JP2019202286A - 濾過式集塵装置による集塵方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】濾過材の逆洗を容易とする濾過式集塵装置による集塵方法を提供することを課題とする。【解決手段】集塵槽10内が隔壁14で含塵ガス室16と清浄ガス室15とに隔離されており、濾過材20−1と該濾過材の一端に濾過後の清浄ガスを流出する開口部20−2が形成されてた濾過体20を有し、該濾過体は、上記開口部を清浄ガス室に連通するようにそして濾過材を含塵ガス室側に位置しており、含塵ガスを槽内に導入する吸気部21を含塵ガス室側にそして清浄ガスを外部へ排気する排気弁35A,35B,35Cを備えた排気部34A,34B,34Cを清浄ガス室側にそれぞれ設け、清浄ガス室内には、外部から供給される逆洗用気体を噴射口から噴射する噴射管が濾過体の開口部に対向していて、逆洗運転時には、清浄ガス室から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減してから、逆洗用気体を上記噴射口から噴射する。【選択図】図1
Description
本発明は、濾過式集塵装置による集塵方法に関する。
濾過式集塵装置は、集塵槽内を隔壁で含塵ガス室と清浄ガス室とに区分し、通常、濾過材(フィルタ)を含塵ガス室内に配するとともに、濾過材の一端部をなす開口部が清浄ガス室に連通しており、清浄ガス室側の吸引圧によって含塵ガス室に導入された含塵ガスを上記濾過材に透過させることで、ダストを濾過材外面に付着させ、濾過された後の清浄ガスが濾過体の内部を通り上記開口部を経て、上記清浄ガス室内に至り、外部へ導出される。上記清浄ガス室の吸引圧は、槽外に設けられた誘引送風機により得られる。かかる濾過体は、濾過体の外面に付着したダストを除去するために、定期的に、上記開口部から濾過体の内部へ逆洗用気体が間欠的に噴射され、その圧力により濾過体外面からダストが剥離除去される。
かかる集塵装置は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1では、含塵ガス室(ダストサイド)内に有底円筒形の濾過材(フィルタ)群を複数列をなすようにして隔壁から垂下して設け、濾過材の上端の開口部を清浄ガス室(クリーンサイド)に開口して位置せしめている。清浄ガス室には、各列の濾過材群に対し、それぞれ、逆洗用のブローチューブが濾過材群の開口部へ圧縮空気を瞬間的に噴射(パルスジェット)するように配設されている。逆洗パルスジェットを噴射し、濾過材内部から外面へ圧縮空気により圧力をかけることにより、濾過材外面に付着しているダストが内面側から圧力を受け剥離され含塵ガス室底部に落下し、適宜外部へ排出される。ブローチューブからの圧縮空気の噴射は、所定の時間間隔をおいて、各列の濾過材群へ順番に行われる。すなわち、順番に逆洗が行われる。逆洗が行われていない濾過材では通常の濾過が行われており、濾過後の清浄ガスが清浄ガス室から外部へ導出されている。
しかしながら、逆洗パルスジェット噴射を行っても、濾過材外面からダストを完全に剥離することができずにダストが残存付着してしまい、濾過材外面に残存付着したダストが次第に増加して濾過材が目詰まりし始め、その目詰まり度合が次第に進行する。そのため、濾過材の圧力損失が大きくなり、濾過材の上流側(外面側)と下流側(内面側)との圧力差(フィルタ差圧という)が上昇し続けてしまう。また、ダスト含有ガス発生源であるプラントの実際の操業においては、発生ダストの性質、ダストの粒度、またプラントにおけるプロセスの負荷変動によって、逆洗パルスジェット噴射で剥離しにくいダストが短期間に多量に発生することがある。この場合は適正な逆洗パルスジェット噴射を行ってもダストが十分に剥離せず、フィルタ差圧が上昇し続けてしまう。
濾過材の上流側と下流側との間での差圧が高くなると、濾過材外面のダスト層に外面側からかかる圧力(濾過材外面から内部にかかる圧力)が高くなり、逆洗パルスジェット噴射により濾過材内面からダスト層へ圧力をかけても、濾過材外面に付着しているダストを剥離するのに十分な圧力にならずダストを剥離することが難しくなり、逆洗パルスジェットの運転頻度を多くしても、ダストを剥離できない状況となる。そのため上記フィルタ差圧は上昇をし続け、集塵装置での圧力損失が上がり、誘引送風機により含塵ガスを所定圧力で吸引することができなくなり、集塵装置を備えた設備全体の運転を停止して濾過材を清掃又は交換しなければならなくなるという事態が生じる。
本発明は、このような事情に鑑み、逆洗パルスジェット噴射を行ってもダストの剥離が不十分でフィルタ差圧が上昇し続ける現象が生じた場合に対処して、濾過材に付着したダストを十分に剥離し濾過材の目詰まりの進行を抑制する濾過式集塵装置による集塵方法を提供することを課題とする。
本発明に係る濾過材集塵装置による集塵方法では、集塵槽内が隔壁で含塵ガス室と清浄ガス室とに隔離されており、含塵ガス発生源からの含塵ガスを外面から透過させ濾過して清浄化する濾過材と、該濾過材の一端に濾過後の清浄ガスを流出させる開口部を有する濾過体を有し、該濾過体は、前記開口部を清浄ガス室に連通するようにそして濾過材を含塵ガス室側に位置するように、上記隔壁で支持されており、外部から含塵ガスを集塵槽内に導入する吸気部を含塵ガス室側にそして清浄ガスを外部へ排気する排気弁を備えた排気部を清浄ガス室側にそれぞれ設け、清浄ガス室内には、外部から供給される逆洗用気体を噴射口から噴射する噴射管が濾過体の開口部に対向して配置されている濾過式集塵装置により、含塵ガスを濾過材に透過させダストを捕集する濾過運転と、濾過材に付着したダストを逆洗用気体を開口部へ向け噴射することにより除去する逆洗運転とを行う。
かかる集塵方法において、本発明では、逆洗運転時には、清浄ガス室から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減してから、又は、含塵ガス室に導入する含塵ガス流量を濾過運転時の含塵ガス流量より低減してから、逆洗用気体を上記噴射口から噴射することを特徴としている。
このように逆洗運転時には、清浄ガス室から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減すると、又は、含塵ガス室に導入する含塵ガス流量を濾過運転時の含塵ガス流量より低減すると、濾過材の上流側と下流側との間の差圧が低下し、濾過材外面から内部にかかる圧力、すなわち、ダスト層に外面側からかかる圧力が低下した状態となり、この状態で逆洗用気体を濾過体の開口部へ向け噴射すれば、濾過材内面から外面への圧力、すなわち、ダスト層に内面側からかかる圧力を十分にかけることができるため、濾過材に付着したダストは濾過材内面からの圧力を十分に受けることとなり、容易に濾過材外面から剥離除去される。
本発明において、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、例えば、清浄ガス室に接続されている排気管の排気弁の開度を調整することで行うことが可能である。
本発明において、濾過体が複数列をなして設けられていて、清浄ガス室が各列の濾過体の開口部の列間に設けられた仕切壁によって複数の区画室に形成され、噴射管が各区画室で濾過体の開口部に対向して配置され、排気部が各区画室に対して接続されている個別排気管を有し、個別排気管に開度が調整可能な排気弁が設けられている場合には、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、逆洗運転を行う区画室では、排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減するように排気弁の開度を調整し、濾過運転を行う他の区画室では排気弁の開度を開状態として行うことができる。
本発明において、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、濾過式集塵装置に導入する含塵ガスを発生する含塵ガス発生源での含塵ガス発生プロセスにおける運転条件を調整し含塵ガス発生量を低減することで行うことも可能である。
また、本発明において、含塵ガス発生源がガス化炉である場合は、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、ガス化炉に供給するガス化原料の供給量を調整し含塵ガス発生量を低減することにより行うことができる。
さらに、本発明において、含塵ガス発生源がガス化炉である場合、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、ガス化炉に供給するガス化原料の供給量と酸化ガスの送風量を調整し含塵ガス発生量を低減することにより行うこともできる。
以上のように、本発明では、逆洗運転時には、清浄ガス室から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減すること、又は含塵ガス室に導入する含塵ガス流量を濾過運転時の含塵ガス流量より低減することとしたので、濾過材の上流側と下流側との間の差圧が低下し、濾過材外面から内部にかかる圧力、すなわち、ダスト層に外面側からかかる圧力が低下した状態となり、この状態で逆洗用気体を濾過体の開口部へ向け噴射すれば、濾過材内面から外面への圧力、すなわち、ダスト層に内面側からかかる圧力を十分にかけることができるため、濾過材に付着したダストは濾過材内面からの圧力を十分に受けることとなり、容易に濾過材外面から剥離除去されるようになる。
その結果、従来のように、集塵装置での圧力損失が上がり、誘引送風機により含塵ガスを所定圧力で吸引することができなくなり、集塵装置を備えた設備全体の運転を停止して濾過材を清掃又は交換しなければならない事態となることを回避でき、本発明にしたがい、逆洗時には、短期的に清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減を行うだけで適切に濾過材に付着したダストを剥離除去することができ、速やかに定常運転に戻ることができるため、集塵装置を備えた設備全体の操業運転の高効率化、運転コストの低減を図ることができる。
以下、添付図面にもとづき、本発明の一実施形態を説明する。
<第一実施形態>
図1そして図2(A),(B)に示される実施形態において、集塵装置の集塵槽10は密閉縦長角筒状をなし、周囲四面をなす側壁11と、上壁12(図1、図2(A)では図示が省略)と、底壁13とを有している。底壁13は下方に向け槽内空間を狭めるテーパ部13Aが設けられている。該テーパ部13Aは落下したダストが中央に集まりやすくするためであり、底壁13の中央にはダストを排出するために接続された排塵管13Bが開口し該底壁13から垂下している。
図1そして図2(A),(B)に示される実施形態において、集塵装置の集塵槽10は密閉縦長角筒状をなし、周囲四面をなす側壁11と、上壁12(図1、図2(A)では図示が省略)と、底壁13とを有している。底壁13は下方に向け槽内空間を狭めるテーパ部13Aが設けられている。該テーパ部13Aは落下したダストが中央に集まりやすくするためであり、底壁13の中央にはダストを排出するために接続された排塵管13Bが開口し該底壁13から垂下している。
集塵槽10は、上部位置で上壁12と平行な隔壁14が設けられていて、槽内空間が該隔壁14よりも上方の清浄ガス室15と該隔壁14よりも下方の含塵ガス室16とに隔離されている。
上記隔壁14には、一列に複数本の濾過体20が配置された濾過体列が複数列取り付けられ垂下している。図示の例では、一列に三本の濾過体が配置されたものが三列設けられ、すなわち、合計で九本の濾過体20が隔壁14から垂下している。
濾過体20は、有底の縦長筒状をなす濾過材20−1の上端が開口していて、該上端に上記隔壁14への取付けのための環状フランジをなす開口部20−2が設けられている。該開口部20−2の下面が上記隔壁14の孔部縁部の上面で支えられることにより、該開口部20−2が上記清浄ガス室15に連通した状態で開口部20−2より下方の濾過材20−1が上記含塵ガス室16内に位置している。濾過体20は、図1では、セラミックフィルタの例を示しているが、これに限定されず、バグフィルタであってもよい。
上記含塵ガス室16の側壁11の下部には含塵ガスを該含塵ガス室16へ導入するための吸気部としての含塵ガス導入管21が接続されている。
上記隔壁14よりも下方で含塵ガス室16が一つの空間として形成されているのに対し、隔壁14よりも上方の清浄ガス室15は平行な二つの仕切壁17により三つの区画室15A,15B,15Cに区画されている。上記仕切壁17は、上述の三列の濾過体20の開口部20−2の列間に位置している。すなわち、各区画室15A,15B,15Cには、それぞれ一列の濾過体20の開口部20−2が位置している。
上記各区画室15A,15B,15Cのそれぞれには、逆洗用気体、例えば空気を噴射するための噴射管30A,30B,30Cが対応して設けられている。各噴射管30A,30B,30Cは、区画室15A,15B,15C内に位置する一端が閉塞していて、他端が側壁11を貫通して槽外に位置している。上記各噴射管30A,30B,30Cには、その下部に、突出した噴射口31A,31B,31Cが下方に向け開口して設けられていて、該噴射口31A,31B,31Cは、区画室15A,15B,15Cに位置する三つの濾過体20の開口部20−2の列上にそれぞれ対応して位置し、例えば、噴射管30Aの三つの噴射口31Aは、区画室15Aに位置する三つの開口部20−2のそれぞれに対応して該開口部20−2の直上に位置していて、噴射口31Aから噴射される逆洗用気体が上記開口部20−2から濾過材20−1の内部へ下端部まで吹き込まれるようになっている。
上記噴射管30A,30B,30Cは、上述したように、それらの他端側が側壁11を貫通して槽外に位置していて、間欠的に開閉される噴射弁32A,32B,32Cを介して高圧逆洗用気体のガスタンク33に接続されている。噴射弁32A,32B,32Cは、それらの一つが逆洗を行う所定時に選択されて、間欠的に、すなわち、パルス的に開閉を繰り返すように設定されている。逆洗を行う時間以外は、噴射弁32A,32B,32Cは閉状態となっている。
上記区画室15A,15B,15Cには、上記噴射管30A,30B,30Cの上記一端側に近い側壁11に開口して接続された、排気部としての個別排気管34A,34B,34Cがそれぞれ連通している。上記個別排気管34A,34B,34Cは開度が適宜調整設定可能な排気弁35A,35B,35Cを介して排気集約箱36に接続されており、該排気集約箱36からは一つの排気管37が延出しており、排気のための誘引送風機(図示せず)に接続されている。したがって、誘引送風機による吸引力は、上記排気集約箱36を経て三つの個別排気管34A,34B,34Cが開口する区画室15A,15B,15Cのいずれにも作用するが、選択的に一つの排気弁、例えば排気弁35Aの開度を小さく調整したときに、開度調整期間だけ区画室15Aでは吸引力が低下することとなる。上記選択された一つの排気弁は、逆洗のために開閉を間欠的に行うように選択された既述の噴射弁が属する区画室に対応する排気弁である。例えば、区画室15Aで逆洗を行う場合には、区画室15Aに対応する排気弁35Aの開度を小さく調整して区画室15Aにかかる誘引送風機の吸引力を低下してから、上記噴射弁32Aを間欠的に開閉する。さらに、逆洗用気体を噴射する時から設定期間の間、上記排気弁35Aの開度を小さくした状態で維持する。したがって、この設定期間の間は、区画室15Aに誘引送風機の吸引力が低下しているので、区画室15Aに対応する濾過材20−1から剥離され浮遊しているダストが濾過材外面に再付着することはない。
次に、このように構成される本実施形態装置における含塵ガスの濾過そして逆洗の要領を説明する。
通常の濾過時には、すべての噴射弁32A,32B,32Cが閉となっていていずれの噴射管30A,30B,30Cからも逆洗用気体は噴射されておらず、一方、すべての個別排気管34A,34B,34Cの排気弁35A,35B,35Cは開となっている。かかる状態で、誘引送風機からの吸引力は、すべての個別排気管34A,34B,34Cを経て、すべての区画室15A,15B,15Cに作用している。したがって、吸気部としての含塵ガス導入管21から含塵ガス室16内に導入された含塵ガスは濾過材20−1で濾過される。すなわち、ダストは三列のいずれの列の濾過体20においても、濾過材20−1の外周面で付着捕捉され、濾過後の清浄ガスが濾過材20−1内を上昇して開口部20−2から区画室15A,15B,15Cへ達し、それぞれの個別排気管34A,34B,34Cを経て排気集約箱36で集められた後、排気管37から排出される。
次に、逆洗を行うときには、一つの区画室を選定してその区画室に対応して位置する濾過体を逆洗した後に、他の区画室を順に選定して同様にして逆洗する。選定されていない区画室では、濾過体による含塵ガスの濾過がなされて清浄ガスが排気されている。
本実施形態では、区画室15A,15B,15Cのそれぞれに接続されている個別排気管34A,34B,34Cに設けられている排気弁35A,35B,35Cは開度が適宜調整設定することとなっているので、逆洗に際し選定された一つの区画室、例えば、区画室15Aに接続されている個別排気管34Aの排気弁35Aの開度を小さくして、排気される清浄ガス流量を濾過運転時に比し、少なく抑えることで、区画室15Aと含塵ガス室16との間の差圧を濾過運転時の差圧より小さくした状態で、噴射弁32Aを間欠開閉させて、上記区画室15Aに開口して位置する濾過体20の開口部20−2へ向け、逆洗用気体をパルス状に噴射する。
このように逆洗運転時には、清浄ガス室15から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減することとしたので、濾過材20−1の上流側と下流側との間の差圧が低下し、濾過材20−1外面から内部にかかる圧力、すなわち、ダスト層に外面側からかかる圧力が低下した状態となり、この状態で逆洗用気体を濾過体20の開口部20−2へ向け噴射すれば、濾過材20−1内面から外面への圧力、すなわち、ダスト層に内面側からかかる圧力を十分にかけることができるため、濾過材20−1に付着したダストは濾過材20−1内面からの圧力を十分に受けることとなり、容易に濾過材20−1外面から剥離除去されるようになる。
かくして、噴出された逆洗用気体の圧力により、濾過材20−1の外面の付着ダストは剥離除去される。ダストは集塵槽10の底部に落下し排塵管13Bから槽外へ排出される。また、逆洗用気体を噴射開始時から設定期間の間、濾過材20−1内には吸引力が低下もしくは作用していないので、剥離された微小ダストが落下途中で浮遊している間に濾過材20−1の外面に再び付着することはない。
このように、濾過材に付着したダストは濾過材内面からの圧力を十分に受けることとなり、容易に濾過材外面から剥離除去されるようになる。また、逆洗操作を繰り返して行っても、ダストの濾過材への付着の度合が進んで濾過材の目詰まりが生じ、濾過材の圧力損失が高くなる、ということがない。その結果、従来のように、集塵装置での圧力損失が上がり、誘引送風機により含塵ガスを所定圧力で吸引することができなくなり、集塵装置を備えた設備全体の運転を停止して濾過材を清掃又は交換しなければならない事態となることを回避でき、本発明にしたがい、逆洗時には、短期的に清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減を行うだけで適切に濾過材に付着したダストを剥離除去することができ、速やかに定常運転に戻ることができる。
一方、他の区画室15B,15Cに対しては、噴射管30Bの噴射弁32Bそして噴射管30Cの噴射弁32Cは閉じたままであり、それらの噴射口31B,31Cからは逆洗用気体は噴射されず、また、個別排気管34B,34Cの排気弁35B,35Cは開いたままであり、誘引送風機の吸引力は区画室15B,15Cに及んでいる。したがって、区画室15B,15Cから垂下しているそれぞれの列の三つづつ、計六本の濾過体20では、通常の濾過が行われ、含塵ガス室16内の含塵ガスは濾過されて、清浄ガスが濾過体20内を通り上記区画室15B,15Cを経て排気される。また、濾過された際のダストは濾過材20−1の外面に付着し、いずれかの列の濾過体20についての次の逆洗を待つ。
清浄ガス室15は、仕切壁17により区画室15A,15B,15Cに区画されているので、このような逆洗時において、一つの区画室について逆洗を行う際に排気弁の開度を小さくし、もしくは閉じても、その他の区画室における吸引力への影響がないので、一つの区画室での逆洗と他の区画室を通しての濾過とは互いに影響を与えることがないため、濾過材の逆洗と集塵とを平行して円滑に行うことができる。
図3、図4は、濾過材差圧と逆洗時期の関係の一例を示す図であり、図3には、逆洗時に上記清浄ガス流量を濾過運転時に比し半分にした例が、そして図4には、清浄ガス流量を0とした場合が示されている。この清浄ガス流量の低減もしくは0とする操作は、逆洗パルス噴射が繰り返され逆洗が十分に行われ濾過材から付着ダストが十分に剥離除去されたとするまでの設定期間続行する。逆洗終了後は濾過運転にもどり、清浄ガス流量は当初の流量に復帰する。
図3、図4は、濾過体差圧が次第に上昇して所定値にまで達したときに、清浄ガス流量を低減もしくは0とし、逆洗パルス噴射により付着ダストが剥離除去され濾過体差圧が低下していることを示し、さらに、逆洗終了時に清浄ガス流量を当初の流量に復帰させて、その後、濾過材へのダスト付着により濾過体差圧が次第に上昇始めている様子を示している。
<第二実施形態>
図1そして図2に示され、そして説明された集塵装置は、例えば、廃棄物等を熱分解、部分酸化してガス発生させるガス化炉からの排ガスの煙道に配置して、排ガス処理ラインにおける集塵装置として採用できる。
図1そして図2に示され、そして説明された集塵装置は、例えば、廃棄物等を熱分解、部分酸化してガス発生させるガス化炉からの排ガスの煙道に配置して、排ガス処理ラインにおける集塵装置として採用できる。
図5において、符号51は廃棄物を熱分解、部分酸化してガス化処理するガス化炉であり、排ガスを煙突56まで流通させる煙道57に、順次、還元除塵装置52、二次燃焼炉53、酸化除塵装置54、誘引送風機55が配設されている。
本実施形態では、図5にて、還元除塵装置52に、図1、図2の集塵装置を用いた。
図6は図5の排ガス処理ラインにおける還元除塵装置52の濾過体での差圧の経過履歴を示す図である。横軸は経過時間、縦軸は濾過体における差圧である。経過時間が14時間までは、濾過体での差圧が次第に増加し所定の間隔で逆洗パルスを噴射することにより差圧が低下しその後再び増加するような推移で運転されていたが、16時間目に原料供給にトラブルが発生しガス化プロセスが不安定となりダストが大量に発生した。そして経過時間が17時間〜19.5時間の間には逆洗パルスを噴射してもダストを剥離除去できず、濾過体の差圧が上昇し続ける現象が発生した。
そこで経過時間が19.5時間の時点でガス化炉への原料供給量を半分に低減すると同時に、ガス化炉への送風量も半分とし、清浄ガス流量をおおよそ半分に低減した。その結果、差圧の測定値は低下している。19.5時間経過時に逆洗パルスを噴射し、ダストを剥離除去し、濾過体の差圧を低下させた。その後、経過時間が21時間の時点から原料供給量と送風量を定常条件とする操業を開始したところ、濾過体からダストが十分に剥離されていることを示すように、100mmAq程度の差圧から推移するような状態となった。その後の操業においても問題なく逆洗することが可能な状態で継続できた。
上述の例では、ガス化炉への原料供給量を半分に低減すると同時に、送風量も半分として清浄ガス流量をおおよそ半分に低減した場合であるが、本発明においては清浄ガス流量を半分以下とした場合も同様の状況を示す。例えば図3に示されたように、清浄ガス流量を半分として、差圧を低減してもダストの剥離が不十分な場合は、図4のように清浄ガス流量を0とし、差圧を0としてその間に逆洗パルスを噴射することが有効である。かくして、集塵装置のダスト剥離が不十分な状態になっても短い時間で定常な状態に復帰することができ、定常な操業を長く続けることができる。
本発明では、逆洗時に清浄ガス流量を低減させることとしたが、これは、実施形態で示したように、清浄ガスの排気弁の開度を調整することを行うことに限定されず、種々変形が可能である。例えば、含塵ガス発生源での運転条件を調整して含塵ガス発生量を低減すること、あるいは、含塵ガス発生源がガス発生プロセスに用いられるガス化炉のときにはガス化原料の供給量を調整して含塵ガス発生量を低減したり、原料の供給量と酸化ガスの送風量を調整して含塵ガス発生量を低減させることなどが可能である。
10 集塵槽
14 隔壁
15 清浄ガス室
16 含塵ガス室
20 濾過体
20−1 濾過材
20−2 開口部
21 吸気部(含塵ガス導入管)
30A,30B,30C 噴射管
31A,31B,31C 噴射口
32A,32B,32C 噴射弁
34A,34B,34C 排気部(個別排気管)
35A,35B,35C 排気弁
14 隔壁
15 清浄ガス室
16 含塵ガス室
20 濾過体
20−1 濾過材
20−2 開口部
21 吸気部(含塵ガス導入管)
30A,30B,30C 噴射管
31A,31B,31C 噴射口
32A,32B,32C 噴射弁
34A,34B,34C 排気部(個別排気管)
35A,35B,35C 排気弁
Claims (6)
- 集塵槽内が隔壁で含塵ガス室と清浄ガス室とに隔離されており、含塵ガス発生源からの含塵ガスを外面から透過させ濾過して清浄化する濾過材と、該濾過材の一端に濾過後の清浄ガスを流出する開口部を有する濾過体を有し、該濾過体は、前記開口部を清浄ガス室に連通するようにそして濾過材を含塵ガス室側に位置するように、上記隔壁で支持されており、外部から含塵ガスを槽内に導入する吸気部を含塵ガス室側にそして清浄ガスを外部へ排気する排気弁を備えた排気部を清浄ガス室側にそれぞれ設け、清浄ガス室内には、外部から供給される逆洗用気体を噴射口から噴射する噴射管が濾過体の開口部に対向して配置されている濾過式集塵装置により、含塵ガスを濾過材に透過させダストを捕集する濾過運転と、濾過材に付着したダストを逆洗用気体を開口部へ向け噴射することにより除去する逆洗運転とを行う集塵方法において、
逆洗運転時には、清浄ガス室から排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減してから、又は、含塵ガス室に導入する含塵ガス流量を濾過運転時の含塵ガス流量より低減してから、逆洗用気体を上記噴射口から噴射することを特徴とする濾過式集塵装置による集塵方法。 - 逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、清浄ガス室に接続されている排気管の排気弁の開度を調整することで行うこととする請求項1に記載の濾過式集塵装置による集塵方法。
- 濾過体は複数列をなして設けられており、清浄ガス室は各列の濾過体の開口部の列間に設けられた仕切壁によって複数の区画室に形成され、噴射管が各区画室で濾過体の開口部に対向して配置され、排気部は各区画室に対して接続されている個別排気管を有し、個別排気管に開度が調整可能な排気弁が設けられていて、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、逆洗運転を行う区画室では、排気する清浄ガス流量を濾過運転時の清浄ガス流量より低減するように排気弁の開度を調整し、濾過運転を行う他の区画室では排気弁の開度を開状態として行うこととする請求項1に記載の濾過式集塵装置による集塵方法。
- 逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、濾過式集塵装置に導入する含塵ガスを発生する含塵ガス発生源での含塵ガス発生プロセスにおける運転条件を調整し含塵ガス発生量を低減することで行うこととする請求項1に記載の濾過式集塵装置による集塵方法。
- 含塵ガス発生源がガス化炉であり、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、ガス化炉に供給するガス化原料の供給量を調整し含塵ガス発生量を低減することにより行うこととする請求項1に記載の濾過式集塵装置による集塵方法。
- 含塵ガス発生源がガス化炉であり、逆洗運転時の清浄ガス流量又は含塵ガス流量の低減は、ガス化炉に供給するガス化原料の供給量と酸化ガスの送風量を調整し含塵ガス発生量を低減することにより行うこととする請求項1に記載の濾過式集塵装置による集塵方法。
Priority Applications (1)
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JP2018100128A JP2019202286A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | 濾過式集塵装置による集塵方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018100128A JP2019202286A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | 濾過式集塵装置による集塵方法 |
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JP2019202286A true JP2019202286A (ja) | 2019-11-28 |
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ID=68725685
Family Applications (1)
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JP2018100128A Pending JP2019202286A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | 濾過式集塵装置による集塵方法 |
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2018
- 2018-05-25 JP JP2018100128A patent/JP2019202286A/ja active Pending
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