JP2019201858A - 高温フライ油の清浄化装置 - Google Patents

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紘一 根石
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重徳 塚田
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Hirohisa Ito
裕久 伊藤
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Abstract

【課題】高温のフライ油から連続して効率的に混入している揚げカス等の不純物を除去することのできる高温フライ油の清浄化装置を提供する。【解決手段】フライヤーに接続してフライ油中の不純物を除去するフライ油の清浄化装置であって、その上部に開口し、底部に駆動部と接続する接続部を有する筒状回転体11と、筒状回転体の内部に挿入された筒状の内バケット12と、筒状回転体本体の底部と接続し、かつ駆動ベルト20を介して駆動用モーター19に接続する回転駆動軸14と、筒状回転体と回転駆動軸を収納し、かつ上部にフライ油流入口と処理済み油流出口を備えた蓋部15を有する収納容器18とを主要な構成要素とする連続排出式の遠心分離装置において、筒状の内バケット12の中にその内壁に沿って上部に開口した筒状の補助バケット13を取り外し容易な状態で挿入したものである、高温フライ油清浄化装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、業務用フライヤー等で発生する、フライ油中に浮遊する打ち粉、パン粉、食品くず、さまざまな炭化物などの不純物を連続的にかつ効率よく除去することのできる高温フライ油の清浄化装置に関する。
油揚げ、冷凍保存食品、てんぷら、菓子類などの種々の揚げ物食品の製造工場等においては、大容量の業務用フライヤーを用いてこれらの揚げ物食品、フライ製品を製造しており、ここでは毎日多量のフライ油や揚げ油を使用している。
例えば、その内部に揚げ物にする食品材料を乗せて移動させるベルトコンベヤーを備え、その外部にフライ油の加熱用の熱交換器を備え、フライ油を外部循環してこの熱交換器を通して加熱しながら細長い箱型のフライヤー本体の上流から下流に向かって移動させる、いわゆる連続式のフライヤーがある。揚げ物にする食品類は、下流部でベルトコンベヤーに乗せられ、ベルトコンベヤー上でフライ油の流れとは逆方向に移動しつつフライ製品となり、上流部から排出される。
このような業務用の連続式のフライヤーは、通常毎日始業時に運転をスタートし、夕方の終業時まで6〜8時間の間連続して運転を継続してフライ製品の製造が行われている。そして、打ち粉などをまぶした大量の揚げ物にする食品材料類がフライ油の中に投入されているが、その揚げ物の製造過程においてフライ油中に、打ち粉やパン粉、食品くずなどの揚げカスやその他の種々の炭化物等が混入して、徐々に蓄積してくる。
このような揚げカスや炭化物などの不純物の混入したフライ油をそのまま使用し続けると、例えば揚げカス等がフライ製品に付着するなどのようにフライ製品そのものの品質が悪くなったり、外部加熱の熱交換器の内部に汚れが付着して加熱効率が低下したり、更には、このような不純物を含むフライ油を長時間加熱して使用することによって、フライ油そのものの品質が劣化するという問題があった。
このため従来は種々の濾過材を使用した濾過機を使用して、不純物の混入したフライ油をこの濾過機に通して、濾過によってこれらの不純物を除去するのが一般的な方法であった。しかしながら、このような濾過方式は濾過材の目詰まりが起こりやすく、フライ油の通過液量が徐々に低下してゆき、一定流量での濾過が困難であり、さらに濾過材に付着したスラッジ中に油分が多く含まれ、油分のロスが大きいという問題があった。また、濾過材そのものがかなり高価で、この消耗品のコストも大きな負担となっていた。更に、濾過機が目詰まりしてきた時には、濾過を中止して濾過材を取り替える必要があり、その間は、汚れたフライ油のまま運転するか、フライヤーの運転を中止せざるを得ず、フライ製品の品質悪化や操業効率の低下に繋がる問題もあった。
このような濾過方式以外のフライ油、揚げ油の揚げカス等の不純物を除去する方法も従来から種々検討されている。例えば、円筒形回転網かごを用いた揚げカスの遠心分離装置が提案されている(特許文献1参照)。これは、内容物の偏りに起因する遠心分離装置の振動を抑制するために、駆動モーターと回転網かごとを磁石円盤を介して接続し、起動時に滑りながらゆっくり回転を始動させ、徐々に回転数を上げて定格回転数まで上昇させて揚げカスと油分との分離を行うもので、このようにすることによって回転網かご内の揚げカスなどの内容物を安定させ、偏りを防止することを目的とするものである。この特許文献1記載の発明は、回転網かごの内部に袋状濾紙を使用して遠心力によって油分を濾紙を通過させて揚げカスなどを除去するもので、やはり濾紙の目詰まり等の問題点は完全には解消されておらず、連続式フライヤー用としては適していない。
また、本発明者らは、このようなフライ油、揚げ油に混入する不純物の除去の問題とは別に、フライ油を長時間加熱して使用することによるフライ油自体の酸化による品質劣化の問題に着目し、このような品質劣化を防止する新しい方法を提案している。具体的には、特定の液中噴射ノズルとインラインホモジナイザーを使用した中和処理装置を用いて、フライ油や揚げ油を中和剤を用いて中和処理する、使用済みフライ油、揚げ油のリフレッシュ方法及び装置を考案し、すでに特許を取得している(特許文献2参照)。
特開2015−198880号公報、 特許第6114092号公報、
上述したように、従来から実施されている濾布などの濾過材を用いて揚げカス等の不純物を除去する方法は、濾過材の目詰まりが起こりやすく濾過効率が悪い、濾過材に付着するスラッジ中に油分が多く含まれ油分のロスが大きい、濾過材が高価で濾材のコスト負担が大きいなどの問題があった。
本発明は、このような従来の濾過方式による揚げカス等の不純物の除去の問題点を解消し、高温のフライ油から連続して効率的に混入している揚げカス等の不純物を除去することのできる高温フライ油の清浄化装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、フライヤーにおいて使用される不純物を混入した高温のフライ油から、より効率的にかつ連続的に不純物を除去する方法について鋭意検討の結果、連続排出式の遠心分離装置に補助バケットを組み合わせて使用することによってこの問題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の内容をその要旨とする発明である。
(1)フライヤーに接続してフライ油中の不純物を除去するフライ油の清浄化装置であって、その上部に開口し、底部に駆動部と接続する接続部を有する筒状回転体と;該筒状回転体の内部に挿入された筒状の内バケットと;該筒状回転体本体の底部と接続し、かつ駆動ベルトを介して駆動用モーターに接続する回転駆動軸と;該筒状回転体と回転駆動軸を収納し、かつ上部にフライ油流入口と処理済み油流出口を備えた蓋部を有する収納容器とを主要な構成要素とする連続排出式の遠心分離装置において;前記筒状の内バケットの中にその内壁に沿って上部に開口した筒状の補助バケットを取り外し容易な状態で挿入したものである、高温フライ油清浄化装置。
(2)前記筒状回転体および筒状の内バケットの形状が上部に開口した円筒形であり、前記筒状の補助バケットの形状が上部に開口した円筒形であることを特徴とする前記(1)に記載の高温フライ油清浄化装置。
(3)前記筒状の補助バケットが、その底部に開口部を有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の高温フライ清浄化装置。
(4)前記筒状の補助バケットが、その上部開口部周縁に鍔状部を有することを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の高温フライ清浄化装置。
(5)筒状の補助バケットが、その材質がステンレススチールであることを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の高温フライ油清浄化装置。
一般的な連続排出式の遠心分離装置では、高速で回転する回転体とその中に回転体の内壁に沿う状態で内バケットを備え、除去される固形分は回転体の中の内バケットの内壁に堆積して固形物層(ケーク層)を形成している。この回転体と内バケットは、その底部中央に回転駆動軸との凸形状の接続部があるため内部が狭い空間となり、堆積したケーク層の手作業による除去がかなり困難で手間のかかるものであった。本発明の高温フライ油の清浄化装置では内バケットの更に内側に筒状の補助バケットが挿入されているため、除去される固形物はこの筒状の補助バケットの内壁に堆積してケーク層を形成する。この筒状の補助バケットは回転体および内バケットから取り外し容易な状態で挿入されており、かつその底部が大きな開口部を有しているため、遠心分離装置の回転体の中から引き抜き、遠心分離装置の外にてケーク層を除去することができ、容易にかつ効率的に補助バケットの清掃作業を行うことができる。さらに、同じサイズの補助バケットを複数個用意することによって、ケーク層の形成した使用済みの補助バケットを引き抜いた後、すぐに別の新しい補助バケットを回転体に挿入して使用することにより、極めて短時間の運転停止のみで清浄化装置の運転が再開できるというメリットを有する。
業務用フライヤー装置とそれに接続した高温フライ油の清浄化装置を含むフライ製品の製造装置の全体を示す説明図である。 本発明の連続排出式の高温フライ油清浄化装置の一例を示す断面図である。 本発明の高温フライ油清浄化装置の円筒状回転体および円筒状内バケットとそれに挿入された円筒状補助バケットの状態を示す断面図である。 本発明に使用する円筒状補助バケットの概略斜視図である。 清浄化処理中のフライヤー中のフライ油の状態を示す写真である。 清浄化処理中のフライヤーのベルトコンベア部出口の状態を示す写真である。 清浄化処理後のフライヤー中のフライ油の状態を示す写真である。 清浄化処理後のフライヤーのベルトコンベア部出口の状態を示す写真である。 運転停止後のケークの堆積した筒状回転体と筒状補助バケットの状態を示す写真である。 交換後の使用済み補助バケット内のケークの除去作業を示す写真である。 交換後の使用済み補助バケット内のケークの除去作業を示す写真である。 清掃作業が終了した後の補助バケットのケークが除去された状態を示す写真である。
本発明は、図1に示すような業務用フライヤーに接続して使用するものであって、図2に示すように、フライ製品の製造時に発生する揚げカスなどのフライ油中に混入する不純物を連続的に除去することのできる高温フライ油の清浄化装置である。さらに詳しくは、本発明の高温フライ油の清浄化装置は、その上部に開口し底部で駆動部と接続する接続部を有する筒状の回転体と、該筒状回転体の内部に挿入された筒状の内バケットと、筒状の回転体の底部と接続し、かつ駆動ベルトを介して駆動用モーターに接続する回転駆動軸と、該筒状の回転体と回転駆動軸を収納し、かつ上部にフライ油流入口と処理済み油流出口をそなえた蓋部を有する収納容器とを主要な構成要素とする連続排出式の遠心分離装置において、前記筒状の回転体の内部にさらに筒状の内バケットの内壁に沿って取り外し容易な状態で上部に開口した筒状の補助バケットを挿入したものである。
以下に、本発明の装置について図面を用いて更に詳しく説明する。
まず、図1に本発明に使用する業務用フライヤー装置4とそれに接続したフライ油清浄化装置3を含む装置の全体図を示す。業務用フライヤー装置本体は、細長い箱型の形状をした筐体であって、その内部に上下に2段のベルトコンベア5を備えている。内部にはフライ油が収納されており、フライ油は循環配管9に配置された循環ポンプ8によって、外部の熱交換器7を通してスチーム等により所定温度に加熱される。
揚げ物にする食品材料は、フライヤー装置本体の端部(A)からベルトコンベア5の上に投入され、ベルトコンベア5に乗って高温のフライ油の中を上流に向かって移動し、この間にフライ製品が製造される。出来上がったフライ製品はフライヤー装置本体の他の端部(B)から排出される。使用中のフライ油は、稼働中、常時又は随時必要に応じてフライ油清浄化装置3を通して揚げカスや不純物を除去されて清浄化される。
フライヤー内のフライ油は、一日の作業の終了後、送油配管10によりフライ油タンク2に移送され収納・貯蔵される。翌日以降の作業の再開時には、フライ油はフライ油タンク2からフライヤー4に移送される。
次に、図2に、本発明の高温フライ油清浄化装置の一例を示す。これは連続して液体分を排出することのできる遠心分離機の機能を高温のフライ油の清浄化処理のために利用したものである。
本発明の高温フライ油清浄化装置は、その上部に開口し、底部に駆動部と接続する接続部を有する高速で回転する筒状の回転体11と;その内部に挿入された筒状の内バケット12と;該筒状の回転体11の底部と接続し、かつ駆動ベルト20を介して駆動用モーター19に接続する回転駆動軸14と;該筒状の回転体11と回転駆動軸14を収納し、かつ上部にフライ油流入口16と処理済み油流出口17を備えた蓋部15を有する収納容器18とを主要な構成要素とし、かつ、前記筒状の回転体11および筒状の内バケット12の内部に、内バケットの内壁に沿って取り外し容易な状態で上部に開口した筒状の補助バケット13を挿入したものである。
この筒状回転体11および筒状内バケット12とその内部に挿入された筒状の補助バケット13の細部を図3に示す。筒状回転体11は、その上部が開口しており、その底部23の中央部において回転駆動軸14が入るために接続部材28によって内側に凸状の底部となっており、この接続部材28によって回転駆動軸14と接続している。この筒状回転体11は、図3に示すような直方体回転体形状である円筒形のものが好ましいが、台形回転体形状である上方に広がった断面がテーパ状の筒形のものであってもよい。
筒状内バケット12は、筒状回転体11の内壁に沿った筒状の形状であり,その上部が同様に開口しており、その底部24は筒状回転体11の形状に合わせて形成され、その中央部において回転駆動軸14と接続部材28が入るために内側に凸形状の底部26となっている。
本発明の高温フライ油清浄化装置では、このような筒状回転体11および筒状内バケット12の内部に、さらにこの内バケット12の内部にその内壁に沿って取り外し容易な状態で上部に開口した筒状の補助バケット13を挿入する。この筒状補助バケット13は、筒状回転体11内の筒状内バケット12に密着することなく、かつ1〜2mm程度のわずかな隙間を有して内壁に沿って摺動自在の状態となるようにその外径寸法を決定する。その上部は、筒状内バケット12と同じく開口しており、その底部は筒状内バケット12の形状に沿って同様の底部25を形成しているが、筒状内バケット12の凸状の底部26の位置から回転体11および内バケット12に設けられた残油抜きだしの穴部21の外側の位置までは底板のない開口した状態とする。即ち、筒状補助バケット13はその中央部に大きな開口部を有している。
また、補助バケット13は、その上部の開口周縁部に鍔状部27を設けることが好ましい。この鍔状部27の鍔の幅を筒状回転体11及び筒状内バケット12の鍔状部より大きくすることによって、補助バケット13を筒状回転体内部から容易に取り出すことが可能となった。この底部25に開口部がある鍔付きの補助バケット13の斜視模式図を図4に示す。補助バケット13は、その鍔状部27の上から抑え部材22によって補助バケット13を筒状回転体11および筒状内バケット12の中に固定されている。
補助バケット12は、その材質がステンレス製であることが好ましい。その厚さは、必要な強度を維持するためにステンレス製の場合で1.5mm前後のものが好ましい。その外径寸法は、すでに述べたように、筒状内バケット12の内壁に沿って取り外し容易な状態となるように筒状内バケット12の内径より1〜2mm程度小さくすることが必要である。
次に、本発明の高温フライ油清浄化装置によるフライ油の清浄化方法について説明する。
本発明においては、例えば、図1に示すような細長い箱型の業務用フライヤー4を使用する揚げ物製造設備1を用いる。この業務用フライヤー4とフライ油タンク2とは送油配管10によって接続され、業務用フライヤー4からは送油ポンプ6によりフライ油を送油することができる。毎日の始業の際には、フライ油タンク2に貯留されているフライ油は、送油配管10を通ってヘッド圧により業務用フライヤー4に送られる。業務用フライヤー4に送られたフライ油は循環ポンプ8によって循環配管9から熱交換器7を通って循環し、所定温度に加熱される。
揚げ物の製造作業が開始されると、業務用フライヤー4からのフライ油は送油ポンプ6を介して本発明の高温フライ油の清浄化装置3にフライ油流入口16から送り込まれ、揚げカス等が除去されたフライ油は処理済み油流出口17から業務用フライヤー4に戻される。
フライ油タンク2からのフライ油を業務用フライヤー4に、内部のベルトコンベヤー5が浸る程度まで導入し、循環ポンプ8によって熱交換器7を通してスチームにより所定の温度に加熱する。フライ油は、揚げ物の種類によって若干異なるが180°C前後の温度に加熱される。この温度に達したら、ベルトコンベア5を動かし、業務用フライヤー4の端部(A)から打ち粉などをまぶした食品材料を投入する。この食品材料は、ベルトコンベア5の上に乗せられて図面右方向に移動しつつ油揚げの処理が行われる。所定の温度に加熱されたフライ油は業務用フライヤー4の右端から流入し左方向に、食品材料の移動とは反対方向に移動する。業務用フライヤー4の右端に達した食品材料は揚げ物処理が完了し、ベルトコンベア5の端部(B)から製品として排出される。このようにしてフライ製品の製造作業が数時間の間連続して行われる。
このように業務用フライヤー4を数時間にわたって連続して運転を続けると、フライ油中に揚げ物にする食品材料にまぶした打ち粉などがフライ油中に分散して蓄積し、さらに使用した食品の断片などの食品くずやさまざまな炭化物も混入して、フライ油が濁った汚れた状態となる。本発明においては、このような汚れたフライ油を本発明の高温フライ油の清浄化装置3に導入し、業務用フライヤー4の運転を停止することなく連続して清浄化処理を行い、不純物の混入したフライ油から不純物を連続的に除去して、清浄化されたフライ油を業務用フライヤー4に戻すことができる。
打ち粉等が混入した汚れたフライ油は、図2に示す本発明の高温フライ油の清浄化装置3において、フライ油流入口16から内部に補助バケット13を挿入した筒状回転体11の内部に導入される。筒状回転体11は、駆動ベルト20を介して駆動用モーター19に接続している回転駆動軸14によって、毎分1500〜1800回転の高速度で回転する。筒状回転体11が所定の回転数に達した後、汚れたフライ油が連続して筒状回転体11の中に導入されると、この高速回転によってフライ油中の汚れ成分などの固形物質が遠心力で外周方向へ押しやられて、固形物質が除去された清浄なフライ油が処理済み液流出口17から流出して、業務用フライヤー4に戻り、再び揚げ物製造用のフライ油として使用される。
このようにして本発明の高温フライ油清浄化装置3を使用することによって、業務用フライヤー4の稼働中は常に清浄なフライ油が供給され、汚れの混じらない高品質なフライ製品を製造することができる。
本発明の高温フライ油の清浄化装置3の運転を継続すると、汚れたフライ中に分散している打ち粉などの固形物質が筒状回転体の外周方向に移動して、次第に補助バッケト13の表面に堆積して固形物質のケーク層を形成する。運転の継続とともにこのケーク層の厚さも次第に増加してゆくので、一定の限界値に達したら清浄化装置3の運転を停止して、補助バッケト13内に形成された固形物質のケークを掃除して除去することが必要である。
補助バッケト13の無い一般の遠心分離装置では、内バケットの壁面に固形物質のケークが形成されるので内バケットの中に形成されたケークをへらなどで取り除く必要があるが、この場合内バケットはその底部の中央に凸状の形状の接続部材28と駆動軸14が入っている凸状部26があるため、内部の空間部が狭く固形物質のケークの除去作業が困難で手間と時間のかかる作業であった。
本発明の高温フライ油清浄化装置3では、この固形物質のケークの清掃・除去の作業に際して、次のような操作によって極めて容易にかつ効率よくケークを除去することができる。まず、フライ油清浄化装置3へのフライ油の送油を停止する。次いで、フライ油清浄化装置3を停止して、筒状回転体11の回転を止める。筒状回転体11の回転中は遠心力によって筒状回転体11の壁面に筒状に偏っていたフライ油は、回転体の停止とともにその底部に溜まる。筒状回転体11と内バケット12には、その底部23、24に残油抜き穴21が複数個あけられているので、底部に溜まった残油はこの残油抜き穴21を通って重力により装置の外へ流出する。次いで、蓋部15、抑え部材22を取り外して、筒体の内壁面にケーク層の堆積した補助バケット13を回転体11から引き抜く。
この回転体11の内バケット12から引き抜かれた補助バケット13は、清浄化装置3から離れて周囲に障害物などのない作業のしやすい場所に持って行くことができるので、そこで補助バッケト13の壁面に堆積している固形物質のケークをへらなどを用いて容易に取り除くことができる。補助バッケト13の底部にも大きな開口部があるのでここからも手を入れることができ、内部の掃除を非常に容易でかつ効率的に行うことができる。
掃除の終わった補助バケット13を逆の手順で本発明の高温フライ油浄化装置3内に設置し、運転を再開すればよい。本発明の清浄化装置では、この補助バケット13内の固形物質のケークの除去作業が比較的短時間で終了するので、業務用フライヤー4の運転は停止せずにそのまま連続して揚げ物の製造を続けられるので、この点も本発明の清浄化装置の大きなメリットである。
更には、同じサイズの補助バケット13を複数個用意することによって、運転中の固形物のケークが堆積した補助バケット13を上述のように回転体11から取り外し、すぐにもう一つの別の未使用の補助バッケト13を回転体内に挿入することによって、直ちに本発明の高温フライ油の清浄化装置3の運転を再開することもできる。このようにすれば清浄化装置3の停止時間をさらに短くすることができる。
次に実施例によって本発明の装置を実際に使用した結果を説明する。
まず、実験装置として、図1に示すような外部循環加熱式の500L業務用フライヤー4と、図2に示すような回転体内部に補助バケットを挿入した連続排出式の装置能力100L/分のフライ油清浄化装置3とを用いた。このフライ油清浄化装置3は送油ポンプ6を付帯装備している。フライ油タンク2から、送油配管10を通してヘッド圧によって業務用フライヤー4内の上段のベルトコンベア5のところまでフライ油500リットルを導入した。実際に揚げ物を製造する代わりに、フライ製品の製造に使用する打ち粉5.0キログラムをフライ油中に投入して分散させて、使用済みの汚れたフライ油に相当する模擬フライ油とした。
このような実験装置を用いて、模擬フライ油を外部の加熱用熱交換器7を通して循環し、模擬フライ油を180°Cの温度まで加熱してこの温度に維持した。次に、本発明の高温フライ油清浄化装置3を始動して、内部の筒状回転体11を1800rpmの回転数で回転させた。次いで、打ち粉の分散した模擬フライ油を送油ポンプ6によって本発明の高温フライ油清浄化装置3に100L/分の通液量で導入し、フライ油の清浄化処理を開始した。
この状態で模擬フライ油を連続して通液することによって、模擬フライ油中の打ち粉は回転体11の中に挿入した補助バケット13の内壁面に堆積し、清浄化された模擬フライ油は処理済み油流出口17から流出するので、この処理済みフライ油は業務用フライヤー4に戻した。そして、このような装置の運転を15分間継続した。打ち粉全量投入終了時のフライヤー4中の模擬フライ油の状態を示す写真をそれぞれ図5と図6に、15分間清浄化処理した後のフライヤー4中の模擬フライ油の状態を示す写真をそれぞれ図7と図8に示す。
このような実験装置の運転を15分間継続して行った後、本発明の高温フライ油清浄化装置3の運転を停止した。筒状の回転体11の底部に溜まったフライ油は残油抜き穴21を通って重力で装置の外に流出した。次いで、筒状回転体11などを収納する収納容器18の蓋部15を取り外し、抑え部材22を取り除いた。この状態がわかる写真を図9に示す。次いで、まだ180°Cに近い高温になっているので取り扱いに注意しながら、補助バケット13の鍔状部27を両手で持って補助バケット13を筒状回転体11から引き抜いた。
筒状回転体11の中の補助バケット13の内壁に打ち粉などが堆積して固形物質のケーク層を形成しており、その厚さは約20mmであり、重量は5.7kgであった。この補助バケット13を作業のしやすい場所に移して、堆積した打ち粉のケーク層の除去作業を行った。その様子を図10及び図11に示す。
これらの写真からもわかるように、本発明の高温フライ油清浄化装置では、補助バケット13を清浄化装置本体から取り外し作業のしやすい場所で行えることと、補助バケット13の底部に大きな開口部があるのでここからも手を入れることができることなどから補助バケット13に堆積したケーク層を非常に容易にかつ効率的に取り除くことができた。ケーク層を除去した状態の補助バケット13の写真を図12に示す。この補助バケット13を清浄化装置に戻せば直ちにその運転を再開することができる。
本発明の高温フライ油清浄化装置を用いることによって、従来業務用フライヤーなどを用いて揚げ物製品を製造している製造現場において、その過程で発生する揚げカスや食品くずなどの種々の固形不純物を効率よくフライ油から除去することが可能となった。そのためフライヤーなどの製造装置を長時間連続して運転することができ、製造効率の向上だけでなくフライ製品の品質向上に寄与するものである。従って、さまざまな揚げ物食品の製造工場や飲食店などで揚げ物食品を作る際に、その製造効率を向上し、製品の品質を向上させるという点において有用である。
1.揚げ物製造設備
2.フライ油タンク
3.高温フライ油清浄化装置
4.業務用フライヤー
5.ベルトコンベア
6.送油ポンプ
7.熱交換器
8.循環ポンプ
9.循環配管
10.送油配管
11.筒状回転体
12.筒状内バケット
13.筒状補助バケット
13.回転駆動軸
15.蓋部
16.フライ油流入口
17.処理油流出口
18.収納容器
19.モーター
20.駆動ベルト
21.残油抜き穴
22.抑え部材
23.筒状回転体底部
24.筒状内バケット底部
25.筒状補助バケット底部
26.筒状内バケット底部の凸状部
27.鍔状部
28.接続部材

Claims (5)

  1. フライヤーに接続してフライ油中の不純物を除去するフライ油の清浄化装置であって、その上部に開口し、底部に駆動部と接続する接続部を有する筒状回転体と;該筒状回転体の内部に挿入された筒状の内バケットと;該筒状回転体の底部と接続し、かつ駆動ベルトを介して駆動用モーターに接続する回転駆動軸と;該筒状回転体と回転駆動軸を収納し、かつ上部にフライ油流入口と処理済み油流出口をそなえた蓋部を有する収納容器とを主要な構成要素とする連続排出式の遠心分離装置において;前記筒状の内バケットの中にその内壁に沿って上部に開口した筒状の補助バケットを取り外し容易な状態で挿入したものである、高温フライ油清浄化装置。
  2. 前記筒状回転体および筒状の内バケットの形状が上部に開口した円筒形であり、前記筒状の補助バケットの形状が上部に開口した円筒形であることを特徴とする請求項1に記載の高温フライ油清浄化装置。
  3. 前記筒状の補助バケットが、その底部にも開口部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の高温フライ清浄化装置。
  4. 前記筒状の補助バケットが、その上部開口部周縁に鍔状部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高温フライ油清浄化装置。
  5. 前記筒状の補助バケットが、その材質がステンレススチールであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の高温フライ油清浄化装置。






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