JP2019201071A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レジストヒーティング補正の補正データを出力する。【解決手段】本実施形態に係る荷電粒子ビーム描画装置は、描画位置及び該描画位置における照射量を含む描画データを一時的に格納する記憶部と、基板の描画領域を複数の温度計算領域に分割し、温度計算領域毎に、描画順が前の温度計算領域からの伝熱に基づく該温度計算領域の基板温度を算出して前記照射量を変調する照射量変調部と、変調された照射量を含む描画データを用いて基板上に荷電粒子ビームを照射し、描画を行う描画部と、指定されたレイアウト上の座標を、前記描画部による描画位置に変換する座標変換部と、前記座標変換部により変換された描画位置にそれぞれ対応する、照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出する描画情報抽出部と、前記指定された座標に対応する前記描画情報を出力する温度情報出力部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に関する。
LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、縮小投影型露光装置を用いて、石英上に形成された高精度の原画パターン(マスク、或いは特にステッパやスキャナで用いられるものはレチクルともいう。)をウェーハ上に縮小転写する手法が採用されている。高精度の原画パターンは、電子ビーム描画装置によって描画され、所謂、電子ビームリソグラフィ技術が用いられている。
光リソグラフィ技術の進展や、EUVによる短波長化に伴い、マスク描画に必要な電子ビームのショット数が増加している。一方で、微細化に必要な線幅精度を確保するために、レジストを低感度化し、照射量を上げることで、ショットノイズやパターンのエッジラフネスの低減を図っている。ショット数と照射量の増加に伴い、描画時間が増加している。そのため、電流密度を上げることで描画時間の短縮を図ることが検討されている。
しかし、増加した照射エネルギー量を、より高密度な電子ビームで短時間に照射しようとすると、基板温度が上昇してレジスト感度が変化し、線幅精度が劣化する、いわゆるレジストヒーティングと呼ばれる現象が生じるという問題がある。そのため、レジストヒーティングによる寸法変動を抑制するための照射量変調を含むレジストヒーティング補正が実施されている。例えば、電子ビームを偏向する複数段の偏向器によってそれぞれ偏向されるサイズの異なる偏向領域のうちの最小偏向領域毎に、当該最小偏向領域よりも前に描画される他の最小偏向領域からの伝熱に基づく当該最小偏向領域の代表温度を算出し、代表温度を用いて照射量を変調する(例えば特許文献1参照)。
レジストヒーティング補正は描画装置内で行われる処理であり、ユーザは、照射量がどの程度変調されたか等の補正データを確認できなかった。
特開2012−69675号公報 特開2008−233687号公報 特開2000−156342号公報 特開2010−219371号公報 特開2011−221555号公報 特開2016−58564号公報
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、レジストヒーティング補正の補正データを出力する荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置は、描画位置及び該描画位置における照射量を含む描画データを一時的に格納する記憶部と、基板の描画領域を複数の温度計算領域に分割し、温度計算領域毎に、描画順が前の温度計算領域からの伝熱に基づく該温度計算領域の基板温度を算出し、該基板温度に基づいて前記照射量を変調する照射量変調部と、変調された照射量を含む描画データを用いて基板上に荷電粒子ビームを照射し、描画を行う描画部と、指定されたレイアウト上の座標を、前記描画部による描画位置に変換する座標変換部と、前記座標変換部により変換された描画位置にそれぞれ対応する、照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出する描画情報抽出部と、前記指定された座標に対応する前記描画情報を出力する温度情報出力部と、を備えるものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置において、前記指定されたレイアウト上の座標が、複数の描画位置を含む場合、前記描画情報抽出部は、前記複数の描画位置にそれぞれ対応する照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出し、前記温度情報出力部は、抽出された描画情報の値の平均値を出力する。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置において、前記描画データはショットデータであり、前記荷電粒子ビームはシングルビームである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置において、前記描画データはピクセルデータであり、前記荷電粒子ビームはマルチビームである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法は、描画位置及び該描画位置における照射量を含む描画データを記憶部に格納する工程と、基板の描画領域を複数の温度計算領域に分割し、温度計算領域毎に、描画順が前の温度計算領域からの伝熱に基づく該温度計算領域の基板温度を算出し、該基板温度に基づいて前記照射量を変調する工程と、変調された照射量を含む描画データを用いて基板上に荷電粒子ビームを照射し、描画処理を行う工程と、指定されたレイアウト上の座標を、前記描画処理における描画位置に変換する工程、前記変換された描画位置にそれぞれ対応する、照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出する工程と、前記指定された座標に対応する前記描画情報を出力する工程と、を備えるものである。
本発明によれば、レジストヒーティング補正の補正データを出力することができる。
本発明の実施形態に係る描画装置の概略図である。 偏向領域を説明する概念図である。 (a)は座標指定ファイルの例を示す図であり、(b)はレイアウト上の指定された座標を示す図である。 (a)は座標指定ファイルの例を示す図であり、(b)はレイアウト上の指定された範囲を示す図である。 同実施形態に係る描画方法を説明するフローチャートである。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
図1は、実施の形態における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器(ブランカ)212、ブランキングアパーチャ214、第1成形アパーチャ203、投影レンズ204、成形偏向器205、第2成形アパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216が配置されている。
描画室103内には、少なくともXY方向に移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、レジストが塗布された描画対象となる基板101が配置される。基板101には、半導体装置を製造するための露光用のマスクやシリコンウェハ等が含まれる。
制御部160は、制御計算機110、メモリ112,114、偏向制御回路120、DAC(デジタル・アナログコンバータ)アンプ130,132,134,136、138(偏向アンプ)、及び記憶装置140を有している。
偏向制御回路120にはDACアンプ130,132,134,136,138が接続されている。DACアンプ130は、ブランキング偏向器212に接続されている。DACアンプ132は、副偏向器209に接続されている。DACアンプ134は、主偏向器208に接続されている。DACアンプ136は、副副偏向器216に接続されている。DACアンプ138は、成形偏向器205に接続されている。
制御計算機110は、ショットデータ生成部50、照射量変調部51、照射時間演算部52、描画制御部53、座標変換部54、描画情報抽出部55、及び温度情報出力部56を備える。ショットデータ生成部50、照射量変調部51、照射時間演算部52、描画制御部53、座標変換部54、及び描画情報抽出部55の各機能は、ソフトウェアで構成されてもよいし、ハードウェアで構成されてもよい。
図2は、偏向領域を説明するための概念図である。図2において、基板101の描画領域10は、主偏向器208の偏向可能幅で、例えばy方向に向かって短冊状に複数のストライプ領域20に仮想分割される。そして、主偏向器208の偏向可能幅で、ストライプ領域20をx方向に分割した領域が主偏向器208の偏向領域(主偏向領域)となる。
この主偏向領域は、副偏向器209の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のサブフィールド(SF)30に仮想分割される。そして、各SF30は、副副偏向器216の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のアンダーサブフィールド(ここでは第3の偏向を意味するTertiary Deflection Fieldの略語を用いて「TF」とする。以下、同じ)40に仮想分割される。
各TF40の各ショット位置42にショット図形が描画される。このように、電子ビーム200を偏向する3段の偏向器によって、各偏向領域は、それぞれ偏向される領域サイズの異なる大きい方から順に主偏向領域、SF30、TF40となる。
偏向制御回路120からDACアンプ130に対して、ブランキング制御用のデジタル信号が出力される。DACアンプ130では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、ブランキング偏向器212に印加する。この偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのブランキング制御が行われる。
偏向制御回路120からDACアンプ138に対して、成形偏向用のデジタル信号が出力される。DACアンプ138では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、偏向器205に印加する。この偏向電圧によって電子ビーム200が第2成形アパーチャ206の特定の位置に偏向され、所望の寸法及び形状の電子ビームが形成される。
偏向制御回路120からDACアンプ134に対して、主偏向制御用のデジタル信号が出力される。DACアンプ134は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、主偏向器208に印加する。この偏向電圧によって、電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがメッシュ状に仮想分割された所定のサブフィールド(SF)の基準位置A(例えば、該当するSFの中心位置或いは左下の角位置等)に偏向される。また、XYステージ105が連続移動しながら描画する場合には、かかる偏向電圧には、ステージ移動に追従するトラッキング用の偏向電圧も含まれる。
偏向制御回路120からDACアンプ132に対して、副偏向制御用のデジタル信号が出力される。DACアンプ132は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、副偏向器209に印加する。この偏向電圧によって、電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームが最小偏向領域となるTF40の基準位置B(例えば、該当するTFの中心位置或いは左下の角位置等)に偏向される。
偏向制御回路120からDACアンプ136に対して、副副偏向制御用のデジタル信号が出力される。DACアンプ136は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、副副偏向器216に印加する。この偏向電圧によって、電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがTF40内の各ショット位置42に偏向される。
描画装置100では、複数段の偏向器を用いて、ストライプ領域20毎に描画処理を進めていく。ここでは、一例として、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216といった3段偏向器が用いられる。XYステージ105が例えば−x方向に向かって連続移動しながら、1番目のストライプ領域20についてx方向に向かって描画を進めていく。そして、1番目のストライプ領域20の描画終了後、同様に、或いは逆方向に向かって2番目のストライプ領域20の描画を進めていく。以降、同様に、3番目以降のストライプ領域20の描画を進めていく。
主偏向器208が、XYステージ105の移動に追従するように、SF30の基準位置Aに電子ビーム200を順に偏向する。また、副偏向器209が、各SF30の基準位置Aから、TF40の基準位置Bに電子ビーム200を順に偏向する。そして、副副偏向器216が、各TF40の基準位置Bから、当該TF40内に照射されるビームのショット位置42に電子ビーム200を偏向する。
このように、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216は、サイズの異なる偏向領域をもつ。TF40は、複数段の偏向器の偏向領域のうち、最小偏向領域となる。
記憶装置140は、例えば磁気ディスク装置であり、基板101にパターンを描画するための描画データを記憶する。この描画データは、設計データ(レイアウトデータ)が描画装置100用のフォーマットに変換されたデータであり、外部装置から記憶装置140に入力されて保存されている。
ショットデータ生成部50、照射量変調部51、照射時間演算部52、描画制御部53、座標変換部54、描画情報抽出部55、及び温度情報出力部56による処理を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
上述のように、記憶装置140に描画データを格納する。さらに、後述するユーザが作成した座標指定ファイルを併せて格納する(ステップS1)。ショットデータ生成部50が、記憶装置140に格納されている描画データに対して、複数段のデータ変換処理を行い、描画対象となる各図形パターンを1回のショットで照射可能なサイズのショット図形に分割し、描画装置固有のフォーマットとなるショットデータを生成する(ステップS2)。ショットデータには、ショット毎に設定された、例えば、各ショット図形の図形種を示す図形コード、図形サイズ、ショット位置、照射量等が含まれる。照射量は、これを電流密度で除した照射時間で表してもよい。生成されたショットデータはメモリ112に一時的に記憶される。なお、ショットデータ生成部50は必ずしも制御計算機110内に設ける必要はなく、外部でショットデータを生成した後、メモリ112に記憶してもよい。
ショットデータ生成部50は、ショットデータの生成にあたり、各種補正を行う。例えば、描画対象の基板101の撓み等によるショット位置の誤差を補正する処理を行う。
また、ショットデータ生成部50は、近接効果、フォギング効果、ローディング効果といった、パターンの寸法変動を引き起こす要因を考慮して描画領域10の各位置における電子ビームの照射量を算出し、算出した照射量を電流密度で割って照射時間を求める。
描画領域10の各位置における電子ビームの照射量は、公知の方法を用いて算出することができる。例えば、特開2007−150243号公報に記載の方法を用いることができる。この方法では、まず、描画領域を第1寸法でメッシュ状に分割した第1メッシュ領域におけるフォギング効果補正照射量を計算する。また、描画領域を第2寸法でメッシュ状に分割した第2メッシュ領域におけるローディング効果補正寸法値を計算する。そして、この補正寸法値に基づいて、第2メッシュ領域における電子ビームの基準照射量マップと近接効果補正係数マップを作成する。次いで、これらのマップを用いて、描画領域を第1寸法及び第2寸法よりも小さい第3寸法でメッシュ状に分割した第3メッシュ領域における近接効果補正照射量を計算する。そして、フォギング効果補正照射量と近接効果補正照射量とに基づいて、描画領域の各位置における電子ビーム照射量を計算する。
照射量変調部51は、描画領域10を所定サイズのメッシュ状の小領域(温度計算領域)に仮想分割する(ステップS3)。分割された小領域毎に、当該小領域よりも前に描画される他の小領域からの伝熱により生じる温度上昇量を算出する。小領域は、例えばTF40である。
照射量変調部51は、各小領域について、当該小領域よりも前に描画される他の複数の小領域からの伝熱により生じる各温度上昇量を累積加算して、当該小領域の基板温度を算出する(ステップS4)。そして、照射量変調部51は、各小領域について、算出した基板温度を用いて、レジストヒーティングによるパターンの寸法変動が抑制されるように、照射量を変調する(ステップS5)。変調前の照射量は、上述した近接効果等による寸法変動を補正する照射量である。
照射時間演算部52は、変調後の照射量を電流密度で割って、レジストヒーティング補正後の照射時間を算出する。
描画工程(ステップS6)では、変調後の照射量より照射時間演算部52で求められた照射時間を含むショットデータを用いて描画処理が行われる。描画制御部53が、ショットデータを偏向制御回路120に転送する。偏向制御回路120は、所望の照射時間になる偏向データをブランキング偏向器212用のDACアンプ130に出力する。
偏向制御回路120は、ビームがXYステージ105の移動に追従するように、偏向データを主偏向器208用のDACアンプ134に出力する。偏向制御回路120は、SF30内の相対位置へとビームを偏向する副偏向器209用のDACアンプ132に偏向データを出力する。偏向制御回路120は、TF40内の相対位置へとビームを偏向する副副偏向器216用のDACアンプ136に偏向データを出力する。
また、偏向制御回路120は、ビームが所望の形状となるよう、偏向データを成形偏向器205用のDACアンプ138に出力する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際に、ブランキング偏向器212によって、例えば、ビームONの状態ではブランキングアパーチャ214を通過し、ビームOFFの状態ではビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮蔽されるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。
ブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形の穴を持つ第1成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。
第1成形アパーチャ203を通過した第1アパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2成形アパーチャ206上に投影される。成形偏向器205によって、第2成形アパーチャ206上での第1アパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行う)ことができる。このような可変成形はショット毎に行なわれ、ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形することができる。
第2成形アパーチャ206を通過した第2アパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208、副偏向器209及び副副偏向器216によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された基板101の所望の位置に照射される。以上のように、各偏向器によって、電子ビーム200の複数のショットが順に基板となる基板101上へと偏向される。
本実施形態に係る描画装置100は、描画処理と並行して、ショットデータ単位で、レジストヒーティング補正により照射時間がどの程度補正されたか等の描画情報を作成・出力する。しかし、描画領域10の全てのショットデータに対し、描画情報を作成すると、データ量が膨大となる。そのため、本実施形態では、指定された座標のショットデータに対応する描画情報を作成して出力する。
上述したように、記憶装置140は、描画データと共に、ユーザが作成した座標指定ファイルを格納する(ステップS1)。例えば、ユーザは、図3(a)に示すようなフォーマットの座標指定ファイルを作成する。図3(b)は、図3(a)の座標指定ファイルで指定されたレイアウト上の座標(位置)を示す。
指定される座標は、例えば、描画パターンの線幅測定箇所となる複数の座標である。
上述したように、ショットデータの生成にあたり、基板101の撓み等によるショット位置の誤差を補正する処理が行われており、実際のショットは座標がシフトしている。座標指定ファイルで指定した座標のままでは、対応するショットデータを検索できない。そのため、座標変換部54が、座標指定ファイルで指定された座標に対し、座標変換処理を施し、指定された座標に対応するショット位置を算出する(ステップS10)。
描画情報抽出部55は、座標変換部54が算出した位置に対応するショットデータについて、例えば、変調照射量に基づく照射量の変調量に対応して演算される補正後の照射時間と照射時間の補正の割合と、照射後のショット位置における基板101の温度(基板温度)等の描画情報を抽出する(ステップS11)。照射時間の補正の割合は、ショットデータに基づく補正前の照射時間と、変調照射量に基づく補正後の照射時間とから求めることができる。基板温度は、例えば、指定された位置を含む小領域の代表温度で表される。基板温度は、基板温度の変化量(温度上昇量)で表すことができる。
ショットデータの生成、照射時間の演算と並行して、描画情報抽出部55が変換された位置に対応する描画情報の抽出を行う(ステップS11)。
温度情報出力部56は、座標指定ファイルで指定された座標に対応する描画情報抽出部55が抽出した描画情報をメモリ114に格納する(ステップS12)。温度情報出力部56は、描画情報を描画装置100の外部へ出力できる(ステップS13)。メモリ112内のショットデータは、偏向制御回路120への転送後、(座標指定ファイルで指定された座標に対応する場合は、さらに描画情報の作成後に)消去される。
このように、本実施形態によれば、指定された座標におけるレジストヒーティング補正による照射量の変調量に基づく照射時間の補正量と、基板温度の上昇量とを、可視化できるデータとして描画直後に取得することができる。描画パターンの線幅と照射時間の補正量とに基づいて、レジストヒーティング補正の効果を検証することができる。
座標指定ファイルでは、1点の座標でなく、図4(a)(b)に示すような範囲を指定してもよい。描画情報抽出部55は、この範囲に含まれる全てのショットデータについて、例えば補正後の照射時間、照射時間の補正の割合、照射後の基板温度の上昇量等を抽出し、メモリ114に格納する。
温度情報出力部56は、さらに各項目について、抽出された複数の値の平均値、最大値、最小値、標準偏差等を求めてもよい。
多重描画の場合は、各パスに対応するショットデータから補正情報を抽出する。
上記実施形態ではシングルビームを用いた描画装置の例について説明したが、マルチビームを使った描画装置にも適用できる。マルチビーム描画装置では、各ビームの照射領域(ピクセル)毎に照射時間が設定される。レジストヒーティング補正により、各ピクセルの照射時間が補正される。シングルビーム描画装置の場合と同様に、座標変換部54が、座標指定ファイルで指定された座標に対してマルチビーム用の座標変換処理を施し、指定された座標に対応するショット位置を算出する。描画情報抽出部55は、座標変換部54が算出した位置に対応するピクセルのショットデータ(ピクセルデータ)について、補正後の照射時間、照射時間の補正の割合、基板温度等の描画情報を抽出する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
50 ショットデータ生成部
51 照射量変調部
52 照射時間演算部
53 描画制御部
54 座標変換部
55 描画情報抽出部
56 温度情報出力部
100 描画装置
110 制御計算機
150 描画部
160 制御部

Claims (5)

  1. 描画位置及び該描画位置における照射量を含む描画データを一時的に格納する記憶部と、
    基板の描画領域を複数の温度計算領域に分割し、温度計算領域毎に、描画順が前の温度計算領域からの伝熱に基づく該温度計算領域の基板温度を算出し、該基板温度に基づいて前記照射量を変調する照射量変調部と、
    変調された照射量を含む描画データを用いて基板上に荷電粒子ビームを照射し、描画を行う描画部と、
    指定されたレイアウト上の座標を、前記描画部による描画位置に変換する座標変換部と、
    前記座標変換部により変換された描画位置にそれぞれ対応する、照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出する描画情報抽出部と、
    前記指定された座標に対応する前記描画情報を出力する温度情報出力部と、
    を備える荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記指定されたレイアウト上の座標が、複数の描画位置を含む場合、前記描画情報抽出部は、前記複数の描画位置にそれぞれ対応する照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出し、
    前記温度情報出力部は、抽出された描画情報の値の平均値を出力することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記描画データはショットデータであり、前記荷電粒子ビームはシングルビームである請求項1又は請求項2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記描画データはピクセルデータであり、前記荷電粒子ビームはマルチビームである請求項1又は請求項2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 描画位置及び該描画位置における照射量を含む描画データを記憶部に格納する工程と、
    基板の描画領域を複数の温度計算領域に分割し、温度計算領域毎に、描画順が前の温度計算領域からの伝熱に基づく該温度計算領域の基板温度を算出し、該基板温度に基づいて前記照射量を変調する工程と、
    変調された照射量を含む描画データを用いて基板上に荷電粒子ビームを照射し、描画処理を行う工程と、
    指定されたレイアウト上の座標を、前記描画処理における描画位置に変換する工程、
    前記変換された描画位置にそれぞれ対応する、照射量の変調量及び前記基板温度を含む描画情報を抽出する工程と、
    前記指定された座標に対応する前記描画情報を出力する工程と、
    を備える荷電粒子ビーム描画方法。
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