JP2019198952A - 自走ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送物の搬送効率を向上可能な管体を提供することを目的とする。【解決手段】走行面に対する摩擦状態を可変とし、可撓性を有するひも状の拘束手段により互いの離間する距離が拘束された一対の摩擦部と、走行面に対する摩擦状態を可変とし、前記拘束手段に沿って前記一対の摩擦部の間を移動可能に設けられた中間摩擦部と、前記一対の摩擦部の間における前記中間摩擦部の位置を変位させる駆動部と、を有する走行ユニットを備え、前記走行ユニットは、前記中間摩擦部の走行面に対する摩擦状態を大きくした状態で、前記駆動部の動作により前記中間摩擦部よりも進行方向前方の摩擦部を前方移動させて進行するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、自走ロボットに関し、特に移動時に必要とされる牽引力及び推進力の両立を可能な蠕動運動型の自走ロボットに関する。
従来、ミミズなどの蠕動運動を摸して推進力を得る自走ロボットが知られている。例えば、特許文献1には、空気の供給により径方向に膨張するととともに軸方向に収縮し、空気を排出することで径方向に収縮するとともに軸方向に伸長する伸縮ユニットを、ユニット連結体を介して複数連結して構成された管体内移動体が開示されている。
また、特許文献2には、空気の供給により径方向に膨張するととともに軸方向に収縮し、空気を排出することで径方向に収縮するとともに軸方向に伸長する第1伸縮ユニットと、空気の供給により軸方向に伸長し、空気を排出することで軸方向に収縮する第2伸縮ユニットとを交互に連結して構成された管体内移動体が開示されている。
特開2014−228658号公報 特開2018−5077号公報
しかしながら、引用文献1に開示される管体内移動体は、全ての伸縮ユニットを軸方向に収縮させた状態から、最後尾の伸縮ユニットのみ収縮させた状態を維持しつつ、残りの伸縮ユニットを軸方向に伸長させることで、最後尾の伸縮ユニットよりも前方を進行方向に押し出す推進力を生じさせる工程と、最後尾の伸縮ユニットを伸縮させると同時に先頭の伸縮ユニットを軸方向に収縮させることで、先頭の伸縮ユニットよりも後方を進行方向に引き寄せる牽引力を生じさせる工程とを繰り返すことで進行している。このため、引用文献1の管体内移動体の進行動作では、先頭の伸縮ユニットへの空気の供給により牽引力を得ていることから、空気の排出により得られる推進力に比べて牽引力が大きい。
また、引用文献2に開示される管体内移動体は、第2伸縮ユニットの後方に配置された第1伸縮ユニットを軸方向に収縮させて管内に固定した後に、第2伸縮ユニットを伸長させて第1伸縮ユニットよりも前方を進行方向に押し出す推進力を生じさせる工程と、第2伸縮ユニットを軸方向に収縮させることで第2伸縮ユニットよりも後方を進行方向に移動させる工程とを繰り返すことで進行している。このため、引用文献2の管体内移動体の進行動作では、第2伸縮ユニットへの空気の供給により推進力を得ていることから、第2伸縮ユニットからの空気の排出により得ている牽引力に比べて推進力が強い。
即ち、特許文献1に示す蠕動運動型の管体内移動体(ロボット)は、牽引力が大きく、推進力が小さい。また、特許文献2に示す蠕動運動型の管体内移動体(ロボット)は、牽引力が小さく、推進力が大きいという特性があり、牽引力及び推進力のバランスに偏りがあるという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するため、移動時に必要とされる牽引力及び推進力の両立を可能な蠕動運動型の自走ロボットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための自走ロボットの構成として、走行面に対する摩擦状態を可変とし、可撓性を有するひも状の拘束手段により互いの離間する距離が拘束された一対の摩擦部と、走行面に対する摩擦状態を可変とし、前記拘束手段に沿って前記一対の摩擦部の間を移動可能に設けられた中間摩擦部と、前記一対の摩擦部の間における前記中間摩擦部の位置を変位させる駆動部とを有する走行ユニットを備え、前記走行ユニットは、前記中間摩擦部の走行面に対する摩擦状態を大きくした状態で、前記駆動部の動作により前記中間摩擦部よりも進行方向前方の摩擦部を前方移動させて進行する構成とした。
本構成によれば、中間摩擦部を軸として拘束手段により拘束された一対の摩擦部が進行方向前方に能動的に移動するため、一対の摩擦部が拘束手段により拘束されているので、進行時の推進力及び牽引力のいずれも能動的に得ることができる。
自走ロボットの他の構成として、前記走行ユニットが複数連結された構成とした。
本構成によれば、より推進力及び牽引力を大きくすることができる。
また、自走ロボットの他の構成として、前記走行面は、管の内壁面であって、前記摩擦部及び前記中間摩擦部は、空気の供給により膨張して内壁面との摩擦を大きくし、空気の排出により内壁面との摩擦を小さくする構成とした。
本構成によれば、自走ロボットを軽量化できるとともに管内を効率良く進行させることができる。
また、前記駆動部は、空気の供給により伸長し、空気の排出により収縮可能に構成した。
本構成によれば、自走ロボットを軽量化できるとともに管内を効率よく進行させることができる。
自走ロボットの構成例を示す図である。 摩擦部の概略構成図である。 管に対して摩擦部の大きさを設定するときの概念図である。 駆動部の構成図である。 走行ユニットの基本動作を示す断面図である。 空気の供給経路を示す図である。 走行ユニットの動作を示す図である。 走行ユニットの他の形態の構成を示す図である。 走行ユニットの他の形態の動作を示す図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
以下、本発明の実施の形態について、各図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る自走ロボット1の一実施形態を示す概略構成図である。
自走ロボット1は、概略、移動体としての走行ユニット10と、走行ユニット10の動作を制御する制御手段としての制御ユニット100とで構成される。
図1に示すように、本実施形態に係る走行ユニット10は、管z内の壁面を走行面として管z内を移動するロボットとして構成され、管z壁面との間に摩擦力を生じさせる摩擦部20と、推進力を生じさせる駆動部40とを主たる構成として備える。
具体的には、走行ユニット10は、3つの摩擦部20と、2つの駆動部40とで構成され、駆動部40が摩擦部20の間に位置するように連結される。つまり、摩擦部20と駆動部40とが交互に配置されている。先頭の摩擦部20と最後尾の摩擦部20とは、後述の拘束手段5により互いの離間する距離が所定距離に維持されるように連結される。これにより、先頭の摩擦部20の移動に伴って最後尾の摩擦部20が追従して移動することになる。これらの摩擦部20や駆動部40の動作は、後述の制御ユニット100により制御される。
図2は、摩擦部20の一構成例を示す図である。摩擦部20は、内筒21と、外筒22と、端部部材23;23とを備え、図2(b)に示すように、二重管をなすように内筒21の外周に外筒22を配置し、内筒21の外周と外筒22の内周との間で閉空間の流体室Sを形成すべく内筒21及び外筒22の端部に端部部材23;23を設けることで構成される。
端部部材23は、円形に形成された板体26からなり、板厚方向に貫通する複数の貫通孔27と、板体26の各面から突出する筒部28と、外周面に周方向に延長する外周溝29とを備える。
図2(a)の拡大図に示すように、複数の貫通孔27は、板体26の中心と同心に設けられた中央孔27Aと、中央孔27Aの外側に複数の外側孔27Bとで構成される。
筒部28は、板体26の中心軸に沿って各面から突出し、内周面が中央孔27Aの壁面と連続するように設けられる。つまり、板体26の一方の面に設けられた筒部28と、他方の面に設けられた筒部28とが、板体26に設けられた中央孔27Aを介して連通する一つの連通孔を形成する。この筒部28には、内筒21が液密に接続される。
外側孔27Bは、端部部材23;23に固定される内筒21と外筒22との間に開口するように設けられる。各外側孔27Bには、空気が流通する空気流通管30が液密状態で挿入される。外側孔27Bに挿入される空気流通管30のうち一本の空気流通管30Aは、一方の端部が端部部材23;23間で終端し、他方の端部が端部部材23から所定長さ突出するように設けられる。
また、外側孔27Bに挿入される残りの空気流通管30Bは、摩擦部20の一方の端部部材23から他方の端部部材23へと貫通し、端部が各端部部材23;23から所定長さ突出するように設けられる。外側孔27Bは、走行ユニット10を構成する摩擦部20及び駆動部40の連結する数量に応じて設けられる。なお、外側孔27Bの数量は、必ずしも連結する数量である必要はなく、必要数よりも多く形成しておき、使用しない孔については栓等の封止部材31により閉塞すれば良い。
外周溝29は、外筒22の端部を、ピアノ線やナイロン繊維等の紐状の括り部材32より端部部材23の外周面に固定したときに、括り部材32がずれたり脱落したりするのを防止する。
上述の空気流通管30には、可撓性を有し、折れ曲がりにくいナイロンチューブやウレタンチューブ等が好ましい。
また、内筒21には、気密性を有し、内周面及び外周面からの空気圧により変形しにくくいチューブが好ましい。より好ましくは、軸方向に圧縮されにくく構成されたチューブを用いると良い。素材としては、例えば、樹脂、硬質ゴム、アルミパイプ等が挙げられる。
外筒22には、気密性及び伸縮性を有する素材で構成されたチューブが適用される。シリコンゴム等の合成ゴム、或いは、天然ラテックスゴムが適用できる。より好ましくは、伸縮性に富み、繰り返しの伸縮に耐久性を有する素材が好ましい。
摩擦部20は、内筒21の各端部に、端部部材23;23の筒部28をそれぞれ挿入するとともに、端部部材23;23の外側孔27Bに空気流通管30Bを上述のように配置し、外筒22の各端部を端部部材23;23の外周面に固定することで、内筒21と外筒22及び端部部材23;23により画成された流体室Sが形成される。
そして、図2(c)に示すように、摩擦部20は、流体室Sに空気流通管30Aを介して空気を供給することにより外筒22が径方向に膨張し、外筒22の外周面が管zの内壁面に押圧されることで走行面である管zの内壁面との摩擦が大きくなり、流体室Sから空気を排出することにより外筒22が径方向に収縮し、外筒22の外周面が管zの内壁面から離れる或いは押圧力が小さくなることで走行面である管zの内壁面との摩擦が小さくなる。つまり、摩擦部20は、流体室Sへの圧縮空気の供給、又は、流体室Sからの排出により、管zの内壁面との摩擦力を可変とするアクチュエータとして機能する。
また、摩擦部20は、流体室Sへの空気の供給により外筒22が膨張するが、軸方向には収縮しないように構成することが好ましい。したがって、内筒21には、上述のように軸方向に伸縮しない金属、非金属等の非可撓性の素材、或いは伸縮しにくい硬質の樹脂等の素材で形成されたチューブを用いると良い。これにより、摩擦部20が膨張したときに軸方向に収縮しないことで、走行ユニット10の進行する効率を向上させることができる。
図3は、管zに対して摩擦部20の大きさを設定するときの概念図である。図3に示すように、摩擦部20の各部の寸法を考慮することで、摩擦部20が膨張したときに管zに対する摩擦を設定することができる。同図において、L′は、内筒21の軸方向長さ寸法、dは、収縮状態にある外筒22の外径寸法、Lは、外筒22の実質的な膨張可能な長さ寸法(外筒22を固定する括り部材32;32間の軸方向の長さ寸法に略等しい)、Dは、管zの内径である。図3に示すように、膨張した摩擦部20の外筒22が管zの内壁面に到達し、十分な摩擦力を得るためには、収縮状態の外筒22の外径dに括り部材32;32間の軸方向の長さ寸法Lを足した数値以上となるように、外径d、若しくは括り部材32;32間の軸方向の長さ寸法Lを大きく設定すれば良い。
図4は、駆動部40の一構成例を示す図であり、具体的には、図1に示す走行ユニット10の駆動部40Bに対応する。図4に示すように、駆動部40は、筒体42と、筒体42の端部を閉塞する端部部材23;23と、スリーブ44と、を備える。なお、端部部材23については、摩擦部20のものと同一のものを適用したので説明を省略する。
筒体42は、気密性及び可撓性を有する素材を筒状に形成して構成される。筒体42の性質として、より好ましくは非伸縮性であるものが好ましい。本実施形態では、筒体42には、ビニールを筒状に形成したものを適用したが、これに限定されず、前述の性能を有するものであれば良い。
筒体42の端部を閉塞する端部部材23の筒部28には、スリーブ44が設けられる。スリーブ44は、一端側の外径が筒部28の内周側に嵌着可能な寸法に、他端側の外径が一端側の外径よりも大径となるように、外周が階段状に形成された円柱体であって、軸線に沿って貫通する貫通孔45が形成される。貫通孔45は、後述の拘束手段5が挿通可能な大きさに形成される。貫通孔45の大きさは、拘束手段5の外径よりもやや大きく、拘束手段5の外周が摺動する程度の大きさとすることが好ましい。スリーブ44の素材は、特に限定されないが、拘束手段5との摺動抵抗を小さくするようなもの、例えば、PTFE等の固体潤滑としての性能を有するものが好ましい。本実施形態では、図4に示すように、スリーブ44は、筒部28の端部それぞれに設けられているが、一方のみに設けても良い。
端部部材23;23の外側孔27Bには、空気が流通する空気流通管34が液密状態で挿入される。外側孔27Bに挿入される空気流通管34のうち一本の空気流通管34Aは、一方の端部が端部部材23;23間で終端し、他方の端部が端部部材23から所定長さ突出する。空気流通管34Bは、摩擦部20の一方の端部部材23から他方の端部部材23へと貫通し、各端部が各端部部材23から所定長さ突出するように設けられる。図4に示すように、この空気流通管34Bは、駆動部40の軸方向への伸縮を許容すべく、端部部材23;23の間において軸方向の長さの変化を可能に形成されたスパイラルチューブが適用される。
駆動部40Bでは、図4に示すように、駆動部40Bよりも進行方向前方に位置する2つの摩擦部20A;20Bと駆動部40Aへの空気の供給を可能とする3条のスパイラルチューブを適用した。なお、3条のスパイラルチューブとは、一つの軸周りに3つの独立した螺旋状の流路を形成するように、1条のスパイラルチューブを3つ重ねたものである。また、駆動部40Aには、摩擦部20Aに空気を供給するために、1条のスパイラルチューブが外側孔27Bに挿入される。駆動部40Aにおいて空気流通管34A;34Bの挿入されない外側孔27Bには、封止部材31を挿入することで閉塞される。
したがって、駆動部40は、筒体42の各端部の内周側に端部部材23を配置し、筒体42の外周側から括り部材32等により端部部材23の外周面に筒体42を液密状態で固することで、筒体42の内周側に実質的に閉空間として機能する流体室Vが形成される。
そして、図4(c)に示すように、駆動部40は、流体室Vに空気流通管34Aを介して圧縮空気を供給することにより流体室Vに充填される空気によって端部部材23;23が押圧されて軸方向に伸長する。また、流体室Vから空気を排出することにより軸方向に収縮可能な状態となる。つまり、駆動部40は、流体室Vへの圧縮空気の供給、又は、流体室Vからの排出により、軸方向に伸縮するアクチュエータとして機能する。流体室Vからの空気の排出は、大気圧と均衡するまでの圧力差による自然な流出によるものであるが、走行ユニット10の進行動作の中でさらに強制的になされることになる。つまり、駆動部40は、空気の排出状態において外力によって従動的に収縮可能な状態にある。なお、駆動部40には、拘束手段5が挿通される貫通孔45がスリーブ44に設けられているため、貫通孔45からの空気の漏れが懸念されるが、貫通孔45への拘束手段5の挿通により、貫通孔45を介して流体室Vから漏れ出る空気は流体室Vに供給される空気の流量に比べてわずかなものであり、動作上に支障はない。
図5は、摩擦部20及び駆動部40を連結して構成された走行ユニット10の断面図である。なお、図5では配管を省略してある。図6は、走行ユニット10の配管を示す図である。
図5に示すように、摩擦部20及び駆動部40は、互いに対向する摩擦部20の筒部28及び駆動部40の筒部28を連結管36で接続することで連結される。また、図6に示すように、摩擦部20から露出する空気流通管30及び駆動部40から露出する空気流通管34は、端部同士がジョイント35により連結される。ジョイント35及び連結管36は、例えば、樹脂や硬質のゴムなどにより構成される。ジョイント35については、内部を流通する空気の圧力に応じて形状が変化しないものが好ましい。
具体的には、図5,図6に示すように、摩擦部20A〜20C及び駆動部40A;40Bは、ジョイント35及び連結管36により接続される。
最後尾となる摩擦部20Cには、弁120A〜120C及び弁122A;122Bから延長する分配管118A〜118C及び分配管119A;119Bがジョイント35を介して接続される。
摩擦部20Cの空気流通管30Aには、弁120Cから延長する分配管118Cが接続される。残りの空気流通管30Bには、例えば、端部部材23に向かって反時計回りに、最後尾から先頭に向かう連結順に、分配管119B,118B,119A,118Aに連結される。
駆動部40Bの空気流通管34Aには、駆動部40Bに対応する分配管119Bが接続された空気流通管30Bに連結される。残りの空気流通管34Bには、例えば、端部部材23に向かって反時計回りに、分配管118B、分配管119A、分配管118Aが順次連結される。
摩擦部20Bの空気流通管30Aには、摩擦部20Cの空気流通管30Bを介して、摩擦部20Bに対応する分配管118Bに接続された空気流通管34Bが連結される。残りの空気流通管30Bには、例えば、端部部材23に向かって反時計回りに分配管119A、分配管118Aに連結される。
駆動部40Aの空気流通管34Aには、摩擦部20Cの空気流通管30B、駆動部40Bの空気流通管34B、摩擦部20Bの空気流通管30Bを介して、駆動部40Bに対応する分配管119Aに接続された空気流通管30Bが連結される。残りの空気流通管34Bには、例えば、端部部材23に向かって反時計回りに分配管118Aに連通する空気流通管30B;30Bが順次連結される。
摩擦部20Aの空気流通管30Aには、摩擦部20Cに接続された分配管118Aに連通する駆動部40Aの空気流通管34Bが連結される。
そして、制御ユニット100のコントロール部130が、弁120A〜120C及び弁122A;122Bの動作を制御し、走行ユニット10の摩擦部20A〜20C及び駆動部40A;40Bに接続された分配管118A〜118C及び分配管119A;119Bを介して圧縮空気の供給や排出を制御することにより、摩擦部20A〜20C及び駆動部40A;40Bの動作を個別に制御することができる。
拘束手段5は、例えば、一端が先頭の摩擦部20Aに固定され、摩擦部20Aの内筒21の内周側、連結管36の内周側、駆動部40Aのスリーブ44の貫通孔45を貫通して駆動部40Aの内部、連結管36の内周側、摩擦部20Bの内筒21の内周側、連結管36の内周側、駆動部40Bのスリーブ44の貫通孔45を貫通して駆動部40Bの内部、摩擦部20Cの内筒21の内周側等を貫通し、他端が摩擦部20Cに固定手段52により固定される。したがって、拘束手段5は、摩擦部20A及び摩擦部20Cの間にある駆動部40A,摩擦部20B、駆動部40Bは、拘束手段5と独立して移動することができる。
拘束手段5を摩擦部20A及び摩擦部20Cに固定する方法としては、摩擦部20A及び摩擦部20Cに直接的、或いは間接的のいずれであっても良い。間接的に固定するとは、例えば、先頭の摩擦部20Aを貫通し、摩擦部20Aから突き出た拘束手段5の端部に、摩擦部20Aの内筒21から抜け出さないようにするための抜け止め具等の固定手段を設け、拘束手段5が摩擦部20Aよりも前方には移動可能であるが、後方には移動が拘束される状態をいう。
拘束手段5の長さは、摩擦部20A〜20Cの軸方向の長さ、及び、駆動部40A;40Bに設定された軸方向への伸縮量に基づいて設定すると良い。
拘束手段5には、例えば、金属製、化繊の糸等の可撓性を有するひも状のものであれば良い。さらに、延長方向に非伸縮性を有するものが好ましい。なお、拘束手段5の本数は1本に限定されず、複数であっても良い。この場合、本数に応じた数量の貫通孔45をスリーブ44に設ければ良い。
制御ユニット100は、摩擦部20及び駆動部40に供給する圧縮空気を生成する空気供給手段110と、空気供給手段110から摩擦部20や駆動部40への圧縮空気の供給を制御するための弁120;122と、弁120;122の動作を制御し、走行ユニット10に推進動作をさせるためのコントロール部130と、操作部140とを備える。
図1に示すように、空気供給手段110は、圧縮空気を生成するコンプレッサ111と、コンプレッサ111で加圧された圧縮空気を所定の圧力に整圧するレギュレータ112とを備え、空気流通管113を介してレギュレータ112により整圧した圧縮空気を走行ユニット10に供給する。レギュレータ112による整圧は、例えば、後述の弁120;122の開閉制御に許容される最大の圧力に調整される。空気流通管113は、レギュレータ112及び弁120;122等と着脱自在に接続される可撓性を有するホースである。
空気流通管113は、分配器115に接続される。分配器115には、空気流通管11から流入した空気を分流する分配管116A〜116C;117A;117Bが接続される。分配器115から延長する分配管116A〜116C;117A;117Bには、摩擦部20及び駆動部40における空気の給排を制御するための弁120A〜120C;122A;122Bが設けられる。弁120A〜120C;122A;122Bは、コントロール部130から出力される制御信号に応じて弁120A〜120C;122A;122Bが所定の動作をすることで、各摩擦部20A〜20C及び駆動部40A;40Bに対して独立して圧縮空気を供給することが可能である。
弁120;122は、例えば、電気的な信号の入力により動作が制御される電磁弁が適用される。弁120;122は、それぞれ、分配器115から延長する分配管116A〜116C;117A;117Bが接続される流入ポートと、摩擦部20及び駆動部40から延長する空気流通管118;119が接続される流出ポートと、摩擦部20の流体室S及び駆動部40の流体室V内の空気を排気するための排出ポートと、摩擦部20の流体室S及び駆動部40の流体室Vにおける空気の給排を制御するための電気的な信号が入力される信号入力部とを備える。信号入力部にはコントロール部130から延長する配線が接続される。
コントロール部130は、演算処理手段としてのCPU、RAM,ROMなどの記憶手段、入出力ポート等の入出力手段などのハードウェアを備えるコンピュータであって、ROMに記憶させたプログラムをCPUで演算処理することでプログラムに書かれた制御信号を図示しない出力ポートから摩擦部20A〜20Cに対応する弁120A〜120C及び駆動部40A;40Bに対応する弁122A;122Bに個別に出力することにより、管z内において走行ユニット10を進行させるための駆動を制御する。
コントロール部130は、弁120A〜120Cに対して膨張信号s1、膨張維持信号s2、収縮信号s3を出力することにより弁120A〜120Cの動作を制御する。
膨張信号s1とは、弁120A〜120Cに供給された圧縮空気を最大の圧力で流体室Sに供給するように弁120A〜120Cを制御する信号であって、本実施例では、弁120A〜120Cの許容する最大の圧力で圧縮空気を流体室Sに供給するように弁120A〜120Cを制御する信号である。
膨張維持信号s2とは、弁120A〜120Cの許容する最大の圧力よりも低い圧力で流体室Sに空気を供給するように弁120A〜120Cを制御する信号である。
収縮信号s3とは、膨張信号s1、膨張維持信号s2に対する便宜上の信号であって、弁120A〜120Cに出力されている膨張信号s1や膨張維持信号s2を停止させる信号であり、実質的には出力されない信号である。即ち、弁120A〜120Cは、膨張信号s1、膨張維持信号s2が入力されていない状態では流体室Sを大気解放した状態にある。
また、コントロール部130は、弁122A;122Bに対して伸長信号s5、伸長維持信号s6、収縮信号s7を出力することにより弁122A;122Bの動作を制御する。
伸長信号s5とは、弁122A;122Bに供給された圧縮空気を最大の圧力で流体室Vに供給するように弁122A;122Bを制御する信号であって、本実施例では、弁122A;122Bの許容する最大の圧力で圧縮空気を流体室Vに供給するように弁122A;122Bを制御する信号である。
伸長維持信号s6とは、弁122A;122Bの許容する最大の圧力よりも低い圧力で流体室Vに空気を供給するように弁122A;122Bを制御する信号である。
収縮信号s7とは、伸長信号s5、伸長維持信号s6に対する便宜上の信号であって、弁122A;122Bに出力されている伸長信号s5や伸長維持信号s6を停止させる信号であり、実質的には出力されない信号である。即ち、弁122A;122Bは、伸長信号s5、伸長維持信号s6が入力されていない状態では流体室Vを大気解放した状態にある。
本実施例では、弁120A〜120Cに出力される膨張信号s1、膨張維持信号s2、収縮信号s3及び弁122A;122Bに出力される伸長信号s5、伸長維持信号s6、収縮信号s7は、PWM制御に基づいてコントロール部130から出力される信号である。
即ち、摩擦部20を収縮状態から膨張状態に移行させるときに必要とされる流体室Sへの圧縮空気の供給量、摩擦部20の膨張状態を維持するときに必要とされる流体室Sへの空気の供給量、また、駆動部40の収縮状態から伸長状態へと移行させるときに必要とされる流体室Vへの圧縮空気の供給量、駆動部40の伸長状態を維持するときに必要とされる流体室Vへの空気の供給量が得られるように、周期的な信号を弁120A〜120C及び弁122A;122Bに出力し、弁120A〜120C及び弁122A;122Bを周期的に開閉させることにより、各摩擦部20及び各駆動部40の動作が制御される。
このように、電気的に弁の開閉が可能となる弁120A〜120C及び弁122A;122BをPWM制御で周期的に開閉させることにより、弁の小型化が可能となる。
なお、弁120A〜120C及び弁122A;122Bの制御は、PWM制御に限らず、その他の制御方法でも良く、流体室S及び流体室Vへの空気の供給圧力を時間的に変える制御が可能であればさらによい。
コントロール部130は、例えば、上記演算処理手段、記憶手段、入出力手段を1チップに収容したPIC(Peripheral Interface Controller(ペリフェラル インターフェース コントローラ))により実現することができる。
操作部140は、コントロール部130の入力ポートと通信可能に接続される入力手段であって、コントロール部130に記憶させたプログラムの実行を制御するためのコマンドをコントロール部130に出力する。そして、人が操作部140に所定のコマンドを入力することにより、走行ユニット10が入力に応じた動作をするように、コントロール部130が走行ユニット10に信号を出力することで、走行ユニット10が、前進、後進、停止等の動作が実行される。
なお、コントロール部130と、操作部140とは、無線通信により互いに通信可能に接続しても良い。
以下の説明では、矢印に沿う方向を自走ロボット1の進行方向とし、この進行方向に沿って前側、逆を後側としてその前後方向を特定する。
なお、以下の説明において摩擦部20の位置を特定する場合には、進行方向前側から後側に向かって順に、前方摩擦部20A、中間摩擦部20B、後方摩擦部20C等として示し、駆動部40についても同様に、進行方向前側から後側に向かって順に、前方駆動部40A、後方駆動部40B等として示す。
図7は、走行ユニット10の動作を示す図である。以下、図7を用いて走行ユニット10の動作を説明するが、以下の説明において、前方摩擦部20A、中間摩擦部20B及び後方摩擦部20Cが膨張するとは、各摩擦部20A乃至20Cを構成する外筒の外周面が、管zの内壁に到達し、所定の摩擦力が得られるまで膨張した状態をいう。また、所定の摩擦力とは、走行ユニット10の推進動作において膨張状態にある摩擦部20A乃至20Cが、管zの内壁に対して移動しない力以上を意味するものとする。
図7(a)は、管z内に走行ユニット10を配置した状態を示している。この状態では、各摩擦部20A乃至20C及び各駆動部40A;40Bは、それぞれ収縮状態にあり、中間摩擦部20Bは、前方摩擦部20A及び後方摩擦部20Cの間において任意の位置にある。
走行ユニット10の管zへの配置後、図7(b)に示すように、まず後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに膨張信号s1を出力し、後方摩擦部20Cの流体室Sに圧縮空気を供給して外筒22を膨張させる。これにより、走行ユニット10は、後方摩擦部20Cを基点として走行ユニット10が管zに固定される。
次に、図7(c)に示すように、後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに膨張維持信号s2、後方駆動部40Bに対応する弁122Bに伸長信号s5を出力し、後方摩擦部20Cの膨張状態を維持したまま、後方駆動部40Bの流体室Vに圧縮空気を供給して軸方向に伸長させる。これにより、中間摩擦部20Bが後方駆動部40Bに押圧されて前方に移動する。
次に、図7(d)に示すように、中間摩擦部20Bに対応する弁120Bに膨張信号s1、後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに収縮信号s3、後方駆動部40Bに対応する弁122Bに収縮信号s7を出力し、中間摩擦部20Bの流体室Sに圧縮空気を供給して外筒22を膨張させるとともに、後方摩擦部20Cの流体室S及び後方駆動部40Bの流体室Vから圧縮空気を排出して収縮させる。
次に、図7(e)に示すように、中間摩擦部20Bに対応する弁120Bに膨張維持信号s2、前方駆動部40Aに対応する弁122Aに伸長信号s5を出力し、中間摩擦部20Bの膨張状態及び前方摩擦部20Aの収縮状態を維持したまま、前方駆動部40Aの流体室Vに圧縮空気を供給して伸長させる。これにより、前方摩擦部20Aが、前方に押し出されるように移動するとともに、前方摩擦部20Aと拘束手段5で連結された収縮状態にある後方摩擦部20Cも同時に前方に移動する。後方摩擦部20Cの前方への移動に伴ない後方駆動部40Bが軸方向に押し縮められることになる。この結果、走行ユニット10の全体としての位置が、進行方向に距離X進行することになる。
したがって、前方摩擦部20A及び後方摩擦部20Cを連結する拘束手段5の長さは、前方駆動部40Aが軸方向に最も伸長したときに、後方摩擦部20Cが前方に移動し、後方駆動部40Bを軸方向に最も収縮するように設定すると効率良く走行ユニット10を前進させることができる。
次に、図7(f)に示すように、中間摩擦部20Bに対応する弁120Bに膨張維持信号s2、前方駆動部40Aに伸長維持信号s6、前方摩擦部20Aに対応する弁120Aに膨張信号s1を出力し、中間摩擦部20Bの流体室Sの膨張状態、及び、前方駆動部40Aの伸長状態を維持したまま、前方摩擦部20Aの流体室Sに圧縮空気を供給して外筒22を膨張させる。
次に、図7(g)に示すように、前方摩擦部20Aに対応する弁120Aに膨張維持信号s2、前方駆動部40Aに対応する弁122Aに伸長維持信号s6、中間摩擦部20Bに対応する弁120Bに収縮信号s3、後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに膨張信号s1を出力し、前方摩擦部20Aの膨張状態及び前方駆動部40Aの伸長状態を維持したまま、中間摩擦部20Bを収縮させるとともに後方摩擦部20Cの流体室Sに圧縮空気を供給して外筒22を膨張させる。
次に、図7(h)に示すように、前方摩擦部20Aに対応する弁120A及び後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに膨張維持信号s2、前方駆動部40Aに対応する弁122Aに収縮信号s7、後方駆動部40Bに対応する弁122Bに伸長信号s5を出力し、前方摩擦部20A及び後方摩擦部20Cの膨張状態を維持したまま、前方駆動部40Aの流体室Vから圧縮空気を排出して収縮させるとともに、後方駆動部40Bの流体室Vに圧縮空気を供給して伸長させる。これにより、中間摩擦部20Bが前方に移動する。
次に、図7(i)に示すように、前方摩擦部20Aに対応する弁120Aに収縮信号s3、後方駆動部40Bに対応する弁122Bに伸長維持信号s6、後方摩擦部20Cに対応する弁120Cに膨張維持信号s2を出力し、後方駆動部40Bの伸長状態及び後方摩擦部20Cの膨張状態を維持したまま、前方摩擦部20Aの流体室Sから圧縮空気を排出して前方摩擦部20Aを収縮させることにより、図7(c)に示す状態に戻る。
したがって、走行ユニット10は、上記図7(d)〜図7(i)までの工程を繰り返すことにより、管z内を進行する。
なお、上述の説明では、図7(c)から図7(d)へと移行する場合の動作として、中間摩擦部20Bの流体室Sに圧縮空気を供給するとともに、後方摩擦部20Cの流体室S及び後方駆動部40Bの流体室Vから圧縮空気を排出する、として説明したが、これに限定されない。例えば、中間摩擦部20Bの流体室Sに圧縮空気を供給し、中間摩擦部20Bを膨張させた後に、後方摩擦部20Cの流体室S及び後方駆動部40Bの流体室Vから圧縮空気を排出してそれぞれ収縮させるようにしても良い。
以上説明したように、走行ユニット10は、中間摩擦部20Bを軸として、拘束手段5で連結された前方摩擦部20A及び後方摩擦部20Cを前方に移動させるように、前方駆動部40A及び後方駆動部40Bの駆動を制御することにより、走行ユニット10の全体の位置が、前方に移動する。
走行ユニット10の進行は、前方駆動部40Aへの圧縮空気の供給により、前方摩擦部20Aが前方に押し出されるため、管zに曲がりがあっても、容易に進行することができる。また、前方摩擦部20Aには、走行ユニット10の後端部を形成する後方摩擦部20Cが拘束手段5により連結されているため、推進力と同じ牽引力を能動的に得ることができる。したがって、従来のものに比べてより進行速度を向上させることができる。
図8は、走行ユニット10の他の形態を示す図である。なお、図8では、各ユニットに供給する配管を省略してある。
上記実施形態では、3つの摩擦部20と2つの駆動部40とで走行ユニット10を構成したがこれに限定されない。
例えば、3つの摩擦部20と2つの駆動部40とで構成した走行ユニット10を単位ユニットみなし、この単位ユニットを複数連結しても良い。進行方向前側を前方ユニット1A、後側を後方ユニット10Bとする。なお、前方ユニット10A及び後方ユニット10Bとは、見かけ上の単位を意味し、前方ユニット10Aの最後尾の摩擦部20は、後方ユニット10Bの先頭の摩擦部20と共通化される。
この場合、後方ユニット10Bを構成する拘束手段5Bの先端側は、前方ユニット10Aの摩擦部20Cに拘束手段5Aの後端側とともに固定される。
上述のように連結された走行ユニット10は、次にように動作させることができる。
図8に示す状態から図9(a)に示すように管z内に配置された走行ユニット10の前方ユニット10Aの中間摩擦部20B及び後方ユニット10Bの中間摩擦部20Dを膨張させる。次に図9(b)に示すように、中間摩擦部20B;20Dの膨張状態を維持したまま前方ユニット10Aの前方駆動部40A及び後方ユニット10Bの前方駆動部40Cを伸長させることで、走行ユニット10全体を前方に移動させることができる。なお、図9では、各ユニットに供給する配管を省略してある。
このように走行ユニット10を構成することにより、2つの中間摩擦部20B;20Dで管z内に走行ユニット10をしっかりと固定することができる。そして、この膨張状態にある2つの中間摩擦部20B;20Dを足掛かりとして、2つの駆動部40A及び駆動部40Cを伸長させる圧縮空気の力によって、拘束手段5Aにより拘束された摩擦部20A;20Cを前方に移動させる推進力とともに、拘束手段5Bにより拘束された最後尾の摩擦部20Eを前方に移動させる牽引力を強力に得ることができる。
したがって、走行ユニット10を構成する単位ユニットの連結数を多くすることによりより大きく、同じ力の推進力と牽引力とで走行ユニットを移動させることが可能となる。
なお、後方ユニット10Bを構成する拘束手段5Bの先端側を前方ユニット10Aの摩擦部20Cに固定するものとして説明したが、これに限定されず摩擦部20Aや摩擦部20B或いは駆動部40A;40Bのいずれに固定するようにしても良い。好ましくは、前方ユニット10Aにおける進行動作の中心となる摩擦部20Bに固定すると良い。
また、本実施形態では、駆動部40A;40Bに拘束手段5が貫通するスリーブ44を設けて、駆動部40A;40Bが拘束手段5に対して移動可能に構成したが、拘束手段5が駆動部40A;40Bを貫通し、駆動部40A;40Bに対して移動可能にする構成はこれに限定されない。例えば、駆動部40の互いに対向する筒部28;28を、気密性を有するチューブで連結し、このチューブの内周側を拘束手段5が貫通するように構成すれば良い。さらに、チューブには、伸縮性や可撓性、或いは伸縮性及び可撓性を有するものを用いると好適である。
このように、スリーブ44に代えてチューブを用いることにより、拘束手段5が貫通する空間としてだけでなく、例えば、走行ユニット10の先端に管z内を検査するためのカメラなどを取り付け、自走ロボットを管内検査装置として構成したときに、カメラから延長する配線を貫通させるための空間として用いることもできる。
なお、上述の説明では、自走ロボットは、管zの内周壁を走行面として進行するものとして説明したが、ミミズ等の蠕動運動を模して推進力を得る駆動方式は、管内に限定されず、二つの壁面間、或いは地面などの一平面上を走行面として移動することができる。
上記実施形態では、管zの内壁面を走行面とし、管zの延長方向に沿って進行するものとしたがこれに限定されない。例えば、2つの面によって挟まれた2つの面を走行面として進行させることができる。この場合2つの面の向きは水平に限定されず鉛直などその向きに関係なく進行させることができる。
また、上記実施形態では、摩擦部20A〜20Cの流体室S及び駆動部40A;40Bの流体室Vから空気を排出する際に、流体室S及び流体室Vを大気に開放して空気を排出するものとして説明したが、流体室S及び流体室Vから強制的に空気を排出するように負圧発生手段をを設けても良い。この場合、例えば、制御ユニット100の構成として、バキュームポンプ、或いはバキュームポンプに負圧を蓄圧するアキュームレータとを組み合わせた負圧発生手段等を設定する。そして、負圧発生手段から延長するチューブなどの管を、各摩擦部20A〜20Cの流体室Sと、駆動部40A;40Bの流体室Vとに連通する分配管118A〜118C,119A;119Bに個別に割り込むように配管する。さらに、負圧発生手段から延長する管毎に、コントロール部130により制御可能なバルブを設け、コントロール部130が個別にバルブを制御可能に構成すれば良い。
このような負圧発生手段を用いることにより、例えば、図7(e)に示す進行動作において、後方駆動部40Bの流体室Vに負圧を印加し、前方駆動部40Bの流体室Vに圧縮空気を供給することにより、前方摩擦部20Aを管z奥に押し込む押し込み力、及び後方摩擦部20Cを前方に牽引する牽引力を大きくすることができ、走行ユニット10の進行速度をより向上させることができる。
また、上記実施形態では、摩擦部20や駆動部40を動作させる作動流体に圧縮空気を用いるものとして説明したが、空気に限定されず他の気体や液体などの流体であっても良い。
上記実施形態では、各摩擦部20A乃至20Cの膨張により管zの壁面を把持するとしたが、摩擦部20A乃至20Cの構成は、これに限定されず、摩擦部20A乃至20Cの構成を変更することにより、一つの面上を進行させることができる。この場合、走行面の表面が滑らかであり、吸盤による吸着が可能な場合には、例えば、摩擦部20A乃至20Cに、空気の排出により吸着し、空気の供給或いは大気解放により吸着が解放される吸盤等を採用し、吸盤を走行面に吸着・解放させることで走行面との摩擦を大きくしたり、小さくするように構成し、上記説明のように走行ユニット10を動作させることで走行ユニット10を進行させることができる。
また、上記一つの面が磁気吸着可能な場合には、通電により磁化し、通電の停止により磁化を喪失する電磁石を摩擦部20A乃至20Cに採用し、電磁石を走行面に吸着・解放させることにより、走行面との摩擦を大きくしたり、小さくするように構成しても良い。
また、上記実施例では管zが進行方向が規定されるが、上述のように2平面間や一つの面を移動させる場合、走行ユニット10の進行方向を制御する必要がある。この場合、拘束手段5に、電圧の印加により湾曲するものを用いることにより、進行方向の向きを自在に変えることができる。
上述した自走ロボットは、周囲に接触しながら移動するため、移動に必要とされる空間が狭い場合に特に好適である。例えば、駆動部40の周囲にブラシ等の清掃用具を取り付け、ガス管、水道管やダクト等の管内を移動させることにより、管内を清掃する清掃装置を構成することができる。
1 自走ロボット、5 拘束手段、10 走行ユニット、
20;20A〜20C 摩擦部、40;40A;40B 駆動部、
120;120A〜120C;122;122A;122B 弁、
100 制御ユニット、110 空気供給手段、130 コントロール部、z 管。

Claims (4)

  1. 走行面に対する摩擦状態を可変とし、可撓性を有するひも状の拘束手段により互いの距離が拘束された一対の摩擦部と、
    走行面に対する摩擦状態を可変とし、前記拘束手段に沿って前記一対の摩擦部の間を移動可能に設けられた中間摩擦部と、
    前記一対の摩擦部の間における前記中間摩擦部の位置を移動させる駆動部と、
    を有する走行ユニットを備え、
    前記走行ユニットは、前記中間摩擦部の走行面に対する摩擦状態を大きくした状態で、前記駆動部の動作により前記中間摩擦部よりも進行方向前方の摩擦部を前方移動させて進行する自走ロボット。
  2. 前記走行ユニットが複数連結された請求項1記載の自走ロボット。
  3. 前記走行面は、管の内壁面であって、
    前記摩擦部及び前記中間摩擦部は、空気の供給により膨張して内壁面との摩擦を大きくし、空気の排出により内壁面との摩擦を小さくする請求項1又は請求項2記載の自走ロボット。
  4. 前記駆動部は、空気の供給により伸長し、空気の排出により収縮可能に構成される請求項1乃至請求項3いずれかに記載の自走ロボット。
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