JP2019191418A - 現像剤セット、及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤セット、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットを提供すること。【解決手段】黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの誘電損率が高く、前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い現像剤セットである。【選択図】図1

Description

本発明は、現像剤セット、及び画像形成装置に関する。
電子写真法は、像保持体(感光体)の表面に形成された静電荷像を、トナーを含む現像剤で現像し、得られたトナー画像を記録媒体へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られるものである。
特許文献1には、「複数色のトナー像を順次転写して画像を形成する画像形成方法に用いる現像剤を構成するキャリアであって、最初にトナー像を転写する現像剤のキャリアにおけるキャリアコート量C1を、それ以降に転写する各色の現像剤のキャリアにおけるキャリアコート量C2〜Cn(nは画像を形成するトナーの全色数を示し、Cnはn番目に転写する現像剤のキャリアにおけるキャリアコート量を示す。)よりも小さくしたことを特徴とするキャリア。」が開示されている。
特開2007−248972号公報
画像形成装置に適用される現像剤には、トナーとキャリアが含まれる2成分現像剤が用いられる。
一方、複数の画像形成ユニットが被転写体の走行方向に沿って配列した画像形成装置も知られている。例えば、第1の画像形成ユニットよりも前記第2の画像形成ユニットが前記被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置では、被転写体に第1の画像形成ユニットで形成された第1のトナー画像が転写された後、第2の画像形成ユニットで形成された第2のトナー画像が重ねて転写される。
ここで、第1の画像形成ユニットに収容された現像剤(以下、「第1の現像剤」という。)に含まれているトナー(黒色トナーを除く)に比べ、第2の画像形成ユニットに収容された現像剤(以下、「第2の現像剤」という。)に含まれているトナーの誘電損率が高いとき、第2のトナー画像が重ねて転写されたときに、第1のトナー画像が崩れることがあった。この第1のトナー画像の崩れが定着画像に反映され、その結果、画像濃度ムラが発生することがあった。
また、「第1の現像剤」に含まれているトナー(黒色トナーを除く)に比べ、「第2の現像剤」に含まれているトナーの比重及び体積平均粒子径の少なくとも一方が高いときも同様に、第1のトナー画像が崩れ、その結果、画像濃度ムラが発生することがあった。
本発明の課題は、第1の現像剤に含まれているトナーよりも第2の現像剤に含まれているトナーの誘電損率が高い現像剤セット、あるいは、第1の現像剤に含まれているトナーよりも第2の現像剤に含まれているトナーの比重及び平均粒径の少なくとも一方が高い現像剤セットにおいて、第1の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)と、第2の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)が同じである場合に比べ、第1の画像形成ユニットよりも第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置により得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1>
黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの誘電損率が高く、前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い現像剤セット。
<2>
黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの比重及び体積平均粒子径の少なくとも一方が高く、前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い現像剤セット。
<3>
前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に対する前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)の比が、1.10<N1/N2<2.50を満たす<1>又は<2>に記載の現像剤セット。
<4>
前記比が、1.6<N1/N2<2.2を満たす<3>に記載の現像剤セット。
<5>
前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が、6.0<N1<8.0を満たす<1>〜<4>のいずれか1つに記載の現像剤セット。
<6>
前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が、7.0<N1<7.8を満たす<5>に記載の現像剤セット。
<7>
前記窒素含有粒子の平均粒子径が100nm以上800nm以下である<1>〜<6>のいずれか1つに記載の現像剤セット。
<8>
前記窒素含有粒子の平均粒子径が300nm以上500nm以下である<7>に記載の現像剤セット。
<9>
前記窒素含有粒子が、メラミン樹脂粒子、及びベンゾクアナミン樹脂粒子からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む<1>〜<8>のいずれか1つに記載の現像剤セット。
<10>
前記窒素含有粒子が、メラミン樹脂粒子である<9>に記載の現像剤セット。
<11>
前記第1の現像剤は、前記第1のトナーとしてイエロートナーを含むイエロー現像剤、前記第1のトナーとしてマゼンタトナーを含むマゼンタ現像剤、前記第1のトナーとしてシアントナーを含むシアン現像剤、及び前記第1のトナーとしてクリアトナーを含むクリア現像剤からなる群から選択される少なくとも1つを含む<1>〜<10>のいずれか1つに記載の現像剤セット。
<12>
前記第2の現像剤は、前記第2のトナーとして白色トナーを含む白色現像剤、及び前記第2のトナーとして光輝性トナーを含む光輝性現像剤の少なくとも一方を含む<1>〜<11>のいずれか1つに記載の現像剤セット。
<13>
<1>〜<12>のいずれか1項に記載の現像剤セットのうち、前記第1の現像剤を収容した第1の画像形成ユニットと、<1>〜<12>のいずれか1項に記載の現像剤セットのうち、前記第2の現像剤を収容した第2の画像形成ユニットと、を備え、前記第1の画像形成ユニット及び前記第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向に沿って配列され、前記第1の画像形成ユニットよりも前記2の画像形成ユニットが前記被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置。
<1>に係る発明によれば、
第1の現像剤に含まれているトナーよりも第2の現像剤に含まれているトナーの誘電損率が高い現像剤セットにおいて、第1の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)と、第2の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)が同じである場合に比べ、第1の画像形成ユニットよりも第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置により得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<2>に係る発明によれば、
第1の現像剤に含まれているトナーよりも第2の現像剤に含まれているトナーの比重及び平均粒径の少なくとも一方が高い現像剤セットにおいて、第1の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)と、第2の現像剤に含まれているキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)が同じである場合に比べ、第1の画像形成ユニットよりも第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置により得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<3>及び<4>に係る発明によれば、
前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に対する前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)の比が、1.10以下又は2.50以上である場合に比べ、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<5>及び<6>に係る発明によれば、
前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が、6以下又は8以上である場合に比べ、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<7>及び<8>に係る発明によれば、
前記窒素含有粒子の平均粒子径が100nm未満又は800nm超えである場合に比べ、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<9>〜<12>に係る発明によれば、
第1のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)と、第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)が同じである場合に比べ、
得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが提供される。
<13>に係る発明によれば、
第1のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)と、第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)が同じである現像剤セットが適用された画像形成装置に比べ、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下に、発明の実施形態を説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない
以下に、本実施形態の現像剤セットについて、好ましい2形態([第1実施形態]、[第2実施形態])を挙げて説明する。また、上記の2形態を合わせて、「本実施形態」とも称する。
[第1実施形態]
第1実施形態の現像剤セットは、黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの誘電損率が高く、前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い。
[第2実施形態]
第2実施形態の現像剤セットは、黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの比重及び体積平均粒子径の少なくとも一方が高く、前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い。
第1実施形態及び第2実施形態の現像剤セットは共に、上記構成とすることで、第1の画像形成ユニットよりも第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置により得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される現像剤セットが得られる。
その理由は定かではないが、以下のように推測される。
第1の画像形成ユニットよりも2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置では、被転写体に第1の画像形成ユニットで形成された第1のトナー画像が転写された後、第2の画像形成ユニットで形成された第2のトナー画像が重ねて転写される。この被転写体へのトナーの転写は、現像機内でのトナーとキャリアとの攪拌で摩擦帯電が生じ、トナーが帯電しているため、転写部で印加される電圧差によって被転写体に転移することによりなされる。
このとき、第1の画像形成ユニットに備えられる第1の現像剤に含まれる第1のトナー(黒色トナーを除く)に比べ、第2の画像形成ユニットに備えられる第2の現像剤に含まれる第2のトナーの誘電損率が高いという関係、あるいは第1のトナー(黒色トナーを除く)に比べ第2のトナーの比重及び体積平均粒子径の少なくとも一方が高いという関係にあると、第2のトナー画像が転写されたとき、第1のトナー画像が崩れることがあった。
これは、第2のトナーが第1のトナーに対して、少なくとも高誘電損率、高比重、又は大径という性質を有しているため、これらの性質が第1のトナーと第2のトナーとで同じである場合に比べて、第2のトナー画像が第1のトナー画像に重ねて転写されたとき、転写部のニップ圧の荷重に加え、より多くの荷重が第1のトナー画像に対してかかることによるものと考えられる。そのため、第1のトナー画像中のトナーのうち被転写体への静電付着力が弱いものは、押し出された状態となりトナー画像が変形したり、トナー同士の再配置が生じる。第1のトナー画像の変形やトナーの再配置が生じると、第1のトナー画像のズレが生じて、濃度ムラとして現れることがある。
一方、本実施形態に係る現像剤セットにおいては、第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)が高い。
ここで、窒素含有粒子は高い正帯電性を示すことで知られているため、キャリアを被覆する表面層に窒素含有粒子が多く存在することで、物理的な摩擦力向上と電気的な帯電付与力向上が可能となり、帯電立ち上がり性が改善し、少ない攪拌でも十分な帯電が得られ、帯電分布が均一化され狭くなる。
本実施形態の現像剤セットは上記構成とすることにより、少ない攪拌でも第1のトナーは十分な帯電が得られ、帯電分布が均一化され狭くなるため、被転写体との静電付着力の弱いトナーである低帯電のトナーが減少する。
そのため、第1のトナー画像に対して第2のトナー画像が重ねて転写されたときでも、第1のトナー画像の崩れが生じにくく、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制されると考えられる。
以下、前述した第1実施形態及び第2実施形態(以下、便宜上「本実施形態」とまとめて称する)に係る現像剤セットの構成を詳細に説明する。
<現像剤セット>
本実施形態に係る現像剤セットは、黒色トナー以外の第1のトナー及び第1のキャリアを含む第1の現像剤と、第2のトナー及び第2のキャリアを含む第2の現像剤と、を有している。
第1の現像剤は、例えば、第1のトナーとしてイエロートナーを含むイエロー現像剤、第1のトナーとしてマゼンタトナーを含むマゼンタ現像剤、第1のトナーとしてシアントナーを含むシアン現像剤、及び前記第1のトナーとしてクリアトナーを含むクリア現像剤からなる群から選択される少なくとも1つが該当する。
第2の現像剤は、例えば、第2のトナーとして白色トナーを含む白色現像剤、及び第2のトナーとして光輝性トナーを含む光輝性現像剤の少なくとも一方が該当する。
つまり、第1の現像剤および第2の現像剤は、各々、1種類であってもよいし、複数種であってもよい。
さらに、本実施形態に係る現像剤は、第1の現像剤、及び第2の現像剤の他に、その他の現像剤を有していてもよい。その他の現像剤としては、トナーとして黒色トナーを含む黒色現像剤を有してもよい。
各現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、用いるトナー及びキャリアの種類によって異なり、特に限定されないが、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
[キャリア]
以下、本実施形態に係る現像剤セットに用いるキャリア(すなわち、第1のキャリア及び第2のキャリア)の詳細について説明する。
第1のキャリア及び第2のキャリアは、磁性芯材と、磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備えている。
(磁性芯材)
磁性芯材としては、例えば、磁性金属粒子(例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の粒子)、磁性酸化物粒子(例えば、フェライト、マグネタイト等の粒子)、これら粒子を樹脂に分散した分散型樹脂粒子等が挙げられる。また、磁性芯材としては、多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた粒子も挙げられる。
磁性芯材としては、例えば、下記式で表されるフェライト粒子であることがよい。
・式:(MO)X(Fe)Y
式において、Yは2.1以上2.4以下を表し、Xは3−Yを表す。Mは金属元素を表し、該金属元素として少なくともMnを含むことがよい。
Mとしては、Mnを主体とするが、Li、Ca、Sr、Sn、Cu、Zn、Ba、Mg、及びTiからなる群(好ましくは環境面から、Li、Ca、Sr、Mg、及びTiからなる群)より選択される少なくとも一種を組み合わせてもよい。
磁性芯材は、磁性造粒、焼結により得られるが、その前処理として、磁性材料を粉砕してもよい。粉砕方法は特に問わず、公知の粉砕方法が挙げられ、具体的には、例えば、乳鉢、ボールミル、ジェットミル等が挙げられる。
ここで、磁性芯材としての分散型樹脂粒子等に含まれる樹脂としては、特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。また、磁性芯材としての分散型樹脂粒子等には、目的に応じて、更に、帯電制御剤やフッ素含有粒子等のその他の成分を含有させてもよい。
磁性芯材の体積平均粒径は、例えば、10μm以上500μm以下がよく、好ましくは15μm以上80μm以下、より好ましくは20μm以上60μm以下である。
なお、磁性芯材の体積平均粒径は、以下の方法で測定される。
レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer(ベックマン−コールター社製)測定装置を用いて、粒度分布を測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。測定する粒子数は50,000である。
そして、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径(「D50v」と表現する場合もある)を「体積平均粒径」と定義する。
なお、キャリアの体積平均粒径は、現像装置中の現像剤をエアーブローによって、トナーとキャリアとを分離して取り出したキャリアについて上記測定を行うことで求められる。
(被覆樹脂層)
本実施形態の第1のキャリア及び第2のキャリアは、磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層を備えている。
被覆樹脂層の被覆樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を有するストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
窒素含有粒子としては、メラミン樹脂粒子、ベンゾクアナミン樹脂粒子、尿素樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子が挙げられ、得られる定着画像の画像濃度ムラを抑制する観点から、メラミン樹脂粒子、またはベンゾクアナミン樹脂が好ましい。
ここで、本実施形態の現像剤セットは、第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高いため、得られる定着画像の画像濃度ムラが抑制される。
また、得られる定着画像の画像濃度ムラを抑制する観点から、第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)に対する第1のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)の比は、1.10<N1/N2<2.50であることが好ましく、1.60<N1/N2<2.2であることがより好ましい。
また、同じく、得られる定着画像の画像濃度ムラを抑制する観点から、第1のキャリアの表面の含有量(N1)は、6.0<N1<8.0であることが好ましく、7.0<N1<7.8であることがより好ましい。
ここで、キャリアの表面の窒素含有粒子の含有量とは、キャリアを被覆している被覆樹脂に含まれる元素Cと元素Оの合計に対する窒素含有粒子に含まれる元素Nの含有割合のことを示す。
被覆樹脂に含まれる元素Cと元素Оの合計に対する窒素含有粒子に含まれる元素Nの含有割合は、X線光電子分光装置(XPS)を用いることにより測定可能であり、以下の方法により測定される。
キャリア表面からキャリアの中心に向かって150nm毎に、深さ600nmまでXPS元素分析装置により、元素N、元素C、元素Оを評価し、被覆樹脂に含まれる元素Cと元素Оの合計に対する窒素含有粒子に含まれる元素Nの含有割合を「キャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(atom%)」とする。
測定条件は、次の通りである。
・分析装置:日本電子社製JPS−9000MX
・X線源:MgKα線
・加速電圧:10kV
・エミッション電流:30mAに設定して得た値とする
なお、窒素含有粒子に含まれる元素Nと、樹脂層を含め窒素含有粒子以外の成分(被覆樹脂層等)に含まれる元素Nとの判別については、測定された元素分析結果をピーク分離することにより判別することができる。
また、被覆樹脂層に含まれる元素C、元素Оと、被覆樹脂以外の成分(窒素含有粒子等)に含まれる元素C、元素Оとの判別についても、測定された元素分析結果をピーク分離することにより判別することができる。
窒素含有粒子は、被覆樹脂層の表面に一部が露出している。ただし、被覆樹脂層が摩耗する前の段階で、窒素含有粒子の露出量が少なくても、経時による被覆樹脂層の摩耗により、窒素含有粒子の露出量が増加し、帯電付与能力が発揮されることになる。
なお、キャリアの表面の窒素含有粒子の含有量は、被覆樹脂層が摩耗する前の含有量(つまり、新品同等程度のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量)である
窒素含有粒子の平均粒子径は、得られる定着画像の画像濃度ムラを抑制する観点から、100nm以上800nm以下であることが好ましく、300nm以上500nm以下であることがより好ましい。
窒素含有粒子の平均粒子径は、層中から窒素含有粒子を分離し、この窒素含有粒子の一次粒子100個をSEM(Scanning Electron Microscope)装置により40000倍の倍率で観察し、一次粒子の画像解析によって粒子ごとの円相当径を測定する。得られた円相当径の体積基準の累積頻度における50%径(D50v)を求め、これを窒素含有粒子の平均粒子径(体積平均粒径)として測定する。
被覆樹脂層には、帯電を制御する目的などで前述した窒素含有粒子以外の他の樹脂粒子、抵抗を制御する目的などで導電性粒子等を含んでいてもよい。被覆層には、その他添加剤を含んでいてもよい。
樹脂粒子としては、特に限定されるものではないが、帯電制御付与性のあるものが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などが挙げられる。
導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、各種金属粉、金属酸化物(例えば、酸化チタン、酸化すず、マグネタイト、フェライト等)が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が好ましい。カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて好ましい。
被覆樹脂層が導電性粒子を含む場合、被覆樹脂層中の導電性粒子の含有量は、例えば、0.1質量%以上50質量%以下が挙げられ、0.15質量%以上20質量%以下が好ましく、0.2質量%以上10質量%以下がより好ましい。
被覆樹脂層の被覆量としては、第1のキャリア及び第2のキャリアのいずれにおいても、例えば、キャリアの全質量に対し0.5質量%以上(好ましくは0.7質量%以上6.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下)が挙げられる。
被覆樹脂層の被覆量は、次のようにして求められる。
溶剤可溶の被覆樹脂層の場合は、精量したキャリアを、被覆樹脂層を溶解しうる溶剤(例えば、トルエン、N−メチルピロリドン等)に溶解させ、磁性芯材を磁石で保持し、被覆樹脂層が溶解した溶液を洗い流す。これを数度繰り返す事により、被覆樹脂層が取り除かれた磁性芯材が残る。乾燥させ、磁性芯材の質量を測定し、差分をキャリア量で割る事により被覆量が算出される。
具体的には、キャリア20.0gを計り取り、ビーカーに入れ、トルエン100gを加え攪拌翼で10分攪拌する。ビーカーの底に磁石をあて、磁性芯材が流れ出さないようにトルエンを流す。これを4回繰り返し、洗い流した後のビーカーを乾燥させる。乾燥後磁性粉量を測定し、式[(キャリア量−洗浄後の磁性芯材量)/キャリア量]で被覆量を算出する。
一方、溶剤不溶の被覆層の場合は、Rigaku社製Thermo plus EVOII 差動型示差熱天秤 TG820を用い、窒素雰囲気下で、室温(25℃)以上1000℃以下の範囲で加熱し、その質量減少から樹脂被覆量を算出する。
被覆樹脂層を磁性芯材表面に形成する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法が採用される。例えば、被覆樹脂層形成用溶液を調製し、被覆樹脂層形成用溶液中に磁性芯材を浸漬して被覆する浸漬法;被覆樹脂層形成用溶液を磁性芯材の表面に噴霧するスプレー法;磁性芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆樹脂層形成用溶液を噴霧する流動床法;ニーダーコーター中で磁性芯材と被覆樹脂層形成用溶液とを混合し、次いで、溶剤を除去するニーダーコーター法;例えば、磁性芯材と樹脂粉末とを共に加熱混合するパウダーコート法;等が挙げられる。更に、被覆樹脂層を形成した後に、電気炉やキルン等の装置により加熱処理してもよい。
−キャリアの他の特性−
キャリアの磁力は、1000エルステッドの磁場における飽和磁化が、例えば、40emu/g以上であってよく、50emu/g以上であってもよい。
ここで、キャリアの飽和磁化の測定は、振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いて行う。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大3000エルステッドまで掃引する。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化を求める。
−キャリアの体積平均粒径−
本実施形態に係る現像剤セットに用いるキャリア(すなわち、第1のキャリア及び第2のキャリア)は、体積平均粒径20μm以上100μm以下であることが好ましい。そして、第2のキャリアの体積平均粒径は、第1のキャリアの体積平均粒径より大きい。
ここで、上記キャリアの体積平均粒径は、以下の方法で測定される。なお、磁性芯材の体積平均粒径の測定も同様である。
レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer(ベックマン−コールター社製)測定装置を用いて、粒度分布を測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。測定する粒子数は50,000である。
そして、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径(「D50v」と表現する場合もある)を「体積平均粒径」と定義する。
なお、キャリアの体積平均粒径は、現像装置中の現像剤をエアーブローによって、トナーとキャリアとを分離して取り出したキャリアについて上記測定を行うことで求められる。
[トナー]
本実施形態の第1のトナーは、上述のように、黒色トナー以外のトナーであり、例えば、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、クリアトナーを含む群から選択される少なくとも1つが該当する。本実施形態の第1のトナーは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー以外の中間色のトナーも該当する。
本実施形態の第2のトナーは、例えば、白色トナー、及び光輝性トナーを含む群から選択される少なくとも1つが該当する。
本実施形態において、第1のトナー及び第2のトナー以外に、さらに、黒色トナーを使用してもよい。
−トナーの誘電損率−
トナーの誘電損率は、第1のトナーに比べ、第2のトナーの方が高い。
トナーの誘電損率は、トナーの組成や着色剤の分散状態によって変わるが、その中でも特に、用いられる着色剤の種類によってトナーの誘電損率が左右され易い。例えば、着色剤として光輝性顔料を用いた光輝性トナー、及び着色剤として白色顔料を用いた白色トナーは、その他のトナー(例えば、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒色トナー、クリアトナー等)に比べて誘電損率が大きくなり易い。
ここで、トナーの誘電損率について説明する。まず、誘電正接(tanδ)は、複素誘電率ε=ε’−iε”において(iは虚数単位)、実数部分ε’と虚数部分ε”との比で表され、誘電正接(tanδ)=ε”/ε’で表される。このうち、虚数部分ε”のことを誘電損率と呼ぶ。
トナーの誘電損率は、例えば、測定対象のトナー5gを圧力成型機でペレット成型(直径50mm)し、28℃85%RHの環境下で17時間シーズニング処理を行った後、LCRメーター(LCRメーター6440A型:東陽テクニカ社製)にて、28℃85%RHの環境下で、周波数1kHz、電圧5Vの条件にて測定することで、求められる。
第2のトナーの誘電損率は、第1のトナーの誘電損率の1.5倍以上6.0倍以下が好ましく、1.8倍以上5.0倍以下がより好ましく、2.0倍以上3.7倍以下が更に好ましい。
また、第2のトナーの誘電損率は、30×10−3以上70×10−3以下が好ましく、40×10−3以上65×10−3以下がより好ましく、45×10−3以上65×10−3以下が更に好ましい。
現像剤セットが第1の現像剤を複数有する場合には、複数ある第1のトナーの全てに対して上記の好ましい範囲が適用されることが好ましい。
−トナーの比重−
トナーの比重は、トナーに使用される顔料の種類や顔料量によって変わるが、その中でも顔料の種類に左右されやすい。トナーの平均粒径は製造工程である程度の大きさ(3.5μm程度)以上は制御可能である。
トナーの比重又は平均粒子径は、第1のトナーに比べ、第2のトナーの比重及び平均粒子径の少なくとも一方が高い。
第1のトナーの比重は、1.00以上1.15以下であることが好ましく、1.07以上1.13以下であることがさらに好ましい。また、第2のトナーの比重は、1.00以上2.00以下であることが好ましく、1.16以上1.70以下であることがさらに好ましい。
トナーの比重は下記の測定方法により測定される。
ルシャトリエ比重瓶を用い、JIS−K−0061(2001)の5−2−1に準拠して、比重を下記の作業にてする。
(1)ルシャトリエ比重瓶に250mlのエチルアルコールを入れ、メニスカスが目盛の位置にくるように調整する。
(2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったときに、メニスカスの位置を比重瓶の目盛で正確に読み取る(精度0.0025ml)。
(3)試料を100g量り取る。
(4)量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。
(5)比重瓶を恒温槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったときに、メニスカスの位置を比重瓶の目盛で正確に読み取る(精度0.0025ml)。
(6)次式により比重を算出する。
・式: D=W/(L2−L1)
・式: S=D/0.9982
式中、Dは試料の密度(g/cm、20℃)、Sは試料の比重(20℃)、Wは試料の見かけの質量(g)、L1は試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み値(ml、20℃)、L2は試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み値(ml、20℃)、0.9982は20℃における水の密度(g/cm)である。
−トナーの体積平均粒子径−
第1のトナーの体積平均粒子径は、4.0μm以上6.5μm以下であることが好ましく、4.5μm以上6.0μm以下であることがさらに好ましい。また、第2のトナーの平均粒子径は、5.0μm以上15.0μm以下であることが好ましく、5.0μm以上12.0μm以下であることがさらに好ましい。
トナーの体積平均粒子径、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上50ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
以下、第1のトナー及び第2のトナーについて詳細に説明する。
まず、黒色トナー以外の第1のトナーとして好適に用いられる一般的なトナー、例えばイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー等について説明するが、その他のトナーとして使用される黒色トナーについても以下で説明する一般的なトナーと同様の構成である。
トナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下が更に好ましい。
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の平均円形度としては、0.94以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.98以下がより好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA−3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば、疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、トナーの製造方法について説明する。
トナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、を更に混合し、凝集粒子の表面に更に樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、トナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
(クリアトナー)
次に、第1のトナーとして好適に用いられるクリアトナー(以下、「透明トナー」ともいう。)について説明する。
透明トナーとは、着色剤を含まない、又は、着色剤の含有量がトナー粒子の1.0質量%以下である透明トナー粒子を含む。
透明トナーは、例えば、透明トナー粒子と、外添剤と、を有するトナーが挙げられる。透明トナー粒子は、必要に応じて、離型剤、その他の添加剤を含んでもよい。
なお、透明トナーの透明トナー粒子全体に対する着色剤の含有量は、1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、着色剤が含まれていないことが最も好ましい。
結着樹脂、外添剤、離型剤、及びその他の添加剤については、前述のトナー(すなわち、第1のトナーとして用いられるイエロートナー等)と同様であるため説明を省略する。その他、前述のトナーと同様の事項については説明を省略する。
(光輝性トナー)
次に、第2のトナーとして好適に用いられる光輝性トナーについて説明する。
光輝性トナーは、例えば、扁平状の光輝性顔料と結着樹脂とを含有する光輝性トナー粒子と、外添剤と、を有するトナーが挙げられる。光輝性トナー粒子は、必要に応じて、離型剤、光輝性顔料以外の着色剤、その他の添加剤を含んでもよい。
結着樹脂、外添剤、離型剤、光輝性顔料以外の着色剤、及びその他の添加剤については、前述のトナー(すなわち、第1のトナーとして用いられるイエロートナー等)と同様であるため説明を省略する。その他、前述のトナーと同様の事項については説明を省略する。
−光輝性顔料−
光輝性顔料としては、例えば、金属光沢のごとき光輝感を付与し得る顔料(光輝性顔料)が挙げられる。光輝性顔料として具体的には、例えば、アルミニウム(Al単体の金属)、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛等の金属粉末;酸化チタン、黄色酸化鉄等を被覆した雲母;硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩等の被覆薄片状無機結晶基質;単結晶板状酸化チタン;塩基性炭酸塩;酸オキシ塩化ビスマス;天然グアニン;薄片状ガラス粉;金属蒸着された薄片状ガラス粉などが挙げられ、光輝性を有するものならば特に制限はない。
光輝性顔料の中でも、特に鏡面反射強度の観点で、金属粉末が好ましく、その中でもアルミニウムが最も好ましい。
光輝性顔料の形状としては、例えば、扁平状(鱗片状)が挙げられる。
光輝性顔料の長軸方向の平均長さは、1μm以上30μm以下であることが好ましく、3μm以上20μm以下がより好ましく、5μm以上15μm以下が更に好ましい。
光輝性顔料の厚み方向の平均長さを1としたときの長軸方向の平均長さの比率(アスペクト比)は、5以上200以下であることが好ましく、10以上100以下がより好ましく、30以上70以下が更に好ましい。
光輝性顔料の各平均長さ及びアスペクト比は、以下の方法により測定される。走査電子顕微鏡(S−4800,(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用い、測定し得る倍率(300から100,000倍)で顔料粒子の写真を撮影し、得られた顔料粒子の画像を二次元化した状態で、各粒子の長軸方向の長さ及び厚み方向の長さを測定し、光輝性顔料長軸方向の平均長さ及びアスペクト比を算出する。
光輝性顔料の含有量としては、例えば、光輝性トナー粒子100質量部に対して1質量部以上50質量部以下が好ましく、15質量部以上25質量部以下がより好ましい。
−光輝性トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造の光輝性トナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造の光輝性トナー粒子であってもよい。
コア・シェル構造の光輝性トナー粒子は、例えば、光輝性顔料と結着樹脂と必要に応じて離型剤等のその他添加剤とを含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されていることがよい。
・光輝性トナー粒子の平均最大厚さC及び平均円相当径D
光輝性トナー粒子は、扁平状であり、その平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いことが好ましい。尚、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にあることがより好ましく、0.010以上0.200以下の範囲が更に好ましく、0.050以上0.100以下の範囲が特に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、光輝性トナーの強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方0.500以下であることにより、優れた光輝性が得られる。
上記平均最大厚さC及び平均円相当径Dは、以下の方法により測定される。
光輝性トナー粒子を平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個の光輝性トナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して光輝性トナー粒子における最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
・光輝性トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度
光輝性トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、光輝性トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合(個数基準)が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上であることが好ましい。更には、上記割合が70%以上95%以下であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
上記の割合が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
ここで、光輝性トナー粒子の断面の観察方法について説明する。
光輝性トナー粒子をビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えば、ウルトラミクロトーム装置(UltracutUCT、Leica社製)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。観察サンプルを超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)により1視野に光輝性トナー粒子が1から10個程度見える倍率で観察する。
具体的には、光輝性トナー粒子の断面(トナー粒子の厚み方向に沿った断面)を観察し、観察された100個のトナー粒子について、光輝性トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の数を、例えば、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(WinROOF)などの画像解析ソフト若しくは観察画像の出力サンプルと分度器を用いて数えその割合を計算する。
なお、「光輝性トナー粒子の断面における長軸方向」とは、前述の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い光輝性トナー粒子における厚み方向と直交する方向を表し、また「光輝性顔料の長軸方向」とは、光輝性顔料における長さ方向を表す。
・光輝性トナー粒子の体積平均粒径
光輝性トナー粒子の体積平均粒子径は1μm以上30μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上20μm以下である。
(白色トナー)
次に、第2のトナーとして好適に用いられる白色トナーについて説明する。
白色トナーは、例えば、白色顔料と結着樹脂とを含有する白色トナー粒子と、外添剤と、を有するトナーが挙げられる。白色トナー粒子は、必要に応じて離型剤、その他の添加剤を含んでもよい。
結着樹脂、外添剤、離型剤、及びその他の添加剤については、前述のトナー(すなわち、第1のトナーとして用いられるイエロートナー等)と同様であるため説明を省略する。その他、前述のトナーと同様の事項については説明を省略する。
−白色顔料−
白色顔料は、白色であれば特に限定されるものではなく、例えば、無機顔料(例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化鉛、酸化亜鉛、チタン酸鉛、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ジルコニア、三酸化アンチモン、鉛白、硫化亜鉛、炭酸バリウム等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン/アクリル樹脂、ポリスチレン/ブタジエン樹脂、アルキルビスメラミン樹脂等)などが挙げられる。
また、中空構造を有する顔料を用いてもよい。中空構造を有する顔料としては、中空無機顔料(例えば、中空シリカ、中空酸化チタン、中空炭酸カルシウム、中空酸化亜鉛、酸化亜鉛チューブ粒子等)、中空有機粒子(スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、スチレン/アクリル酸エステル/アクリル酸樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂、スチレン/メタクリル酸メチル/ブタジエン樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂、アクリル酸/酢酸ビニル樹脂、アクリル酸/マレイン酸樹脂等)が挙げられる。
更には、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノケイ酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等が挙げられる。
これらの中でも、白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。
白色顔料は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
白色顔料としては、必要に応じて表面処理された白色顔料を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。
白色顔料の含有量としては、例えば、白色トナー粒子100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下が好ましい。白色顔料の含有量が10質量部以上であれば白色性及び隠ぺい性が発揮され易い。一方、白色顔料の含有量が50質量部以下であれば、白色顔料と結着樹脂との界面が必要以上に増加しないため白色トナー画像が破壊され難くなり、画像破壊の抑制効果が向上し易い。
白色顔料の含有量としては、白色トナー粒子100質量部に対して、20質量部以上50質量部以下が好ましく、25質量部以上45質量部以下がより好ましい。
白色顔料の数平均粒子径は、例えば、200nm以上400nm以下が挙げられる。白色顔料の数平均粒子径が200nm以上400nm以下であれば、高い白色性及び隠ぺい性が発揮される。白色顔料の数平均粒子径は、250nm以上400nm以下であることが好ましく、250nm以上350nm以下であることがより好ましい。
トナー粒子中の白色顔料の粒度分布は、例えば、次のようにして算出する。
白色トナーをエポキシ樹脂に混合し包埋し終夜放置することで固化した後、ウルトラミクロトーム装置(UltracutUCT、Leica社製)を用いて、例えば、厚み250nm以上450nm以下程度の薄片を作製する。
得られた薄片を超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)にて観察し、トナー粒子内部の白色顔料を確認する。
観察した写真を電子化し、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Win ROOF)に取り込み、トナー粒子中の白色顔料の数平均粒子径が求められる。
<画像形成装置及び画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、第1の画像形成ユニットと、第1の画像形成ユニットよりも被転写体の走行方向の下流側に配置された第2の画像形成ユニットと、を備えている。
以下、画像形成ユニットを単に「ユニット」ともいう。また、被転写体の走行方向の下流側を単に「下流側」ともいい、被転写体の走行方向の上流側を単に「上流側」ともいう。
第1のユニットは、第1の像保持体と、第1の像保持体の表面に形成された静電荷像を第1の現像剤によりトナー画像として現像する第1の現像手段と、を有する。
第2のユニットは、第2の像保持体と、第2の像保持体の表面に形成された静電荷像を第2の現像剤によりトナー画像として現像する第2の現像手段と、を有する。
そして、第1の現像手段には、第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤が、第2の現像手段には、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤が、それぞれ収容されている。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、第1の現像手段によって第1の像保持体の表面に形成されたトナー画像を被転写体に転写する第1の転写手段と、第2の現像手段によって、第2の像保持体の表面に形成されたトナー画像を、第1のトナー画像が転写された被転写体に転写する第2の転写手段と、を備えている。
また、本実施形態に係る画像形成方法では、第1のユニットにおいて、第1の像保持体の表面に第1の静電荷像を形成し、第1のトナー及び第1のキャリアを含む第1の現像剤により第1の静電荷像を第1のトナー画像として現像し、被転写体に第1のトナー画像を転写する第1の画像形成工程と、第2のユニットにおいて、第2の像保持体の表面に第2の静電荷像を形成し、第2のトナー及び第2のキャリアを含む第2の現像剤により第2の静電荷像を第2のトナー画像として現像し、第1のトナー画像が転写された被転写体に第2のトナー画像を転写する第2の画像形成工程と、有する。
ここで、「画像形成ユニット」とは、少なくとも像保持体及び現像手段を備えた画像形成手段であり、画像形成ユニットは、その他に、帯電手段、静電荷像形成手段、及び像保持体を清掃する清掃部材から選択される少なくとも1つを備えてもよい。
「被転写体」とは、像保持体の表面に形成されたトナー画像が転写される媒体である。例えば、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置の場合には、被転写体は記録媒体となる。また、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置の場合には、被転写体は中間転写体となる。
また、「第1の画像形成ユニットよりも被転写体の走行方向の下流側に配置」された第2のユニットは、被転写体の走行方向に沿って配列された複数のユニットのうち、第1のユニットよりも下流側に配置されたユニットである。
本実施形態においては、第1のユニットは、1つでもよく、複数でもよい。また、第1のユニットを複数備えた画像形成装置では、第1の転写手段も、第1のユニットの数と同じ数だけ備える。第2のユニットも、1つでもよく、複数でもよい。また、第2のユニットを複数備えた画像形成装置では、第2の転写手段も、第2のユニットの数と同じ数だけ備える。
また、画像形成装置は、第1のユニット及び第2のユニット以外のその他のユニット(例えば、第1のユニットよりも上流側に配置されたユニット、第2のユニットよりも下流側に配置されたユニット等)を備えていてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置には、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。その場合、一次転写手段として、前記第1の転写手段及び前記第2の転写手段を有する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、各ユニットにおける各現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置を一例に挙げて示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置の一例として、画像形成ユニットが複数設けられたタンデム型の構成であり、特色トナーとして光輝性トナーを用い、且つ、被転写体である中間転写体として中間転写ベルトを備えた中間転写方式の画像形成装置について説明する。
図1に示す画像形成装置は、例えば、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色のトナー画像を形成する4つの画像形成ユニット50Y、50M、50C、50Kと、光輝性トナーを含む現像剤を用いて光輝性を有するトナー画像を形成する画像形成ユニット50Bが、間隔をおいて並列的に(タンデム状に)配置されている。
なお、各画像形成ユニットは、中間転写ベルト33の回転方向上流側から、画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bの順に配列されている。
ここで、各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bは、収納されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット50Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット50Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、銀(B)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット50M、50C、50K、50Bの説明を省略する。
ここで、図1に示す画像形成装置においては、画像形成ユニット50Y、50M、及び50Cは、いずれも前記第1のユニットに相当する。そして、各画像形成ユニット50Y、50M、及び50Cの現像装置20Y、20M、及び20C(すなわち、第1の現像手段の一例)には、それぞれ、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナーと、第1のキャリアと、を含む第1の現像剤が収容されている。
また、画像形成ユニット50Kは、前記第1及び第2のユニット以外のユニットに相当する。そして、ユニット50Kの現像装置20K(現像手段の一例)には、黒色トナーと、キャリアと、を含む現像剤(第1及び第2の現像剤以外の現像剤)が収容されている。
また、最下流側にある画像形成ユニット50Bは、前記第2のユニットに相当する。そして、ユニット50Bの現像装置20B(すなわち、第1の現像手段の一例)には、前記第2のトナーに相当する光輝性トナーと、第2のキャリアと、を含む第2の現像剤が収容されている。
ここで、各ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bは、収納されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成するユニット50Yについて代表して説明する。
ただし、ユニット50Y、50M、及び50Cがそれぞれ備える像保持体としての感光体21Y、21M、及び21Cが前記第1の像保持体に、各ユニット50Y、50M、及び50Cにより形成されたそれぞれのトナー画像が前記第1のトナー画像に、第1のトナー画像を中間転写ベルト33に転写するそれぞれの一次転写ロール17Y、17M、及び17Cが前記第1の転写手段に該当する。
また、ユニット50Bが備える像保持体としての感光体21Bが前記第2の像保持体、ユニット50Bにより形成されたトナー画像が前記第2のトナー画像、第2のトナー画像を中間転写ベルト33に転写する一次転写ロール17Bが前記第2の転写手段に該当する。
以下、なお、ユニット50Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、銀(B)を付した参照符号を付すことにより、各ユニット50M、50C、50K、50Bの説明を省略する。
イエローの画像形成ユニット50Yは、像保持体としての感光体21Yを備えており、この感光体21Yは、図示の矢印A方向に沿って図示しない駆動手段によって予め定められたプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体21Yとしては、例えば、赤外領域に感度を持つ有機感光体が用いられる。
感光体21Yの上部には、帯電ロール(帯電手段)28Yが設けられており、帯電ロール28Yには、不図示の電源により予め定められた電圧が印加され、感光体21Yの表面が予め定められた電位に帯電される。
感光体21Yの周囲には、帯電ロール28Yよりも感光体21Yの回転方向下流側に、感光体21Yの表面を露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)19Yが配置されている。なお、ここでは露光装置19Yとして、スペースの関係上、小型化が実現されるLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザービーム等による静電荷像形成手段を用いても、勿論問題ない。
また、感光体21Yの周囲には、露光装置19Yよりも感光体21Yの回転方向下流側に、イエロー色の現像剤を保持する現像剤保持体を備える現像装置(現像手段)20Yが配置されており、感光体21Y表面に形成された静電荷像を、イエロー色のトナーによって顕像化し、感光体21Y表面にトナー画像を形成する構成になっている。
感光体21Yの下方には、感光体21Y表面に形成されたトナー画像を一次転写する中間転写ベルト(被転写体、一次転写手段)33が、5つの感光体21Y、21M、21C、21K、21Bの下方に渡るように配置されている。この中間転写ベルト33は、一次転写ロール17Yによって感光体21Yの表面に押し付けられている。また、中間転写ベルト33は、駆動ロール22、支持ロール23及びバイアスロール24の3つのロールによって張架され、感光体21Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。中間転写ベルト33表面には、イエローのトナー画像が一次転写され、更に、マゼンタ、シアン、ブラック、及び銀(光輝性)の各色のトナー画像が順次一次転写され、積層される。
また、感光体21Yの周囲には、一次転写ロール17Yよりも感光体21Yの回転方向(矢印A方向)下流側に、感光体21Yの表面に残留したトナーやリトランスファー(再転写)したトナーを清掃するためのクリーニング装置15Yが配置されている。クリーニング装置15Yには、ブレードクリーニング方式の装置が用いられる。クリーニング装置15Yおけるクリーニングブレードは、感光体21Yの表面にカウンター方向に圧接するように取り付けられている。
クリーニングブレードの材質としては、特にその制限はなく、様々な弾性体が用いられる。具体的な弾性体としては、ポリウレタン弾性体、シリコーンゴム、クロロプレンゴム等の弾性体が挙げられる。
中間転写ベルト33を張架するバイアスロール24には、中間転写ベルト33を介して二次転写ロール(二次転写手段)34が圧接されている。中間転写ベルト33表面に一次転写され積層されたトナー画像は、バイアスロール24と二次転写ロール34との圧接部において、図示しない用紙収容容器から給紙される記録紙(記録媒体)P表面に、静電的に転写される。この際、中間転写ベルト33上に転写、積層されたトナー画像は銀トナー画像が一番上(最上層)になっているため、記録紙P表面に転写されたトナー画像では、銀トナー画像が一番下(最下層)になる。
ここで、中間転写ベルト33は、ベルト自体の強度が高く耐久性を満足できることからポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂を含有することが好ましい。また、中間転写ベルト33の表面抵抗率は、1×10Ω/□以上1×1014Ω/□以下の範囲が好ましい。表面抵抗率を制御するために、中間転写ベルト33には必要に応じて導電性フィラーが含有される。該導電性フィラーとしては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅合金などの金属若しくは合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ−酸化インジウム若しくは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、又はポリアニリンなどの導電性ポリマーなどが単独又は2種以上の併用により用いられる。中でも、導電性フィラーとしては、コストの点でカーボンブラックが好適である。また、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を添加してもよい。
また、二次転写ロール34の下流には(経路は不図示)、記録紙P上に多重転写されたトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙P表面に定着して、永久像とするための定着器(定着手段)35が配置されている。
なお、定着器35としては、例えば、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、ベルト形状を有する定着ベルト、及び、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、円筒状の定着ロールが挙げられる。
図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ40B、40Y、40M、40C、及び40Kを備えている。トナーカートリッジ40B、40Y、40M、40C、及び40Kは、各色のトナーが収容され、画像形成装置に着脱するカートリッジであり、それぞれの色に対応した現像装置20Y、20M、20C、20K、及び20Bと、図示しないトナー供給管で接続されている。そして、各トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
次に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そして銀(光輝性)の各色の画像を形成する各ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bの動作について説明する。各ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bの動作は、それぞれ同様であるため、イエローのユニット50Yの動作を、その代表として説明する。
イエローのユニット50Yにおいて、感光体21Yは、矢印A方向に予め定められたプロセススピードで回転する。帯電ロール28Yにより、感光体21Yの表面は予め定められた電位にマイナス帯電される。その後、感光体21Yの表面は、露光装置19Yによって露光され、画像情報に応じた静電荷像が形成される。続いて、現像装置20Yによりマイナス帯電されたトナーが反転現像され、感光体21Yの表面に形成された静電荷像は感光体21Y表面に可視像化され、トナー画像が形成される。その後、感光体21Y表面のトナー画像は、一次転写ロール17Yにより中間転写ベルト33表面に一次転写される。一次転写後、感光体21Yは、その表面に残留したトナー等の転写残留成分がクリーニング装置15Yのクリーニングブレードにより掻き取られ、清掃され、次の画像形成工程に備える。
以上の動作が各ユニット50Y、50M、50C、50K、50Bで行われ、各感光体21Y、21M、21C、21K、21B表面にそれぞれ可視像化されたトナー画像が、次々と中間転写ベルト33表面に多重転写されていく。カラーモード時は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そして銀(光輝性)の順に各色のトナー画像が多重転写されるが、二色、三色モード時のときもこの順番で、必要な色のトナー画像のみが単独又は多重転写されることになる。その後、中間転写ベルト33表面に単独又は多重転写されたトナー画像は、二次転写ロール34により、図示しない用紙カセットから搬送されてきた記録紙P表面に二次転写され、続いて、定着器35において加熱・加圧されることにより定着される。二次転写後に中間転写ベルト33表面に残留したトナーは、中間転写ベルト33用のクリーニングブレードで構成されたベルトクリーナ26により清掃される。
また、トナー画像が単独又は多重転写された中間転写ベルト33は、駆動ロール22によって除電される。
図1に示す画像形成装置では、帯電装置として帯電ロールを用いているが、これに限られず、例えば、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器、非接触方式のロール帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
図1に示す画像形成装置では、一次転写手段として一次転写ロールを用い、二次転写手段として二次転写ロールを用いているが、これに限られず、例えば、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器を用いてもよい。
図1に示す画像形成装置においては、中間転写ベルト33の回転方向上流側から、ユニット50Y、ユニット50M、ユニット50C、ユニット50K、ユニット50Bの順に5つ配列されており、ユニット50Y、50M、及び50Cが第1のユニットであり、ユニット50Bが第2のユニットである。
本実施形態に係る画像形成装置は、上記の態様に限定されず、第1のユニットより下流側に第2のユニットが配置されていれば、配列順は、これに限られない。
また、図1に示す画像形成装置においては、第2のユニットであるユニット50Bが、全ユニットのうち、中間転写ベルト33の回転方向の最下流側に設けられているが、これに限られず、第2のユニットの下流側に更にその他のユニットが設けられていてもよい。
図1に示す画像形成装置においては、第1のユニットであるユニット50Y、50M、及び50Cの3つが、第2のユニットの上流側に設けられているが、そのうち1〜2つのユニットは、その他のユニットであってもよい。
第1のユニットに収容された第1のキャリアは、隣接する第2のユニットにおける第2の現像手段に混入する可能性が高いため、図1に示す画像形成装置のように、第1のユニットと第2のユニットとは、隣接することが好ましい。また、白抜けの発生を効果的に抑制する点から、第2のユニットの上流側のユニットは、全て第1のユニットであることが好ましい。
図1に示す画像形成装置においては、5つのユニットが中間転写ベルト33の回転方向に沿って配置されているが、ユニットの数は2以上であればよい。なお、ユニットの数は3以上5以下が好ましい。
図1に示す画像形成装置においては、第1のユニットとして、透明トナーを含む現像剤を用いて透明トナー画像を形成する画像形成ユニットを有していてもよい。また、第2のユニットとして、光輝性トナーを含む現像剤を用いて光輝性を有するトナー画像を形成する画像形成ユニットに代え、又は加えて白色トナーを含む現像剤を用いて白色トナー画像を形成する画像形成ユニットを有していてもよい。
図1に示す画像形成装置にけるユニット50Bは、銀(光輝性)色の現像剤を保持する現像剤保持体を含む現像装置20Bと感光体21Bと帯電ロール28Bとクリーニング装置15Bとが一体となって画像形成装置本体から着脱するプロセスカートリッジとして構成されてもよい。また、ユニット50M、50C、50K、及び50Bもユニット50Yと同様にプロセスカートリッジとして構成されてもよい。
プロセスカートリッジの構成については、以下に説明する。
図2に、プロセスカートリッジの一例を示す。ただし、上記プロセスカートリッジは、図2に示される形態に限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール216及び露光のための開口部218が備えられた筐体217により、感光体207(像保持体の一例)と、感光体207の周囲に備えられた帯電ロール208(帯電手段の一例)、現像装置211(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置213(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、209は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、212は一次転写ロール(一次転写手段の一例)、220は中間転写ベルト(中間転写体の一例)を示している。
なお、プロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[キャリアの作製]
(キャリア1−1の作製)
・Mn−Mgフェライト粒子(体積平均粒径37μm): 100部
・シクロヘキシルメタクリレート: 3部
・メラミン樹脂粒子:(「エポスターS(日本触媒社製)」、
メラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂粒子、平均粒径350nm) 0.30部
・トルエン 14部
上記キャリア組成に示す成分のうち、Mn−Mgフェライト粒子を除く各成分、及びガラスビーズ(φ1mm、トルエンと同量)を、関西ペイント社製サンドミルを用いて1200rpmで30分攪拌し、樹脂被覆層形成用溶液1とした。更に、この樹脂被覆層形成用溶液1とMn−Mgフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、トルエンを留去することにより、樹脂が被覆されたキャリアを形成した。引き続き、エルボジェットにて微粉及び粗粉を取り除くことでキャリア1−1を得た。
(キャリア1−2の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.25部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−2を得た。
(キャリア1−3の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.32部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−3を得た。
(キャリア1−4の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.36部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−4を得た。
(キャリア1−5の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.40部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−5を得た。
(キャリア1−6の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.44部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−6を得た。
(キャリア1−7の作製)
メラミン樹脂粒子をベンゾクアナミン樹脂粒子(「エポスターMS(日本触媒社製)」、ベンゾクアナミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂粒子分級品、平均粒径800nm)に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−7を得た。
(キャリア1−8の作製)
メラミン樹脂粒子を「エポスターSS(日本触媒社製)」(メラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂粒子、平均粒径120nm)にし、メラミン樹脂粒子の部数を0.40部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−8を得た。
(キャリア1−9の作製)
メラミン樹脂粒子の部数を0.50部に変更した以外は、キャリア1−1と同様にしてキャリア1−9を得た。
[トナーの作製]
(トナー2B(光輝性トナー)の作製)
<ポリエステル樹脂の作製>
・アジピン酸ジメチル : 74部
・テレフタル酸ジメチル : 192部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物: 216部
・エチレングリコール : 38部
・テトラブトキシチタネート(触媒) :0.037部
上記材料を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間、縮重合反応させ、次いで、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。次いで、常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し、220℃で1時間保持し、ポリエステル樹脂を得た。ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は64℃であった。
<樹脂粒子分散液の作製>
・ポリエステル樹脂 :160部
・酢酸エチル :233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記材料を1Lのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学)で攪拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液を更に90rpmで攪拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え転相乳化させ、脱溶剤し、樹脂粒子分散液(固形分濃度30%)を得た。
<光輝性顔料分散液の作製>
・扁平状のアルミニウム顔料(東洋アルミニウムの2173EA):100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬のネオゲンR) :1.5部
・イオン交換水 :900部
上記材料を混合し、乳化分散機(太平洋機工のキャビトロンCR1010)による分散処理を1時間行い、光輝性顔料分散液(固形分濃度10%)を得た。
<離型剤分散液の作製>
・カルナバワックス(東亜化成工業のRC−160) : 50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬のネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水 :200部
上記材料を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社のウルトラタラックスT50)による分散処理を行い、次いで、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)による分散処理を360分間行い、離型剤分散液(固形分濃度20%)を得た。離型剤分散液中における離型剤粒子の体積平均粒径は230nmであった。
<光輝性トナー粒子の作製>
・樹脂粒子分散液 :500部(固形分濃度30%)
・光輝性顔料分散液 :350部(固形分濃度10%)
・離型剤分散液 : 50部(固形分濃度20%)
・ノニオン性界面活性剤(Igepal CA897):1.40部
上記原料を2Lの円筒ステンレス容器(直径30cm)に入れ、ホモジナイザー(IKA社のウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながらの分散処理を10分間行った。次いで、ポリ塩化アルミニウムの10%水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして分散処理を15分間行い、原料分散液とした。
次いで、2枚パドルの攪拌翼を有する攪拌装置及び温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し、攪拌回転数200rpmで攪拌しながらマントルヒーターにて加熱を開始し、54℃で2時間保持して第1凝集体を形成した。この際、0.3N硝酸及び1N水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2乃至3.5に制御した。
次いで、樹脂粒子分散液123部を追添加し、第1凝集体の表面に樹脂粒子を付着させ第2凝集体を形成した。次いで、56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーII(ベックマン・コールター)で第2凝集体の形態及び大きさを確認しながら2時間保持した。次いで、pHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温し第2凝集体を融合させ、67.5℃に保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、0.1℃/分の降温速度で冷却した。次いで、20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して光輝性トナー粒子を得た。光輝性トナー粒子の体積平均粒径は9μmであった。
<外添トナーの作製>
得られた光輝性トナー粒子100部と、疎水性シリカ(日本アエロジルのRY50)1.5部と、をヘンシェルミキサーにより周速33m/sで2分間混合した。次いで、目開き45μmの振動篩いで篩分して、外添された光輝性トナーであるトナー2Bを得た。
(トナー1K(黒トナー)の作製)
<着色剤粒子分散液K>
・カーボンブラック:50部
・アニオン界面活性剤:5部
・イオン交換水: 200部
上記各成分を混合し、IKA社製ウルトラタラックスにより5分間、更に超音波バスにより10分間分散し、固形分21%のブラック用の着色剤粒子分散液Kを得た。
<離型剤粒子分散液1>
・パラフィンワックス:HNP−9(日本精鑞社製): 19部
・アニオン界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製):1部
・イオン交換水: 80部
上記各成分を耐熱容器中で混合し、90℃に昇温して30分、攪拌を行った。次いで、容器底部より溶融液をゴーリンホモジナイザーへと流通し、5MPaの圧力条件のもと、3パス相当の循環運転を行った。その後、圧力を35MPaに昇圧し、更に3パス相当の循環運転を行った。こうして出来た乳化液を前記耐熱溶液中で40℃以下になるまで冷却し、離型剤粒子分散液1を得た。
<樹脂粒子分散液1>
−油相−
・スチレン(和光純薬工業社製):30部
・アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業社製): 10部
・β−カルボキシエチルアクリレート(ソルベイ日華社製): 1.3部
・ドデカンチオール(和光純薬工業社製): 0.4部
−水相1−
・イオン交換水:17部
・アニオン界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製): 0.4部
−水相2−
・イオン交換水: 40部
・アニオン界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製):0.05部
・ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業社製): 0.4部
上記の油相の成分と水相1の成分をフラスコに入れて攪拌混合し、単量体乳化分散液とした。
反応容器に上記水相2の成分を投入し、容器内を窒素で十分に置換し、攪拌をしながらオイルバスで反応系内が75℃になるまで加熱した。
更に反応容器内に上記の単量体乳化分散液を3時間かけて徐々に滴下し、乳化重合を行った。滴下終了後更に75℃で重合を継続し、3時間後に重合を終了させた。
得られた樹脂粒子は、レーザ回折式粒度分布測定装置LA−700堀場製作所社製)で樹脂粒子の体積平均粒径D50vを測定したところ250nmであった。
示差走査熱量計(DSC−50島津製作所社製)を用いて昇温速度10℃/分で樹脂のガラス転移温度を測定したところ52℃であった。
分子量測定器(HLC−8020東ソー社製)を用い、THF(テトラヒドロフラン)を溶媒として数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ13,000であった。
これにより体積平均粒径250nm、固形分42%、ガラス転移温度52℃、数平均分子量Mnが13,000の樹脂粒子分散液1を得た。
<トナー粒子Kの作製>
・樹脂粒子分散液1: 50部
・着色剤粒子分散液K: 30部
・離型剤粒子分散液1: 40部
・ポリ塩化アルミニウム:0.4部
上記の各成分をステンレス製フラスコ中でIKE社製のウルトラタラックスを用い十分に混合、分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で80分保持した後、ここに上記と同じ樹脂粒子分散液1を緩やかに70部追加した。
その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、攪拌軸のシールを磁力シールして攪拌を継続しながら97℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、降温速度を1℃/分で冷却し、濾過、イオン交換水で洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これを更に40℃のイオン交換水3Lを用いて再分散し、15分間300rpmで攪拌・洗浄した。
この洗浄操作を更に5回繰り返し、濾液のpHが6.54、電気伝導度6.5μS/cmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過により、ろ紙(No.5A)を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子Kを得た。
トナー粒子Kの体積平均粒径をコールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定したところ6.2μmであり、体積粒度分布指標GSDvは1.20であった。
ルーゼックス社製のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1は135であることが観察された。
またトナー粒子Kのガラス転移温度は52℃であった。
<外添剤の外添>
更に、このトナー粒子Kに、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO)粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物粒子とを、トナー粒子Kの表面に対する被覆率が40%となるように添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、黒色用のトナーであるトナー1Kを作製した。
(トナー1Y(イエロートナー)、トナー1M(マゼンタトナー)、及びトナー1C(シアントナー)の作製)
<着色剤粒子分散液Y、M、及びC>
着色剤粒子分散液Kの作製において、カーボンブラックに代えて、イエロー顔料(PY180:クラリアントジャパン社製)、マゼンタ顔料(PR122:大日インキ化学社製)、シアン顔料(銅フタロシアニン、C.I.Pigment blue15:3:大日精化社製)を用いた以外は、ブラック用の着色剤粒子分散液Kと同様にして、イエロー用の着色剤粒子分散液Y、マゼンタ用の着色剤粒子分散液M、及びシアン用の着色剤粒子分散液Cを得た。
<トナー粒子Y、M、及びCの作製>
トナー粒子Kの作製において、ブラック用の着色剤粒子分散液Kを、それぞれ、イエロー用の着色剤粒子分散液Y、マゼンタ用の着色剤粒子分散液M、及びシアン用の着色剤粒子分散液Cに変更した以外は、ブラック用のトナー粒子Kと同様にして、イエロー用のトナー粒子Y、マゼンタ用のトナー粒子M、及びシアン用のトナー粒子Cを作製した。
<外添剤の外添>
トナー粒子Kの代わりに、それぞれトナー粒子Y、トナー粒子M、及びトナー粒子Cを用いた以外は、ブラック用のトナーであるトナー1Kと同様にして、イエロー用のトナーであるトナー1Y、マゼンタ用のトナーであるトナー1M、及びシアン用のトナーであるトナー1Cを得た。
(トナー2W(白色トナー)の作製)
<着色剤粒子分散液W>
・酸化チタン粒子(1)(石原産業社製、製品名:CR−60−2):210部
・ノニオン性界面活性剤(三洋化成工業製、製品名:ノニポール400):10部
・イオン交換水 :480部
上記材料を混合して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて30分間攪拌し、その後、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)にて1時間分散処理した。更に、静置して上澄みを除去して、数平均粒径が300nmである酸化チタン粒子が分散された着色剤粒子分散液W(固形分濃度:30%)を調製した。
<トナー粒子Wの作製>
トナー粒子Kの作製において、ブラック用の着色剤粒子分散液Kを白色用の着色剤粒子分散液Wに変更した以外は、ブラック用のトナー粒子Kと同様にして、白色用のトナー粒子Wを作製した。
<外添剤の外添>
トナー粒子Kの代わりに、トナー粒子Wを用いた以外は、ブラック用のトナーであるトナー1Kと同様にして、白色用のトナーであるトナー2Wを得た。
[現像剤の作製]
表3に示すキャリア100部と、表3に示すトナー10部と、をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、125μmの網目を有するシーブで篩うことにより各現像剤を得た。
<実施例1〜10、比較例1、2>
図1に示す画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製、型番:DocuCentreColor400の改造機:中間転写方式)を用い、ユニット50Y、50M、50C、50K、及び50Bの各現像装置20Y、20M、20C、20K、及び20Bに、それぞれ表4に示す現像剤を充填した。
この装置を用いて、中間転写ベルト上に、トナー載り量3.8g/mのイエロートナー画像、トナー載り量3.8g/mのマゼンタトナー画像、トナー載り量3.8g/mのシアントナー画像、トナー載り量4.4g/mの光輝性トナー画像を重ねて転写したベタバッチトナー画像(5.2cm×1.2cmの画像)を、A4サイズの普通紙(C2紙、富士ゼロックス株式会社製)に転写した後、定着した。
高温高湿(温度30℃湿度85%RH)環境下、低温低湿(温度10℃湿度10%RH)環境下で、各々、上記画像形成を普通紙に1000枚出力した。
そして、1枚目(初期)、1000枚目に出力したベタバッチ画像について次の評価を実施した。
画像の周辺部(端部から10mm)と、画像内部のそれぞれ10箇所について、エックスライト社製X−Rite939(アパーチャー径4mm)を用いてCIE1976L表色系の座標値(L値、a値及びb値)を求めた。
そして、L値、a値及びb値の平均値に対して、色差ΔEが最大となる測定箇所との色差(最大色差ΔE)を求めた。そして、下記評価基準で評価した。
なお、色差ΔEは、ΔE=((Δa)+(Δb)+(ΔL)1/2で定義される。最大色差ΔEが小さいほど濃度ムラが少ないことを示す。
−評価基準−
A:画像上の濃度ばらつきΔE<0.3で、目視では判断できず、画質に問題はない。
B:画像上の濃度ばらつきΔEは0.3〜0.5で、わずかなムラがあるが、画質に問題はない。
C:画像上の濃度ばらつきΔEは0.5〜1.0で、わずかなムラが観察される。
D:画像上の濃度ばらつきΔE>1.0で、画像上にはっきりとした濃度ムラが観察される。
また、白色トナーを含む現像剤Wを使用した画像については、画像隠蔽性について下記基準で評価した。
A:用紙上に有色画像が完全に隠蔽されていて、限度見本から濃度バラつきΔEは0〜0.5以内で画質に問題はない。
B:用紙上に有色画像が完全に隠蔽されていなく、限度見本から濃度ばらつきΔE>1.0で、画像上にはっきりとした濃度ムラが観察される。
以下、各例の詳細を表1〜表4に一覧にして示す。
なお、表中の略称等の詳細は、次の通りである。
・N粒子:窒素含有粒子
・N1:第1のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N1)
・N2:第2のキャリアの表面の窒素含有粒子の含有量(N2)

上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、濃度ムラの発生が抑制されていることがわかる。
15B、15Y、15M、15C、15K クリーニング装置
17B、17Y、17M、17C、17K、212 一次転写ロール
19B、19Y、19M、19C、19K、209 露光装置
20B、20Y、20M、20C、20K、211 現像装置
21B、21Y、21M、21C、21K、207 感光体
22 駆動ロール
23 支持ロール
24 バイアスロール
26 ベルトクリーナー
28B、28Y、28M、28C、28K、208 帯電ロール
33、220 中間転写ベルト
34 二次転写ロール
35 定着器
40B、40Y、40M、40C、40K トナーカートリッジ
50B、50Y、50M、50C、50K 画像形成ユニット
200 プロセスカートリッジ
213 感光体クリーニング装置
216 取り付けレール
217 筐体
218 開口部
P 記録紙

Claims (13)

  1. 黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、
    前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、
    前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの誘電損率が高く、
    前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い
    現像剤セット。
  2. 黒色トナー以外の第1のトナーと第1のキャリアとを含む第1の現像剤と、第2のトナーと第2のキャリアとを含む第2の現像剤と、を有し、
    前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアが、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆し、窒素含有粒子を含む被覆樹脂層とを備え、
    前記第1のトナーに比べ、前記第2のトナーの比重及び体積平均粒子径の少なくとも一方が高く、
    前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に比べ、前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が高い
    現像剤セット。
  3. 前記第2のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N2)に対する前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)の比が、
    1.10<N1/N2<2.50
    を満たす請求項1又は請求項2に記載の現像剤セット。
  4. 前記比が、
    1.6<N1/N2<2.2
    を満たす請求項3に記載の現像剤セット。
  5. 前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が、
    6.0<N1<8.0
    を満たす請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の現像剤セット。
  6. 前記第1のキャリアの表面の前記窒素含有粒子の含有量(N1)が、
    7.0<N1<7.8
    を満たす請求項5に記載の現像剤セット。
  7. 前記窒素含有粒子の平均粒子径が100nm以上800nm以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の現像剤セット。
  8. 前記窒素含有粒子の平均粒子径が300nm以上500nm以下である請求項7に記載の現像剤セット。
  9. 前記窒素含有粒子が、メラミン樹脂粒子、及びベンゾクアナミン樹脂粒子からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の現像剤セット。
  10. 前記窒素含有粒子が、メラミン樹脂粒子である請求項9に記載の現像剤セット。
  11. 前記第1の現像剤は、
    前記第1のトナーとしてイエロートナーを含むイエロー現像剤、
    前記第1のトナーとしてマゼンタトナーを含むマゼンタ現像剤、
    前記第1のトナーとしてシアントナーを含むシアン現像剤、及び
    前記第1のトナーとしてクリアトナーを含むクリア現像剤からなる群から選択される少なくとも1つを含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の現像剤セット。
  12. 前記第2の現像剤は、
    前記第2のトナーとして白色トナーを含む白色現像剤、及び
    前記第2のトナーとして光輝性トナーを含む光輝性現像剤の少なくとも一方を含む請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の現像剤セット。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の現像剤セットのうち、前記第1の現像剤を収容した第1の画像形成ユニットと、
    請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の現像剤セットのうち、前記第2の現像剤を収容した第2の画像形成ユニットと、を備え、
    前記第1の画像形成ユニット及び前記第2の画像形成ユニットが被転写体の走行方向に沿って配列され、
    前記第1の画像形成ユニットよりも前記第2の画像形成ユニットが前記被転写体の走行方向の下流側に配置される画像形成装置。
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