JP2017222580A - オイルゲル状クレンジング組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性および洗浄後の保湿感も良好で、かつ高温下および低温下での安定性にも優れるクレンジング組成物を提供する。【解決手段】(A)特定の含有量比の炭素数が6〜10である脂肪酸のトリグリセリド(a1)と、25℃で液状の植物油(a2)とからなる油性成分、(B)グリセリン、(C)式(I)で示されるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルリン酸系界面活性剤、および(D)特定の含有量比のHLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(d1)と、HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット(d2)とからなるノニオン界面活性剤を、それぞれ特定の含有量で含有する、オイルゲル状クレンジング組成物とする。(式中、Rは炭素数8〜22 のアルキル基またはアルケニル基、Mは水素またはアルカリ金属を示す。nはオキシエチレン基の平均付加モル数を示し、1〜5である。またkの平均は1〜3である。)【選択図】なし

Description

本発明は、塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性、洗浄後の保湿感が良好で、かつ、高温下および低温下での安定性にも優れるクレンジング組成物に関する。
クレンジング組成物とは、メイクアップ化粧料や皮脂汚れなどの油性汚れを落とすために、油剤や界面活性剤などを主成分として構成された組成物である。
特に近年では、シリコーン系ポリマーやフッ素系ポリマーを含有させて、耐水性を持たせて化粧持ちに優れるメイクアップ化粧料が広く使用されるようになってきたため、油性成分を主成分としたクレンジング力の高いクレンジング組成物の必要性が高まっている。しかし、粘性の低い油性クレンジング組成物は液垂れしてしまい、塗布しにくいなど、使用性が悪い点で課題が残されている。
かかる課題の解決策として、油性成分をゲル化させたオイルゲル状のクレンジング組成物が知られている。オイルゲル状の化粧料としては、例えば、天然界面活性剤、高級アルコール、グリセリン、極性油を含む非水ゲル化粧料が開示されている(特許文献1)が、一般的に、経時安定性に優れるオイルゲルの調製は難しく、特に高温や低温等温度変化を伴う条件下では、ゲル中の含有成分の分離や、界面活性剤等固形物質の析出が起こるおそれがある。
また、水洗した際の残油感や皮膚のかさつき、および使用感の改善されたオイルゲル状のクレンジング組成物として、アミノ酸残基を有する多鎖多親水基型化合物、ポリヒドロキシル化合物、油性成分、およびノニオン界面活性剤を含有することを特徴とするオイルゲル状組成物が開示されている(特許文献2)。しかし、このクレンジング組成物は、伸ばしにくさやクレンジング力不足、すすぎにくさを感じるおそれがある点で、必ずしも満足できるものとは言い難い。
さらに、高い洗浄性を示し、マッサージ性、洗い流し性及び使用感が良好なクレンジング組成物として、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン系界面活性剤、メチルポリシロキサン等シリコーン油を含有する油剤、およびエタノール、グリセリン等のアルコール類を含有することを特徴とするクレンジング用組成物が開示されている(特許文献3)。しかし、この組成物も、水洗後の保湿感に関しては十分なものではなかった。
一方、近年では、消費者が植物由来原料や非石油系原料を好む傾向にあり、油性成分としても、オリーブ油等の植物油や植物原料由来のトリグリセリド等が好まれている。
そこで、保湿性の高い油性成分である植物油やトリグリセリドなどの油性成分を主成分とし、かつ塗布感、クレンジング力およびすすぎ性が十分良好であり、さらに温度変化を伴う条件下でも安定性に優れるオイルゲル状クレンジング組成物の開発が求められている。
特開平5−4911号公報 特許2006−225403号公報 特開平11−193213号公報
そこで、本発明は、塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性および洗浄後の保湿感も良好で、かつ高温下および低温下での安定性にも優れるクレンジング組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記(A)〜(D)の特定の成分を特定の割合で含有する組成物とすることによって、上記目的を達成できることを見出した。すなわち本発明は、
(A)炭素数が6〜10である脂肪酸のトリグリセリド(a1)と、25℃で液状の植物油(a2)とからなり、前記(a1)成分と(a2)成分との含有量比[(a1)/(a2)](質量比)が5/1〜2/1である油性成分50質量%〜85質量%、
(B)グリセリン10質量%〜30質量%、
(C)式(I)で示されるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルリン酸系界面活性剤0.1質量%〜5質量%、および
(D)HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(d1)と、HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット(d2)とからなり、前記(d1)成分と(d2)成分との含有量比[(d1)/(d2)](質量比)が4/1〜2/1であるノニオン界面活性剤1質量%〜10質量%、
を含有することを特徴とする、オイルゲル状クレンジング組成物。
(式中、Rは炭素数8〜22 のアルキル基またはアルケニル基、Mは水素またはアルカリ金属を示す。nはオキシエチレン基の平均付加モル数を示し、1〜5である。またkの平均は1〜3である。)
本発明のクレンジング組成物は、伸ばしやすい感触が得られる等、塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性および洗浄後の保湿感も良好であって、高温下および低温下での安定性にも優れる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のオイルゲル状クレンジング組成物は、下記(A)〜(D)の各成分を含有する。以下、(A)成分から順次説明する。
[(A)成分]
本発明に用いられる(A)成分は、炭素数が6〜10である脂肪酸のトリグリセリド(a1)と、25℃で液状の植物油(a2)とからなる油性成分である。
(a1)成分である脂肪酸トリグリセリドを構成する脂肪酸の炭素数は6〜10 であるが、7〜9であることが好ましく、8であることがより好ましい。
上記脂肪酸トリグリセリドとして、具体的には、トリカプロン酸グリセリル、トリエナント酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル、トリペラルゴン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル等が挙げられるが、炭素数が8で、分岐鎖を有する脂肪酸のトリグリセリドであるトリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリルが最も好ましい。かかる脂肪酸トリグリセリドとして、日油株式会社製「パナセート800B」等の市販の製品を使用することができる。
(a1)成分として用いる脂肪酸トリグリセリドを構成する脂肪酸の炭素数が6未満であると、高温下および低温下での安定性が低下するおそれがあり、また、前記脂肪酸の炭素数が10を超えると、クレンジング力、塗布感が不十分となるおそれがある。
本発明において、(a2)成分である25℃で液状の植物油としては、25℃にて液体であるか、または流動性を示す植物由来の油状物質を使用することができる。かかる植物油としては、オリーブ油、ヒマワリ油、ツバキ油、ローズヒップ油、スィートアーモンド油、マカデミアナッツ油、アルガン油、米ぬか油、大豆油、ナタネ油、ホホバ油等が例示される。中でも本発明の目的には、オリーブ油が好ましく用いられる。
上述のように、本発明では、2種類の油性物質からなる油性成分を用いるが、炭素数が6〜10である脂肪酸のトリグリセリド(a1)と、25℃で液状の植物油(a2)との含有量比[(a1)/(a2)](質量比)は5/1〜2/1であり、好ましくは4.5/1〜2.5/1であり、特に好ましくは4/1〜3/1である。
(A)成分中、炭素数が6〜10の脂肪酸のトリグリセリド(a1)の含有量が上記質量比より少ないと、クレンジング力不足を感じたり、高温下での安定性が低下するおそれがある。また、25℃で液状の植物油(a2)の含有量が上記質量比より少ないと、伸ばしやすさが不十分となったり、水洗後の保湿感が不十分になることがある。
本発明において(A)成分の含有量は、クレンジング組成物中、50質量%〜85質量%であり、好ましくは60質量%〜85質量%であり、特に好ましくは75質量%〜85質量%である。(A)成分の含有量が50質量%を下回ると、ゲルの安定性、クレンジング力およびすすぎ性が低下するおそれがあり、85質量%を超えると、ゲルの高温下および低温下での安定性が低下するおそれがある。
[(B)成分]
本発明に用いられる(B)成分は、グリセリンである。グリセリンは、油脂を加水分解して得られる水溶液を蒸留などにより精製する方法で生産することができるが、各社より化粧品用原料として提供されている市販の製品を使用することができる。
本発明において(B)成分の含有量は、クレンジング組成物中、10質量%〜30質量%であり、好ましくは12質量%〜25質量%であり、特に好ましくは15質量%〜20質量%である。
(B)成分の含有量が10質量%を下回ると、ゲル形成の可否に影響するおそれや低温下での安定性、水洗後の保湿感が低下するおそれがあり、30質量%を超えると、塗布時の伸ばしやすさや、高温下での安定性が低下するおそれがある。
[(C)成分]
本発明に用いられる(C)成分は、下記式(I)で示されるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルリン酸系界面活性剤である。
(式中、Rは炭素数8〜22 のアルキル基またはアルケニル基、Mは水素またはアルカリ金属を示す。nはオキシエチレン基の平均付加モル数を示し、1〜5である。またkの平均は1〜3である。)
式中、Rで示される炭素数8〜22のアルキル基またはアルケニル基は、直鎖のものであっても、分岐鎖を有するものであってもよい。好ましくは炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基であり、特に好ましくは炭素数14〜18のアルキル基またはアルケニル基である。具体的にはミリスチル基、パルミチル(セチル)基、ステアリル基、イソステアリル基等のアルキル基、オレイル基等のアルケニル基などが挙げられる。本発明において用いられるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルリン酸またはそのアルカリ金属塩は、Rで示されるアルキル基またはアルケニル基が前記の基の2種以上である混合物であってもよい。しかし、アルキル基またはアルケニル基の炭素数が上記範囲を外れると、高温下および低温下での安定性が低下するおそれがある。
また、式中、nで示されるオキシエチレン基の平均付加モル数は1〜5であり、好ましくは2〜4の整数であり、特に好ましくは4である。nが0である場合は、塗布する際の伸ばしやすさやすすぎ性が低下するおそれがあり、5を超えると、オイルゲルの高温下での安定性が低下するおそれがある。
また、式中、Mで表されるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。本発明の目的には、Mは好ましくは水素またはナトリウムであり、特に好ましくはナトリウムである。
式中、kで示されるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル基の平均結合数は1〜3であり、好ましくは1.8〜2.9であり、特に好ましくは2.3〜2.8である。kが上記範囲を外れると、ゲル形成の可否に影響するおそれがある。
(C)成分として、具体的には、トリ(ポリオキシエチレン(4E.O.)セテアリルエーテル)リン酸(k=2.3、M=ナトリウム)(「ホスタファットKW340D」(クラリアントジャパン株式会社製))(前記において、「セテアリル」は、セチルおよびステアリルの混合物を意味する)等が挙げられる。
本発明において(C)成分の含有量は、クレンジング組成物中、0.1質量%〜5質量%であり、好ましくは0.3質量%〜3質量%であり、特に好ましくは0.4質量%〜1.5質量%である。(C)成分の含有量が0.1質量%を下回ると、ゲル形成の可否に影響するおそれがあり、5質量%を超えると、低温下での安定性が低下するおそれがある。
[(D)成分]
本発明に用いられる(D)成分は、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(d1)と、HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット(d2)とからなるノニオン界面活性剤である。
ここで、「HLB値」とは、界面活性剤の水と油への親和性の程度を示す数値である。
(d1)成分および(d2)成分の各HLB値は、油性成分との相溶性と水への分散性の観点から、9〜13であり、10〜12 であることが好ましい。
(d1)成分および(d2)成分の各HLB値が9未満である場合は、親水性が低くなるため水との相溶性が悪くなり、すすぎ性が低下するおそれや、水洗後の保湿感が低下するおそれがある。一方、13を超える場合は、親油性が低くなるため油性汚れとのなじみが悪くなり、クレンジング力が低下することがある。
また、(d1)成分および(d2)成分において、グリセリンまたはソルビトールとエステルを形成する脂肪酸としては、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖を有する飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられるが、分岐鎖を有する炭素数が10〜20の飽和脂肪酸が好ましく、分岐鎖を有する炭素数が18の飽和脂肪酸が特に好ましい。具体例としてはイソステアリン酸が挙げられる。
(d1)成分である脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルとしては、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5E.O.)グリセリル(HLB値=9.5)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)グリセリル(HLB値=10.2)等が挙げられるが、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)グリセリル(HLB値=10.2)が好ましく用いられる。
(d2)成分である脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットとしては、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30E.O.)ソルビット(HLB値=11.5)、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(40E.O.)ソルビット(HLB値=12.5)、テトラステアリン酸ポリオキシエチレン(60E.O.)ソルビット(HLB値=13.0)、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレン(30E.O.)ソルビット(HLB値=11.1)等が挙げられるが、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレン(30E.O.)ソルビット(HLB値=11.1)が好ましく用いられる。
(D)成分中における上記(d1)成分と(d2)成分との含有量比[(d1)/(d2)](質量比)は、4/1〜2/1であり、3.5/1〜2/1であることが好ましく、3/1〜2/1であることがより好ましい。
(D)成分中、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(d1)の含有量が上記質量比より少ないと、高温下および低温下での安定性が低下するおそれがある。また、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット(d2)の含有量が上記質量比より少ないと、伸ばしやすさやすすぎ性が不十分になることがある。
本発明において(D)成分の含有量は、クレンジング組成物中、1質量%〜10質量%であり、好ましくは2質量%〜8質量%であり、特に好ましくは3質量%〜5質量%である。
(D)成分の含有量が1質量%を下回ると、ゲル形成の可否に影響するおそれや、低温下での安定性およびすすぎ性が低下するおそれがあり、10質量%を超えると、塗布する際の伸ばしやすさが低下するおそれがある。
また、本発明のオイルゲル状クレンジング組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の添加成分を含有させることができる。
他の添加成分としては、化粧料に汎用されるもの、例えば、エステル油、高級脂肪酸等の(A)成分以外の油性成分、低級アルコール、多価アルコール、糖類・糖アルコール類、(C)および(D)成分以外の各種界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症・肌荒れ防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、アミノ酸、顔料、色素、香料等が挙げられる。
本発明のオイルゲル状クレンジング組成物は、水性ゲル状の組成物と比較して、油溶性である香料や紫外線吸収剤などを多く含有することができる。
本発明のオイルゲル状クレンジング組成物は、オイルゲルの通常の製造方法に従って製造することができ、たとえば、(A)成分、(D)成分および他の油溶性成分を混合して油相成分とし、該油相成分を、(B)成分、(C)成分および他の水溶性成分を混合してなる水相成分にゆっくり添加して混合し、ゲルを形成させることにより、製造することができる。
本発明のクレンジング組成物は、通常のクレンジング化粧料と同様に、皮膚に適量塗布して用いられ、メイクアップ化粧料や皮脂汚れ等を除去した後に、水ですすぎ流すことができる。
本発明のクレンジング組成物は、皮膚に塗布する際に伸ばしやすく、塗布感が良好である。また、クレンジング力、すすぎ性および水洗後の保湿感が良好で、高温下および低温下での安定性にも優れる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1〜4及び比較例1〜10]
表2に示す処方に従い、実施例1〜4および比較例1〜10のオイルゲル状クレンジング組成物をそれぞれ調製した。
なお、実施例および比較例の各オイルゲル状クレンジング組成物は、(A)成分、および(D)成分または(D’)成分を混合、溶解して油相とし、(B)成分、(C)成分または(C’)成分、イオン交換水、1,3−ブチレングリコールおよびフェノキシエタノールを混合、溶解した水相に、前記油相をゆっくり添加し、均一に混合して調製した。
表2中の各成分については、以下の通りである。
(i)(A)成分:(a1)成分として、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル(「パナセート800B」(日油株式会社製))を、(a2)成分として、オリーブ油を用いた。
(ii)(B)成分:グリセリンを用いた。
(iii)(C)成分:下記式(I)(式中、Rはセチルおよびステアリル、Mはナトリウム、n=4、k=2.3である)で示されるトリ(ポリオキシエチレン(4E.O.)セテアリルエーテル)リン酸(「ホスタファットKW340D」(クラリアントジャパン株式会社製))を用いた。
(iv)(C’)成分:アルキルリン酸塩系界面活性剤である2−ヘキシルデシルリン酸アルギニン(「NIKKOL ピュアフォス LC」(日光ケミカルズ株式会社製))、またはN−アシルアミノ酸系界面活性剤であるジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム(「ペリセア L−30」(旭化成ケミカルズ株式会社製))を用いた。
なお、上記(C)成分として用いられるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸系界面活性剤、および(C’)成分として用いられるアルキルリン酸塩系界面活性剤は、下記式(I)中、R、M、nおよびkがそれぞれ表1に示す通りである構造を有する。
(v)(D)成分:(d1)成分として、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)グリセリル(「ユニオックスGT−20IS」(日油株式会社製))(HLB値=10.2)を、(d2)成分として、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレン(30E.O.)ソルビット(「ユニオックスST−30IS」(日油株式会社製))(HLB値=11.1)を用いた。
(vi)(D’)成分:トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(10E.O.)グリセリル(「ユニオックスGT−10IS」(日油株式会社製))(HLB値=7.2)を用いた。
(vii)その他の成分:多価アルコールである1,3−ブチレングリコール(「1,3−ブチレングリコールF」)、および防腐剤として、フェノキシエタノール(「フェノキシトール」)を用いた。
調製した実施例および比較例の各オイルゲル状クレンジング組成物について、(1)ゲル形成の可否、(2)塗布感(伸ばしやすさ)、(3)クレンジグ力、(4)すすぎ性、(5)水洗後の保湿感、(6)高温下での安定性、および(7)低温下での安定性を、下記の通り評価した。
(1)ゲル形成の可否
調製した各オイルゲル状クレンジング組成物を、透明ガラス製のスクリュー管(容量50mL)に入れ、25℃で水平に傾けた際に組成物が流出するか否かを観察し、以下の評価基準によりゲル形成の可否を評価した。
<評価基準>
○:流れ出てこない場合
×:流れ出てくる場合
(2)〜(5)の項目については、メイクアップをした10名の女性(23才〜55才)をパネラーとし、調製した各オイルゲル状クレンジング組成物0.5gを用いてメイクアップ化粧料となじませ、水で洗い流させた後、下記の各基準により官能評価させて、評価を行った。
(2)塗布感
<官能評価基準>
3点:とても伸ばしやすいと感じた場合。
2点:やや伸ばしやすいと感じた場合。
1点:伸ばしにくいと感じた場合。
塗布感については、10名のパネラーの官能評価点の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が25点以上である場合;非常に伸ばしやすいクレンジング組成物である。
○:合計点が20点以上、25点未満である場合;伸ばしやすいクレンジング組成物である。
△:合計点が10点以上、20点未満である場合;やや伸ばしにくいクレンジング組成物である。
×:合計点が10点未満である場合;伸ばしにくいクレンジング組成物である。
(3)クレンジング力
<官能評価基準>
3点:メイクアップ化粧料とのなじみが非常に良いと感じた場合。
2点:メイクアップ化粧料とのなじみが良いと感じた場合。
1点:メイクアップ化粧料とのなじみが良くないと感じた場合。
クレンジング力については、10名のパネラーの官能評価点の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が25点以上である場合;クレンジング力の非常に高いクレンジング組成物である。
○:合計点が20点以上、25点未満である場合;クレンジング力の高いクレンジング組成物である。
△:合計点が10点以上、20点未満である場合;クレンジング力のやや低いクレンジング組成物である。
×:合計点が10点未満である場合;クレンジング力の低いクレンジング組成物である。
(4)すすぎ性
<官能評価基準>
3点:すすぎ時のぬめりもなく、速やかにすすぎができたと感じた場合。
2点:すすぎ時にややぬめりが残り、ややすすぎにくいと感じた場合。
1点:すすぎ時にぬめりが残り、すすぎにくいと感じた場合。
すすぎ性については、10名のパネラーの官能評価点の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が25点以上である場合;すすぎ性の非常に良いクレンジング組成物である。
○:合計点が20点以上、25点未満である場合;すすぎ性の良いクレンジング組成物である。
△:合計点が10点以上、20点未満である場合;すすぎ性のやや良くないクレンジング組成物である。
×:合計点が10点未満である場合;すすぎ性の良くないクレンジング組成物である。
(5)水洗後の保湿感
<官能評価基準>
3点:非常にしっとりしていると感じた場合。
2点:かさつきはなく、ややしっとりしていると感じた場合。
1点:かさつきがあると感じた場合。
水洗後の保湿感については、10名のパネラーの官能評価点の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が25点以上である場合;非常に保湿感のあるクレンジング組成物である。
○:合計点が20点以上、25点未満である場合;やや保湿感のあるクレンジング組成物である。
△:合計点が10点以上、20点未満である場合;やや保湿感のないクレンジング組成物である。
×:合計点が10点未満である場合;保湿感のないクレンジング組成物である。
(6)高温下での安定性
調製した実施例および比較例の各オイルゲル状クレンジング組成物を透明ガラス製のスクリュー管(容量50mL)に入れ、40℃で2週間静置した。その後、各組成物を室温に戻し、外観の観察を行い、下記の基準に従って、高温下での安定性を評価した。
<評価基準>
○:外観に変化が見られず、ゲルが良好に保たれている場合;高温下での安定性が良好なクレンジング組成物である。
×:オイルゲル状クレンジング組成物の含有成分の分離、沈殿、析出等が観察される場合;高温下での安定性に欠けるクレンジング組成物である。
(7)低温下での安定性
調製した実施例および比較例の各オイルゲル状クレンジング組成物を透明ガラス製のスクリュー管(容量50mL)に入れ、−7℃で2週間静置した。その後、各組成物を室温に戻し、外観の観察を行い、下記の基準に従って低温下での安定性を評価した。
<評価基準>
○:外観に変化が見られず、ゲルが良好に保たれている場合;低温下での安定性が良好なクレンジング組成物である。
×:オイルゲル状クレンジング組成物の含有成分の分離、沈殿、析出等が観察される場合;低温下での安定性に欠けるクレンジング組成物である。
上記(1)〜(7)の各項目についての評価結果を表2に併せて示した。
表2に示されるように、本発明の実施例1〜4に係るクレンジング組成物は、塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性および洗浄後の保湿感が良好であり、高温下および低温下での安定性にも優れると評価された。
一方、(A)成分の含有量が85質量%を超え、かつ(B)成分を含有していない比較例1のクレンジング組成物、および(C)成分を含有していない比較例2のクレンジング組成物では、オイルゲルの形成が認められなかった。
(a2)成分を含有していない比較例3のクレンジング組成物では、伸ばしやすさや、水洗後の保湿感が十分なものではなく、(a1)成分を含有していない比較例4のクレンジング組成物では、高温下における安定性が悪く、クレンジング力が十分なものではなかった。
(B)成分の含有量が10質量%を下回っている比較例5のクレンジング組成物では、低温下での安定性が悪く、水洗後の保湿感が十分なものではなかった。
(d2)成分を含有していない比較例6のクレンジング組成物では、伸ばしやすさやすすぎ性が十分なものではなく、(d1)成分を含有していない比較例7のクレンジング組成物では、高温下および低温下での安定性が悪く、水洗後の保湿感も十分なものではなかった。
(C)成分の代わりに、ポリオキシエチレン鎖を有しないアルキルリン酸エステル系界面活性剤((C’)成分)を含有する比較例8のクレンジング組成物では、伸ばしやすさやすすぎ性が十分なものではなく、(C)成分の代わりに、N−アシルアミノ酸系界面活性剤((C’)成分)を含有する比較例9のクレンジング組成物では、伸ばしやすさ、クレンジング力およびすすぎ性が十分なものではなかった。
(D)成分の代わりに、HLB値が7.2であるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル((D’)成分)を含有する比較例10のクレンジング組成物では、すすぎ性や水洗後の保湿感が十分なものではなかった。
以上、詳述したように、本発明により、塗布感が良好なオイルゲル状でありながら、クレンジング力、すすぎ性および洗浄後の保湿感も良好で、かつ高温下および低温下での安定性にも優れるクレンジング組成物を提供することができる。

Claims (1)

  1. (A)炭素数が6〜10である脂肪酸のトリグリセリド(a1)と、25℃で液状の植物油(a2)とからなり、前記(a1)成分と(a2)成分との含有量比[(a1)/(a2)](質量比)が5/1〜2/1である油性成分50質量%〜85質量%、
    (B)グリセリン10質量%〜30質量%、
    (C)式(I)で示されるポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルリン酸系界面活性剤0.1質量%〜5質量%、および
    (D)HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(d1)と、HLB値が9〜13である脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット(d2)とからなり、前記(d1)成分と(d2)成分との含有量比[(d1)/(d2)](質量比)が4/1〜2/1であるノニオン界面活性剤1質量%〜10質量%、
    を含有することを特徴とする、オイルゲル状クレンジング組成物。
    (式中、Rは炭素数8〜22 のアルキル基またはアルケニル基、Mは水素またはアルカリ金属を示す。nはオキシエチレン基の平均付加モル数を示し、1〜5である。またkの平均は1〜3である。)
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