JP2009239023A - 電極接続構造および電極接続方法 - Google Patents

電極接続構造および電極接続方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエータ部材1の引き出し電極15のピッチを、FPC11の引き出し電極14のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続構造を提供する。
【解決手段】FPC11の熱膨張係数とアクチュエータ部材1の熱膨張係数とは、互いに異なる。FPC11とアクチュエータ部材1との加熱接続前の状態で、FPC11における全ての引き出し電極14のピッチは、一定である一方、アクチュエータ部材1における全ての引き出し電極15のピッチは、一定でない。
【選択図】図3A

Description

この発明は、インクジェットヘッド、半導体装置、液晶ディスプレイパネルまたはMEMS( マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム) デバイス等と、フレキシブルプリント基板(FPC)のような回路基板との電極接続構造、または、回路基板同士の電極接続構造、および、電極接続方法に関する。
従来、インクジェットヘッドとFPCとの電極接続構造としては、特許文献1(特開2002−127422号公報)、特許文献2(特開平4−28289公報)および特許文献3(特開2002−329958公報)に提案されている。
従来のインクジェットヘッドについて、図11を用いてその概要を説明する。厚さ方向に分極処理を施した圧電材料を分極方向が相反する方向になるように貼り合わせると共にこの圧電材料に複数のチャンネル溝104が形成されてなるアクチュエータ部材101と、インク供給口108および共通インク溝103が形成されたカバー部材102と、ノズル孔117が開けられたノズルプレート116とを備える。アクチュエータ部材101とカバー部材102とノズルプレート116とにより、インク室が形成されている。
インク溝隔壁には、電界を印加するための電極105がインク溝内に形成されている。チャンネル溝の後部には、R形状に加工されたR形状部112が形成されており、さらに、外部回路との接続のための引き出し電極として平坦部113が形成されている。また、フレキシブルプリント基板(FPC)111の引き出し電極114と平坦部113上に形成されたインクジェットヘッドの引き出し電極115とは、エポキシ系樹脂バインダー中に導電粒子が分散されたACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)110を介在させて電気的および機械的に接続される。
このように形成されたインクジェットヘッドは、インク溝を形成する隔壁に形成された電極において、隔壁を介して向い合う電極に逆位相の電位を印加することでシェアモード駆動を行う。つまり、厚さ方向で分極方向を対称に貼り合わされたインク溝隔壁の貼り合わせた境目でインク溝隔壁が“ く” の字に変形し、インク溝内の体積変化、それに伴うインク溝内のインク圧力変化を利用してインク溝先端部に配置した微小なノズルからインク液滴が吐出されるものである。
特開2002−127422号公報 特開平4−28289公報 特開2002−329958公報
しかしながら、上記従来の電極接続構造では、ACFにて加熱接続する際、圧電材料(熱膨張係数 2〜7ppm/℃)の上にACF(30〜80ppm/℃)やFPC(熱膨張係数12〜50ppm/℃)を加熱圧着することにより、熱膨張係数の差による接続電極ずれが生じている。そして、特許文献1、2、3では熱膨張係数が大きい材料側の電極ピッチを予め小さくすることによって電極位置ずれを吸収することを特徴としている。
しかしながら、従来技術で示されているような等ピッチの補正のみでは、以下のようにピッチ補正公差の分解能と配線位置の関係において問題がある。
インクジェットヘッド開発においては多チャンネル化が進むことによって、接続全体幅が大きくなっている。引き出し電極のピッチ補正分解能が0.05μmであっても、中心から端部チャンネルまで256チャンネルある512チャンネルのインクジェットヘッドにおける電極接続の場合、端部での位置分解能は0.05×256=12.8μmとなる。言い換えると、ピッチを0.05μm変化させただけで、両端部のチャンネル位置が約13μmずれてしまう。通常電極接続として用いられるFPC配線幅が60μm〜、引き出し電極ピッチが90μm〜で配線間距離が少なくとも10μm以上必要であることを考えると、狭ピッチの電極接続における接続位置マージンは±10μmを求められることがある。上記熱膨張係数の差によって両端チャンネルにおいて5μmのずれが発生した場合、前述したような等ピッチを前提とした補正では両端チャンネルにおける位置分解能が12.8μmとなっているため、5μmの位置ずれを補正することが不可能となってしまっている。つまり、等ピッチを前提としたピッチ補正では熱膨張係数を起因としたズレに対して、補正の分解能が小さい。この問題はチャンネル数が多くなればなるほど顕著な問題となる。
両端配線における位置マージンが無くなることにより、両端チャンネル付近においては配線が未接続(オープン)の状態となってしまうか、もしくは必要以上に高精度な位置決め装置が必要となる。さらには互いにピッチがずれていることにより、中心を基準とした位置決めの場合、外側の電極ほどずれが累積し、ずれが大きくなる。そのため、電極の接続面積が電極の中心と外側で異なることによって、電極の位置によって接続抵抗が異なってしまう。
このような理由により、特許文献1、2、3にあるように単純に等ピッチに電極ピッチを小さくするだけでは接続ずれを吸収することができない。
また、特許文献1で示されている図12のような状態では、引き出し電極の接続はされているが、本来ピッチが合致している状態と比較すると、接続面積が減少していることによって接合強度が低下してしまっている。
特許文献2では、ACF接続の仮圧着後FPC側から温風を吹く等して加熱し、熱膨張させて電極位置が合致したのを確認した後、本圧着するというものである。しかしながら、本圧着前のACF樹脂に対して加熱することによって、ACF樹脂の硬化が進んでしまうため、その後の本圧着において硬化しはじめたACF樹脂が圧着を阻害することによって、接続信頼性が低下している。また、仮圧着後に加熱し、その状態を確認するといった特殊なプロセスであることによって、特殊な装置を必要とするコストが発生する。
特許文献3では、熱膨張係数が大きい側の基板を保持した状態にて、保持したツール側のみを加熱し、膨張後の電極位置が合致している状態を観察して圧着するというものであるが、特許文献2と同様に硬化し始めたACF樹脂による圧着阻害と、特殊な装置が必要であるという問題点がある。
そこで、この発明の課題は、特別な装置を必要とすることなしに等ピッチで補正した場合の分解能の問題を解決することで、両端チャンネルがオープンの状態になることを防止し、ACF樹脂による硬化阻害による接続信頼性低下を防止しつつ、引き出し電極が接続ずれによって接続面積が低下し、接合強度が低下することを防止した電極接続構造および電極接続方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電極接続構造は、
互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を有すると共に全ての上記第1引き出し電極のピッチが予め一定である状態に形成されている第1回路基板と、
互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を有すると共に全ての上記第2引き出し電極のピッチが予め一定でない状態に形成されており、上記第1回路基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する第2回路基板と
を備え、
上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とが一致した状態で、上記第1回路基板と上記第2回路基板とは、加熱接続されており、上記各第1引き出し電極と上記各第2引き出し電極とは、電気的に接続されていることを特徴としている。
ここで、この明細書では、「中心位置」としては、厳密な中心から引き出し電極の5ピッチ分程度までずれた範囲を含む。「予め」とは、第1回路基板と第2回路基板との加熱接続前の状態をいう。
「第1引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第1引き出し電極において、一方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第1引き出し電極のピッチは、一定である」とは、全てのピッチが同じであることをいう。
「第2引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第2引き出し電極において、一方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第2引き出し電極のピッチは、一定でない」とは、一つのピッチが、他の少なくとも一つのピッチと異なることをいう。
この発明の電極接続構造によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、熱膨張係数の差を起因とするピッチの差による引き出し電極の位置ずれに対し、第1、第2回路基板間のピッチがずれていることによって、累積誤差が大きくなっても、その累積誤差分を吸収することができる。
つまり、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続構造を提供できる。
また、一実施形態の電極接続構造では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、
上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さい。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さいので、加熱接続時に第2回路基板が第1回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、一実施形態の電極接続構造では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、
上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きい。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きいので、加熱接続時に第1回路基板が第2回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、異方性導電フィルム(以下、ACF(Anisotropic Conductive Film)という)を介して、電気的に接続されている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ACFを介して、電気的に接続されているので、ACFは、エポキシ系樹脂バインダー中に導電粒子が分散されており、導電、絶縁、および、接着剤による硬化を、加熱硬化により一度に行うことができる。
つまり、第1引き出し電極と第2引き出し電極とは、加圧されることによって、ACFの導電粒子表面が噛み合って導電される一方、この導電された部分以外は、エポキシ系樹脂によって絶縁され、狭ピッチにおいても確実にショートを防止し、かつ、デバイスへの熱ダメージを軽減できる。
また、ACFは、ハンダと比較して加熱温度が低いことより、デバイスへの熱ダメージを軽減することができる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ハンダを介して、電気的に接続されている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ハンダを介して、電気的に接続されているので、ACFと比較して材料コストが低く、接合強度が高い電極接続構造を提供できる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きい。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きいので、第1、第2回路基板の加熱接続において、中心位置から外側の引き出し電極ほど、ずれが累積して大きくなるが、電極間の接続面積が低下することを防止し、接続面積の変化による電極間の接続抵抗ばらつきを防止し、かつ、接続面積の低下による接合強度の低下を防止できる。
これに対して、引き出し電極の幅が同じ幅でずれが発生した場合、電極の接続面積が電極の中心と外側で異なることによって、電極の位置によって接続抵抗が異なってしまう。また、同じ電極幅の場合、接続位置がずれた分だけ接続幅が減少してしまうことにより、接合強度が低下する。
また、一実施形態の電極接続構造では、
上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における各引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きく、
上記他方の回路基板の引き出し電極は、上記一方の回路基板の引き出し電極の幅内に位置している。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における各引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きく、上記他方の回路基板の各引き出し電極は、上記一方の回路基板の各引き出し電極の幅内に位置しているので、ショートを確実に防止しつつ、各引き出し電極の接続面積が一定となることにより、接続抵抗のばらつきを防止できる。
これに対して、一方の回路基板の引き出し電極が凹形状の底面に形成され、他方の回路基板の引き出し電極が凸形状に形成されている場合において、引き出し電極の接続がずれて、凹形状の電極幅内に凸形状が収まらなかったとき、凸形状の電極が、凹形状の底面まで加圧されないことにより、オープンの状態となってしまう。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうち、最小のピッチと他のピッチとの差の絶対値は、0.05μmより大きい。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうち、最小のピッチと他のピッチとの差の絶対値は、0.05μmより大きいので、トータルコストの肥大化を防止できる。これに対して、0.05μm以下である場合、その精度を求めるための必要以上のコストが発生する。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第1回路基板としては、フレキシブルプリント基板(以下、FPC(Flexible Printed Circuit)という)とし、上記第2回路基板としては、インクジェットヘッドのアクチュエータ部材とする。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第1回路基板としては、FPCとし、上記第2回路基板としては、インクジェットヘッドのアクチュエータ部材とするので、インクジェットヘッドにおける引き出し電極ピッチを変更するには、引き出し電極を作製するダイシング、ワイヤーソー、レーザー加工などにおけるプログラムの変更のみによって対応することができる。これに対して、FPCの引き出し電極ピッチを変更するには金型の変更が必要となる。
また、一実施形態の電極接続構造では、
上記アクチュエータ部材は、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を有し、
上記第2引き出し電極は、上記各チャンネル溝に対応するように設けられると共に、この各チャンネル溝の内面に設けられた電極に電気的に接続し、
上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、全ての上記チャンネル溝のピッチと異なる。
ここで、「チャンネル溝のピッチ」とは、隣り合う二つのチャンネル溝において、一方のチャンネル溝の(配列方向の)幅の中心と、他方のチャンネル溝の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全てのチャンネル溝のピッチと異なるので、インクジェットヘッドにおけるチャンネル溝ピッチを変更せずに、第2引き出し電極のピッチのみ変更することによって、加熱接続時の電極ずれを防止できる。つまり、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要とせず、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性を高くできる。
これに対して、チャンネル溝ピッチを、第2引き出し電極ピッチと共に、変更する場合、チャンネル溝ピッチがインクジェットヘッドの主な仕様の一つであるため、インクジェットヘッドモジュールとして仕様変更を伴う設計変更となってしまう。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記予め形成されている第2引き出し電極のピッチは、電極の配列方向に、順次、大きくなり、または、小さくなる。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第2引き出し電極のピッチは、電極の配列方向に、順次、大きくなり、または、小さくなるので、チャンネル溝ピッチを変更せずに、引き出し電極ピッチのみを順次連続して変更することによって、熱膨張係数差によるずれを最小に抑えることができ、アライメント時の位置マージンを最大に取ることが可能となる。
また、一実施形態の電極接続構造では、
上記インクジェットヘッドは、
一方向に延在して両端が開口する互いに平行な複数のチャンネル溝を有する上記アクチュエータ部材と、
このアクチュエータ部材が取り付けられ、上記複数のチャンネル溝の一端側において上記複数のチャンネル溝と連通する第1共通インク溝を有すると共に上記複数のチャンネル溝の他端側において上記複数のチャンネル溝と連通する第2共通インク溝を有するカバー部材と、
上記複数のチャンネル溝を上側から覆うように配置され、上記チャンネル溝に対応する位置にノズル孔を有するノズルプレートと
を備え、
上記チャンネル溝の両端は、上記アクチュエータ部材の両端面に開口し、上記チャンネル溝の内面には、電極が設けられ、
上記アクチュエータ部材の上記両端面のうちの少なくとも一方の端面には、上記電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極が、上記各チャンネル溝に対応するように、設けられている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記アクチュエータ部材の上記両端面のうちの少なくとも一方の端面には、上記電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極が、上記各チャンネル溝に対応するように、設けられているので、従来技術と異なり、上記第2引き出し電極を、チャンネル溝と平行にする必要がなくて、引き出し電極のピッチのみを変更することができる。また、インクジェットヘッドモジュールとして、従来技術と異なりR形状部が必要ではなくなることより、同じアクチュエータ部材の大きさで必要なアクチュエータ部材の量を削減したローコストなインクジェットヘッドの作製が可能となる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記チャンネル溝は、ダイシングブレードを用いて、形成されると共に、上記第2引き出し電極は、上記ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記チャンネル溝は、ダイシングブレードを用いて、形成されると共に、上記第2引き出し電極は、上記ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されているので、チャンネル溝および第2引き出し電極を、同じ工程、同じダイシング装置、同じ操作プログラム内で、加工することができる。
このため、基準点の位置決めずれや、取り付け位置および取り付け面のばらつきを排除することができて、チャンネル溝に対する第2引き出し電極の位置精度が保たれ、加工精度を高くできる。また、別工程で作製する必要がないことより、無駄なリードタイムを削減できる。また、熱膨張の伸びが変更した場合においても、ダイシングのプログラムを変更するのみで、簡便に第2引き出し電極のピッチを変更できる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第2引き出し電極は、非直線状である。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第2引き出し電極は、非直線状であるので、第2引き出し電極が途中からファンアウトされた形状など、チャンネル溝ピッチに影響されない大きなピッチ形状が可能となり、熱膨張ずれ、位置ずれに対するマージンをより大きくすることができて、信頼性を一層高くできる。
また、一実施形態の電極接続構造では、上記第2引き出し電極は、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記第2引き出し電極は、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されているので、簡便に直線以外の形状で第2引き出し電極を作製することができる。また、ダイシング加工による基板へのダメージを無くすことができる。さらには、ダイシング装置と比較して小さいチャッキング力での保持ですむことより、チャッキングよるダメージを軽減することができる。また、熱膨張の伸びが変更した場合においても、レーザー照射のプログラムを変更するのみで、簡便に第2引き出し電極のピッチを変更することができる。
また、この発明の電極接続方法は、
熱膨張係数が互いに異なる第1回路基板および第2回路基板において、上記第1回路基板に、互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を設けると共に全ての上記第1引き出し電極のピッチを、一定の状態に形成する一方、上記第2回路基板に、互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を設けると共に全ての上記第2引き出し電極のピッチを、一定でない状態に形成する工程と、
上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とを、一致して位置決めする工程と、
上記第1回路基板と上記第2回路基板とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続する工程と
を備えることを特徴としている。
ここで、この明細書では、「中心位置」としては、厳密な中心から引き出し電極5ピッチ分程度までずれた範囲を含む。
「第1引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第1引き出し電極において、一方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第1引き出し電極のピッチは、一定である」とは、全てのピッチが同じであることをいう。
「第2引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第2引き出し電極において、一方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第2引き出し電極のピッチは、一定でない」とは、一つのピッチが、他の少なくとも一つのピッチと異なることをいう。
この発明の電極接続方法によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、熱膨張係数の差を起因とするピッチの差による引き出し電極の位置ずれに対し、第1、第2回路基板間のピッチがずれていることによって、累積誤差が大きくなっても、その累積誤差分を吸収することができる。
つまり、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続方法を提供できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、
上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さい。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さいので、加熱接続時に第2回路基板が第1回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、
上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きい。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きいので、加熱接続時に第1回路基板が第2回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、異方性導電フィルム(以下、ACF(Anisotropic Conductive Film)という)を介して、電気的に接続する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、ACFを介して、電気的に接続するので、ACFは、エポキシ系樹脂バインダー中に導電粒子が分散されており、導電、絶縁、および、接着剤による硬化を、加熱硬化により一度に行うことができる。
つまり、第1引き出し電極と第2引き出し電極とは、加圧されることによって、ACFの導電粒子表面が噛み合って導電される一方、この導電された部分以外は、エポキシ系樹脂によって絶縁され、狭ピッチにおいても確実にショートを防止し、かつ、デバイスへの熱ダメージを軽減できる。
また、ACFは、ハンダと比較して加熱温度が低いことより、デバイスへの熱ダメージを軽減することができる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、ハンダを介して、電気的に接続する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、ハンダを介して、電気的に接続するので、ACFと比較して材料コストが低く、接合強度が高い電極接続方法を提供できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きい。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きいので、第1、第2回路基板の加熱接続において、中心位置から外側の引き出し電極ほど、ずれが累積して大きくなるが、電極間の接続面積が低下することを防止し、接続面積の変化による電極間の接続抵抗ばらつきを防止し、かつ、接続面積の低下による接合強度の低下を防止できる。
これに対して、引き出し電極の幅が同じ幅でずれが発生した場合、電極の接続面積が電極の中心と外側で異なることによって、電極の位置によって接続抵抗が異なってしまう。また、同じ電極幅の場合、接続位置がずれた分だけ接続幅が減少してしまうことにより、接合強度が低下する。
また、一実施形態の電極接続方法では、
アクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を形成し、上記第2引き出し電極を、上記各チャンネル溝に対応するように設けると共に、この各チャンネル溝の内面に設けられた電極に電気的に接続する工程と、
上記第1回路基板としてのフレキシブルプリント基板と上記アクチュエータ部材とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続し、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差を測定する工程と、
上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差に応じて、上記チャンネル溝のピッチは変えずに、上記第2引き出し電極のピッチのみを変更して、上記第2回路基板としてのインクジェットヘッドのアクチュエータ部材を形成する工程と
を備える。
ここで、「チャンネル溝のピッチ」とは、隣り合う二つのチャンネル溝において、一方のチャンネル溝の(配列方向の)幅の中心と、他方のチャンネル溝の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差に応じて、上記チャンネル溝のピッチは変えずに、上記第2引き出し電極のピッチのみを変更して、上記第2回路基板としてのインクジェットヘッドのアクチュエータ部材を形成するので、チャンネル溝ピッチを変更せずに、第2引き出し電極のピッチのみ変更することによって、FPCの金型再設計などの必要がなくなる。また、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要としないので、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性を向上できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、
上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を形成する工程と、
上記アクチュエータ部材に電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝の内面に電極を形成する工程と、
上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記各チャンネル溝の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を形成する工程と
を備える。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、電極用金属膜に対して分離工程のみで第2引き出し電極を作製することができる。
このように、分離ピッチを変更するだけで、第2引き出し電極ピッチを変更することが可能となり、新たな工程や装置を必要とすることなく、FPCの金型再設計と比較してトータルコストを削減しつつ、接続信頼性を向上できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、
上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝と、溝状の第2引き出し電極形成部とを形成する工程と、
上記アクチュエータ部材に電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝の内面に電極を形成する工程と、
上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記各チャンネル溝の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を、上記第2引き出し電極形成部の内面に形成する工程と
を備える。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を、上記溝状の第2引き出し電極形成部の内面に形成するので、第1回路基板(例えばFPC)の第1引き出し電極を、溝状の第2引き出し電極形成部に嵌合した状態で、第2引き出し電極と接続できて、第2引き出し電極の幅方向において接合強度を向上できる。
また、ACFやハンダによって、第1引き出し電極と第2引き出し電極とを接続した後においても、熱応力がかかることによって、熱膨張が発生するが、嵌合状態になることにより、熱応力に対しても信頼性を向上できる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記電極用金属を、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記電極用金属を、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、簡便に直線以外の形状で第2引き出し電極を作製することができる。また、ダイシング加工による基板へのダメージを無くすことができる。また、ダイシング装置と比較して小さいチャッキング力での保持ですむことより、チャッキングよるダメージを軽減することができる。さらに、ダイシング加工と比較して生産タクトタイムを削減することが可能となる。さらに、熱膨張の伸びが変更した場合においても、レーザー照射のプログラムを変更するのみで簡便に第2引き出し電極のピッチを変更することができる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記アクチュエータ部材に、ダイシングブレードを用いて、上記複数のチャンネル溝を形成すると共に、上記電極用金属を、ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記アクチュエータ部材に、ダイシングブレードを用いて、上記複数のチャンネル溝を形成すると共に、上記電極用金属を、ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、上記チャンネル溝および上記第2引き出し電極を、同じ工程、さらには同じダイシング装置、同じ操作プログラム内で加工することができる。
このため、基準点位置決めずれや、取り付け位置や取り付け面のばらつきを排除することができ、チャンネル溝に対する第2引き出し電極の位置精度を保て、加工精度を高くできる。さらに、各工程における固定や取り外しなどにかかる無駄なリードタイムを削減できる。また、熱膨張の伸びが変更した場合においても、ダイシングのプログラムを変更するのみで、簡便に引き出し電極のピッチを変更することができる。
また、一実施形態の電極接続方法では、上記第2引き出し電極を非直線状に形成する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記第2引き出し電極を非直線状に形成するので、第2引き出し電極が途中からファンアウトされた形状など、チャンネル溝ピッチに影響されない大きなピッチ形状が可能となり、熱膨張ずれ、位置ずれに対するマージンをより大きくすることができて、信頼性を一層高くできる。
この発明の電極接続構造によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続構造を提供できる。
この発明の電極接続方法によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続方法を提供できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の電極接続構造を含むインクジェットヘッドの斜視図を示している。図1は、分かりやすくするため、各部を分解した状態を示している。図1のインクジェットヘッド6は、図11に示した従来技術におけるインクジェットヘッド6と同様に、アクチュエータ部材1とカバー部材2とノズルプレート16とフレキシブルプリント基板(FPC)11とを備える。
以下、インクジェットヘッド6において、ノズルプレート16が接合される端部を前端部7とし、これと反対側を後端部9とし、カバー部材2が配置される側を上側とし、アクチュエータ部材1が配置される側を下側とする。たとえば、チャンネル壁4aがカバー部材2と接合される面は、チャンネル壁4aの上面となる。
インクジェットヘッド6は、以下の手順で作製される。
まず、厚み方向に分極されたPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)基板を貼り合わせ、たとえば、約1.0mmの厚みのアクチュエータ部材1を構成する。次に、このアクチュエータ部材1にダイシング加工により複数の平行な等間隔の溝を形成する。この状態のアクチュエータ部材1の一部を斜視図にて図2Aに示す。これらの溝はそれぞれチャンネル溝4、チャンネル壁4aを形成する。チャンネル溝4は、アクチュエータ部材1の前端部7から後端部9より2mm程度の範囲まで一定の深さでダイシングされ作製されており、その後ダイシングブレードの半径に対応したR形状に加工されR形状部12となる。後端部9より2mm程度の範囲においては、引き出し電極形成部15aとして約10μm程度の一定の深さになっている。
次に、チャンネル溝4から引き出されており、後に外部電極と接続される引き出し電極形成部15aの後端部9が、幅広になるようチャンネル溝4と同様にダイシングによって加工する。引き出し電極形成部15aの幅広加工後の状態の一部を斜視図にて図2Bに示す。引き出し電極形成部15aは、チャンネル溝を加工したのと同じブレードを用いて、一つの引き出し電極に対し何度かチョッパー加工することで、チャンネル溝を加工したプログラムと連続したプログラムで行ってもよいし、幅広のブレードを用いて一つの引き出し電極に対し、1回のチョッパー加工のみで引き出し電極部の幅広部分を作製してもよい。前者の場合は、チャンネル溝に対して連続した加工となることで、チャンネル溝に対しての位置精度が高くなる。それに対して後者の場合はチャンネル溝に対する位置精度は低下するが、各引き出し電極部がブレードの幅のみによるため、引き出し電極の各電極幅の均一性が高くなる。
複数本形成されたチャンネル溝4はアクチュエータ部材1の一部であるチャンネル壁4aよって隔てられている。このチャンネル溝4の内壁に蒸着、スパッタまたはめっき法などにより、チャンネル壁4aをシェアモード変形させるための電極5を薄く形成する。電極5を成膜し、複数個に分離した後のアクチュエータ部材1の一部を斜視図にて図2Cに示す。電極5が成膜されている部分をドットにて示す。電極5の材料としては、アルミニウムや銅などが適している。上記の方法により電極5を形成すると、隣接するチャンネル壁4a上面などの、チャンネル溝4の内壁以外の部分にも電極5が形成されてしまう。また、一枚の圧電基板にアクチュエータ部材複数個分の溝をダイシングにより作製し、切り離して用いることで、一枚の圧電基板から複数個のアクチュエータ部材を得ることができる。成膜方法によっては、アクチュエータ部材1の前端部7、後端部9を含む側面にも電極5が成膜されるが、一枚の圧電基板にアクチュエータ部材複数個分を作製し切り離す工程を用いることで、図2Cのように側面に電極5が成膜されない状態にてアクチュエータ部材1を作製することが可能となる。
次の工程である電極除去工程後の状態を図2Dに示す。前述したように、隣接するチャンネル壁4a上面などの、チャンネル溝4の内壁以外の部分にも電極5が形成されてしまうことによって、隣接するチャンネル溝4相互が短絡した状態となる。各チャンネル溝4を電気的に分離するために、アクチュエータ部材1の表面を研削加工して、各チャンネル溝4を分離している隔壁上に形成された電極5を除去する。
前述の通り、チャンネル壁4a 高さ方向の略中央で分極方向が相反するように分極処理が施されていることにより、電極5に電圧が印加されると、チャンネル壁4aのうち電極5に挟まれた領域が自発的にシェアモード変形する。本実施形態においては、ダイシング装置DAD562(株式会社ディスコ製)を使用して研削加工を行い、厚さ90μmのダイシングブレードを用い、150μmピッチでチャンネル溝を512チャンネル作製した。チャンネル溝幅は90μm、引き出し電極形成部15aの幅は120μmで作製した。引き出し電極形成部15aはそれぞれのチャンネル溝中心に対し、両側に15μmずつ幅広となっている。また、電極5はマグネトロンスパッタ装置を用いて、銅をスパッタリング法により1.5μm成膜した。チャンネル壁4a上面に成膜された電極は前述の通り除去する必要があり、ダイシングブレードによって研削して除去した。
次に、図1に示すように、カバー部材2をアクチュエータ部材1に接着してインク流路を形成する。カバー部材2は、アクチュエータ部材1と一体化されるため、アクチュエータ部材1とカバー部材2とは熱膨張率が一致または近似しているのが好ましい。カバー部材2には、インクジェットヘッド6上面側に貫通して開口することで、インク供給口8として作用するように共通インク溝3が形成されている。この共通インク溝3から各インク流路へインクが供給されるようになっている。カバー部材2の厚みは、共通インク溝3を加工しても強度的に問題がないような厚みが好ましい。本実施の形態では、カバー部材2の厚みを2.5mmとし、アクチュエータ部材との接着にて粘度4000cP程度のエポキシ系接着剤を使用した。カバー部材2とアクチュエータ部材1との接着面に接着剤を塗布してアクチュエータ部材1に押し当て、室温24時間保持して接着した。
チャンネル溝4の引き出し電極形成部15aに対しACF10を挟んでフレキシブルプリント基板(FPC)11が圧着、加熱されることによって電気的に接続されている。FPCの基板は50μm厚のポリイミドを基材とし、インクジェットヘッド6接続側の引き出し電極の幅は90μm、電極厚みは20μmのものを使用した。
ACF10の特性により、チャンネルごとに電気的な独立は保たれており、各チャンネル溝4における電極5が同電位になるように電気的な接続が行なわれている。これにより、電極5に外部から電圧を印加して、インクジェットヘッド6を駆動することが可能となる。本実施形態においては、ACFとしてCP9742KS(ソニーケミカル社製)を用い、120N、150℃、70secの条件にて圧着した。
ACFはエポキシ系樹脂バインダー中に導電粒子が分散され、導電、絶縁、接着剤による硬化を加熱硬化により一度に行うことができる。加圧されることによって導電粒子表面が噛み合うことで導電された部分以外は、エポキシ系の樹脂によって絶縁され、引き出し電極の位置同士が合致していれば、少なくとも片方は凸形状である引き出し電極以外は加圧されないことより、狭ピッチにおいてもショートを確実に防止することが可能となる。さらには、ハンダと比較して加熱温度が低いことより、デバイスへの熱ダメージを軽減することができる。また、電極の濡れ性に関わらず安定した電極接続を行うことができ、さらには、仮圧着後の位置状態確認後に本圧着を行うプロセスにより再位置決めが可能となるため、位置ずれの発生を防止したプロセスで電極接続が可能となる。
接続工程の詳細については後述する。
続いて、電極5を含むインクジェットヘッド6内部全体に対し、電極5をインクから絶縁、保護することを目的として図1では図示しない有機保護膜が形成されている。この有機保護膜はインクジェットヘッド6内部およびフレキシブルプリント基板11のあらゆる部分に付着するため、付着不要部分であるフレキシブルプリント基板11の配線部にはマスキングテープ等でマスクし付着を防止する。
有機保護膜としては耐薬品性、インクジェットヘッド6内部への付きまわりのよさなどからポリパラキシリレン、及びその誘導体が好ましい。本実施形態においては、ダイマーであるジクロロジパラキシリレンを材料として、ポリモノクロロパラキシリレン([化1]の構造式)を3μm成膜した。
Figure 2009239023
有機保護膜は、余り薄すぎるとピンホールが発生しやすくなり、対薬品性、絶縁性を保持する観点において信頼性が落ちることより2μm以上が好ましい。また、余り厚すぎると成膜に時間がかかり、材料コストも高くなるので15μm以下であることが好ましい。
本発明における材料はこれに限ったものではなく、前記ダイマーの各種誘導体を用いても本発明による効果が得られる。例を挙げると、ダイマーであるジパラキシリレン([化2]の構造式)を材料としたポリパラキシリレン([化3]の構造式)、さらには他の誘導体を用いたポリパラキシリレン膜の一種として[化4]の構造式のポリジクロロパラキシリレン、その他、[化5]の構造式、[化6]の構造式に示すものなどがある。
Figure 2009239023
Figure 2009239023
Figure 2009239023
Figure 2009239023
Figure 2009239023
前端部7には各インク流路に対応するノズル孔17を持つノズルプレート16がエポキシ樹脂によって接着固定されている。インク供給口8から供給されたインクは、共通インク溝3に溜められてインク流路に随時インクを供給し、インク流路に流入したインクはシェアモード変形によってノズル孔17から吐出され、印刷が行なわれる。
本発明に関わる電極接続工程について、図3A、図3B、図4を用いて詳細に説明する。
本実施形態ではACF10をFPC11に転写し、さらにその状態にてインクジェットヘッド6の引き出し電極15へ仮圧着後、本圧着を行った。仮圧着後の位置状態確認後に本圧着を行うプロセスにより、仮圧着のやり直しによる再位置決めが可能となるため、位置ずれ発生を防止した安定したプロセスで電極接続が可能となる。ACF10を転写するのはインクジェットヘッド6側でも構わないが、ハンドリングを考慮するとFPC11へ転写することが好ましい。また、本圧着をする際の位置決めはインクジェットヘッド6の引き出し電極15、FPCの引き出し電極14における両端チャンネルからそれぞれのチャンネル列の中心位置を割り出し、中心位置に対する両端チャンネルの位置より、それぞれの電極における回転ずれを補正して圧着を行った。
本実施形態では前述したとおり、アクチュエータ部材1における各チャンネル溝4の幅が90μm、ピッチが150μmであり、引き出し電極15の電極幅が120μmと幅広になっている。それに対し、FPC11の引き出し電極14の電極幅が90μmであるので、熱膨張伸びなどの伸びが無いと仮定すると幅方向の位置マージンは±15μmとなる。
だが実際は、ACF10の接続工程において圧電材料(熱膨張係数 2〜7ppm/℃)の上にACF(30〜80ppm/℃)とFPC(熱膨張係数12〜50ppm/℃)を加熱圧着していることより、熱膨張係数の差による接続電極ずれが生じる。
熱膨張による伸びに対して、予めある程度の補正を行うことができることが公知である。本実施形態では圧電材料の熱膨張係数が5ppm/℃、FPC11が12ppm/℃(宇部興産株式会社製ユーピレックスー25Sを基材としたFPC)という材料にて、FPC11の引き出し電極15におけるピッチ最小公差0.05μmにおいて、熱膨張後の差が一番小さいようピッチ補正を行い、FPC11の引き出し電極15を149.90μmピッチに設計して加熱圧着を行った。後端部9からインクジェットヘッド6を見た場合の、各引き出し電極における圧着を行う前の状態を図3Aに示す。加熱圧着前の状態においては、インクジェットヘッド6の引き出し電極15が150μmピッチであるのに対し、FPC11の引き出し電極14が149.90μmと小さいことより、両端チャンネルではFPCの電極14が中心寄りとなっていることを示す。
次に加熱圧着した状態を図3Bに示す。予め計算した通り両端チャンネルにおけるFPCの引き出し電極14の中心位置が、インクジェットヘッド6の引き出し電極15に対しそれぞれ約5.8μm大きい結果となった。インクジェットヘッド6よりFPCの熱膨張係数が大きいことより、両端チャンネルにおいて、インクジェットヘッド6の引き出し電極15よりFPCの電極14が中心からみて外側に位置している。これを結果(1)とする。
この結果(1)において、中心から幅方向について各チャンネルにおける位置をX軸とし、各引き出し電極中心からの幅方向のずれ量をY軸としたグラフを、図5に示す。Y軸はプラス側がFPC11の引き出し電極14よりインクジェットヘッド6における引き出し電極15の中心チャンネルからの距離が、幅方向に大きいことを示す。図5に示すように、中心から0chの時点では引き出し電極中心位置同士が合致しているのだが、中心から離れるほど、熱膨張係数の差を起因とするピッチの差によってずれが累積され、位置ずれが大きくなっている。結果(1)では幅方向にけるマージン±15μmに対し、5.8μmが熱膨張によるずれで占められているため、位置マージンが10μm以下となってしまっている。
FPCの引き出し電極14のピッチで微調整を行うことを目的としてピッチを0.05μm短く149.85μmとした場合は、結果(1)とは逆に両端チャンネル部においてそれぞれFPC側が7μm短くなってしまう。この状態を図5の結果(2)に示す。これは、FPCの引き出し電極15のピッチ公差分解能の限界が0.05μmのため、中心から端までの256チャンネル分が累積すると、両端チャンネルの幅方向における位置分解能が256×0.05μmで12.8μmとなってしまうためである。この結果、本実施形態においては幅方向における位置マージンが、各引き出し電極の幅の差と比較して約半分となってしまっている。この熱膨張ずれは、チャンネル全体長や熱膨張係数によってはさらに大きくなるため、接続面積の低下や未接続(オープン)の状態を引き起こす問題となってしまう。
本発明は、この問題点に対しFPCの再設計を行うことなく、かつ簡便に位置マージンの減少を防止できる方法を提供する。本発明では、前述したFPCの加熱接続後、その熱膨張によるずれの計測結果より、チャンネル溝4のピッチはそのままで、引き出し電極15のピッチのみ変更することを特徴とする。
引き出し電極ピッチ変更後のアクチュエータ部材1の加工後の一部を、斜視図にて、図4に示す。図4では、ピッチを変更した箇所をP1で、変更していない箇所をPで示す。
ピッチ変更前のインクジェットヘッド6は90μm幅で150μmピッチのチャンネル溝4に対し、引き出し電極15がそれぞれのチャンネル溝中心に対し両側に15μmずつ幅広の120μm幅となっており、チャンネル溝4と同様に全て150μm等ピッチの形状であった。それに対し、熱膨張ずれの結果をフィードバックすることより、引き出し電極15の幅広になる部分のピッチのみを一部増加することで、熱膨張係数ずれを吸収する。
本実施例では、中心からみて、80チャンネル目から159チャンネル目までの引き出し電極部の幅広部分のみ幅方向に対し外側へ2μmずらす。さらに、160チャンネル目から256チャンネル目までの引き出し電極部の幅広部分のみ幅方向に対し両側へプラス4μmずらす。言い換えると、引き出し電極における中心から79チャンネルと80チャンネル間の電極引き出し部の幅広部分のみピッチが152μmとなり、159チャンネルと160チャンネルの間のみピッチが154μmとなり、その他のチャンネル間は150μmとする。中心からそれぞれ2箇所ずつ、計4箇所の電極引き出し部幅広部分のみピッチが増えたことになる。
この引き出し電極15の加工は、前述した通り、チャンネル溝と同じくダイシングブレードによって加工されていることにより、ダイシングのプログラムを変更するのみで、簡便に引き出し電極のピッチを変更することが出来る。
この形状によるインクジェットヘッド6にて、同条件で加熱圧着した結果を結果(3)とし、図5に示す。図5に示されるように、中心から80チャンネル、及び160チャンネル目で補正が加わっていることにより、熱膨張に起因する電極ずれを約1.8μm程度に抑えることができる。
この補正はピッチをさらに細かく変更すると、より熱膨張ずれを抑えることが可能となる。例えば、前述した補正では中心から両側に対し各々2箇所のチャンネル間で補正を行ったが、これを例えば両端から6箇所、計12箇所にて1μmずつ補正を行った場合の結果(4)を図5に示す。この結果に示す通り、熱膨張に起因する電極ずれが約0.6μm程度に抑えることが可能となる。
前述したように、熱膨張ずれに対して一方の引き出し電極ピッチを一定ではない補正を行うことによって、等ピッチのピッチ変更では補正しきれない誤差を吸収する構造によって、接続ずれを防止した接続信頼性の高い電極接続構造を提供することが可能となる。
インクジェットヘッド6においては、インクジェットヘッド6のチャンネル溝4を作製し、その溝4に対して電極5を成膜し、それと連通する引き出し電極15をもつことで、外部の電源と接続しており、チャンネル溝4から平行に引き出し電極15が引き出されていることより、従来は引き出し電極15とチャンネル溝4は同じピッチである。また、インクジェットヘッド6を作製する際、チャンネル溝4ピッチが、吐出分解能を決定する一つの仕様であるため、容易に変更することが難しい。
インクジェットヘッド6とFPC11を加熱接続した場合接続ずれが発生するが、このずれ量は熱膨張係数の差によるだけではなく、圧着圧力、圧着温度、圧着電極の表面状態によって変わるため、各条件におけるずれを正確に予測することは難しい。そのため、予めずれを予測してFPCの電極ピッチを設計しても正確には合致しない。それに対し、FPCの設計変更には金型から設計しなおす必要があるため、コストと時間が必要となる。また、チャンネル溝と、チャンネル溝と連通する引き出し電極をチャンネル溝とを同ピッチのままピッチ変更を行う場合、チャンネル溝ピッチがインクジェットヘッド6の主な仕様の一つであるため、インクジェットヘッドモジュールとして仕様変更を伴う設計変更となってしまう。
本構成によれば、インクジェットヘッド6におけるチャンネル溝ピッチを変更せずに、引き出し電極のピッチのみ変更することによって、FPCの金型再設計などの必要がなくなり、インクジェットヘッド6加工時における引き出し電極のピッチ変更だけで加熱接続時の電極ずれを防止することで、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要としない、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性の高いインクジェットヘッド6を提供することができる。さらに、引き出し電極の加工はチャンネル溝と同様にダイシング加工で行っていることにより、ダイサーのプログラムを一部変更するのみで熱膨張ずれに対応することができる。
熱膨張係数の差を起因とした、引き出し電極間のピッチ差によって、中心を基準とした位置決めの場合、外側の電極ほどずれが累積し、ずれが大きくなる。そのため、引き出し電極幅が同じ幅でずれが発生した場合は、電極の接続面積が電極の中心と外側で異なることによって、電極の位置によって接続抵抗が異なってしまう。さらには、同じ電極幅の場合、接続位置がずれた分だけ接続幅が減少してしまうことにより、接合強度が低下してしまっている。
本構成によれば、一部のピッチのみを変更することによって、等ピッチのピッチ変更では補正しきれない誤差を吸収する構造にしつつ、かつインクジェットヘッド6における引き出し電極15の幅120μmがFPCの引き出し電極14の幅90μmより大きいことによって、位置決め誤差によるずれによって接続面積が低下することを防止することができ、接続面積の変化による電極間の接続抵抗ばらつきを防止し、かつ接続面積の低下による接合強度の低下を防止した電極接続構造を提供することができる。
以上まとめると、この発明の電極接続構造は、互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を有する第1回路基板と、互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を有する第2回路基板とを備える。
上記第1回路基板としては、フレキシブルプリント基板11(FPC(Flexible Printed Circuit))とし、上記第2回路基板としては、インクジェットヘッドのアクチュエータ部材1とする。第1引き出し電極としては、FPCの引き出し電極14とし、第2引き出し電極としては、インクジェットヘッドの引き出し電極15とする。
上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なる。上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、予め、一定である状態に形成されている。上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、予め、一定でない状態に形成されている。
上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とが一致した状態で、上記第1回路基板と上記第2回路基板とは、加熱接続されており、上記各第1引き出し電極と上記各第2引き出し電極とは、電気的に接続されている。
ここで、「中心位置」としては、厳密な中心から引き出し電極の5ピッチ分程度までずれた範囲を含む。「予め」とは、第1回路基板と第2回路基板との加熱接続前の状態をいう。
「第1引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第1引き出し電極において、一方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第1引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第1引き出し電極のピッチは、一定である」とは、全てのピッチが同じであることをいう。
「第2引き出し電極のピッチ」とは、隣り合う二つの第2引き出し電極において、一方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心と、他方の第2引き出し電極の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。「全ての第2引き出し電極のピッチは、一定でない」とは、一つのピッチが、他の少なくとも一つのピッチと異なることをいう。
この発明の電極接続構造によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、熱膨張係数の差を起因とするピッチの差による引き出し電極の位置ずれに対し、第1、第2回路基板間のピッチがずれていることによって、累積誤差が大きくなっても、その累積誤差分を吸収することができる。
つまり、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続構造を提供できる。
また、上記第1回路基板としては、FPCとし、上記第2回路基板としては、インクジェットヘッドのアクチュエータ部材とするので、インクジェットヘッドにおける引き出し電極ピッチを変更するには、引き出し電極を作製するダイシング、ワイヤーソー、レーザー加工などにおけるプログラムの変更のみによって対応することができる。これに対して、FPCの引き出し電極ピッチを変更するには金型の変更が必要となる。
また、この実施形態の電極接続構造では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きい場合、
上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さく形成される。
この電極接続構造によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さいので、加熱接続時に第2回路基板が第1回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、この実施形態の電極接続構造では、
上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さい場合、
上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きく形成される。
この電極接続構造によれば、上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きいので、加熱接続時に第1回路基板が第2回路基板と比較してより大きく膨張しても、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合できて、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止できる。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、異方性導電フィルム10(ACF(Anisotropic Conductive Film)という)を介して、電気的に接続されている。
この電極接続構造によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ACF10を介して、電気的に接続されているので、ACF10は、エポキシ系樹脂バインダー中に導電粒子が分散されており、導電、絶縁、および、接着剤による硬化を、加熱硬化により一度に行うことができる。
つまり、第1引き出し電極と第2引き出し電極とは、加圧されることによって、ACF10の導電粒子表面が噛み合って導電される一方、この導電された部分以外は、エポキシ系樹脂によって絶縁され、狭ピッチにおいても確実にショートを防止し、かつ、デバイスへの熱ダメージを軽減できる。
また、ACF10は、ハンダと比較して加熱温度が低いことより、デバイスへの熱ダメージを軽減することができる。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ハンダを介して、電気的に接続されていてもよい。
この電極接続構造によれば、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ハンダを介して、電気的に接続されているので、ACFと比較して材料コストが低く、接合強度が高い電極接続構造を提供できる。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記第2回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、上記第1回路基板の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きい。
この電極接続構造によれば、上記第2回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、上記第1回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きいので、第1、第2回路基板の加熱接続において、中心位置から外側の引き出し電極ほど、ずれが累積して大きくなるが、電極間の接続面積が低下することを防止し、接続面積の変化による電極間の接続抵抗ばらつきを防止し、かつ、接続面積の低下による接合強度の低下を防止できる。
これに対して、引き出し電極の幅が同じ幅でずれが発生した場合、電極の接続面積が電極の中心と外側で異なることによって、電極の位置によって接続抵抗が異なってしまう。また、同じ電極幅の場合、接続位置がずれた分だけ接続幅が減少してしまうことにより、接合強度が低下する。
また、この実施形態の電極接続構造では、
上記第2回路基板における各引き出し電極の幅は、上記第1回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きく、
上記第2回路基板の引き出し電極は、上記第1回路基板の引き出し電極の幅内に位置している。
この電極接続構造によれば、上記第2回路基板における各引き出し電極の幅は、上記第1回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きく、上記第2回路基板の引き出し電極は、上記第1回路基板の引き出し電極の幅内に位置しているので、ショートを確実に防止しつつ、各引き出し電極の接続面積が一定となることにより、接続抵抗のばらつきを防止できる。
これに対して、一方の回路基板の引き出し電極が凹形状の底面に形成され、他方の回路基板の引き出し電極が凸形状に形成されている場合において、引き出し電極の接続がずれて、凹形状の電極幅内に凸形状が収まらなかったとき、凸形状の電極が、凹形状の底面まで加圧されないことにより、オープンの状態となってしまう。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうち、最小のピッチと他のピッチとの差の絶対値は、0.05μmより大きい。
この電極接続構造によれば、上記全ての第2引き出し電極のピッチのうち、最小のピッチと他のピッチとの差の絶対値は、0.05μmより大きいので、トータルコストの肥大化を防止できる。これに対して、0.05μm以下である場合、その精度を求めるための必要以上のコストが発生する。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記アクチュエータ部材1は、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝4を有する。上記第2引き出し電極は、上記各チャンネル溝4に対応するように設けられると共に、この各チャンネル溝4の内面に設けられた電極5に電気的に接続する。上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、全ての上記チャンネル溝4のピッチと異なる。
ここで、「チャンネル溝4のピッチ」とは、隣り合う二つのチャンネル溝4において、一方のチャンネル溝4の(配列方向の)幅の中心と、他方のチャンネル溝4の(配列方向の)幅の中心との間の長さをいう。
この電極接続構造によれば、上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全てのチャンネル溝4のピッチと異なるので、インクジェットヘッド6におけるチャンネル溝4ピッチを変更せずに、第2引き出し電極のピッチのみ変更することによって、加熱接続時の電極ずれを防止できる。つまり、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要とせず、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性を高くできる。
これに対して、チャンネル溝4ピッチを、第2引き出し電極ピッチと共に、変更する場合、チャンネル溝4ピッチがインクジェットヘッド6の主な仕様の一つであるため、インクジェットヘッドモジュールとして仕様変更を伴う設計変更となってしまう。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記予め形成されている第2引き出し電極のピッチは、電極の配列方向に、順次、大きくなり、または、小さくなるようにしてもよい。
この電極接続構造によれば、上記第2引き出し電極のピッチは、電極の配列方向に、順次、大きくなり、または、小さくなるので、チャンネル溝4ピッチを変更せずに、引き出し電極ピッチのみを順次連続して変更することによって、熱膨張係数差によるずれを最小に抑えることができ、アライメント時の位置マージンを最大に取ることが可能となる。
また、この実施形態の電極接続構造では、上記チャンネル溝4は、ダイシングブレードを用いて、形成されると共に、上記第2引き出し電極は、上記ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように形成されている。
この電極接続構造によれば、上記チャンネル溝4は、ダイシングブレードを用いて、形成されると共に、上記第2引き出し電極は、上記ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように形成されているので、チャンネル溝4および第2引き出し電極を、同じ工程、同じダイシング装置、同じ操作プログラム内で、加工することができる。
このため、基準点の位置決めずれや、取り付け位置および取り付け面のばらつきを排除することができて、チャンネル溝4に対する第2引き出し電極の位置精度が保たれ、加工精度を高くできる。また、別工程で作製する必要がないことより、無駄なリードタイムを削減できる。また、熱膨張の伸びが変更した場合においても、ダイシングのプログラムを変更するのみで、簡便に第2引き出し電極のピッチを変更できる。
また、この発明の電極接続方法では、まず、熱膨張係数が互いに異なる第1回路基板および第2回路基板において、上記第1回路基板に、互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を設けると共に全ての上記第1引き出し電極のピッチを、一定の状態に形成する一方、上記第2回路基板に、互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を設けると共に全ての上記第2引き出し電極のピッチを、一定でない状態に形成する。
その後、上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とを、一致して位置決めする。
そして、上記第1回路基板と上記第2回路基板とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続する。
この発明の電極接続方法によれば、上記第1回路基板の熱膨張係数と上記第2回路基板の熱膨張係数とは、互いに異なり、上記第1回路基板と上記第2回路基板との加熱接続前の状態で、上記第1回路基板における全ての上記第1引き出し電極のピッチは、一定である一方、上記第2回路基板における全ての上記第2引き出し電極のピッチは、一定でないので、熱膨張係数の差を起因とするピッチの差による引き出し電極の位置ずれに対し、第1、第2回路基板間のピッチがずれていることによって、累積誤差が大きくなっても、その累積誤差分を吸収することができる。
つまり、第2引き出し電極のピッチを、第1引き出し電極のピッチに適合するように調整して加熱接続することが可能であり、ずれによるオープン状態、ショート状態を防止し、かつ、ずれを起因とする接続面積低下による接合強度低下を防止した接続信頼性の高い電極接続方法を提供できる。
また、この実施形態の電極接続方法では、アクチュエータ部材1の第2引き出し電極を変更する方法を含む。まず、アクチュエータ部材1に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝4を形成し、上記第2引き出し電極を、上記各チャンネル溝4に対応するように設けると共に、この各チャンネル溝4の内面に設けられた電極に電気的に接続する。
その後、上記第1回路基板としてのフレキシブルプリント基板11と上記アクチュエータ部材1とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続し、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差を測定する。
そして、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差に応じて、上記チャンネル溝4のピッチは変えずに、上記第2引き出し電極のピッチのみを変更して、上記第2回路基板としてのインクジェットヘッドのアクチュエータ部材1を形成する。
この電極接続方法によれば、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差に応じて、上記チャンネル溝4のピッチは変えずに、上記第2引き出し電極のピッチのみを変更して、上記第2回路基板としてのインクジェットヘッドのアクチュエータ部材1を形成するので、チャンネル溝4ピッチを変更せずに、第2引き出し電極のピッチのみ変更することによって、FPC11の金型再設計などの必要がなくなる。また、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要としないので、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性を向上できる。
また、この実施形態の電極接続方法では、第2引き出し電極を形成する方法を含む。まず、上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材1に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝4と、溝状の第2引き出し電極形成部15aとを形成する。
その後、上記アクチュエータ部材1に電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝4の内面に電極を形成する。
そして、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記各チャンネル溝4の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を、上記第2引き出し電極形成部15aの内面に形成する。
この電極接続方法によれば、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を、上記溝状の第2引き出し電極形成部15aの内面に形成するので、第1回路基板の第1引き出し電極を、溝状の第2引き出し電極形成部15aに嵌合した状態で、第2引き出し電極と接続できて、第2引き出し電極の幅方向において接合強度を向上できる。
また、ACFやハンダによって、第1引き出し電極と第2引き出し電極とを接続した後においても、熱応力がかかることによって、熱膨張が発生するが、嵌合状態になることにより、熱応力に対しても信頼性を向上できる。
また、この実施形態の電極接続方法では、上記電極用金属を、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するようにしてもよい。
この電極接続方法によれば、上記電極用金属を、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、簡便に直線以外の形状で第2引き出し電極を作製することができる。また、ダイシング加工による基板へのダメージを無くすことができる、また、ダイシング装置と比較して小さいチャッキング力での保持ですむことより、チャッキングよるダメージを軽減することができる。さらに、ダイシング加工と比較して生産タクトタイムを削減することが可能となる。さらに、熱膨張の伸びが変更した場合においても、レーザー照射のプログラムを変更するのみで簡便に第2引き出し電極のピッチを変更することができる。
また、この実施形態の電極接続方法では、上記アクチュエータ部材1に、ダイシングブレードを用いて、上記複数のチャンネル溝4を形成すると共に、上記電極用金属を、ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成する。
この電極接続方法によれば、上記アクチュエータ部材1に、ダイシングブレードを用いて、上記複数のチャンネル溝4を形成すると共に、上記電極用金属を、ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、上記チャンネル溝4および上記第2引き出し電極を、同じ工程、さらには同じダイシング装置、同じ操作プログラム内で加工することができる。
このため、基準点位置決めずれや、取り付け位置や取り付け面のばらつきを排除することができ、チャンネル溝4に対する第2引き出し電極の位置精度を保て、加工精度を高くできる。さらに、各工程における固定や取り外しなどにかかる無駄なリードタイムを削減できる。また、熱膨張の伸びが変更した場合においても、ダイシングのプログラムを変更するのみで、簡便に引き出し電極のピッチを変更することができる。
(第2の実施形態)
この第2実施形態では、インクジェットヘッドにおける引き出し電極形成部の作製工程および電極除去工程以外は、第1実施形態と同じであるため省略する。また、使用した装置や材料も第1実施形態と同じである。
この実施形態におけるアクチュエータ部材1Aのチャンネル溝4の作製後の斜視図を、図6Aに示す。図6Aは分かりやすいよう一部断面を露出させている。第1実施形態と同様にチャンネル溝4とR形状部12を有するが、第1実施形態と異なり、引き出し電極形成部15aの溝を有さない。つまり、ダイシングブレードをそのまま引き上げて加工することで、アクチュエータ部材1の後端部9は平坦な状態である。
この後、第1実施形態と同様にアクチュエータ部材1の上面全体に対し電極用金属を成膜する。この実施形態では電気的に分離するために、チャンネル溝4を隔てるチャンネル壁4aの上部における前端部7から後端部9までダイシング、もしくはレーザー加工によって電極用金属を除去し、分離溝18を作製することによって、電気的に分離する。この状態を図6Bに示す。
この分離溝の作製工程によって、インクジェットヘッド6の引き出し電極15が、周囲の分離溝18と比較して凸形状となる。第1実施形態とは異なり、凹み部へFPCの引き出し電極が嵌合する形状ではなくなるため、FPC11の引き出し電極14の接続位置がインクジェットヘッド6の引き出し電極15の幅内に収まらないようにずれた場合でも、オープンとなることを防止することができる。
本実施形態においては、図6Bに示すように分離溝18のピッチを変更することで、引き出し電極15のピッチを変更して、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、インクジェットヘッド6におけるチャンネル溝4のピッチを変更せずに、引き出し電極15のピッチのみ変更することによって、FPC11の金型再設計などの必要がなくなり、加熱接続時の電極ずれを防止できる。このため、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要としない、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性の高いインクジェットヘッドを提供することができる。
さらには、この除去工程においてレーザー加工を用いることによって、ダイシング加工と比較して生産タクトタイムがかからず、かつ研削におけるチャッキングによるダメージ、研削によるダメージを低減したインクジェットヘッド6の提供が可能となる。
また、ダイシングとは異なり、除去形状が直線に限られないため、例えば図7に示すように、除去部分をファンアウトさせることにより、チャンネル溝ピッチ以上に引き出し電極ピッチを変更することが可能となる。つまり、引き出し電極15は、非直線状である。引き出し電極15は、レーザーを用いて、各チャンネル溝4に対応するように形成されている。
(第3の実施形態)
この第3実施形態のインクジェットヘッド6Aの製造方法について説明する。
まず、第1、2の実施形態と同様に、分極されたPZTからなるアクチュエータ部材1Cに、ダイシングブレードを複数回一定方向に走査して、複数のチャンネル溝4を形成する溝形成工程を行う。チャンネル溝4を形成したアクチュエータ部材1Cを、図8Aに示す。
チャンネル溝4は、後にノズルプレートで覆うことによりインクに圧力を伝達してインクを吐出するためのインク溝となる。本実施の形態ではアクチュエータ部材1Cの大きさは5mm×90mmであり厚さは2mmのものを使用した。チャンネル溝4の深さはおよそ300μm、幅は90μmとし、チャンネル溝4のピッチは150μmでチャンネル溝の数は512本とした。ただし、全ての図において、図の簡略化のためチャンネル溝4の数、深さ等は正確に図示してはいない。溝の幅は使用するダイシングブレードを変えることができ、溝の深さはダイシングブレードの切り込み量を変えることにより変更することができる。
また、アクチュエータ部材1Cにはチャンネル溝4の深さ方向における略中央にて分極方向が相反する2枚の圧電材料があらかじめ接着剤で貼りあわされている。本実施形態では2mmのアクチュエータ部材1Cでは、0.15mmの薄板と1.85mmの厚板が貼りあわされている。この構成は外部より電圧を印加した際に、チャンネル溝4の薄板部分と厚板部分とが反対方向に変形することにより、チャンネル溝4とノズルプレートとで囲まれた領域であるインク溝の容積を変えることによってインクを吐出するために必要である。
続いて、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4の内壁に電極5となる導電膜を形成するための、かつ、アクチュエータ部材1Cの側面に引き出し電極形成部15aとなる導電膜を形成するための電極形成工程を行う。
第1、2の実施形態と同様にして銅を成膜した。本実施形態におけるスパッタ法による電極形成工程では、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4を形成した面の裏側の面を除く全面に導電膜が形成されるため目的以外の部分にも電極が形成される。
続いて電極形成工程で形成された、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4を形成した面における不要な電極を除去するための除去工程を行う。この除去工程は、例えばアクチュエータ部材1Cの上部表面をダイシングブレードで複数回走査することで行うことができる。このとき、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4の形成面において隣接するチャンネル溝4同士が確実に絶縁するように、ダイシングブレードによりアクチュエータ部材1Cの表面もわずかに研削することが好ましい。この除去工程後のアクチュエータ部材1Cを図8Bに示す。斜線部が電極を形成した部分である。除去工程後、チャンネル溝4の内壁に電極5が形成され、アクチュエータ部材1Cの側面に電極が形成されている。
次に、アクチュエータ部材1Cの側面に形成されている電極に対してダイシングブレードを複数回一定方向に操作して分離溝18を形成する分離工程を行う。もう一方は、ダイシングブレードにて全て除去する。この分離工程により、チャンネル溝4にそれぞれ対応した引き出し電極15を形成したアクチュエータ部材1Cを、図8Cに示す。また、アクチュエータ部材1Cの引き出し電極15を形成した側面を図8Dに示す。
チャンネル溝4の内壁に形成された電極5と引き出し電極15とは、チャンネル溝4が開口するアクチュエータ部材1Cの側面において電気的に接続されている。
本実施の形態では、分離溝18の深さは10μm、幅は40μmとしてチャンネル溝4が開口するアクチュエータ部材1Cの側面に分離工程を行った。また、分離溝18を形成した部分は、チャンネル溝4の間であり、隣接するチャンネル溝4の間で電気的に導通することがない位置としている。
この後、FPC11、カバー部材2Aおよびノズルプレート16を取り付ける工程を、図8E、図8F、図8Gに示す。
上記のようにして加工を施したアクチュエータ部材1Cの引き出し電極15にFPC11をACF10にて接続する。FPC11の他方の端部はインクを吐出するために、直接または他部材を介して外部電圧印加機構と接続される。
本実施形態において導電部材としてFPC11を使用するのは、FPCは変形が容易であるため後工程においてプロセス上使用しやすく歩留まりの低下を抑制できるからであるが、必ずしもFPCである必要はない。FPC11のACF10による接続プロセス、条件は第1、2の実施形態と同じであるため省略する。
次に、アクチュエータ部材1Cにカバー部材2Aを接着する。本実施の形態ではカバー部材2Aは、第1部材2aおよび第2部材2bから構成されている。第1部材2aには、インク流路となる第1配管8aが接続され、第2部材2bには、インク流路となる第2配管8bが接続されている。
本実施の形態では、インクジェットヘッド6の内部にてインクの流れを形成するために、第1配管8aは、インクを供給するための供給タンク(図示しない)に接続し、第2配管8bは、インクを排出するための廃液タンク(図示しない)に接続される。
なお、本実施形態では、第1配管8aを供給側とし、第2配管8bを排出側としたが、この限りではなく、第1配管8aが排出側で第2配管8bが供給側でもよい。さらに、インクの流れが必要ない場合には第1配管8aと第2配管8bの両方をインクの供給に用いてもよい。さらには排出したインクをもう一度インクジェットヘッド6に戻して、インクを循環させて使用する場合には、第1配管8aと第2配管8bを共通のタンクに接続するか、供給タンクと廃液タンクとの間をインクが移動できるように接続することとなる。
アクチュエータ部材1Cとカバー部材2との接着剤として粘度4000cP程度のエポキシ接着剤を使用し、カバー部材2aとアクチュエータ部材1Cとの接着面に接着剤を塗布してアクチュエータ部材1Cに押し当てた。この状態を図8Eに示す。
続いて、第1部材2aと第2部材2bとの接着面に同じく接着剤を塗布して、第1部材2aに第2部材2bを押し当てた。この状態を室温24時間保持して接着した。第1部材2aと第2部材2bとを接着したアクチュエータ部材1Cを図8Fに示す。
カバー部材2bには、FPC11と引き出し電極15との接続部分がインクに曝されないようにカバーが設けられているため、FPC11と引き出し電極15との接続部は共通インク溝3の外側となる構成になっている。このようにカバーを設けることにより導電性インクを使用する際にも、導電性インクと、FPC11と引き出し電極15との接続部とが接していないため電気的に短絡することがない。
第1部材2aと第2部材2bとには、あらかじめ、第1配管8aや第2配管8bを接続しておいてもよいし、アクチュエータ部材1Cと第1部材2aと第2部材2bとを接着してから第1配管8aおよび第2配管8bを接続してもよい。同様に、第1配管8aもしくは第2配管8bと、供給タンクまたは廃液タンクとはあらかじめ接続されていてもよいし、後に接続されてもよい。また、アクチュエータ部材1Cとカバー部材2Aとを直接接着せずに、例えばアクチュエータ部材1Cを別部材に接着し、その別部材とカバー部材2Aとを接着してもよい。つまり、アクチュエータ部材1Cとカバー部材2Aとが固定されていればよい。さらに本実施の形態では二つの部材からなるカバー部材2Aを使用したが、二つの部材である必要はなく、一体型でもよいし、3種類以上のパーツから形成されていてもよい。また、本実施の形態では先にFPC11を接続したが、アクチュエータ部材1Cにカバー部材2Aを接着した後に、FPC11を接続してもよい。
続いてチャンネル溝4を覆うようにノズルプレート16を接着してインクジェットヘッド6が完成する。完成したインクジェットヘッド6を図8Fに示す。本実施の形態ではアクチュエータ部材1Cとカバー部材2Aの接着面に粘度が4000cP程度のエポキシ接着剤を塗布した後、ノズルプレート16を押し当てて室温で24時間保持して接着した。
ノズルプレート16に形成されている複数のノズル孔17は、アクチュエータ部材1Cに形成されたチャンネル溝4と連通するように位置あわせを行い、ノズル孔17からインクを吐出することができる構成となっている。
また、インクの漏洩を防ぎ、共通インク溝3a,3bを形成するために、ノズルプレート16は、アクチュエータ部材1Cとカバー部材2Aとの間の開放された空間を密閉する大きさである必要がある。
これについては、図8Gを用いて説明する。図8Gは、図8FにおけるA−A断面である。ノズル孔17の位置は、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4の長手方向における中心位置となるように接着されており、これは、ノズル孔17がチャンネル溝4の長手方向における中心に位置したときが、外部電圧印加機構により電圧を印加した際の圧力波の伝搬効率が最良で、低い吐出電圧でインクを吐出できるからである。
ノズルプレート16と第1部材2aとアクチュエータ部材1Cに囲まれた領域は、第1共通インク溝3aであり、ノズルプレート16と第2部材2bとアクチュエータ部材1Cに囲まれた領域は第2共通インク溝3bである。
本実施の形態のインクの流れを説明すると、供給タンクから第1配管8aを介して第1共通インク溝3aにインクが供給され、各チャンネル溝4を通って、第2共通インク溝3bに通じたインクが、第2配管8bを介して廃液タンクへ流れる。
一方、インクの吐出を説明すると、外部からFPC11を介して引き出し電極15に電圧を印加し、印加された電圧は引き出し電極15と導通している電極5に伝わる。電極5に印加された電圧により、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4の壁面が剪断変形し、チャンネル溝4とノズルプレート16に囲まれた領域であるインク溝の容積を変形させるため押し出されたインクがノズル孔17から吐出される。
本実施の形態では、アクチュエータ部材1Cのチャンネル溝4の長手方向における長さは、インク溝の長さであるため、例えばインク溝の長さが5mmの場合には、長手方向におけるアクチュエータ部材1Cの長さは5mmあればよい。アクチュエータ部材1Cの溝が並ぶ溝列方向におけるアクチュエータ部材1Cの大きさは溝の数、溝の幅、ピッチによって異なる。
本実施例においては、分離溝を作製することによって、引き出し電極15を作製したがこれは第2の実施形態と同様である。分離溝の詳細について、図9Aと図9Bを用いて説明する。
図9Aに示すように、分離溝18を作製することによって、アクチュエータ部材1Cの引き出し電極15が、周囲の分離溝と比較して凸形状となる。第1実施形態とは異なり、凹み部へFPCの引き出し電極が嵌合する形状ではなくなるため、FPC引き出し電極の接続位置が、インクジェットヘッドの引き出し電極幅内に収まらないようにずれた場合でも、オープンとなることを防止することができる。
本実施形態においても、第2の実施形態と同様に分離部分のピッチを変更することで引き出し電極のピッチを変更し、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、インクジェットヘッドにおけるチャンネル溝ピッチを変更せずに、引き出し電極のピッチのみ変更することによって、FPCの金型再設計などの必要がなくなり、インクジェットヘッド加工時における引き出し電極のピッチ変更だけで加熱接続時の電極ずれを防止することで、インクジェットヘッドモジュールとしての仕様変更を必要としない、トータルコストを削減しつつ、接続信頼性の高いインクジェットヘッドを提供することができる。
さらには、この除去工程においてレーザー加工を用いることによって、ダイシング加工と比較して生産タクトタイムがかからず、かつ研削におけるチャッキングによるダメージ、研削によるダメージを低減したインクジェットヘッド6の提供が可能となる。
また、ダイシングとは異なり、除去形状が直線に限られないため、例えば図9Bに示すアクチュエータ部材1Dでは、除去部分をファンアウトさせることにより、チャンネル溝ピッチ以上に引き出し電極ピッチを変更することが可能となる。
また、第1、2の実施形態と異なり、電極を側面から引き出すことにより、アクチュエータ部材における引き出し電極の面積を削減することにより、1枚の圧電基板におけるアクチュエータ部材の取れ数を増やすことで、インクジェットヘッド6におけるコストを削減することが可能となる。
第1〜第3の実施形態ではインクジェットヘッドを例にとり、図4、図6B、図9Aにおいては、数箇所のピッチを変更する例を示し、図7、図9Bにおいては、連続してピッチが変わる例を示したが、本発明はこれに限るものではない。
分かりやすいように、引き出し電極15を模式的に点線で表した例を、図10A〜図10Dに示す。
図10Aのアクチュエータ部材1Eは、通常の等ピッチである。図4、図6B、図9Aに示したものは、図10Bのアクチュエータ部材1Fのように模式的に表される。図7、図9Bに示したものは、図10Cのアクチュエータ部材1Gのように模式的に表される。
また、本発明は前述したピッチ変更に限るものではなく、例えば、図10Dのアクチュエータ部材1Hに示すように、一つの引き出し電極15毎にピッチを変更してもよい。
以上まとめると、上記インクジェットヘッド6Aは、アクチュエータ部材1Cとカバー部材2Aとズルプレート16とを有する。
アクチュエータ部材1Cは、一方向に延在して両端が開口する互いに平行な複数のチャンネル溝4を有する。カバー部材2Aは、このアクチュエータ部材1Cが取り付けられ、上記複数のチャンネル溝4の一端側において上記複数のチャンネル溝4と連通する第1共通インク溝3aを有すると共に上記複数のチャンネル溝4の他端側において上記複数のチャンネル溝4と連通する第2共通インク溝3bを有する。ノズルプレート16は、上記複数のチャンネル溝4を上側から覆うように配置され、上記チャンネル溝4に対応する位置にノズル孔17を有する。
上記チャンネル溝4の両端は、上記アクチュエータ部材1Cの両端面に開口し、上記チャンネル溝4の内面には、電極が設けられている。
上記アクチュエータ部材1Cの上記両端面のうちの少なくとも一方の端面には、上記電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極が、上記各チャンネル溝4に対応するように、設けられている。
この実施形態の電極接続構造によれば、上記アクチュエータ部材1Cの上記両端面のうちの少なくとも一方の端面には、上記電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極が、上記各チャンネル溝4に対応するように、設けられているので、従来技術と異なり、上記第2引き出し電極を、チャンネル溝4と平行にする必要がなくて、引き出し電極のピッチのみを変更することができる。また、インクジェットヘッドモジュールとして、従来技術と異なりR形状部が必要ではなくなることより、同じアクチュエータ部材1Cの大きさで必要なアクチュエータ部材1Cの量を削減したローコストなインクジェットヘッドの作製が可能となる。
また、上記アクチュエータ部材1Cに第2引き出し電極を形成する方法を説明すると、上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材1Cに、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝4を形成する。その後、上記アクチュエータ部材1Cに電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝4の内面に電極を形成する。そして、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記各チャンネル溝4の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を形成する。
この実施形態の電極接続方法によれば、上記電極用金属を、上記各チャンネル溝4に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成するので、電極用金属膜に対して分離工程のみで第2引き出し電極を作製することができる。
このように、分離ピッチを変更するだけで、第2引き出し電極ピッチを変更することが可能となり、新たな工程や装置を必要とすることなく、FPCの金型再設計と比較してトータルコストを削減しつつ、接続信頼性を向上できる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、第1〜第3の実施形態では、インクジェットヘッドを例にとったが、本発明はインクジェットヘッドにおける電極接続構造に限るものではなく、熱膨張係数の差がある二つの回路基板における加熱接続時において、一方の回路基板における引き出し電極ピッチを等ピッチではなくすることで、どのような回路基板においても熱膨張係数のずれを吸収することができる。
本発明の第1実施形態におけるインクジェットヘッドの分解斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるアクチュエータ部材の製造工程における概略図である。 本発明の第1実施形態におけるアクチュエータ部材の製造工程における概略図である。 本発明の第1実施形態におけるアクチュエータ部材の製造工程における概略図である。 本発明の第1実施形態におけるアクチュエータ部材の製造工程における概略図である。 本発明の第1実施形態における電極接続工程における概略図である。 本発明の第1実施形態における電極接続工程における概略図である。 本発明の第1実施形態におけるアクチュエータ部材の引き出し電極ピッチ変更後の概略図である。 各チャンネルにおけるアクチュエータ部材の引き出し電極とFPCの引き出し電極とのずれ量を示すグラフである。 本発明の第2実施形態におけるアクチュエータ部材の斜視図である。 本発明の第2実施形態におけるアクチュエータ部材の斜視図である。 本発明の第2実施形態におけるアクチュエータ部材の斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッドの製造工程における斜視図である。 図8FのA−A断面図である。 本発明の第3実施形態におけるアクチュエータ部材の斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるアクチュエータ部材の斜視図である。 引き出し電極を示すイメージ図である。 引き出し電極を示すイメージ図である。 引き出し電極を示すイメージ図である。 引き出し電極を示すイメージ図である。 従来技術に基づくシェアモード変形型のインクジェットヘッドにおける断面図である。 従来技術に基づくシェアモード変形型のインクジェットヘッドにおける平面図である。
符号の説明
1,1A〜1H アクチュエータ部材(第2回路基板)
2,2A カバー部材
2a 第1部材
2b 第2部材
3 共通インク溝
3a 第1共通インク溝
3b 第2共通インク溝
4 チャンネル溝
4a チャンネル壁
5 電極
6,6A インクジェットヘッド
7 前端部
8 インク供給口
8a 第1配管
8b 第2配管
9 後端部
10 異方性導電フィルム
11 フレキシブルプリント基板(第1回路基板)
12 R形状部
14 FPCの引き出し電極(第1引き出し電極)
15 インクジェットヘッドの引き出し電極(第2引き出し電極)
15a 引き出し電極形成部
16 ノズルプレート
17 ノズル孔
18 分離溝

Claims (27)

  1. 互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を有すると共に全ての上記第1引き出し電極のピッチが予め一定である状態に形成されている第1回路基板と、
    互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を有すると共に全ての上記第2引き出し電極のピッチが予め一定でない状態に形成されており、上記第1回路基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する第2回路基板と
    を備え、
    上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とが一致した状態で、上記第1回路基板と上記第2回路基板とは、加熱接続されており、上記各第1引き出し電極と上記各第2引き出し電極とは、電気的に接続されていることを特徴とする電極接続構造。
  2. 請求項1に記載の電極接続構造において、
    上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、
    上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さいことを特徴とする電極接続構造。
  3. 請求項1に記載の電極接続構造において、
    上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、
    上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記予め形成されている全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きいことを特徴とする電極接続構造。
  4. 請求項1から3の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、異方性導電フィルムを介して、電気的に接続されていることを特徴とする電極接続構造。
  5. 請求項1から3の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とは、ハンダを介して、電気的に接続されていることを特徴とする電極接続構造。
  6. 請求項1から5の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きいことを特徴とする電極接続構造。
  7. 請求項1から5の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における各引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きく、
    上記他方の回路基板の引き出し電極は、上記一方の回路基板の引き出し電極の幅内に位置していることを特徴とする電極接続構造。
  8. 請求項1から7の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうち、最小のピッチと他のピッチとの差の絶対値は、0.05μmより大きいことを特徴とする電極接続構造。
  9. 請求項1から8の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第1回路基板としては、フレキシブルプリント基板とし、
    上記第2回路基板としては、インクジェットヘッドのアクチュエータ部材とすることを特徴とする電極接続構造。
  10. 請求項9に記載の電極接続構造において、
    上記アクチュエータ部材は、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を有し、
    上記第2引き出し電極は、上記各チャンネル溝に対応するように設けられると共に、この各チャンネル溝の内面に設けられた電極に電気的に接続し、
    上記予め形成されている全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、全ての上記チャンネル溝のピッチと異なることを特徴とする電極接続構造。
  11. 請求項10に記載の電極接続構造において、
    上記予め形成されている第2引き出し電極のピッチは、電極の配列方向に、順次、大きくなり、または、小さくなることを特徴とする電極接続構造。
  12. 請求項9に記載の電極接続構造において、
    上記インクジェットヘッドは、
    一方向に延在して両端が開口する互いに平行な複数のチャンネル溝を有する上記アクチュエータ部材と、
    このアクチュエータ部材が取り付けられ、上記複数のチャンネル溝の一端側において上記複数のチャンネル溝と連通する第1共通インク溝を有すると共に上記複数のチャンネル溝の他端側において上記複数のチャンネル溝と連通する第2共通インク溝を有するカバー部材と、
    上記複数のチャンネル溝を上側から覆うように配置され、上記チャンネル溝に対応する位置にノズル孔を有するノズルプレートと
    を備え、
    上記チャンネル溝の両端は、上記アクチュエータ部材の両端面に開口し、上記チャンネル溝の内面には、電極が設けられ、
    上記アクチュエータ部材の上記両端面のうちの少なくとも一方の端面には、上記電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極が、上記各チャンネル溝に対応するように、設けられていることを特徴とする電極接続構造。
  13. 請求項10から12の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記チャンネル溝は、ダイシングブレードを用いて、形成されると共に、上記第2引き出し電極は、上記ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されていることを特徴とする電極接続構造。
  14. 請求項10から12の何れか一つに記載の電極接続構造において、
    上記第2引き出し電極は、非直線状であることを特徴とする電極接続構造。
  15. 請求項14に記載の電極接続構造において、
    上記第2引き出し電極は、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように形成されていることを特徴とする電極接続構造。
  16. 熱膨張係数が互いに異なる第1回路基板および第2回路基板において、上記第1回路基板に、互いに平行に配列された複数の第1引き出し電極を設けると共に全ての上記第1引き出し電極のピッチを、一定の状態に形成する一方、上記第2回路基板に、互いに平行に配列された複数の第2引き出し電極を設けると共に全ての上記第2引き出し電極のピッチを、一定でない状態に形成する工程と、
    上記第1回路基板における上記複数の第1引き出し電極の配列方向の中心位置と、上記第2回路基板における上記複数の第2引き出し電極の配列方向の中心位置とを、一致して位置決めする工程と、
    上記第1回路基板と上記第2回路基板とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続する工程と
    を備えることを特徴とする電極接続方法。
  17. 請求項16に記載の電極接続方法において、
    上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より大きく、
    上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも小さいことを特徴とする電極接続方法。
  18. 請求項16に記載の電極接続方法において、
    上記第2回路基板の熱膨張係数は、上記第1回路基板の熱膨張係数より小さく、
    上記全ての第2引き出し電極のピッチのうちの少なくとも一つのピッチは、上記全ての第1引き出し電極のピッチよりも大きいことを特徴とする電極接続方法。
  19. 請求項16から18の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、異方性導電フィルムを介して、電気的に接続することを特徴とする電極接続方法。
  20. 請求項16から18の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、ハンダを介して、電気的に接続することを特徴とする電極接続方法。
  21. 請求項16から20の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第1回路基板または上記第2回路基板のうち、一方の回路基板における少なくとも一つの引き出し電極の幅は、他方の回路基板における各引き出し電極の幅よりも、大きいことを特徴とする電極接続方法。
  22. 請求項16から21の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    アクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を形成し、上記第2引き出し電極を、上記各チャンネル溝に対応するように設けると共に、この各チャンネル溝の内面に設けられた電極に電気的に接続する工程と、
    上記第1回路基板としてのフレキシブルプリント基板と上記アクチュエータ部材とを、加熱接続して、上記第1引き出し電極と上記第2引き出し電極とを、電気的に接続し、上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差を測定する工程と、
    上記第1引き出し電極のピッチと上記第2引き出し電極のピッチとの差に応じて、上記チャンネル溝のピッチは変えずに、上記第2引き出し電極のピッチのみを変更して、上記第2回路基板としてのインクジェットヘッドのアクチュエータ部材を形成する工程と
    を備えることを特徴とする電極接続方法。
  23. 請求項16から21の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝を形成する工程と、
    上記アクチュエータ部材に電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝の内面に電極を形成する工程と、
    上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記各チャンネル溝の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を形成する工程と
    を備えることを特徴とする電極接続方法。
  24. 請求項16から21の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第2回路基板としてのアクチュエータ部材に、互いに平行に配列されたインク流路としての複数のチャンネル溝と、溝状の第2引き出し電極形成部とを形成する工程と、
    上記アクチュエータ部材に電極用金属を成膜して、上記チャンネル溝の内面に電極を形成する工程と、
    上記電極用金属を、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記各チャンネル溝の内面の電極に電気的に接続する上記第2引き出し電極を、上記第2引き出し電極形成部の内面に形成する工程と
    を備えることを特徴とする電極接続方法。
  25. 請求項23または24に記載の電極接続方法において、
    上記電極用金属を、レーザーを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成することを特徴とする電極接続方法。
  26. 請求項23または24に記載の電極接続方法において、
    上記アクチュエータ部材に、ダイシングブレードを用いて、上記複数のチャンネル溝を形成すると共に、上記電極用金属を、ダイシングブレードを用いて、上記各チャンネル溝に対応するように分離して、上記第2引き出し電極を形成することを特徴とする電極接続方法。
  27. 請求項16から26の何れか一つに記載の電極接続方法において、
    上記第2引き出し電極を非直線状に形成することを特徴とする電極接続方法。
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