JP2019199196A - ブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2に記載のブレーキシステムにおいては、後輪のスリップ率がしきい値より大きくなった場合に後輪の制動力を低減させる後輪制動力低減制御が行われる。また、後輪制動力低減制御は、車輪速センサが異常である場合には、ヨーレートセンサの値に基づいて行われる。
それにより、後輪2RL,2RRの電動ブレーキ8RL,8RRの軸力が前輪2FL,2FRの電動ブレーキ8FL,8FRの軸力に対して抑制されるのであり、後輪2に加えられる制動力と前輪2に加えられる制動力とを理想前後制動力配分線に沿った大きさに近づけることができる。この制御を、前後制動力配分制御または正常時後輪軸力保持等制御と称する。
そこで、ヨーレートγが設定ヨーレートγthより大きくなった場合には、左右後輪2RL,2RRの電動ブレーキ8RL,8RRの軸力が、ヨーレートγが設定ヨーレートγth以下になるまで漸減させられる。この制御を異常時後輪押付力低減制御としての異常時後輪軸力低減制御と称する。異常時後輪軸力低減制御は、左右後輪2RL,2RRの少なくとも一方のスリップ量Srが前述の設定スリップ量Srthより大きくなった場合にも行われる。
S2の判定がNOである場合には、S3において、左右後輪2RL,2RRの少なくとも一方のスリップ量Srが設定スリップ量Srthより大きいか否かが判定される。
なお、S7においては、左右後輪2RL,2RRの電動ブレーキ8RL,8RRの軸力が低減させられるようにすることもできる。
そして、S10において、本ヨーレートγが設定ヨーレートγthより大きいか否かが判定され、S11において、左右後輪2RL,2RRのスリップ量Srが前述の設定スリップ量Srthより大きいか否かが判定される。設定ヨーレートγthは、走行安定性の低下を抑制するために、後輪軸力低減制御を行う必要性が高いとされる大きさとすることができる。
例えば、右後輪2RRに設けられた車輪速度センサ136RRが異常であると検出された場合には、正常輪側である前輪側においては個別制御が行われ、左右前輪2FL,2FRのモータECU10FL,10FRに、それぞれ、S1において決定された目標軸力が供給される。異常輪側である後輪側については、異常時左右同軸力制御と異常時後輪軸力低減制御との両方が行われる。左右後輪2RL,2RRのモータECU10RL,10RRのいずれにも、同じ、かつ、前回より小さい値である目標軸力が供給される。今回の目標軸力FtRL(n),FtRR(n)は、前回の目標軸力FtRL(n−1),FtRR(n−1)より比率αだけ小さくされるが、目標軸力FtRR(n)は目標軸力FtRL(n)と同じ値とされる。
FtRL(n)=FtRL(n−1)(1−α)
FtRL(n)=FtRR(n)
また、異常時左右同軸力制御において、ヨーレートγが設定ヨーレートγthより大きくなった場合には、異常時後輪軸力低減制御が行われ、図4の領域R2が示すように、ヨーレートγが設定ヨーレートγthより小さくなるまで後輪軸力が漸減させられる。そのため、走行安定性の低下を良好に抑制することができる。
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられ、前記車輪の回転速度を検出する車輪速度センサと、
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられた前記車輪速度センサのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前輪側と後輪側との少なくとも一方の前記異常である車輪速度センサが設けられた車輪が属する側において、左側車輪と右側車輪との各々の前記摩擦ブレーキの前記押付力を同じ大きさに制御する異常時左右同押付力制御部と、
その異常時左右同押付力制御部による制御中に、前記車両のヨーレートが設定ヨーレートより大きくなった場合に、左後輪と右後輪との各々の前記摩擦ブレーキの押付力を低減させる異常時後輪押付力低減制御部と
を含むブレーキシステム。
例えば、右前輪に設けられた車輪速度センサが異常である場合には、左右前輪の押付力が同じ大きさに制御され、左右後輪の押付力が、それぞれ個別に、目標押付力に近づくように制御される。また、右後輪に設けられた車輪速度センサが異常である場合には、左右後輪の押付力が同じ大きさに制御され、左右前輪の押付力が、それぞれ個別に、目標押付力に近づくように制御される。なお、「押付力を低減させる」には、押付力を設定比率小さくすること、設定押付力小さくすること等が該当する。
前記異常時後輪押付力低減制御部が、前記スリップ抑制制御における前記異常時左右同押付力制御部による制御に起因して、前記車両のヨーレートが前記設定ヨーレートより大きくなった場合に、前記左後輪と前記右後輪との各々の前記押付力を低減させるものである(1)項に記載のブレーキシステム。
スリップ抑制制御において異常時左右同押付力制御が行われた場合には、それに起因して、ヨーレートが大きくなり易い。
摩擦ブレーキの押付力は電動ブレーキの軸力に対応する。なお、摩擦ブレーキは、液圧により摩擦材をブレーキ回転体に押し付ける液圧ブレーキであってもよい。
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられ、前記車輪の回転速度を検出する車輪速度センサと、
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられた前記車輪速度センサのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前輪側と後輪側との少なくとも一方の側の、前記異常である車輪速度センサが設けられた車輪が属する側における左側車輪と右側車輪との各々の前記摩擦ブレーキの押付力を同じ大きさに制御する異常時左右同押付力制御部と、
その異常時左右同押付力制御部による制御中に、前記車両のヨーレートが設定ヨーレートより大きくなった場合と前記後輪のスリップ状態が設定スリップ状態より大きくなった場合との少なくとも一方の場合に、前記前後左右の車輪のうちの左後輪と右後輪との各々の前記摩擦ブレーキの押付力を低減させる異常時後輪押付力低減制御部と
を含むブレーキシステム。
スリップ状態は、スリップ率で表したり、スリップ量で表わしたりすること等ができる。
本項に記載のブレーキシステムには、(1)項ないし(6)項のいずかに記載の技術的特徴を採用することができる。
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられ、前記車輪の回転速度を検出する車輪速度センサと、
前記前後左右の車輪のうちの少なくとも1輪について、スリップ状態を表す値が路面の摩擦係数で決まる設定範囲内になるように、前記少なくとも1輪の前記摩擦ブレーキの前記摩擦材を前記ブレーキ回転体に押し付ける力である押付力を制御するスリップ抑制制御部と、
前記スリップ抑制制御部による制御において、前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられた前記車輪速度センサのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前輪側と後輪側との少なくとも一方の側の、前記異常である車輪速度センサが設けられた車輪が属する側における左側車輪と右側車輪との各々の前記摩擦ブレーキの押付力を同じ大きさに制御する異常時左右同押付力制御部と、
前記スリップ抑制制御部による制御において前記異常時左右同押付力制御部による制御が行われたことに起因して、前記車両のヨーレートが設定ヨーレートより大きくなった場合に、前記前後左右の車輪のうちの左後輪と右後輪との各々の前記ブレーキの押付力を低減させる異常時後輪押付力低減制御部と
を含むブレーキシステム。
本項に記載のブレーキシステムには、(1)項ないし(6)項のいずかに記載の技術的特徴を採用することができる。
Claims (1)
- 車両の前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられ、押付装置の押付力により、前記車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦材を押し付けることにより、前記車輪の回転を抑制する摩擦ブレーキと、
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられ、前記車輪の回転速度を検出する車輪速度センサと、
前記前後左右の車輪の各々にそれぞれ設けられた前記車輪速度センサのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前輪側と後輪側との少なくとも一方の前記異常である車輪速度センサが設けられた車輪が属する側において、左側車輪と右側車輪との各々の前記摩擦ブレーキの前記押付力を同じ大きさに制御する異常時左右同押付力制御部と、
その異常時左右同押付力制御部による制御中に、前記車両のヨーレートが設定ヨーレートより大きくなった場合に、左後輪と右後輪との各々の前記摩擦ブレーキの押付力を低減させる異常時後輪押付力低減制御部と
を含むブレーキシステム。
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JPH082397A (ja) * | 1994-06-15 | 1996-01-09 | Mazda Motor Corp | アンチスキッドブレーキ装置と後輪操舵装置を備えた車両のブレーキ制御方法及びブレーキ制御装置 |
JPH1178859A (ja) * | 1997-07-10 | 1999-03-23 | Toyota Motor Corp | 車輌のブレーキ装置 |
JP2009102018A (ja) * | 2009-02-16 | 2009-05-14 | Advics Co Ltd | 制動力配分制御装置 |
JP2018024313A (ja) * | 2016-08-09 | 2018-02-15 | トヨタ自動車株式会社 | ブレーキ制御装置 |
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