JP2019199454A - 液体化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤色226号、赤色228号などの有機顔料を含有する液体化粧料の保存安定性、使用性に優れたアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラなどのメイクアップ化粧料などに好適な液体化粧料を提供する。【解決手段】少なくとも、有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%と、水とを含有することを特徴とする液体化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、保存安定性、使用性に優れるアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラなどのメイクアップ化粧料などに好適な液体化粧料に関する。
従来より、顔料は、隠蔽性や発色等に優れるためアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラ、チーク、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料などの化粧料の色材として顔料を含むものが多数使用されてきている。また、顔料の分散性を良好とするために、分散樹脂、界面活性剤などが用いられている。
一方、赤色202号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、黄色401号、黄色205号、黄色4号Alレーキ、黄色203号Alレーキ、赤色104号Alレーキなどの有機顔料などは、メイクアップ化粧料などの化粧料組成物の色材に用いられているが、特に、赤色226号、赤色228号などの有機顔料を使用した場合は分散時間がかかり、その製造においては生産性、保存安定性などが低いなどの課題があり、それに伴い使用性も未だ十分なものといえないのが現状である。
他方、有機顔料などを含む液体化粧料などにおいて、分散性、保存安定性などに言及した先行技術文献としては、例えば、下記1)〜3)が知られている。
1) 少なくとも、レシチン又はその水添物、着色剤の一部又は全部としてチタンブラックを含む着色剤、HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を含んでなるアイメイクアップ化粧料(例えば、特許文献1参照)が知られている。
このアイメイクアップ化粧料は、チタンブラックを着色剤とし、その粒子の表面をレシチンによって被覆し、その被覆した部分にHLB値が10以上の非イオン性界面活性剤を作用させて、水中に安定に分散させて、比重が大きな顔料にも拘らず、着色剤の分離がなく、描線濃度も濃く、拭き取り性能も良好なアイメイクアップ化粧料を得るものである。
2) 使用時にみずみずしく、密着性に優れ、塗布膜の柔軟性および顔料、パール剤やラメ剤などの粉体成分の化粧持ちに優れた水性アイシャドウとして、次の成分(a)〜(d);(a)水性溶媒に分散したアクリル酸アルキル共重合体エマルジョンなどの水不溶性皮膜形成剤を0.3〜4質量%、(b)多価アルコールを15〜40質量%、(c)ジ(トリ)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などのアニオン性界面活性剤、(d)光輝性粉体などの粉体を配合したことを特徴とする水性アイシャドウ(例えば、特許文献2参照)が知られている。
3) 撥水・撥油性、持続性及び安定性に優れる化粧料として、特定式で表わされるモノアルキルリン酸塩、(B)疎水性粉体、(C)アクリル酸系ポリマーを含有することを特徴とする化粧料(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1は、チタンブラックをレシチン(POEリン酸エステル等)及び界面活性剤により安定に分散させたアイメイクアップ化粧料であり、カーボンブラックや赤色226号、228号などの有機顔料を分散した場合の発色のよさ及び保存安定性については何ら記載も示唆もないものである。
上記特許文献2は、赤色226号、青色404号を含む顔料をPOEアルキルエーテルリン酸等及びアクリル酸アルキルコポリマーエマルジョンを用いた化粧持ちに優れた水性アイシャドウなどであるが、アルカリ可溶型アクリル酸アルキル共重合体またはその塩を用いた場合に保存安定性に優れることについては記載や示唆等はないものである。
上記特許文献3は、フッ素化合物処理した酸化チタン等の無機顔料及び赤色201号等の有機顔料と、特定のモノアルキルリン酸塩及びアクリル酸系ポリマーを用いた持続性と安定性に優れた化粧料であるが、表面処理しない有機顔料を用いた場合について記載や示唆などはなく、また、「アクリル酸系ポリマー」がアルカリ可溶型アクリル酸アルキル共重合体またはその塩ではない単なるアクリル酸のポリマーであり、本発明とは技術思想が異なるものである。
特開平10−231233号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2008−247877号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平9−143031号公報(特許請求の範囲、段落〔0028〕等)
そこで、本発明は、上記従来の課題等について、これを解消しようとするものであり、赤色226号、赤色228号などの有機顔料を含有する液体化粧料の保存安定性、使用性に優れたアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラなどのメイクアップ化粧料などに好適な液体化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意検討を行った結果、少なくとも、水と、有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、特定の樹脂成分を特定の範囲で含有せしめることなどにより、上記目的の液体化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の液体化粧料は、少なくとも、有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%と、水とを含有することを特徴とする。
前記液体化粧料は、コーンプレート型粘度計を用いて、温度25℃、ずり速度192sec−1の条件で粘度を測定した際の粘度値が3〜60mPa・sであることが好ましい。
前記液体化粧料は、プレート法を用いて、25℃、白金プレートで表面張力を測定した際の表面張力が32mN/m以上であることが好ましい。
前記リン酸エステル又はその塩の含有量は、液体化粧料組成物全量に対して、0.1〜1.0質量%であることが好ましい。
前記液体化粧料は、ガラス電極を用いてpHを測定した際のpHが7〜9の範囲であることが好ましい。
前記有機顔料の含有量は、液体化粧料組成物全量に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。
前記アクリル酸アルキル共重合体又はその塩の中に、少なくとも1種類以上の(アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド)コポリマーを含むことが好ましい。
本発明によれば、赤色226号、赤色228号などの有機顔料を含有する液体化粧料の保存安定性、使用性に優れたアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラなどのメイクアップ化粧料などに好適な液体化粧料が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の液体化粧料は、少なくとも、有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%と、水とを含有することを特徴とするものである。
本発明に用いる有機顔料としては、メイクアップ化粧料などの液体化粧料で用いられているものを用いることができ、例えば、青色1号Alレーキ、赤色202号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、青色201号、青色204号、青色404号、黄色401号、黄色205号、黄色4号Alレーキ、黄色203号Alレーキ、赤色104号Alレーキ、カルミン、シコニン、橙402Alレーキ、緑3Alレーキ、褐色201Alレーキ、黒401Alレーキなどの有機顔料から選ばれる少なくとも1種(各単独又は2種以上を組み合わせ、以下同様)が挙げられ、液体化粧料に用いられている有機顔料であれば、特に限定されるものでない。
なお、補色として、本発明の効果を損なわない範囲で、無機顔料を適宜量含有してもよいものである。無機顔料として、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、黒酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、グンジョウ、コンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、マイカ、タルク、シリカ、ガラス、雲母チタンなどの少なくとも1種が挙げられる。
本発明では、特に、赤色226号(ヘリンドンピンクCN、C.I.73360)、赤色228号(パーマトンレッド、C.I.12085)、黄色4号(タートラジン、C.I.19140)、青色1号(ブリリアントブルーFCF、C.I.42040)などの有機顔料は分散性が良好でなく、その製造において生産性、保存安定性などが低い有機顔料であっても、本発明の配合組成とすることにより、上記有機顔料を含む液体化粧料の保存安定性、使用性に優れた液体化粧料が得られることとなる。
これらの有機顔料の含有量は、発色性、保存安定性、使用性などの点から、液体化粧料全量に対して、0.1〜20質量%であり、好ましくは、0.1〜10質量%が望ましい。
この有機顔料の含有量が0.1質量%未満では、有機顔料の特徴である発色が薄くなり、一方、20質量%超過では、製品形態での保存安定性に乏しくなり、好ましくない。
本発明に用いるリン酸エステル又はその塩としては、化粧品原料として用いられているリン酸エステル系界面活性剤であれば、特に限定されるものでなく、好ましくは、HLB値が5〜17のリン酸エステル系界面活性剤の使用が望ましく、例えば、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル又はポリオキシエチレン(POE)アルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル又はポリオキシエチレン(POE)アルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、ビタミンC誘導体、リン酸トリエステル、或いはその塩の少なくとも1種が挙げられる。本発明において、「その塩」としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム、アミン等が挙げられる(以下、同様)。
なお、本発明における「HLB値」は、川上法〔HLB値=7+11.7log(MW/MO)、MW:親水部分の式量の総和、MO:親油部分の式量の総和〕からHLB値を算出した。
本発明では、上記好ましいHLB値が5〜17のリン酸エステル系界面活性剤を用いることにより、顔料の使用感、保存安定性などが更に良好となる。
具体的に用いることができるリン酸エステル系界面活性剤としては、市販のプライサーフシリーズ(第一工業製薬社製)、フォスファノールML−220、同RB−410、同RD−510Y、同RD−720N、同RL−210、同RL−310、同RS−410、同RS−610、同RS−710(以上、東邦化学工業社製)、NIKKOL DLP−10、DOP−8N、DDP−2、DDP−4、DDP−6、DDP−8、DDP−10(以上、日光ケミカルズ社製)などの少なくとも1種が挙げられる。
これらのリン酸エステル又はその塩の合計含有量は、保存安定性、使用性などの点から、液体化粧料全量に対して、0.05〜1.2質量%とすることが好ましく、更に好ましくは、0.1〜1.0質量%とすることが望ましい。
このリン酸エステル又はその塩の合計含有量が0.05質量%未満では、保存安定性が悪化することとなり、一方、1.2質量%超過では、後述する皮膜形成樹脂となるアクリル酸アルキル共重合体又はその塩を増やしても耐水性を発現することができず、表面張力の低下により製品形態での液もれなど品質不良を引き起こすことが若干あり、好ましくない。
本発明に用いるアクリル酸アルキル共重合体又はその塩としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルのうちから選択される少なくとも1種以上の化合物を原料モノマーとする共重合体、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルの1種以上とオクチルアクリルアミドとの共重合体(アルカリ可溶型アクリル樹脂)などの少なくとも1種が挙げられる。
好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルのうちから選択される2種以上の化合物を原料モノマーとする共重合体は、その繰り返し構造中、側鎖として酸性残基を有するものであって、中和によって水に溶解し得るアクリル酸アルキル共重合体(アルカリ可溶型アクリル樹脂)が良い。なお、中和には、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、L−アルギニン、アンモニア水、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を用いることができ、特に好ましいものは、アミノメチルプロパノール(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール)である。
具体的に用いることができるアルカリ可溶型アクリル樹脂として市販品では、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体であるAMPHOMER HC(アクゾノーベル社製)、アクリル酸アルキル共重合体であるLuvimer 100P(BASF社製)、アクリル酸アルキル共重合体エマルションであるDERMACRYL AQF(アクゾノーベル社製)などを用いることができる。好ましくは、顔料の分散性を更に良好とする点などから、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体(コポリマー)の使用が望ましい。
更に好ましくは、本発明の効果を更に発揮せしめる点などから、前記アクリル酸アルキル共重合体又はその塩の中に、少なくとも1種類以上の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体を含むことが望ましい。
これらのアルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の含有量は、前記有機顔料の分散安定性、化粧持ちなどの点から、前記の有機顔料対アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の比率は固形分換算で4:1〜1:1、好ましくは4:1〜2:1であり、液体化粧料全量に対して、固形分換算で0.5〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%が望ましい。このアルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の含有量が0.5質量%未満では、有機顔料の沈降・凝集が起きやすく、発色も不十分、及び、十分な化粧持ちを発揮させるための被膜形成が上手く行われない。一方、10質量%を超えると化粧料の粘度が上昇しやすくなり、使用の際に不具合を来たすこととなる。
本発明の場合、前記アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の分散剤に加えて、被膜形成剤を併用することが好ましい。本発明に用いる被膜形成剤としては、前記アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の分散剤以外のものとなる、例えば、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステル又は誘導体、スチレン、酢酸ビニルの中の1種又は2種以上のモノマーから選択されてなる共重合体のエマルジョン樹脂などが挙げられる。
具体的には、ダイトゾール5000SJ、5000AD(大東化成工業社製)、ヨドゾールGH800F、34F、GH41F(アクゾノーベル社製)の少なくとも1種を挙げることができる。
これらの被膜形成剤の含有量は、使用性、化粧持ちなどの点から、液体化粧料全量に対して、固形分換算で0.5〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%が望ましい。この被膜形成剤の含有量が0.5質量%未満では、十分な化粧持ちを発揮させるための被膜形成が上手く行われない。一方、15質量%を超えると、化粧料の粘度が上昇しやすくなり、使用の際に不具合を来たすこととなる。
これらのアクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤の合計含有量は、顔料の分散安定性、化粧持ちなどの点から、液体化粧料全量に対して、合計で、固形分換算で1.0〜20質量%、好ましくは、1.0〜15質量%が望ましい。このアクリル酸アルキル共重合体又はその塩の合計含有量が1.0%未満であると、発色、使用性及び化粧持ちが不十分、また製品形態で縦置きした際、色相差やカスレが生じ安くなる。一方、20%を超えると、経時安定性に影響するようになり、好ましくない。
本発明の液体化粧料は、上記有機顔料と、上記リン酸エステル又はその塩と、上記アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%とを少なくとも含むものであるが、本発明の効果を損なわない範囲、液体化粧料の用途(アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラ、チーク、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料、コンシーラー、ファンデーション、アイラッシュ、ヘアマスカラなどの毛髪用化粧料)により、その他の原材料、例えば、溶剤、増粘剤、上記以外の各種界面活性剤(POEアルキルエーテル)、防腐剤(フェノキシエーテル、パラベン類)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤、油性成分、香料、動植物抽出物などを適宜量含有することができる。
本発明において、液体化粧料の残部(残分)は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、水道水等)で調整される。
用いることができる溶剤としては、液体化粧料の溶剤として用いるものでああれば特に限定されず、例えば、1,3−ブチレングリコール、エチルヘキシルグリセリン、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノキシエタノール等の少なくとも1種が挙げられる。
用いることができる増粘剤としては、塗布性、保存安定性、顔料の沈降抑制などの点から、例えば、キサンタンガム、サクシノグリカン、アクリル系増粘剤、セルロースガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、セルロースにカチオン性官能基を付加したカチオン化セルロースなどのセルロース系増粘剤、ポリビニルアルコールなどのビニル系増粘剤、ベントナイトなどの粘土鉱物などの少なくとも1種が挙げられる。
本発明の液体化粧料は、アクリル酸アルキル共重合体などのアルカリ可溶樹脂の溶解性確保、皮膚刺激性を抑える点などから、ガラス電極を用いてpHを測定した際のpHが6〜9の範囲であることが好ましい。pHの調整は、上述のpH調整剤などを用いて調整される。
また、本発明の液体化粧料は、使用性、肌とのなじみ、製造上の利便性の点などから、コーンプレート型粘度計を用いて、温度25℃、ずり速度192sec−1の条件で粘度を測定した際の粘度値が2〜65mPa・sが好ましく、更に好ましくは、3〜60mPa・sであることが好ましい。この粘度範囲の調整は、用いる上記顔料、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、増粘剤を好適に組み合わせることなどにより調整することができる。
更に、本発明の液体化粧料は、使用性、肌とのなじみ、塗布具等における液保持性の点などから、プレート法を用いて、25℃、白金プレートで表面張力を測定した際の表面張力が30mN/m以上であることが好ましく、更に好ましくは、32mN/m以上、上限値は特に限定されいが、特に好ましくは、32〜50mN/mが望ましい。
液体化粧料の表面張力が30mN/m未満であると、描線が肌上でのにじみが大きくなり、収納する塗布具等からの垂れ落ちなどが生じやすくなり、好ましくないものとなる。
この表面張力の調整は、用いる上記顔料、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、水、溶剤、増粘剤などを好適に組み合わせることなどにより調整することができる。
本発明の液体化粧料の調製は、上記有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%と、水などの各成分を上記好ましい各含有量の範囲等で配合し均一に撹拌・混合することにより、製造することができ、本発明の効果を更に発揮せしめる点等から、上記粘度範囲、表面張力となるように調整することが好ましい。
このように構成される本発明の液体化粧料の配合系では、被膜形成剤を含有した場合、化粧もちに優れた液体化粧料を得ることができるが、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸又はその塩などのリン酸エステル又はその塩のみの処方に比べて保存安定性が悪くなる傾向となる。本発明では、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩とを所定量含有することで、塗膜の発色性や保存安定性に優れ、かつ耐水性や化粧もちなどの使用性が良好な液体化粧料を得ることができ、更に好ましい形態として、上記粘度範囲、上記表面張力となる液体化粧料とすることにより、本発明の効果を更に高度に発揮せしめることができるものとなる。
このように構成される本発明の液体化粧料を使用に供するにあたっては、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラ、チーク、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料などの液体化粧料に用いる汎用の塗布具を用いることができ、用いる塗布具の形状、構造。塗布体の構造等は特に限定されるものでなく、例えば、ノック式のバルブ装置を備えた塗布具、マスカラタイプの塗布具、チューブタイプの塗布具、ピストン押圧機構を備えた塗布具などが挙げられる。
次に、実施例及び比較例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例等により制限されるものではない。
〔実施例1〜14及び比較例1〜9:液体化粧料の調製〕
下記表1及び表2に示す配合処方(アイライナー用の液体化粧料)で、適宜、分散処理、撹拌・混合、及び、ろ過などの工程を経て液体化粧料を調製した。なお、表1と表2は用いる有機顔料等の配合組成等が相違するものである。
得られた実施例1〜14及び比較例1〜9の液体化粧料について、下記評価法などにより、粘度、表面張力、視認による色相の確認、使用性、製品の保存安定性の評価等を行った。
これらの評価結果を下記表1及び表2に示す。
(液体化粧料の粘度の測定)
得られた各液体化粧料について、コーンプレート型粘度計(TVE−20L、東機産業社製)を用いて、温度25℃、ずり速度192sec−1の条件で粘度を測定した。
(液体化粧料のpH値の測定)
得られた各液体化粧料について、pH(25℃)をガラス電極pH計(LAQUA F−72、HORIBA社製)により常法にて測定した。
(液体化粧料の表面張力の測定)
白金プレート型表面張力計(CBVP−Z、協和界面科学社製)を用いて、25℃、表面張力を測定した。
(使用性の評価方法)
得られた各液体化粧料について、株式会社ユニコスモ製UC−76またはUC-22容器に充填して下記評価基準で使用性について評価した。
評価基準:
◎:にじみがなく化粧もちや耐水性が非常に優れている。
○:にじみが概ねなく化粧もちや耐水性も良好である。
△:にじみが若干みられ、化粧もちや耐水性が若干良くない。
×:にじみが悪く、化粧もちや耐水性が悪い。
(製品の保存安定性の評価方法)
得られた各液体化粧料について、日電理化硝子株式会社製SV−30のねじ口瓶に充填して下記評価基準で保存安定性について評価した。
評価基準:
◎:経時保管でカスレもしくは色相の変化を生じず、使用性が良好。
○:経時保管でカスレもしくは色相の変化が少なく、使用性が良好。
△:経時保管でカスレもしくは色相の変化を生じるが、良好な状態に復帰可能。
×:経時保管でカスレもしくは色相の変化を著しく生じ、使用性が悪い。
Figure 2019199454
Figure 2019199454
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜14は、本発明の範囲外となる比較例1〜9に較べ、鮮やかな色相、使用性、保存安定性の全てにおいて優れていることが確認された。
赤色226号、赤色228号などの有機顔料を含有する液体化粧料の鮮やかな色相、保存安定性、使用性に優れたアイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラなどのメイクアップ化粧料などに好適な液体化粧料が得られる。

Claims (7)

  1. 少なくとも、有機顔料と、リン酸エステル又はその塩と、アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、並びに、被膜形成剤を固形分換算で合計1.0〜20質量%と、水とを含有することを特徴とする液体化粧料。
  2. コーンプレート型粘度計を用いて、温度25℃、ずり速度192sec−1の条件で粘度を測定した際の粘度値が3〜60mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の液体化粧料。
  3. プレート法を用いて、25℃、白金プレートで表面張力を測定した際の表面張力が32mN/m以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体化粧料。
  4. 前記リン酸エステル又はその塩の含有量が、液体化粧料組成物全量に対して、0.1〜1.0質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の液体化粧料。
  5. ガラス電極を用いてpHを測定した際のpHが7〜9の範囲であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の液体化粧料。
  6. 前記有機顔料の含有量が、液体化粧料組成物全量に対して、0.1〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の液体化粧料。
  7. 前記アクリル酸アルキル共重合体又はその塩の中に、少なくとも1種類以上の(アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド)コポリマーを含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の液体化粧料。
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