JP2019194467A - 沈下板を有する蓄気板構造 - Google Patents

Abstract

【課題】マイクロポンプが起動すると、気圧、流量や流速等の信号を変換して出力する機能を素早く提供することが可能な沈下板を有する蓄気板構造を提供する。【解決手段】本発明に係る沈下板を有する蓄気板構造は、マイクロポンプ内に配置され、前記蓄気板は、外枠体と、沈下板と、前記外枠体と前記沈下板との間に介在して連結する複数の湾曲接続部材と、を含む。前記沈下板は、その一側面に突出部を有し、前記複数の湾曲接続部材は、前記外枠体と前記沈下板とに連結され、前記外枠体と前記沈下板との間に複数のスルーホールを有し、前記沈下板は、湾曲した弧状の前記複数の湾曲接続部材により、前記外枠体と前記沈下板との間に蓄気室が形成されるように、所定の距離だけ沈下する。【選択図】図１

Description

本発明は、蓄気板に関し、特に、マイクロポンプに用いられ、マイクロポンプが起動すると、気圧、流量や流速等の信号を変換して出力する機能を素早く提供できる蓄気板に関する。

従来のマイクロポンプは、スマートフォン、血圧計や燃料電池等に用いられ、起動時に気圧、流量や流速等の信号を変換して出力する機能を提供できることが知られている。

従来のマイクロポンプは、内部に圧電アクチュエータが配置される。圧電アクチュエータの一側面には、セラミック圧電片と、第１の絶縁片と、電極片と、第２絶縁片と、集気板とが順に配置される。圧電アクチュエータの他側面には、共振片と、吸気板とが順に配置される。上記圧電アクチュエータは、外枠をさらに備え、外枠は、複数のブラケットを介してサスペンション板に接続される。したがって、圧電アクチュエータは、マイクロポンプが起動すると、セラミック圧電片の振動によって駆動されることで、圧電アクチュエータのサスペンション板に変形量を発生させ、気圧、流量や流速等の信号を変換して出力する機能を提供できる。

しかしながら、圧電アクチュエータの外枠とサスペンション板とが同じ水平面に位置するため、外枠とサスペンション板との間に気流を蓄えることができない。また、圧電アクチュエータのサスペンション板は、金属材料に含まれる成分が偏在するため、その変形量がわずか７μｍ〜１５μｍである。そのため、マイクロポンプは、起動時に気圧、流量や流速等の信号の変換出力を迅速に提供することができず、気圧、流量や流速等の信号の変換出力を提供するまでの時間が遅れるため、運用上問題になる。

本発明は、上記の従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、その主な目的は、マイクロポンプが起動すると、気圧、流量や流速等の信号の変換出力を迅速に提供するように、蓄気板に若干の気流を予め蓄積させる沈下板を有する蓄気板構造を提供することにある。

本発明のその他の目的は、蓄気板が最良の変形量及び蓄気量を有するように、沈下板の沈下した距離が湾曲接続部材の湾曲度合いによって調整可能な沈下板を有する蓄気板構造を提供することにある。

上記目的を達成するため、本発明に係る沈下板を有する蓄気板構造は、マイクロポンプ内に配置され、前記蓄気板は、外枠体と、沈下板と、前記外枠体と前記沈下板との間に介在して連結する複数の湾曲接続部材と、を含む。前記沈下板は、その一側面に突出部を有し、前記複数の湾曲接続部材は、前記外枠体と前記沈下板とに連結され、前記外枠体と前記沈下板との間に複数のスルーホールを有し、前記沈下板は、湾曲した弧状の前記複数の湾曲接続部材により、前記外枠体と前記沈下板との間に蓄気室が形成されるように、所定の距離だけ沈下する。

本発明の一実施形態において、前記外枠体には、電極ピンが凸設され、前記電極ピンは、前記蓄気板及び前記マイクロポンプが配置される際に、外部の電源に連結されるように、前記マイクロポンプの外部に延びている。

本発明の一実施形態において、前記外枠体は、方形の枠体である。

前記所定の距離は、−１０μｍ〜２０μｍである。

本発明の一実施形態において、前記所定の距離は、１５μｍである。

本発明の一実施形態において、前記沈下板の沈下した前記所定の距離は、前記複数の湾曲接続部材の湾曲度合いによって調整される。

本発明の一実施形態において、前記沈下板は、方形の板体である。

本発明の一実施形態において、前記複数の湾曲接続部材は、連結ロッド又は連結片である。

本発明の一実施形態において、前記複数の湾曲接続部材は、前記外枠体と前記沈下板の４辺との間に介在して連結する。

本発明の一実施形態において、前記蓄気板の材質は、ステンレススチールである。

本発明に係る蓄気板構造の背面の外観を示す斜視概略図である。 本発明に係る蓄気板構造の正面の外観を示す斜視概略図である。 本発明に係る蓄気板構造を示す側断面概略図である。 本発明に係る蓄気板構造及びマイクロポンプが配置される際の動作を示す側断面概略図である。

本発明の技術内容及び詳細な説明について、図面を参照して以下に説明する。

図１は、本発明に係る蓄気板構造の背面の外観を示す斜視概略図である。図２は、本発明に係る蓄気板構造の正面の外観を示す斜視概略図である。図３は、本発明に係る蓄気板構造を示す側断面概略図である。図１〜図３を参照すると、本発明は、沈下板を有する蓄気板構造であって、蓄気板１０は、外枠体１と、沈下板２と、複数の湾曲接続部材３との一体形成された構造を含み、マイクロポンプの内部に配置するためにプレス加工又はエッチング技術によって製造され、その材質がステンレススチールであってもよいが、これに限定されない。蓄気板１０は、マイクロポンプが起動すると、気圧、流量及び流速等の信号を変換して出力する機能を素早く提供することができる。

外枠体１は、集気板と吸気板との間で沈下板２を作動させるように、従来のマイクロポンプ（図示せず）の集気板と吸気板との間に組み込み接続される。また、外枠体１には、電極ピン１１が凸設される。電極ピン１１は、蓄気板１０及びマイクロポンプが配置されて使用される際に、外部の電源に連結されるように、マイクロポンプ組接の外部に延びることで、必要な電力を提供する。また、外枠体１は、蓄気板１０の第１平面でもある。本図において、外枠体１は、方形の枠体である。

沈下板２は、沈下板２と外枠体１との間に複数のスルーホール４が形成されるように、湾曲接続部材３を介して外枠体１に連結される。また、沈下板２は、その一側面に突出部２１を有している。突出部２１は、沈下板２及び吸気板が配置される際に、吸気板の気流流路の凹部（図示せず）に位置している。また、沈下板２は、蓄気板１０の第２平面を形成している。本図において、沈下板２は、方形の板体である。

これらの湾曲接続部材３は、外枠体１と沈下板２の４辺との間に介在して連結する。沈下板２は、これらの湾曲した弧状の湾曲接続部材３により、外枠体１と沈下板２との間に蓄気室５が形成されるように所定の距離だけ沈下している。蓄気室５は、気流を蓄える機能を有するので、従来のマイクロポンプに配置されて使用される場合、蓄気板１０は、予め気流を蓄積することができる。これにより、マイクロポンプが起動されると、気圧、流量や流速等の信号の変換出力を迅速に提供することができる。本図において、湾曲接続部材３は、連結ロッド又は連結片であってもよいが、これらに限定されない。

図３は、本発明に係る蓄気板構造を示す側断面概略図である。図に示すように、本発明の蓄気板１０は、湾曲接続部材３により外枠体１と沈下板２とを連結することで、沈下板２が所定の距離Ｄだけ沈下して蓄気室５を形成する。所定の距離Ｄは、−１０μｍ≦Ｄ≦２０μｍである。また、沈下板２の沈下した距離Ｄは、湾曲接続部材３の湾曲度合いによって調整することができ、１５μｍであることが好ましい。

このため、沈下板２の蓄気室５が気流を蓄える機能を有するので、マイクロポンプが起動する際に気圧、流量や流速等の信号の変換出力を迅速に提供することができる。

図４は、本発明に係る蓄気板構造及びマイクロポンプが配置される際の動作を示す側断面概略図である。図に示すように、本発明の蓄気板１０及び従来のマイクロポンプが配置されて使用される際に、蓄気板１０の一側面には、セラミック圧電片と、第１の絶縁片と、電極片と、第２絶縁片と、集気板とが順に配置されている。蓄気板１０の他側面（突出部２１を有する側）には、共振片と、吸気板とが順に配置されている。マイクロポンプのセラミック圧電片、第１の絶縁片、電極片、第２絶縁片、及び共振片は従来技術であり、異なる構造で構成されたマイクロポンプに配置される場合、蓄気板１０の配置が異なる。したがって、本図に示すマイクロポンプ２０と蓄気板１０とが配置された簡単な構成のみを例示して説明する。

本発明の蓄気板１０がマイクロポンプ２０の内部に配置される場合、マイクロポンプ２０は、入力口２０１及び出力口２０２を有する。蓄気板１０の外枠体の電極ピン１１によって電源をオンにした後、セラミック圧電片（図示せず）を振動させて蓄気板１０の沈下板２に変形量を発生させて湾曲する過程において、入力口２０１に位置する第１バルブシート２０３が開放され、第２バルブシート２０４が閉鎖されることで、外部の気流が入力口２０１からマイクロポンプ２０のチャンバ２０５に入る。蓄気板１０の沈下板２が元の状態（変形量なし）に戻したとき、第２バルブシート２０４が開放され、第１バルブシート２０３が閉鎖されることで、チャンバ２０５及び沈下板２の蓄気室５内の気流は、出力口２０２によって出力される。このようにして、マイクロポンプ２０は、上記動作を繰り返すことにより、気圧、流量や流速等の信号の変換出力を提供することができる。

蓄気板１０は、沈下板２によって形成された蓄気室５の設計により、マイクロポンプ２０が起動されていないとき、沈下板２の蓄気室５には既に若干の気流（気体）が存在しているので、マイクロポンプ２０が起動されると、空気圧、流量や流速等の信号を変換して出力する機能を素早く提供することができる。

さらに、蓄気板１０は、気流を蓄えて信号変換機能を有するため、スマートフォン、血圧計や燃料電池のマイクロポンプの蓄気板構造に適用することができる。

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明にあっては種々の変形が可能であって、かかる変形は、特許請求の範囲内に含まれる変形である限り本発明の技術的範囲に含まれる。

１０ 蓄気板
１ 外枠体
１１ 電極ピン
２ 沈下板
２１ 突出部
３ 湾曲接続部材
４ スルーホール
５ 蓄気室
２０ マイクロポンプ
２０１ 入力口
２０２ 出力口
２０３ 第１バルブシート
２０４ 第２バルブシート
２０５ チャンバ

Claims (10)

1. マイクロポンプ内に配置される沈下板を有する蓄気板構造であって、
   前記蓄気板は、外枠体と、前記沈下板と、前記外枠体と前記沈下板との間に介在して連結する複数の湾曲接続部材と、を含み、
   前記沈下板は、その一側面に突出部を有し、
   前記複数の湾曲接続部材は、前記外枠体と前記沈下板とに連結され、前記外枠体と前記沈下板との間に複数のスルーホールを有し、
   前記沈下板は、湾曲した弧状の前記複数の湾曲接続部材により、前記外枠体と前記沈下板との間に蓄気室が形成されるように、所定の距離だけ沈下することを特徴とする沈下板を有する蓄気板構造。
2. 前記外枠体には、電極ピンが凸設され、
   前記電極ピンは、前記蓄気板及び前記マイクロポンプが配置される際に、外部の電源に連結されるように、前記マイクロポンプの外部に延びていることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
3. 前記外枠体は、方形の枠体であることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
4. 前記所定の距離は、−１０μｍ〜２０μｍであることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
5. 前記所定の距離は、１５μｍであることを特徴とする請求項４に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
6. 前記沈下板の沈下した前記所定の距離は、前記複数の湾曲接続部材の湾曲度合いによって調整されることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
7. 前記沈下板は、方形の板体であることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
8. 前記複数の湾曲接続部材は、連結ロッド又は連結片であることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
9. 前記複数の湾曲接続部材は、前記外枠体と前記沈下板の４辺との間に介在して連結することを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。
10. 前記蓄気板の材質は、ステンレススチールであることを特徴とする請求項１に記載の沈下板を有する蓄気板構造。

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