JP2019202640A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブーツの摩耗を抑制できるステアリング装置を提供すること。【解決手段】ステアリング装置は、ハウジングと、ハウジングを貫通するラックと、ラックの端部に配置されるボールジョイントと、ボールジョイントを覆うブーツと、を備える。ブーツは、伸縮可能な蛇腹部と、蛇腹部の内周面に設けられる摩擦を低減するための皮膜と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
車両には、操作者(運転者)のステアリングホイールに対する操作を車輪に伝えるための装置としてステアリング装置が設けられている。ラックアンドピニオン式のステアリング装置においては、入力軸に接続されたピニオンがラックに噛み合っており、ラックが車両の左右方向に移動する。ラックの移動によりホイールの向きが変化する。例えばラックアンドピニオン式のステアリング装置の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に示されるように、ラックの端部に設けられるボールジョイントが、伸縮するブーツで覆われる。
実公昭59−7170号公報
ところで、ラックの移動に伴ってブーツが伸縮する時、ボールジョイントとブーツの内周面との間で摩擦が生じる。長期間に亘って使用された場合、ブーツが摩耗する可能性がある。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ブーツの摩耗を抑制できるステアリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のステアリング装置は、ハウジングと、前記ハウジングを貫通するラックと、前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、前記ボールジョイントを覆うブーツと、を備え、前記ブーツは、伸縮可能な蛇腹部と、前記蛇腹部の内周面に設けられる摩擦を低減するための皮膜と、を備える。
これにより、ボールジョイントが皮膜に接するので、ボールジョイントとブーツとの間の摩擦が低減される。したがって、本開示のステアリング装置は、ブーツの摩耗を抑制できる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記皮膜の材料の伸び率は、前記ブーツの材料の伸び率以上である。
これにより、皮膜は、蛇腹部の変形に追従して変形することができる。このため、皮膜の破損が抑制される。また、仮に皮膜が蛇腹部の変形に追従できない場合、ブーツの設計変更(ブーツの大型化又は蛇腹部の長さの変更)が必要となるという問題が生じる。これに対して、本開示においては、皮膜が蛇腹部の変形に追従するので、既存のブーツに皮膜を設けるだけでブーツに求められる性能を実現することが可能である。したがって、本開示のステアリング装置は、ブーツの設計変更をせずに、ブーツの摩耗を抑制できる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記ボールジョイントは、ボールと、前記ボールが嵌まるソケットと、を備え、前記皮膜は、前記蛇腹部において、前記ハウジング側の端部から、前記ボールジョイントが中立位置にある時における前記ソケットの先端を通り且つ前記ラックの軸方向に対して直交する平面までの全長に亘って配置される。
これにより、ステアリング装置の使用時において蛇腹部のうちボールジョイントと径方向に重なることが多い部分に、皮膜が配置される。したがって、本開示のステアリング装置は、ブーツにおいてボールジョイントと接しやすい部分の摩耗を抑制できる。また、皮膜を配置する範囲を限定することによって、必要となる皮膜の量が低減する。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記蛇腹部は、径方向の内側に向かって凸であるの凸部と、径方向の外側に向かって凸である凹部と、を備え、前記凸部に配置される前記皮膜の厚さは、前記凹部に配置される前記皮膜の厚さよりも大きい。
これにより、ボールジョイントに近付きやすい凸部の皮膜がなくなりにくくなる。すなわち、皮膜から凸部が露出することが抑制される。また、ボールジョイントに近付きにくい凹部の皮膜の量が削減されるので、必要となる皮膜の量が低減する。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記皮膜は、フッ素を含む。
これにより、本開示のステアリング装置は、ブーツの摩耗をより抑制できる。また、皮膜が、油を通しにくくなる。本開示のステアリング装置は、ラックの周辺に配置される油(グリース等)がブーツの外側へ漏れだすことを抑制できる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記皮膜は、二硫化モリブデンを含む。
これにより、本開示のステアリング装置は、ブーツの摩耗をより抑制できる。また、皮膜が、油を通しにくくなる。ステアリング装置は、ラックの周辺に配置される油(グリース等)がブーツの外側へ漏れだすことを抑制できる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記ブーツの内側に配置され且つ前記ハウジングと接続される筒状のスリーブを備え、前記スリーブの外周面は、前記皮膜に面する。
これにより、スリーブがブーツを案内することによって、ブーツとラックの芯ずれが抑制される。また、スリーブは、ブーツがタイロッドに沿って過剰に曲がることを規制する。このため、ブーツが縮む時に、ブーツがボールジョイントとハウジングとによって挟み込まれることが抑制される。したがって、本開示のステアリング装置は、ブーツの摩耗を抑制できる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記スリーブは、前記ハウジングとは反対側の端部にテーパー部を備え、前記テーパー部の外径は、先端に向かうにしたがって小さくなっている。
これにより、ブーツが縮む時に、ブーツがテーパー部に案内される。このため、ブーツがスリーブに引っ掛かりにくくなるので、ブーツが滑らかに変形することができる。
上記のステアリング装置の望ましい態様として、前記ブーツは、径方向で前記ハウジングと重なる固定部を備え、前記スリーブは、前記固定部が嵌まる環状溝である嵌合部を備える。
これにより、スリーブに対するブーツの位置決めが容易である。予めスリーブにブーツを取り付けた後に、スリーブ及びブーツをハウジングに取り付けることが可能である。
本開示のステアリング装置によれば、ブーツの摩耗を抑制できる。
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。 図2は、本実施形態のステアリングギアボックスの断面図である。 図3は、本実施形態のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。 図4は、第1変形例のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。 図5は、第2変形例のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。図1に示すように、ステアリング装置80は、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、ユニバーサルジョイント84と、中間シャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、ピニオンシャフト87と、ピニオン88aと、ラック88bと、を備える。
図1に示すように、ステアリングホイール81は、ステアリングシャフト82に連結される。ステアリングシャフト82の一端は、ステアリングホイール81に連結される。ステアリングシャフト82の他端は、ユニバーサルジョイント84に連結される。中間シャフト85の一端は、ユニバーサルジョイント84に連結される。中間シャフト85の他端は、ユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87の一端は、ユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87の他端は、ピニオン88aに連結される。
ラック88bは、ピニオン88aと噛み合う。ピニオン88a及びラック88bは、ピニオンシャフト87に伝達された回転運動を直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。ラック88bが車幅方向に移動することによって車輪の角度が変化する。
以下の説明において、ラック88bの軸方向は単に軸方向と記載される。軸方向に対して直交する方向は径方向と記載される。ラック88bの回転軸を中心とした円周に沿う方向は周方向と記載される。
図1に示すように、ステアリング装置80は、電動モータ93と、トルクセンサ94と、車速センサ95と、ECU(Electronic Control Unit)90と、を備える。電動モータ93、トルクセンサ94及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。
電動モータ93は、例えばブラシレスモータである。電動モータ93は、ブラシ(摺動子)及びコンミテータ(整流子)を備えるモータであってもよい。電動モータ93は、例えばハウジング10に固定される。電動モータ93の動力は、ラック88bに伝達され、軸方向にラック88bを移動させる。電動モータ93で生じたトルクにより、操作者がラック88bを移動させるために要する力が小さくなる。すなわち、ステアリング装置80には、ラックアシスト式が採用されている。
トルクセンサ94は、例えばピニオン88aに取り付けられている。トルクセンサ94は、ピニオン88aに伝達された操舵トルクをCAN(Controller Area Network)通信によりECU90に出力する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。車速センサ95は、車体に備えられ、車速をCAN通信によりECU90に出力する。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。ECU90は、トルクセンサ94及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。ECU90には、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルク及び車速に基づいて補助操舵指令値を算出する。ECU90は、補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値を調節する。ECU90は、電動モータ93から誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を取得する。ECU90が電動モータ93を制御することで、ステアリングホイール81の操作に要する力が小さくなる。
図2は、本実施形態のステアリングギアボックスの断面図である。図3は、本実施形態のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。なお、図2において、電動モータ93及び電動モータ93に付随する部材は省略されている。図2及び図3に示すように、ステアリング装置80は、ハウジング10と、ボールジョイント3と、ブーツ5と、を備える。
ハウジング10は、円筒状の部材である。ハウジング10は、ラック88bが軸方向に移動できるようにラック88bを支持する。ラック88bは、ハウジング10を貫通する。
ボールジョイント3は、ラック88bとタイロッド89とを連結する。タイロッド89は、ラック88bに対して揺動可能である。ボールジョイント3は、ソケット31と、ボール33と、を備える。ソケット31は、ラック88bの端部に接続される。ボール33は、タイロッド89の端部に接続される。ボール33は、ソケット31に保持される。タイロッド89は、ボール33を中心として揺動可能である。
図3に示すように、ブーツ5は、ボールジョイント3を覆う筒状の部材である。ブーツ5の材料は、例えばゴム又はエラストマーである。ブーツ5の伸び率は、例えば200%である。伸び率とは、材料の引張り試験において、試験片の当初の標点間距離をL0、破断時の標点間距離をLとした場合に、{(L−L0)/L0}×100で算出される値である。図3に示すように、ブーツ5は、固定部51と、蛇腹部53と、先端部55と、皮膜59と、を備える。
図3に示すように、固定部51は、径方向でハウジング10と重なる。固定部51の径方向外側には、締付部材11が設けられる。締付部材11は、例えば金属で形成された環状部材であって、固定部51に巻き付けられる。締付部材11によって、固定部51がハウジング10に接続される。
蛇腹部53は、ラック88bの移動に伴って変形する部材である。図3に示すように、蛇腹部53は、複数の凸部531と、複数の凹部533と、を備える。凸部531は、径方向の内側に向かって凸である。凹部533は、径方向の外側に向かって凸である。凸部531と凹部533とが、軸方向に交互に配置される。蛇腹部53の内径は、固定部51から先端部55に向かうにしたがって小さくなる。
図3に示すように、先端部55は、径方向でタイロッド89に重なる。先端部55の径方向外側には、締付部材15が設けられる。締付部材15は、例えば金属で形成された環状部材であって、先端部55に巻き付けられる。締付部材15によって、先端部55がタイロッド89に接続される。
ハウジング10に対して、ラック88b及びタイロッド89が移動する。固定部51がハウジング10に接続され且つ先端部55がタイロッド89に接続されるので、タイロッド89の移動に伴って、固定部51と先端部55との間の距離が変化する。蛇腹部53は、固定部51と先端部55との間の距離に応じて変形する(伸縮する)。
図3に示すように、皮膜59は、蛇腹部53の内周面に設けられる。すなわち、蛇腹部53の内周面が、皮膜59でコーティングされる。皮膜59は、摩擦を低減する。ボールジョイント3と皮膜59との摩擦係数は、ボールジョイント3と蛇腹部53との摩擦係数よりも小さい。例えば、皮膜59は、フッ素を含む。又は、皮膜59は、二硫化モリブデンを含む。皮膜59は、弾性を有する。皮膜59の伸び率は、ブーツ5の伸び率以上である。皮膜59は、蛇腹部53の内周面に塗布された塗料で形成される。塗料は、合成樹脂を含む。塗料は、例えば弾性塗料である。
皮膜59は、蛇腹部53において、ハウジング10側の端部から、平面Pまでの全長に亘って配置される。図3において、皮膜59は、蛇腹部53において、平面Pよりも右側の範囲に配置される。平面Pは、ボールジョイント3が中立位置にある時におけるソケット31の先端を通り且つ軸方向に対して直交する平面である。中立位置とは、ボールジョイント3の移動範囲のうち、ハウジング10側の端部とタイロッド89側の端部との中点に対応する位置である。ボールジョイント3は、ハウジング10に接するまで移動できる。図2に示す2つのボールジョイント3のうち一方のボールジョイント3がハウジング10に接する位置と、他方のボールジョイント3がハウジング10に接する位置と、によってボールジョイント3の移動範囲が決まる。例えば、皮膜59の軸方向の長さは、蛇腹部53の軸方向における全長の約1/2である。例えば、皮膜59は、蛇腹部53のうち内径が一定である部分に配置される。
図3に示すように、皮膜59の厚さは、一定でない。凸部531に配置される皮膜59の厚さT1は、凹部533に配置される皮膜59の厚さT2よりも大きい。皮膜59の厚さは、径方向の内側端部で最大となり、径方向の外側端部で最小となる。
なお、皮膜59の材料は、上述した材料に限られない。少なくとも、皮膜59とボールジョイント3と摩擦係数が、蛇腹部53とボールジョイント3との摩擦係数よりも小さければよい。皮膜59の材料の伸び率は、必ずしもブーツの材料の伸び率以上でなくてもよい。皮膜59が配置される範囲は、必ずしも上述した範囲でなくてもよい。例えば、皮膜59は、蛇腹部53の全長に亘って配置されてもよい。
ステアリング装置80は、必ずしも電動モータ93を備えていなくてもよい。すなわち、ステアリング装置80は、電動パワーステアリング装置でなくてもよい。上述した構成は、電動パワーステアリング装置でないステアリング装置にも適用可能である。
以上で説明したように、ステアリング装置80は、ハウジング10と、ハウジング10を貫通するラック88bと、ラック88bの端部に配置されるボールジョイント3と、ボールジョイント3を覆うブーツ5と、を備える。ブーツ5は、伸縮可能な蛇腹部53と、蛇腹部53の内周面に設けられる摩擦を低減するための皮膜59と、を備える。
ラック88bの移動に伴って、ブーツ5の蛇腹部53が伸縮する。タイロッド89は、ラック88bに対してボールジョイント3を中心に揺動する。蛇腹部53は、軸方向に伸縮することに加えて、タイロッド89に沿って曲がるように変形する。このため、ボールジョイント3がブーツ5に接し、ボールジョイント3とブーツ5との間で摩擦が生じる可能性がある。仮に、ボールジョイント3がブーツ5の蛇腹部53と直接当たる場合、蛇腹部53に摩耗が生じる。
これに対して、本実施形態のステアリング装置80は、ブーツ5が皮膜59を備える。これにより、ボールジョイント3が皮膜59接するので、ボールジョイント3とブーツ5との間の摩擦が低減される。したがって、ステアリング装置80は、ブーツ5の摩耗を抑制できる。
ステアリング装置80において、皮膜59の材料の伸び率は、ブーツ5の材料の伸び率以上である。
これにより、皮膜59は、蛇腹部53の変形に追従して変形することができる。このため、皮膜59の破損が抑制される。また、仮に皮膜59が蛇腹部53の変形に追従できない場合、ブーツ5の設計変更(ブーツ5の大型化又は蛇腹部53の長さの変更)が必要となるという問題が生じる。これに対して、本実施形態においては、皮膜59が蛇腹部53の変形に追従するので、既存のブーツ5に皮膜59を設けるだけでブーツ5に求められる性能を実現することが可能である。したがって、ステアリング装置80は、ブーツ5の設計変更をせずに、ブーツ5の摩耗を抑制できる。
ステアリング装置80において、ボールジョイント3は、ボール33と、ボール33が嵌まるソケット31と、を備える。皮膜59は、蛇腹部53において、ハウジング10側の端部から、ボールジョイント3が中立位置にある時におけるソケット31の先端を通り且つラック88bの軸方向に対して直交する平面Pまでの全長に亘って配置される。
これにより、ステアリング装置80の使用時において蛇腹部53のうちボールジョイント3と径方向に重なることが多い部分に、皮膜59が配置される。したがって、本実施形態のステアリング装置80は、ブーツ5においてボールジョイント3と接しやすい部分の摩耗を抑制できる。また、皮膜59を配置する範囲を限定することによって、必要となる皮膜59の量が低減する。
ステアリング装置80において、蛇腹部53は、径方向の内側に向かって凸であるの凸部531と、径方向の外側に向かって凸である凹部533と、を備える。凸部531に配置される皮膜59の厚さT1は、凹部533に配置される皮膜59の厚さT2よりも大きい。
これにより、ボールジョイント3に近付きやすい凸部531の皮膜59がなくなりにくくなる。すなわち、皮膜59から凸部531が露出することが抑制される。また、ボールジョイント3に近付きにくい凹部533の皮膜59の量が削減されるので、必要となる皮膜59の量が低減する。
ステアリング装置80において、皮膜59は、フッ素を含む。
これにより、ステアリング装置80は、ブーツ5の摩耗をより抑制できる。また、皮膜59が、油を通しにくくなる。ステアリング装置80は、ラック88bの周辺に配置される油(グリース等)がブーツ5の外側へ漏れだすことを抑制できる。
ステアリング装置80において、皮膜59は、二硫化モリブデンを含む。
これにより、ステアリング装置80は、ブーツ5の摩耗をより抑制できる。また、皮膜59が、油を通しにくくなる。ステアリング装置80は、ラック88bの周辺に配置される油(グリース等)がブーツ5の外側へ漏れだすことを抑制できる。
(第1変形例)
図4は、第1変形例のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図4に示すように、第1変形例のステアリング装置80は、スリーブ6を備える。スリーブ6は、筒状の部材である。スリーブ6は、例えば合成樹脂又は金属等によって形成される。スリーブ6の材料の剛性は、ブーツ5の材料の剛性よりも大きい。例えば、スリーブ6の材料のヤング率は、ブーツ5の材料のヤング率よりも大きい。スリーブ6は、ブーツ5の内側に配置される。スリーブ6は、保持部61と、本体部63と、テーパー部65と、を備える。
図4に示すように、保持部61は、径方向でハウジング10と重なる。保持部61の径方向外側には、固定部51及び締付部材11が設けられる。締付部材11によって、固定部51及び保持部61がハウジング10に接続される。保持部61は、固定部51が嵌まる環状溝である嵌合部611を備える。
図4に示すように、本体部63は、径方向でブーツ5の蛇腹部53に重なる。本体部63は、蛇腹部53の内周面の少なくとも一部に面する。本体部63は、蛇腹部53を案内する。例えば、本体部63の外周面は、蛇腹部53に設けられる皮膜59に接する。本体部63が皮膜59に接するので、ブーツ5が伸縮する時のブーツの変形が滑らかである。
図4に示すように、テーパー部65は、ハウジング10とは反対側の端部に配置される。テーパー部65の外径は、先端に向かうにしたがって小さくなっている。すなわち、テーパー部65は、先端に向かうにしたがって、蛇腹部53から離れていく。テーパー部65の最小外径は、ボールジョイント3のソケット31の最大外径よりも大きい。ボールジョイント3は、テーパー部65の内側を通過できる。テーパー部65の先端は、平面Pよりもハウジング10側に配置される。
以上で説明したように、第1変形例のステアリング装置80は、ブーツ5の内側に配置され且つハウジング10と接続される筒状のスリーブ6を備える。スリーブ6の外周面は、皮膜59に面する。
これにより、スリーブ6がブーツ5を案内することによって、ブーツ5とラック88bの芯ずれが抑制される。また、スリーブ6は、ブーツ5がタイロッド89に沿って過剰に曲がることを規制する。このため、ブーツ5が縮む時に、ブーツ5がボールジョイント3とハウジング10とによって挟み込まれることが抑制される。したがって、ステアリング装置80は、ブーツ5の摩耗を抑制できる。
第1変形例のステアリング装置80において、スリーブ6は、ハウジング10とは反対側の端部にテーパー部65を備える。テーパー部65の外径は、先端に向かうにしたがって小さくなっている。
これにより、ブーツ5が縮む時に、ブーツ5がテーパー部65に案内される。このため、ブーツ5がスリーブ6に引っ掛かりにくくなるので、ブーツ5が滑らかに変形することができる。
第1変形例のステアリング装置80において、ブーツ5は、径方向でハウジング10と重なる固定部51を備える。スリーブ6は、固定部51が嵌まる環状溝である嵌合部611を備える。
これにより、スリーブ6に対するブーツ5の位置決めが容易である。予めスリーブ6にブーツ5を取り付けた後に、スリーブ6及びブーツ5をハウジング10に取り付けることが可能である。
(第2変形例)
図5は、第2変形例のステアリングギアボックスの一端を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図5に示すように、第2変形例のステアリング装置80は、スリーブ6Aを備える。スリーブ6Aは、軸方向に対して直交する平面に対して傾斜する端面67を備える。本体部63の軸方向の長さは、周方向の位置によって異なる。本体部63のうち、タイロッド89が曲がる方向に対応する部分の軸方向の長さが、当該部分とは反対側の部分の軸方向の長さよりも小さい。これにより、第2変形例のステアリング装置80は、スリーブ6Aとタイロッド89との干渉を抑制できる。また、テーパー部65は、全周に亘って設けられる。このため、ブーツ5がスリーブ6Aに引っ掛かりにくくなるので、ブーツ5が滑らかに変形することができる。
10 ハウジング
11、15 締付部材
3 ボールジョイント
31 ソケット
33 ボール
5 ブーツ
51 固定部
53 蛇腹部
531 凸部
533 凹部
55 先端部
59 皮膜
6、6A スリーブ
61 保持部
611 嵌合部
63 本体部
65 テーパー部
67 端面
80 ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
84 ユニバーサルジョイント
85 中間シャフト
86 ユニバーサルジョイント
87 ピニオンシャフト
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
93 電動モータ
94 トルクセンサ
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
P 平面

Claims (9)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングを貫通するラックと、
    前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、
    前記ボールジョイントを覆うブーツと、
    を備え、
    前記ブーツは、伸縮可能な蛇腹部と、前記蛇腹部の内周面に設けられる摩擦を低減するための皮膜と、を備える
    ステアリング装置。
  2. 前記皮膜の材料の伸び率は、前記ブーツの材料の伸び率以上である
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記ボールジョイントは、ボールと、前記ボールが嵌まるソケットと、を備え、
    前記皮膜は、前記蛇腹部において、前記ハウジング側の端部から、前記ボールジョイントが中立位置にある時における前記ソケットの先端を通り且つ前記ラックの軸方向に対して直交する平面までの全長に亘って配置される
    請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記蛇腹部は、径方向の内側に向かって凸であるの凸部と、径方向の外側に向かって凸である凹部と、を備え、
    前記凸部に配置される前記皮膜の厚さは、前記凹部に配置される前記皮膜の厚さよりも大きい
    請求項1から3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記皮膜は、フッ素を含む
    請求項1から4のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  6. 前記皮膜は、二硫化モリブデンを含む
    請求項1から4のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  7. 前記ブーツの内側に配置され且つ前記ハウジングと接続される筒状のスリーブを備え、
    前記スリーブの外周面は、前記皮膜に面する
    請求項1から6のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  8. 前記スリーブは、前記ハウジングとは反対側の端部にテーパー部を備え、
    前記テーパー部の外径は、先端に向かうにしたがって小さくなっている
    請求項7に記載のステアリング装置。
  9. 前記ブーツは、径方向で前記ハウジングと重なる固定部を備え、
    前記スリーブは、前記固定部が嵌まる環状溝である嵌合部を備える
    請求項7又は8に記載のステアリング装置。
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