JP2019193705A - ゲームプログラム及びゲーム装置 - Google Patents
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Abstract
Description
近年のHMDは、装着したユーザのヘッドトラッキングが可能な加速度センサやジャイロに加え、赤外線センサやカメラ等を備え、実時間(リアルタイム)で室内等の実空間内の位置及び方向を含む座標認識を行うことが可能になっている。この座標認識により、HMDにより表示された、三次元の仮想空間内への没入感が従来より大きく向上している。このため、HMDを用いた仮想現実(Virtual Really、以下「VR」と省略する。)ゲームが流行してきている。
このHMDと連動するコントローラは、VRゲームにおいては、仮想空間内で任意の位置にメニュー画面を開いたり、仮想の武器を操作したりする等の指示に使用されている。
本発明のゲームプログラムは、前記配置は、前記ローカル座標系での位置及び/又は方向を含み、前記加速度付加手段は、前記ローカル座標系での位置及び/又は方向に対応した前記加速度を、前記オブジェクトに付加することを特徴とする。
本発明のゲームプログラムは、前記オブジェクトは、前記仮想空間内のプレイヤキャラクタであり、前記プレイヤキャラクタは、ヒト型であり、前記加速度付加手段は、前記コントローラに対応して前記プレイヤキャラクタの手で把持されたハンドバーニアから、前記信号に対応した噴射の反発力としての前記加速度を付加することを特徴とする。
本発明のゲームプログラムは、前記コントローラは二つであり、ユーザの左右の手にそれぞれ把持され、前記加速度付加手段は、二つの前記コントローラのそれぞれの信号を同時に取得して、それぞれの前記配置に対応した前記加速度を合成して、前記オブジェクトに付加することを特徴とする。
本発明のゲーム装置は、前記ゲームプログラムを記憶した記憶部と、前記ゲームプログラムを実行するコンピュータとを備えるゲーム装置であることを特徴とする。
本発明の実施形態に係るゲームシステムXについて、図面を参照して説明する。
図1(a)によると、本発明の実施形態に係るゲームシステムXは、ゲーム装置1(コンピュータ)、ユーザUに装着されたHMD2、及びユーザUの左右の手にそれぞれ把持されたコントローラ3L、3Rを含んで構成される。
加えて、コントローラ3L、3Rには、ボタンやタッチパッド等が設けられている。ユーザにより、これらが操作されることにより、ゲーム装置1へ操作の信号が出力される。この信号は、例えば、押圧のような特定範囲の値で出力することが可能である。
このゲームにおいては、プレイヤキャラクタである宇宙飛行士のオブジェクトOが、宇宙空間において、左右の手に把持するハンドバーニアBL、BRで姿勢制御して、スペースデプリの回収、風船割り対戦、宇宙船の修理等の各種ミッションを行う。
このように、本実施形態のVRゲームでは、ハンドバーニアBL、BRにより、移動、制動、姿勢制御等が行え、広大な宇宙空間を漂う無重力体験が可能となる。
本実施形態のゲームシステムXのハードウェア構成について説明する。
ここでは、ゲーム装置1のハードウェア構成、及び、HMD2のハードウェア構成の概略について説明する。
ゲーム装置1は、制御部10、記憶部11、接続部12、画像処理部13、及び音声処理部14を備える。
記憶部11、接続部12、画像処理部13、及び音声処理部14は、それぞれ、専用のバス及びインターフェイス等を介して、制御部10に接続される。
さらに、音声処理部14は、HMD2の音声入出力部27のマイクロフォンから入力した音声信号をA/D(Analog to Digital)変換して、入力することも可能である。
HMD2には、制御部20、記憶部21、接続部22、センサ部25、表示部26、及び音声入出力部27が備えられている。
記憶部21、接続部22、センサ部25、表示部26、及び音声入出力部27は、それぞれ、専用のバス及びインターフェイス等を介して、制御部20に接続される。
次に、図3により、ゲームシステムXを実現するゲーム装置1における、ゲーム実行時の制御の流れについて説明する。
具体的には、ゲーム装置1は、コントローラ3L、3Rからの信号を取得して、プレイヤキャラクタを加速、移動させる。そして、ゲーム装置1は、HMD2と接続して、ゲーム画像、ゲーム音声を出力する。
次に、ゲームシステムXを実現するゲーム装置1の制御部10及びゲーム装置1の制御部20の機能的構成、及びデータの詳細構成について説明する。
ゲーム装置1の制御部10は、記憶部11に格納されたゲームプログラム110を実行することにより、接続手段100、配置算出手段101、加速度付加手段102、及び表示制御手段103として機能する。
本実施形態では、この加速度は、例えば、仮想空間内のプレイヤキャラクタに付加される。このプレイヤキャラクタは、例えば、上述の宇宙飛行士のようなヒト型である。この宇宙飛行士の手に把持されたハンドバーニアBL、BRから、噴射の反発力としての加速度が付加される。
加えて、表示制御手段103は、ゲーム画像に基づいたゲーム音声も、音声処理部14に生成させる。このゲーム音声は、HMD2の音声入出力部27から出力される。
配置データ200は、オブジェクトの配置のデータである。この配置は、コントローラ3L、3Rの実空間での位置及び方向から算出された、ハンドバーニアBL、BRのローカル座標系での位置及び方向を含む。
次に、図4〜図5を用いて、本実施形態のゲーム装置1の接続手段100、配置算出手段101、加速度付加手段102、及び表示制御手段103により実行される噴射加速移動処理について説明する。
まず、接続手段100が、接続処理を行う。
VRゲームが起動されると、接続手段100は、センサ部25の信号により、HMD2の実空間内の位置及び方向を取得する。ユーザがHMD2を移動させると、この信号も取得される。
さらに、接続手段100は、HMD2と連動したコントローラ3L、3Rの実空間内の位置及び方向も取得する。ユーザが、コントローラ3L、3Rのいずれかを把持したまま移動させると、この信号も取得される。
加えて、接続手段100は、コントローラ3L、3Rのボタンやタッチパッド等の信号も取得する。
次に、配置算出手段101が、配置算出処理を行う。
配置算出手段101は、コントローラ3L、3Rの実空間内の位置及び方向を取得して、仮想空間内のオブジェクトに対応したローカル座標系でのハンドバーニアBL、BRの配置を算出する。
図5の例によると、配置算出手段101は、例えば、ローカル座標として、プレイヤキャラクタであるオブジェクトOの胴体内にある重心の座標を中心として、右から左の方向をX軸、足から頭の方向をY軸、腹から背の方向をZ軸とした座標系を用いる。この上で、配置算出手段101は、コントローラ3L、3Rの実空間内における位置及び方向に対応する、ハンドバーニアBL、BRのローカル座標系における位置及び方向を算出する。
加えて、配置算出手段101は、例えば、オブジェクトOの手の位置も、このハンドバーニアBL、BRの位置及び方向に合わせて、人体モデル内のボーン等を移動させることで変形させる。
次に、加速度付加手段102が、ボタン押下か否かを判断する。
加速度付加手段102は、コントローラ3L、3Rのいずれかから、ボタンやタッチパッドの押下の信号を取得した場合(以下、単に「ボタン押下」という。)に、Yesと判断する。加速度付加手段102は、それ以外の場合には、Noと判断する。
Yesの場合、加速度付加手段102は、処理をステップS103に進める。
Noの場合、加速度付加手段102は、処理をステップS104に進める。
ボタン押下の場合、加速度付加手段102が、加速度付加処理を行う。
加速度付加手段102は、配置データ200を読み込み、ハンドバーニアBL、BRの位置及び方向に対応した加速度を、オブジェクトOに付加する。
オブジェクトOは、付加された加速度により、設定された慣性質量や重心に対応して移動する。この際に、本実施形態のVRゲームは、例えば、宇宙空間をシミュレートしているため、摩擦等は考慮しない。
図5の例では、オブジェクトOは、噴射方向L及び噴射方向Rの推進方向が合成されて、Z軸に対して回転する。このようにして、宇宙飛行士の姿勢制御を行うことも可能である。
ここで、表示制御手段103が、表示制御処理を行う。
表示制御手段103は、加速度を適用して移動されたオブジェクトを含む仮想空間を、ユーザのHMD2における視線方向について、アフィン変換や透視変換を用いてレンダリングして、ゲーム画像を作成する。ハンドバーニアBL、BRが視界に入る場合は、これも画像データとして描画される。噴射が行われている場合には、この噴射ガスや噴射炎も、画像データに描画される。
これにより、ユーザの視線の向きに対応して、宇宙空間で漂う様子を示すゲーム画像が、HMD2の表示部26に表示される。
具体的には、図6(a)のミッションでは、無重力の三次元の仮想空間で、オブジェクトOをうまく移動させて、散乱しているスペースデブリDをたくさん回収する。
また、図6(b)のミッションでは、無重力の三次元の仮想空間内で、プレイヤキャラクタであるオブジェクトOUが、敵キャラクタであるオブジェクトOEに接近して、お互いの風船LU、LEを割りあう対戦ゲームを行う。このミッションの場合には、ハンドバーニアBL、BRの他に、レーザー銃等を用いることも可能である。
以上により、本発明の実施の形態に係る噴射加速移動処理を終了する。
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
従来、HMDと連動するコントローラは、従来のコントローラと大差ない方法で使用されていた。このため、HMDと連動するコントローラを、仮想空間内のオブジェクト自体に加速度を付加するような制御をするのに使用することはできなかった。
図2〜図6において説明した制御手段及び処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
図7に記載したように、コントローラは一つであってもよい。この場合、ハンドバーニアBの噴射方向の反発力が算出され、オブジェクトOに加速度が付加される。この場合も、オブジェクトOの重心を基準として、力点と作用点とを算出して加速度が付加されてもよい。すなわち、ハンドバーニアBの把持された位置によっては、オブジェクトOは回転してもよい。
このように構成することで、より単純化された操作で、宇宙飛行士の宇宙遊泳の感覚を体験することができる。
加えて、上述の実施形態では、手持ちのハンドバーニアを用いるように記載した。しかしながら、宇宙服に固定されたバーニア等により加速度を得てもよい。この場合、加速度付加手段102は、固定されたバーニアは、コントローラ3L、3Rの位置により噴射の向きを設定し、コントローラ3L、3RとオブジェクトOとの距離により、噴射の強さを調整して、加速度の大きさ及びローカル座標系における向きを算出することも可能である。
このように構成することで、コントローラ3L、3Rにより、より多彩な制御を行うことが可能となる。
さらに、上述の実施形態では、宇宙飛行士のような人型のプレイヤキャラクタを例にして記載されているものの、本発明の実施形態はこれには限られない。たとえば、加速度を付加するオブジェクトは、プレイヤキャラクタが操縦するエクソスケルトン、ロボットアーム、搭乗可能なロボット、起動兵器、宇宙船等であってもよい。
また、上述のコントローラ3L、3Rは手に把持されているように記載したものの、HMDと連動する他種類のコントローラを用いることも可能である。たとえば、足に装着されるコントローラ、バンドで背中に背負われたコントローラ、モーションキャプチャ等を用いることも可能である。
このように構成することで、多彩なオブジェクトのモデルやコントローラに対して、本実施形態のゲームプログラム110による制御方法が適用可能となる。
しかしながら、VRゲームとして、低重力の月面、火星、準惑星上のミッション、縮退物質で囲まれた人工的な重力場のフィールドでのミッション等の各種ミッションを用意することも可能である。さらに、通常の重力下で、腕から強力な推進力を得て移動するようにして移動可能とするアクションゲーム等にも同様の制御を適用することが可能である。また、移動したいオブジェクトを選択し、同様の反発力としての加速度を付加することで、仮想空間内で意図した場所に移動させるような用途にも使用することができる。このため、本発明のプログラムによる制御方法を、例えば、アクションゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、及びパズルゲーム等、様々な種類のゲームに適用することもできる。
なお、制御部10、20は、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Processor、特定用途向けプロセッサー)等を含む情報処理部であってもよい。
加えて、接続部12、22は、LAN、無線LAN、携帯電話網等に接続するためのLANボードや無線送受信機等を含んでいてもよい。これにより、インターネット等に接続し、各種プロトコルによりデータを送受信してもよい。また、接続部12、22の無線又は有線の接続は、各種無線LAN、Bluetooth(登録商標)、専用線、USB(Universal Serial Bus)、Thunderbolt(登録商標)等であってもよい。
また、制御部10、制御部20、及び画像処理部13は、RAMやROMやフラッシュメモリ等を内蔵していてもよい。
2 HMD
3L、3R コントローラ
10、20 制御部
11、21 記憶部
12、22 接続部
13 画像処理部
14 音声処理部
25 センサ部
26 表示部
27 音声入出力部
100 接続手段
101 配置算出手段
102 加速度付加手段
103 表示制御手段
110 ゲームプログラム
111 ゲームデータ
200 配置データ
201 オブジェクトデータ
500、501 ミッション例
BL、BR ハンドバーニア
D スペースデブリ
LU、LE 風船
O、OE、OU オブジェクト
U ユーザ
X ゲームシステム
Claims (5)
- 実空間内の座標認識を行うヘッドマウントディスプレイと、
前記ヘッドマウントディスプレイと連動して座標認識を行うコントローラと接続され、
記憶部とを備えるゲーム装置により実行されるゲームプログラムであって、前記ゲーム装置を、
前記コントローラの前記実空間内の位置及び方向から、仮想空間内のオブジェクトに対応したローカル座標系での配置を算出する配置算出手段と、
前記コントローラからの信号を取得した場合、前記配置算出手段により算出された配置に対応した加速度を前記オブジェクトに付加する加速度付加手段と、
前記加速度付加手段により付加された前記加速度を適用して移動された前記オブジェクトを含む前記仮想空間を前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる表示制御手段として機能させる
ゲームプログラム。 - 前記配置は、前記ローカル座標系での位置及び/又は方向を含み、
前記加速度付加手段は、
前記ローカル座標系での位置及び/又は方向に対応した前記加速度を、前記オブジェクトに付加する
請求項1に記載のゲームプログラム。 - 前記オブジェクトは、前記仮想空間内のプレイヤキャラクタであり、
前記プレイヤキャラクタは、ヒト型であり、
前記加速度付加手段は、
前記コントローラに対応して前記プレイヤキャラクタの手で把持されたハンドバーニアから、前記信号に対応した噴射の反発力としての前記加速度を付加する
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。 - 前記コントローラは二つであり、ユーザの左右の手にそれぞれ把持され、
前記加速度付加手段は、
二つの前記コントローラのそれぞれの信号を同時に取得して、それぞれの前記配置に対応した前記加速度を合成して、前記オブジェクトに付加する
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶した記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行するコンピュータとを備える
ゲーム装置。
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