JP2019193514A - 電力変換装置 - Google Patents

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Shintaro Tanaka
信太朗 田中
大内 貴之
Takayuki Ouchi
貴之 大内
裕二 曽部
Yuji Sobu
裕二 曽部
琢磨 小野
Takuma Ono
琢磨 小野
高橋 直也
Naoya Takahashi
直也 高橋
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Abstract

【課題】サイズやコストの増大を抑えつつ、電力変換装置の高効率化を図る。【解決手段】DC−DCコンバータ100において、制御回路50は、高圧バッテリV1を介さずに入力スイッチング回路10、リアクトル成分L1およびトランス20を循環する循環電流が流れる循環期間において、スナバ回路33に電流が流れることで循環電流が増大するように、出力スイッチング回路30を制御する。また、制御回路50は、循環期間の後に一対のスイッチ素子11aおよび12aが両方ともオフであるデッドタイム期間に移行するように、入力スイッチング回路10を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
近年、化石燃料の枯渇や地球環境問題を背景として、ハイブリッド自動車や電気自動車のような、電気エネルギーを利用して走行する自動車への関心が高まっており、実用化されている。このような電気エネルギーを利用して走行する自動車には、車輪を駆動するためのモータに電力を供給する高圧バッテリが備えられている。さらに、高圧バッテリからの出力電力を降圧して、自動車に搭載された低圧の電気機器、例えばエアコンやオーディオ、各種ECU(Electronic Control Unit)等へ必要な電力を供給する電力変換装置が備えられることもある。こうした電力変換装置は、入力された直流電力を異なる電圧の直流電力に変換するものであり、DC−DCコンバータとも呼ばれる。
一般にDC−DCコンバータは、スイッチング動作可能なスイッチング回路を有しており、このスイッチング回路のオン/オフを制御することで、直流電力の電圧変換を行う。具体的には、入力された直流電力をスイッチング回路を用いて交流電力に一旦変換し、その交流電力をトランスを用いて変圧(昇圧または降圧)する。そして、整流回路などの出力回路を用いて、変圧後の交流電力を再び直流電力に変換する。これにより、入力電圧とは異なる電圧を持った直流出力を得ることができる。スイッチング回路は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated
Gate Bipolar Transistor)などの半導体スイッチ素子を用いて構成される。
車載用の電力変換装置では、自然エネルギーの有効活用や二酸化炭素の削減を目的として、一般に高効率が求められる。そのため、電力変換時の損失をできるだけ低減することが重要となる。ここで、DC−DCコンバータにおいて発生する損失には、スイッチング動作により発生するスイッチング損失や、トランスや半導体スイッチ素子で発生する抵抗損失(銅損)等がある。電力変換装置の高効率化に関して、下記の特許文献1が知られている。特許文献1には、出力電流に基づいて整流平滑回路の2つの同期整流スイッチの切換えタイミングを制御して、軽負荷時には出力電流が増加したのと同等に作用するように整流平滑回路に蓄えられたエネルギーをフルブリッジ回路に戻し、フルブリッジ回路に流れる電流の増加を図ることによってゼロボルトスイッチングを行う電源装置が開示されている。
特開2011−166949号公報
特許文献1に記載の技術では、出力電流を検出する電流検出器が必要であるため、従来の電力変換装置と比べてサイズやコストの増大を招くという問題がある。
本発明による電力変換装置は、入力電源から入力された第1の直流電力を交流電力に変換する入力スイッチング回路と、前記交流電力の電圧変換を行うトランスと、前記トランスにより電圧変換された前記交流電力を第2の直流電力に変換して出力する出力スイッチング回路と、前記入力スイッチング回路および前記出力スイッチング回路を制御する制御回路と、前記入力スイッチング回路と前記トランスの間に設けられたリアクトル成分と、を備え、前記入力スイッチング回路は、前記入力電源の正負極間に直列接続されて前記制御回路によりそれぞれスイッチング制御される一対の入力スイッチ素子を有し、前記出力スイッチング回路は、前記制御回路によりスイッチング制御される出力スイッチ素子と、前記出力スイッチ素子と並列に設けられたスナバ回路と、を有し、前記制御回路は、前記入力電源を介さずに前記入力スイッチング回路、前記リアクトル成分および前記トランスを循環する循環電流が流れる循環期間において、前記スナバ回路に電流が流れることで前記循環電流が増大するように、前記出力スイッチング回路を制御し、前記循環期間の後に前記一対の入力スイッチ素子が両方ともオフであるデッドタイム期間に移行するように、前記入力スイッチング回路を制御する。
本発明によれば、サイズやコストの増大を抑えつつ、電力変換装置の高効率化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る車両電源の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの基本回路構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの動作時における各部分の電圧および電流の時間変化の様子を表したタイミングチャートを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#1における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#2における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#3における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#4における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#5における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータの期間#6における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るDC−DCコンバータの基本回路構成を示す図である。 遅延回路の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る電力変換装置の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
−第1の実施形態−
(車両電源構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る車両電源の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両電源は、車両1000に搭載されており、DC−DCコンバータ100を使用して高圧バッテリV1と低圧バッテリV2の間で相互に電力変換を行う電源系統である。なお、以下の説明では、DC−DCコンバータ100の低圧側、すなわち低圧バッテリV2に接続されている側を「L側」と称し、DC−DCコンバータ100の高圧側、すなわち高圧バッテリV1に接続されている側を「H側」と称する。
低圧バッテリV2の一端は、DC−DCコンバータ100のL側の一端に接続され、低圧バッテリV2の他端は、DC−DCコンバータ100のL側の他端に接続されている。エアコンなどの補機機器400の一端は、DC−DCコンバータ100のL側の一端および低圧バッテリV2の一端に接続され、補機機器400の他端は、DC−DCコンバータ100のL側の他端および低圧バッテリV2の他端に接続されている。HV系機器300の一端は、DC−DCコンバータ100のH側の一端および高圧バッテリV1の一端に接続され、HV系機器300の他端は、DC−DCコンバータ100のH側の他端および高圧バッテリV1の他端に接続されている。高圧バッテリV1の一端は、DC−DCコンバータ100のH側の一端に接続され、高圧バッテリV1の他端は、DC−DCコンバータ100のH側の他端に接続されている。
DC−DCコンバータ100、HV系機器300および補機機器400は、車両電源制御部200と接続されている。車両電源制御部200は、これらの各機器の動作や、これらの各機器と高圧バッテリV1および低圧バッテリV2との間でやり取りされる電力の送電方向、電力量等を制御する。
(DC−DCコンバータ100の基本構成)
図2は、本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータ100の基本回路構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態のDC−DCコンバータ100は、入力スイッチング回路10、トランス20、出力スイッチング回路30、電圧検出器41、制御回路50、ゲートドライバ60、61を有している。
入力スイッチング回路10は、正極入力端子1および負極入力端子2を介して、DC−DCコンバータ100の入力電源として作用する高圧バッテリV1と接続されている。入力スイッチング回路10は、ブリッジ接続されたスイッチ素子11a〜14aを有しており、これらのスイッチ素子11a〜14aをスイッチング動作させることで、高圧バッテリV1から入力された直流電力を高周波の交流電力に変換し、トランス20の一次側に出力する。
トランス20は、一次側と二次側の間を絶縁すると共に、一次側と二次側の間で交流電力の電圧変換を行い、入力スイッチング回路10で生成された交流電力から降圧(または昇圧)された交流電力を出力スイッチング回路30に出力する。
出力スイッチング回路30は、正極出力端子3および負極出力端子4を介して低圧バッテリV2と接続されている。出力スイッチング回路30は、スイッチ素子31a、32aと、スイッチ素子31a、32aに対してそれぞれ並列に設けられてスイッチ素子31a、32aを保護するスナバ回路33、34とを有している。出力スイッチング回路30は、スイッチ素子31a、32aを用いて、トランス20により電圧変換された交流電力を整流して直流電力に変換し、低圧バッテリV2に出力する。
電圧検出器41は、正極出力端子3と負極出力端子4の間の電圧を検出することで、出力スイッチング回路30の出力電圧を検出する。電圧検出器41が検出した出力電圧は、制御回路50に入力される。
制御回路50は、例えば図1の車両電源制御部200内に設けられており、電圧検出器41が検出した出力電圧に基づいて、入力スイッチング回路10におけるスイッチ素子11a〜14aのスイッチング動作をそれぞれ制御するための出力信号51〜54を生成して出力する。また、電圧検出器41が検出した出力電圧に基づいて、出力スイッチング回路30におけるスイッチ素子31a、32aのスイッチング動作をそれぞれ制御するための出力信号55〜56を生成して出力する。
ゲートドライバ60は、制御回路50から出力された出力信号51〜54を、スイッチ素子11a〜14aを駆動するための駆動信号71〜74にそれぞれ変換し、入力スイッチング回路10に出力する。ゲートドライバ60は、入力スイッチング回路10と制御回路50の間を絶縁する。
ゲートドライバ61は、制御回路50から出力された出力信号55〜56を、スイッチ素子31a、32aを駆動するための駆動信号75、76にそれぞれ変換し、出力スイッチング回路30に出力する。ゲートドライバ61は、出力スイッチング回路30と制御回路50の間を絶縁する。
以下では、DC−DCコンバータ100が有する入力スイッチング回路10、トランス20および出力スイッチング回路30の各構成および制御回路50の詳細について説明する。
(入力スイッチング回路10)
入力スイッチング回路10は、高圧バッテリV1から正極入力端子1および負極入力端子2を介して入力される直流電力を、制御回路50の制御に応じて高周波の交流電力に変換し、トランス20の一次巻線N1に供給する役割を有する。正極入力端子1と負極入力端子2の間には、高圧バッテリV1と並列に平滑コンデンサC1が接続されている。
入力スイッチング回路10は、4つのスイッチ素子11a〜14aがフルブリッジ接続された構成を有する。すなわち、正極入力端子1と負極入力端子2の間に、2つのスイッチ素子11aおよびスイッチ素子12aの直列回路(以下、「第1レッグ」と称する)と、2つのスイッチ素子13aおよびスイッチ素子14aの直列回路(以下、「第2レッグ」と称する)とが、それぞれ接続されている。第1レッグにおけるスイッチ素子11aとスイッチ素子12aの間の接続点Aは、トランス20の一次巻線N1の一端側に接続されており、第2レッグにおけるスイッチ素子13aとスイッチ素子14aの間の接続点Bは、トランス20の一次巻線N1の他端側に接続されている。なお、スイッチ素子11a〜14aは、スイッチング動作が可能な任意の素子を用いて構成することができ、例えばFET(電界効果トランジスタ)等が好適である。
スイッチ素子11a〜14aには、フライホイール用のダイオード11b〜14bおよびコンデンサ11c〜14cがそれぞれ並列接続されている。これらのダイオード11b〜14bおよびコンデンサ11c〜14cは、スイッチ素子11a〜14aとは別素子で構成しても良いし、あるいはスイッチ素子11a〜14aの寄生成分であっても良い。また、これらを併用しても良い。
本実施形態のDC−DCコンバータ100では、入力スイッチング回路10の制御方式として、スイッチング損失を低減可能な駆動方式である位相シフト制御方式が用いられる。位相シフト制御方式においては、フルブリッジ型の入力スイッチング回路10を構成する4つのスイッチ素子11a〜14aのうち、第1レッグの上側にあるスイッチ素子11aと第2レッグの下側にあるスイッチ素子14aとのオン/オフの位相差が、DC−DCコンバータ100の出力電圧に応じて制御される。同様に、第1レッグの下側にあるスイッチ素子12aと第2レッグの上側にあるスイッチ素子13aとのオン/オフの位相差も、DC−DCコンバータ100の出力電圧に応じて制御される。これにより、スイッチ素子11aとスイッチ素子14aが同時にオン状態となる期間、並びに、スイッチ素子12aとスイッチ素子13aが同時にオン状態となる期間が、出力電圧に応じて調整される。ここで、入力スイッチング回路10(トランス20の一次側)から出力スイッチング回路30(トランス20の二次側)に伝送される電力は、スイッチ素子11aとスイッチ素子14aが同時にオン状態となる期間、並びに、スイッチ素子12aとスイッチ素子13aが同時にオン状態となる期間によって決まる。したがって、上記のように位相差を制御することで、DC−DCコンバータ100の出力電圧を所望の値に安定させることが可能となる。なお、以下の説明では、スイッチ素子11aとスイッチ素子14aが同時にオン状態となる期間と、スイッチ素子12aとスイッチ素子13aが同時にオン状態となる期間とが、同じ長さであるものとする。また、一周期におけるこれらの期間の長さの比率を、デューティ比と呼ぶこともある。
(トランス20)
トランス20は、入力スイッチング回路10により生成された交流電力に対して電圧変換を行い、電圧変換後の交流電力を出力スイッチング回路30に出力する役割を有する。トランス20は、入力スイッチング回路10に接続されている一次巻線N1と、出力スイッチング回路30に接続されている二次巻線N2とを備える。なお、トランス20は、出力スイッチング回路30と組み合わせて全波整流回路を実現するためにセンタータップ構成を有しており、二次巻線N2が中間で2つの二次巻線N2a、N2bに分割されている。一次巻線N1と二次巻線N2a、N2bとの巻数比(N1/N2aまたはN1/N2b)は、正極入力端子1と負極入力端子2の間に印加される入力電圧Vinの電圧範囲、および正極出力端子3と負極出力端子4の間に供給すべき出力電圧Voutの電圧範囲に応じて設定される。
トランス20は、一次巻線N1と直列に所定の漏れインダクタンスを有しており、この漏れインダクタンスが共振用のリアクトル成分L1として作用する。このリアクトル成分L1と、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11a〜14aにそれぞれ並列接続されているコンデンサ11c〜14cの容量成分とにより、入力スイッチング回路10において発生するスイッチング損失を低減するための共振回路が形成される。なお、トランス20における漏れインダクタンスの値が小さい場合、一次巻線N1と直列に別のリアクトル素子によるインダクタを接続することで、リアクトル成分L1の値を大きくしても良い。すなわち、入力スイッチング回路10とトランス20の間に設けられたリアクトル成分L1は、トランス20の漏れインダクタンスと、入力スイッチング回路10とトランス20の間に接続されたリアクトル素子と、のいずれか少なくとも一方を用いて構成される。
一次巻線N1の一端は、入力スイッチング回路10における第1レッグの中点である接続点Aにリアクトル成分L1を介して接続されている。また、一次巻線N1の他端は、入力スイッチング回路10における第2レッグの中点である接続点Bに接続されている。二次巻線N2aと二次巻線N2bとの接続点である中性点Tは、二次巻線N2の両端と共に出力スイッチング回路30に接続されている。
(出力スイッチング回路30)
出力スイッチング回路30は、トランス20の一次巻線N1に流れる交流電力に応じて二次巻線N2aおよびN2bに現れる交流電力を平滑および整流することで直流電力に変換し、正極出力端子3および負極出力端子4を介して低圧バッテリV2に出力する役割を有する。正極出力端子3と負極出力端子4の間には、低圧バッテリV2と並列に電圧検出器41が接続されている。電圧検出器41は、出力スイッチング回路30から出力される直流電力の電圧を検出し、その検出値をDC−DCコンバータ100の出力電圧Voutとして制御回路50に出力する。
出力スイッチング回路30は、トランス20と整流接続点Sの間に2つのスイッチ素子31a、32aが接続された構成を有する。スイッチ素子31aは、トランス20の二次巻線N2bの一端と整流接続点Sの間に接続されており、スイッチ素子32aは、トランス20の二次巻線N2aの一端と整流接続点Sの間に接続されている。スイッチ素子31a、32aには、スナバ回路33、34がそれぞれ並列接続されている。なお、スイッチ素子31a、32aは、入力スイッチング回路10におけるスイッチ素子11a〜14aと同様に、スイッチング動作が可能な任意の素子を用いて構成することができ、例えばFET(電界効果トランジスタ)等が好適である。
スイッチ素子31a、32aには、フライホイール用のダイオード31b、32bおよびコンデンサ31c、32cがそれぞれ並列接続されている。これらのダイオード31b、32bおよびコンデンサ31c、32cは、スイッチ素子31a、32aとは別素子で構成しても良いし、あるいはスイッチ素子31a、32aの寄生成分であっても良い。また、これらを併用しても良い。
出力スイッチング回路30の出力側には、平滑コイルL2および平滑コンデンサC2が接続されている。平滑コイルL2は、中性点Tと正極出力端子3の間に接続されており、平滑コンデンサC2は、正極出力端子3と負極出力端子4の間に接続されている。
上記のような回路構成の出力スイッチング回路30において、スイッチ素子31a、32aは、トランス20の二次巻線N2b、N2aから出力される交流電力をそれぞれ整流して直流電力に変換する整流回路を構成する。また、平滑コイルL2と平滑コンデンサC2は、中性点Tに発生する整流出力を平滑する平滑回路を構成する。
(制御回路50)
制御回路50は、DC−DCコンバータ100の出力電圧Voutが予め定められた電圧目標値となるように、入力スイッチング回路10のスイッチ素子11a〜14aの動作を制御する回路である。制御回路50は、出力電圧Voutに基づいて、入力スイッチング回路10のスイッチ素子11a〜14aをそれぞれ制御するための出力信号51〜54を生成する。制御回路50が生成した出力信号51〜54は、制御回路50からゲートドライバ60に出力され、ゲートドライバ60において駆動信号71〜74にそれぞれ変換される。駆動信号71〜74は、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11a〜14aがそれぞれ有する各ゲート端子に入力され、スイッチ素子11a〜14aをそれぞれ駆動させる。これにより、入力スイッチング回路10の動作が制御回路50によって制御される。
また、制御回路50は、出力電圧Voutに基づいて、出力スイッチング回路30のスイッチ素子31a、32aをそれぞれ制御するための出力信号55、56を生成する。制御回路50が生成した出力信号55、56は、制御回路50からゲートドライバ61に出力され、ゲートドライバ61において駆動信号75、76にそれぞれ変換される。駆動信号75、76は、出力スイッチング回路30においてスイッチ素子31a、32aがそれぞれ有する各ゲート端子に入力され、スイッチ素子31a、32aをそれぞれ駆動させる。これにより、出力スイッチング回路30の動作が制御回路50によって制御される。
(動作状態)
DC−DCコンバータ100の動作状態について、図3〜図9を用いて以下に説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータ100の動作時における各部分の電圧および電流の時間変化の様子を表したタイミングチャートを示す図であり、図4〜図9は、本発明の第1の実施形態に係るDC−DCコンバータ100の動作時における各スイッチ素子の切替状態および電流の向きを示す図である。なお、図4〜図9は、図3に示したタイミングチャートの期間#1〜#6にそれぞれ対応している。すなわち、図4〜図9は、図3の期間#1〜#6でのDC−DCコンバータ100における各スイッチ素子11a〜14a、31a、32aのオンオフ状態と、入力スイッチング回路10、トランス20および出力スイッチング回路30を流れる電流の向きとをそれぞれ示している。本実施形態のDC−DCコンバータ100では、制御回路50の制御により、入力スイッチング回路10のスイッチ素子11a〜14aおよび出力スイッチング回路30のスイッチ素子31a、32aのオンオフ状態をそれぞれ切り替えることで、期間#1〜#6の遷移を制御可能である。
図3において、電圧波形Vg_11a〜Vg_14aは、入力スイッチング回路10におけるスイッチ素子11a〜14aのゲート電圧の時間変化をそれぞれ表し、電圧波形Vg_31aは、出力スイッチング回路30におけるスイッチ素子31aのゲート電圧の時間変化を表している。また、電流波形I_L1は、リアクトル成分L1および一次巻線N1に流れる電流の時間変化を表し、電流波形I_N2a、I_N2bは、トランス20の二次巻線N2a、N2bにそれぞれ流れる電流の時間変化を表している。なお、電流波形I_L1では、図2の接続点Aから接続点Bに向かう電流の向きを正としている。また、電流波形I_N2a、I_N2bでは、図2の整流接続点Sからスイッチ素子32a、31aおよび二次巻線N2a、N2bを介して中性点Tに向かう電流の向きをそれぞれ正としている。
図3では、リアクトル成分L1の電流波形I_L1が負であるときの各電圧および各電流の時間変化の様子を表している。以下では、このときの期間#1〜#6でのDC−DCコンバータ100の動作状態について、図4〜図9をそれぞれ参照して説明する。
(期間#1)
図3の期間♯1では、図4に示すように、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11aおよび14aがオン状態にされ、スイッチ素子12aおよび13aがオフ状態にされる。また、このとき出力スイッチング回路30のスイッチ素子31aおよび32aがオン状態にされる。これにより、高圧バッテリV1からリアクトル成分L1およびトランス20の一次巻線N1に対して直流電圧が印加され、図4の矢印に示す方向に電流が流れる。このとき図3に示すように、リアクトル成分L1の電流波形I_L1が正方向に増加する。
トランス20の一次巻線N1に流れる電流に応じて、二次巻線N2aおよびN2bにはそれぞれの巻数比に応じた電圧が誘起される。これにより、トランス20の一次側から二次側へ電力が伝達される。このとき出力スイッチング回路30では、スイッチ素子31a、32aがオンである。そのため、トランス20から平滑コイルL2、平滑コンデンサC2と並列に接続される負荷(図示せず)、出力スイッチング回路30のスイッチング素子31aの順に電流が流れ、平滑コイルL2にエネルギーが蓄積される。
なお、本実施形態のDC−DCコンバータ100では、期間#1の開始時点においては、二次巻線N2bに流れる電流の向きは図4の矢印に示すように正方向となっており、二次巻線N2aに流れる電流が一定値以上になると、二次巻線N2bの電流極性が反転するようにすることが好ましい。この点は、後に期間#2の説明で詳しく述べる。
(期間#2:循環期間)
図3の期間#2の開始時点では、図5に示すように、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11aがオン状態に維持され、スイッチ素子12aおよび13aがオフ状態に維持される一方で、スイッチ素子14aがオン状態からオフ状態へ遷移する。これにより、高圧バッテリV1からトランス20の一次巻線N1への直流電圧の供給が停止する。しかし、リアクトル成分L1は電流を流し続けようとするため、スイッチ素子13aに並列接続されたダイオード13bが導通し、ダイオード13bを介して電流が流れる。その結果、図5の矢印に示すように、高圧バッテリV1を介さずに、入力スイッチング回路10、リアクトル成分L1およびトランス20を循環する循環電流が流れる。こうしてダイオード13bが導通した後に、スイッチ素子13aがオフ状態からオン状態に切り替えられることで、ゼロボルトスイッチングが実現される。
また、期間#2では期間#1と同様に、出力スイッチング回路30のスイッチ素子31aおよび32aがオン状態に維持される。そのため、図5の矢印に示すように、トランス20から平滑コイルL2、平滑コンデンサC2と並列に接続される負荷(図示せず)、出力スイッチング回路30のスイッチング素子32aの順に電流が流れ、平滑コイルL2にエネルギーが蓄積される。このときスイッチ素子31aを介して二次巻線N2bに流れる電流の向きは、負荷に流れる電流の大きさに応じて変化する。具体的には、負過電流が大きい場合は、二次巻線N2bに流れる電流の向きは正方向、すなわち図5の矢印に示す方向とは逆方向となるが、負過電流が小さい場合は、トランス20の一次側から二次側へ電力が伝達される際に電流極性が反転し、二次巻線N2bに流れる電流の向きは負方向、すなわち図5の矢印に示す方向となる。
本実施形態のDC−DCコンバータ100では、前述のように期間#1の途中で二次巻線N2bに流れる電流の向きが反対となり、期間#2でもこの状態が継続されるようにすることが好ましい。すなわち、期間#2において二次巻線N2bおよびスイッチ素子31aに流れる電流の向きは、出力スイッチング回路30の整流動作に応じた電流の向きに対して反対となることが望ましい。このようにすることで、続く期間#3において、後述のようにスナバ回路33に電流が流れるようにして共振電圧を発生させ、入力スイッチング回路10における循環電流を増大させることができる。このとき図3に示すように、二次巻線N2aの電流波形I_N2aは減少し、二次巻線N2bの電流波形I_N2bは負方向に増大する。
(期間#3:循環期間)
図3の期間#3では、図6に示すように、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11aおよび13aがオン状態であり、スイッチ素子12aおよび14aがオフ状態である。また、このとき出力スイッチング回路30において、スイッチ素子32aはオン状態に維持され、スイッチ素子31aがオンからオフ状態に遷移される。すると、スイッチ素子31aがオフ状態に遷移することで、スイッチ素子31aに流れる電流が遮断され、スイッチ素子31aと並列に接続されたスナバ回路33へ電流が流れる。このとき、トランス20の二次巻線N2bとスナバ回路33により共振電圧が発生する。
また、期間#3では期間#2と同様に、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11aおよび13aがオン状態であり、スイッチ素子12aおよび14aがオフ状態であるため、図6の矢印に示すように、高圧バッテリV1を介さずに、入力スイッチング回路10、リアクトル成分L1およびトランス20を循環する循環電流が流れている。トランス20の二次巻線N2bとスナバ回路33により発生した共振電圧は、出力スイッチング回路30からトランス20を介して入力スイッチング回路10に印加される。この電圧により、入力スイッチング回路10における循環電流が増大する。
(期間#4:デッドタイム期間)
図3の期間#4では、図7に示すように、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子13aがオン状態に維持され、スイッチ素子12aおよび14aがオフ状態に維持される一方で、スイッチ素子11aがオン状態からオフ状態へ遷移する。これにより、第1レッグでは一対のスイッチ素子11aおよびスイッチ素子12aが両方ともオフ状態となる。そのため、本期間はデッドタイム期間と呼ばれる。スイッチ素子11aがオフ状態に遷移すると、リアクトル成分L1は電流を流し続けようとするため、図7の矢印に示すように、スイッチ素子11aに並列接続されたコンデンサ11cは充電され、スイッチ素子12aに並列接続されたコンデンサ12cは放電される。このとき、リアクトル成分L1に流れる循環電流が大きいほど、コンデンサ12cの電荷が多く放電されるため、コンデンサ12cの両端電圧の減少量を増大させることが可能となる。理想的には、期間#4の間にコンデンサ12cの両端電圧をなるべくゼロに近づけることが望ましい。
また、期間#4では期間#3と同様に、出力スイッチング回路30のスイッチ素子32aはオン状態に維持され、スイッチ素子31aはオフ状態に維持される。このとき、図7に示すように前述の共振電圧に応じた所定のタイミングで、トランス20の二次巻線N2bとスナバ回路33に流れる電流の極性が反転する。なお、期間#4ではなく、後述する期間#5や期間#6において電流の極性が反転するようにしてもよい。
(期間#5)
図3の期間#5では、図8に示すように、スイッチ素子13aがオン状態に維持され、スイッチ素子11aおよび14aがオフ状態に維持される一方で、スイッチ素子12aがオフ状態からオン状態へ遷移する。これにより、高圧バッテリV1からリアクトル成分L1に対して、電流波形I_L1の負方向、すなわち図2の接続点Bから接続点Aに向かう方向に直流電圧が印加され、リアクトル成分L1において図8の矢印に示す方向に流れている電流が減少する。なお、期間#4から期間#5への遷移時にスイッチ素子12aをターンオンする際には、コンデンサ12cの両端電圧に応じたスイッチング損失がスイッチ素子12aにおいて発生する。しかしながら、前述のように期間#4でコンデンサ12cの両端電圧を減少させているため、コンデンサ12cの両端電圧を略ゼロとしてゼロボルトスイッチングが可能となる。
また、期間#5では期間#3、#4と同様に、出力スイッチング回路30のスイッチ素子32aはオン状態に維持され、スイッチ素子31aはオフ状態に維持されている。そのため、期間#4と同様に、出力スイッチング回路30では図8の矢印に示す方向に電流が流れる。
(期間#6)
図3の期間#6では、図9に示すように、スイッチ素子12および13aがオン状態に維持され、スイッチ素子11aおよび14aがオフ状態に維持される。これにより、前述の期間#5において説明したように、高圧バッテリV1からリアクトル成分L1に対して逆向きの直流電圧が印加される。その結果、リアクトル成分L1に流れる電流が図8の状態からさらに減少し続け、電流が0未満になると、図9の矢印に示すように電流極性が反転する。
なお、期間#6以降でのDC−DCコンバータ100の動作は、前述の期間#1から#6での動作を反転した動作となる。すなわち、入力スイッチング回路10および出力スイッチング回路30における各スイッチ素子の動作と、これに応じて入力スイッチング回路10および出力スイッチング回路30を流れる電流の向きとは、上記で説明した期間#1から#6のものに対してそれぞれ反対となる。具体的には、入力スイッチング回路10においてスイッチ素子11aおよび14aがオフ状態であり、スイッチ素子13aがオン状態であるときに、スイッチ素子12aをオン状態からオフ状態へ遷移させて、期間#2、#3と同様の循環期間を設けることができる。この循環期間では、高圧バッテリV1を介さずに入力スイッチング回路10、リアクトル成分L1およびトランス20を循環する循環電流が流れる。これにより、スイッチ素子11aに並列接続されたダイオード11bを導通させ、スイッチ素子11aのゼロボルトスイッチングが可能となる。
また、トランス20の二次巻線N2aおよびスイッチ素子32aと並列に接続されたスナバ回路34では、期間#3における二次巻線N2bおよびスナバ回路33と同様に、共振電圧を発生して入力スイッチング回路10に流れる循環電流を増大させることができる。これにより、その後に入力スイッチング回路10の第2レッグにおける一対のスイッチ素子13aおよびスイッチ素子14aが両方ともオフ状態となるデッドタイム期間においても、期間#4と同様に、スイッチ素子14aと並列に接続されたコンデンサ14cの両端電圧の減少量を増大させることが可能となる。その結果、スイッチ素子14aについてもゼロボルトスイッチングが可能となる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電力変換装置であるDC−DCコンバータ100は、入力電源である高圧バッテリV1から入力された直流電力を交流電力に変換する入力スイッチング回路10と、交流電力の電圧変換を行うトランス20と、トランス20により電圧変換された交流電力を直流電力に変換して出力する出力スイッチング回路30と、入力スイッチング回路10および出力スイッチング回路30を制御する制御回路50と、入力スイッチング回路10とトランス20の間に設けられたリアクトル成分L1とを備える。入力スイッチング回路10は、高圧バッテリV1の正負極間に直列接続されて制御回路50によりそれぞれスイッチング制御される一対のスイッチ素子11aと12a、および13aと14aを有する。出力スイッチング回路30は、制御回路50によりスイッチング制御されるスイッチ素子31a、32aと、スイッチ素子31a、32aと並列に設けられたスナバ回路33、34とを有する。制御回路50は、高圧バッテリV1を介さずに入力スイッチング回路10、リアクトル成分L1およびトランス20を循環する循環電流が流れる循環期間#3において、スナバ回路33に電流が流れることで循環電流が増大するように、出力スイッチング回路30を制御する。また、制御回路50は、循環期間#3の後に一対のスイッチ素子11aと12aが両方ともオフであるデッドタイム期間#4に移行するように、入力スイッチング回路10を制御する。このようにしたので、DC−DCコンバータ100では出力電流の検出を行うことなく、入力スイッチング回路10のゼロボルトスイッチングを実現してスイッチング損失を低減できる。したがって、サイズやコストの増大を抑えつつ、電力変換装置であるDC−DCコンバータ100の高効率化を図ることができる。
(2)リアクトル成分L1は、トランス20の漏れインダクタンスと、入力スイッチング回路10とトランス20の間に接続されたリアクトル素子と、のいずれか少なくとも一方を用いて構成される。このようにしたので、入力スイッチング回路10やトランス20の回路特性に応じて最適なインダクタンスを有するリアクトル成分L1を設けることができる。
(3)循環期間#2、#3においてスイッチ素子31aに流れる電流の向きは、出力スイッチング回路30の整流動作に応じた電流の向きに対して反対であることが好ましい。このようにすれば、循環電流を適切に増大させることができる。
−第2の実施形態−
前述の第1の実施形態では、図3に示した期間#3と#4において、制御回路50が出力スイッチング回路30のスイッチ素子31aと入力スイッチング回路10のスイッチ素子11aのオフタイミングをそれぞれ制御することで、トランス20の二次巻線N2bとスナバ回路33により共振電圧を発生させる例を説明した。これに対して、以下に説明する本発明の第2の実施形態では、遅延回路を用いてオフタイミングの制御を行う例を説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係るDC−DCコンバータ100aの基本回路構成を示す図である。図10に示すように、本実施形態のDC−DCコンバータ100aは、第1の実施形態で説明した図2のDC−DCコンバータ100と比べて、制御回路50とゲートドライバ60の間に遅延回路90がさらに設けられている点が異なっている。
(遅延回路90)
遅延回路90は、制御回路50から出力されて入力スイッチング回路10におけるスイッチ素子11a〜14aのスイッチング動作をそれぞれ制御する出力信号51〜54を遅延させて出力する。図11は、遅延回路90の一例を示す図である。図11に示す遅延回路90は、抵抗とコンデンサを用いて構成されたRC遅延回路の例である。なお、遅延回路90は図11に示したものに限らず、任意の回路構成とすることが可能である。出力信号51〜54を所望のタイミングだけ遅延させることができれば、どのような回路構成の遅延回路90であっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
本実施形態において、制御回路50は、入力スイッチング回路10への出力信号51〜54と、出力スイッチング回路30への出力信号55〜56とを、互いに同期させて出力する。このうち出力信号51〜54が遅延回路90によって遅延されることで、第1の実施形態で説明したように、出力スイッチング回路30のスイッチ素子31aに対して入力スイッチング回路10のスイッチ素子11aのオフタイミングを遅らせることが可能となる。その結果、第1の実施形態で説明したのと同様に、トランス20の二次巻線N2bとスナバ回路33により共振電圧を発生させ、入力スイッチング回路10における循環電流を増大させることができる。また同様に、出力スイッチング回路30のスイッチ素子32aに対して入力スイッチング回路10のスイッチ素子13aのオフタイミングを遅らせることが可能となるため、トランス20の二次巻線N2aとスナバ回路34により共振電圧を発生させ、入力スイッチング回路10における循環電流を増大させることもできる。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏する。さらに、電力変換装置であるDC−DCコンバータ100aは、制御回路50と入力スイッチング回路10の間に設けられた遅延回路90を備える。制御回路50は、入力スイッチング回路10を制御するための出力信号51〜54と、出力スイッチング回路30を制御するための出力信号55〜56とを互いに同期させて出力する。遅延回路90は、出力信号51〜54を遅延させ、ゲートドライバ60を介して入力スイッチング回路10へ出力する。このようにしたので、制御回路50において特別な制御を必要とせずに、入力スイッチング回路10における循環電流を容易に増大させることが可能となる。
なお、以上説明した本発明の各実施形態では、4つのスイッチ素子11a〜14aにより構成された電圧形フルブリッジ回路である入力スイッチング回路10と、電流形センタータップ回路であるトランス20とを組み合わせて構成されたDC−DCコンバータ100および100aを、位相シフト制御方式により制御する制御回路50の例を用いて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されない。入力された第1の直流電力を交流電力に変換する入力スイッチング回路と、交流電力の電圧変換を行うトランスと、トランスにより電圧変換された交流電力を第2の直流電力に変換して出力する出力スイッチング回路とを有する電力変換装置であれば、本発明を適用可能であり、各実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏することができる。また、以上説明した各実施形態は、それぞれ単独で適用してもよく、任意に組み合わせてもよい。
以上説明した各実施形態や各種変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…正極入力端子、2…負極入力端子、3…正極出力端子、4…負極出力端子、10…入力スイッチング回路、11a〜14a…スイッチ素子、11b〜14b…ダイオード、11c〜14c…コンデンサ、20…トランス、30…出力スイッチング回路、31a,32a…スイッチ素子、31b,32b…ダイオード、31c,32c…コンデンサ、33,34…スナバ回路、41…電圧検出器、50…制御回路、51〜56…出力信号、60,61…ゲートドライバ、71〜76…駆動信号、90…遅延回路、100,100a…DC−DCコンバータ、200…車両電源制御部、300…HV系機器、400…補機機器、1000…車両、N1…一次巻線、N2a,N2b…二次巻線、S…整流接続点、T…中性点、V1…高圧バッテリ、V2…低圧バッテリ

Claims (4)

  1. 入力電源から入力された第1の直流電力を交流電力に変換する入力スイッチング回路と、
    前記交流電力の電圧変換を行うトランスと、
    前記トランスにより電圧変換された前記交流電力を第2の直流電力に変換して出力する出力スイッチング回路と、
    前記入力スイッチング回路および前記出力スイッチング回路を制御する制御回路と、
    前記入力スイッチング回路と前記トランスの間に設けられたリアクトル成分と、を備え、
    前記入力スイッチング回路は、前記入力電源の正負極間に直列接続されて前記制御回路によりそれぞれスイッチング制御される一対の入力スイッチ素子を有し、
    前記出力スイッチング回路は、前記制御回路によりスイッチング制御される出力スイッチ素子と、前記出力スイッチ素子と並列に設けられたスナバ回路と、を有し、
    前記制御回路は、
    前記入力電源を介さずに前記入力スイッチング回路、前記リアクトル成分および前記トランスを循環する循環電流が流れる循環期間において、前記スナバ回路に電流が流れることで前記循環電流が増大するように、前記出力スイッチング回路を制御し、
    前記循環期間の後に前記一対の入力スイッチ素子が両方ともオフであるデッドタイム期間に移行するように、前記入力スイッチング回路を制御する電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記リアクトル成分は、前記トランスの漏れインダクタンスと、前記入力スイッチング回路と前記トランスの間に接続されたリアクトル素子と、のいずれか少なくとも一方を用いて構成される電力変換装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記循環期間において前記出力スイッチ素子に流れる電流の向きは、前記出力スイッチング回路の整流動作に応じた電流の向きに対して反対である電力変換装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置において、
    前記制御回路と前記入力スイッチング回路の間に設けられた遅延回路を備え、
    前記制御回路は、前記入力スイッチング回路を制御するための第1の出力信号と、前記出力スイッチング回路を制御するための第2の出力信号とを互いに同期させて出力し、
    前記遅延回路は、前記第1の出力信号を遅延させて前記入力スイッチング回路へ出力する電力変換装置。
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