JP2019197147A - 転写体部材、中間転写ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents

転写体部材、中間転写ユニットおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニング性と、クリーニング部材の摩擦力抑制と、フィルミング防止性とを向上させることができる転写体部材を提供する。【解決手段】転写体部材は、無端状であって、最も表側に位置する最表層を有し、最表層は、無機の電粒子を含む第1粒子を有し、第1粒子は、5組以上の凸部を有し、第1粒子を平面視したときに、第1粒子を内側に含む最も小さい円の直径をRとし、第1粒子に全てが重なる最も大きい円の直径をrとしたとき、1.1≦R/r≦3.0を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、転写体部材、中間転写ユニットおよび画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、例えば、感光体上に形成された潜像をトナーにより現像し、得られたトナー画像を無端ベルト状の中間転写体に一時的に保持させ、この中間転写体上のトナー画像を紙などの記録媒体上に転写することが行われている。
従来、中間転写体において、球状のナノ粒子の無機フィラーを配合させて硬化アクリル樹脂の表面層を形成することで耐久性を高めた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、ナノメートルの次元で観測したときの表面粗さが平滑化されやすい特徴があり、この場合、弾性体からなるブレードやロールを圧接したときに、原子レベルでの真接触面積の割合が大きくなるため、特に高温高湿の環境下において表面摩擦が高くなりやすく、弾性体からなるブレードやロールを用いる清掃機構を設計する際に、中間転写体の駆動障害や、ロールの回転障害が起こることがある。
そして、このような問題を解決するための様々な技術が知られている(例えば、特許文献2〜7参照)。
特許文献2には、フッ素系の硬化アクリル樹脂を用いて表面層を形成する技術が開示されている。特許文献3〜5には、完成品に表面粗さを付与する技術や、潤滑剤を表面層に含有させる技術が開示されている。特許文献6に記載の技術では針状のフィラーを用いており、特許文献7に記載の技術ではテトラポット状の突起を有する粒子を用いており、特許文献8に記載の技術では多数の突起を有するシリコーン粒子を用いている。これらは、表面粗さを付与することによる、弾性部材を圧接した場合の真接触の低減に役に立っている。
特開2016−194666号公報 特開2015−028613号公報 特開2016−186581号公報 特開2017−173782号公報 特開2011−242724号公報 特開2016−218427号公報 特開2010−002660号公報 特開2014−215470号公報
例えば、特許文献2に記載の技術では、フッ素系樹脂を用いることで摩擦が下がり、機械強度が改良される。しかし、フッ素系樹脂由来の問題として、長期耐久後に発生する通電劣化由来の樹脂劣化物について、非フッ素系樹脂の場合に比べても極性、親水性、生成する水酸基の酸性度が強い事の影響から、途中から表面性の劣化速度が加速してしまい、長期耐久を目指す場合のクリーニング性について、非フッ素系樹脂の場合に比べてもかえって悪化する事が判明した。
特許文献3に記載の技術では、耐久性が高く、摩耗しない表面に対して、表面粗さを付与する処理を行うための難易度が高く、大量生産が困難である。
特許文献4に記載の技術では、表面粗さを付与する処理としては容易であるが、表面に埋没した粒子が外れる事による劣化が起こりやすい問題がある。粒子の接着性を付与する処理を行うことで劣化を予防することは可能であるが、接着性を付与する処理が各種のトナー成分の付着力の増加を招き、クリーニング不良につながる問題がある。
特許文献5に記載の技術では、潤滑剤が常に表面に配置される必要があるため、表面が常に削れるようにしなければならず、原理的に長期耐久性を実現する構成が困難である。
特許文献6に記載の技術では、表面粗さを変えるための配合量が特に多くなりすぎて生産に支障をきたす場合がある。特許文献7に記載の技術では、表面粗さを付与する効果として引用文献6よりは優れているが、アスペクト比の大きいテトラポット形状由来の可撓性と強度料率との問題がある。
特許文献8に記載の技術では、表面全面に配置することによる粗さ効果は最大限に得られるものの、絶縁性のシリコーン樹脂を形成して、最表面に配列されるため、最表面に完全な絶縁膜が配置される構成になってしまう。この場合、絶縁材料の中を長距離(粒子の差し渡しの距離)にわたって通電を繰り返す事になるので、樹脂の絶縁破壊が起こりやすくなり、電気的な性能維持が困難な問題や、さらには絶縁破壊による表面の劣化の問題が起こりやすくなる。
このように、従来の技術では、転写体部材の表面性、つまりクリーニング性と、クリーニング部材の摩擦力抑制と、フィルミング防止性と、生産性・表面層としての長期耐久性の両立の観点から、検討の余地が残されている。
そこで、本発明は、クリーニング性と、クリーニング部材の摩擦力抑制と、フィルミング防止性とを向上させることができる転写体部材を提供することを第1の課題とする。また、本発明は、当該転写体部材を有する中間転写ユニットおよび画像形成装置を提供することを第2の課題とする。
本発明は、前述の第1の課題を解決するための一手段として、無端状であって、最も表側に位置する最表層を有し、前記最表層は、無機の導電粒子を含む第1粒子を有し、前記第1粒子は、5組以上の凸部を有し、前記第1粒子を平面視したときに、前記第1粒子を内側に含む最も小さい円の直径をRとし、前記第1粒子に全てが重なる最も大きい円の直径をrとしたとき、1.1≦R/r≦3.0を満たす、転写体部材を提供する。
また、本発明は、前述の第2の課題を解決するための一手段として、前述の転写体部材を含む、中間転写ユニットを提供する。
さらに、本発明は、前述の第2の課題を解決するための他の一手段として、像担持体に担持されたトナー像を転写体に転写した後、前記トナー像を記録媒体に2次転写するための転写体部材と、前記転写体部材の外側に配置され、ブレードおよびロールから選択される1以上の弾性体からなる電子写真部材と、を有し、前記電子写真部材は、圧力が付与されることで、一部を弾性変形させた状態で前記転写体部材に接触し、前記転写体部材の表面に残留する前記トナー像をクリーニングし、前記転写体部材は、上述した転写体部材である、画像形成装置を提供する。
本発明では、クリーニング性およびフィルミング防止性を向上させた転写体部材と、当該転写体部材を有する中間転写ユニットおよび画像形成装置を提供できる。
図1A、Bは、本発明の一実施の形態に係る転写体部材の構成を示す図である。 図2A〜Dは、第1粒子の形状の例を示す図である。 図3A〜Eは、第1粒子の形状の例を示す図である。 図4A、Bは、カップリング剤による被覆率の差の表面層におよぼす影響を示す図である。 図5A、Bは、第1粒子の粒径の表面層におよぼす影響を示す図である。 図6A、Bは、第1粒子の粒径の表面層におよぼす影響を示す他の図である。 図7は、本実施の形態に係る画像形成装置の一例を示す模式図である。 図8A〜Cは、第1粒子の分散状態を説明するための図である。
以下、本発明の一実施の形態について、添付した図面を参照して詳細に説明する。
(転写体部材の構成)
図1Aは、転写体部材の斜視図であり、図1Bは、図1Aに示される一点鎖線で囲まれた領域Aの部分拡大断面図である。
転写体部材21は、像担時体(感光体)に担持されたトナー画像を一次転写した後、一次転写したトナー画像を記録媒体へ二次転写するものであり、画像形成装置に組み込まれる。
図1A、Bに示されるように、転写体部材21は、最も表側に位置する表面層(最表層)21bを有する。また、転写体部材21は、表面層21bの内側に配置された基層21aを有してもよい。さらに、転写体部材21は、基層21aと表面層21bとの間に配置され、弾性体で構成される弾性層21cを有してもよい。弾性層21cは、公知の構成のものを使用できる。本実施の形態では、転写体部材21は、無端ベルト状の形状である。ここで、「無端ベルト状の形状」とは、たとえば概念的(幾何学的)には一枚の長尺のシート状物の両端部を繋ぎ合わせて形成されるようなループ状の形状を意味する。転写体部材21の実際の形状としては、シームレスのベルト状または円筒状の形状がある。
表面層21bは、第1粒子を有する。
図2A〜Dおよび図3A〜Eは、第1粒子の形状の例を示す図である。図2Aは、板状集積型の第1粒子の形状を示す図であり、図2Bは、星型の第1粒子の形状を示す図であり、図2Cは、他の星型の第1粒子の形状を示す図であり、図2Dは、毛玉型の第1粒子の形状を示す図である。図3Aは、第1粒子を観察する向きによって凸部の形状が異なる第1粒子の形状を示す図であり、図3Bは、孔や溝が形成された第1粒子の形状を示す図であり、図3Cは、全体的に楕円型の第1粒子の形状を示す図であり、図3Dは、板状集積型と溝との形状が融合した第1粒子の形状を示す図であり、図3Eは、テトラポット型の比較例の第1粒子の形状を示す図である。図2A〜Dおよび図3A〜Eにおけるrは、第1粒子に全てが重なる最も大きい円(破線)の直径であり、Rは第1粒子を内側に含む最も小さい円(一点鎖線)の直径である。
図2A〜Dおよび図3A〜Eに示されるように、第1粒子は、5組以上の凸部を有し、第1粒子を平面視したときに、第1粒子を内側に含む最も小さい円の直径をRとし、第1粒子に全てが重なる最も大きい円の直径をrとしたとき、1.1≦R/r≦3.0を満たし、1.3≦R/r≦2.5を満たすことが好ましい。
R/rが1.1未満の場合、表面粗さの複雑化効果が少なくなりすぎるので、低摩擦化とクリーニングの両立の効果が少なくなる。一方、R/rが3.0超の場合、第1粒子を分散するとき凸部が破損してしまう。これにより、結果として製造工程が煩雑になり、本実施の形態の効果が得られない。
第1粒子を平面視したときに、第1粒子を内側に含む最も小さい円の直径Rは、0.1μm以上5.0μm以下であり、0.2μm以上2.0μm以下が好ましい。Rが0.1μm未満の場合、表面粗さの絶対値を所望の値とすることが難しく、低摩擦化の効果が得られない。Rが5.0μm超の場合、第1粒子が大きくなり、外添剤、紙粉のすり抜けが起こりやすくなる。この結果、外添剤や紙粉が多量に表面に残留する状態になるため、これらが表面に突き刺さることで、突き刺さった成分を核としてトナー樹脂が固着する現象のフィルミング現象が起こりやすくなるので、安定したクリーニングが困難になる。安定したクリーニングを成立させるためには、ブレードやロールの押圧力の増加により、外添剤や紙粉の残留量を減らす設計が必要であるが、当該押圧力を増加すると本実施の形態の効果が損失してしまう。本実施の形態の効果を損失することなく、安定したクリーニングを成立させるためには、ブラシなどの併用が必要となる。
第1粒子の形状は、R/rが所定の範囲内であれば特に限定されない。第1粒子の形状の例には、板状集積型(図2A参照)、星型(図2B、C参照)、毛玉型(図2D参照)、観察する向きによって凸部の形状が異なる型(図3A参照)、孔や溝が形成された型(図3B参照)、全体的に楕円型(図3C参照)、板状集積型と溝との形状が融合した型(図3D参照)が含まれる。第1粒子の形状は、板状集積型、星型、毛玉型が好ましく、板状集積型、星型がより好ましい。なお、第1粒子は、断面が歯車形状の粒子であってもよい。ここで、「板状集積型」とは、板状粒子が球状に集積することによって、集積した粒子が全体として球状の形状となった粒子の形状を意味する。特に、針状の粒子が球状に集積したものではなく、板状の粒子が球状に集積したものである(特許第5365763号公報参照)。また、「星型」とは、放射状に伸びた複数の延在部を有するとともに、前記延在部は長さ方向における略中心部において稜を有し、全体として星形を呈する粒子形状であって、該複数の延在部は互いに略等間隔で放射状に伸びた形状を意味する(特許第4382612号公報参照)。また、「毛玉型」とは、板状集積型の粒子が複数集積する事により形成される形状であり、細かい凹凸を有する球状に類似した形状を意味する(特開2008−254990号公報参照)。
板状集積型の第1粒子は、凸部を第1粒子の全方向において際立たせることができ、かつ凸部の頂部が点状でないので強度を確保しやすく、分散条件を容易に設定できる。星型の第1粒子は、板状集積型の第1粒子と同様に強度を確保しやすく、R/rを適度に制御しやすい。毛玉型の第1粒子は、強度としては好ましいが、板状集積型または星型の第1粒子と比較して、R/rの制御が困難であり、R/rが下限値近傍の値となる。なお、ロッド型やテトラポット型(図3E参照)では、1粒子あたりの粗さの凸部の数を、本発明以上に増やすことが困難である。
第1粒子は、その表面に5組以上の凸部を有する。凸部の数は、5組以上であれば特に限定されない。凸部の数は、30組以下が好ましい。凸部の数が4組以下の場合は、表面層21bの表面に十分な凹凸を形成できない。凹凸の数が多すぎる場合、凸部が細くなりすぎるため、分散工程などで破損するおそれがあり、取り扱いが困難になる。
第1粒子を前述したような形状とするための方法は、特に限定されない。第1粒子を所望の形状とするための方法の例には、板状または紐状の粒子を溶融および集積する方法、結晶化条件を制御して硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどからなるコア材の無機粒子に対して微結晶を多数析出させて成長を制御することで、全体として、多数の凸部を有する粒子形状を達成する方法、水熱合成などの方法で結晶成長を制御する事で形状を変更する方法、エッチングやブラスト法などの後加工する方法が含まれる。
第1粒子は、無機の導電粒子を含む。第1粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズからなる群から選択される1以上の酸化物を含むことが好ましい。酸化亜鉛および酸化チタンは、粒子の製造条件を変更することで形状を制御しやすい。第1粒子が酸化スズを含む場合は、コア剤の無機物の粒子に対して、酸化スズの微結晶を析出させることで多数の凸部を有する粒子形状を形成できる。酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズは、単独で使用してもよいし、他の素材と併用してもよいし、導電性のためのドーパントを設定してもよい。硫酸バリウムなどの公知のコア材に対して、小径粒子を付着させることで、全体として、多数の凸部を形成してもよい。あるいは、多数の凸部を有するような無機の絶縁粒子を形成した後に、表面に導電性の被覆層を設ける方法で導電粒子を作成してもよい。第1粒子の粉体抵抗値は、1.0×10Ω・cm以下が好ましく、1.0×10Ω・cm以下がより好ましく、1.0×10Ω・cm以下が特に好ましい。
第1粒子は、シランカップリング剤によって表面処理されていることが好ましい。第1粒子の表面処理は、第1粒子の表面における当該表面処理剤の物理的な担持であってもよいし、化学的な結合であってもよい。表面処理された第1粒子は、前述した無機の導電粒子と、無機の導電粒子の表面に配置された被覆層とを有する。当該被覆層は、物理的な担持による表面処理であれば表面処理剤そのもので構成され、化学的な結合による表面処理であれば表面処理剤と金属酸化物の表面との化学的な反応生成物によって構成される。
表面処理に使用されるカップリング剤は、特に限定されない。カップリング剤は、ケイ素、チタン、アルミニウムおよびジルコニウムからなる群から選択される1以上の元素を含むことが好ましい。
シランカップリング剤の例には、以下に示す化合物が含まれる。
S−1:CH=CHSi(CH)(OCH
S−2:CH=CHSi(OCH
S−3:CH=CHSiCl
S−4:CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
S−5:CH=CHCOO(CHSi(OCH
S−6:CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
S−7:CH=CHCOO(CHSi(OCH
S−8:CH=CHCOO(CHSi(CH)Cl
S−9:CH=CHCOO(CHSiCl
S−10:CH=CHCOO(CHSi(CH)Cl
S−11:CH=CHCOO(CHSiCl
S−12:CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
S−13:CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
S−14:CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
S−15:CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
S−16:CH=C(CH)COO(CHSi(CH)Cl
S−17:CH=C(CH)COO(CHSiCl
S−18:CH=C(CH)COO(CHSi(CH)Cl
S−19:CH=C(CH)COO(CHSiCl
S−20:CH=CHSi(C)(OCH
S−21:CH=C(CH)Si(OCH
S−22:CH=C(CH)Si(OC
S−23:CH2=CHSi(OCH3 )3
S−24:CH=C(CH)Si(CH)(OCH
S−25:CH=CHSi(CH)Cl
S−26:CH=CHCOOSi(OCH
S−27:CH=CHCOOSi(OC
S−28:CH=C(CH)COOSi(OCH
S−29:CH=C(CH)COOSi(OC
S−30:CH=C(CH)COO(CHSi(OC
S−31:(SH)CHCHCOOSi(OCH
S−32:(SH)CH(CH)CHCOOSi(OCH
S−33:(SH)CH(CH)OCOO(CHSi(OC
Figure 2019197147
Figure 2019197147
図4Aは、被覆率が低い第1粒子を含む表面層21bを説明するための図であり、図4Bは、被覆率が高い第1粒子を含む表面層21bを説明するための図である。被覆層(シランカップリング剤)による無機の導電粒子の被覆率は、5%以上90%以下が好ましく、10%以上70%以下がより好ましい。図4Aに示されるように、当該被覆率が5%未満の場合、第1粒子の表面と結着樹脂との親和性が不足しやすくなることにより、第1粒子の分散状態が不良になりやすく、1次粒子が複数寄り集まった2次以上の粒子として存在しやすくなるため、表面層の表面近傍における粒子の数密度が少なくなりやすく、本発明の効果が損なわれるおそれがある。一方、図4Bに示されるように、当該被覆率が95%超の場合、これにより、第1粒子に対する樹脂による被覆も分厚くなるため、樹脂により表面層21bの表面が平滑化されてしまい、第1粒子による表面の凹凸を形成する効果が少なくなってしまう。表面の凹凸が小さくなってしまうと、トルク低減、摩擦低減の効果が少なくなり、クリーニング性も低くなる。また、第1粒子の比抵抗が増え、被覆層の電気抵抗の調整が困難になり、転写の基本特性が劣化するおそれがある。
被覆層(シランカップリング剤)による無機の導電粒子の被覆率C(%)は、例えば以下の方法で算出できる。被覆率C(%)は、第1粒子1gあたりの表面積をS(m/g)とし、カップリング剤1gで被覆できる最小の面積をA(m/g)とし表面処理済みの第1粒子について、空気を流しながら熱重量測定(TG)測定をして、熱重量変化の測定を行い、カップリング剤由来の脱離による重量減少量/カップリング剤が脱離する前の重量(重量減少比率)をΔMとすると、C(%)=ΔM×100/(S/A)で求めることができる。
表面処理剤がシランカップリング剤の場合、カップリング剤が外れ始める温度は200℃、カップリング剤が全分解する温度は400℃であるため、200℃における重量および400℃における重量の差/200°における重量(重量減少比率)をΔMとすると、C(%)=ΔM×100/(S/A)で算出できる。
表面層21bにおける第1粒子の含有量は、表面層21bを構成する全材料を100体積部としたときに、2体積部以上40体積部以下が好ましく、3体積部以上20体積部以下がより好ましい。当該含有量が2体積部未満の場合、第1粒子による効果が発揮できないおそれがある。一方、当該含有量が40体積部超の場合、表面層21bの表面の凹凸について問題はないが、可撓性が低下するおそれがあり、可撓性を重視する形状で使用する場合に制約が生じることがある。
第1粒子の形状の観察方法は、特に限定されない。第1粒子の形状の観察方法は、例えば、第1粒子の断面SEM写真(または、TEM写真)を準備して観察すればよい。なお、平面SEM写真(または、TEM写真)でも同様に第1粒子の形状を観察できる。第1粒子が無機酸化物の場合、元素の違いが分かるようにコントラストを調整することで観察できる。
表面層21bは、第1粒子に加え、第2粒子を有していてもよい。第2粒子は、特に限定されない。第2粒子の平均一次粒子径は、10nm以上100nm以下が好ましい。第2粒子の平均一次粒子径が10nm未満の場合、第2粒子により表面層21bの表面が平滑化されてしまい、本実施の形態の効果を弱めてしまうことがある。一方、平均一次粒子径が100nm超の第2粒子は、導電性の調整が困難となる。このため、導電性を調整するための、導電性の小径フィラーを併用してもよい。第2粒子の形状も特に限定されない。
第2粒子は、導電性を有することが好ましい。導電性を有する第2粒子の材料は、特に限定されない。導電性を有する第2粒子の例には、ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸窒化チタン、低次酸化チタンなどの半導体性の化合物と、シリコンのナノ粒子、SiCなどの非金属元素から成る3〜4族系の化合物と、TiC、ZrC、TiNなどの金属炭化物または金属窒化物の粒子と、金、白金、銀などの金属の粒子とが含まれる。酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタンについては、異種元素をドープしたり、あるいは、酸素欠損をさせてもよい。
第2粒子としては、適切なナノサイズの粒子を入手でき、表面層21bの硬度や耐久性の確保のできることが好ましい。上記観点から、第2粒子は、ITO(インジウムスズ酸化物)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、GZO(ガリウムドープ酸化スズ)、PTO(リンドープ酸化スズ)、半導体性酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸窒化チタンなど)、SiCなどの3〜4族系化合物、TiC、ZrC、TiNなどの金属炭化物または金属窒化物の粒子が好ましい。
表面層21bは、他の物質を含有していてもよい。他の物質の例には、イオン導電剤が含まれる。イオン導電剤の例には、塩酸および硫酸より酸解離定数が大きい超強酸(過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホニルイミド、ノナフルオロブタンスルホニルイミド、N,N−ヘキサフルオロ−1,3−ジスルホニルイミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドなど)の、テトラアルキルアンモニウム塩、イミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、ピロリジニウム塩またはピリジニウム塩が含まれる。これらの超強酸の塩としては、有機溶媒に可溶なグレードを使用する。
なお、転写体部材21がトナーの濃度を可視〜近赤外の波長の光で計測する機構を有する装置に搭載される場合、表面層21bは、光学センサーの検知のS/N比を確保する観点から、これらの波長に対して特異的な吸収、または反射力を示す材料も含有できる。これらの物質の例には、内部侵入光を吸収して干渉を防ぐための光吸収性フィラー、検知光の表面反射性を強化するための高屈折率のフィラーが含まれる。
表面層21bは、樹脂を有する。当該表面層21b用の樹脂は、多官能の硬化樹脂が好ましい。多官能の硬化樹脂としては、多官能のモノマーを併用した硬化(メタ)アクリル樹脂が好ましい。多官能のモノマーの例には、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタアクリル系モノマー、ビニルトルエン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、N−ビニルピロリドン系モノマーが含まれる。多官能のモノマーは、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。多官能のモノマーとしては、少ない光量あるいは短い時間での硬化か可能な観点から、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するものが特に好ましい。
以下に多官能のモノマーの具体例を示す。以下に示すAc基数(アクリロイル基数)またはMc基数(メタクリロイル基数)は、アクリロイル基またはメタクリロイル基の数を示す。
Figure 2019197147
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ただし、上記においてRは下記式(2)で示されるアクリロイル基である。
Figure 2019197147
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Figure 2019197147
Figure 2019197147
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Figure 2019197147
ただし、上記においてR′は下記式(3)で示されるメタクリロイル基である。
Figure 2019197147
また、可塑剤効果をもたらす可能性のある官能基、たとえば、炭素数が5〜10の直鎖または分岐のアルキル基(n−ペンチル基、n−ヘキシル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、イソアミル基、など)を含む多官能のモノマーは、可能な限り避けることが好ましい。
表面層用の樹脂の含有量は、表面層21bの総量に対して、30体積%以上95体積%以下が好ましく、50体積%以上85体積%以下が好ましい。当該樹脂が30体積%未満の場合、可撓性が少なくなるため、特にベルト形状で画像形成装置に低用する場合の効果が少なくなることがある。一方、当該樹脂が95体積%超の場合、表面の凹凸が少なくなってしまい、本実施の形態の効果が少なくなることがある。
第1粒子は、表面層21bに樹脂が含まれている場合、表面層21bに含まれる樹脂を溶媒で溶解させるか、燃焼させた後に、前述した方法により形状を観察すればよい。
前述した第1粒子および樹脂などは、溶媒と混合した組成物を塗布して硬化させることで、表面層21bとなる。使用される溶媒は、特に限定されない。当該溶媒は、表面層用の樹脂の溶解度、第1粒子の分散性を考慮して公知の溶剤から適宜に選択できる。
表面層21bを形成するための組成物を塗布する方法は、特に限定されないが、本実施の形態の効果をより顕著にする観点から、表面層21bを極端に平滑化する方法は好ましくない。
組成物中の樹脂を硬化させて、表面層21bを形成する方法は、組成物に含まれる樹脂の種類に応じて適宜に設定される。樹脂を硬化させる方法の例には、エネルギー線を照射する方法が含まれる。エネルギー線の例には、熱硬化、紫外線(UV)硬化、電子線硬化が含まれる。前述の硬化(メタ)アクリル樹脂を熱硬化させると、表面層21bが劣化してしまうことがある。よって、照射するエネルギー線は、温度影響が少なく、短時間で硬化できる観点から、紫外線(UV)硬化または電子線硬化が好ましい。
組成物中の樹脂を紫外線照射によって硬化させる場合、開始剤の併用が必須である。開始剤は、公知の開始剤を使用できるが、硬化効率の観点から、アシルホスフィンオキシド系骨格を有する開始剤またはオキシムエステル系骨格を有する開始剤が好ましい。アシルホスフィンオキシド系骨格を有する開始剤の市販品の例には、Irgacure(登録商標) TPO、Irgacure 819が含まれる。オキシムエステル系骨格を有する開始剤の市販品の例には、Irgacure OXE02、Irgacure OXE01が含まれる。
組成物中の樹脂を紫外線照射によって硬化させる場合、紫外線硬化の反応率を高めるための反応促進剤(3級アミンなど)をさらに添加してもよい。反応促進剤の市販品の例には、KAYACURE EPAが含まれる。KAYACURE EPAのような3級アミンは、小量で反応率を増やすことができて、酸素阻害の防止効果を期待できる。
また、必要に応じて、酸化防止剤などを添加してもよい。
表面層21bの厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましく、1.0μm以上8.0μm以下がより好ましい。表面層21bの厚みが0.5μm未満の場合、第1粒子の一部が外部に露出することで第1粒子が離脱してしまい、本実施の形態の効果が得られない場合がある。表面層21bの厚みが10μm超でも耐久性のさらなる向上は認められない。
基層21aは、樹脂製であってもよいし、無電解めっき法を用いて形成した無機材料製であってもよい。基層21aに使用できる樹脂は、転写体部材21の使用温度の範囲内において、変性および変形を生じない樹脂から適宜選択できる。使用される樹脂の例には、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルエーテルケトン、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリアミドなどが含まれる。基層21aに使用できる樹脂は、PPS、PI、PAI、PEEK、PVdF、ポリエステルのような強度や耐久性が確保できる樹脂が好ましい。特に、PPSは、転写体部材21の可撓性と、耐久性の両立に有利である。無機材料製の基層21aの例には、ニッケル電鋳ベルトが含まれる。
基層21aは、表面層21bとの接着性の改善および接着強度の観点から、その表面が表面処理されていることが好ましい。表面処理の例には、UV照射処理、コロナ処理、オゾン処理、ブラスト処理、テクスチャー処理、カップリング剤による表面処理が含まれる。
前述した転写体部材21が所望の効果を発揮できる理由は、以下のように考えられる。図5Aは、第1粒子が小さい場合の表面層21bを説明するための図であり、図5Bは、第1粒子が大きい場合の表面層21bを説明するための図である。図6Aは、カーボンブラックを含む表面層21bを説明するための図であり、図6Bは、本実施の形態における第1粒子が大きい場合の表面層21bを説明するための図である。
転写体部材21において、耐久性に優れた高硬度の表面層21bを得るためには、3次元的な架橋構造を形成できる硬化性樹脂(特に、光硬化性樹脂)を使用するのが容易である。一方、熱硬化性樹脂の場合、硬化温度を高くしなければならないため、設計温度が高くなり、製造コストも高くなりやすい。一方、光硬化性樹脂を用いた場合、ブレードやロールなどの弾性体を用いた清掃機構の適用において、摩擦の増加による高トルク化の問題や、高トルク化に由来するブレードが早く摩耗するという問題もあり、特に、HH環境で深刻である。このような問題がHH環境で深刻な理由は、弾性体の物性に起因すると考えられる。一般に、弾性体は、高温高湿ほど反発弾性率が増加するとともに、硬度が低下することで真接触面積が増える。また、吸湿などの影響で、表面エネルギーが変化し、摩擦が増加することも考えられる。
図5Aに示されるように、具体的には、表面層21bの表面における凹凸は、光硬化性樹脂に球形状のナノサイズの粒子の導電剤を併用した場合、非常に小さい。このような表面を、ブレードでクリーニングする場合、表面の凹凸が小さすぎるために、ブレードの真接触面積が大きくなり、かつ表面−ブレードエッジ間の平均距離が短く接触性が高くなることで、外添剤のすり耐抜け性も発揮できなくなり、クリーニングが不十分になる結果として、摩擦が大きくなりすぎる。なお、イオン導電剤を用いる場合は、表面の凹凸が極限まで小さくなり、課題が顕著化する。
この現象は、印刷初期(1〜10,000枚目程度)で顕著である。印刷初期では、ブレードの見かけの接触面積も小さいため、真接触面積も小さくなる。しかし、ブレードの先端が削れ始める印刷中期では、ブレードの先端が削れることによる見かけの接触面積の増加に伴って、真接触面積が増加するために、摩擦が増加する。印刷中期では、ブレードの摩耗のため、見かけの接触面積は増えるが、真接触面積の割合は減少する。特に、凝着力を得るような原子レベルでの近接点は、ほとんどなくなってしまう。結果として、真接触面積の増加が途中で止まり、ブレードの摩耗の程度、または表面層21bの表面の凹凸が増える場合、摩擦が低減すると考えられる。
図5Bに示されるように、粒子径の大きい第1粒子を使えば、粒子径が大きい第1粒子由来の表面粗さの増加により、凝着力を得るような真接触点の数が少なくなり、摩擦の程度が緩和される。しかしながら、この場合、表面の凸部の高さが高くなるため、真接触面積を減少させることは可能であるが、トナーや外添剤のすり抜けが慢性的に起こりやすくなり、フィルミングなどが発生しやすくなる。ここで、「フィルミング」とは、表面層21bの表面に突き刺さった外添剤などを核として、トナー粒子が固着する現象であり、トナー粒子の固着がひどい場合には画像ムラが生じる現象までも意味する。球形状であって粒子径の大きい粒子を使用する場合、フィルミングを防止するためには、外添剤のすり抜け量を減らす必要がある。外添剤のすり抜け量を減らすためには、従来以上にブレードやロールなどの押圧力を増やす必要があり、結果として低トルク化の長所が損なわれてしまう。あるいは、ブレードやロールによる清掃機構の適用が難しくなる。
図6Aに示されるように、カーボンブラックが分散した従来の樹脂ベルトの場合、トルク問題がそれほど顕著ではなかった。カーボンブラックは、1次〜2次粒子の球状の疑似球状粒子の分散ではなく、3次元的な複雑な構造での分散状態が公知である。このような構造での分散により、表面の凹凸の複雑化が行われるため、ブレードが接触した場合も、真接触面積が小さくなり、かつ、外添剤のすり抜け量も適度に制御できるものと思われる。
図6Bに示されるように、本実施の形態では、前述したような複数の凸部を有する第1粒子を表面層21bに含有させる事で、表面の凹凸が複雑化し、真接触面積の低減と、外添剤のすり抜け量の制御の両立が可能になり、所望の効果を得ることができると考えられる。
(画像形成装置の構成)
本実施の形態に係る画像形成装置は、前述した転写体部材(中間転写体)21を有していれば、その他の構成は公知の構成を特に制限することなく採用できる。
図7は、本実施の形態に係る画像形成装置の一例を示す模式図である。
図7に示されるように、画像形成装置1は、公知の電子写真方式により記録媒体上に画像を形成するものであり、画像形成部10と、中間転写ユニット20と、用紙搬送部30と、定着装置40と、制御部45とを有し、ネットワーク(例えば、LAN)を介して外部の端末装置(不図示)から受け付けたプリントジョブに基づいて、カラーおよびモノクロのプリントを選択的に実行する。
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の現像色に対応した画像形成ユニット10Y〜10Kを有する。画像形成ユニット10Yは、静電潜像担体である感光体ドラム11と、その周囲に配された帯電装置12と、露光装置13と、現像装置14と、一次転写ローラ15と、感光体クリーニング装置16と、ベルトクリーニング装置26と、二次転写ローラ22とを有する。
感光体ドラム11は、例えば負帯電型の有機感光体であり、矢印Aで示す方向に回転する。帯電装置12は、感光体ドラム11の周面を帯電させる。帯電装置12は、例えばコロナ帯電器である。帯電装置12は、帯電ローラや帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材を感光体ドラム11に接触させて帯電させる接触帯電装置であってもよい。露光装置13は、例えば、光源としての半導体レーザーと、形成すべき画像に応じたレーザー光を感光体ドラム11に向けて照射する光偏向装置(ポリゴンモーター)とを含む。
現像装置14は、内部にトナーを含む現像剤が収容され、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーで現像し、これにより感光体ドラム11上にトナー画像が作像される。すなわち、これにより静電潜像担体にトナー画像が担持される。ここで、「トナー画像」とは、トナーが画像状に集合した状態を言う。
トナーは、公知のトナーを用いることができる。トナーは、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。一成分現像剤は、トナー粒子から構成される。また、二成分現像剤は、トナー粒子およびキャリア粒子から構成される。トナー粒子は、トナー母体粒子およびその表面に付着したシリカ、潤滑剤などの外添剤から構成される。トナー母体粒子は、例えば、結着樹脂、着色剤およびワックスから構成される。
潤滑剤の種類は、特に限定されない。潤滑剤の種類の例には、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなどの金属石鹸類や、各種脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、炭素数18〜70の脂肪族アルコール類、ポリエチレン類、各種ワックス類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、層状結晶構造を有する各種の無機材料(窒化ホウ素、メラミンシアヌレート、二硫化モリブデン、フッ化黒鉛、マイカなど)など、公知の種類を用いる事ができる。潤滑剤は、延展が容易な観点から、ステアリン酸塩の金属石鹸や、脂肪酸亜鉛塩が望ましく、特にステアリン酸亜鉛が好ましい。また、潤滑剤の粒子径も特に限定されないが、小径であるほど単位面積あたりの供給粒子数を増やす事ができ、延展効率を高くして、動摩擦力の減少効果を発揮しやすい観点から、平均粒子径10μm以下であることが好ましい。
中間転写ユニット20は、駆動ローラ24と従動ローラ25に張架されて矢印方向に循環走行される転写体部材21を有する。転写体部材21は、シームレスベルト形状(すなわち無端ベルト状の形状)であって、設計で決まる所望の周長になるように樹脂材料を射出成型もしくは遠心成型した円筒状のものである。
ベルトクリーニング装置26は、クリーニング部材26a(電子写真部材)を有する。クリーニング部材26aは、転写体部材21の外側に配置され、ブレードおよびロールから選択される1以上の弾性体からなる。クリーニング部材26aは、圧力が付与されることで、一部を弾性変形させた状態で転写体部材21に接触し、転写体部材21の表面に残留するトナー画像をクリーニングする。二次転写ローラ22は、従動ローラ25とともに駆動して、転写体部材21に一次転写されたトナー画像を記録媒体に二次転写する。
なお、カラーのプリント(カラーモード)を実行する場合には、画像形成ユニット10M〜10K毎に、対応する色のトナー画像が感光体ドラム11上に作像され、その作像されたトナー画像それぞれが転写体部材21上に転写される。このY〜Kの各色の作像動作は、各色のトナー画像が、走行する転写体部材21の同じ位置に重ね合わせて転写されるように上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
用紙搬送部30は、上記の作像タイミングに合わせて、給紙カセットから記録媒体である用紙Sを1枚ずつ繰り出して、繰り出された用紙Sを搬送路31上を二次転写ローラ22に向けて搬送する。定着装置40は、加熱、加圧されることにより、その表面のトナーが用紙Sの表面に融着して定着された後、排紙ローラ32によって排紙トレイ33上に排出される。このようにして、記録媒体上にトナー画像に対応した画像が形成される。
各色トナー画像が二次転写された後の用紙Sは、定着装置40まで搬送され、定着装置40において加熱、加圧されることにより、その表面のトナーが用紙Sの表面に融着して定着された後、排紙ローラ32によって排紙トレイ33上に排出される。このようにして、記録媒体上にトナー画像に対応した画像が形成される。
なお、上記では、カラーモードを実行する場合の動作を説明したが、モノクロ、例えばブラック色のプリント(モノクロモード)を実行する場合には、ブラック色用の画像形成ユニット10Kだけが駆動され、上記と同様の動作によりブラック色に対する帯電、露光、現像、転写、定着の各工程を経て記録用紙Sにブラック色の画像形成(プリント)が実行される。
制御部45は、ネットワークを介して外部の端末装置から受け付けたプリントジョブのデータに基づき各部を制御して円滑なプリント動作を実行させる。
このように、本実施の形態では、前述した転写体部材21を用いているため、クリーニング部材26aと、転写体部材21との動摩擦力の増加を抑制しつつ、クリーニング部材26aによるクリーニング性を向上させることができる。
前述した転写体部材21による効果を以下に示す。
本実施の形態に係る転写体部材21では、R/rを規定して、5組以上の凸部を有する第1粒子を最表層に含有させることにより、第1粒子1個あたりで得られる表面層21bの表面における凹凸の数が増える。その結果として、第1粒子の個数が少ない場合であっても、第1粒子の大きさの効果も加わり、転写体部材21の表面形状が非常に複雑になる。また、ブレードなどの弾性部材を接触させた場合に、弾性部材の真接触面積を低減させることが可能であり、トルクおよび摩擦力を低減できる。さらに、第1粒子が複数の凸部を有するため、転写体部材21において細かい凹凸を多数設置でき、外添剤の過剰なすり抜けも抑制できる。これにより、過剰なすり抜けに由来するフィルミングの不具合を抑制できて、長期にわたって良好なクリーニング性を維持でき、画像形成装置としても効果を高めることができる。
転写体部材21に対するブレードなどの押圧力を増やすと、外添剤の過剰なすり抜けを防止できるが、トルクの低減効果や摩擦低減効果が少なくなる問題や、ブレードやロールなどの清掃部材の寿命が不利になる問題が発生してしまう。あるいは、ブレードやロール以外の特殊な清掃部材の併用が必要になり、いずれにしても、画像形成装置の長寿命化に関する設計が不利である。
本実施の形態では、表面層21bを形成する材料中に第1粒子を直接配合するため、第1粒子が表面層21bから外れて効果を失う可能性も低い。また、表面層21bを形成した後に、表面層21bの表面に凹凸を形成する必要もない。本実施の形態では、第1粒子は、R/rが極端に大きくないため、分散時の外力によっても壊れる可能性が少なく、取り扱いが容易である。なお、テトラポット型などのR/rが極端に大きい場合には、分散時の外力によって壊れる可能性が高い。
特に、第1粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズの酸化物を含む場合、これらの酸化物が導電機構にも寄与するため、導電のために配合する添加材料の割合を減らすことができる。多頂点の第1粒子および所定の酸化物を含むため、第1粒子の頂点の効果により、第1粒子−第1粒子間の導電の効率を増やすことが出来ることからも、導電機構への寄与を大きくできる。その結果、導電性の調整のための材料設計の制約が少なくなり、本実施の形態における効果を高めることができる。
第1粒子がカップリング剤により表面処理されていることにより、第1粒子−第1粒子間の凝集を防ぎ、表面近傍において適切な分散性を確保できる。これにより、表面層21bの全面に凹凸を付与できる。また、第1粒子−樹脂間の親和力を増加させることができるため、使用中における第1粒子−樹脂間の界面の破壊を防ぐことができ、耐久性をさらに向上できる。
第1粒子におけるカップリング剤による被覆率が設定されることで、以下の不具合を避けることができる。
(1)カップリング剤(被覆層)による被覆率が過剰に高い場合、第1粒子と樹脂との間の親和性が極端に増えすぎて、第1粒子の表面に対して、樹脂が多量に付着する。これにより、第1粒子に対する樹脂による被覆も分厚くなるため、樹脂により表面層21bの表面が平滑化されてしまい、第1粒子による表面の凹凸を形成する効果が少なくなってしまう。表面の凹凸が小さくなってしまうと、トルク低減、摩擦低減の効果が少なくなり、クリーニング性も低くなる。また、また、第1粒子の比抵抗が増え、被覆層の電気抵抗の調整が困難になり、転写の基本特性が劣化するおそれがある(図4B参照)。
(2)カップリング剤(被覆層)による被覆率が異常に低い場合、第1粒子が凝集体として樹脂中に分散するため、第1粒子の分散性が不良になり、第1粒子の総個数に応じた表面の凹凸を形成する効果が少なくなる。これは、凝集体の内側に埋もれた第1粒子が、凹凸の形成に寄与できず、凝集体が大きな粒子のように振る舞うため、凹凸が過剰に大きくなり、外添剤が過剰にすり抜けてしまい、フィルミングなどの不具合が起こりやすくなる。すなわち、摩擦力は低減できるが、摩擦力を低減することよるクリーニング性の向上は困難になる(図4A参照)。
基層21aは、強度の確保などの観点から、厚さを十分に確保することが必要であるため、基層21a単独の構成において第1粒子を適用する場合、設計の制約が厳しくなる。しかし、本実施の形態では、基層21aと異なる表面層21bを設置して、表面層21bに第1粒子を配合しているため、耐久性を優先できる。
図8A〜Cは、第1粒子の分散状態を説明するための図である。図8Aは、表面層21bの全体に第1粒子が分散した状態を示す図であり、図8Bは、表面層21bの表面側に第1粒子が偏在した状態を示す図であり、図8Cは、表面層21bの表面から離れた位置に第1粒子が偏在した状態を示す図である。
図8A、Bに示されるように、第1粒子を、硬化(メタ)アクリル樹脂中に分散することにより、第1粒子を分散した表面層21bの強度を高くすることで、本実施の形態の効果をより発揮できる。特に、図8Aに示されるように、第1粒子が表面近傍に多く存在する場合には、本実施の形態の効果が大きくなる。一方、図8Cに示されるように、第1粒子が表面層21bの表面から離れた位置に偏在してしまう場合には、本実施の形態の効果が小さくなる。
本実施の形態では、図8Cに示されるような状況を回避するためには、第1粒子の比重と、第1粒子の単位重量あたりの表面積(BET値)とを適正な範囲に維持することが重要である。例えば、図8Cに示されるような状況を回避するためには、第1粒子の比重を10g/mL以下(特に好ましくは7g/mL以下)に設定し、かつ、BET値を3m/g以上(特に好ましくは10m/g以上)に設定することが好ましい。
特に、図8Aに示されるような状態を達成するには、前述した比重およびBET値では必ずしも十分とは限らない。例えば、溶媒に対する第1粒子の表面の親和性が、樹脂に対する第1粒子の親和性を上回るように、第1粒子の表面の表面処理方法を選択する方法や、第1粒子の表面処理について、基層に対しても表面層樹脂に対しても親和性が下がるような方法(フッ素系化合物やシリコーン化合物などの構造を持ち、撥水および撥油の両方の効果を持つ表面処理剤の利用)などが重要になる。例えば、溶媒に対する親和性が増加すれば、溶媒が蒸発する過程で第1粒子が表面近傍に多く存在しやすくなる。また、表面処理剤がフッ素系化合物のカップリング剤による場合には、基層と樹脂の両方に対する親和性が下がることで第1粒子が表面近傍に存在しやすくなる。
一方で、図8Cに示される状態になってしまう条件としては、分散不良により第1粒子が凝集して基層表面近傍に集中する場合や、比重やBET値の不良のために第1粒子が沈降する場合や、第1粒子が基層表面の官能基に対して吸着する場合などが考えられる。
第1粒子の他に、球形状または楕円形状であり、粒子径100nm以下の第2粒子を併用することで、凹凸がさらに複雑化し、本実施の形態の効果をより発揮できる。
第2粒子が導電性を有することにより、転写体部材21としての電気特性を調整しやすくなり、本実施の形態の効果をより発揮できる。
表面層21bが炭素系の導電材料(カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイトなど)を含まないため、生産工程における作業者の安全のリスクが少なくなり、転写体部材21の実施が容易になる。また、炭素系の導電材料は、紫外線や紫外線に近い波長の可視光の吸光係数が特に大きく、小量であっても光硬化の適用が難しくなる問題がある(開始剤が活用できる光量が少なくなる問題と、開始剤の代わりに光吸収してしまう事で膜の発熱量が増えてしまい、樹脂成分の軟化によるレベリング化のおそれがある)が、炭素系の導電材料を含まないことにより、光硬化(メタ)アクリル樹脂に対して、紫外線などを用いた光硬化の適用、実施が容易になる。また、光硬化時の発熱を抑制できるため、発熱による樹脂成分の軟化による平滑化の影響が少なくなる。
ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフッ化ビニリデンなどの樹脂を基層に用いることで、基層21aの機械的強度を高くできるため、耐久性の効果を高めることができる。
当該転写体部材21を用いた画像形成装置を使うことで、誰でも本実施の形態の効果を容易に得ることができる。
本特許の画像形成装置であれば、容易に清掃装置の小型化や簡略化を達成でき、装置を小型化できる。しかも、清掃装置による摩擦やトルクが低減されるので、過度な摩擦による清掃機構の表面の摩耗が少なくなり、清掃装置の長寿命化にも有利である。よって、本実施の形態の効果をより発揮できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<PPS製の基層1の作製>
ポリフェニレンサルファイド(E2180;東レ株式会社)100体積部と、導電フィラー(カーボンブラック#3030B;三菱化学株式会社)16体積部と、グラフト共重合体(モディパー(登録商標)A4400;日本油脂株式会社)1体積部と、滑材(モンタン酸カルシウム)0.2体積部とを単軸押出機に投入し、溶融混練させて樹脂混合物を得た。
次いで、単軸押出機の先端に、スリット状でシームレスベルト形状の吐出口を有する環状ダイスを取り付けた。そして、得られた樹脂混合物を、シームレスベルト形状に押し出した。次いで、押し出されたシームレスベルト形状の樹脂混合物を、吐出先に設けた円筒状の冷却筒に外挿させて冷却して固化することにより、厚さ120μm、周長750mm、幅359mmでシームレス円筒状(無端ベルト状)の転写体部材用の基層1を作製した。
<PI製の基層2の作製>
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液(ユーワニスS、固形分18質量%;宇部興産株式会社)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、pH3.0、揮発分:14.0%;Degussa社)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加した。この組成物を2分割後、衝突型分散機(GeanusPY;シーナス社)を用い、圧力200MPa、最小面積が1.4mmで衝突させ、再度2分割する経路を6回通過させて、混合して、カーボンブラック入りポリアミド酸溶液を得た。
カーボンブラック入りポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚さを有する展開層とした。さらに250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間当てた後、150℃にて60分間加熱した。その後、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、さらに360℃で30分加熱して溶媒の除去、脱水閉環水の除去、およびイミド転化反応の完結を図った。その後室温に戻し、金型から剥離し、総厚90μm、周長750mm、幅359mmの無端ベルト状の転写体部材用の基層2を作製した。
<PAI製の基層3の作製>
ポリアミドイミドワニス(バイロマックス(登録商標)HR−11NN、溶媒:N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、含まれるポリアミドイミドの重量平均分子量:7.2万、含まれるポリアミドイミドの数平均分子量:1.9万;東洋紡株式会社)963.86gと、カーボンナノファイバー分散液(AMC(登録商標)、5.0質量%分散液、溶媒:NMP、カーボンナノファイバーの平均粒子径:11nm;宇部興産株式会社)36.145gとを混合し、数回分に分けて自転・公転ミキサー(AR−250;株式会社シンキー)で脱泡し、塗布液とした。
得られた塗布液を、円筒状金型の外面にディスペンサーで塗布後、回転させ均一な塗布面を得た。金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱、その後250℃で60分間焼成した。その後、2℃/分の速度で冷却を行って、室温(25℃)に戻し、金型から剥離し、無端ベルト状の転写体部材用の基層3(厚さ:85μm、周長750mm、幅359mm)を作製した。
<酸化亜鉛1の表面処理>
酸化亜鉛1の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)8体積部と、溶媒(トルエン:メタノール=1:1(体積比)の混合溶媒)300体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して45分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化亜鉛1を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は35%であった。
<酸化亜鉛2の表面処理>
酸化亜鉛2の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)8体積部と、溶媒(トルエン:メタノール=1:1(体積比)の混合溶媒)300体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して45分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化亜鉛2を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は45%であった。
<酸化亜鉛3の表面処理>
酸化亜鉛3の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)25体積部と、溶媒(トルエン:メタノール=1:1(体積比)の混合溶媒)900体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して45分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化亜鉛3を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は30%であった。
<酸化チタン1の表面処理>
酸化チタン1の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)8体積部と、溶媒(トルエン:イソプロピルアルコール=1:1(体積比)の混合溶媒)300体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して60分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化チタン1を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は39%であった。
<酸化チタン2の表面処理>
酸化チタン2の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)11体積部と、溶媒(トルエン:イソプロピルアルコール=1:1(体積比)の混合溶媒)400体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して60分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化チタン2を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は34%であった。
<酸化チタン3の表面処理>
酸化チタン3の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)30体積部と、溶媒(トルエン:イソプロピルアルコール=1:1(体積比)の混合溶媒)800体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して60分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化チタン3を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は31%であった。
<酸化チタン4の表面処理>
酸化チタン4の粒子100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)23体積部と、溶媒(トルエン:イソプロピルアルコール=1:1(体積比)の混合溶媒)800体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して60分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、130℃で50分間乾燥して、表面処理済みの酸化チタン4を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は43%であった。
<酸化スズ1の表面処理>
酸化スズ1の粒子 100体積部に対して、表面処理剤である3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社)20体積部と、溶媒(トルエン:イソプロピルアルコール=1:1(体積比)の混合溶媒)700体積部とを混合し、湿式メディア分散型装置を使用して40分間分散し、その後溶媒を除去した。続いて、150℃で10分間乾燥して、表面処理済みの酸化スズ1を得た。TG測定を行い、被覆率を計算したところ、被覆率は40%であった。
使用した第1粒子の母体粒子、粒子径、形状および使用した表面処理剤について表1に示す。なお、R/rは、本発明に該当する粒子のみ数字を示し、該当しない粒子は無表示とした。
Figure 2019197147
<塗布液1の調製>
表面処理が施された酸化亜鉛1(第1粒子)10体積部と、表面処理が施された酸化スズ1(第2粒子)15体積部、モノマー1(KAYARAD DPEA−12;日本化薬株式会社)68体積部、光重合開始剤1(Irgacure OXE02;BASF社)5体積部、反応促進剤(KAYACURE EPA、日本化薬株式会社)2体積部とを、固形分濃度が15質量%となるように、溶剤であるメチルイソブチルケトン(MIBK)中に溶解、分散させることにより表面層形成用の塗布液1を調製した。
<塗布液2の調製>
第1粒子を酸化亜鉛2に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液2を調製した。
<塗布液3の調製>
第2粒子を酸化チタン3に変更し、光重合開始剤を開始剤2(Irgacure TPO;BASF社)に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液3を調製した。
<塗布液4の調製>
第1粒子を酸化チタン2に変更し、第2粒子を酸化チタン3に変更し、モノマーをモノマー2(KAYARAD T−1420;日本化薬株式会社)に変更し、光重合開始剤を開始剤2に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液4を調製した。
<塗布液5の調製>
第2粒子を酸化チタン4に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液5を調製した。
<塗布液6の調製>
第1粒子を配合しなかったこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液6を調製した。
<塗布液7の調製>
第1粒子を酸化亜鉛3に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液7を調製した。
<塗布液8の調製>
第1粒子を酸化チタン3に変更したこと以外は、塗布液1と同様にして塗布液8を調製した。
各塗布液の構成要素と、その配合量を表2に示す。
Figure 2019197147
<転写体部材1の作製>
基層1の外周面上に、塗布液1を、塗布装置を使用して浸漬塗布方法(塗布液供給量:1L/min)によって、乾燥膜厚が4.0μmとなるように塗布することによって塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に活性光線(活性エネルギー線)として紫外線を、下記の照射条件で照射することにより、塗膜を硬化して表面層を形成した。以上の工程により、実施例1の転写体部材1を得た。なお、紫外線の照射は、光源を固定し、基層1の外周面上に塗膜が形成された前駆体を周速度60mm/sで回転しながら行った。
(紫外線の照射条件)
光源の種類:365nm LED光源(SPX−TA;アイグラフィックス社)
照射口から塗膜の表面までの距離:50mm
雰囲気:窒素(酸素濃度 600ppm以下)
照射光量:3.3J/cm
照射時間(前駆体の回転時間):240秒間
<転写体部材2〜5の作製>
塗布液を塗布液2〜5にそれぞれ変更したこと以外は、転写体部材1と同様にして実施例2〜5の転写体部材2〜5をそれぞれ作製した。
<転写体部材6の作製>
基層を基層2に変更し、基層の厚さを80μmにしたこと以外は、転写体部材1と同様にして実施例6の転写体部材6を作製した。
<転写体部材7の作製>
基層を基層3に変更し、基層の厚さを80μmにし、塗布液を塗布液3に変更したこと以外は、転写体部材1と同様にして実施例7の転写体部材7を作製した。
<転写体部材8の作製>
基層を基層4に変更し、基層厚を100μmにし、塗布液を塗布液4に変更したこと以外は、転写体部材1と同様にして実施例8の転写体部材8を作製した。ポリフッ化ビニリデン樹脂(カイナー740;アルケマ株式会社)85重量部と、導電フィラー(カーボンブラック#3030B;三菱化学株式会社)16重量部とを加え、二軸混錬気を用いて溶融混錬して、ペレット状の導電性樹脂組成物とした。次に、単軸押出機の先端に、スリット状でシームレスベルト形状の吐出口を有する環状ダイスを取り付けた。そして、得られた樹脂混合物を、シームレスベルト形状に押し出した。次いで、押し出されたシームレスベルト形状の樹脂混合物を、吐出先に設けた円筒状の冷却筒に外挿させて冷却して固化することにより、厚さ120μm、周長750mm、幅359mmでシームレス円筒状(無端ベルト状)の転写体部材用の基層4を作製した。
<転写体部材9〜11の作製>
塗布液を塗布液6〜8にそれぞれ変更したこと以外は、転写体部材1と同様にして比較例1〜3の転写体部材9〜11をそれぞれ作製した。
各転写体部材の構成を表3に示す。
Figure 2019197147
<評価>
下の測定方法において、画像形成装置として、Bizhub C658(コニカミノルタ株式会社)の改造品を使用した。現像剤は、Bizhub C658の純正品を使用した。
<初期トルクの評価>
Bizhub C658と同じ構成の駆動テスターに動ひずみ測定器(株式会社共和電業社)を接続した。Bizhub C658用の中間転写ユニットの転写体部材を、作製した各転写体部材に交換した。Bizhub C658の純正の中間転写ユニットと、各転写体部材を組み込んだ中間転写ユニットとを、30℃85%RHの環境(HH環境)で調湿して、12時間以上放置した。次に、各転写体部材の全面に対して、4g/mの濃度となるように、Bizhub C658の純正品のイエロートナーをまぶした。
30℃85%RHの環境(HH環境)において、300mm/secの速度で転写体部材を駆動させて、5ミリ秒間隔でトルクデータを取得した。次いで、転写体部材の駆動開始から1.0〜4.0秒後のトルク値を平均した。純正の中間転写ユニットを組み込んだBizhub C658で同様に測定したときの平均値を100%(基準値)とし、当該基準値に対する各転写体部材におけるトルク値の比率を算出した。なお、トルクの0値は、試験開始直前にひずみ計測値のトルクをリセットしたときの値とした。以上の操作を、12時間以上調湿した後の30℃85%の環境(HH環境)で行い、以下の基準で評価した。
◎ :85%未満
○ :85%以上95%未満
△ :95%以上105%未満
× :105%以上115%未満
×× :120%以上
×××:ブレードめくれ発生
クリーニング用のブレードめくれ(以後、「ブレードめくれ」ともいう)が発生の場合は、以後の評価を中断して、評価結果を×××とした。
<印刷1>
初期トルクの測定の後で、5%文字チャートをA4のJペーパー(コニカミノルタ株式会社)に対して、20℃50%RHの環境(NN環境)下で、10,000枚印刷した。なお、印刷1の途中で、ブレードめくれによる、中間転写ユニットの駆動停止や、転写体部材が破損し、継続不可能になった場合の評価結果を×とし、最後まで継続できた場合の評価結果を○とした。
<中期トルクの評価>
中間転写ユニットについて、印刷1の後の中間転写ユニットに変更した以外は、初期トルクと同様に中期トルクの平均値を測定した。初期トルクのリファレンス(純正の転写体部材の場合)の結果を100%とし、初期トルクのリファレンスに対する測定した中期トルクの測定値の比率を求め、以下の基準で評価した。
◎ :85%未満
○ :85%以上95%未満
△ :95%以上105%未満
× :105%以上115%未満
×× :120%以上
×××:ブレードめくれ発生
<印刷2>
中期トルクの測定の後で、5%文字チャートをA4のJペーパー(コニカミノルタ株式会社)に対して、20℃50%RHの環境(NN環境)下で、60,000枚印刷した。なお、印刷1の途中で、ブレードめくれによる、中間転写ユニットの駆動停止や、転写体部材が破損し、継続不可能になった場合の評価結果を×とし、最後まで継続できた場合の評価結果を○とした。
<末期トルクの評価>
中間転写ユニットについて、印刷2の後の中間転写ユニットに変更した以外は、初期トルクと同様に末期トルクの平均値を測定した。初期トルクのリファレンス(正規の転写体部材の場合)の結果を100%とし、初期トルクのリファレンスに対する測定した末期トルクの測定値の比率を求め、以下の基準で評価した。
◎ :85%未満
○ :85%以上95%未満
△ :95%以上105%未満
× :105%以上115%未満
×× :120%以上
×××:ブレードめくれ発生
各転写体部材の評価結果を表4に示す。
Figure 2019197147
<クリーニング特性の評価>
末期トルクの測定が終了した直後の転写体部材を用いて、クリーニング特性の評価を行った。評価装置として、30℃、80%RHの環境(HH環境)に調湿済みのBizhub C658を使用した。まず、評価装置の初期化および安定化を行った。次いで、2次転写ローラを外した状態で、A3のPODグロスコート紙(128g/m;王子製紙株式会社)に対して、ベタ画像(濃度255)の印刷を行った。次いでに、2次転写ローラを取り付けた状態で、A3のPODグロスコート紙(128g/m;王子製紙株式会社)に対して、イエローのベタ画像(濃度255)の印刷を行った。A3のイエロー画像において、最初の画像由来の色(シアン、マゼンタ)が混じっている場合は、最初に印刷をしたときの由来の現像剤がクリーニング不良であったと判断できるので、これを不合格とした。一方、最初の画像由来の色が混じってない場合を合格とした。クリーニング特性の評価は、合計3回行い、以下の基準で評価した。
◎:1回目〜3回目の全てが合格
○:3回目のみが不合格
△:2回目以降が不合格
×:すべての試験で不合格
試験を繰り返す場合は、2次転写ローラを掃除機で清掃して復元して使用した。中間転写ユニットについては特に何も操作をせず、そのまま続きの試験に使用した。
2次転写ローラを外した状態での印刷色と紙種設定(印刷速度の変更に相当)を表5に示す。
Figure 2019197147
ここで「厚紙2」はA4画像について毎分32枚の印刷を行う設定であり、「厚紙4」はA4画像について毎分27枚の印刷を行う設定である。
<フィルミング防止性の評価>
クリーニング特性の評価に引き続き、30℃85%の環境(HH環境)でフィルミング防止性の評価を行った。まず、2次転写ローラなどを正規の装着状態とした条件で、A3のPODグロスコート紙(128g/m;王子製紙株式会社)に対して、シアンベタ(濃度255)の画像を片面に3枚連続で印刷し、3枚の画像の画像ムラを確認し、以下の基準で評価した。紙種設定は、厚紙2設定で行った。
○:画像の異常がない。
△:画像に軽度のムラがあるが、合格範囲内。
×:画像にムラがあり、不合格である。
次に、転写体部材の表面のフィルミング防止性を評価した。本評価結果がNGの場合は、外添剤や紙粉やキャリアなどの、樹脂以外の異物の清掃力が定性的、慢性的に不足していることを示している。中間転写体ユニットを評価装置から取り出して、転写体部材を外した。取り外した転写体部材の表面にフィルミングが発生しているか否かを、目視で確認して、以下の基準で評価した。
○:フィルミングなし
△:軽度のフィルミングあり(総面積10cm以下)
×:フィルミングあり(総面積10cm以上)
各転写体部材のクリーニング特性の評価結果と、フィルミング防止性の評価結果とを表6に示す。
Figure 2019197147
表6に示されるように、凸部が5組以上であって、1.1≦R/r≦3.0を満たす第1粒子を含む実施例1〜8の転写体部材1〜8では、クリーニング性およびフィルミング防止性が十分であった。これは、第1粒子により表面層の表面に適度の凹凸が形成されたためと考えられる。
一方、第1粒子を配合しなかった比較例1の転写体部材9と、凸部を有さない第1粒子を配合した比較例2の転写体部材10と、凸部を有さない第1粒子を配合した比較例3の転写体部材11とでは、クリーニング性およびフィルミング防止性が十分でなかった。これは、表面層21bの表面に凹凸が形成されなかったためと考えられる。
本発明によれば、転写体部材のクリーニング性能の向上と、フィルミング防止性の向上が実現される。よって、転写体部材および当該転写体部材を有する中間転写ユニットおよび画像形成装置のさらなる普及が期待される。
1 画像形成装置
10 画像形成部
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
11 感光体ドラム
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
15 一次転写ローラ
16 感光体クリーニング装置
20 中間転写ユニット
21 転写体部材(中間転写体)
22 二次転写ローラ
24 駆動ローラ
25 従動ローラ
26 ベルトクリーニング装置
26a クリーニングブレード(クリーニング部材)
30 用紙搬送部
31 搬送路
32 排紙ローラ
33 排紙トレイ
40 定着装置
45 制御部
S 用紙

Claims (12)

  1. 無端状であって、最も表側に位置する最表層を有し、
    前記最表層は、無機の導電粒子を含む第1粒子を有し、
    前記第1粒子は、5組以上の凸部を有し、
    前記第1粒子を平面視したときに、前記第1粒子を内側に含む最も小さい円の直径をRとし、前記第1粒子に全てが重なる最も大きい円の直径をrとしたとき、1.1≦R/r≦3.0を満たす、
    転写体部材。
  2. 前記第1粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化スズからなる群から選択される1以上の酸化物を含む、請求項1に記載の転写体部材。
  3. 前記第1粒子の形状は、板状集積型、星形、または毛玉型である、請求項1または請求項2に記載の転写体部材。
  4. 前記第1粒子は、ケイ素、チタン、アルミニウムおよびジルコニウムからなる群から選択される1以上の元素を含むカップリング剤によって表面処理されており、かつ、前記カップリング剤による被覆率が5%以上95%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の転写体部材。
  5. 前記転写体部材は、基層と、前記基層の上に配置された表面層を有し、
    前記表面層は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の最表層である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の転写体部材。
  6. 前記表面層は、硬化(メタ)アクリル樹脂を含む、請求項5に記載の転写体部材。
  7. 前記最表層は、平均粒子径が100nm以下の第2粒子をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の転写体部材。
  8. 前記第2粒子は、導電性を有する、請求項7に記載の転写体部材。
  9. 前記第1粒子および前記第2粒子は、構成元素として炭素以外の元素を含む、請求項7または請求項8に記載の転写体部材。
  10. 前記転写体部材は、基層と、前記基層の上に配置された表面層を有し、
    前記基層は、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフッ化ビニリデンからなる群から選択される1以上の樹脂を含む、請求項5〜9のいずれか一項に記載の転写体部材。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の転写体部材を含む、中間転写ユニット。
  12. 像担持体に担持されたトナー画像を転写体に転写した後、前記トナー画像を記録媒体に2次転写するための転写体部材と、
    前記転写体部材の外側に配置され、ブレードおよびロールから選択される1以上の弾性体からなる電子写真部材と、を有し、
    前記電子写真部材は、圧力が付与されることで、一部を弾性変形させた状態で前記転写体部材に接触し、前記転写体部材の表面に残留する前記トナー画像をクリーニングし、
    前記転写体部材は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の転写体部材である、
    画像形成装置。
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