JP2019200495A - プログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システム - Google Patents

プログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システム Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで効率的な車載データ収集を実施すること。【解決手段】サーバ101のタグフィルタ有効性評価部113が、移動体の情報を収集する車載機102a、102bから取得した車載データ401について、2つのグループに分類された分類結果(分別済車載データ群121)と、タグ付フィルタ機能群122による分別済車載データ群タグ付結果123と、の相関を判断し、判断された相関に基づいて、新たなタグ付フィルタ機能情報を決定する。タグフィルタ車載機搭載部114が、決定された新たなタグ付フィルタ機能情報を車載機102a、102bに配信する。これにより、車載機102a、102bは更新されたタグ付フィルタ機能情報により、車載データ401の最適なフィルタリングをおこなうことができる。【選択図】図4

Description

本発明は、プログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムに関する。
従来、移動する車の車載機から車載データを収集し、収集した車載データを解析することによって、その解析結果から、車の走行状況を確認したりするほか、道路状況や交通状況などを分析したりするプローブ技術が存在する。その際、タグを用いて、収集する車載データを絞り込むフィルタリングに関する技術がある。
関連する先行技術としては、ドライブレコーダにおける記録条件を最適に設定する技術がある。
特開2009−98738号公報 特開2013−161238号公報
しかしながら、車載機が付けたタグだけでフィルタリングすると、タグ情報だけでは収集対象の車載データを絞りきれない場合が多い。このように、これらタグ情報だけでは収集対象車載データを絞りきれないため、サーバは、本来は不要な車載データまでも収集してしまうことになる。これにより、車載機とサーバとの間で無駄な通信が発生してしまい、その分だけ、通信コストが高くなってしまうという問題点がある。
一つの側面では、本発明は、不要な情報の送信を減少させることを目的とする。
一つの実施態様では、移動体の情報を収集する情報収集装置から取得した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する、プログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムが提供される。
本発明の一側面によれば、不要な情報の送信を減少させることができる。
図1は、実施の形態にかかるプログラム配信システムのシステム構成の一例を示す説明図である。 図2は、実施の形態にかかるプログラム配信装置(サーバ)のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図3は、車載機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図4は、実施の形態にかかるプログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムの内容の一例を示す説明図である。 図5は、車載データのデータ構成の一例を示す説明図である。 図6Aは、車載データの分別の一例(その1)を示す説明図である。 図6Bは、車載データの分別の一例(その2)を示す説明図である。 図7は、サーバに保持するタグ付フィルタ機能の保持リスト例を示す説明図である。 図8Aは、タグ付け結果のデータの一例(その1)を示す説明図である。 図8Bは、タグ付け結果のデータの一例(その2)を示す説明図である。 図8Cは、タグ付け結果のデータの一例(その3)を示す説明図である。 図9は、サーバの処理の手順の一例(その1)を示すフローチャートである。 図10は、車載データ分別結果を用いた相関の一例(その1)を示す説明図である。 図11Aは、車載データ分別結果を用いた相関の一例(その2)を示す説明図である。 図11Bは、車載データのタグ付け結果の比較例を示す説明図である。 図12は、車載データ分別結果を用いた相関の一例(その3)を示す説明図である。 図13は、タグ付けによるデータ通信変化量の算出の一例を示す説明図である。 図14は、サーバの処理の手順の一例(その2)を示すフローチャートである。 図15は、タグ付フィルタ機能の車載機搭載の一例を示す説明図である。 図16は、タグ付フィルタ機能の追加動作の一例を示す説明図である。 図17は、サーバの処理の手順の一例(その3)を示すフローチャートである。 図18は、車載機の処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、本発明にかかるプログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(システム構成例)
図1は、実施の形態にかかるプログラム配信システムのシステム構成の一例を示す説明図である。
図1において、実施の形態にかかるプログラム配信システム100は、プログラム配信装置の一例であるサーバ101と、移動体103a〜103bにそれぞれ搭載された、情報収集装置の一例である車載機102a〜102cとを備える。そして、サーバ101と複数の車載機102a〜102cとが、ネットワーク104によって接続されることにより、プログラム配信システム100を構成する。また、プログラム配信システム100は、図示は省略するが、クラウドコンピューティングシステムによって、その機能を実現するようにしてもよい。
さらに、ネットワーク104には、オペレータが操作する端末装置105が接続されていてもよい。端末装置105は、オペレータが車載データを分別する際に用いることができる。端末装置105についての詳細は、後述する。
サーバ101は、タグフィルタ確認更新部111と、車載データタグ付け部112と、タグフィルタ有効性評価部113と、タグフィルタ車載機搭載部114と、車載タグ解析結果受信部115と、車載データリクエスト取得部116の各機能的な構成部を有する。各構成部111〜116によって、サーバ101の制御部を構成することができる。これらの構成部111〜116の詳細については、後述する。
また、サーバ101は、分別済車載データ群121、タグ付フィルタ機能群122、分別済車載データ群タグ付け結果123、車載タグ結果データ群124、車載データ群125の各種データベースを備えている。あるいは、サーバ101は、これらの各種データベース121〜125とアクセス可能に接続されている。
すなわち、各種データベース121〜125のうちの少なくともいずれか一つについては、サーバ101内に設けられていてもよく、また、各種データベース121〜125のうちの少なくともいずれか一つについては、図示を省略する別のサーバ内に設けられ、ネットワーク104などのネットワークによって接続されていてもよい。各種データベース121〜125の詳細については、後述する。
移動体103(103a〜103c、・・・)は、一般的には、自動車(一般乗用車やタクシーなどの営業車)であるが、これには限定されない。二輪車(自動二輪や自転車)、大型車(バスやトラック)などを含む。また、移動体103には、水上を移動する船舶や上空を移動する航空機、無人航空機(ドローン)、自動走行ロボットなどを含んでいてもよい。
また、車載機102(102a〜102c、・・・)は、移動体103の情報を収集する。移動体103の情報には、移動体103から収集する、いわゆる車載データなどを含む。車載データの詳細については、後述する。
移動体103には、車載機102が備えられている。車載機102は、移動体103に搭載された専用の装置であってもよく、取り外し可能な機器であってもよい。また、スマートフォンやタブレットなどの通信機能を備えた携帯端末装置を移動体103において利用するものであってもよい。また、車載機102の機能を、移動体103が備えている機能を用いて実現するようにしてもよい。
したがって、車載機102の『車載』という表現は、移動体に搭載された専用装置という意味には限定されない。車載機102は、移動体103における情報を収集し、収集した情報をサーバ101に対して送信できる機能を持った装置であれば、どのような形態の装置であってもよい。
車載機102aは移動体103aの車載データを取得し、取得した車載データを保存する。そして、保存した車載データを含む各種データを、無線通信によって、ネットワーク104を介して、サーバ101へ送信する。また、サーバ101から配信されたプログラムを含む各種データを、ネットワーク104を介して、無線通信により受信する。移動体103bに搭載された車載機102b、移動体103cに搭載された車載機102cも、車載機102aと同様に、ネットワーク104を介して、サーバ101との間の通信をおこなう。
また、車載機102は、近距離通信機能により、近くを走行中の別の移動体103の情報を取得し、サーバ101へ送信するようにしてもよい。また、車載機102どうしが、近距離通信機能により、通信をおこない、他の車載機102を介して、サーバ101との通信をおこなうようにしてもよい。
このようにして、プログラム配信システム100において、サーバ101は、各移動体103a〜103cに搭載された車載機102a〜102cから車載データを取得するとともに、各車載機102a〜102cへフィルタリング・プログラムを含む各種データを配信することができる。
ところで、車載データの収集では、たとえば、車載データの一例である車載カメラで撮影された画像(映像)をセンター(たとえばサーバ101)で確認して、危険な運転があったかどうかを判断する方法がある。その際、すべての画像データをセンターに送信するのではなく、ある条件に合致した画像データ、たとえば所定値以上の加速度が検出された時の画像データのみを送信する。車載データの収集においては、このように、車載機102のフィルタ機能で車載データが取得対象か否かのタグ情報を付加しておいて、センターでタグ情報を見て、収集対象の車載データを絞り込んで、必要な車載データのみを収集するという、いわゆるフィルタリングが実施される。
より具体的には、たとえば、一般的なドライブレコーダ装置などでは、ヒヤリシーンをタグ付けしておいて、ヒヤリ映像だけ収集して閲覧する。このヒヤリシーンに関するタグ情報の一例としては、あらかじめ設定した加速度閾値に合致する危険イベントが発生したか否かであり、この危険イベントの前後の規定時間のデータに対してタグ付けをしておいて、そのタグ部分だけを危険データとして活用するようにする。
機器によっては、危険データ部分の車載データ(映像)を検知したら即座にサーバ101に送信するものもあるが、絞り込むタグ内容によって、緊急で収集する必要性が低いと考えられる場合には、サーバ101側でイベントの発生状況だけを受信モニタリングしておいて、必要に応じてそのイベントに関連する詳細な車載データ(映像や詳細CAN(Controller Area Network)情報)を随時リクエスト取得する場合もある。いずれの場合でも、フィルタリングをおこなうに当たり、取得対象か否かのタグ情報が適正であるかが重要となる。
このように、車載データを収集利用する際に、すべての車載データ(車載カメラで撮影された画像など)をセンター(サーバ101)に送信するのではなく、たとえば、所定値以上の加速度が検出された時の画像のみを送信するといったフィルタリングが実施され、送信された画像をセンター(サーバ101)でオペレータが確認して、対象シーン、たとえば危険な運転があったかどうかを確認して利用している。
しかしながら、車載機102が付けたタグ(たとえば、上記のような加速度の閾値を用いた条件に合致するデータか否かのタグ)だけでフィルタリングすると、路面からの突き上げなど、危険運転以外の車載データ(画像)も含まれてしまうことになる。したがって、実際は、タグ情報だけでは収集対象の車載データを絞りきれない場合が多いのが現状である。このように、これらタグ情報だけでは収集対象車載データを絞りきれないため、本来は不要な車載データまでも収集してしまうことになる。これにより、車載機102と映像収集をおこなうサーバ101との間で無駄な通信が発生してしまい、その分だけ、通信コストが高くなってしまう。
そこで、車載機で付加するタグ情報を随時、最適化することによって、有用な車載データのみを低通信コストで入手することができる車載データ収集を実現するようにする。すなわち、オペレータが選択しないであろう画像、または、オペレータが選択するであろう画像のいずれかに付随するタグを推定し、それに応じて車載機で付加すべきタグ情報を更新し、当該更新したタグ情報を付加するよう車載側のフィルタ機能を更新することにより、車載機で付加するタグ情報を最適化し、不要なデータの送信を減少させることが可能となる。
なお、ここでは、映像(画像)以外の車載機で入手する各種車載データ、たとえば詳細なCAN情報など、車載センサで入手できる様々な車載データも同様に利用する場合があるため、それらを含めて車載データとすることができる。
また、以後、主に車載データの収集を危険運転の車載データを収集することを例として説明するが、他の目的で車載データを収集する場合に適用してもかまわない。一つの例としては、たとえば、移動体の位置の変化や移動体速度によって、渋滞していない移動体経路の車載データ(画像など)を、移動体経路周辺の地図作成のために収集してもよい。地図作成には、移動体経路の路面や標識などの周辺地物が他移動体で遮られずに見える画像を収集することが望ましいため、渋滞していないシーンの車載データのみを収集できるような、渋滞の有無のタグ付をおこなう車載機のフィルタ機能が、不要なデータ送信の減少には必要である。
また、別の例としては、自動運転開発で重要なシーンとなる車載データを収集するのに適用するようにしてもよい。たとえば、自動運転が難しい複雑な交通シーンとして、逆光によって車載画像の画像解析が難しいシーンを収集し、画像以外の車載センサデータを用いた解析に切り替えて自動運転をおこなうアルゴリズムを開発するため、逆光シーンをタグ付するフィルタ機能によって有用な逆光シーンの車載データのみを収集する。
あるいは、周囲に歩行者や対向車がいる右折交差点などの自動運転アルゴリズムの開発が難しい複雑な交通シーンを、右折の実施状況を推定するための操舵角やウィンカー信号、周辺物の存在やその距離変化などを推定するための周辺測距センサ値などを用いてタグ付するフィルタ機能を使って、より不要なデータを省いた収集をおこなう場合が考えられる。
これらの例は、車載機による従来のデータ収集の主目的であった危険運転とは異なる用途で車載データを収集する一例であるが、危険運転の車載データ収集と同様に、本発明のプログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムで実施することができる。
(プログラム配信装置のハードウェア構成例)
図2は、実施の形態にかかるプログラム配信装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。プログラム配信装置の一例であるサーバ101は、CPU(Central Processing Unit)201と、メモリ202と、ネットワークI/F(Interface)203と、記録媒体I/F204と、記録媒体205と、を有する。また、各構成部は、バス200によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU201は、サーバ(プログラム配信装置)101の全体の制御を司る。メモリ202は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、たとえば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU201のワークエリアとして使用される。メモリ202に記憶されるプログラムは、CPU201にロードされることで、コーディングされている処理をCPU201に実行させる。
ネットワークI/F203は、通信回線を通じてネットワーク104に接続され、ネットワーク104を介して他の装置(たとえば、車載機102(102a、102b、102c、・・・)、データベース121〜125のいずれか、あるいは、他のサーバやシステム)に接続される。そして、ネットワークI/F203は、ネットワーク104と自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F203には、たとえば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
記録媒体I/F204は、CPU201の制御にしたがって記録媒体205に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体205は、記録媒体I/F204の制御で書き込まれたデータを記憶する。記録媒体205としては、たとえば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
なお、サーバ101は、上述した構成部のほかに、たとえば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイなどを有していてもよい。
(車載機のハードウェア構成例)
図3は、車載機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報収集装置の一例である車載機102(102a、102b、102c、・・・)は、CPU301と、メモリ302と、無線通信装置303と、移動体I/F304と、GPS(Global Positioning System)受信装置305と、カメラ306と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
CPU301は、車載機102の全体の制御を司る。メモリ302は、たとえば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、たとえば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
無線通信装置303は、発信された電波を受信したり、電波を発信したりする。アンテナと受信装置とを含む構成であり、各種通信規格による移動通信(具体的には、たとえば、3G、4G、5G、PHS通信など)、Wi−Fiなどの通信を送受信する機能を備えている。
移動体I/F304は、移動体103と車載機102の自装置内部とのインターフェースを司り、移動体103からのデータの入出力を制御する、したがって、車載機102は、移動体I/F304を介して移動体103が備えるECUや各種センサから情報を収集する。移動体I/F304は、具体的には、たとえば、有線により接続する際に用いるコネクタや近距離無線通信(具体的には、たとえば、Bluetooth(登録商標))装置などであってもよい。
GPS受信装置305は、複数のGPS衛星からの電波を受信し、受信した電波の含まれる情報から、地球上の現在位置を算出する。
カメラ306は、静止画や動画を撮像する機器である。具体的には、たとえば、レンズと撮像素子とを備える構成である。カメラ306による撮像画像は、メモリ302に保存される。また、カメラ306は、画像認識機能や、バーコードやQRコード(登録商標)を読み取る機能や、OMR(Optical Mark Reader)、OCR(Optical Character Reader)機能などを備えていてもよい。また、図示は省略するが、動画撮像の際に、同時に音声を録音する機能(具体的には、たとえばマイク)などを備えていてもよい。
図3に示したように、GPS受信装置305およびカメラ306は、車載機102が備えていてもよく、また、移動体103が備えていたり、別途、外付けされたものを用いるようにしてもよい。GPS受信装置305やカメラ306を、車載機102が備えていない場合は、移動体I/F304などを介して、それらの情報を取得するようにしてもよい。また、車載機102は、図示は省略するが、各種入力装置、ディスプレイ、メモリカードなどの記録媒体の読み書き用のインターフェース、各種入力端子などを備えていてもよい。
(プログラム配信システムの内容)
図4は、実施の形態にかかるプログラム配信方法、プログラム配信装置およびプログラム配信システムの内容の一例を示す説明図である。図4において、プログラム配信システム100は、車載データを取得する複数の車載機102(車載機A102a、車載機B102b)と、これらの車載機102からタグ付け結果のデータ群を収集して、車載データをリクエスト収集するサーバ101と、から構成される。
図4において、サーバ(プログラム配信装置)101は、図1においても示したように、タグフィルタ確認更新部111と、車載データタグ付け部112と、タグフィルタ有効性評価部113と、タグフィルタ車載機搭載部114と、車載タグ解析結果受信部115と、車載データリクエスト取得部116の各構成部を備えている。各構成部111〜116によって、サーバ101の制御部を構成することができる。
また、図4においては、サーバ101は、分別済車載データ群121、タグ付フィルタ機能群122、分別済車載データ群タグ付け結果123、車載タグ結果データ群124、車載データ群125の各種データベースを備えている。
車載機A102aには、収集したいシーンのデータ条件に合致した車載データに対して、フィルタ機能タグAというタグ付けをおこなうフィルタ機能が搭載されている。また、車載機B102bには、フィルタ機能タグAおよびフィルタ機能タグBというタグ付けをおこなう2つのフィルタ機能が搭載されている。
ここで、タグ付けをおこなう機能を「(タグ付)フィルタ機能」としているが、これは、単純な計算式の条件合致によってタグ付けをおこなう処理だけではなく、任意の複雑な解析計算、たとえば、ディープラーニングなどの学習計算などを使って、該当データを探索してタグ付けする処理を含んでいてもよい。
各車載機102は、随時、車載カメラや車載センサなどを用いて入手した映像および詳細CANの各車載データに対し、当該フィルタ機能で条件合致するデータ部分に対するタグ付け(データのフィルタリング)を実施する。たとえば、車載機A102aでは、2つの車載データファイル(車載データ(1)、車載データ(2))があり、それぞれ、フィルタ機能タグAのタグ付けを実施した結果(タグA結果(1)、タグA結果(2))の2つの結果が得られる。
一方、車載機B102bでは、1つの車載データファイル(車載データ(3))があり、それぞれ、(フィルタ機能)タグAのタグ付けを実施した結果(タグA結果(3))と、(フィルタ機能)タグBのタグ付けを実施した結果(タグB結果(3))の2つの結果が得られる。
サーバ101は、タグ付けを実施した結果を、随時、各車載機102(車載機A102a、車載機B102b、・・・)から通信機能を介して入手し、車載タグ結果データ群124に保持する。これらの一連の処理は、サーバ101の車載タグ解析結果受信部115がおこなうことができる。
つぎに、サーバ101の車載データリクエスト取得部116は、車載タグ結果データ群124に保持されたタグ付けを実施した結果を参照して、所望の車載データに対してのみ、各車載機102に車載データを送付するよう、通信機能を介してリクエストをおこなう。図4においては、車載機A102aに対して車載データ(1)を、車載機B102bには車載データ(3)を、それぞれ送信リクエストする。その結果、各車載機102は、それぞれサーバ101の車載データリクエスト取得部116からの送信リクエストを受けて、該当車載データをセンター(サーバ101)へ送信する。の車載データリクエスト取得部116は、各車載機102から送信された車載データを通信機能400を介して受信し、受信した車載データを、車載データ群125に保存する。
このように、車載機102からサーバ101へ送信される車載データは、フィルタ機能タグによって選別されるため、不要な通信が発生するか否かは、タグの適性度によるところが大きい。
(分別済車載データ群121の内容)
サーバ101は、分別済車載データ群121に車載データを保持する。この車載データは、各車載機102から取得した車載データ401であり、前述した車載データ群125のデータの一部であってもよいし、タグ付情報による車載データ収集自体を最適化するための専用の車載データとして、各車載機102から別途人手などを介して取得した特別な車載データであってもよい。後者の場合は、車載データリクエスト取得部116や通信機能400を介さずに取得する車載データでもかまわないため、前者の車載データ群125のように車載機102のタグ付け結果による選別入手をおこなっておらず、たとえば車載機102で取得したすべての車載データ401であってもかまわない。
図4において、分別済車載データ群121は、たとえば収集対象シーンの「グループ1」と、本来は収集対象ではない非対象シーンである「グループ2」の2つの分別グループに、車載データ群を分けている。危険シーンの車載データ収集の場合には、たとえば「グループ1」はヒヤリシーンになる。
図5は、車載データのデータ構成の一例を示す説明図である。図5において、車載データ401は、映像以外の車載データの一例であり、詳細CANデータを示している。図5における各項目はその一例である。各項目の具体的な内容についての説明は、ここでは省略する。各項目は、GPS時刻とともに記録している。
車載データ401は、任意データ項目だけをGPS装置の時刻とともに記録されるようにしてもよく、また、すべてのデータ項目が等間隔(たとえば、図5に示すように、0.002秒間隔)で記録されるようにしてもよいし、何らかのデータ項目値が変化するタイミングとして任意の間隔で記録されてもよい。このように、車載データ401のデータ構成については、その形式は特に限定されない。したがって、車載データ401のデータ構成は、各データ項目の内容によって、最適な構成とすればよい。
(車載データの分別例)
図6Aおよび図6Bは、車載データの分別の一例を示す説明図である。図6Aおよび図6Bでは、分別済車載データ群121をオペレータが分別して作成する一例を示している。ここでは、危険運転を収集対象データとみなして、サーバ101に対するUI(User Interface)を用いて、各車載データが、それぞれ、危険運転に相当するデータか否かを、表示(再生)された画像(映像)を確認して判断する。そして、危険運転に相当するデータ(「グループ1」)と、危険運転に相当しないデータ(「グループ2」)と、に分類(分別)する。したがって、「グループ1」が収集対象データとなり、「グループ2」が非収集対象データとなる。
図6Aにおいて、オペレータ操作する端末装置105の表示画面600には、車載データごとに、該当する映像ファイルを再生し、「グループ1」か「グループ2」のいずれかを設定する。ここで、選択する「グループ1」と「グループ2」をリスト601として表示しているので、オペレータは、いずれかを選択することにより、容易に分別をおこなうことができる。
図6Bに示す詳細時刻設定画面650は、図6Aに示す設定画面のように、車載データ単位で収集対象のデータか否か(「グループ1」か「グループ2」か)を設定するだけではなく、さらに詳細に車載データのどのデータ区間が、対象条件に合致しているのか(収集対象=「グループ1」になるか)否か(収集非対象=「グループ2」になるか)を、実際に映像を確認しながら指定することができる。
図6Aの表示画面600において、『詳細時刻設定』ボタン602が押下されると、図6Bに示す表示画面650が表示される。図6Bにおいては、任意グループのデータ区間の開始、終了時刻を、映像651を確認しながら設定する。これにより、車載データのどの時刻区間が、対象条件に合致している(グループ1)のか、詳しく設定することができる。
図6Bでは、車載データ内に対象条件に合致した(「グループ1」になる)データ区間が2つ存在し、2番目のデータ区間の開始時刻の編集をおこなっている様子を示している。具体的には、映像651を見ながら、データ区間の開始時刻と終了時刻を、『時刻セット』ボタン652を用いて編集することができる。
図6Bにおいては、リストに表示された2つのデータ区間以外の映像部分は、デフォルトとしてすべて「グループ2」(対象条件に非合致)としている。分別したいグループ数やデフォルトとしたいグループ番号に応じて、デフォルト値も自由に決定するようにしてよい。
なお、図6Aおよび図6Bで示したUIは一例であって、映像の分別、および映像の一部区間の選定は、図6A、図6Bに示した方法には限定されない。映像編集については任意のUIを用いておこなうようにしてもよい。また、タグデータから収集した車載データ群から、不要なデータを取捨選択するUIと共用するようにしてもよい。また、車載データの分別をオペレータが実施する代わりに、車載機搭載が難しい複雑なサーバ計算処理による分別を用いてもよい。また、分別するグループ数は2つではなく、任意の数、たとえば後述する図12に示すように、危険運転に関する5つに分別してもよい。
また、分別するグループは、危険運転に関する2つのグループと、地図作成に関する2つのグループの合計4つのグループというように、収集目的の異なる車載データの分類に対して分別するようにしてもよい。
このように、分類結果は、情報収集装置(車載機102)から受信した収集情報(車載データ401)について、選択された情報と選択されなかった情報とに分類された結果であってもよい。また、分類は、オペレータによりおこなわれるようにしてもよい。また、収集情報(車載データ401)は、画像データや音声データを含めた任意の数値データを含むようにしてもよい。
(タグ付フィルタ機能群122の内容)
タグ付フィルタ機能群は、車載データに対してタグ付けをおこなうフィルタ群であり、後述するタグフィルタ有効性評価部113で車載機搭載すると決定される可能性のある、タグ付フィルタ機能の候補を集めたものである。このタグ付フィルタ機能群は、任意のタイミングで更新される。
たとえば、新しいデータ解析アルゴリズムとして、画像処理アルゴリズムや信号処理アルゴリズムなどが開発された際に、当該アルゴリズムを用いたタグ付フィルタ機能を追加してもよい。一例としては、歩行者抽出アルゴリズムでノイズに強い抽出アルゴリズムが新たに開発された際や、信号処理における新たな時空間フィルタが開発された際に、当該アルゴリズムを使ったフィルタ機能を追加するようにしてもよい。このフィルタ機能追加の結果、たとえば危険運転シーンとして、歩行者が周辺に存在する車載データや、加速度などの数値データでより危険な特徴が目立つ車載データだけを収集するようなタグ付フィルタ機能を、車載機搭載の候補に追加することができる。
また、DeepLearningなどの学習による認識アルゴリズムを用いたフィルタ機能において、より複雑な処理をおこなうことができる新たなフレーワークが開発された際に、当該フレームワークを用いたフィルタ機能を追加してもよいし、学習フレームワークは同じでも、学習させる教師データが増えたために学習アルゴリズム全体の性能がある程度以上に向上したと思えた際に、当該学習アルゴリズムを用いたタグ付フィルタ機能を追加してもよい。
この結果、たとえば自動運転開発向けや地図作成向けのシーンとして、周辺に特定の交通標識があると認識された車載データや、危険運転シーンとして周辺に二輪車が存在すると認識された車載データだけを収集できるようなタグ付フィルタ機能を、車載機搭載の候補に追加することができる。
また、情報収集対象となる車載データが変わった際に、タグ付フィルタ機能を更新するようにしてもよい。たとえば、危険運転シーンのうち、従来の加速度が大きく変化する運転シーンの車載データではなく、新たに後続車両にクラクションを鳴らされた危険運転シーンを収集する場合には、車載データの音声データを解析するフィルタ機能を追加する必要がある。
また、危険運転以外に、地図作成や自動運転開発向けなどの別用途でも車載データを収集したくなった場合には、新しい運転シーンに対してタグ付けができる異なるタグ付フィルタ機能が必要となるため、それらの目的に合わせたフィルタ機能を追加する必要がある。
図7は、サーバに保持するタグ付フィルタ機能の保持リスト例を示す説明図である。図7は、サーバ101で車載機搭載を判定する、タグ付フィルタ機能群122を、サーバ101でどのように保持するのかの一例を示している。
図7において、各タグ付フィルタ機能に関する情報として、たとえば、「フィルタ機能(を実施するため)のプログラム種別」701と、実際のプログラムとを保持する。たとえば、専用DLL(実際のDLLの保持場所のディレクトリや実行ファイル名)や実行ファイル、各ライブラリなどを保持する。
このとき、多数のタグ付フィルタで共通利用するために車載機102にあらかじめインストール済で更新消去される可能性がないプログラムなどは、実際のプログラムを保持しなくてもよい。実際のプログラムを保持する一例として、図7では、所在ディレクトリ、ファイル名を保持するようにしている。また、タグフィルタ車載機搭載部114でおこなうプログラムの内容比較を容易にするために、「プログラムバージョン」702もあわせて保持するようにしてもよい。
また、各タグ付フィルタ機能に関する情報として、たとえば、プログラムで利用する「入力パラメータ群」703のリストを保持する。図7においては、入力パラメータをファイル保持するものとして、ファイルの種別(「table1」など)、所在ディレクトリ、ファイル名などの情報を含む。なお、入力パラメータが不要なタグ付フィルタは、たとえばタグID「D」のように、入力パラメータを省略するようにしてもよい。
このように、プログラムとパラメータを切り離して保持管理することで、同じ計算プログラムでも、異なる入力パラメータを使って、異なるタグを付けることが可能になる。たとえば、センサ数値を周波数解析する共通プログラムに対して、判定をおこなう周波数帯や、その周波数の閾値を与えることで、大きなゆっくりした変化、小刻みな小さい変化、などから別のタグ付けをおこなうフィルタ機能とすることができる。また、画像解析で矩形検知するプログラムに対して、矩形のサイズや個数、矩形の代表輝度値などから別のタグ付けをおこなうフィルタ機能とすることもできる。
あるいは、学習エンジンによる物体認識のフィルタプログラムにおいて、学習エンジンで処理する車載データを前処理する際のパラメータを様々に与えることで、前処理内容を変更して、学習エンジン自体は共通であっても、異なるフィルタ機能とすることができる。たとえば、車載画像をあらかじめ二値化やノイズ除去、正規化などをおこなう前処理で加工した画像を学習エンジンで処理する場合に、当該前処理の閾値などを変更して、異なる認識結果を出力する別々のフィルタ機能とすることができる。
これらの「フィルタ機能(を実施するため)のプログラムの種別」701、「プログラムバージョン」702、「入力パラメータ群」703は、タグフィルタ車載機搭載部113で、実際に車載機に搭載する際に、より具体的には、たとえば、既存のフィルタ機能との更新差分を求める時に、参照することができる。
また、各タグ付フィルタ機能に関する情報として、たとえば、「利用センサ値群」704や、利用時の車載機スペック(「搭載ロジックサイズ」705、処理時に必要なRAMサイズ(「必要RAM」706)、推定される「CPU占有率」707など)を保持するようにしてもよい。これらの車載機スペックなどは、タグフィルタ有効性評価部113で、車載するタグ付フィルタ機能を判断する際に、参考情報として利用することができる。
また、異なるデータ収集用途のためのタグ付フィルタ機能が混在している場合には、参考情報として、「用途」708を保持するようにしてもよい。たとえば、危険運転の車載データを収集する用途、地図作成向けの車載データを収集する用途、自動運転開発向けの車載データを収集する用途などを保持することで、車載するタグ付フィルタ機能を判断する際の参考情報として利用することができる。
このように、タグ付フィルタ機能群122には、「タグID」700ごとに、「フィルタ機能(を実施するため)のプログラムの種別」701、「プログラムバージョン」702、「入力パラメータ群」703、「利用センサ値群」704、「搭載ロジックサイズ」705、「必要RAM」706、「占有CPU率」707、「用途」708などの各タグ付フィルタ機能に関する情報を含んでいる。
(分別済車載データ群タグ付け結果123の内容)
分別済車載データ群タグ付結果123は、図6Aおよび図6BのようなUIまたは複雑なサーバ計算処理などによって分別した分別済車載データ群121に対し、当該分別結果とは無関係に、タグ付フィルタ機能群122に含まれる任意の各フィルタ機能を使って当該車載データ群をフィルタリングし、タグ付けした結果のデータである。
図8A、図8Bおよび図8Cは、該タグ付け結果のデータの一例を示す説明図である。図8A〜図8Cは、それぞれ、車載データを任意のフィルタ機能によるタグでタグ付けしたタグ付け結果データの一例である。図8Aおよび図8Bにおいては、タグ付け結果を、タグA、タグBのデータ条件に合致(該当)する(1)か否(0)か、を時系列に示している。また、車載データの時刻の一例として、より正確で、機器間で共通の絶対時刻とみなせるGPS時刻を例としている。
図8Aにおいては、詳細CANデータのデータ時刻間隔とは無関係に、タグ付け結果を保持している。これにより、保持時刻間隔を大きくすることで、タグ付け結果データのデータ量を圧縮することができる。ただし、図8Aにおいては、詳細CANデータの時刻のフラグ値がピンポイントで存在しないため、適宜フラグ値を補間算出する必要がある。
一方、図8Bは、詳細CANデータのデータ時刻それぞれに対して、タグ付け結果を保持している。そのため、図8Bにおいては、詳細CANデータの時刻のフラグ値がピンポイントで存在する。
図8Cは、データ条件に合致するデータ群の開始・終了時刻を保持する例を示している。図8Cでは、フラグのデータ条件に合致した時刻区間情報を、該区間の開始・終了時刻として保持している。具体的には、たとえば、タグ「A」に合致する区間の、開始GPS時刻『40921.10』と、終了時刻『40922.30』とを保持している。これにより、タグ付け結果データのデータ量を圧縮することができる。
(サーバの処理手順(車載機へ搭載されるタグ付フィルタ機能の選定))
図9は、サーバの処理の手順の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、サーバ101(のタグフィルタ確認更新部111)は、タグ付フィルタ機能群122の車載機102への搭載を再検討するか否かを判断する(ステップS901)。ここで、再検討しない場合(ステップS901:No)は、何もせずに、処理を終了する。
一方、ステップS901において、タグ付フィルタ機能群122の車載機102への搭載を再検討する場合(ステップS901:Yes)は、つぎに、検討に使う分別済車載データ群121があるか否かを判断する(ステップS902)。ここで、分別済車載データ群タグ付け結果123がない場合(ステップS902:No)は、何もせずに、処理を終了する。
一方、検討に使う分別済車載データ群121がある場合(ステップS902:Yes)は、つぎに、サーバ101(の車載データタグ付け部112)は、分別済車載データ群121の各車載データ401に対して搭載検討対象のフィルタ機能を実施する(ステップS903)。具体的には、車載データタグ付け部112は、分別済車載データ群121の各車載データ401に対し、それぞれ、搭載検討対象のフィルタ機能(たとえば、フィルタ機能タグA、B、C)を実施し、タグごとの分別済車載データ群121の各車載データ401のタグ付け結果を、分別済車載データ群タグ付結果123として算出する(ステップS904)。
つぎに、サーバ101(のタグフィルタ有効性評価部113)は、分別済車載データ群タグ付結果123と、当該タグ付け結果を算出した分別済車載データ群121の各車載データ401とから、データ通信変化量を算出する(ステップS905)。具体的には、たとえば、車載データ401ごとに、タグ付け結果データサイズ、車載データサイズから、通信データの変化サイズを算出する。そして、分別グループと、ステップS904において算出されたタグ付け結果の相関を判断する(ステップS906)。
その後、ステップS905において算出されたデータ通信変化量と、ステップS906において判断された相関(関係)から、車載機102に搭載すべきタグ付フィルタ機能を決定し(ステップS907)、一連の処理を終了する。その際、ステップS905において算出されたデータ通信変化量を考慮しなくてもよい。その場合は、ステップS905の処理は実行しなくてもよい。
以上に示したように、図9のフローチャートでは、車載機102へ搭載されるタグ付フィルタ機能の選定までの処理を示している。そして、タグフィルタ確認更新部111が、ステップS901およびS902の各処理を実行し、車載データタグ付け部112が、ステップS903〜S904の処理を実行し、タグフィルタ有効性評価部113が、ステップS905〜S907の各処理を実行する。
そして、タグフィルタ有効性評価部113は、車載するタグ付フィルタ機能の判断のために、タグ付け結果と分別済車載データ群121との相関結果(後述する図10〜図12を参照)、タグ付け結果による通信データ(収集する車載データ)に関するデータ削減サイズなどの計算(後述する図13を参照)を通して、それぞれの観点で、各タグ付フィルタ機能に対する搭載優先順を計算しておき、これらの優先順を総合的に判断して、実際に搭載すべき新タグ付フィルタ機能を決定する。
たとえば、それぞれの優先順を足し合わせて、総合的な優先順にしてもよいし、その際にいずれかの優先順に重みをつけて算出してもよい。また、優先順に加えて、タグ付フィルタ機能の必要な処理スペックも使って、車載機処理スペックに納まるように決定してもよい。たとえば、優先順が高い順に必要スペック分を足していき、車載機の処理スペックを超えた段階で、車載するタグ付フィルタ機能の決定を終了するようにしてもよい。
また、その際に、異なる複数のデータ収集用途のタグ付フィルタがある場合には、タグ付フィルタ機能の参考情報である用途を使って、なるべく多くの用途に関するタグ付フィルタを搭載するよう、車載するタグ付フィルタ機能を決定するようにしてもよい。たとえば、図7のように、危険運転用途のタグ付フィルタ(A、C、D)と、地図更新の用途のタグ付フィルタ(B)が存在する場合には、たとえ、すべての危険運転用途のタグ付フィルタが地図更新用途のタグ付フィルタより優先度が高かったとしても、必ず地図更新のタグ付フィルタを1つ搭載するよう決定する。このため、タグ付フィルタBは、必ず搭載することとなる。
このように、タグフィルタ有効性評価部113は、移動体103の情報を収集する情報収集装置(車載機102)から取得した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報(条件合致するデータ部分を示すタグによるフィルタ機能に関する情報(「タグ付フィルタ機能情報」)に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、判断された相関に基づいて、新たな付随情報を決定することができる。そして、タグフィルタ車載機搭載部114が、決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信することができる。
また、タグフィルタ有効性評価部113は、すべての車載機に対して同じ搭載内容(タグ付フィルタ機能)を決定してもよいし、車載機ごとに異なる搭載内容としてもよい。できるだけ同一の搭載内容にするのが望ましい。これにより、受信する車載データが統一されるので、収集後の利用処理が楽になり、労力を軽減することができる。一方、車載機が複数種類存在する場合に、該車載機のスペックに合致する搭載内容にすることで、車載機のスペックを最大限活かした収集をすることが可能になる。
また、車載機を搭載する車両の種類や、該車両の通行履歴などに応じて、搭載内容を変更してもよい。この結果、搭載内容によって収集する車載データの内容を変更できるので、同じ車高の車両のみの車載データを収集したり、走行エリアごとに異なる車載データ内容を収集するために、該エリア走行頻度の高い車載機を特定して異なる搭載内容とすること、などが可能となる。
このように、タグフィルタ有効性評価部113による新たな付随情報(タグ付フィルタ機能)を決定する処理は、情報収集装置(車載機102)および当該情報収集装置が情報を収集する移動体103の少なくともいずれかに関する情報に基づいておこなわれるようにしてもよい。
(車載データ分別結果を用いた相関の例)
図10〜図12は、タグフィルタ有効性評価部で、オペレータなどによってあらかじめ分別したグループ群とタグ付け結果の相関を算出する一例を示し、タグ付け結果が本来収集したい条件に合致する車載データ群の収集にどれだけ役立つか(どれだけ収集したい車載データを収集できるか)を判断して、車載機102へのタグ付フィルタ機能の搭載順を決定する一例である。
図10は、車載データ分別結果を用いた相関の一例を示す説明図であり、車載データ単位で、正解分別グループと、フィルタタグ付け結果のグループを比較して相関を求める場合を示している。すなわち、図10は、車載データ401ごとの対象条件に関するグループの、正解分別グループとの合致「○」/非合致「×」から、合致数によるタグの採用順位を求める例を示している。
図10において、車載データ401ごとに各タグ付を用いて収集対象を分別した結果(タグAの結果、タグBの結果、タグCの結果)と、分別グループ(分別結果(正解))との合致を調べる。そして、正解と合致したグループに判断できた車載データ総数を計算し、その総数に基づいて、当該タグ付を車載に搭載するタグかどうかを決定する。たとえば、図10に示すように、総数が多いものから搭載優先順を決定する。すなわち、合致総数が多いほど順位を高くする。
これは、車載データ単位で、各タグごとにフィルタタグ付結果でタグ付された車載データを対象条件に合致したグループ(グループ1)とし、タグ付されなかった車載データを合致しなかったグループ(グループ2)とした場合に、正解分別結果(グループ1・グループ2)と合致しているかを調べて、同じグループとなった車載データを、正解分別結果と合致する結果が算出できた車載データ(○)とみなすものである。
正解分別グループとは、たとえば、収集したい危険運転に関するグループであり、危険運転である(「グループ1」=収集対象)か否(「グループ2」)か、に対して、タグ付フィルタ機能群A〜Cのタグ付の結果が、当該グループと合致する車載データが多いほど、車載に搭載する順位を高くするものである。
図10では、5つの車載データ(「車載データ001」〜「車載データ005」)で優先順を調べる例を示す。「分別結果(正解)」の行1001で、各車載データを分別した結果(グループ1(危険運転である収集対象)・グループ2(非収集対象))を記載する。これに対し、「タグAの結果」「タグBの結果」「タグCの結果」の行1002で、各車載データがフィルタタグ付結果でタグ付された車載データをグループ1(危険運転である収集対象)、タグ付されなかったデータをグループ2(非収集対象)とし、「分別結果(正解)」のグループと合致するものを、正解が合致する結果が算出できた車載データ(○)とした。
この結果、4つの車載データで正しく検知できたタグCの結果を、最も車載搭載(採用)の優先順が高いものとし、「タグCの結果」→「タグAの結果」→「タグBの結果」の順に採用することとしたものである。
なお、図10では、タグA〜Cのタグ付フィルタ機能は危険運転である収集対象である車載データを検知してタグ付するフィルタであるため、タグ付された車載データをグループ1(危険運転である収集対象)としている。しかし、もしタグA〜Cのタグ付フィルタ機能が、危険運転でない非収集対象である車載データを検知してタグ付するフィルタだった場合には、タグ付された車載データをグループ2(非収集対象)としてよい。
図11Aは、車載データ分別結果を用いた相関の別の一例を示す説明図である。図11Aは、車載データ単位で分別グループとの合致を判断していた図10とは異なり、車載データ401を細かく分けた時刻ブロック群のそれぞれに対して、分別グループとの合致状況を判断する例を示している。
また、図11Bは、車載データのタグ付け結果の比較例を示す説明図である。図11Bに示すように、各車載データ401を規定時間幅の時刻ブロック群(1〜14)に分ける。これらそれぞれのブロックが危険運転などの取得対象条件に合致するデータか(合致=グループ1、非合致=グループ2、と記載)は、分別済車載データであるため、あらかじめ分別結果によって規定しておく。図11Bにおいて、網掛けのブロックが「グループ1(合致)」であり、白抜きのブロックが「グループ2(非合致)」であることを示している。
たとえば、図6BのUIなどで、車載データごとに取得対象条件に合致する(グループ1である)データ区間を指定しておき、そのデータ区間をさらに固定時刻幅の時刻ブロック単位に分けることで、図11Bのような対象条件合致部分の時刻ブロックを準備しておく。なお、時刻ブロックの固定時刻幅は任意であり、映像の画像フレーム10個分に相当する時間幅の時刻ブロックを定義してもよいし、映像の各画像フレーム1つずつをそのまま1つの時刻ブロックと定義してもよい。
図6Bのグループ1のデータ区間を示すリスト内の2つのデータ区間(001、002)は、それぞれ図11Bの上側の「分別結果(グループ1:対象条件合致部分)」の時刻ブロック群においては、1つ目のデータ区間(001)=最初の3つ連続しているグループ1ブロック群(5、6、7)、2つ目のデータ区間(002)=その後の2つの連続するグループ1ブロック区間(12、13)、に相当する。
このように車載データごとに時刻ブロック単位で対象条件に合致するデータ部分(正解)かのグループをあらかじめ分別済車載データとして分別設定しておき、各タグ付機能でタグ付けした各時刻ブロックごとのタグ付け結果から求めたグループと比較し、再現率や、偽陽性率などの、任意の統計値から、それらの相関状況を計算して、車載機への搭載採用(順)を決定することができる。
なお、図11Bでは、図10と同様に、各タグ付機能でタグ付した各時刻ブロックをグループ1(対象条件合致した収集対象部分)としている。
図11Aは、再現率で採用順を決定する例を示している。図11Aにおいて、収集対象(グループ1)グループとして分別された時刻ブロックが、タグ付けの結果、正しく収集対象グループ(グループ1)として判断されたか否かを調べて、正しく判断された時刻ブロックの総数を求める。そして、正解としたグループ1として分別された時刻ブロック総数で割った再現率を、車載データごとに算出する。図11Bであれば、タグAの再現率は、正しく判断された時刻ブロック4つ(5、6、7、12)を、正解総数の5つ(5、6、7、12、13)で割るので、再現率は、4/5=0.80となる。
このようにして、図11Aでは、たとえばタグAについては、車載データ001から005までの5つのデータで、それぞれ、「0.80」、「0.34」、「0.57」、・・・という再現率を算出することができる。それらの平均をとって平均再現率を「0.56」とする。各タグについて同様に平均再現率を算出し、平均再現率が高いタグほど車載機搭載の採用順を高くする。それが、再現率による採用順位として示してある。
なお、各タグの再現率として、各車載データの再現率の平均値を用いるのではなく、最小値や中間値、最大値などの任意の統計値を使ってもよい。
再現率の代わりに、偽陽性率を使うようにしてもよい。偽陽性率を使う場合は、再現率と同様にして、車載データ単位での時刻ブロックの偽陽性率を算出しておき、車載データ群で平均化して平均偽陽性率を算出する。偽陽性率は、図11Bの例では、収集条件に合致していないグループ2ブロック9つ(1、2、3、4、8、9、10、11、14)のうち、誤ってタグ付でグループ1ブロックになった3つ(4、8、11)の割合であるので、偽陽性率は、3/9=0.333となる。この偽陽性率は、過剰に収集条件に合致するグループ1として誤ってタグ付けしてしまった検知ミスに関わる値であるので、偽陽性率を用いて車載機搭載の採用順を決定する際には、偽陽性率が低いものを採用順が高くなるようにするとよい。
図10および図11Aは、分別する車載データグループが、収集対象である(「グループ1」)か否(「グループ2」)かの2つのグループである場合を示したものであるが、これに限定されるものではない。収集対象をさらに細かくグループ分けして、2つより多くのグループで相関を計算し、車載機搭載対象のタグ付フィルタ機能を判断するようにしてもよい。
図12は、車載データ分別結果を用いた相関のさらに別の一例を示す説明図である。図12は、たとえばグループ5つに分別した場合の、相関を用いて車載機102へのタグ付フィルタ機能の搭載を判断する例を示している。
図12において、あらかじめ、上側の表1201に示すように、5つのグループ(「グループ1」〜「グループ5」)を規定する。そして、オペレータなどによって、各車載データがどのグループに相当するかを設定しておく。たとえば、4タイプの危険運転のグループ(「急減速」、「急カーブ」、「急発進」、「白線越え」)と、それ以外のグループ(「収集対象外」)とし、それぞれ200個ずつの車載データがあるものとする。このとき、説明を簡単にするために、車載データは必ずいずれか1つのグループだけに属するものとする。
複数の危険運転グループに属するものがあった時は、その複数危険をまとめた新しいグループを作成するようにしてもよい。そうすることによって、各車載データは1つのグループのみに属する分別が可能となる。
また、図12は、簡単のため、一例として危険運転という1つの車載データ収集を目的する場合の分別グループ4つ(収集対象外を含めて5つ)を示しているが、異なる複数の車載データ収集も同時におこなう場合には、それぞれの用途に関する分別グループが混在していてもかまわない。
図12の下側の表1202に示すように、5グループに分別した車載データ群に対して、車載機搭載を判定したいタグ付フィルタ機能の1つ(タグA)を掛けた結果を表にする。
タグAのタグ付フィルタ機能は、車載データが5グループのどのグループに関するデータであるかを示すタグ付をおこなう。ここでは簡単のため、タグAは、5グループのグループ1に対応するタグA1、グループ2に対応するタグA2、・・・という5グループに相当する5種類の詳細タグ種類に分かれるものとする。この結果、各車載データをこれら5つのタグ付けをおこなうことで、5つの各グループに属する車載データであると検知する。
なお、タグAが5グループすべての詳細タグに分かれるのではなく、一部のグループの詳細タグにしか分かれなくてもかまわない。たとえば、タグAが危険運転のグループ1、2に関するタグA1、A2という詳細タグ付しかできない場合には、残りの危険運転のグループ3、4である車載データ群は、タグA1およびA2のタグではなく、A1およびA2ではないデータに対するタグ、すなわち、収集対象外であるグループ5(タグA5)のタグ付けがなされる。この結果、すべての車載データはタグ付けによって、グループ1、2、5のいずれかのグループとして検知できる。
この表1202において、対角成分(白抜き部分)は、該当グループを正しくタグ付け結果から検知できた車載データ数を示す。また、対角成分以外(網掛け部分)は間違ったグループとして検知してしまった車載データ数を示す。たとえば、マス1221の数値「3」は、グループ5として正解分別した車載データ200個のうち、タグA(実際には、詳細タグA1、A2、A3、A4、A5の5つ)によるタグ付によるタグ付検知で、間違って詳細タグA2をタグ付されることでグループ2と検知した車載データが3個あったことを示す。
また、表示1203には、対角車載データ数合計と、非対角車載データ数合計とを示している。たとえば、すべてのグループに対して万遍なくよい結果を出せるようなタグ付フィルタ機能を優先搭載したい場合には、各タグ付け結果ごとに、表1202に示すようになり、また、表1203に示すように、対角車載データ数の合計が最も多くなる(データ数:969(総データ数に占める割合:96.9%))ようなタグ付フィルタ機能を、優先車載するタグ付フィルタ機能として選定する。あるいは、非対角車載データ数の合計が最も少なくなる(データ数:31(総データ数に占める割合:3.1%))ようなタグ付フィルタ機能を、優先車載するタグ付フィルタ機能として選定するようにしてもよい。
一方で、一部のグループに関する検出結果を優先させるようなタグ付フィルタ機能を優先搭載したい場合には、該当するグループ、たとえば、「急減速」と「急発進」を優先させるなら、「グループ1」と「グループ3」の対角成分の合計(表1202においては、「198」+「193」=391)が最も多いタグ付フィルタ機能を優先して選定するようにしてもよい。
このように、タグフィルタ有効性評価部113は、分類結果における分類されたいずれかのグループの各収集情報(車載データ)の合致数および非合致数の少なくともいずれかに基づいて、相関を判断する処理あるいは、新たな付随情報(タグ付フィルタ機能)を決定する処理をおこなうことができる。
図13は、タグ付けによるデータ通信変化量の算出の一例を示す説明図である。図13においては、タグフィルタ有効性評価部113において利用する、タグ付フィルタ機能によるデータ通信変化量の算出例を示している。図13では、説明を簡単にするために、すべての車載データは同サイズ(250MB)として計算する。また、サイズが異なる場合は、対象の分別済車載データのデータ量総和を算出するとよい。
図13では、3つの算出例を示す。1つ目の算出(「データ通信のトータル削減」)は、タグAによって間違った車載データがどれだけ余分に収集されているのか、とか、必要な車載データをどれだけ取りこぼしているのかなどの、収集する車載データの質(具体的には、(欲しいデータが取れなくなることや、余分なデータが取れるということ)とは無関係に、タグAを用いた結果、収集する車載データが、実際にどれだけ減るのかを計算している。
具体的には、タグAの利用で削減するデータ通信量として、たとえば、オペレータで分別した全車載データ群の総データ量(10)から、タグAでタグ付された車載データ群の全データ量(1)を引いたデータ量とする。すなわち、データ通信量の削減量=「タグ付機能無し=全車載データ送信(10)」−「各タグ付機能あり=車載データ一部送信(1)」であり、250MB−57.5MB=192.5MBとなる。また、そのデータ削減率は、(10)−(1))÷(10)=77.0%となる。
2つ目の算出(「過剰なデータ削減」)は、データ通信変化量を、分別した収集対象(条件合致する収集対象、ここでは「正解」という)である車載データのうち、タグAを用いて検知できなかった車載データ群の総データ量として算出する。具体的には、タグAの利用で変化する収集車載データの質も含めたデータ量変化を計算したい場合に、たとえば、タグAを利用した結果、「取得できなくなった車載データ量」=「正解のうち非検知だったデータ」(5)を算出するものである。すなわち、条件非合致(非検知)の正解データ(5)が、取得できなくなった車載データ量であり、そのデータ量は72.5MBとなる。また、その過剰なデータ削減率は、(5)÷((10)−(1))=37.7%となる。
3つ目の算出(「不要なデータ通信」)は、データ通信変化量を、分別した収集対象(正解)ではない車載データ群のうち、タグAを用いて検知してしまった車載データ群のデータ総量として算出する。具体的には、タグAを利用した結果、余分に収集してしまうようになった車載データ量を、不要なデータ通信量として算出するものである。本来不要だったデータとして、「正解でないもののうち検知してしまったデータ」=「不要なデータ通信量」(3)とするものである。そのデータ量は5MBとなる。また、その不要なデータ増加率は、(3)÷(1)=8.7%となる。
以上に示したように、タグフィルタ有効性評価部113は、タグを利用することで変化したデータ量サイズとして、質を考慮しないデータ削減量、質を考慮した間違えたデータ量(過剰に削減して収集できなかったデータ量、余分に収集してしまった不要なデータ量)いずれかを算出し、これらの量が多いあるいは少ない順にタグ付フィルタ機能を並べて、車載するタグ付フィルタ機能として選定することができる。この結果、より通信コストの削減効能を、量だけでなく収集する質も考慮して判断し、車載機に搭載するタグ付フィルタ機能を決定することが可能となる。
このように、タグフィルタ有効性評価部113は、付随情報(タグ付フィルタ機能)の変更にともなう情報収集装置(車載機102)から収集情報(車載データ401)の通信にかかるデータ通信変化量を予測する処理を実行し、予測されたデータ通信変化量に基づいて新たな付随情報を決定する処理をおこなうことができる。
なお、データ通信変化量の算出はオプションであり、その処理は、おこなわないようにしてもよい。その場合は、タグフィルタ有効性評価部113は、データ通信変化量に基づく新たな付随情報を決定する処理はおこなわない。
(サーバの処理手順(タグ付フィルタ機能の車載機への搭載))
図14は、サーバの処理の手順の別の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、サーバ101(のタグフィルタ車載機搭載部114)は、まず、新たなタグ付フィルタ機能を搭載したい車載機102のうち、未処理の車載機があるか否かを判断する(ステップS1401)。ここで、未処理の車載機がない場合(ステップS1401:No)は、何もせずに、処理を終了する。
一方、ステップS1401において、未処理の車載機がある場合(ステップS1401:Yes)は、つぎに、新機能を搭載したい車載機を一つ選択する(ステップS1402)。そして、当該車載機に対して、当該車載機が搭載中のタグ付フィルタ機能の問合せをおこなう(ステップS1403)。問合せは、当該車載機が搭載中のタグ付フィルタ機能の種別、バージョン、パラメータなどが含まれる。問合せは、サーバ101から当該車載機102に対して、通信機能400経由でおこなうことができる。
そして、車載機102に現在搭載中のタグ付フィルタ機能を車載機102から取得する(ステップS1404)。タグ付フィルタ機能の取得も通信機能400を経由しておこなうことができる。
つぎに、ステップS1404において、取得した現在搭載中のタグ付フィルタ機能に基づいて、更新差分データを作成する(ステップS1405)。更新差分データの作成の内容についての詳細は後述する図15、図16を用いて説明する。そして、作成された更新差分データを当該車載機102へ送信する(ステップS1406)。
その後、当該車載機102から搭載完了通知を受け取ったか否かを判断する(ステップS1407)。ここで、搭載完了通知を受け取るのを待って(ステップS1407:No)、受け取った場合(ステップS1407:Yes)は、当該車載機102を未処理の車載機リストからはずす(ステップS1408)。そして、ステップS1401へ戻る。それ以降は、未処理の車載機がなくなる(ステップS1401:No)まで、ステップS1401〜ステップS1408まで、各処理を繰り返し実行する。
このように、図14のフローチャートでは、選定された新たなタグ付フィルタ機能が車載機に搭載されるまでの処理を示している。そして、タグフィルタ車載機搭載部114が、ステップS1401〜S1408の一連の処理を実行する。したがって、情報収集装置(車載機102)が有する付随情報(タグ付フィルタ機能情報)と新たな付随情報との差分のみを配信することができる。
図15は、タグ付フィルタ機能の車載機搭載の一例を示す説明図である。また、図16は、タグ付フィルタ機能の追加動作の一例を示す説明図である。
図15および図16に示すように、タグフィルタ車載機搭載部114は、適宜、車載機102と通信しながら、実際に車載機102に搭載すべきタグ付フィルタ機能の確認および受け渡しを実施する。このとき、サーバ101側は保持するタグ付フィルタ機能の情報(図7)の一部の情報を車載機102と対話をして、車載機102の搭載入替に必要な更新差分データを決定する。
具体的には、たとえば、図15において、「新搭載したいタグ付フィルタ群」1503のようなタグ付フィルタ機能群を、車載機102に搭載することとして、タグフィルタ有効性評価部113で決定した場合を想定する。「新搭載したいタグ付フィルタ群」1503は、タグID:「A」1531、タグID:「B」1532、タグID:「C」1533の3つのタグ付フィルタ機能からなる。
タグフィルタ車載機搭載部114は、車載機102に現在搭載中のタグ付フィルタ機能群122を、通信機能400経由で車載機に問合せ、「更新前の車載機のタグ付フィルタ群」1501を取得する。「更新前の車載機のタグ付フィルタ群」1501は、タグID:「A」1511、タグID:「B」1512、タグID:「C」1513の3つのタグ付フィルタ機能からなる。
つぎに、タグフィルタ車載機搭載部114は、「更新前の車載機のタグ付フィルタ群」1501と、「新搭載したいタグ付フィルタ群」1503とを比較して、車載機102にタグ付フィルタ機能の更新を命令するため、更新用の更新差分データ(「タグ付フィルタ群の更新差分データ」1502)を作成する。「タグ付フィルタ群の更新差分データ」1502は、1521、1522、1523、1524の4つのデータから構成される。
ここでは、同じプログラムであっても、バージョンが異なるもの、または、入力パラメータの異なるデータについては、一旦、車載機102から搭載済の古いタグ付フィルタ機能を削除(DEL)させ、その後で、再度新しいタグ付フィルタ機能を搭載(ADD)することで、更新を実現する例を示す。
すなわち、「更新前の車載機のタグ付フィルタ群」1501のタグID:「B」1512はバージョンが古く、同タグID:「C」1513は新利用対象外のため、サーバは更新差分データとして、これらを削除(DEL)する。これが、タグ付フィルタ群の更新差分データ1502の前半の2つのデータ1521および1522である。
なお、この例のようにプログラムや入力パラメータ全体の削除と搭載で更新を実現するのではなく、プログラムや入力パラメータのバイナリ比較などを通して異なる部分を調べ、異なる部分だけを送付してプログラムや入力パラメータの一部を入替えさせる方法で更新を実現するようにしてもよい。
続いて、「新搭載したいタグ付フィルタ群」1503のタグID:「B」の新しいバージョン1532、同タグID:「D」の新しく利用対象となったもの1533について、車載機102に追加(ADD)するような更新差分データを作成する。これが、タグ付フィルタ群の更新差分データ1502の後半の2つのデータ1523および1524である。
なお、追加(ADD)については、削除(DEL)のように対象を指示するだけでなく、対象となるタグ付フィルタ機能のプログラムの実行ファイルと、入力パラメータのファイルを実際に指示するとともに車載機102に送信する。
一方、車載機102は、サーバ101のタグフィルタ車載機搭載部114から通信機能400経由で入手した「タグ付フィルタ群の更新差分データ」1502にしたがって、同時に入手した実際のプログラム実行ファイルおよび入力パラメータファイルを使って、搭載しているタグ付フィルタ機能群を削除して新追加搭載、あるいは、上書き搭載のいずれかを実行する。そして、処理完了をサーバ101に通知(更新完了報告)する。サーバ101のタグフィルタ車載機搭載部114は、この更新完了報告を受信することによって、該車載機への搭載完了を把握する。
このように、タグフィルタ車載機搭載部114は、各車載機102に対して、タグ付フィルタ機能の搭載に関する処理をおこなうことができる。
(サーバの処理手順(車載タグ結果データの受信および車載データのリクエスト))
図17は、サーバの処理の手順のさらに別の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、サーバ101(の車載タグ解析結果受信部115)は、まず、各車載機102から、車載タグ結果データを取得する(ステップS1701)。車載タグ結果データの取得は、各車載機102から通信機能を介してサーバ101へ送信されることにより、おこなわれる。
そして、車載タグ解析結果受信部115は、取得した車載タグ結果データがあるか否かを判断する(ステップS1702)。ここで、取得された車載タグ結果データがない場合(ステップS1702:No)は、何もせずに、処理を終了する。
一方、ステップS1702において、取得した車載タグ結果データがある場合(ステップS1702:Yes)は、取得した車載タグ結果データを車載タグ結果データ群124に保存する(ステップS1703)。
つぎに、サーバ101(の車載データリクエスト取得部116)は、ステップS1703において車載タグ結果データ群124に保持された車載タグ結果データのうち、タグ該当シーンがあった車載タグ結果データがあるか否かを判断する(ステップS1704)。ここで、タグ該当シーンがあった車載タグ結果データがない場合(ステップS1704:No)は、処理を終了する。
一方、ステップS1704において、タグ該当シーンがあった車載タグ結果データがある場合(ステップS1704:Yes)は、そのタグ該当シーンがあった車載タグ結果データで、関係する車載データ取得をリクエストしていないデータがあるか否かを判断する(ステップS1705)。ここで、関係する車載データ取得をリクエストしていないデータがある場合(ステップS1705:Yes)は、当該関係する車載データに対応する車載機に対して、該当する車載データをリクエストする(ステップS1706)。
その後、当該対応する車載機から、該当する車載データを取得し(ステップS1707)、取得した車載データを車載データ群125に保存(追加)する(ステップS1708)。その後、ステップS1705へ戻る。以降、ステップS1705〜S1708の各処理を繰り返し実行する。そして、ステップS1705において、関係する車載データ取得をリクエストしていないデータがなくなった場合(ステップS1705:No)は、一連の処理を終了する。
このように、図17のフローチャートでは、車載タグ結果データの受信および車載データのリクエスト、リクエストした車載データを追加するまでの処理を示している。そして車載タグ解析結果受信部115が、ステップS1701〜S1703までの処理を実行し、車載データリクエスト取得部116が、ステップS1704〜1708までの処理を実行する。
(車載機の処理手順)
図18は、車載機の処理の手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、車載機102は、サーバ101から、タグ付フィルタ機能の問合せがあったか否かを判断する(ステップS1801)。ここで、問合せがあった場合(ステップS1801:Yes)は、現在搭載中のタグ付フィルタ機能の情報をサーバ101へ送信し(ステップS1802)、ステップS1803へ移行する。一方、問合せがない場合(ステップS1801:No)は、何もせずに、ステップS1803へ移行する。
つぎに、車載機102は、サーバ101から、タグ付フィルタ機能の更新要求があったか否かを判断する(ステップS1803)。ここで、更新要求があった場合(ステップS1803:Yes)は、サーバから要求された、タグ付フィルタ機能更新内容にしたがって、削除、追加(更新)、の順にフィルタ機能を更新し(ステップS1804)、ステップS1805へ移行する。一方、更新要求がない場合(ステップS1803:No)は、何もせずに、ステップS1805へ移行する。
その後、車載機102は、センサ取得した車載データ群を保持しているか否かを判断する(ステップS1805)。ここで、センサ取得した車載データ群を保持していない場合(ステップS1805:No)は、一連の処理を終了する。一方、センサ取得した車載データ群を保持している場合(ステップS1805:Yes)は、現在搭載中のタグ付フィルタ機能を適用していないデータがあるか否かを判断する(ステップS1806)。ここで、現在搭載中のタグ付フィルタ機能を適用していないデータがない場合(ステップS1806:No)は、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1806において、現在搭載中のタグ付フィルタ機能を適用していないデータがある場合(ステップS1806:Yes)は、現在搭載中のタグ付フィルタ機能を未適用の車載データファイルに適用する(ステップS1807)。そして、適用した車載タグ結果をサーバ101へ送信する(ステップS1808)。
つぎに、車載機102は、サーバ101から車載データの送信リクエストがあったか否かを判断する(ステップS1809)。ここで、車載データの送信リクエストがなかった場合(ステップS1809:No)は、一連の処理を終了する。一方、車載データの送信リクエストがあった場合(ステップS1809:Yes)は、リクエストされた車載データが残っているか否かを判断する(ステップS1810)。
ステップS1810において、リクエストされた車載データが残っている場合(ステップS1810:Yes)は、当該車載データをサーバ101へ送信し(ステップS1811)、一連の処理を終了する。一方、リクエストされた車載データが残っていない場合(ステップS1810:No)は、残っていない旨をサーバ101へ送信し(ステップS1812)、一連の処理を終了する。
このようにして、車載機102は、サーバ101との通信をしながら、各処理を実行することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動体103の情報を収集する情報収集装置(車載機102)から取得した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断する。そして、判断された相関に基づいて、前記付随情報から当該情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定する。さらに、決定された新たな付随情報を情報収集装置に配信する。コンピュータ(サーバ101)がこれらの処理を実行する。これにより、情報収集装置(車載機102)は、収集情報に対して、新たに配信された新たな付随情報に基づいたより適切なフィルタリングを実施することができ、コンピュータ(サーバ101)への不要な情報の送信を減少させることができる。その結果として、通信コストを下げることができる。
本実施の形態では、付随情報は、分類結果に合致するデータ部分を示すタグによるフィルタ機能に関する情報であるとしてもよい。また、本実施の形態では、収集情報は、画像データや音声データを含んでいてもよい。また、本実施の形態では、情報収集装置は、移動体103に搭載される車載機102であってもよく、収集情報は、移動体103の車載情報(車載データ401)であってもよい。
また、本実施の形態では、コンピュータ(サーバ101)が、新たな付随情報(タグ付フィルタ機能に関する情報)への変更にともなう情報収集装置(車載機102)から収集情報(車載データ401)の通信にかかるデータ通信変化量を予測する処理を実行するようにしてもよい。そして、新たな付随情報を決定する処理が、予測されたデータ通信変化量に基づいておこなわれるようにしてもよい。これにより、コンピュータ(サーバ101)への不要な情報の送信を、より適切にかつ確実に減少させることができる。
また、本実施の形態では、相関を判断する処理が、分類結果における分類されたいずれかのグループとの合致数および非合致数の少なくともいずれかに基づいておこなわれる。すなわち、合致数のみに基づいておこなわれてもよく、非合致数のみに基づいておこなわれてもよく、合致数と非合致数の両方に基づいておこなわれてもよい。これにより、たとえば合致数が多いほど適切な判断とすることができる。また、非合致数が少ないほど適切な判断とすることができる。
また、本実施の形態では、新たな付随情報(タグ付フィルタ機能情報)を決定する処理が、情報収集装置(車載機102)および当該情報収集装置が情報を収集する移動体103の少なくともいずれかに関する情報に基づいておこなわれるようにしてもよい。すなわち、情報収集装置に関する情報に基づいておこなわれてもよく、移動体103に関する情報に基づいておこなわれてもよく、情報収集装置および移動体103の両方の情報に基づいておこなわれてもよい。これにより、情報処理装置の内容(性能など)に基づくあるいは移動体の内容(車種など)に基づく適切な付随情報を提供(配信)することができる。
また、本実施の形態では、分類結果は、情報収集装置(車載機102)から受信した収集情報について、選択された情報と選択されなかった情報とに分類された結果であってもよい。これにより、選択された情報が有用な情報とした場合に、より適切な付随情報(タグ付フィルタ機能情報)を情報収集装置に配信(提供)することができ、それによって、より適切なフィルタリングを実施することができる。
また、本実施の形態では、分類は、オペレータによりおこなわれるようにしてもよい。たとえば、画像(映像)を用いた分類など、人手による判断に委ねた方が正しい場合があり、それにより、より適切な付随情報(タグ付フィルタ機能情報)を情報収集装置(車載機102)に配信(提供)することができる。
より具体的には、オペレータなどによってあらかじめ分別した車載データ結果により近いタグ付フィルタ機能を推定することができるので、車載機102側でフィルタリングに用いるタグ付フィルタ機能およびタグを最適化することができる。この結果、車載データ401の収集を、車載機102でタグ付けした車載タグ結果データのみで事前に判定することができるので、不要な車載データを車載機102からサーバ101に送信することなく、その分、データ通信量を減少することが可能となり、低コストで車載データを収集することが可能となる。
また、本実施の形態では、新たな付随情報(タグ付フィルタ機能情報)を情報収集装置(車載機102)に配信する際に、情報収集装置が有する付随情報と新たな付随情報との差分のみを配信するようにしてもよい。これにより、付随情報の配信の際の通信コストを下げることができる。
また、本実施の形態によれば、プログラム配信装置が、移動体103の情報を収集する情報収集装置102から取得した収集情報について、収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する制御部を有することができる。この制御部は、たとえば、サーバ101のタグフィルタ確認更新部111と、車載データタグ付け部112と、タグフィルタ有効性評価部113と、タグフィルタ車載機搭載部114と、車載タグ解析結果受信部115と、車載データリクエスト取得部116によって構成することができる。
また、本実施の形態によれば、プログラム配信システムが、移動体103の情報を収集し、収集した当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、前記収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、判断された相関に基づいて、前記付随情報から収集情報のフィルタリングに適用する新たな付随情報を決定し、決定された新たな付随情報を配信することができる。このプログラム配信システムは、サーバ101、車載機102などによって構成することができる。
このように、本実施の形態によれば、クラウド(センター側)が車載データ(映像や音声、詳細車両情報CANなどのデータ容量の大きなデータ群)を収集する際に参考として参照する、車載機102のタグ付フィルタ機能で作成した車載タグ結果データを、オペレータなどがセンターで判断していたフィルタリング結果に最も似たデータに近づけることができるため、不要な車載データ収集コストを抑えて、より利用価値の高い車載データを収集することが可能となる。
特に、車載データ401の収集量が増えるにしたがって、よりフィルタリング内容が高度に変化するような学習機能に関するタグ付フィルタ機能を、任意のタイミングで車載機102に搭載することが可能となる。また、車載機102の車種や、搭載車両の走行履歴などによって、随時車載機に搭載するタグ付フィルタ機能を変化させることもできるので、よりきめ細やかな、車載データの収集プランを実現することも可能となる。これらは、走行シーン状況確認(事故、自動運転車開発の典型シーン収集、ロードサイド分析など)、道路地図作成更新などに応用することができる。
また、サーバ101で車載機102から収集した情報を確認してから、詳細車載データの収集対象の車載機102および車載データ401を絞り込んで、必要な車載データ401を車載機102からリクエスト収集する、いわゆるリクエスト型の車載データ収集システムを、低コストで効率的に実現することもできる。
なお、本実施の形態で説明したプログラム配信方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。プログラム配信プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、MO(Magneto−Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、プログラム配信プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータが、
移動体の情報を収集する情報収集装置から収集した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、
決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する、
処理を実行することを特徴とするプログラム配信方法。
(付記2)前記コンピュータが、
前記新たな付随情報への変更にともなう前記情報収集装置から前記収集情報の通信にかかるデータ通信変化量を予測する処理を実行し、
前記新たな付随情報を決定する処理は、予測されたデータ通信変化量に基づいておこなわれることを特徴とする付記1に記載のプログラム配信方法。
(付記3)前記相関を判断する処理は、前記分類結果における分類されたいずれかのグループの各収集情報の合致数および非合致数の少なくともいずれかに基づいておこなわれることを特徴とする付記1または2に記載のプログラム配信方法。
(付記4)前記新たな付随情報を決定する処理は、前記情報収集装置および当該情報収集装置が情報を収集する移動体の少なくともいずれかに関する情報に基づいておこなわれることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記5)前記分類結果は、前記情報収集装置から受信した収集情報について、選択された情報と選択されなかった情報とに分類された結果であることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記6)前記付随情報は、前記分類結果に合致するデータ部分を示すタグによるフィルタ機能に関する情報であることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記7)前記分類は、オペレータによりおこなわれることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記8)前記収集情報は、画像データを含むことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記9)前記新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する際に、前記情報収集装置が有する付随情報と当該新たな付随情報との差分のみを配信することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記10)前記情報収集装置は、前記移動体に搭載される車載機であり、
前記収集情報は、前記移動体の車載情報であることを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
(付記11)移動体の情報を収集する情報収集装置から取得した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、
決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する、
制御部を有することを特徴とするプログラム配信装置。
(付記12)移動体の情報を収集し、
収集した収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、前記収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
判断された相関に基づいて、前記付随情報から収集情報のフィルタリングに適用する新たな付随情報を決定し、
決定された新たな付随情報を配信する、
ことを特徴とするプログラム配信システム。
100 プログラム配信システム
101 サーバ(プログラム配信装置)
102(102a〜102c) 車載機(情報収集装置)
103(103a〜103c) 移動体
104 ネットワーク
105 端末装置
111 タグフィルタ確認更新部
112 車載データタグ付け部
113 タグフィルタ有効性評価部
114 タグフィルタ車載機搭載部
115 車載タグ解析結果受信部
116 車載データリクエスト取得部
121 分別済車載データ群
122 タグ付フィルタ機能群
123 分別済車載データ群タグ付け結果
124 車載タグ結果データ群
125 車載データ群
400 通信機能(無線通信)
401 車載データ(収集情報)

Claims (10)

  1. コンピュータが、
    移動体の情報を収集する情報収集装置から収集した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
    判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、
    決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する、
    処理を実行することを特徴とするプログラム配信方法。
  2. 前記コンピュータが、
    前記新たな付随情報への変更にともなう前記情報収集装置から前記収集情報の通信にかかるデータ通信変化量を予測する処理を実行し、
    前記新たな付随情報を決定する処理は、予測されたデータ通信変化量に基づいておこなわれることを特徴とする請求項1に記載のプログラム配信方法。
  3. 前記相関を判断する処理は、前記分類結果における分類されたいずれかのグループの各収集情報の合致数および非合致数の少なくともいずれかに基づいておこなわれることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム配信方法。
  4. 前記新たな付随情報を決定する処理は、前記情報収集装置および当該情報収集装置が情報を収集する移動体の少なくともいずれかに関する情報に基づいておこなわれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
  5. 前記分類結果は、前記情報収集装置から受信した収集情報について、選択された情報と選択されなかった情報とに分類された結果であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
  6. 前記付随情報は、前記分類結果に合致するデータ部分を示すタグによるフィルタ機能に関する情報であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
  7. 前記分類は、オペレータによりおこなわれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
  8. 前記収集情報は、画像データを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のプログラム配信方法。
  9. 移動体の情報を収集する情報収集装置から取得した収集情報について、当該収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、当該収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
    判断された相関に基づいて、前記付随情報から前記情報収集装置に搭載する新たな付随情報を決定し、
    決定された新たな付随情報を前記情報収集装置に配信する、
    制御部を有することを特徴とするプログラム配信装置。
  10. 移動体の情報を収集し、
    収集した収集情報が少なくとも2つのグループに分類された分類結果と、前記収集情報を付随情報に基づいてフィルタリングした結果と、の相関を判断し、
    判断された相関に基づいて、前記付随情報から収集情報のフィルタリングに適用する新たな付随情報を決定し、
    決定された新たな付随情報を配信する、
    ことを特徴とするプログラム配信システム。
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