=シロキサン結合を含む構成単位)からなり、
前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%である。
上記式(I)で表される構成単位(「T3体」と称する場合がある)をより詳細に記載すると、下記式(I')で表される。また、上記式(II)で表される構成単位(「T2体」と称する場合がある)をより詳細に記載すると、下記式(II')で表される。下記式(I')で表される構造中に示されるケイ素原子に結合した3つの酸素原子はそれぞれ、他のケイ素原子(式(I')に示されていないケイ素原子)と結合している。また、下記式(II')で表される構造中に示されるケイ素原子の上と下に位置する2つの酸素原子もそれぞれ、他のケイ素原子(式(II')に示されていないケイ素原子)に結合している。即ち、上記T3体及びT2体は、いずれも対応する加水分解性三官能シラン化合物の加水分解及び重縮合反応により形成される構成単位(T単位)である。
Figure 2019203039
上記式中のRaは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。
前記Raにおける重合性基としては、例えば、エポキシ基を含有する基等のカチオン重合性基や、(メタ)アクリロイル基を含有する基等のラジカル重合性基が挙げられる。
重合性基としてのエポキシ基を含有する基には、オキシラン環を有する公知乃至慣用の基[例えば、下記式(1a)〜(1d)で表される基]が含まれる。
Figure 2019203039
上記式中、R1a、R1b、R1c、R1dは、同一又は異なって、直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基を示し、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、デカメチレン基等の炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。
前記エポキシ基を含有する基としては、なかでも、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基及び/又は3−グリシジルオキシプロピル基であることが好ましく、Ra全量における2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基と3−グリシジルオキシプロピル基の合計含有量は、例えば50モル%以上(好ましくは60〜100モル%、特に好ましくは70〜100モル%、最も好ましくは80〜100モル%)であることが好ましい。
重合性基としての(メタ)アクリロイル基を含有する基には、アクリロイル基(CH2=CHCO−)、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基等が含まれる。
前記置換若しくは無置換のアリール基におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
前記置換若しくは無置換のアラルキル基におけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
前記置換若しくは無置換のシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
前記置換若しくは無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
前記置換若しくは無置換のアルケニル基におけるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の直鎖又は分岐鎖状のアルケニル基が挙げられる。
前記置換アリール基、置換アラルキル基、置換シクロアルキル基、置換アルキル基、置換アルケニル基としては、上述のアリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルキル基、アルケニル基における水素原子又は主鎖骨格の一部若しくは全部が、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シロキサン基、ハロゲン原子、メルカプト基、アミノ基、及び水酸基からなる群より選択された少なくとも1種で置換された基が挙げられる。
前記Raとしては、なかでも重合性基が好ましく、特に、エポキシ基を含有する基等のカチオン重合性基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基等のラジカル重合性基が好ましく、とりわけ、エポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基が好ましい。
上記式中の(ORb)基は、水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。
本発明においては、特に、前記式(I)で表され、式中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である構成単位と、前記式(II)で表され、式中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50モル%以上であるシルセスキオキサンが好ましい。
シルセスキオキサンの構造としては、例えば、ラダー型構造、カゴ型構造、不完全カゴ型構造、ランダム型構造が含まれる。
シルセスキオキサンにおける上記式(I)で表される構成単位(T3体)と、上記式(II)で表される構成単位(T2体)の割合[T3体/T2体;モル比]は、例えば0.1〜100、好ましくは1〜70、より好ましくは5〜60である。
シルセスキオキサンにおける上記割合[T3体/T2体]は、例えば、29Si−NMRスペクトル測定により求めることができる。29Si−NMRスペクトルにおいて、上記式(I)で表される構成単位(T3体)におけるケイ素原子と、上記式(II)で表される構成単位(T2体)におけるケイ素原子とは、異なる位置(化学シフト)にシグナル(ピーク)を示すため、それぞれのピークの積分比を算出することにより、上記割合[T3体/T2体]が求められる。
尚、シルセスキオキサンの29Si−NMRスペクトルは、例えば、下記の装置及び条件により測定することができる。
測定装置:商品名「JNM−ECA500NMR」(日本電子(株)製)
溶媒:重クロロホルム
積算回数:1800回
測定温度:25℃
シルセスキオキサンがラダー型構造を有する場合、それは、FT−IRスペクトルにおいて1050cm-1付近と1150cm-1付近にそれぞれ固有吸収ピークを有することから確認できる。また、シルセスキオキサンが不完全カゴ型構造を有する場合、それは、FT−IRスペクトルにおいて1050cm-1付近と1150cm-1付近には固有吸収ピークを有さず、1100cm-1付近に一つの固有吸収ピークを有することから確認できる[参考文献:R.H.Raney, M.Itoh, A.Sakakibara and T.Suzuki, Chem. Rev. 95, 1409(1995)]。
尚、シルセスキオキサンのFT−IRスペクトルは、例えば、下記の装置及び条件により測定することができる。
測定装置:商品名「IRAffinity−1」((株)島津製作所製)
測定方法:透過法
分解能:4cm-1
測定波数域:400〜4000cm-1
積算回数:16回
シルセスキオキサンを構成するシロキサン構成単位には、上記式(I)、(II)で表される構成単位(T単位)以外にも、[Ra 3SiO1/2]で表される構成単位(いわゆるM単位)、[Ra 2SiO]で表される構成単位(いわゆるD単位)、及び[SiO2]で表される構成単位(いわゆるQ単位)からなる群より選択される少なくとも1種のシロキサン構成単位を有していてもよいが、シルセスキオキサンにおけるシロキサン構成単位の全量[全シロキサン構成単位;M単位、D単位、T単位、及びQ単位の全量](100モル%)に対するT単位の割合は50〜100モル%であり、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは65〜100モル%、特に好ましくは70〜100モル%、最も好ましくは80〜100モル%である。上記割合を50モル%以上とすることにより硬化性が向上し、得られる硬化物の表面硬度がより高くなる傾向がある。尚、上記式中のRaは前記に同じ。
従って、シルセスキオキサンを構成するシロキサン構成単位の全量[全シロキサン構成単位;T単位、M単位、D単位、及びQ単位を含む](100モル%)に対する、重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)を有するT単位の割合[=前記式(I)で表され、式中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である構成単位と、前記式(II)で表され、式中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である構成単位の総量]は、例えば50〜100モル%、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは65〜100モル%、特に好ましくは70〜100モル%、最も好ましくは80〜99モル%である。尚、シルセスキオキサンにおける各シロキサン構成単位の割合は、例えば、原料の組成やNMRスペクトル測定等により算出できる。
シルセスキオキサンのGPCによる標準ポリスチレン換算の分子量分散度(Mw/Mn)は、例えば1.0〜3.0、好ましくは1.1〜2.0、より好ましくは1.2〜1.9、特に好ましくは1.45〜1.80、最も好ましくは1.45〜1.70である。分子量分散度を3.0以下とすることにより、硬化物の表面硬度がより高くなる傾向がある。一方、分子量分散度を1.0以上とすることにより、液状となりやすく、取り扱い性が向上する傾向がある。
シルセスキオキサンのGPCによる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、例えば500〜10000であり、好ましくは1000〜8000、特に好ましくは1500〜6000である。数平均分子量が500以上であると、耐熱性や耐擦傷性に優れた硬化物が得られる傾向がある。一方、数平均分子量が10000以下であると、他の成分との相溶性が良好であり、使用性に優れる傾向がある。
シルセスキオキサンの重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基又は(メタ)アクリロイル基)当量は、例えば50〜3000g/eqであり、上限は、好ましくは2000g/eq、より好ましくは1500g/eq、更に好ましくは1000g/eq、特に好ましくは500g/eq、最も好ましくは300g/eqである。下限は、好ましくは100g/eq、より好ましくは150g/eqである。前記重合性基当量を3000g/eq以下とすることにより、高い耐熱性を有する硬化物が得られる傾向がある。また、前記重合性基当量を50g/eq以上とすることにより、適度な流動性が得られ、取扱性に優れる傾向がある。
尚、シルセスキオキサンの数平均分子量、分子量分散度は、実施例に記載の装置及び条件により測定することができる。
[組成物の製造方法]
上記組成物は、下記工程1〜3を経て製造することができる。
工程1:下記式(a)
aSi(X13 (a)
(式中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。X1はORb基又はハロゲン原子を示し、前記Rbは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表される化合物を、アルカリ金属触媒存在下における加水分解及び重縮合反応に付して、下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは前記に同じ]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RaSiO2/2(ORb)] (II)
[式(II)中、Ra、Rbは前記に同じ]
で表される構成単位を含むシロキサン構成単位からなり、
前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%であるシルセスキオキサンを得る工程
工程2:水洗工程
工程3:酸又はその酸性塩を添加してアルカリ金属触媒を中和する工程
(工程1)
加水分解性シラン化合物をアルカリ金属触媒存在下における加水分解及び重縮合反応に付して、シルセスキオキサンを得る工程である。
本発明においては、加水分解性シラン化合物として、少なくとも、上記式(a)で表される化合物を使用する。上記式(a)で表される化合物は、シルセスキオキサンにおける式(I)で表される構成単位、及び式(II)で表される構成単位を形成する化合物であり、式(a)中のRaは、上記式(I)及び式(II)中のRaに対応する。
式(a)で表される化合物としては、式(a)中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である化合物を含有することが好ましく、式(a)で表される化合物全量(100モル%)に対する、前記式(a)中のRaが重合性基(好ましくはカチオン重合性基又はラジカル重合性基、特に好ましくはエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基)である化合物の含有割合は50モル%以上であることが好ましく、より好ましくは60〜100モル%、特に好ましくは70〜100モル%、最も好ましくは80〜100モル%である。
上記式(a)中のX1は(ORb)基又はハロゲン原子を示す。前記(ORb)基としては水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。また、前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。X1としては、なかでも炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。尚、3つのX1は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(a)で表される化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記式(a)で表される化合物以外の加水分解性シラン化合物(例えば、上記式(a)で表される化合物以外の加水分解性三官能シラン化合物、M単位を形成する加水分解性単官能シラン化合物、D単位を形成する加水分解性二官能シラン化合物、Q単位を形成する加水分解性四官能シラン化合物等)を併用してもよい。加水分解性シラン化合物の使用量や組成は、所望するシルセスキオキサンの構造に応じて適宜調整できる。
加水分解性シラン化合物を2種以上使用する場合、2種以上の加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応は、同時に行うこともできるし、逐次行うこともできる。
加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応は、アルカリ金属触媒の存在下で行う。前記アルカリ金属触媒としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機酸塩、アルコキシド、アリールオキシド等のアルカリ金属化合物が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらは水や溶媒等に溶解又は分散させた状態で使用することもできる。
前記アルカリ金属の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等が挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等が挙げられる。
前記アルカリ金属の有機酸塩としては、アルカリ金属と1価の有機酸との塩が好ましく、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム等のアルカリ金属のカルボン酸塩(好ましくはアルカリ金属と1価のカルボン酸との塩、特に好ましくはアルカリ金属の酢酸塩)などが挙げられる。
前記アルカリ金属のアルコキシドとしては、例えば、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属のC1-5アルコキシドが挙げられる。
前記アルカリ金属のアリールオキシドとしては、例えば、ナトリウムフェノキシド等のアルカリ金属のC6-11アリールオキシドが挙げられる。
アルカリ金属触媒の使用量は、加水分解性シラン化合物1モルに対して、例えば0.002〜0.200モル程度である。
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応には水が使用される。水の使用量は、特に限定されず、加水分解性シラン化合物1モルに対して、0.5〜20モルの範囲内で適宜調整することができる。
上記水の添加方法は、特に限定されず、水の全量を一括添加してもよいし、逐次添加してもよい。逐次的に添加する際には、連続的に添加してもよいし、間欠的に添加してもよい。
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応は、溶媒の存在下で行うこともできるし、非存在下で行うこともできる。なかでも溶媒の存在下で行うことが好ましい。上記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記溶媒としては、なかでも、ケトン及び/又はエーテルが水とシルセスキオキサンに対する溶解性に優れ、且つ加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応を阻害しない点で好ましく、とりわけケトンが好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されず、加水分解性シラン化合物1重量部に対して0〜20重量部の範囲内で、所望の反応時間等に応じて、適宜調整することができる。
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び重縮合反応を行う際の反応温度は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは45〜80℃である。また、上記加水分解及び重縮合反応の反応時間は、0.1〜10時間が好ましく、より好ましくは1.5〜8時間である。また、上記加水分解及び重縮合反応は、常圧下で行うこともできるし、加圧下又は減圧下で行うこともできる。尚、上記加水分解及び重縮合反応を行う際の雰囲気としては、例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気下、空気雰囲気下等の酸素存在下等の何れであってもよいが、不活性ガス雰囲気下が好ましい。
(工程2)
工程2は水洗工程である。工程1で得られた生成物中には、シルセスキオキサンと共に工程1で使用したアルカリ金属触媒が含まれ、前記アルカリ金属触媒はシルセスキオキサンの重縮合反応を促進して、保存安定性を低下させる。本工程はシルセスキオキサンの保存安定性を低下させるアルカリ金属触媒を水洗によって除去する工程である。水洗処理は繰り返し行ってもよい。
工程2を経て得られた生成物(シルセスキオキサンを含む)には、工程3に付す前に、例えば、濾過、濃縮、蒸留等の処理を施して、水洗工程等で混入した水分を除去することが、保存安定性を向上する効果が得られる点で好ましい。水分含有量が高いとシルセスキオキサンに含まれるシラノール基の反応性が上昇し、分子間での脱水縮合反応が促進されることにより、保存安定性が低下する傾向がある。
(工程3)
工程3は、工程2を経て得られた生成物(シルセスキオキサンを含む)に酸又はその酸性塩を添加して、工程1で使用したアルカリ金属触媒であって、水洗後にも残存するアルカリ金属触媒を中和する工程である。アルカリ金属触媒を水洗処理によって完全に除去することは困難であるが、生成物中に残存するアルカリ金属触媒を酸又はその酸性塩で中和することによって、アルカリ金属触媒の触媒作用を喪失させることができ、シルセスキオキサンの保存安定性を向上することができる。
酸又はその酸性塩の添加量は、生成物中のアルカリ金属触媒を中和するのに十分な量(すなわち、添加量=アルカリ金属触媒の中和に消費される量+残存する量)であることが好ましく、アルカリ金属触媒と塩を形成してもなお残存する酸の量が、組成物中のシルセスキオキサン量の0.1〜990ppm(上限は、好ましくは500ppm、より好ましくは300ppm、更に好ましくは250ppm、特に好ましくは180ppm、最も好ましくは100ppm、とりわけ好ましくは15ppm)の範囲となる量であることが好ましい。中和後に残存する酸の量が0.1ppm以上となる範囲で酸又はその酸性塩を添加すると、シルセスキオキサンの製造工程で混入したアルカリ金属触媒を完全に中和して、アルカリ金属触媒によるシルセスキオキサンの重縮合反応の進行を抑制することができる。また、中和後に残存する酸の量が990ppm以下となる範囲で酸又はその酸性塩を添加すると、過剰な酸又はその酸性塩によるシルセスキオキサンの重合性基の重合反応(重合性基がエポキシ基を含有する基である場合は開環重合反応)の進行を抑制することができる。
前記酸としては、アルカリ金属触媒を中和して触媒作用を喪失させる効果を発揮できるものであれば特に制限なく使用することができ、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸;カルボン酸、スルホン酸等の有機酸が挙げられる。前記酸の酸性塩としては、例えば、前記酸とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩であって酸性のものが挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも、有機酸又はその酸性塩が好ましく、特にカルボン酸、カルボン酸アルカリ金属塩、及びカルボン酸アルカリ土類金属塩から選択される少なくとも1種が好ましい。
カルボン酸には1価のカルボン酸や多価カルボン酸が含まれる。n価のカルボン酸は、例えば、下記式(c)で表される。
R−(COOH)n (c)
(式中、Rは単結合又はn価の炭化水素基を示し、nは1以上の整数を示す)
前記Rにおける炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基が含まれる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルキニル基等を挙げることができる。n価の脂肪族炭化水素基は1価の脂肪族炭化水素基の構造式から、(n−1)個の水素原子を除いた基である。
1価の脂環式炭化水素基としては、3〜20員脂環式炭化水素基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル基、シクロへキセニル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基等の橋かけ環式炭化水素基等を挙げることができる。n価の脂環式炭化水素基は1価の脂環式炭化水素基の構造式から、(n−1)個の水素原子を除いた基である。
1価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜14(特に、炭素数6〜10)芳香族炭化水素基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。n価の芳香族炭化水素基は1価の芳香族炭化水素基の構造式から、(n−1)個の水素原子を除いた基である。
上記炭化水素基は、種々の置換基[例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基等)]を有していてもよい。前記脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
前記nは1以上の整数を示し、なかでも1〜5の整数が好ましく、特に好ましくは2〜5の整数、最も好ましくは2〜3の整数、とりわけ好ましくは2である。
式(c)で表されるn価のカルボン酸としては、ケトン及び/又はエーテルに対する溶解度が0.5以上(例えば0.5〜15、好ましくは3〜15、特に好ましくは5〜15)であることが、n価のカルボン酸がブリードアウトするのを抑制することができる点で好ましい。
式(c)で表されるn価のカルボン酸としては、なかでも、前記Rが単結合又はn価の脂肪族炭化水素基であることが、酸性度が高く(例えば、pKa(25℃、溶媒:水)は6以下が好ましく、より好ましくは5.5以下、特に好ましくは5以下である)、工程1で使用のアルカリ金属触媒を捕捉して中和する効果に優れる点、及び工程1において溶媒(例えばケトン及び/又はエーテル、特に好ましくはアセトン及び/又はメチルイソブチルケトン)を使用する場合は、前記溶媒に対する溶解度が5以上(例えば、5〜15)であり、当該n価のカルボン酸がブリードアウトするのを抑制することができる点で好ましい。
前記n価の脂肪族カルボン酸としては、多価の脂肪族カルボン酸が好ましく、特に2価のカルボン酸が好ましい。
前記n価の脂肪族カルボン酸の酸性塩としては、n価(n≧2)の脂肪族カルボン酸のモノ、ジ、・・・、又は(n−1)アルカリ金属塩が好ましく、特に2価のカルボン酸のモノアルカリ金属塩が好ましい。
前記n価の脂肪族カルボン酸としては、n価の鎖状脂肪族カルボン酸が好ましく、特に、シュウ酸、グルタル酸等の、式(c)中のRが単結合、又はn価の直鎖若しくは分岐鎖状脂肪族炭化水素基[より好ましくは、直鎖若しくは分岐鎖状の炭素数1〜5(特に好ましくは炭素数1〜3)の脂肪族炭化水素基]である化合物が好ましく、極めて少量の使用でアルカリ金属触媒を中和することができる点、高温環境下でも使用することができる点、及び毒物・劇物に該当せず安全性に優れる点でグルタル酸がとりわけ好ましい。
前記n価の脂肪族カルボン酸の酸性塩としては、n価(n≧2)の鎖状脂肪族カルボン酸のモノ、ジ、・・・、又は(n−1)アルカリ金属塩が好ましく、特にシュウ酸、グルタル酸等の、式(c)中のRが単結合、又は2価の直鎖若しくは分岐鎖状脂肪族炭化水素基[より好ましくは、直鎖若しくは分岐鎖状の炭素数1〜5(特に好ましくは炭素数1〜3)の脂肪族炭化水素基]である化合物のモノアルカリ金属塩(例えば、シュウ酸モノカリウム等)が好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
尚、生成物の分子量は、下記条件下でのGPC分析により求めた
Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)
Refractive Index Detector 2414(Waters製)
カラム:Tskgel GMHHR−M(東ソー(株)製)×2個
ガードカラム:Tskgel guard column HHRL(東ソー(株)製)
カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)
溶媒:THF
測定条件:40℃
生成物におけるT2体とT3体の割合[T3体/T2体]の測定は、JEOL ECA500(500MHz)による29Si−NMRスペクトル測定により行った。
実施例1
温度計、撹拌装置、還流冷却器、及び窒素導入管を取り付けた300mLのフラスコ(反応容器)に、窒素気流下で2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン161.5mmol(39.79g)、フェニルトリメトキシシラン9mmol(1.69g)、及びアセトン161gを仕込み、50℃に昇温した。このようにして得られた混合物に、5%炭酸カリウム水溶液4.70g(炭酸カリウムとして1.7mmol)を5分かけて添加した後、水30.60gを20分かけて添加した。その後、50℃のまま、重縮合反応を窒素気流下で4時間行った。
重縮合反応後の反応溶液中の生成物を分析したところ、シルセスキオキサン(以後、「ESQ」と称する場合がある、エポキシ当量:189g/eq、数平均分子量:2342、分子量分散度:1.68、T3体/T2体:11)が得られていた。
その後、反応溶液を冷却し、下層液が中性になるまで水洗(詳細には、食塩水で1回洗浄後、更に水で数回洗浄)し、上層液を分取した後、1mmHg、40℃の条件で上層液から溶媒を留去し、無色透明の液状の生成物(1)を得た。生成物(1)中のナトリウム含有量は600ppb、カリウム含有量は150ppbであった。
その後、生成物(1)にグルタル酸(アセトンに対する溶解度:11、pKa(25℃、溶媒:水):4.3)を5ppmの濃度で添加して、組成物(1)を得た。組成物(1)中のグルタル酸濃度は4.4ppmであった。また、組成物(1)中のグルタル酸カリウム濃度は1000ppb、水分含有量は0.2重量%、溶媒(アセトン)含有量は25重量%、炭酸カリウム濃度は検出限界以下であった。
(保存安定性評価)
組成物(1)を保存安定性試験に付した。詳細には、組成物(1)を80℃の温度条件下で50時間静置した。
保存安定性試験後の組成物の29Si−NMRスペクトル測定結果を図1に示す。
保存安定性試験後の組成物中のESQの数平均分子量は2370、分子量分散度は1.67、[T3体/T2体]は12.7、数平均分子量の上昇値[(保存安定性試験後の数平均分子量)−(保存安定性試験前の数平均分子量)]は28であった。このことから、ESQの重合反応が抑制されており、保存安定性に優れることが分かった。
実施例2〜8、比較例1、2
グルタル酸の添加量を表1に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例1〜8、及び比較例1、2の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例9〜16、比較例3、4
グルタル酸に代えてシュウ酸(アセトンに対する溶解度:5.2、pKa(25℃、溶媒:水):1.2)を使用し、シュウ酸の使用量を表2に記載の通りとした以外は実施例1と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例9〜16、比較例3、4の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例17〜20、比較例5、6
溶媒留去の条件を変更した以外は実施例1と同様にして生成物(2)を得た。生成物(2)中の炭酸カリウム濃度は1200ppb、水分含有量は0.1重量%、溶媒(アセトン)含有量は0重量%であった。
生成物(1)に代えて生成物(2)を使用し、且つグルタル酸に代えてクエン酸(アセトンに対する溶解度:8.1、pKa(25℃、溶媒:水):3.08)を使用し、クエン酸の使用量を表3に記載の通りとした以外は実施例1と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例17〜20、比較例5、6の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例21
グルタル酸に代えて酢酸(アセトンに対する溶解度:任意の割合で溶解、pKa(25℃、溶媒:水):4.75)を使用し、酢酸の使用量を表4に記載の通りとした以外は実施例1と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
比較例7
酢酸を使用しなかった以外は実施例21と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例21及び比較例7の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例22
グルタル酸に代えてギ酸(アセトンに対する溶解度:任意の割合で溶解、pKa(25℃、溶媒:水):3.77)を使用し、ギ酸の使用量を表5に記載の通りとした以外は実施例1と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
比較例8
ギ酸を使用しなかった以外は実施例22と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例22及び比較例8の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例23〜26
組成物中の水分含有量が表6に記載の通りとなるよう、溶媒の留去の程度等を調整した以外は実施例3と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例27〜30
組成物中の水分含有量が表7に記載の通りとなるよう、溶媒の留去の程度等を調整した以外は実施例11と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例31〜34
組成物中の水分含有量が表8に記載の通りとなるよう、溶媒の留去の程度等を調整した以外は実施例18と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039
実施例35
5%炭酸カリウム水溶液の使用量を変更した以外は実施例1と同様にして、ESQ(エポキシ当量:189g/eq、数平均分子量:2342、分子量分散度:1.68、T3体/T2体:11)を含む、無色透明の液状の生成物(3)を得た。生成物(3)中のカリウム含有量は10ppmであった。
得られた生成物(3)にグルタル酸を20ppmの濃度で添加して組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例36、比較例9
グルタル酸の添加量を表9に記載の通りに変更した以外は実施例35と同様にして組成物を得、保存安定性を評価した。
実施例35、36、及び比較例9の保存安定性評価結果を下記表にまとめて示す。
Figure 2019203039

Claims (10)

  1. 下記シルセスキオキサンと、酸と、前記酸のアルカリ金属塩を含み、前記酸の含有量が下記シルセスキオキサンの0.1〜990ppmの範囲である組成物。
    シルセスキオキサン:下記式(I)
    [RaSiO3/2] (I)
    [式(I)中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
    で表される構成単位と、下記式(II)
    [RaSiO2/2(ORb)] (II)
    [式(II)中、Raは前記に同じ。Rbは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
    で表される構成単位を含むシロキサン構成単位からなり、
    前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%であるシルセスキオキサン。
  2. 式(I)、(II)中のRaがエポキシ基を含有する基又は(メタ)アクリロイル基を含有する基である、請求項1に記載の組成物。
  3. シルセスキオキサンの数平均分子量が500〜10000である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. シルセスキオキサンを構成するシロキサン構成単位全量に占める、式(I)で表される構成単位と式(II)で表される構成単位の含有量の比(前者/後者;モル比)が0.1〜100である、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
  5. 80℃で50時間加熱後のシルセスキオキサンの数平均分子量の上昇値が3000以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
  6. 酸が、ケトン及び/又はエーテルに対する溶解度が0.5以上の酸である、請求項1〜5の何れか1項に記載の組成物。
  7. 酸がカルボン酸である、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
  8. 酸が多価カルボン酸である、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
  9. 水含有量が100000ppm以下である、請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物。
  10. 下記工程1〜3を経て、請求項1〜9の何れか1項に記載の組成物を得る組成物の製造方法。
    工程1:下記式(a)
    aSi(X13 (a)
    (式中、Raは、重合性基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。X1はORb基又はハロゲン原子を示し、前記Rbは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
    で表される化合物を、アルカリ金属触媒存在下における加水分解及び重縮合反応に付して、下記式(I)
    [RaSiO3/2] (I)
    [式(I)中、Raは前記に同じ]
    で表される構成単位と、下記式(II)
    [RaSiO2/2(ORb)] (II)
    [式(II)中、Ra、Rbは前記に同じ]
    で表される構成単位を含むシロキサン構成単位からなり、
    前記式(I)で表される構成単位と前記式(II)で表される構成単位の合計が、シロキサン構成単位全量の50〜100モル%であるシルセスキオキサンを得る工程
    工程2:水洗工程
    工程3:酸又はその酸性塩を添加してアルカリ金属触媒を中和する工程
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