JP2019202959A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布時に適度につぶれやすいゲルである油性化粧料を提供する。【解決手段】成分(A):ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩、成分(B)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩、成分(C):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール、成分(D):水、及び成分(E):油性成分を含有し、前記成分(A)と成分(B)の合計の含有割合が0.1〜5.0質量%、前記成分(C)の含有割合が3.0〜50.0質量%、前記成分(D)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関する。
従来、ヘアオイルやボディオイルなどの液状油性成分を主成分とする油性化粧料が知られている。例えば、特許文献1に開示されているものがある。
しかしながら、特許文献1に開示のヘアオイルのような従来の油性化粧料は、水や水溶性保湿成分を含むことが困難であり、例えば毛髪にうるおいややわらかさを付与することができなかった。また、水溶性成分の配合が困難であり、様々な水溶性成分に起因する性能を付与することが困難であった。
特開2007−269726号公報
これに対して、本発明者は、特定の界面活性剤を用いて液晶ゲルを形成することにより、多価アルコール及び水を含んだオイルゲルである油性化粧料を検討している。水及び油分を含むオイルゲルは、油分と水を含むことによる効果を得るために、オイルゲルである化粧料を肌や毛髪などに塗布する際又はその前にゲルが破壊され油分と水が放出される必要がある。ここで、使用者や用途によっては、塗布時にゲルがつぶれやすいという使用感が求められることがある。
一方で、せん断力などの応力によってゲルがつぶれやす過ぎる場合には、塗布時に掌でのばす際に、油性化粧料の粘度が低下し過ぎて垂れ落ちるなど操作性に劣る。さらに、塗布時につぶれやすいゲルは、例えばせん断力などの応力が加わることによって内容物が排出される容器(例えばポンプ式容器)に充填された状態から化粧料を取り出す際につぶれやすいという問題がある。塗布前にゲルがつぶれてしまうと、掌への取り出し時や塗布時に手から垂れ落ちるなど操作性に劣る。塗布前にゲルが破壊されないような容器を選択することでこのような問題を防止することができるが、使用する容器が限定されてしまう。
このため、オイルゲルである油性化粧料には、塗布時にはゲルが適度につぶれやすいことが求められる。さらに、様々な容器に使用可能であること(すなわち容器適性に優れること)が求められる。
従って、本発明の目的は、塗布時に適度につぶれやすいゲルである油性化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、成分(A):ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩、成分(B)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩、成分(C):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール、成分(D):水、及び成分(E):油性成分を含有し、上記成分(A)及び成分(B)の合計の含有割合が0.1〜5.0質量%、上記成分(C)の含有割合が3.0〜50.0質量%、上記成分(D)の含有割合が0.5〜20.0質量%である油性化粧料によれば、塗布時に適度につぶれやすいゲルである油性化粧料が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、下記成分(D)、及び下記成分(E)を含有し、上記成分(A)及び成分(B)の合計の含有割合が0.1〜5.0質量%、上記成分(C)の含有割合が3.0〜50.0質量%、上記成分(D)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料を提供する。
成分(A):ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩
成分(B):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩
成分(C):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール
成分(D):水
成分(E):油性成分
上記油性化粧料は、さらに、下記成分(F)を含有することが好ましい。
成分(F):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分
上記油性化粧料は毛髪化粧料であることが好ましい。
本発明の油性化粧料は、ゲル状であり、なおかつ塗布時にゲルが適度につぶれやすい。このため、毛髪や肌などへの塗布時にはゲルがつぶれやすく水と油分が容易に放出されるため、このような使用感を求める使用者や用途に適する。また、ゲルが適度につぶれやすいため、容器適性に優れ、様々な容器を用いることが可能であり、使用者や用途に適した容器に充填することができる。
本発明の油性化粧料は、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩;グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール;水;並びに油性成分を少なくとも含む。なお、本明細書において、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩を「成分(A)」、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩を「成分(B)」、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコールを「成分(C)」、水を「成分(D)」、油性成分を「成分(E)」とそれぞれ称する場合がある。
すなわち、本発明の油性化粧料は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び成分(E)を少なくとも含む。本発明の油性化粧料は、上記成分(A)〜(E)以外の成分を含んでいてもよい。また、本発明の油性化粧料に含まれる各成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)、及び他の成分等の各成分は、それぞれ、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料の用途は、特に限定されず、皮膚用(例えば、顔、首、頭皮、肩、体、腕、肘、掌、手の甲、腿、ふくらはぎ、膝、足首、足の甲、足の裏等)、毛髪用のいずれにも用いることができる。中でも、本発明の油性化粧料は、毛髪に塗布して用いた場合には、操作性に優れ、且つ毛髪にやわらかさを与えることができる観点から、毛髪用であることが好ましい。すなわち、本発明の油性化粧料は毛髪化粧料であることが好ましい。なお、本明細書において、毛髪化粧料として用いる場合の本発明の油性化粧料を「本発明の毛髪化粧料」と称する場合がある。また、本発明の油性化粧料を皮膚化粧料として用いてもよい。本明細書において、皮膚化粧料として用いる場合の本発明の油性化粧料を「本発明の皮膚化粧料」と称する場合がある。
本発明の毛髪化粧料は、所謂ヘアオイルである。本発明の毛髪化粧料としては、例えば、アウトバストリートメント、整髪剤等が挙げられる。本発明の毛髪化粧料は、例えば、毛髪の広がりを抑え毛髪をまとめる目的、毛髪に艶を与える目的、ドライヤーやヘアアイロン等の熱から毛髪を保護する目的で用いられる。
本発明の皮膚化粧料としては、例えば、ボディオイル、フェイスオイル等が挙げられる。本発明の皮膚化粧料は、例えば、体や顔を保湿する目的で用いられる。その他、肌を保湿、保護できるという観点から、ひげそり時のシェービングオイルやアフターシェーブオイルとしても用いることができる。
[成分(A):ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩]
成分(A)は、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩である。すなわち、成分(A)は、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸塩のうちの一方又は両方である。成分(A)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料においては、成分(A)〜(D)を、成分(E)と組み合わせて用いることにより、液晶ゲル構造からなるオイルゲルを形成し、オイル組成物中に水及び多価アルコールを取り込むことが可能となり、これにより、本発明の油性化粧料は、水及び油性成分を含むことによる効果が得られる。例えば、毛髪化粧料に使用する場合、毛髪をまとめるヘアオイルの機能に加えて、毛髪自体をやわらかくし、毛髪に潤いを含んだやわらかさを付与することができる。さらに、毛髪をまとめる機能をより一層高めることができる。また、皮膚化粧料に使用する場合、保湿性・保水性の機能に優れ、塗布後の肌をやわらかくすることができる。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸は、ポリオキシアルキレン残基と1価の不飽和脂肪族アルコール残基とから構成されるエーテル(ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル)のリン酸エステルである。ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルにおけるポリオキシアルキレン残基を構成するオキシアルキレンとしては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン等の炭素数2〜4のオキシアルキレン等が挙げられる。ポリオキシアルキレンとしては、中でも、ポリオキシエチレンが好ましい。上記ポリオキシアルキレンは、一種のみのオキシアルキレンを含んでいてもよいし、二種以上のオキシアルキレンを含んでいてもよい。また、ポリオキシアルキレンにおけるオキシアルキレンの平均付加モル数は、例えば2〜25、好ましくは2〜20である。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルを構成する1価の不飽和脂肪族アルコール残基は、1価の不飽和脂肪族炭化水素基を含む。1価の不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、オレイル基等の炭素数10〜36(好ましくは炭素数12〜18)の不飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記1価の不飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸は、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体のいずれであってもよく、これらのうちの2以上の混合物であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;アルミニウム塩;亜鉛塩等が挙げられる。有機アミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。塩基性アミノ酸塩としては、例えば、アルギニン塩、リジン塩等が挙げられる。
成分(A)としては、例えば、オレス−3リン酸、オレス−4リン酸、オレス−5リン酸、オレス−7リン酸、オレス−8リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、ジオレス−8リン酸等のポリオキシアルキレンオレイルエーテルリン酸;及びこれらの塩等が挙げられる。中でも、オレス−3リン酸、オレス−5リン酸、オレス−7リン酸、ジオレス−8リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、及びこれらの塩が好ましい。
[成分(B):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩]
成分(B)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩である。すなわち、成分(B)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩のうちの一方又は両方である。成分(B)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸は、ポリオキシアルキレン残基と1価の飽和脂肪族アルコール残基とから構成されるエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)のリン酸エステルである。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるポリオキシアルキレン残基を構成するオキシアルキレンとしては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン等の炭素数2〜4のオキシアルキレン等が挙げられる。ポリオキシアルキレンとしては、中でも、ポリオキシエチレンが好ましい。上記ポリオキシアルキレンは、一種のみのオキシアルキレンを含んでいてもよいし、二種以上のオキシアルキレンを含んでいてもよい。また、ポリオキシアルキレンにおけるオキシアルキレンの平均付加モル数は、例えば2〜25、好ましくは2〜20である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを構成する1価の飽和脂肪族アルコール残基は、1価の飽和脂肪族炭化水素基を含む。1価の飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ラウリル基、セチル基、ステアリル基等の炭素数10〜36(好ましくは炭素数12〜18)の飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記1価の飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸は、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体のいずれであってもよく、これらのうちの2以上の混合物であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩、有機アミン塩、及び塩基性アミノ酸塩としては、上述のポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸塩における塩として例示したものがそれぞれ挙げられる。
成分(B)としては、例えば、ラウレス−2リン酸、ラウレス−4リン酸、ジラウレス−10リン酸、トリラウレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンラウリルエーテルリン酸;イソラウレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンイソラウリルエーテルリン酸;セテス−10リン酸、セテス−20リン酸等のポリオキシアルキレンセチルエーテルリン酸;ステアレス−2リン酸、ステアレス−3リン酸等のポリオキシアルキレンステアリルエーテルリン酸;トリセテアレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンセテアリルエーテルリン酸;(C12−15)パレス−3リン酸、(C12−15)パレス−6リン酸、(C12−15)パレス−9リン酸、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、ジ(C12−15)パレス−4リン酸、ジ(C12−15)パレス−6リン酸、ジ(C12−15)パレス−6リン酸、ジ(C12−15)パレス−8リン酸、ジ(C12−15)パレス−10リン酸等のポリオキシアルキレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸;及びこれらの塩等が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンセテアリルエーテルリン酸、及びこれらの塩が好ましく、より好ましくは、ラウレス−4リン酸、トリラウレス−4リン酸、(C12−15)パレス−3リン酸、トリセテアレス−4リン酸、及びこれらの塩である。
本発明の油性化粧料中の成分(A)及び成分(B)の合計の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.1〜5.0質量%であり、好ましくは0.3〜4.0質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であることにより、成分(C)及び成分(D)と組み合わせて用いることで、水及び多価アルコールを取り込むことが可能なオイルゲルを安定に形成し、且つ適度なつぶれやすさを有するオイルゲルを形成できる。
成分(A)と成分(B)の合計の含有量に対する成分(A)の含有量の割合は、10.0〜90.0質量%が好ましく、より好ましくは20.0〜80.0質量%、さらに好ましくは30.0〜70.0質量%である。上記割合が上記範囲内であると、成分(B)と組み合わせて用いることで、オイルゲルのつぶれやすさがより適度となる。
本発明の油性化粧料では、成分(A)及び成分(B)を併用して用いることで適度なつぶれやすさのオイルゲルが形成される。このため、塗布時には適度な力でオイルゲルがつぶれて容易に油分と水が放出されやすい。これにより、油性化粧料の塗布時に使用感及び肌馴染みが優れる。
[成分(C):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール]
成分(C)は、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコールである。成分(C)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記ポリエチレングリコールは、特に限定されないが、皮膚への刺激を低減する観点から、数平均分子量が50〜10000であることが好ましく、より好ましくは100〜1000である。
上記糖アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、ソルビトール、マルチトール、トレハロース、エリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ガラクチトール、マンニトール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料中の成分(C)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、3.0〜50.0質量%であり、好ましくは5.0〜30.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であることにより、成分(A)、成分(B)、及び成分(D)と組み合わせて用いることで、水及び多価アルコールを取り込むことが可能なオイルゲルを形成できる。上記成分(C)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(C)の含有割合の合計である。
[成分(D):水]
成分(D)は水であり、特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の油性化粧料中の成分(D)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜20.0質量%であり、好ましくは1.5〜15.0質量%、より好ましくは2.5〜10.0質量%である。
[成分(E):油性成分]
成分(E)は、油性成分である。成分(E)としては、例えば、植物油、エステル油、シリコーン油、炭化水素油、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等が挙げられる。成分(E)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料は、成分(A)〜(D)を特定の割合で組み合わせることで、水を含んだ液晶ゲルを形成することができる。そして、さらに、このような液晶ゲルに成分(E)を組み合わせることによりオイルゲルを形成することができ、例えば毛髪化粧料として用いた場合、成分(E)の種類に応じた効能を発揮しつつ、毛髪にやわらかさを与えることが可能なヘアオイルを得ることができる。
上記植物油としては、例えば、マカデミアナッツ油、ユーカリ油、ヤシ油、アボカド油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ククイナッツ油、シア脂(シアバター)、カカオバター、アーモンド油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、カメリアオイル、キウイフルーツシード油、ツバキ油、杏仁油、ゴマ油、大豆油、ホホバ油、ヒマシ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、ハッカ油、アルガンオイル、カロットオイル、ラベンダー油、シュガースクワラン、ダマスクバラ花ロウ、センチフォリアバラ花ロウ、ソケイ花ワックス、椿油、これらの水素添加物(例えば、水素添加ヒマシ油、水素添加ホホバ油、水素添加パーム油、水素添加アボカド油、水素添加大豆油等)等が挙げられる。
上記エステル油としては、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸プロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサン酸エリスリチル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、安息香酸アルキル(C12−15)等が挙げられる。
上記シリコーン油としては、特に限定されないが、例えば、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン等のジメチルシリコーン油;メチルフェニルポリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン油;メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン油;アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等の変性シリコーン;メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチコノール等が挙げられる。
上記炭化水素油としては、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、流動イソパラフィン、流動パラフィン等、水添ポリイソブテン、水添(テトラデセニル/メチルペンタデセン)、イソドデカンが挙げられる。
上記ロウとしては、例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、コメヌカロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン、ヒマワリ種子ロウ等が挙げられる。
上記高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
上記高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、2−オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料中の成分(E)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、40.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは50.0〜95.0質量%、さらに好ましくは60.0〜90.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であると、液晶ゲルの形態を維持しつつ成分(E)を混合してオイルゲルとすることが容易となる。上記成分(E)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、成分(E)として、粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物、揮発性オイル、並びに、エステル油及び/又は植物油を含むことが好ましい。また、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサン、引火点200〜300℃の流動パラフィン、及びアミノ変性ジメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも1の成分をさらに含むことがより好ましい。本明細書においては、上記粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物を「成分(E1)」、上記揮発性オイルを「成分(E2)」、上記エステル油及び/又は植物油を「成分(E3)」、上記25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサンを「成分(E4)」、上記引火点200〜300℃の流動パラフィンを「成分(E5)」、上記アミノ変性ジメチルポリシロキサンを「成分(E6)」と称する場合がある。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、上記成分(E3)を含むことが好ましい。また、本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、上記成分(E1)、成分(E4)、及び成分(E5)からなる群より選ばれる少なくとも1の成分をさらに含むことがより好ましい。
[成分(E1):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物]
成分(E1)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物である。毛髪化粧料に使用する場合、成分(E1)は、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。皮膚化粧料に使用する場合、成分(E1)は、皮膚化粧料の塗布後において皮膚上に皮膜を形成し、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。成分(E1)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E1)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E1)としては、ジメチコノール、ジメチルポリシロキサンが好ましい。すなわち、成分(E1)としては、中でも、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノール(「成分(E11)」と称する場合がある)、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)(「成分(E12)」と称する場合がある)が好ましい。特に、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E1)は、成分(E11)及び成分(E12)を含むことが好ましい。
(1)成分(E11):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノール
成分(E11)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノールである。ジメチコノールとは、ジメチルポリシロキサンの末端メチル基が水酸基に置換されたものである。成分(E11)は、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。また、塗布後の毛髪をやわらかな感触とすることができる。さらに、成分(E5)と組み合わせて用いることにより、比較的少量で毛先のまとまりを優れたものとすることができる。成分(E11)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E11)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E11)の市販品としては、商品名「XF49−C2499」、商品名「XF49−C2520」、商品名「XF49−C4470」、商品名「XF49−C2497」、商品名「XF49−C4996」、商品名「XF49−C2070」(いずれも、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
(2)成分(E12):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン
成分(E12)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)である。成分(E12)は、毛髪化粧料の塗布後に毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。なお、成分(E12)には、成分(E11)に該当する成分は含まれない。成分(E12)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E12)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E12)の市販品としては、商品名「XF49−811」、商品名「XF49−813」、商品名「XF49−D1747」、商品名「XF49−B2317」、商品名「XF49−B1747」(いずれも、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜15.0質量%、さらに好ましくは3.0〜10.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に成分(E1)が毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%を越える場合には、高粘度の成分(E1)を安定に毛髪化粧中に含有させることが困難となることがある。上記成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E1)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.1〜15.0質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%である。上記含有割合が0.1質量%以上であると、成分(E1)は、皮膚化粧料の塗布後において皮膚上に皮膜を形成し、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。上記含有割合が15.0質量%を越える場合には、高粘度の成分(E1)を安定に皮膚化粧中に含有させることが困難となることがある。上記成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E1)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性粧料中の成分(E11)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10.0質量%、さらに好ましくは0.8〜7.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に、毛髪にやわらかさを与え、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛先のまとまりをより優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%以下であると、高粘度の成分(E11)を安定に毛髪化粧中に含有させることができる。上記成分(E11)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E11)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E12)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜15.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛先のまとまりをより優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%以下であると、高粘度の成分(E12)を安定に毛髪化粧中に含有させることができる。上記成分(E12)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E12)の含有割合の合計である。
[成分(E2):揮発性オイル]
成分(E2)は、25℃で揮発性を有するオイル(油分)である。成分(E2)の沸点は、例えば250℃以下であり、好ましくは230℃以下である。本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E2)は、成分(E1)、成分(E3)、成分(E4)、成分(E5)等を溶解して毛髪上に塗布することを可能とし、また、塗布後は揮発する。成分(E2)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E2)としては、例えば、環状シリコーン油、メチルトリメチコン、エチルトリシロキサン、トリシロキサン、カプリリルメチコン、炭化水素油、25℃における粘度が0.1〜2.0mm2/sであるジメチルポリシロキサン等が挙げられる。上記環状シリコーン油としては、例えば、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。上記炭化水素油としては、例えば、イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン、水添(テトラデセニル/メチルペンタデセン)、イソドデカン等が挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E2)の含有割合は、他の成分を溶解させる基剤としての機能を発揮する観点から、本発明の油性化粧料100質量%に対して、30.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは40.0〜90.0質量%、さらに好ましくは50.0〜85.0質量%である。上記成分(E2)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E2)の含有割合の合計である。
[成分(E3):エステル油及び/又は植物油]
成分(E3)は、エステル油及び/又は植物油である。成分(E3)は、エステル油及び植物油のうちのいずれか一方又は両方である。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E3)は、塗布後は毛髪にしっとり感を与えて、毛髪のまとまりを良好にする。また、皮膚化粧料に使用する場合、べたつきを抑え、肌にやわらかさを与える効果が高まる。成分(E3)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。上記エステル油及び植物油としては、上述のものが挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E3)は、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、及び安息香酸アルキル(C12−15)からなる群より選択される1以上のエステル油(「成分(E31)」と称する場合がある)を含むことが好ましい。本発明の油性化粧料が成分(E31)を含む場合、塗布後の毛髪にしっとり感を与えて、毛髪全体及び毛先のまとまりをより良好にする。成分(E31)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
安息香酸アルキル(C12−15)は、安息香酸と炭素数12〜15の脂肪族アルコールとのエステルである。安息香酸アルキル(C12−15)は、INCI名:C12−15 Alkyl Benzoateで表される化合物である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、成分(E3)は、マカデミアナッツ油、アボカド油、シア脂(シアバター)、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、ホホバ油、シュガースクワラン、メドウフォーム油、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、安息香酸アルキル(C12−15)、イソノナン酸イソノニル、及び2−エチルヘキサン酸セチルからなる群より選択される1以上の成分(「成分(E32)」と称する場合がある)を含むことが好ましい。本発明の油性化粧料が成分(E32)を含む場合、肌にやわらかさを与える効果が一層高まる。成分(E32)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜7.0質量%、さらに好ましくは1.0〜5.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪にしっとり感を与え、毛髪全体及び毛先のまとまりを良好にする。上記含有割合が10.0質量%以下であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触が得られるという効果がより一層向上する。上記成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E3)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E31)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜7.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜5.0質量%である。上記含有割合が0.5質量%以上であると、毛髪全体及び毛先をまとめる力がより向上する。上記含有割合が7.0質量%以下であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢の発生をより抑制することができる。上記成分(E31)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E31)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、40.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは50.0〜95.0質量%、さらに好ましくは60.0〜90.0質量%である。上記含有割合が40.0質量%以上であると、塗布後の肌の保湿感により優れる。上記含有割合が95.0質量%以下であると、液晶ゲルの構造を維持しつつ、肌のべたつき及び不自然な光沢をより抑えることができる。上記成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E3)の含有割合の合計である。また、本発明の油性化粧料中の成分(E32)の含有割合が上記範囲内であることが好ましい。
[成分(E4):25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサン]
成分(E4)は、25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサンである。成分(E4)の25℃における粘度は、10〜10万mm2/sがより好ましい。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E4)を含むことで、毛髪をまとめる力がより向上し、さらに、軋みを抑制しなめらかとし、塗布後の毛髪をさらさらとした手触りとすることができる。皮膚化粧料として使用する場合、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。成分(E4)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E4)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜7.0質量%である。上記含有割合が0.5質量%以上であると、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、毛髪をまとめる力がより向上し、さらに、軋みを抑制しなめらかとし、塗布後の毛髪をさらさらとした手触りとすることができる。本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、滑らかな感触を与えることができる。上記含有割合が10.0質量%以下であると、べたつき及び不自然な光沢をより抑制することができる。上記成分(E4)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E4)の含有割合の合計である。
[成分(E5):引火点200〜300℃の流動パラフィン]
成分(E5)は、引火点200〜300℃の流動パラフィンである。成分(E5)は、引火点が比較的高い流動パラフィンである。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E5)は、成分(E11)と組み合わせて用いることにより、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、比較的少量で毛先のまとまりを優れたものとすることができる。皮膚化粧料として使用する場合、成分(E5)は、成分(E3)と組み合わせて用いることにより、保湿感を高めて、肌にやわらかさを付与する効果をさらに高めることができる。成分(E5)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E5)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜8.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜6.0質量%、さらに好ましくは1.0〜6.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料として使用する場合、毛先のまとまりをより優れたものとでき、皮膚化粧料として使用する場合、肌にやわらかさを付与する効果をより優れたものとできる。上記含有割合が8.0質量%以下であると、べたつき及び不自然な光沢をより抑えることができる。上記成分(E5)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E5)の含有割合の合計である。
[成分(E6):アミノ変性ジメチルポリシロキサン]
成分(E6)は、アミノ変性ジメチルポリシロキサンである。成分(E6)は、毛髪化粧料の塗布後に毛髪により柔軟性を付与することができる。また、毛髪全体のまとまりをより向上することができる。成分(E6)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E6)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.05〜3.0質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。上記含有割合が0.05質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に毛髪により柔軟性を付与することができる。また、毛髪全体のまとまりをより向上することができる。上記含有割合が3.0質量%以下であると、毛髪のべたつき抑えることができる。上記成分(E6)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E6)の含有割合の合計である。
[成分(F):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分]
本発明の油性化粧料は、さらに、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分(「成分(F)」と称する場合がある)を含むことが好ましい。成分(F)は、適度な極性を有し、成分(A)〜(D)により形成される液晶相にとりこまれやすい特性を有するためと推測されるが、液晶相の流動性を向上させ、本発明の油性化粧料の粘度を適度に低下させることができる。成分(F)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルのオキシエチレンの平均付加モル数は、3〜20が好ましく、より好ましくは3〜10である。上記アルキルグルコシドとしては、例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド等が挙げられる。中でも、デシルグルコシドが好ましい。
本発明の油性化粧料中の成分(F)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.01〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であると、本発明の油性化粧料の粘度をより操作性に優れるように低下させることができる。上記成分(F)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(F)の含有割合の合計である。
[その他の成分]
本発明の油性化粧料は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、上記成分(A)〜(F)以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。上記その他の成分しては、特に限定されず、例えば、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分等が挙げられる。具体的には、例えば、エタノール等の低級アルコール;成分(C)以外の多価アルコール;ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の成分(A)、成分(B)、及び成分(F)以外の界面活性剤;カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム等の増粘剤;保湿剤;殺菌剤;パール化剤;グリチルリチン酸及びその塩等の抗炎症剤;メントール等の清涼剤;リン酸及びその塩類、クエン酸及びその塩類、乳酸及びその塩類、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等のpH調整剤;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;金属イオン封鎖剤(キレート剤);ピリビニルピロリドン等の皮膜形成性高分子化合物;カオリン、シリカ、タルク等の粉体;色素;顔料;ビタミン類;アミノ酸類;収斂剤;美白剤;動植物抽出物;酸;アルカリ等が挙げられる。なお、上記その他の成分からは、上記成分(A)〜(F)に含まれるものは除かれるものとする。
本発明の毛髪化粧料の使用方法は、特に限定されないが、例えば、下記の方法が挙げられる。(i)洗髪しタオルドライ後に、本発明の毛髪化粧料を、毛髪に全体的又は部分的に適量塗布し、ドライヤー等を用いて乾燥させる。(ii)乾いた毛髪又は僅かに湿らせた毛髪に、本発明の毛髪化粧料を全体的又は部分的に適量塗布し、必要に応じてヘアアイロンを用いるなどして、整髪する。本発明の毛髪化粧料を、他の整髪剤と併用して整髪を行ってもよい。
本発明の油性化粧料は、特に限定されず、公知乃至慣用の方法により製造することができる。例えば、上記各成分を混合し、ホモミキサー、パドルミキサー等で攪拌して製造することができる。
本発明の油性化粧料は、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩[成分(A)]とポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩[成分(B)]とを組み合わせて用い、且つ、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール[成分(C)]並びに水[成分(D)]を、特定の割合で組み合わせて、多価アルコール及び水を含んだゲル(液晶ゲル)を形成している。このような多価アルコール及び水を含んだオイルゲルを、油性成分[成分(E)]と組み合わせることにより、塗布時にゲルが適度につぶれやすい油性化粧料が得られることを見出した。
本発明の油性化粧料では、成分(A)を配合することにより、油性化粧料の製造時に容易に液晶ゲル構造をつくることができ、油性化粧料中に、水及び多価アルコールを取り込むことが容易となる。さらに、油性化粧料の透明性が良好となる。しかしながら、オイルゲルを形成する界面活性剤として成分(A)のみを用いた場合は、オイルゲルにせん断力が加わった場合に比較的くずれやすい傾向があった。このため、油性化粧料を掌でのばす際にオイルゲルが液状化したり、特に高いせん断力が加わる容器から吐出した際に液状化したりして、垂れ落ちやすくなるなど使用性が低下する場合があった。
一方、オイルゲルを形成する界面活性剤として成分(B)を用いても、オイルゲルを形成することは可能であった。しかしながら、成分(B)のみを用いた場合には、成分(A)の場合と同様、せん断力が加わった場合に比較的くずれやすいオイルゲルが形成する傾向にあった。
ここで、本発明者は、驚くべきことに、成分(A)及び成分(B)を組み合わせて配合した場合には、成分(A)及び成分(B)の相互作用によるものと推定されるが、オイルゲルのくずれやすさが緩和され、適度なくずれやすさを有するオイルゲルを形成することを発見し、本発明を完成させた。即ち、本発明の油性化粧料は成分(A)及び成分(B)を併用することにより、適度なくずれやすさのオイルゲルとなり、これによって、本発明の油性化粧料は使用感及び塗布馴染みに優れる。また、ディスペンサーやポンプ容器などにも広く用いることができ、容器適性にも優れる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、表に記載の配合量は、各成分の配合量(すなわち、各原料中の有効成分の配合量。所謂純分)であり、特記しない限り「質量%」で表す。
実施例1〜34、比較例1〜9
表に記した各成分(成分(A)〜(F)及びその他の成分)を用い、実施例及び比較例の各油性化粧料を常法により調製した。なお、実施例1〜20及び比較例1〜5の油性化粧料は毛髪化粧料であるヘアオイルの例であり、実施例21〜34及び比較例6〜9の油性化粧料は皮膚化粧料であるボディオイルの例である。
表に記載の主な成分は、以下の通りである。
<成分(A)>
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルリン酸:商品名「ゲラゾール E−50」、互応化学工業株式会社製、オレス−20リン酸
ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテルリン酸Na:商品名「フォスファノール RD−720N」、東邦化学工業株式会社製、オレス−7リン酸ナトリウム塩
ポリオキシエチレン(8)オレイルエーテルリン酸Na:商品名「NIKKOL DOP−8NV」、日光ケミカルズ株式会社製、ジオレス−8リン酸ナトリウム塩
ポリオキシエチレン(3)オレイルエーテルリン酸:商品名「CRODAFOS O3A」、クローダジャパン株式会社製、オレス−3リン酸
<成分(B)>
ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルリン酸:商品名「Hostaphat KW340D」、クラリアントジャパン株式会社製、トリセテアレス−4リン酸
ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルリン酸:商品名「フォスファノール RD−510Y」、東邦化学工業株式会社製、ラウレス−4リン酸
(C12−15)パレス−3リン酸:商品名「フォスファノール RS−410」、東邦化学工業株式会社製
<成分(E1)>
高重合ジメチコノール(約1800万mPa・s):商品名「XF49−C2070」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1800万mPa・s
高重合ジメチルポリシロキサン(約1800万mPa・s):商品名「XF49−811」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1800万mPa・s
高重合ジメチルポリシロキサン(約1300万mPa・s):商品名「XF49−B1747」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1300万mPa・s
<成分(E5)>
流動パラフィン(引火点250℃):商品名「流動パラフィンNo.380SP」、三光化学工業株式会社製
<成分(E6)>
アモジメチコンA:商品名「SS−3551」、東レ・ダウコーニング株式会社製
アモジメチコンB:商品名「CB−1002」、東レ・ダウコーニング株式会社製
ビス(ヒドロキシ/メトキシ)アモジメチコン:商品名「AP−8087 Fluid」、東レ・ダウコーニング社製
(評価)
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料について以下の通り評価した。評価結果は表に記載した。但し、比較例3〜9は、組成物に分離又は沈殿が生じるものであったため、ゲルの状態以外の評価を行わなかった。
(1)ゲルの状態
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料の性状(調製後3日後)を目視にて観察し、以下の基準で判定した。
[ゲルの状態の判定基準]
○(良好):ゲルの性状を有しており、分離・沈殿が認められない。
×(不良):分離又は沈殿が見られた。
(2)ゲルの適度なつぶれやすさ
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料を約0.3g掌に取り、両手を擦り合わせて剤をのばし広げ、両手をこすり合わせたときの状態を、以下の基準で判定した。なお、下記判定基準において、両手をこすり合わせた時に、ゲルがつぶれ、ゲル状態からオイル状態に変化したか否かは、掌の感触や、掌の光の反射度合いなどによって判断することができる。
[ゲルの適度なつぶれやすさの判定基準]
○(良好):両手をこすり合わせた時に、往復3回以上7回以下でゲル状態からオイル状態に変化した。
×(不良):両手をこすり合わせた時に、往復2回以下でゲル状態からオイル状態に変化した。又は、往復8回でもゲル状態のままであった。
Figure 2019202959
Figure 2019202959
本発明の油性化粧料(実施例)は、ゲルの状態が安定しており、且つゲルのつぶれやすさが適度であると評価された。一方、成分(A)及び成分(B)を併用せず、成分(A)及び成分(B)のうちの一方のみを用いた場合(比較例1及び2)、ゲル形成ができたものの、比較的つぶれやすいと評価された。また、成分(C)を含有しない場合(比較例3及び7)、成分(C)に代えて他の多価アルコールを用いた場合(比較例4及び8)、成分(D)を含有しない場合(比較例5及び9)、及び成分(A)及び成分(B)のいずれも含有しない場合(比較例6)のいずれにおいても、ゲルの形成を確認できず、分離又は沈殿が見られた。
(3)塗布時の剤の髪なじみのよさ
さらに、実施例1〜20で得られた各油性化粧料について、以下の通り塗布時の剤の髪なじみのよさを評価した。
毛束(長さ30cm、重さ10g、キューティクルの揃った毛束)に、過酸化水素とアンモニアを用いてブリーチ処理を施し、試料毛束を作製した。
実施例1〜20で得られた各油性化粧料約0.3gを、上記試料毛束に均一に塗布した時の、油性化粧料の髪なじみの良さを評価した。
その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、毛束を握るように、毛束の上から下に剤を塗布した時に、10回以内に剤が均一に毛束に塗布することができ、塗布時の剤の髪なじみのよさが良好であると評価された。
(4)毛髪の手触りのよさ、毛髪のやわらかさ、毛髪のべたつきのなさ
さらに、実施例1〜20で得られた各油性化粧料について、以下の通り毛髪の手触りのよさ、毛髪のやわらかさ、毛髪のべたつきのなさを評価した。
毛束(長さ30cm、重さ10g、キューティクルの揃った毛束)に、過酸化水素とアンモニアを用いてブリーチ処理を施し、試料毛束を作製した。
実施例1〜20で得られた各毛髪化粧料約0.3gを、上記試料毛束に均一に塗布し、30分間放置した。放置後の試料毛束の上部から下部方向に指を通し、さらに毛束を手で握ることにより、手触りのよさ、やわらかさ、べたつきのなさを評価した。
その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束に指を通した際に、指が引っ掛かるような感触がなく、すべりがよく、毛髪の手触りのよさが良好であると評価された。また、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束が、未塗布の試料毛束よりもやわらかく、毛髪のやわらかさが良好であると評価された。また、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束を握った際に、手に化粧料が付着する感触がなく、べたつきがないと評価された。
(5)毛髪のまとまり、不自然な光沢のなさ
さらに、上記評価(4)の後に、試料毛束を目視にて観察し、毛髪のまとまり、不自然な光沢のなさを評価した。その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、毛束が下方に向けて広がっておらず毛束全体がまとまっており、また、毛束の先端部分がまとまっており、そして、健常毛の光沢に近い光沢であると評価された。
(6)塗布時の剤の肌なじみのよさ
さらに、実施例21〜34で得られた各油性化粧料について、以下の通り塗布時の剤の肌なじみのよさを評価した。
実施例21〜34で得られた各油性化粧料約1gを掌に取り、腕全体に均一に塗布した際の、油性化粧料の肌なじみの良さを評価した。その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、掌で剤を腕全体に塗布した時に、掌で腕を付け根から手首に向かって往復した回数が10回以内で剤がなじみ、肌なじみのよさが良好であると評価された。
(7)肌のやわらかさ、肌のべたつきのなさ
さらに、上記評価(6)の後に、剤を塗布した腕を掌で触って、肌のやわらかさを評価したところ、未塗布に比べて明らかに肌のやわらかさを実感できたと評価された。同じく、上記評価(6)の後に、肌のべたつきのなさを評価したところ、掌に剤が付着する感触がほとんどなく、べたつきがないと評価された。
(8)容器適性
さらに、実施例1〜3及び比較例1で得られた各油性化粧料について、以下の通りポンプディスペンサー容器に対する容器適性を評価した。
上記各油性化粧料50mlを、ポンプディスペンサー容器(ワンドロップポンプ、容量60ml、吐出量0.2ml)に充填した後、5回吐出し、吐出後の各油性化粧料の性状を観察した。
その結果、実施例1〜3で得られた各油性化粧料は、吐出後の性状がゲル状であった。一方、比較例1で得られた油性化粧料は、吐出によりゲルの一部がつぶれて液状化しており、吐出後の性状は、ゲル状と液状のオイルが混在していた。
さらに、以下に、本発明の油性化粧料の処方例を示す。
処方例1:ヘアオイルゲル
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルリン酸 0.6質量%
ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルリン酸 0.8質量%
グリセリン 10.0質量%
水 4.0質量%
ジメチコノール(粘度約1800万mPa・s) 2.0質量%
流動パラフィン(引火点250℃) 2.0質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 1.0質量%
高重合ジメチルポリシロキサン(粘度約1800万mPa・s)
4.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度5mm2/s) 2.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度10mm2/s) 1.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度60000mm2/s) 0.5質量%
アモジメチコン 0.5質量%
アルガンオイル 1.0質量%
メドウフォーム−γ−ラクトン 0.5質量%
酢酸トコフェロール 0.1質量%
トリエタノールアミン pH6.5に合わせる量
香料 適 量
水添ポリイソブテン 残 部
処方例2:ヘアオイルゲル
ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテルリン酸 0.8質量%
ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルリン酸 0.8質量%
グリセリン 10.0質量%
水 4.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.5質量%
ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテル 0.5質量%
ジメチコノール(粘度約1800万mPa・s) 1.0質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 3.0質量%
高重合ジメチルポリシロキサン(粘度約1800万mPa・s)
3.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度5mm2/s) 4.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度350mm2/s) 1.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度60000mm2/s) 0.5質量%
アモジメチコン 0.6質量%
椿油 0.5質量%
トコフェロール 0.1質量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5質量%
シリコーンエマルジョン(商品名「XS65−B8124」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク社製)
0.7質量%
トリエタノールアミン pH6.5に合わせる量
香料 適 量
水添ポリイソブテン 残 部
処方例3:ヘアオイルゲル
(C12−15)パレス−3リン酸 1.0質量%
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルリン酸 0.4質量%
グリセリン 8.0質量%
水 4.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.6質量%
ジメチコノール(粘度約1800万mPa・s) 1.0質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 3.0質量%
高重合ジメチルポリシロキサン(粘度約1300万mPa・s)
3.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度5mm2/s) 4.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度350mm2/s) 1.0質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度60000mm2/s) 0.5質量%
アモジメチコン 0.3質量%
マカデミアナッツ油 2.0質量%
酢酸トコフェロール 0.1質量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5質量%
シリコーンエマルジョン(商品名「BELSIL ADM8103E」、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)
0.7質量%
トリエタノールアミン pH6.5に合わせる量
香料 適 量
水添ポリイソブテン 残 部
処方例4:ボディオイルゲル
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルリン酸 0.5質量%
ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルリン酸 0.8質量%
グリセリン 10.0質量%
水 4.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.5質量%
ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテル 0.5質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残 部
2−エチルヘキサン酸セチル 3.0質量%
シュガースクワラン 15.0質量%
マタデミアナッツ油 5.0質量%
液状シアバター 3.0質量%
トコフェロール 0.1質量%
ジメチルポリシロキサン(粘度10mm2/s) 0.5質量%
水酸化ナトリウム pH6.5に合わせる量
香料 適 量
処方例5:ボディオイルゲル
ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテルリン酸 1.0質量%
ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルリン酸 0.8質量%
グリセリン 9.0質量%
水 4.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.5質量%
オクチルドデカノール 0.3質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残 部
2−エチルヘキサン酸セチル 2.0質量%
イソノナン酸イソノニル 2.0質量%
安息香酸アルキル(C12−15) 2.0質量%
シュガースクワラン 15.0質量%
ヒマワリオイル 3.0質量%
シアバター 1.0質量%
アルガンオイル 1.0質量%
流動パラフィン(引火点250℃) 1.0質量%
トコフェロール 0.1質量%
水酸化カリウム pH6.5に合わせる量
香料 適 量

Claims (3)

  1. 下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、下記成分(D)、及び下記成分(E)を含有し、前記成分(A)と成分(B)の合計の含有割合が0.1〜5.0質量%、前記成分(C)の含有割合が3.0〜50.0質量%、前記成分(D)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料。
    成分(A):ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及び/又はその塩
    成分(B):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及び/又はその塩
    成分(C):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール
    成分(D):水
    成分(E):油性成分
  2. さらに、下記成分(F)を含有する請求項1に記載の油性化粧料。
    成分(F):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分
  3. 毛髪化粧料である請求項1又は2に記載の油性化粧料。
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