JP2019196952A - 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置 - Google Patents

密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019196952A
JP2019196952A JP2018090401A JP2018090401A JP2019196952A JP 2019196952 A JP2019196952 A JP 2019196952A JP 2018090401 A JP2018090401 A JP 2018090401A JP 2018090401 A JP2018090401 A JP 2018090401A JP 2019196952 A JP2019196952 A JP 2019196952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test
test space
leakage
pseudo
leak
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018090401A
Other languages
English (en)
Inventor
真央 平田
Mao Hirata
真央 平田
努 原
Tsutomu Hara
努 原
直人 出雲
Naoto Izumo
直人 出雲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuda Co Ltd filed Critical Fukuda Co Ltd
Priority to JP2018090401A priority Critical patent/JP2019196952A/ja
Publication of JP2019196952A publication Critical patent/JP2019196952A/ja
Priority to JP2022161632A priority patent/JP7462006B2/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

【課題】疑似漏れ素子の疑似漏れを適確に測定し、ひいては検査対象の密封性評価の信頼性を高める。【解決手段】疑似漏れ素子30を付けた検査対象9を試験槽11に収容し、検査対象9の外部環境に対応する外部試験空間11aと、内部環境に対応する内部試験空間19aとを疑似漏れ素子30の漏れ孔32aを介して連通させた状態におく。一方の試験空間11aにおける漏れ着目物質を濃度保持手段15によって一定濃度に保つ。他方の試験空間19aにおいては漏れ着目物質を固定手段12に固定させる。一方の試験空間11aから他方の試験空間19aへの漏れ着目物質の漏れを測定手段13によって測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、疑似漏れ素子の漏れ孔からの漏れすなわち疑似漏れを試験する方法及び装置に関し、特に検査対象の密封性を評価するための疑似漏れ試験方法及び装置に関する。
内容物の品質維持のために包装体(検査対象)の密封性を検査することは重要である。例えば、薬剤においては、外気中の水蒸気や酸素が包装材のピンホール等を透過して包装材の内部に浸入し、薬剤の品質を低下させる可能性がある。
密封性確認の検査方法として水没試験が多用されているが、商品によっては破壊試験となり、また定量的な判定が難しい問題がある。
包装体(検査対象)の密封性を非破壊でかつ定量的に評価する方法として、例えば検査対象に試験圧を付与して漏れを測定する漏れ試験が知られている(特許文献1、2等参照)。
特許文献1においては、試験槽の内部を隔壁によって外部試験空間と内部試験空間とに仕切り、外部試験空間(検査対象の外部環境に対応)には、例えば酸素や水蒸気などの漏れ着目物質を含むガスが充填されている。内部試験空間(検査対象の内部環境に対応)には、例えば窒素が充填されている。隔壁に疑似漏れ素子を設ける。そして、外部試験空間の漏れ着目物質が、疑似漏れ素子の漏れ孔を通して内部試験空間へ漏れる疑似漏れ流量を数日〜数ヶ月かけて測定する。当該疑似漏れ流量は、漏れ孔のサイズ(流路断面積及び流路長さ)や、内外の試験空間における漏れ着目物質の濃度差や温度、気圧などに依存する。該疑似漏れ流量の測定結果から品質保持限界の許容漏れ流量を算出して、該許容漏れを発生させる標準疑似漏れ素子を作製する。該標準疑似漏れ素子を用いて密封性評価の閾値を設定し、該閾値を用いて実際の検査対象に対する密封性評価を行なっている。
特開2017−215310号公報 国際公開WO2017/208543
前掲特許文献1の試験槽において、外部試験環境の漏れ着目物質が疑似漏れ素子を通して内部試験環境へ漏れると、外部試験環境においては漏れ着目物質濃度が下がり、内部試験環境においては漏れ着目物質濃度が上がる。したがって、時間の経過に伴って、漏れ着目物質の漏れ流量が低下する。低下度合は、外部試験環境及び内部試験環境の内容積などに依存する。このため、数日〜数ヶ月の試験期間経過後における内部試験環境の漏れ着目物質濃度を単純に前記試験期間で除しても、その値がそのまま疑似漏れ素子の疑似漏れ特性を表わしているとは言い切れず、漏れ孔サイズと漏れ着目物質の漏れ量が一義的に対応しているとは言い切れない。また、実際の検査対象の内部空間においては、薬剤などの内容物に漏れ着目物質濃度が吸着・吸収されることで漏れ着目物質濃度があまり上がらないことも有り得る。
本発明は、かかる事情に鑑み、疑似漏れ素子の疑似漏れを適確に測定して、密封性評価の信頼性を高めることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明方法は、検査対象の密封性評価のための疑似漏れを試験する方法であって、
前記検査対象の外部環境に対応する外部試験空間と、前記検査対象の内部環境に対応する内部試験空間とを疑似漏れ素子の漏れ孔を介して連通させた状態におく工程と、
前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち一方の試験空間における漏れ着目物質を一定濃度に保つ工程と、
前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち他方の試験空間において前記漏れ着目物質を固定手段に固定させる工程と、
前記一方の試験空間から前記他方の試験空間への前記漏れ着目物質の漏れを測定する工程と、
を備えたことを特徴とする。
当該発明方法によれば、前記一方の試験空間においては漏れ着目物質濃度が高濃度かつ一定に保持される。前記他方の試験空間においては漏れ着目物質の固定によって該漏れ着目物質の濃度が低く保持される。これによって、内外の試験空間の漏れ着目物質濃度に一定の差が形成される。したがって、漏れ着目物質が、高濃度側(一方)の試験空間から疑似漏れ素子の漏れ孔を通って低濃度側(他方)の試験空間へ拡散され、しかもその流量変化は繰り返し試験を行っても毎回ほぼ一定に維持される。よって、疑似漏れ素子の疑似漏れを適確に測定できる。測定した疑似漏れ流量は漏れ孔サイズと一義的に対応する。したがって、例えば、該疑似漏れ流量の測定結果から算出される品質保持限界の許容漏れ値の精度が高まり、該許容漏れを発生させる標準疑似漏れ素子の信頼度が高まり、ひいては、密封性評価の信頼性が高まる。
前記固定は、前記漏れ着目物質の吸着、吸収を含む。前記固定は、物理的な固定(吸着など)でもよく、化学変化を伴う化学的な固定でもよい。
前記測定工程では、前記固定手段の質量変化を測定することが好ましい。
前記固定手段の質量変化分は、実質的に前記固定手段に固定された漏れ着目物質の質量に相当する。したがって、前記質量変化を測定することで、漏れ着目物質の漏れ流量を質量変化として取得できる。
前記疑似漏れ素子を外部に臨むように設けるとともに内部に前記固定手段を設けた検査対象を、外部試験空間となる試験槽に収容し、
前記測定工程では、前記検査対象の質量変化を測定することがより好ましい。
この場合、試験槽の内壁と検査対象の外面との間の空間が前記外部試験空間となり、検査対象の内部空間が前記内部試験空間となる。そして、検査対象が密封欠陥部を有しているのと同等の状況で疑似漏れを起こすことができる。
前記疑似漏れ素子を設けた検査対象の質量増加分は実質的に前記固定手段の質量増加分に相当し、前記固定手段の質量増加分は前記固定手段により固定された漏れ着目物質の質量に相当する。したがって、前記検査対象の質量変化測定によって、漏れ着目物質の漏れ流量を測定できる。固定手段を検査対象の内部から取り出すことなく、実質的に固定手段の質量増加分を測定できる。
前記固定手段を、前記他方の試験空間における前記疑似漏れ素子の近傍部と遠隔部のうち少なくとも近傍部に配置しておくことが好ましい。
これによって、疑似漏れ素子の漏れ孔の両端間において漏れ着目物質の濃度差を確実に形成でき、前記漏れ孔を通して外部試験空間から内部試験空間への漏れ着目物質の流れ(拡散)を確実に形成することができる。よって、疑似漏れ素子の漏れ特性を確実に評価できる。
本発明装置は、検査対象の密封性評価のための疑似漏れを試験する装置であって、
前記検査対象の外部環境に対応する外部試験空間を画成する試験槽と、
前記検査対象の内部環境に対応する内部試験空間と前記外部試験空間とを連通する漏れ孔を有する疑似漏れ素子と、
前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち一方の試験空間における漏れ着目物質を一定濃度に保つ濃度保持手段と、
前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち他方の試験空間に設けられ、前記漏れ着目物質を固定する固定手段と、
前記一方の試験空間から前記他方の試験空間への前記漏れ着目物質の漏れを測定する測定手段と、
を備えたことを特徴とする。
当該発明装置によれば、漏れ着目物質が、高濃度側(一方)の試験空間から疑似漏れ素子の漏れ孔を通って低濃度側(他方)の試験空間へ拡散され、しかもその流量が試験期間中、安定して維持される。よって、疑似漏れ素子の疑似漏れを繰り返し性良く適確に測定できる。ひいては、密封性評価の信頼性が高まる。
前記固定手段が、前記漏れ着目物質を吸着する吸着剤又は吸収する吸収剤を含むことが好ましい。
吸収とは、漏れ着目物質が吸収剤の内部に入り込んで出てこなくなることを言う。
吸着とは、漏れ着目物質が吸着剤の表面にくっ付いて離れなくなることを言う。
前記測定手段が、前記固定手段の重量を測定する重量計を含むことが好ましい。前記固定手段の質量増加分は、実質的に前記固定手段に固定された漏れ着目物質の質量に相当するから、重量計によって前記質量増加を測定することで、漏れ着目物質の漏れ流量を取得できる。固定手段を検査対象内に収容して疑似漏れ試験を行ない、検査対象の質量増加を重量計で測定してもよい。
本発明によれば、疑似漏れ素子の疑似漏れを適確に測定し、ひいては密封性評価の信頼性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る疑似漏れ試験装置を疑似漏れ工程の状態で示す解説正面断面図である。 図2は、疑似漏れ素子の一例を示す断面図である。 図3は、図1の円部IIIの拡大断面図である。 図4は、前記疑似漏れ試験装置の測定手段を測定工程状態で示す解説正面断面図である。 図5は、標準疑似漏れ素子の一例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態における検査対象9は、例えばバイアル瓶である。一般にバイアル瓶には薬剤や化学品が封入される。本実施形態の最終目的は、検査対象9の密封性評価である。具体的には、外部雰囲気から検査対象9の内部への漏れ着目物質の侵入(漏れ)度合が許容範囲か否かを検査する。
もちろん、本発明における検査対象はバイアル瓶に限らず、ブリスター包装体、目薬容器、ガソリンタンク、エンジン部品、電子部品、その他密封性を要するあらゆる物に適用できる。
漏れ着目物質としては、検査対象9の内容物(薬剤など)の品質に影響を与える物質であり、例えば水蒸気であるが、これに限られず、酸素、空気、水素その他のガスであってもよく、さらには細菌などであってもよい。
漏れ着目物質は一種類に限られない。例えば、酸素及び水蒸気など、複数成分を漏れ着目物質として設定してもよい。
図1は、前記密封性評価のための疑似漏れ測定を行なう疑似漏れ試験装置10を示したものである。疑似漏れ試験装置10は、試験槽11と、疑似漏れ検査対象19を備えている。試験槽11は、恒温恒湿槽によって構成されている。試験槽11の内部に疑似漏れ検査対象19が収容されている。
図1に示すように、疑似漏れ検査対象19は、1の検査対象9に疑似漏れ素子30を装着したものである。図2に示すように、疑似漏れ素子30は、環状のシール材31と、オリフィス板32と、フィルタ33,34を有し、全体として例えば円形になっている。
なお、図において、疑似漏れ素子30の各構成要素の厚さは、疑似漏れ素子30の直径に対して誇張されている。
シール材31は、樹脂製の環状の基材31aと、該基材31aの裏面(図2において下面)に設けられた粘着層31bを含む。シール材31の径方向内側部分の粘着層31bにオリフィス板32の外周部が貼り付けられている。オリフィス板32の材質は金属でもよく樹脂でもよい。オリフィス板32の前記外周部より内側の部分は、シール材31の中心穴31cの内側に配置されている。オリフィス板32の中央部にオリフィス状の漏れ孔32a(ピンホール)が形成されている。漏れ孔32aのサイズ、特に内直径D32aは厳密に管理されている。疑似漏れ素子30は、規定の温度及び圧力条件下において漏れ孔32aから規定の漏れを発生させる。
オリフィス板32の表側面(図2において上面)には接着層35を介してフィルタ33が貼り付けられている。オリフィス板32の裏側面(図2において下面)には接着層36を介してフィルタ34が貼り付けられている。フィルタ33,34によって漏れ孔32aの両端が覆われている。これによって漏れ孔32aの詰まりを防止できる。
なお、2つのフィルタ33,34のうち例えば裏側フィルタ34は、疑似漏れ素子30を検査対象9に取付けるのに邪魔になる場合、省略してもよい。
図1に示すように、疑似漏れ素子30は、バイアル瓶からなる検査対象9の例えば蓋9bに取り付けられている。図3に示すように、蓋9bには連通穴9c(取付穴)を形成しておく。連通穴9cは、漏れ孔32aより大径である。
図3に示すように、前記連通穴9cを覆うようにして、疑似漏れ素子30を蓋9bの表側面に被せる。オリフィス板32より外周側のシール材31を蓋9bに貼り付ける。これによって、疑似漏れ素子30が検査対象9の外部に臨むように設けられている。漏れ孔32aが、裏側(図3において下側)のフィルタ34を介して連通穴9cひいては検査対象9の内部に連なっている。
シール材31によって、オリフィス板32の外周と蓋9bひいては検査対象9との間が気密にシールされている。
なお、検査対象9における疑似漏れ素子30を取り付ける箇所の形状によっては、シール材31にヒダが出来たり、シール材31と検査対象9との間に隙間が出来たりする場合がある。そのような場合でも、オリフィス板32の外周と検査対象9との間のシール性を確保するために、図3の二点鎖線にて示すように、シール材31の外周縁と検査対象9の外面との間に粘性シール剤37を塗布してもよい。
試験槽11と疑似漏れ検査対象19とによって外部試験空間11a(一方の試験空間)が画成されている。詳しくは、試験槽11の内壁と疑似漏れ検査対象19の外表面との間の槽内空間が、外部試験空間11aとなっている。外部試験空間11aは、検査対象9の外部環境に対応する。検査対象9内(内部環境)は、内部試験空間19a(他方の試験空間)となっている。
内部試験空間19aと外部試験空間11aとが、検査対象9の躯体によって隔てられている。かつ内部試験空間19aと外部試験空間11aとが漏れ孔32aを介して連通されている。
外部試験空間11aの雰囲気ガスには一定濃度の漏れ着目物質が含まれている。
試験槽11には濃度保持手段15が接続されている。濃度保持手段15は、濃度センサ15cと、濃度制御部15aと、供給部15bを含む。濃度センサ15cは、外部試験空間11aにおける漏れ着目物質の濃度を検出する。供給部15bは、外部試験空間11aに漏れ着目物質を補給する。濃度制御部15aは、濃度センサ15cによる検出濃度に基づいて、供給部15bからの補給量を制御する。
漏れ着目物質が水蒸気である場合、恒温恒湿槽からなる試験槽11における恒湿機能部が、前記濃度保持手段15として提供されている。外部試験空間11aは、一定温度下で一定湿度に保持されている。
図1に示すように、内部試験空間19aには固定手段12が収容されている。固定手段12は、漏れ着目物質を吸着したり吸収したりすることで、空間を浮遊しないよう固定する。固定手段12は、漏れ着目物質を吸着する吸着剤又は吸収する吸収剤によって構成されている。物理的に固定してもよく化学的に固定してもよい。化学的固定とは、漏れ着目物質の化学変化を伴う固定を言う。
漏れ着目物質が水蒸気である場合、固定手段12として、塩化カルシウム、シリカゲル、ゼオライトなどの乾燥剤を用いるとよい。
漏れ着目物質が水素である場合、固定手段12として水素吸蔵合金を用いるとよい。
固定手段12は、比表面積が出来るだけ大きいことが好ましく、多孔質や粉状であることが好ましい。固定手段12が漏れ着目物質を固定可能な容量は、疑似漏れ試験期間中に内部試験空間19aに浸入する漏れ着目物質の総量より大きいことが好ましい。
好ましくは、固定手段12は、内部試験空間19aにおける上側部すなわち疑似漏れ素子30の近傍部と、下側部すなわち遠隔部とのうち、少なくとも近傍部に配置されている。近傍部だけに配置する場合、内部試験空間19aの下側部にスペーサ(図示省略)を設けて、該スペーサ上に固定手段12を配置することが好ましい。
固定手段12と漏れ孔32aとの間の距離D12は、検査対象9又は試験槽11の大きさにも依るが、好ましくはD12=数μm〜数cmである。検査対象9がバイアル瓶などの筒形状である場合、該筒形状の検査対象9の内直径をDとすると、下式1の関係が満たされることが好ましい。
32a<D12<D (1)
図4に示すように、更に疑似漏れ試験装置10は、測定手段13を構成要素として含む。測定手段13は、重量計によって構成され、より好ましくは電子天秤によって構成されている。
前記の疑似漏れ試験装置10によって次のようにして疑似漏れ測定を行ない、更には検査対象9の密封性評価を行なう。
固定手段12及び疑似漏れ素子30を設けた疑似漏れ検査対象19の初期重量を測定手段13によってあらかじめ測定しておく。
好ましくは、固定手段12の収容前ひいては疑似漏れ試験開始前の内部試験空間19aの漏れ着目物質濃度は十分に低くしておく。
<疑似漏れ試験>
疑似漏れ検査対象19を試験槽11に収容して、試験槽11を密閉する。
好ましくは、複数(図1では1つだけ図示)の試験槽11を用意する。各試験槽11に疑似漏れ検査対象19を収容する。これら疑似漏れ検査対象19の疑似漏れ素子30の漏れ孔32aの大きさを互いに異ならせる。
試験期間は、例えば数日〜数ヶ月である。
試験期間中、濃度保持手段15を常時稼働させる。
試験槽11においては、外部試験空間11aと内部試験空間19aとの間における漏れ着目物質の濃度差によって、外部試験空間11aの漏れ着目物質が漏れ孔32aを通って内部試験空間19aへ拡散する。
これに伴い、外部試験空間11aにおける漏れ着目物質の濃度が低下する。該濃度低下が濃度センサ15cによって検知され、検知情報が濃度制御部15aに入力される。濃度制御部15aは、前記検知情報に応じて供給部15bを操作して、漏れ着目物質を供給部15bから外部試験空間11aへ補給させる。これによって、外部試験空間11aにおける漏れ着目物質の濃度が一定に保持される。
内部試験空間19aにおいては、漏れ孔32aから入って来た漏れ着目物質が固定手段12に固定される。したがって、内部試験空間19aを浮遊する漏れ着目物質の濃度は、試験開始前と同等の低濃度に維持される。よって、外部試験空間11aと内部試験空間19aとの間における漏れ着目物質の濃度差がほぼ一定に保持される。この結果、疑似漏れ素子30の漏れ孔32aを通して漏れる漏れ着目物質の漏れ流量を、試験期間中ほぼ一定に保持できる。
或いは、薬剤などの内容物に漏れ着目物質濃度が吸着・吸収される状態を疑似的に作ることが出来る。
固定手段12を、内部試験空間19aにおける疑似漏れ素子30の近くに偏って配置しておくことによって、漏れ孔32aの両端間において漏れ着目物質の濃度差を確実に形成でき、前記漏れを確実に起こさせることができる。
疑似漏れ素子30を付けた疑似漏れ検査対象19を用いることで、実際の検査対象9が密封欠陥部を有しているのと同等の状況で疑似漏れを起こすことができる。
疑似漏れ検査対象19内に固定手段12を配置することで、実際の検査対象9の内容物が漏れ着目物質を吸着又は吸収するのと同等の状況で疑似漏れ流量の測定を行なうことができる。
<測定工程>
図4に示すように、疑似漏れ試験期間が終了したら、疑似漏れ検査対象19を試験槽11から取り出す。該疑似漏れ検査対象19を、固定手段12及び疑似漏れ素子30が設けられた状態のまま測定手段13によって重量測定する。好ましくは測定値の浮力補正を行なう。
当該測定重量から前記初期重量を減じた値が、試験期間中に外部試験空間11aから内部試験空間19aに漏れた漏れ着目物質の総重量に相当する。これによって、単位時間あたりの疑似漏れ流量が算出される。該疑似漏れ流量の算出値は、試験期間中における前記ほぼ一定に保持された実際の漏れ流量とほぼ一致しており、疑似漏れ素子30の漏れ孔32aのサイズと一義的に対応し、ないしは疑似漏れ素子30の漏れ特性を適確に反映した値となる。
好ましくは、複数の試験槽11で試験を行なうことで、複数の漏れ孔サイズに対応する疑似漏れ流量のデータテーブルを取得する。
前記疑似漏れ流量の算出値と、漏れ孔サイズと、疑似漏れ試験期間と、検査対象9の内容物(薬剤など)の品質保証期間と、該内容物の漏れ着目物質に対する最大許容量などから、内容物の品質保持のために許容される漏れ孔の最大サイズ(以下「許容漏れ孔サイズ」と称す)が求まる。
前述したように、疑似漏れ流量の算出値と漏れ孔サイズとは対応関係性が高いから、許容漏れ孔サイズの算出精度を高めることができる。
好ましくは、複数の疑似漏れ流量の算出値及び漏れ孔サイズのデータテーブルを用いることで、許容漏れ孔サイズの算出精度を一層高めることができる。
続いて、図5に示すように、前記許容漏れ孔サイズ(内直径D32a=Ds)の漏れ孔32aを有する疑似漏れ素子(以下「標準疑似漏れ素子30S」と称す)を作製する。許容漏れ孔サイズの算出精度が高いから、標準疑似漏れ素子30Sの信頼度を高めることができる。なお、標準疑似漏れ素子30Sの構造は、前記疑似漏れ試験工程における疑似漏れ素子30の構造と同じである。
該標準疑似漏れ素子30Sによって漏れ判定の閾値を設定し、該閾値に基づいて実際の検査対象9に対して漏れ判定等の定量的な密封性評価を行なう(特許文献1参照)。標準疑似漏れ素子30Sの信頼度が高いから、閾値の信頼度も高い。ひいては、密封性評価の信頼性を高めることができる。
標準疑似漏れ素子30Sは、閾値設定の他、エアリークテスタなどの漏れ検査装置の較正にも利用できる(特許文献2参照)。標準疑似漏れ素子30Sの信頼度が高いから、較正の信頼性を高めることができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、疑似漏れ素子30,30Sとして、オリフィス(ピンホール)に限られず、キャピラリ、マイクロピペットなどを用いてもよい。
試験槽11に検査対象9を収容するのに代えて、試験槽11内に隔壁を設けることで、該隔壁によって試験槽11内部を外部試験空間11aと内部試験空間19aとに仕切ってもよい。
内部試験空間19aが高濃度側(一方)の試験空間となり、外部試験空間11aが低濃度(他方)の試験空間となっていてもよい。すなわち、内部試験空間19aにおける漏れ着目物質の濃度を外部試験空間11aにおける漏れ着目物質の濃度より高く設定し、漏れ孔32aを通して、内部試験空間19aから外部試験空間11aへの漏れ着目物質の漏れを生じさせて、該漏れを測定してもよい。濃度保持手段15が内部試験空間19aに接続され、該濃度保持手段15によって内部試験空間19aにおける漏れ着目物質の濃度を一定の高濃度に保持してもよい。固定手段12を外部試験空間11aに設けてもよい。
例えば、バイアル瓶中の薬剤成分やガソリンタンク中のガソリン等、検査対象内から特定の漏れ着目物質が外部へ漏れるのを評価してもよい。
本発明は、例えば医薬品などを収容したバイアル瓶やPTP包装体の密封性評価に適用できる。
9 検査対象
9b 蓋
9c 連通穴
10 疑似漏れ試験装置
11 試験槽
11a 外部試験空間(一方の試験空間)
12 固定手段
13 測定手段
19 疑似漏れ検査対象
19a 内部試験空間(他方の試験空間)
15 濃度保持手段
15a 濃度制御部
15b 供給部
15c 濃度センサ
30 疑似漏れ素子
31 シール材
31b 粘着層
32 オリフィス板
32a 漏れ孔
33,34 フィルタ
35,36 接着層
12 固定手段と漏れ孔との間の距離

Claims (7)

  1. 検査対象の密封性評価のための疑似漏れを試験する方法であって、
    前記検査対象の外部環境に対応する外部試験空間と、前記検査対象の内部環境に対応する内部試験空間とを疑似漏れ素子の漏れ孔を介して連通させた状態におく工程と、
    前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち一方の試験空間における漏れ着目物質を一定濃度に保つ工程と、
    前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち他方の試験空間において前記漏れ着目物質を固定手段に固定させる工程と、
    前記一方の試験空間から前記他方の試験空間への前記漏れ着目物質の漏れを測定する工程と、
    を備えたことを特徴とする疑似漏れ試験方法。
  2. 前記測定工程では、前記固定手段の質量変化を測定することを特徴とする請求項1に記載の疑似漏れ試験方法。
  3. 前記疑似漏れ素子を外部に臨むように設けるとともに内部に前記固定手段を設けた検査対象を、外部試験空間となる試験槽に収容し、
    前記測定工程では、前記検査対象の質量変化を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の疑似漏れ試験方法。
  4. 前記固定手段を、前記他方の試験空間における前記疑似漏れ素子の近傍部と遠隔部のうち少なくとも近傍部に配置しておくことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の疑似漏れ試験方法。
  5. 検査対象の密封性評価のための疑似漏れを試験する装置であって、
    前記検査対象の外部環境に対応する外部試験空間を画成する試験槽と、
    前記検査対象の内部環境に対応する内部試験空間と前記外部試験空間とを連通する漏れ孔を有する疑似漏れ素子と、
    前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち一方の試験空間における漏れ着目物質を一定濃度に保つ濃度保持手段と、
    前記外部試験空間と前記内部試験空間のうち他方の試験空間に設けられ、前記漏れ着目物質を固定する固定手段と、
    前記一方の試験空間から前記他方の試験空間への前記漏れ着目物質の漏れを測定する測定手段と、
    を備えたことを特徴とする疑似漏れ試験装置。
  6. 前記固定手段が、前記漏れ着目物質を吸着する吸着剤又は吸収する吸収剤を含むことを特徴とする請求項5に記載の疑似漏れ試験装置。
  7. 前記測定手段が、前記固定手段の重量を測定する重量計を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の疑似漏れ試験装置。
JP2018090401A 2018-05-09 2018-05-09 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置 Pending JP2019196952A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018090401A JP2019196952A (ja) 2018-05-09 2018-05-09 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置
JP2022161632A JP7462006B2 (ja) 2018-05-09 2022-10-06 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018090401A JP2019196952A (ja) 2018-05-09 2018-05-09 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022161632A Division JP7462006B2 (ja) 2018-05-09 2022-10-06 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019196952A true JP2019196952A (ja) 2019-11-14

Family

ID=68537945

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018090401A Pending JP2019196952A (ja) 2018-05-09 2018-05-09 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置
JP2022161632A Active JP7462006B2 (ja) 2018-05-09 2022-10-06 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022161632A Active JP7462006B2 (ja) 2018-05-09 2022-10-06 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2019196952A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11194082A (ja) * 1998-01-05 1999-07-21 Kett Electric Lab 気体試料用水分計
JP2002267521A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd メンブレンタンク、及び、アンモニアリーク試験方法
JP2005009967A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Horiba Ltd 缶詰のリーク試験方法
US20080307858A1 (en) * 2005-02-28 2008-12-18 Advanced Technology Materials, Inc. Apparatus and Process for Leak-Testing and Qualification of Fluid Dispensing Vessels
JP2009544930A (ja) * 2005-07-27 2009-12-17 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 密封容器の透過率を検査する方法
JP2017215310A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 株式会社フクダ 密封性評価方法、並びにコンダクタンス試験方法及び試験装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5402103B2 (ja) 2009-03-09 2014-01-29 凸版印刷株式会社 ガス透過度測定装置
JP6649646B2 (ja) 2016-04-05 2020-02-19 国立研究開発法人産業技術総合研究所 液体用流量計校正装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11194082A (ja) * 1998-01-05 1999-07-21 Kett Electric Lab 気体試料用水分計
JP2002267521A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd メンブレンタンク、及び、アンモニアリーク試験方法
JP2005009967A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Horiba Ltd 缶詰のリーク試験方法
US20080307858A1 (en) * 2005-02-28 2008-12-18 Advanced Technology Materials, Inc. Apparatus and Process for Leak-Testing and Qualification of Fluid Dispensing Vessels
JP2009544930A (ja) * 2005-07-27 2009-12-17 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 密封容器の透過率を検査する方法
JP2017215310A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 株式会社フクダ 密封性評価方法、並びにコンダクタンス試験方法及び試験装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022173580A (ja) 2022-11-18
JP7462006B2 (ja) 2024-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040040372A1 (en) Method for determining the permeation of gases into or out of plastic packages and for determination of shelf-life with respect to gas permeation
US6640615B1 (en) System for determining the integrity of a package or packaging material based on its transmission of a test gas
RU2005129926A (ru) Способ и система для детектирования утечек в электронных устройствах
US9188501B2 (en) Method for testing the tightness of water conducting components in a housing
CN111551476B (zh) 基于压差法的气体渗透性能测试系统及方法
JPH10185752A (ja) 密封体の漏れ検査方法および装置
JP2017215310A (ja) 密封性評価方法、並びにコンダクタンス試験方法及び試験装置
CN104614496B (zh) 一种甲醛吸附测试舱
CN101151514A (zh) 用于流体分配容器的泄漏测试和鉴定的设备及方法
JP7462006B2 (ja) 密封性評価のための疑似漏れ試験方法及び疑似漏れ試験装置
JP5734109B2 (ja) 測定装置および測定方法
Schlick‐Hasper et al. Industrial leak testing of dangerous goods packagings
US20140247062A1 (en) Device and method to measure the permeation rate of a packaging
JP7165727B2 (ja) 密封性評価方法等
US7043966B2 (en) Quality control systems for detecting leaks of gaseous or liquid materials from closed containers
US10308414B2 (en) Method and system for calculating a suitability indicator
CN111238730A (zh) 标准容器的制造方法、仪器性能的检验方法及标准容器
ES2338215T3 (es) Sistema para la comprobacion de sistemas, los cuales a su vez sirven para la comprobacion de la estanqueidad de un cuerpo hueco.
KR102586276B1 (ko) 휴대용 포장 누출 시험기
JP4010451B2 (ja) 高濃度ガス測定用のアダプタ
GB2151784A (en) Temperature indication
RU82335U1 (ru) Универсальное устройство поверки газоаналитических приборов на местах их установки в рабочей зоне объектов по ухо
JPH0464572B2 (ja)
Lvovsky et al. Aerospace Payloads Leak Test Methodology
CN116907755A (zh) 用于泄漏检测和预先模拟检测的检测方法和气体检漏系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220325

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220726