JP2019193994A - 液体吐出ヘッドとその製造方法 - Google Patents

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将志 石川
圭祐 岡信
Keisuke Okashin
圭祐 岡信
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敬之 小野
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Abstract

【課題】支持部材に反りを生じたとしても、その支持部材に搭載される素子基板の高さを揃えつつ、液体供給口の狭窄や閉塞を抑制できる液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】支持部材1上に接着剤層5によって素子基板2が固定される液体吐出ヘッドの製造方法が、支持部材1に設けられた複数の基準点4a〜4cに基づいて支持部材1の厚さ方向に交差する方向に沿う仮想基準を設定するステップと、支持部材1における複数の測定点の各々から仮想基準までの高さに基づいて決定された厚さで、支持部材1に接着剤層5を形成するステップと、素子基板2を接着剤層5によって支持部材1に固定するステップと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出ヘッドとその製造方法に関する。
液体吐出装置には、特許文献1に開示されているように、素子基板(液体吐出デバイス)が並べて配置された液体吐出ヘッドを有するものがある。例えば、吐出する液体(インク)の色数に応じた数の素子基板を有する液体吐出ヘッドや、必要な長さや必要な吐出口数を、適度な長さおよび適度な吐出口数の素子基板を複数並べることによって実現した液体吐出ヘッドなどがある。特に、複数の素子基板が1列に並べて配置された液体吐出ヘッドは全長が長いため、記録媒体の記録領域の幅と同等以上の長さを有しており記録媒体の幅方向に移動しない、いわゆるページワイドタイプの液体吐出ヘッドとして好適に用いられる。ページワイドタイプの液体吐出ヘッドは、記録(画像形成)の高速化に有利であるという効果を奏する一方、各素子基板の位置精度が出力画像の品位に大きく影響する。そのため、複数の素子基板の高さを揃え、吐出した液体の着弾位置のずれを抑制することが望まれている。
特許文献2には、光通信装置において、基板の実装面と光素子の受光面または発光面との高さ方向の寸法を常に一定に保つ構成が開示されている。この特許文献2の技術を応用し、各素子基板を、荷重に対して変形する接合材(接着剤層)によって支持部材に固定することで、液体吐出ヘッドの支持部材の実装面と各素子基板の吐出口形成面との高さ方向の寸法を一定に保つことが考えられる。このように、高品位の画像を得るために複数の素子基板の高さを揃え、且つ液体の漏れを防ぐには、素子基板の公差と素子基板が搭載される支持部材の公差とを吸収可能な十分な厚さの接着剤層を用いる必要がある。その場合、十分な厚さの接着剤層が支持部材と素子基板との間に介在するため、素子基板は支持部材から間隔をおいて位置する。
特開2006−281736号公報 特開2011−033763号公報
支持部材は、液体の吐出方向に沿って反りが生じた形状で成形される場合がある。特に、寸法精度が高いセラミックや金属からなる支持部材に比べ、樹脂成形材料からなる支持部材は、その反りが大きくなりやすい。また、ページワイドタイプの長い液体吐出ヘッドでは、樹脂成形材料からなる支持部材が液体の吐出方向に大きく反ってしまう。このような支持部材に素子基板を強固に固定するためには、支持部材の反りに応じて従来よりも厚く接着剤を塗布しなければならない。しかし、長い支持部材には反りに伴う変形量が大きい部分と小さい部分とが存在するため、支持部材の変形量が相対的に小さい部分には接着剤が過剰に塗布されてしまう。その結果、支持部材の変形量が相対的に小さい部分では、接着剤層をより大幅に押し潰す必要があり、余分な接着剤が液体供給口に入りこんで狭窄や閉塞等の問題を生じる。
そこで本発明の目的は、支持部材に反りを生じたとしても、その支持部材に搭載される素子基板の高さを揃えつつ、液体供給口の狭窄や閉塞を抑制できる液体吐出ヘッドとその製造方法を提供することである。
本発明の、支持部材上に接着剤層によって素子基板が固定される液体吐出ヘッドの製造方法は、支持部材に設けられた複数の基準点に基づいて支持部材の厚さ方向に交差する方向に沿う仮想基準を設定するステップと、支持部材における複数の測定点の各々から仮想基準までの高さに基づいて決定された厚さで、支持部材に接着剤層を形成するステップと、素子基板を接着剤層によって支持部材に固定するステップと、を含む。
本発明の液体吐出ヘッドは、支持部材と、支持部材上に形成されている接着剤層と、接着剤層によって支持部材上に固定されている素子基板と、を含み、支持部材には、接着剤層の厚さを決定するための仮想基準を設定するための複数の基準点が設けられている。
本発明によると、支持部材に反りを生じたとしても、その支持部材に搭載される素子基板の高さを揃えつつ、液体供給口の狭窄や閉塞を抑制できる液体吐出ヘッドとその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の液体吐出ヘッドの斜視図および正面図である。 第1の実施形態の支持部材の斜視図および平面図と、反った状態を示す正面図である。 第1の実施形態の支持部材の仮想線および仮想基準線を示す平面図および正面図と、変形例の仮想線および仮想基準線を示す平面図である。 第1の実施形態の支持部材の接着剤塗布面および測定点を示す平面図である。 第1の実施形態の接着剤塗布工程を模式的に示す正面図である。 第1の実施形態の各単位領域から仮想基準線までの高さを示す正面図である。 第1の実施形態の支持部材の接着剤層形成状態を示す斜視図および正面図と、要部の拡大平面図である。 第1の実施形態の変形例の支持部材の仮想基準面の設定工程を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態の支持部材の正面図と要部の拡大正面図である。 本発明の第3の実施形態の支持部材の単位領域および測定点を示す平面図である。 第3の実施形態の各単位領域から仮想基準線までの高さを示す正面図と、支持部材の接着剤層形成状態を示す正面図および要部の拡大平面図である。 本発明の第4の実施形態の液体吐出ヘッドの斜視図である。 第4の実施形態の液体吐出ヘッドの正面図である。 第4の実施形態の電気配線基板の固定および屈曲の工程を示す側面図である。 第4の実施形態の電気配線基板の固定工程を示す正面図および正面断面図である。 第4の実施形態の液体吐出ヘッドの平面図と、変形例の平面図である。 第4の実施形態の接着剤層形成工程を示す正面図である。 第4の実施形態の液体吐出ヘッドの、電気配線基板の屈曲前の状態を示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態の電気配線基板の固定および屈曲の工程を示す側面図である。 本発明の第6の実施形態の電気配線基板の固定および屈曲の工程を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1(a)は本発明の第1の実施形態の液体吐出ヘッドの斜視図であり、図1(b)はその正面図である。この液体吐出ヘッドは、図示しない記録媒体の幅と同等以上の長さを有する支持部材(ベースプレート)1の上に、複数(図示されている例では3つ)の素子基板(液体吐出デバイス)2が1列に並べて配置された構成である。各素子基板2には液体吐出のための吐出口2aが設けられている。図示しないが、各素子基板2は、各吐出口2aにそれぞれ接続された複数の圧力室(図示せず)を内包しており、各圧力室の内部にはエネルギー発生素子(例えば発熱抵抗素子または圧電素子など)がそれぞれ配置されている。図2(a)は本実施形態の支持部材1の斜視図であり、図2(b)はその平面図である。図2(c)は反った状態の支持部材1を示す正面図である。支持部材1には、圧力室に接続されている液体供給路が形成され、その液体供給路の開口端部である液体供給口3が図2(a),2(b)に示されている。図示しない液体供給手段から支持部材1に供給された液体が、液体供給路の液体供給口3から圧力室に供給される。そして、エネルギー発生素子に駆動電力が供給されると、そのエネルギー発生素子が吐出エネルギー(例えば熱エネルギー)を発生し、吐出エネルギーを受けた圧力室内の液体が吐出口2aから外部に吐出する。外部に吐出した液体は記録媒体(例えば記録紙)に付着して、記録(画像形成)が行われる。
図2に示す支持部材1は樹脂成形材料(例えば熱硬化性樹脂)からなり、図1(a),1(b),2(c)に示すように、液体吐出方向の反りを生じ易い。この支持部材1には、素子基板2に液体を供給するための液体供給口3を含む液体供給路と、基準点4a〜4cとが形成されている。基準点4a〜4cは支持部材1の任意の位置に配置することができ、任意の高さに形成することができる。好ましくは、基準点4a〜4cは全て同じ高さの突起であり、支持部材1の長手方向において、支持部材1に形成されている複数の液体供給口3がなす列の両端よりも外側にそれぞれ位置している。一例としては、基準点4a,4bは、支持部材の長手方向において複数の液体供給口3のうちの最も外側(図面左側)の液体供給口3よりも外側(左側)で、支持部材1の短手方向において液体供給口3までの距離が互いに等しい位置にそれぞれ配置されている。すなわち、基準点4aから基準点4bまでの、支持部材1の短手方向の距離をLとすると、基準点4aから液体供給口3までの、支持部材1の短手方向の距離と、基準点4bから液体供給口3までの、支持部材1の短手方向の距離はいずれもL/2である。基準点4cは、支持部材の長手方向において複数の液体供給口3のうちの最も外側(図面右側)の液体供給口3よりも外側(右側)であって、支持部材1の短手方向の中心の位置に配置されている。この液体吐出ヘッドを液体吐出装置の本体(不図示)に装着した際に複数の素子基板2の高さが揃うこと、すなわち紙間距離が高精度で一定になることが望まれる。そのために、基準点4a〜4cは、液体吐出ヘッドを液体吐出装置の本体に装着する際の位置合わせ基準(本体基準)からの高さが高精度に管理されていることが好ましい。あるいは、基準点4a〜4c自体が本体基準であることがより好ましい。
支持部材上に、接着剤によって各素子基板2が接着されている。各素子基板2を接着する接着剤層5は、支持部材1の反りに対応した厚さに形成されており、各素子基板2の吐出口形成面、すなわち支持部材1に接合される面と反対側の面は、同一面内にそれぞれ位置している。従って、各素子基板2の吐出口形成面から記録媒体までの距離(紙間距離)が一定である。しかも、支持部材1と素子基板2との間に位置する接着剤層5がはみ出しておらず、支持部材1の液体供給口3の中に入り込んでいない。そのため、この支持部材1および素子基板2を含む液体吐出ヘッドは高精度の液体吐出が可能である。
[液体吐出ヘッドの製造方法]
前述した構成の液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。この液体吐出ヘッドの製造方法は、接着剤塗布工程と素子基板接着工程とを含む。接着剤塗布工程は、支持部材の複数の基準点に基づいて支持部材の厚さ方向に交差する方向に沿う仮想基準を設定するステップと、複数の測定点の各々から仮想基準までの高さに基づいて決定された厚さで支持部材に接着剤層を形成するステップと、を含む。さらに、接着剤層を形成するステップの一例は、以下の各ステップを含む。すなわち、支持部材に設定された複数の測定点の、支持部材の厚さ方向の位置を測定し、測定値に基づいて、測定点の各々から仮想基準までの高さを求める。測定点の各々における、仮想基準までの高さに基づいて、形成すべき接着剤層の厚さを決定する。そして、形成すべき接着剤層の厚さを決定するステップで決定された厚さの接着剤層を支持部材上に形成する。素子基板接着工程は、素子基板を接着剤層によって支持部材に固定するステップを含む。
[接着剤塗布工程]
本実施形態の液体吐出ヘッドを構成する支持部材1には、前述したように複数の基準点4a〜4cを形成しておく。基準点4a,4bは、支持部材1の長手方向の一端側(図面左側)の液体供給口3よりも外側(左側)であって支持部材1の短手方向において液体供給口3を挟んで対称な位置にそれぞれ配置されている。基準点4cは、支持部材1の長手方向の他端側(図面右側)の液体供給口3よりも外側(右側)であって支持部材1の短手方向の中心の位置に配置されている。基準点4a〜4cは全て同じ高さの突起である。この支持部材1に、複数の素子基板2を貼り付けるための接着剤層5を形成する。本実施形態では、基準点4a〜4cを用いて、支持部材1の反りに伴う変形量に応じた適切な厚さの接着剤層5を形成している。具体的には、基準点4a〜4cを用いて、接着剤塗布のための仮想基準線L2を規定する。このように仮想基準を規定するステップとして、まず、図3(a)に示すように、支持部材1の短手方向において液体供給口3がなす列を挟んで対称な位置にある基準点4aの頂部と基準点4bの頂部とを結ぶ仮想線L1を引く。次に、基準点4cの頂部を通り、複数の液体供給口3がなす列に平行であって、仮想線L1と交わる線を引く。この線が仮想基準線L2である。
なお、図3(c)に示す変形例のように、基準点4cは、支持部材1の長手方向の他端側(図面右側)の液体供給口3よりも外側(右側)であって支持部材1の短手方向の中心以外の位置に配置されていてもよい。その場合、基準点4aの頂部と基準点4bの頂部とを結ぶ仮想線L1を引くとともに、基準点4cの頂部を通り、複数の液体供給口3がなす列に平行な仮想線L3を引く。そして、仮想線L3を、複数の液体供給口3の各中央部を通る位置に平行移動して、仮想基準線L2を設定する。図3(c)に示す例では、基準点4cと基準点4aとの、支持部材1の短手方向における位置が一致しており、仮想線L3が基準点4aを通っている。しかしこのような構成に限られず、基準点4cと基準点4aとの、支持部材1の短手方向における位置が一致せず、仮想線L3が基準点4aを通らない構成であってもよい。
図3(b)に示すように、支持部材1が反りを生じている場合には、素子基板2が搭載される面(第1の面)と、図3(a)〜3(b)または図3(c)に示す方法で設定した仮想基準線L2は平行ではない。すなわち、支持部材1の第1の面と仮想基準線L2との間の間隔が一定ではなく変動している。そこで、本実施形態では、支持部材1の第1の面と仮想基準線L2との間の間隔に対応した厚さの接着剤層5を形成する。具体的には、図4に拡大して示すように、支持部材1の第1の面のうち、接着剤を塗布すべき部分(ここでは「接着剤塗布面6」と称する)内の複数個所の高さを測定する。図4に示す例では、1つの液体供給口3の周囲に位置する接着剤塗布面6内に、6つの測定点7a〜7fを設定する。そして、例えば図5に示すディスペンス装置8に搭載されたレーザー変位計(不図示)を用いて、接着剤塗布面6の測定点7a〜7fの高さ方向の位置をそれぞれ測定する。これらの測定値を仮想基準線L2からの距離Dに換算し、各液体供給口3の周囲に位置する測定点7a〜7fの、仮想基準線L2までの距離(高さ)Dをそれぞれ求める。このようにして、接着剤塗布面6の高さ方向の位置を測定し、仮想基準までの距離(高さ)Dを算出するステップを行う。なお、高さ方向とは支持部材1の厚さ方向のことであり、ここで言う支持部材1の厚さ方向とは、反りを生じていない状態の支持部材1における厚さ方向を意味する。
各測定点7a〜7fのそれぞれの仮想基準線L2までの距離(高さ)Dを比較し、最も大きい値を求める。例えば、図6に示されている構成では支持部材1に3つの液体供給口3が設けられており、図面左側の液体供給口3の周囲の測定点7a〜7fのそれぞれの仮想基準線L2までの距離Dのうちの最大値をD1とする。同様に、中央の液体供給口3の周囲の測定点7a〜7fのそれぞれの仮想基準線L2までの距離Dの最大値をD2とする。図面右側の液体供給口3の周囲の測定点7a〜7fのそれぞれの仮想基準線L2までの距離Dの最大値をD3とする。そこで、各液体供給口3の周囲に、それぞれの仮想基準線L2までの距離の最大値D1,D2,D3に対応する量の接着剤を、図5に示すディスペンス装置8のニードル8aから塗布する。本実施形態では、支持部材1の全ての接着剤塗布面6に接着剤を均等に塗布するのではなく、図7に示すように、支持部材1の反りに伴う各部位の変形量に応じた厚さの接着剤層5を形成する。それにより、接着剤層5の、支持部材1と反対側の面の高さ(支持部材1の厚さ方向の位置)が概ね一定になる。従って、図1に示すように、支持部材1が反っているにもかかわらず、この支持部材1に接着剤層5によって貼り付けられる複数の素子基板2の高さが概ね一定になる。その結果、紙間距離が一定になるため、高精度の液体吐出が可能になる。
接着剤層5の厚さの具体的な決定方法の例について、より詳細に説明する。前述したように、本実施形態では、支持部材1の仮想基準線L2までの距離Dに基づいて接着剤層5の厚さを決定している。具体的には、距離Dをいくつかの範囲に分けて、それらの範囲毎に接着剤層5の厚さHを規定することが考えられる。すなわち、表1に示すように距離DがDa≦D<Dbである場合には接着剤層5の厚さをHaにすると予め規定しておく。そして、距離DがDb≦D<Dcである場合には接着剤層5の厚さをHbにすると規定しておく。同様に、距離DがDc≦D<Ddである場合には接着剤層5の厚さをHcにし、距離DがDd≦D<Deである場合には接着剤層5の厚さをHdにし、距離DがDe≦D<Dfである場合には接着剤層5の厚さをHeにすると規定しておく。この時、Da<Db<Dc<Dd<De<Dfであり、Ha<Hb<Hc<Hd<Heである。また、突起状の基準点4a〜4cの高さと、支持部材1の想定される反り量とを考慮すると距離DはDa〜Dfの範囲内に収まると考えられている。図6に示す例では、3つの接着剤塗布面6内の測定点7a〜7fの仮想基準線L2までの距離の最大値はそれぞれD1,D2,D3であり、Dc≦D1<Dd、De≦D2<Df、Dc≦D3<Ddである。従って、表1の関係に基づくと、図7(b)に示すように、本実施形態において3つの接着剤塗布面6に形成する接着剤層5の厚さはそれぞれHc、He、Hcである。
Figure 2019193994
表1に示す接着剤層5の厚さHa〜Heを実現するための塗布条件を表2に示している。一例としては、図5に示すディスペンス装置8の吐出圧力Pを一定にして、ニードル8aと支持部材1との間の間隔Gと、支持部材1の長手方向におけるニードル8aの走査速度Vとを調整することによって、接着剤層5の所望の厚さHを実現する。表2に示されている規定に基づいて接着剤層5の厚さHaを実現するためには、ディスペンス装置8のニードル8aを、支持部材1との間の間隔をGaに保ち、かつ速度Vaで走査させる。そして、接着剤層5の厚さHbを実現するには、ディスペンス装置8のニードル8aと支持部材1との間の間隔をGbに保ち、速度Vbで走査させる。接着剤層5の厚さHcを実現するには、ディスペンス装置8のニードル8aと支持部材1との間の間隔をGcに保ち、速度Vcで走査させる。同様に、接着剤層5の厚さHdを実現するには、ディスペンス装置8のニードル8aと支持部材1との間の間隔をGdに保ち、速度Vdで走査させる。接着剤層5の厚さHeを実現するには、ディスペンス装置8のニードル8aと支持部材1との間の間隔をGeに保ち、速度Veで走査させる。この時、Ga<Gb<Gc<Gd<Geであり、Va<Vb<Vc<Vd<Veである。従って、図7(b)に示す例では、3つの接着剤塗布面6に接着剤を塗布する条件はそれぞれ、間隔Gcおよび走査速度Vc、間隔Geおよび走査速度Ve、間隔Gcおよび走査速度Vcである。
Figure 2019193994
[素子基板接着工程]
前述したように接着剤の塗布条件(例えば間隔Gと走査速度V)を規定するステップを行った後に、ディスペンス装置8のニードル8aから接着剤を吐出して、支持部材1に接着剤層5を形成するステップを行う。支持部材1上に接着剤層5を形成したら、この接着剤層5を用いて素子基板2を支持基板1に接着する。すなわち、図示しない接合装置のフィンガによって素子基板2を把持し、その素子基板2を支持部材1の接着剤塗布面6上に配置して支持部材1に接着する。フィンガは温度調整機能を有しており、素子基板2を介して接着剤層5を加熱することによって接着剤層5を硬化させ、素子基板2を所望の高さに接着する。複数の素子基板2を同時または別々に、同じ高さに揃えた状態で接着剤層5によって支持部材1に接着する。こうして、図1に示す液体吐出ヘッドの基本構成が形成される。なお、フィンガは、仮想基準線L2と平行になるように予め調整されている。
前述した例では、ディスペンス装置8の吐出圧力Pを一定にして、ニードル8aと支持部材1との間の間隔Gと、ニードル8aの走査速度Vとを制御することで接着剤層5の所望の厚さHを実現しているが、これに限定されるわけではない。すなわち、ニードル8aの走査速度Vを一定にして、間隔Gと吐出圧力Pとを制御することで接着剤層5の所望の厚さHを実現してもよい。あるいは、走査速度Vと間隔Gと吐出圧力Pとの全てを適宜に制御して接着剤層5の所望の厚さHを実現してもよい。また、前述した例では、距離Dを5段階に分け、それに伴って接着剤層5の厚さH、間隔G、走査速度Vをそれぞれ5段階に分けている。しかし、これに限定されず、支持部材1の反りに伴う各部位の変形量に応じて接着剤層5の厚さを段階的に変化させ、その際に何段階に分けて制御するかは任意に決定すればよい。
本発明は、支持部材1が反りを生じる場合に特に効果的である。この点について説明すると、仮に、反りが生じている支持部材1に厚さが一定の接着剤層5を形成すると、接着剤層5の、支持部材1に接する面と反対側の面は支持部材1と同様に反る。従って、この接着剤層5によって支持部材1に素子基板2が貼り付けられると、各素子基板2は支持部材1の反りに対応した高さにそれぞれ配置され、記録媒体までの距離(紙間距離)が不均一になる。その結果、各素子基板2の吐出口2aからの液体吐出が不均一になる。そこで、紙間距離が一定になるように接着剤層5の上面の高さを揃えるために、全ての接着剤塗布面6に対して、一定の高さに固定されたニードル8aから接着剤を吐出することが考えられる。しかし、その場合には、支持部材1の反りに伴う変形量が大きい箇所と小さい個所とでニードル8aの先端から支持部材1までの間隔が大きく異なり、平面的に見た時の接着剤層5の幅W(図7(c)参照)が太い部分と細い部分との差異が大きくなる。素子基板2の確実な接着を実現するために十分な量の接着剤を塗布すると、接着剤層5の幅Wが非常に太い部分が生じてしまう。このことは、接着剤の接着剤塗布面6からのはみ出しや、液体供給口3内への進入およびそれによる液体供給口3の狭窄や閉塞等の問題を導く。これに対し、本発明では、複数の接着剤塗布面6毎に塗布条件を個別にそれぞれ設定している。各図面では誇張して描いているが、個々の接着剤塗布面6の中では支持部材1の反りに基づく仮想基準線L2との間の高さの差は小さい。本発明によると、全ての接着剤塗布面6に対して一定の厚さの接着剤層5を形成する場合に比べて、反りに伴う各部位の変形量に概ね応じた厚さの接着剤層5が形成される。従って、図7(c)に示すように接着剤塗布面6内における接着剤層5の幅Wの変動は小さく、接着剤の接着剤塗布面6からのはみ出しや、液体供給口3内への進入およびそれによる液体供給口3の狭窄や閉塞等は生じにくい。本発明は、支持部材1が反りを生じやすい場合、例えば支持部材1が熱硬化性樹脂等の樹脂成形材料からなる場合に特に効果的である。ただし、それに限定されず、セラミックや金属やそれらの複合材からなる支持部材1が用いられてもよい。
本実施形態では、支持部材1上に3つの素子基板2が搭載され、各素子基板2に対応して液体供給口3が1つずつ設けられている。そして、1つの素子基板2および液体供給口3ごとに、接着剤層5の厚さを規定している。具体的には、液体供給口3の周囲に6つの測定点7a〜7fを配置して各測定点7a〜7fにおける高さの測定値Dに基づいて(例えばそれらの測定値のうちの最大値に応じて)、液体供給口3を取り囲む接着剤塗布面6上の接着剤層5の厚さHを決定する。この作業を液体供給口3毎に行っている。この例では、1つの液体供給口3は1つの素子基板2に対応し、素子基板2毎に接着剤層5の厚さHが決められている。ただしこの構成に限定されるわけではない。支持部材1に搭載される素子基板2の数はいくつであってもよく、1つの支持部材1に1つの素子基板2が搭載される構成であっても、1つの支持部材1に2つまたは4つ以上の素子基板2が搭載される構成であってもよい。1つの素子基板2に対して複数の液体供給口3が設けられた構成であってもよく、逆に複数の素子基板2に1つの液体供給口3が対応する構成であってもよい。接着剤層5の厚さHが液体供給口3ごとに規定される構成に限られず、所定数の液体供給口3毎に規定されてもよく、液体供給口3とは無関係に複数設定された単位領域毎に規定されてもよい。いずれの場合であっても、接着剤層5の厚さHを規定する単位領域を、その単位領域内では反りによる高さ方向の位置の変動があまり大きくならない程度の広さに設定すればよい。
接着剤塗布面6の大きさは、素子基板2の大きさに合わせて任意に設定できる。また、接着剤層5の厚さHを決定するために設けられる測定点の数は6つに限られず、その位置も限定されることはなく、任意の位置に任意の数の測定点を設ければよい。好ましくは、各部材間における液体のリークを防ぐために、支持部材1の長手方向において複数の異なる位置に測定点がそれぞれ配置される。前述した例では、接着剤層5の厚さHが、各測定点における高さの測定値Dのうちの最大値に一致するように、接着剤層5の厚さHを決定している。しかし、接着剤層5の厚さHが各測定点における高さの測定値Dのうちの平均値、中央値、最小値、または任意の係数をかけた算出値等に一致するように、接着剤層5の厚さHを決定してもよい。そして、接着剤層5の厚さHを決定するための仮想基準線L2を規定する基準点の数は3つに限られず、その位置も限定されることはなく、任意の位置に任意の数の基準点を設ければよい。
本実施形態では、支持部材1の、素子基板2を搭載する接着剤塗布面6において、基準点4a〜4cを利用して引いた仮想基準線L2と、設定された測定点7a〜7fにおいて実際に測定した高さの側定値との差に基づいて、接着剤層5の厚さHを規定している。この仮想基準線L2は、素子基板2を支持基板1に接着するための図示しない接合装置に搭載されたレーザー変位計(不図示)を用いて測定した測定点7a〜7fの位置に基づいて演算することによって設定してもよい。また、図8に示すように、ディスペンス装置8または接合装置に設けられた基準設定部材9を支持部材1の基準点4a〜4cに当接させてもよい。その場合、全ての基準点4a〜4cを基準設定部材9の1つの平面部に当接させ、その平面部と一致する面として仮想基準面9aを設定する。仮想基準面9aを設定したら基準設定部材9は移動されるが、その後にも引き続き平面部が存在すると仮定して仮想基準面が設定される。言い換えると、仮想基準面9aは、基準設定部材9のうち基準点4a〜4cとのそれぞれの当接部分を含むように仮想的に形成された平面である。この仮想基準面9aを仮想基準線L2の代わりに用いて、接着剤塗布面6の各測定点7a〜7fから仮想基準面9aまでの距離Dを求め、前述した方法と同様に接着剤層5の厚さHを決定することができる。また、この仮想基準面9aは、素子基板接着工程において用いられるフィンガの位置合わせのためにも用いられる。前述した仮想基準線L2と仮想基準面9aを総称して、仮想基準と言う。
本実施形態では、支持部材1に複数の素子基板2を接着する構成において、接着剤層5の厚さHを制御している。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、図示しないが、素子基板2を含んでユニット化された液体吐出デバイス(液体吐出ユニット)を支持部材1に接着する構成に本発明を採用してもよい。このような液体吐出ユニットの例としては、後述するが、フレキシブルな電気配線基板の少なくとも一部と素子基板2とをプレート状の支持部材に搭載してそれらを電気的に接続し、電気接続部を絶縁材で封止して構成されたユニットが挙げられる。液体吐出ユニットの具体的な形態はこれに限定されるものではなく、任意の形態であってよい。接着剤層5の材料は熱硬化型接着剤に限られず、紫外線硬化型接着剤など短時間で硬化可能な接着剤の中から任意に選定すればよい。その場合、硬化に必要な機能(例えば紫外線照射機能)を接合装置(不図示)に持たせることが望ましい。
本実施形態によると、支持部材1に形成された測定点7a〜7fを元に得られた、接着剤塗布面6から仮想基準までの高さ方向の距離に応じて、接着剤の塗布条件を変える。具体的には、仮想基準に対して支持部材1が全体的に凹形状をしている場合、支持部材1の端部は接着剤塗布面6から仮想基準までの距離が近いので接着剤を薄く(低く)塗布する。一方、支持部材1の中央部は接着剤塗布面6から仮想基準までの距離が遠いので接着剤を厚く(高く)塗布する。その後の素子基板接着工程では、同じ仮想基準に対して平行に素子基板2を接着する。その結果、液体供給口3への接着剤の入り込みを低減した記録ヘッドを提供できる。
[第2の実施形態]
図9に示す本発明の第2の実施形態は多層構造(図示された例では2層構造)の接着剤層5を有する構成、すなわち全ての液体供給口3の周囲の接着剤塗布面6に1層目の接着剤層5aが塗布された後に、2層目の接着剤層5bが塗布されている構成に関する。このように、接着剤層5を複数の層5a,5bに分けて塗布する場合、各層5a,5bの形成に要する時間が短くてすむ。従って、接着剤塗布後の滞留時間に形状が大きく変化してしまう特性を有する接着剤を使用する場合に、形状が大きく変化する前に塗布を完了することができるため特に有効である。第1の実施形態と同様な方法で各接着剤塗布面6に形成する接着剤層5の厚さHを決定した後に、その厚さHを2層に分割して、1層目の接着剤層の厚さと2層目の接着剤層の厚さを決定すればよい。図9に示す例では、1層目の接着剤層5aの塗布高さをh1,h2とし、2層目の接着剤層5bの高さをh3とした。第1の実施形態(図7(b))と対応させると、He=h1+h3、Hc=h2+h3である。この厚さh3、すなわち最上層の厚さは、素子基板2を接着する際に接着剤層5を押しつぶす量以上の厚さである。本実施形態では1層目の接着剤層5aと2層目の接着剤層5bとを同一材料としている。しかし、素子基板2との接着性や、接着剤層5a,5b同士の接着性を考慮して、1層目の接着剤層と2層目の接着剤層にそれぞれ任意の接着剤層を選定できる。
このような多層構造の接着剤層5を形成する場合、最上層の接着剤層5bの厚さが、素子基板2を支持部材1に対して押し当てて接着する際に接着剤層5を押しつぶす高さと一致することが好ましい。その理由は以下の通りである。複数の素子基板2に対応する数だけ接着剤層5を形成する場合、最初に形成した接着剤層5と、最後に形成した接着剤層5とでは、塗布後の接着剤の滞留時間が異なる。滞留時間中に形状が大きく変わる特性を有する接着剤、すなわち低粘度かつ低チクソトロピーの接着剤を使用する場合には、最初に形成した接着剤層5と最後に塗布した接着剤層5とでは形状に違いが生じる。各素子基板2の接着の信頼性を保証するには、接着剤層5の形状はできるだけ均一であることが好ましい。基本的には、1箇所における1回の接着剤塗布に要する時間は塗布量に比例する。従って、複数個所にそれぞれ複数回に分けて塗布を行って多層構造の接着剤層5を形成すると、1回当たりの塗布時間が短くなり、最初に形成した接着剤層と最後に形成した接着剤層との滞留時間の差が低減する。特に、最後に形成した接着剤層を、接着時に接着剤層を押しつぶす高さと略同じにすることで、実際に押し潰される接着剤の厚さのばらつきを抑えることができる。
仮に、接着剤層5を押しつぶす高さが、最上層の接着剤層5bの厚さよりも大きい場合には、最上層の接着剤層5bと下層の接着剤層5aの一部とが押しつぶされる。その際に、最上層の接着剤層5bと下層の接着剤層5aとでは滞留時間の違いに基づいて変形しやすさが異なるため、高精度かつ円滑な圧縮ができない可能性がある。接着剤層5を押しつぶす高さが、最上層の接着剤層5bの厚さよりも小さい場合には、押しつぶされるのは最上層の接着剤層5bだけであるため、滞留時間の違いはなく圧縮は円滑である。さらに、接着剤層5を押しつぶす高さが、最上層の接着剤層5bの厚さと一致する場合には、押しつぶす部分は、滞留時間が短く変形しやすい最上層の接着剤層5aのみである。そして、押しつぶさない部分は、滞留時間が長く変形しにくい下層の接着剤層5bのみである。従って、接着剤層5の圧縮、すなわち接着剤層5の高さの管理が、容易に精度良く行える。
前述したのと同様の観点から、上層の接着剤層5bは下層の接着剤層5aよりも低粘度かつ低チクソトロピー性かつ低弾性率であることが好ましい。すなわち、素子基板2を支持部材1に接着する際に主に押しつぶされる上層の接着剤層5bが低粘度かつ低チクソトロピー性かつ低弾性率であると、変形し易いため、容易かつ円滑に押しつぶせる。一方、全く押しつぶされないか、または一部のみしか押しつぶされない下層の接着剤層5aが高粘度かつ高チクソトロピー性かつ高弾性率であると、変形し難いため、押しつぶされずに形状を維持しやすい。
[第3の実施形態]
図10,11に示す本発明の第3の実施形態では、1つの液体供給口3を囲む接着剤塗布面6に対して複数の条件で接着剤を塗布する。本実施形態は、支持部材1の反りが非常に大きく、1つの液体供給口3の周囲の接着剤塗布面6の中で接着剤の塗布条件を変えることが望まれる場合に有効である。液体供給口3が複数の微小な穴から構成されている場合など、接着剤の液体供給口3への入り込みの防止がより求められる液体吐出ヘッドにおいて特に有効である。
一例としては、図10に示すように、1つの液体供給口3の周囲の接着剤塗布面6を2つの領域6A,6Bに分け、各領域6A,6Bに対して4つの測定点10a〜10d,10e〜10hをそれぞれ設定する。そして、各測定点の高さを測定して、各測定点から仮想基準線L2までの距離Dを算出し、領域6A,6Bごとに距離Dの最大値を求める。本実施形態では、図11(a)に示すように支持基板1に3つの液体供給口3および接着剤塗布面6が設けられており、6つの単位領域において接着剤層5の厚さがそれぞれ決定される。具体的には、各領域において4つの測定点から仮想基準線L2までの距離の最大値を求め、それに基づいて各領域の接着剤層5の厚さHを決定する。図11(a),11(b)に示す例では、各領域の測定点から仮想基準線L2までの距離の最大値はD1〜D6であり、それに対応する接着剤層5の厚さはそれぞれHa,Hc,He,He,Hc,Ha(表1参照)である。これらの厚さになるように接着剤を塗布すると、図11(c)に示すように、接着剤層5は平面的に見て1つの液体供給口3の周囲において部分的にいびつな形状になり、それによって幅Wが極端に太い部分が生じることが抑えられている。そして、図11(b)に示すように各接着剤層5の高さが揃い、これらの接着剤層5によってそれぞれ接着される各素子基板2の高さが揃うため、紙間距離が概ね一定に保たれて均等かつ良好な液体吐出が行える。なお、接着剤塗布面6を分割する単位領域の数および大きさについては任意に設定可能である。その他の工程については第1の実施形態と実質的に同様である。
[第4の実施形態]
図12に示す本発明の第4の実施形態は、主に、素子基板2に対して機械的かつ電気的に接続される電気配線基板11に特徴を有するものであり、その他の構成は第1〜3の実施形態と実質的に同様である。本実施形態では、前述したように支持部材1に搭載された複数の素子基板2に電気配線基板(フレキシブル配線基板)11の一部がそれぞれ固定されている。電気配線基板11は、パターニングされた銅箔をフィルム材で挟んだ構成である。電気配線基板11は、素子基板2と配線基板12との間の電気信号伝達のための部品であり、記録素子基板2および配線基板12にそれぞれ機械的かつ電気的に接続されている。本実施形態においては、電気配線基板11の機械的な接続は接着剤を用いて行われ、電気的な接続は、図示しないがワイヤーボンディングによって行われている。ただし、接続方法はこの限りではなく、例えばコネクタ接続等によって機械的かつ電気的な接続を同時に行ってもよい。また、電気配線基板11を支持部材1に機械的に接続(例えば接着剤により接着)するとともに、ワイヤーボンディングによって素子基板2に電気的に接続してもよい。配線基板12は、不図示の液体吐出装置本体と液体吐出ヘッドとの間の中継基板の役割を果たす。図12に示す例では、素子基板2と同数の電気配線基板11が単一の配線基板12に接続されている。電気配線基板11の、素子基板2に固定されている部分は、液体吐出装置本体の基準面L4(図17参照)および素子基板2に対して略平行に位置している。そして、電気配線基板11は、素子基板2から離れた位置において支持部材1の側面に沿うように実質的に直角に屈曲している。
本実施形態の技術的意義を説明する。一般的な液体吐出ヘッドでは、支持部材1上の素子基板2に液体吐出装置の本体から駆動および制御用の電気信号を供給するために、配線基板12および電気配線基板11が用いられている。特に、電気配線基板11としては、取り回しの容易さからいわゆるフレキシブル配線基板が広く使用されている。そして、近年では液体吐出装置の小型化が求められており、液体吐出ヘッドおよびその周辺のスペースもコンパクトであることが要求されている。そのため、特許文献2〜3に記載されているように、フレキシブルな電気配線基板11を折り曲げることによって省スペース化を図っている。ただし、特許文献2〜3に記載されている構成のように電気配線基板11を支持部材1の端部に倣わせて屈曲させると、図13に示すように、支持部材1の平面状態によっては電気配線基板11が傾斜しながら屈曲させられる。例えば電気配線基板11が支持部材の1辺(稜線部1a)に合わせて屈曲させられる場合には、稜線部1aが傾いていると、屈曲した電気配線基板11は傾斜した姿勢で延びる。ページワイドタイプの液体吐出ヘッドでは単一の配線基板1に複数の電気配線基板11が接続されることがあるが、配線基板12は液体吐出ヘッド全体の位置に対応して配置されるため、電気配線基板11の傾斜と同様に傾斜することはない。そのため、傾斜した電気配線基板11と傾斜しない配線基板12との間にねじれが生じ、特に電気配線基板11において、配線基板1との接続部や屈曲部等に応力が生じる。これにより、接合寿命の低下や電気配線の断線が発生するおそれがある。仮に、複数の電気配線基板11を予め曲げておき、その後にワイヤーボンディングによって配線基板12と接続したとしても、支持部材1の稜線部1aにおいて屈曲させられた電気配線基板11の傾斜により、配線基板12との接続部の位置がばらつく。その結果、ワイヤーの長さのばらつきによる接合信頼性の低下や、個別のアライメントが必要となることによる実装性の低下が生じる。電気配線基板11の傾斜の有無は、図12に示す接続部端の仮想線L5から判る。
この問題を解決するために、本実施形態では、複数の電気配線基板11の全てが配線基板12と実質的に平行となるように屈曲させる。それにより、電気配線基板11の傾斜を低減でき、電気配線の断線のリスクの低減や、接合寿命の向上が図れる。なお、電気配線基板11を配線基板12に接続した後に屈曲させても、配線基板12に接続する前に屈曲させてもよい。本発明によれば、電気配線基板11を屈曲させた後でも、配線基板12との接続部の位置がばらつかず、接合信頼性や実装性の低下は生じにくい。
この電気配線基板11の屈曲方法について、図14〜18を参照して具体的に説明する。図14(a),15(a)は、支持部材1および素子基板2に対して電気配線基板11および配線基板12を所定の位置に配置し、電気配線基板11を固定する前の状態を示す側面図および正面図である。図14(b),15(b)は、電気配線基板11を支持部材1に固定する工程を示す側面図および正面断面図である。図15(b)では左側の電気配線基板11を支持部材1に固定する工程を示し、中央および右側の電気配線基板11は支持部材1に固定する前の状態である。図15(b)は電気配線基板11の途中で切断した断面図であるため、配線基板12は図示されていない。図14(c)は、支持部材1に固定された電気配線基板11を屈曲する工程を示す側面図である。
まず、図14〜16に示すように、支持基板1の電気配線基板11が配置される部分に接着剤層13を形成する。接着剤層13は、図16(a)に示すように電気配線基板11毎に形成されても、図16(b)に示すように複数の電気配線基板11にまたがって形成されてもよい。接着剤層13は、その上面が、図17に模式的に示す液体吐出装置の本体の基準面L4と平行で、かつ支持部材1の最高点1b以上の高さの位置にある。すなわち、図17には少々誇張して示しているが、支持部材1の、素子基板2が搭載される面に凹凸(最高点1b,最低点1c)が生じている場合がある。その場合、この凹凸を反映した姿勢で電気配線基板11が固定されると、図13に示す状態と同様に電気配線基板11が傾斜して接合信頼性や実装性の低下に繋がるおそれがある。そこで、本実施形態では、図17(b)に示すように、接着剤層13によって支持部材1の凹凸を均して実質的に均等な高さにする。接着剤層13によって支持部材1の凹凸を均して実質的に均等な高さにするために、必要に応じて支持部材1の高さの測定が行われる。支持部材1の高さの測定はどのような方法で行ってもよく、例えば、図示しないレーザー変位計を用いて非接触で行ってもよく、接着剤13の塗布前に後述する圧着ツール14(図14参照)を支持部材1に当接させ、接触式で当接点を測定してもよい。特に、接着剤13層の厚さ(塗布高さ)を、図5に示すのと同様なディスペンス装置8にフィードバックして制御すると、接着剤のはみ出し量を適宜に制御できるため好ましい。なお、接着剤の種類によっては、素子基板2の接着のための接着剤層5の形成と同時に接着剤層13の形成を行うことも可能である。
一方、図14(a),15(a),18に示すように、支持部材1および素子基板2に対して電気配線基板11および配線基板12を所定の位置に配置する。すなわち、図14(a),16(b),17に示すように、電気配線基板11を配線基板12および液体吐出装置の本体の基準面L4と平行に保持する。そして、図14(b),15(b)に示すように、加熱手段(ヒーター)を内蔵した圧着ツール14によって電気配線基板11を押圧し、電気配線基板11を介して接着剤層13に熱を加えて硬化させる。このように、熱硬化型の接着剤層13とヒーターを内蔵した圧着ツール14とを用いて電気配線基板11を支持部材1上に固定することができる。圧着ツール14は、図14(a),15(a)に示すように、押圧面14aが配線基板12と実質的に平行になるように配置されている。配線基板12と素子基板2は実質的に平行であるため、圧着ツール14は素子基板2とも実質的に平行である。この圧着ツール14を平行移動させることで電気配線基板11および接着剤層13を押圧するため、電気配線基板11と配線基板12と素子基板2は互いに平行である。
次に、図14(c)に示すように、もう1つの圧着ツール15を用いて、電気配線基板11を屈曲させて支持部材1の側面に当接させる。圧着ツール15は、基本的に圧着ツール14と同様な構成であるが、圧着ツール14の押圧面14aと圧着ツール15の押圧面15aは互いに垂直な位置関係である。そしてこの圧着ツール15が平行移動して電気配線基板11に当接してそれを屈曲させる。こうして電気配線基板11が屈曲させられた状態でも、電気配線基板11と配線基板12と素子基板2の互いに平行な位置関係は維持される。図示しないが、電気配線基板11を支持部材1の側面に接着剤等で固定することが、接着強度の観点から好ましい。また、圧着ツール15もヒーターを内蔵し、電気配線基板11を熱フォーミングすることが好ましい。
圧着ツール14,15の、電気配線基板11を押圧する平行移動の停止位置は、接着剤13と電気配線基板11とが当接する範囲内であれば任意に選択可能であるが、複数の電気配線基板11に対してほぼ同じ高さであることが好ましい。これにより、電気配線基板11の傾斜の抑制に加えて、電気配線基板11が延びる長さの統一も可能になる。
本実施形態では、支持部材1の、電気配線基板11が固定される面に凹凸が生じていても、この凹凸を均すように接着剤13が設けられ、この接着剤の、支持部材1と反対側の面は一定の高さに保たれている。従って、この接着剤13に当接して固定された電気配線基板11は、支持部材1の凹凸の影響はほとんど受けず平坦に延びている。その結果、この電気配線基板11は、屈曲させられる際にも傾斜することなく延びている。すなわち、接着剤13で支持部材1の傾きを吸収することで、電気配線基板11が屈曲される部分(稜線部)を、素子基板2や配線基板12と実質的に平行にできる。これにより、電気配線基板11の傾斜を低減し、配線基板12との接続部や屈曲部の応力を低減できる。さらに、電気配線基板11の屈曲前の配線基板12と平行な位置に予め位置調整された圧着ツール14と、電気配線基板11の適切な屈曲(傾斜を生じない屈曲)の後の配線基板12と平行になる位置に予め位置調整された圧着ツール15とを用いている。そして、これらの圧着ツール14,15が平行移動することによって、電気配線基板11を押圧して屈曲させている。従って、例えば平坦でない支持部材の表面(稜線部1a)に倣って電気配線基板11が屈曲させられることはなく、図13に示すような傾斜を生じること無く曲げられる。このように、本実施形態によると、傾斜に伴う不具合は無く、電気配線基板11の接合信頼性の低下や実装性の低下が抑えられる。
なお、前述した構成では、2つの圧着ツール14,15が用いられているが、このような構成に限定されない。例えば、1つの圧着ツール14が、図15(b)に示す位置と、図15(c)に示す圧着ツール15と同様な位置との間を移動可能な構成であってもよい。この構成でも、圧着ツール14は、電気配線基板11の屈曲前の配線基板12と平行な位置と、電気配線基板11の適切な屈曲(傾斜を生じない屈曲)の後の配線基板12と平行になる位置とからの平行移動によって電気配線基板11を押圧する。これにより、電気配線基板11の傾斜の抑制に寄与する。
図15に示すように、本実施形態の圧着ツール14,15は、1つの電気配線基板11を圧着可能な幅を有し、圧着ツール14,15または液体吐出ヘッドを移動させて電気配線基板11を1枚ずつ圧着する。ただし、複数の電気配線基板11を圧着できる幅を有する大型の圧着ツールにより、複数の電気配線基板11を一括して同時に圧着する構成であっても構わない。図16(b)に示すように複数の電気配線基板11に対して接着剤13を一括して塗布する場合には、隣り合う電気配線基板11同士の間において接着剤が盛り上がり過ぎないようにすることが好ましい。この時、前述したように複数の電気配線基板11を同時に圧着できる幅を有する大型の圧着ツールを用いると、隣り合う電気配線基板11同士の間の接着剤13を平坦に潰すことが容易に可能である。
前述した例では、熱硬化型の接着剤13と、ヒーターを内蔵した圧着ツール14,15を用いているが、電気配線基板11を固定するための接着剤13や圧着ツール14,15の種類や形状は問わない。例えば、UV硬化型の接着剤13とUV照射機能を備えた圧着ツール14,15を使用して電気配線基板11を固定することも可能である。
本実施形態はページワイドタイプの液体吐出ヘッドに関するものであるが、支持部材1と、単一の素子基板2と、単一の電気配線基板11と、配線基板12とから構成される液体吐出ヘッドにおいても本発明は有効である。特に、省スペース化等のために配線基板12の位置が規制される場合に有効な効果を発揮できる。
(第5の実施形態)
図19に示す本発明の第5の実施形態は、主に、電気配線基板11の屈曲方法に特徴を有するものであり、その他の構成は第4の実施形態と実質的に同様である。本実施形態では、配線基板12に延長部12aが設けられている。本実施形態では、電気回路基板との接続に必要な部分に加えて、接続に寄与しない部分(延長部12a)を有する配線基板12を作製している。図19(a)に示すように、電気配線基板の屈曲前の延長部12aの、電気配線基板11との当接面は、記録装置本体の基準面L4(図17参照)に対して略平行である。そして、本実施形態では、図19(b)に示すように、電気配線基板11を、配線基板12の延長部12aの端面において屈曲させている。屈曲した電気配線基板11は延長部12に沿って延び、傾斜は生じない。従って、第4の実施形態と同様に、接合信頼性の低下や実装性の低下が抑制できる。なお、延長部12aを配線基板12の一部として一体的に形成する構成に限られず、配線基板12とは別部材として形成された延長部を配線基板12に取り付ける構成であってもよく、前述したのと同様の効果を奏することができる。
(第6の実施形態)
図20に示す本発明の第6の実施形態は、主に、電気配線基板11の屈曲方法に特徴を有するものであり、その他の構成および工程は第4の実施形態と実質的に同様である。本実施形態では、接着剤層13を設けず、支持部材1を加熱溶融させて電気配線基板11を固定する。一例としては、本実施形態の電気配線基板11の動作保証温度の上限値は200℃であり、支持部材1は200℃未満で溶融する材料からなる。本実施形態において、電気配線基板11を固定する際には、図20(a),20(b)に示すように、ヒーターを内蔵した圧着ツール14を平行移動して電気配線基板11を押圧し、電気配線基板11を介して支持部材1に熱を加える。圧着ツール14の押圧面14aは配線基板12に平行な位置関係にある。加熱されて溶融した支持部材1は電気配線基板11に固着する。この時、圧着ツール14による支持部材1の押しこみ量は、支持部材1の表面の凹凸の大きさよりも大きく、複数の電気配線基板11の高さが揃うように調整されることが好ましい。支持部材1の平面度は、第4の実施形態と同様に求められる。次に、もう1つの圧着ツール15を平行移動して、電気配線基板11を押圧して支持部材1の側面に当接させて屈曲させる。この時にも支持部材1を加熱溶融させて電気配線基板11を固定してもよいが、支持部材1を溶融させるほどの高温まで加熱しなくてもよい。なお、圧着ツール14を、図20(c)に示す圧着ツール15と同様な位置へ移動可能な構成にして、圧着ツール15を省略してもよい。
1 支持部材
2 素子基板
2a 吐出口
3 液体供給口
4a〜4c 基準点
5 接着剤層
7a〜7f 測定点
L2 仮想基準線

Claims (15)

  1. 支持部材上に接着剤層によって素子基板が固定される液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記支持部材に設けられた複数の基準点に基づいて前記支持部材の厚さ方向に交差する方向に沿う仮想基準を設定するステップと、
    前記支持部材における複数の測定点の各々から前記仮想基準までの高さに基づいて決定された厚さで、前記支持部材に接着剤層を形成するステップと、
    前記素子基板を前記接着剤層によって前記支持部材に固定するステップと、を含む液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記接着剤層を形成するステップで形成された複数の前記接着剤層の、前記支持部材に接する面と反対側の面の、前記支持部材の厚さ方向の位置が一定である、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記仮想基準は、前記基準点を通る仮想線に基づいて設定された仮想基準線である、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記仮想基準は、全ての前記基準点を基準設定部材の1つの平面部に当接させた時の当該平面部と一致する面として設定された仮想基準面である、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記接着剤層を形成するステップは、
    前記支持部材に設定された複数の測定点の、前記支持部材の厚さ方向の位置を測定し、測定値に基づいて、前記測定点の各々から前記仮想基準までの高さを求めるステップと、
    前記測定点の各々における、前記仮想基準までの高さに基づいて、形成すべき接着剤層の厚さを決定するステップと、
    前記形成すべき接着剤層の厚さを決定するステップで決定された厚さの前記接着剤層を前記支持部材上に形成するステップと、
    を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記支持部材に、複数の前記基準点と複数の前記測定点を含む単位領域を複数設定し、前記形成すべき接着剤層の厚さを決定するステップと、前記接着剤層を形成するステップとを、個々の前記単位領域ごとに行う、請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記支持部材には前記素子基板へ液体を供給するための液体供給口が設けられており、前記液体供給口の周囲に接着剤塗布面が設けられており、1つの前記接着剤塗布面に対して1つの前記単位領域が設定されている、請求項6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記支持部材には前記素子基板へ液体を供給するための液体供給口が設けられており、前記液体供給口の周囲に接着剤塗布面が設けられており、1つの前記接着剤塗布面に対して複数の前記単位領域が設定されている、請求項6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記接着剤層は多層構造であり、前記接着剤層を形成するステップでは複数回の接着剤塗布を行う、請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 多層構造の前記接着剤層の最上層の厚さが、前記素子基板が前記接着剤層を押しつぶす高さと一致する、請求項1から9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記接着剤層は材料が異なる2つの層からなり、上層を構成する接着剤の粘度は下層を構成する接着剤の粘度よりも低い、請求項9または10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記支持部材は反りを生じており、前記接着剤層を形成するステップでは、前記反りに伴う前記支持部材の変形量に応じて前記接着剤層の厚さを段階的に変化させる、請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 支持部材と、前記支持部材上に形成されている接着剤層と、前記接着剤層によって前記支持部材上に固定されている素子基板と、を含み、
    前記支持部材には、前記接着剤層の厚さを決定するための、前記支持部材の厚さ方向に交差する方向に沿う仮想基準を設定するための複数の基準点が設けられている、液体吐出ヘッド。
  14. 前記接着剤層は、前記支持部材から前記仮想基準までの高さに基づいて決定された厚さを有している、請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記支持部材は反りを生じており、前記接着剤層の厚さは前記反りに伴う前記支持部材の変形量に応じて段階的に変化している、請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
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