JP2019189814A - 研磨組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属に対する腐食性が低く、研磨時に泡立ちにくく、基板の汚染を防止できる研磨組成物の提供。【解決手段】本発明の研磨組成物は、砥粒と、酸性基を有するアニリン系ポリマーと、水とを含有し、前記アニリン系ポリマーの原料モノマーの含有量が500質量ppm以下であり、フラットパネルディスプレー基板用または半導体デバイス基板用の研磨組成物として好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、フラットパネルディスプレー基板や半導体デバイス基板などを研磨するのに好適な研磨組成物に関する。
フラットパネルディスプレー(FPD)の製造工程においては、まず、ガラス等の基板を化学的機械的研磨(CMP)して基板表面を平坦化処理する。次いで、平坦化処理された基板上に配線となる金属膜およびレジスト膜を順次成膜した後、レジスト膜を露光、現像してパターニングすることによりレジストパターンを形成することが行われている。レジストパターンが形成された後、レジストのない部分を選択的にエッチングし、さらにエッチングにより生じた金属の削りカスやレジスト膜を除去することによって、レジストパターンが形成された基板が得られる。
半導体デバイスは、シリコンウェハ等の基板上に配線となる金属膜等を成膜した後、CMPによって表面の平坦化処理を行い、平坦となった面の上に新たな層を積み重ねることで製造される。
CMP工程で用いられる研磨剤には、通常、コロイダルシリカ等の砥粒が含まれる。しかし、砥粒が基板に付着して基板を汚染することがあった。
そこで、研磨剤に界面活性剤を配合して砥粒の分散性を高め、砥粒が基板へ付着するのを抑制し、砥粒による基板の汚染を防止する方法が提案されている。
界面活性剤を含む研磨剤として、例えば特許文献1には、砥粒と、銅錯化剤と、アルキルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンと、水とを含む研磨組成物が開示されている。
特開2015−90922号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように、界面活性剤を含む研磨組成物は、基板上に形成された金属膜を腐食することがあった。また、研磨時に泡立ちやすく、泡が基板上に残ってしまうという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、金属に対する腐食性が低く、研磨時に泡立ちにくく、基板の汚染を防止できる研磨組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 砥粒と、酸性基を有するアニリン系ポリマーと、水とを含有し、前記アニリン系ポリマーの原料モノマーの含有量が500質量ppm以下である、研磨組成物。
[2] 前記アニリン系ポリマーが下記一般式(1)で表される単位を有する、[1]に記載の研磨組成物。
Figure 2019189814
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびハロゲン原子からなる群より選ばれ、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基である。ここで、酸性基とはスルホン酸基またはカルボキシ基である。
[3] フラットパネルディスプレー基板用または半導体デバイス基板用である、[1]または[2]に記載の研磨組成物。
本発明の研磨組成物によれば、金属に対する腐食性が低く、研磨時に泡立ちにくく、基板の汚染を防止できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において「水溶性」および「溶解性」とは、水、または水と水溶性有機溶剤との混合溶剤10g(液温25℃)に、0.1g以上均一に溶解することを意味する。
[研磨組成物]
本発明の研磨組成物は、砥粒と、酸性基を有するアニリン系ポリマーと、水とを含有する。
<砥粒>
砥粒としては、CMPに用いられるものであれば特に制限されないが、例えばコロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、窒化珪素、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの中でも、研磨速度を保ちつつディッシングを抑制できる観点から、コロイダルシリカが好ましい。
これらの砥粒はそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
コロイダルシリカとしては、非真球状コロイダルシリカが好ましい。砥粒として非真球状コロイダルシリカを用いれば、研磨組成物中で非真球状コロイダルシリカが凝集しにくく、研磨組成物の液安定性を良好に維持できる。加えて、ディッシングを抑制しつつ、均一にFPD基板や半導体デバイス基板などを研磨できる。
なお、「非真球」とは、長径と短径とのアスペクト比(長径/短径)が1±0.1ではないことを意味する。
非真球状コロイダルシリカのアスペクト比は、1.2〜5が好ましく、1.5〜3がより好ましい。アスペクト比が上記範囲内であれば、ディッシングをより抑制しつつ、FPD基板や半導体デバイス基板などをより均一に研磨できる。
砥粒の粒子径は研磨対象物である基板の種類や、基板の研削・研磨の目的に応じて決定することができる。一般に、粒子径が小さいほど、加工効率は高くなる。また砥粒と基板間のメカノケミカル反応を利用する場合、砥粒が小さい(比表面積が大きい)ほど高活性となる。しかし、砥粒が小さいほど目詰まりが発生しやすくなり、逆に大きすぎると、基板の研磨傷発生が起こりやすくなる。
このような理由から、砥粒の質量平均粒子径は、0.005〜10.0μmが好ましく、0.01〜5.0μmがより好ましい。
研磨組成物中の砥粒の含有量は、研磨組成物の総質量に対して0.3〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。砥粒の含有量が0.3質量%以上であれば、FPD基板や半導体デバイス基板などを十分に研磨できる。砥粒の含有量が10質量%以下であれば、研磨組成物の液安定性に優れる。
<アニリン系ポリマー>
アニリン系ポリマーは、酸性基を有する。アニリン系ポリマーは水溶性であり、水への溶解性に優れる。また、アニリン系ポリマーは研磨組成物中での砥粒の分散性を高める成分でもある。
ここで、「酸性基」とは、スルホン酸基(−SOH)またはカルボキシ基(−COOH)である。
なお、スルホン酸基には、スルホン酸基を有する置換基(−RSOH)や、スルホン酸基のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、または置換アンモニウム塩なども含まれる。
一方、カルボキシ基には、カルボキシ基を有する置換基(−RCOOH)や、カルボキシ基のアルカリ金属塩、アンモニウム塩または置換アンモニウム塩なども含まれる。
前記Rは炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基を表す。
アニリン系ポリマーとしては、酸性基を有していれば特に限定されず、公知のアニリン系ポリマーを用いることができる。
具体的には、無置換または置換基を有するポリアニリン、ポリジアミノアントラキノン等のπ共役系ポリマー中の骨格または該π共役系ポリマー中の窒素原子上に、下記(i)〜(iii)のいずれかを有しているポリマーが挙げられる。
(i)酸性基
(ii)酸性基のアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくは置換アンモニウム塩
(iii)酸性基、酸性基のアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくは置換アンモニウム塩のいずれかで置換されたアルキル基もしくはエーテル結合を含むアルキル基
これらの中でも、水への溶解性に優れる観点から、ポリアニリン骨格を含むポリマーが好ましい。
特に、高い溶解性を発現できる観点から、下記一般式(2)で表される単位を、ポリマーを構成する全単位(100mol%)中に20〜100mol%含有するポリマーが好ましい。
Figure 2019189814
式(2)中、R〜R10は各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、−N(R11)、−NHCOR11、−SR11、−OCOR11、−COOR11、−COR11、−CHO、および−CNからなる群より選ばれ、R11は炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。
ただし、R〜R10のうちの少なくとも1つは酸性基である。
アニリン系ポリマーとしては、前記一般式(2)で表される単位を有するポリマーの中でも、水に対する溶解性により優れる観点から、下記一般式(1)で表される単位を有するポリマーが好ましい。
Figure 2019189814
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびハロゲン原子からなる群より選ばれ、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基である。
酸性基としてはスルホン酸基が好ましい。
前記一般式(1)で表される単位としては、製造が容易な点で、R〜Rのうち、いずれか1つが炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基であり、他のいずれか1つがスルホン酸基であり、残りが水素原子であるものが好ましい。
アニリン系ポリマーは、pHに関係なく水への溶解性に優れる観点から、アニリン系ポリマーを構成する全単位(100mol%)のうち、前記一般式(1)で表される単位を10〜100mol%含有することが好ましく、50〜100mol%含有することがより好ましく、100mol%含有することが特に好ましい。
また、アニリン系ポリマーは、前記一般式(1)で表される単位を1分子中に10以上含有することが好ましい。
また、アニリン系ポリマーは、溶解性向上の観点から、ポリマー中の芳香環の総数に対する、酸性基が結合した芳香環の数が70%以上であるものが好ましく、80%以上であるものがより好ましく、90%以上であるものが特に好ましい。
さらに、アニリン系ポリマーは、前記一般式(1)で表される単位以外の構成単位として、溶解性等に影響を及ぼさない限り、置換または無置換のアニリン、チオフェン、ピロール、フェニレン、ビニレン、二価の不飽和基、二価の飽和基からなる群より選ばれる1種以上の単位を含んでいてもよい。
アニリン系ポリマーとしては、高い溶解性を発現できる観点から、下記一般式(3)で表される構造を有する化合物が好ましい。
Figure 2019189814
式(3)中、R12〜R27は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびハロゲン原子からなる群より選ばれ、R12〜R27のうち少なくとも1つは酸性基である。また、nは重合度を示す。
前記一般式(3)で表される構造を有する化合物の中でも、溶解性に優れる点で、ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)、ポリ(2−メトキシアニリン−5−スルホン酸)が特に好ましい。
アニリン系ポリマーの質量平均分子量は、3000〜1000000が好ましく、5000〜80000がより好ましく、10000〜70000が特に好ましい。
ここで、アニリン系ポリマーの質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される質量平均分子量(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)である。
(アニリン系ポリマーの製造方法)
アニリン系ポリマーは公知の方法で製造できる。例えば、酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(原料モノマー)を、塩基性反応助剤の存在下、酸化剤を用いて重合することで得られる。
酸性基置換アニリンとしては、例えば酸性基としてスルホン酸基を有するスルホン酸基置換アニリンが挙げられる。
スルホン基置換アニリンとして代表的なものは、アミノベンゼンスルホン酸類であり、具体的には2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、アニリン−2,6−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、アニリン−3,5−ジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−3,4−ジスルホン酸などが好ましく用いられる。
アミノベンゼンスルホン酸類以外のスルホン基置換アニリンとしては、例えばメチルアミノベンゼンスルホン酸、エチルアミノベンゼンスルホン酸、n−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、iso−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、n−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、sec−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、t−ブチルアミノベンゼンスルホン酸等のアルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類;メトキシアミノベンゼンスルホン酸(例えば2−メトキシアニリン−5−スルホン酸、2−メトキシアニリン−3−スルホン酸、3−メトキシアニリン−2−スルホン酸、3−メトキシアニリン−5−スルホン酸等)、エトキシアミノベンゼンスルホン酸、プロポキシアミノベンゼンスルホン酸等のアルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;ニトロ基置換アミノベンゼンスルホン酸類;フルオロアミノベンゼンスルホン酸、クロロアミノベンゼンスルホン酸、ブロムアミノベンゼンスルホン酸等のハロゲン置換アミノベンゼンスルホン酸類などを挙げることができる。
これらの中では、溶解性に特に優れるアニリン系ポリマーが得られる点で、アルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、または、ハロゲン置換アミノベンゼンスルホン酸類が好ましく、製造が容易な点で、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩が特に好ましい。
これらのスルホン酸基置換アニリンはそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
アニリン系ポリマーの製造に用いられる塩基性反応助剤としては、例えば無機塩基、アンモニア、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類などが用いられる。
塩基性反応助剤としては無機塩基が好ましく、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。
また、無機塩基以外では、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン等の脂式アミン類;ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン等の環式不飽和アミン類が、塩基性反応助剤として好ましく用いられる。
これらの塩基性反応助剤はそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
アニリン系ポリマーの製造に用いられる酸化剤としては、標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば限定はないが、例えばペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸類;過酸化水素等を用いることが好ましい。
これらの酸化剤はそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
重合の方法としては、例えば、酸化剤溶液中に原料モノマーと塩基性反応助剤の混合溶液を滴下する方法、原料モノマーと塩基性反応助剤の混合溶液に酸化剤溶液を滴下する方法、反応容器等に原料モノマーと塩基性反応助剤の混合溶液と、酸化剤溶液を同時に滴下する方法などが挙げられる。
重合後は、通常、遠心分離器等により溶媒を濾別して、重合体(アニリン系ポリマー)を得る。
このようにして得られるアニリン系ポリマーには未反応モノマー(原料モノマー)などが残存している場合がある。この原料モノマーはFPD基板や半導体デバイス基板などの研磨において基板上に付着することがあり、基板の汚染の原因となる。
よって、アニリン系ポリマーに原料モノマーが残存している場合は精製して原料モノマーを除去することが好ましい。
精製されたアニリン系ポリマーは、原料モノマーが十分に除去されているので、研磨組成物として用いた際に基板の汚染を防止できる。
アニリン系ポリマーの精製方法としては、溶剤を用いた洗浄法、膜濾過法などが挙げられる。
洗浄法に用いる溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、3−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチルブチノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメトキシエタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、グリセリルモノアセテート等の多価アルコール誘導体;アセトン;アセトニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド;N−メチルピロリドン;ジメチルスルホキシド等が、高純度のアニリン系ポリマーが得られるため好ましい。特にメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリルが効果的である。
膜濾過法によりアニリン系ポリマーを精製する場合は、アニリン系ポリマーを溶剤に溶解させて膜濾過することが好ましい。
膜濾過法に用いる溶剤としては、例えば水が挙げられる。水には、塩基性塩、酸、水に可溶なアルコール類の1種以上が含まれていてもよい。
膜濾過法に用いる分離膜としては、原料モノマーの除去効率を考慮すると、限外濾過膜が好ましい。
分離膜の材質としては、例えばセルロース、セルロースアセテート、ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリフッ化ビニリデン等の高分子(ポリマー)を用いた有機膜;セラミックスに代表される無機材料を用いた無機膜を用いることができ、通常、限外濾過膜の材質として使用するものであれば、特に制限はない。
洗浄後のアニリン系ポリマーを乾燥すれば、原料モノマーが十分に除去された固体状のアニリン系ポリマーが得られる。
膜濾過後のアニリン系ポリマーは、水に溶解した状態である。従って、エバポレータなどで水を除去し、乾燥すれば、原料モノマーが十分に除去された固体状のアニリン系ポリマーが得られるが、アニリン系ポリマーは水に溶解した状態のまま研磨組成物に用いてもよい。
研磨組成物中のアニリン系ポリマーの含有量は純分換算(固形分換算)で、研磨組成物の総質量に対して0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましい。アニリン系ポリマーの含有量が0.1質量%以上であれば、研磨組成物中での砥粒の分散性をより高めることができ、研磨時に砥粒が基板へ付着しにくくなり、基板の汚染をより防止できる。
研磨組成物中のアニリン系ポリマーの含有量は純分換算(固形分換算)で、研磨組成物の総質量に対して20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
<水>
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水などが挙げられる。
膜濾過法によりアニリン系ポリマーを精製し、精製後のアニリン系ポリマーを水に溶解した状態のまま用いる場合は、研磨組成物中のアニリン系ポリマーの含有量が上記範囲内となるように、濃縮したり水を加えて希釈したりしてもよい。
研磨組成物中の水の含有量は、研磨組成物の総質量に対して70〜99.6質量%が好ましく、80〜99質量%がより好ましく、87〜98質量%がさらに好ましい。
なお、研磨組成物に含まれる砥粒、アニリン系ポリマーおよび水の含有量の合計が、研磨組成物の総質量に対して100質量%を超えないものとする。
<任意成分>
研磨組成物は、砥粒、アニリン系ポリマーおよび水以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、有機溶剤、各種添加剤などが挙げられる。
有機溶剤としては、水に可溶な水溶性有機溶剤が好ましい。水溶性有機溶剤は水に可溶な有機溶剤であり、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;乳酸メチル、乳酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル類などが挙げられる。
研磨組成物中の有機溶剤の含有量は、研磨組成物の総質量に対して1〜99質量%が好ましく、3〜95質量%がより好ましく、5〜90質量%がさらに好ましい。
添加剤としては、FPD基板や半導体デバイス基板などの研磨に用いる研磨剤に含まれる公知の添加剤が挙げられ、具体的には、酸化防止剤、防錆剤、pH調整剤、緩衝剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤などが挙げられる。
なお、FPD基板や半導体デバイス基板などの研磨時における金属膜の腐食防止や、泡立ち防止を考慮すると、研磨組成物は界面活性剤を実質的に含まないことが好ましい。
また、消泡剤による基板の汚染防止を考慮すると、研磨組成物は消泡剤を実質的に含まないことが好ましい。
ここで、「界面活性剤を実質的に含まない」とは、研磨組成物の総質量に対して、0.1質量%以下を意味する。また、「消泡剤を実質的に含まない」とは、研磨組成物の総質量に対して、0.005質量%未満を意味する。
研磨組成物が任意成分を含有する場合、研磨組成物に含まれる砥粒、アニリン系ポリマー、水および任意成分の含有量の合計が、研磨組成物の総質量に対して100質量%を超えないものとする。
<研磨組成物の製造方法>
本発明の研磨組成物は、上述した砥粒と、アニリン系ポリマーと、水と、必要に応じて任意成分とを混合して製造することができる。
また、上述したように、膜濾過法によりアニリン系ポリマーを精製した場合、精製後のアニリン系ポリマーは水に溶解した状態であることから、水に溶解した精製後のアニリン系ポリマーに砥粒や必要に応じて任意成分を添加して研磨組成物としてもよい。また、水に溶解した精製後のアニリン系ポリマーを濃縮したり水で希釈したりしたものに、砥粒や必要に応じて任意成分を添加して研磨組成物としてもよい。
このようにして得られた研磨組成物は、原料モノマーの含有量が十分に低減されている。具体的には、原料モノマーの含有量が研磨組成物の総質量に対して500質量ppm以下の研磨組成物が得られる。原料モノマーの含有量は、研磨組成物の総質量に対して300質量ppm以下が好ましく、250質量ppm以下がより好ましく、200質量ppm以下がさらに好ましい。研磨組成物中の原料モノマーの含有量は少ないほど好ましく、下限値は0質量ppmが好ましい。
ここで、研磨組成物中の原料モノマーの含有量は、イオンクロマトグラフィーにより測定できる。
<作用効果>
以上説明した本発明の研磨組成物は、砥粒と、酸性基を有するアニリン系ポリマーと、水とを含有する。酸性基を有するアニリン系ポリマーは砥粒の分散性を高めるため、本発明の研磨組成物であれば、FPD基板や半導体デバイス基板などの研磨時に砥粒が基板に付着しにくく、基板の汚染を防止できる。
ところで、酸性基を有するアニリン系ポリマーの原料モノマー(例えばアミノベンゼンスルホン酸など)は水に溶けにくいため、原料モノマーをFPD基板や半導体デバイス基板などの研磨組成物として用いると原料モノマーが基板上に付着し、基板の汚染の原因となる。研磨組成物をアルカリ性にすれば原料モノマーが水に溶解しやすくなるが、水中などに2価の金属イオン(例えば銅イオンなど)が存在していると、金属イオンと原料モノマーとが反応して沈殿物が生じ、この沈殿物が基板上に付着するため、基板が汚染されてしまう。
しかし、本発明の研磨組成物は、原料モノマーの含有量が研磨組成物の総質量に対して500質量ppm以下であり、原料モノマーの含有量が十分に低減されている。よって、本発明の研磨組成物であれば、基板の汚染を防止できる。
加えて、本発明の研磨組成物に含まれる酸性基を有するアニリン系ポリマーは、銅イオンなどの2価の金属イオンとキレートを形成しやすい。そのため、水中などに2価の金属イオンが存在していても、酸性基を有するアニリン系ポリマーは水に溶解した状態を保持しやすく、沈殿しにくい。よって、基板の汚染を防止できる。
しかも、本発明の研磨組成物は酸性基を有するアニリン系ポリマーによって砥粒の分散性が高められているので、界面活性剤を含有する必要がない。よって、本発明の研磨組成物は、泡立ちにくく、金属に対する腐食性も低い。
加えて、本発明の研磨組成物は泡立ちにくいので、消泡剤を含有する必要もなく、消泡剤による基板の汚染を防止できる。
<用途>
本発明の研磨組成物は、電子材料を研磨するための研磨剤として用いることができる。
研磨の対象となる電子材料としては、FPD基板、半導体デバイス基板、磁気ディスク基板、フォトマスク基板、太陽電池用基板、プリント基板、電子部品などが挙げられる。これらの中でも、本発明の研磨組成物は、FPD基板や半導体デバイス基板の研磨剤として好適である。
例えば、本発明の研磨組成物をFPD基板用として用いる場合、FPDの製造工程のうち、基板の表面を平坦化処理する研磨工程(CMP工程)で使用する研磨剤として適用することが好ましい。
本発明の研磨組成物を半導体デバイス基板用として用いる場合、半導体デバイスの製造工程のうち、基板上に配線となる金属膜等を成膜した後の表面を平坦化処理するCMP工程で使用する研磨剤として適用することが好ましい。
また、上述した以外にも、例えばビルドアップのコア材表面に過剰に付着した穴埋め樹脂を除去する工程、ソルダーレジストのコーティング前の表面研磨の工程などに用いる研磨剤として本発明の研磨組成物を用いることもできる。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
なお、実施例および比較例における各種測定・評価方法は以下の通りである。
<測定・評価方法>
(原料モノマーの含有量の測定)
以下の溶離液に研磨組成物を溶解させ、試験溶液を調製した。得られた試験溶液について、以下のイオンクロマトグラフ(IC)測定条件にて原料モノマーの濃度を測定し、クロマトグラムを得た。このクロマトグラム上の原料モノマーに相当するピークの面積または高さを読み取り、予め作成しておいた検量線から、研磨組成物の総質量に対する原料モノマーの含有量を求めた。
<<IC測定条件>>
・装置:イオンクロマトグラフ IC−2010(東ソー株式会社製)
・カラム:TSKguard Column Super IC−Anion HS C−No W00052
・溶離液:固形分濃度が1.8mmol/Lの炭酸ナトリウム水溶液と、固形分濃度が1.7mmol/Lの炭酸水素ナトリウムとの混合液(質量比1:1)
・流速:1.5ml/分
・測定温度:40℃
・試料注入量:30μL
(腐食防止性の評価)
試験片として、予め脱脂したアルミニウム基材(ISO 7075−T6相当品)を用いた。試験片の質量および材料密度を測定しておいた。
研磨組成物100質量部に試験片を浸漬し、55℃±1℃で7日間保持した後、研磨組成物から試験片を取り出した。試験片に付着した研磨組成物を除去し、試験片を乾燥した後、試験片の質量を測定した。これを浸漬後の試験片の質量とし、下記式(I)より試験片の浸食度を求めた。
X={(W−W)×10×365)}/(d×S×T) ・・・(I)
(式(I)中、「X」は試験片の浸食度[mm/年]であり、「W」は研磨組成物に浸漬する前の試験片の質量[g]であり、「W」は浸漬後の試験片の質量[g]であり、「d」は研磨組成物に浸漬する前の試験片の材料密度[g/cm]であり、「S」は試験片の浸漬面積[cm]であり、「T」は浸漬日数(保持日数)である。)
以下の評価基準にて金属に対する腐食防止性を評価した。
○:浸食度が6.25mm/年未満である。
×:浸食度が6.25mm/年以上である。
(泡立ち防止性の評価)
30mLのガラス製サンプル瓶に研磨組成物10gを投入し、30秒間激しく振とうさせた後、1分間放置した。放置後の泡の状態を目視にて観察し、以下の評価基準にて泡立ち防止性を評価した。
○:泡が確認できない。
×:泡が確認される。
(基板の汚染防止性の評価)
基板として、シリコンウェハを用いた。
研磨組成物100質量部に基板を浸漬し、25℃で2時間保持した後、研磨組成物から基板を取り出した。基板に付着した研磨組成物を除去し、基板を乾燥した後に、基板の表面状態を目視にて観察し、以下の評価基準にて原料モノマーや砥粒等の研磨組成物成分による基板の汚染防止性を評価した。
○:異物の付着が確認できない。
×:研磨組成物成分の残渣が確認される。
「実施例1」
<酸性基を有するアニリン系ポリマーの製造>
2−メトキシアニリン−5−スルホン酸100mmolを、4mol/L濃度のトリエチルアミン溶液(溶媒:水/アセトニトリル=5/5)300mLに25℃で溶解し、モノマー溶液を得た。
別途、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolを、水/アセトニトリル=5/5の溶液に溶解し、酸化剤溶液を得た。
ついで、酸化剤溶液をモノマー溶液に滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに攪拌した後、反応生成物を遠心濾過器にて濾別した。さらに、反応生成物をメタノールにて洗浄した後、乾燥させ、粉末状のポリマー(ポリ(2−メトキシアニリン−5−スルホン酸))を15g得た。
<研磨組成物の製造>
コロイダルシリカ(扶桑化学工業株式会社製、「PL−3」)2質量部と、ポリ(2−メトキシアニリン−5−スルホン酸)2質量部と、水96質量部とを混合し、研磨組成物を得た。
得られた研磨組成物の総質量に対する原料モノマーの含有量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた研磨組成物について、腐食防止性、泡立ち防止性および基板の汚染防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
「実施例2」
実施例1と同様にしてポリ(2−メトキシアニリン−5−スルホン酸)を得た。
コロイダルシリカ(扶桑化学工業株式会社製、「PL−3」)2質量部と、ポリ(2−メトキシアニリン−5−スルホン酸)5質量部と、プロピレングリコールメチルエーテル5質量部と、水88質量部とを混合し、研磨組成物を得た。
得られた研磨組成物の総質量に対する原料モノマーの含有量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた研磨組成物について、腐食防止性、泡立ち防止性および基板の汚染防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
「比較例1」
コロイダルシリカ(扶桑化学工業株式会社製、「PL−3」)2質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン(BASF社製、「Lutensit A−LBA」)2質量部と、水96質量部とを混合し、研磨組成物を得た。
得られた研磨組成物について、腐食防止性、泡立ち防止性および基板の汚染防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
「比較例2」
<酸性基を有するアニリン系ポリマーの製造>
3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム100mmolを、4mol/L濃度のアンモニア水溶液300mLに25℃で溶解し、モノマー溶液を得た。
別途、ペルオキソ二硫酸アンモニウム50mmolを、水/アセトニトリル=3/7の溶液1Lに溶解し、酸化剤溶液を得た。
ついで、酸化剤溶液を5℃に冷却しながら、モノマー溶液に滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに攪拌した後、反応生成物を遠心濾過器にて濾別した。さらに、反応生成物を乾燥させ、粉末状のポリマー(ポリ(3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム))を5g得た。
<研磨組成物の製造>
コロイダルシリカ(扶桑化学工業株式会社製、「PL−3」)2質量部と、ポリ(3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム)5質量部と、プロピレングリコールメチルエーテル5質量部と、水88質量部とを混合し、研磨組成物を得た。
得られた研磨組成物の総質量に対する原料モノマーの含有量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた研磨組成物について、腐食防止性、泡立ち防止性および基板の汚染防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
「比較例3」
コロイダルシリカ(扶桑化学工業株式会社製、「PL−3」)2質量部と、3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム2質量部と、水96質量部とを混合し、研磨組成物を得た。
得られた研磨組成物の総質量に対するモノマー成分(3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム)の含有量を表1に示す。なお、比較例3では、モノマー成分の含有量は配合量から求めた。
また、得られた研磨組成物について、腐食防止性、泡立ち防止性および基板の汚染防止性を評価した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2019189814
表1中、「研磨組成物中のモノマーの含有量」は、研磨組成物の総質量に対する、当該研磨組成物に含まれるアニリン系ポリマーの原料モノマーの含有量(質量%)、または当該研磨組成物に配合したモノマー成分の含有量(質量%)のことである。
表1から明らかなように、実施例1、2で得られた研磨組成物は、浸食度が6.25mm/年未満であり、金属に対する腐食性が低かった。また、実施例1、2で得られた研磨組成物は、泡立ちにくかった。さらに、実施例1、2で得られた研磨組成物は、基板の汚染を防止できた。また、実施例1、2で得られた研磨組成物を目視にて確認したところ、砥粒の分散性に優れていた。
このように、実施例1、2で得られた研磨組成物は、金属に対する腐食性が低く、研磨時に泡立ちにくく、基板の汚染を防止できることから、電子材料の研磨剤として適している。
一方、比較例1で得られた研磨組成物は、腐食防止性および泡立ち防止性に劣っていた。
比較例2で得られた研磨組成物は、金属に対する腐食性が低く、泡立ちにくかったが、研磨組成物中の原料モノマー(3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム)の含有量が1000質量ppmと高く、基板の汚染防止性に劣っていた。
比較例3で得られた研磨組成物は、金属に対する腐食性が低く、泡立ちにくかったが、モノマー成分(3−アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム)をそのまま配合したため、研磨組成物中のモノマー成分の含有量が2質量%と高く、基板の汚染防止性に劣っていた。
本発明の研磨組成物は、FPD基板、半導体デバイス基板等の電子材料の研磨剤として有用である。

Claims (3)

  1. 砥粒と、酸性基を有するアニリン系ポリマーと、水とを含有し、
    前記アニリン系ポリマーの原料モノマーの含有量が500質量ppm以下である、研磨組成物。
  2. 前記アニリン系ポリマーが下記一般式(1)で表される単位を有する、請求項1に記載の研磨組成物。
    Figure 2019189814
    式(1)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびハロゲン原子からなる群より選ばれ、R〜Rのうちの少なくとも1つは酸性基である。ここで、酸性基とはスルホン酸基またはカルボキシ基である。
  3. フラットパネルディスプレー基板用または半導体デバイス基板用である、請求項1または2に記載の研磨組成物。
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