JP2019189683A - 水系ポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境への負荷が小さく、安全衛生性に優れ、貯蔵安定性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】上記目的を達成するため、本発明は、(a)ジカーボナート化合物と(b)ポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンとの反応生成物である(A)二級アミノ基含有のウレタンポリマーと、(B)明細書に記載の式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の中から選択される少なくとも一種の親水性基導入化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂を、水に分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は水系ポリウレタン樹脂組成物に関する。詳しくは、ジカーボナート化合物及びポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンを原料物質とするウレタンポリマーと、特定の親水性導入化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂を水に分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物に関する。
水系ポリウレタンは、塗料、接着剤、繊維集束剤、皮革、基材含浸、バッキングなどの種々の用途に使用することができ有用なものである。
通常のポリウレタン樹脂は、イソシアネート化合物とポリオール化合物とを原料として得られるのに対し、エポキシ化合物、二酸化炭素及びアミン化合物から得られるヒドロキシポリウレタン樹脂が提案されている。これらのヒドロキシポリウレタン樹脂は、二酸化炭素を使用することから環境面で悪影響が懸念される二酸化炭素の取り込みをすることができ、また、イソシアネート化合物を使用しないことから製造過程における健康被害へのリスクを下げることができるため、その開発に期待できるものである。
これらのヒドロキシポリウレタン樹脂に使用するアミン化合物として、ポリアルキレンポリアミンを使用して、二級のアミノ基を鎖中に導入し、ここに無水カルボン酸を反応させることによって、アニオン性基を導入することで、水系ポリウレタン樹脂組成物提供することが提案されている。(特許文献1、特許文献2)
特開2016−194029号公報 特開2016−204592号公報
しかしながら、無水カルボン酸を用いた方法では、加水分解を生じて保存安定性が低下するおそれがある。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、特定の構成を有する水系ポリウレタン樹脂組成物が前記課題を解決し得ることを見出した。
つまり、本発明は、ジカーボナート化合物、ポリアミン及び特定の親水性基導入化合物を原料物質とするポリウレタン樹脂を水に分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物である。
具体的に、本発明は、(a)ジカーボナート化合物及び(b)ポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンとの反応生成物である(A)二級アミノ基含有のウレタンポリマーと(B)下記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種の親水性基導入化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂を、水に分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物を提供するものである。
Figure 2019189683
前記式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表し、Rは、水素原子、−(CHCHO)−H又は−(CHCHO)−PO(OH)を表す。mは1〜50の数を表す。
Figure 2019189683
前記式中、nは0〜4の整数を表し、R、R及びRは、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表す。
Figure 2019189683
前記式中、gは0〜4の整数を表し、R、R及びR10は、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表す。
本発明では、保存安定性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物を提供することができる。本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、通常適用される用途であれば限定なく使用することができ、特に、保存安定性が要求される塗料、接着剤には好適に使用することができると考えられる。
以下、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物について詳述する。
本発明に使用される(a)成分であるジカーボナート化合物は、エポキシ化合物に二酸化炭素を反応させることによって容易に製造することができるものであって、二酸化炭素の吸収に有用な材料である。
その製造方法は、通常知られる方法を使用することが可能であり、特に制限されるものではない。
ここで使用することのできるエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルシノールなどの単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、チオビスフェノール、スルホニルビスフェノール、オキシビスフェノール、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物などの多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類などの二官能のエポキシ化合物が挙げられる。
エポキシ化合物及び二酸化炭素を反応して本発明の(a)成分であるジカーボナート化合物を製造する方法は、エポキシ化合物を、触媒の存在下、大気圧〜1MPa程度に加圧した二酸化炭素雰囲気下で実施されるものであり、より反応を容易にするために溶媒が使用される。
また、反応温度は20〜200℃、好ましくは50〜150℃であり、反応時間はそのスケールによっても異なるものであり、数時間から1週間程度かけて行われる。
前記エポキシ化合物と二酸化炭素との反応に使用される触媒としては、例えば、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム等のアルカリ金属塩類;4級アンモニウム塩;1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、3,4,4a,5,6,7,8,9−オクタヒドロピリミド〔1,6−a〕アゼピン等のアミジン化合物又はこれらのヨウ素化水素酸塩;ジシクロヘキシルアミン等の二級アミン化合物又はこれらのヨウ化水素酸塩が挙げられる。
これらの使用量は特に制限されないが、一般に、エポキシ化合物中のエポキシ基1当量に対して0.0005〜0.2モルとなる量であり、0.005〜0.1モルとなる量が好ましい。
また、これらの触媒となる塩類の溶解性を向上するためにトリフェニルホスフィンなどを併用してもよい。
また、前記エポキシ化合物と二酸化炭素との反応に使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;酢酸エチル酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;アセトニトリル等のニトリル系溶剤などが挙げられる。
その使用量は、エポキシ化合物100質量部に対し、50〜1000質量部、好ましくは100〜500質量部である。
本発明で使用される(a)成分であるジカーボナート化合物としては、下記のような構造を有する化合物を使用することが好ましい。
Figure 2019189683
前記式中、Aは、二価の脂肪族基又は二価の芳香族基を表す。前記二価の脂肪族基及び二価の芳香族基について、炭素数は特に限定されない。しかしながら、二価の脂肪族基は一般に2個〜85個の炭素原子を有し、好ましくは2個〜60個の炭素原子を有する。一方、二価の芳香族基は一般に6個〜690個の炭素原子を有し、好ましくは6個〜480個の炭素原子を有する。これらは、エーテル結合、ケトン結合、スルホニル結合などの結合手によって中断されたものであってもよく、水酸基などの置換基により置換されたものであってもよい。
前記式中、Aで表される二価の脂肪族基又は二価の芳香族基としては、例えば、前記に例示したエポキシ化合物からグリシジルオキシ基を除いた残基などが挙げられる。
これらのジカーボナート化合物の中でも、Aが下記の基であるものが、その原料として使用されるエポキシ化合物の入手が容易である点から好ましいものとして挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。
Figure 2019189683
(式中、tは1〜40の整数を表す。)
Figure 2019189683
(式中、sは1〜20の整数を表し、それぞれ異なった整数であってもよい。)
Figure 2019189683
Figure 2019189683
(式中、xは1〜20の整数を表す。)
Figure 2019189683
Figure 2019189683
(前記いずれの式において、*は結合手を表す。)
本発明では、(a)ジカーボナート化合物に加えて、3つ以上のカーボナート基を有する化合物を少量(概ね、全カーボナート化合物100質量部に対し10質量部未満)であれば使用することができる。該3つ以上のカーボナート基を有する化合物は、前記ジカーボナート化合物を製造する方法と同様にして、3つ以上のエポキシ基を有する化合物を使用して得られるものなどが挙げられる。
ここで使用することのできるエポキシ化合物としては、例えば、1,3,5−(ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;トリマー酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類などが挙げられる。
また、前記に例示した2価のエポキシ化合物並びにこれらのエポキシ化合物を末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたもの、あるいは多価の活性水素化合物(多価フェノール、ポリアミン、カルボニル基含有化合物、ポリリン酸エステル等)を用いて変性したものも使用することが可能である。
本発明に使用される(b)成分に必須成分として使用できるポリアルキレンポリアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,3−プロピレンジアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ブチレンジアミンの他、ポリエチレンオキシトリアミン、ポリプロピレンオキシトリアミン、ポリテトラメチレンオキシトリアミンなどが挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
本発明で使用される(b)成分のポリアミンは、必須成分であるポリアルキレンポリアミンと共に、その他のポリアミンを使用することができ、該ポリアミンとしては、例えば、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジド、水添キシリレンジアミン、ポリエチレンオキシジアミン、ポリプロピレンオキシジアミン、ポリテトラメチレンオキシジアミン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン等の鎖状脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、ピペラジン、2,5−ジアミノピリジン等の環状脂肪族ポリアミン;キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、キシリレンジアミンから誘導されるポリアミン、4,4’−メチレンジアニリン等の芳香族ポリアミン;メラミン、トリメチロールプロパントリス(ポリオキシプロピレンアミン末端)エーテルなどが挙げられる。
市販品としては、例えば、三菱ガス化学株式会社製GASKAMINE328などが挙げられる。
(b)成分において、ポリアルキレンポリアミン以外のポリアミンの使用量は、(b)成分のポリアミン全量に対しポリアルキレンポリアミンが10質量%以上となる量で使用することができる。ポリアルキレンポリアミンの量が10質量%未満となる量使用した場合には、(B)成分である親水性基導入化合物との反応部位が少なくなり、得られるポリウレタン樹脂が十分な水溶性及び/又は水分散性を得られなくなる場合がある。
本発明に使用される(A)成分である二級アミノ基含有ウレタンポリマーは、(a)成分であるジカーボナート化合物及び(b)成分であるポリアルキレンポリアミンを必須とするポリアミンから得られる。該ウレタンポリマーの製造方法は特に制限されない。しかしながら、必要に応じて触媒を使用してもよく、また必要に応じて溶媒中で実施されてもよい。
ここで使用される触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、トリアザビシクロデセン(TBD)、メチルトリアザビシクロデセン(MTBD)、トリエチレンジアミン(DABCO)、ピリジン、ヒドロキシピリジン等の塩基性触媒;テトラブチル錫、ジブチル錫ジラウリレート、チタンテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド等のルイス酸触媒、ウレア化合物、チオウレア化合物などが挙げられる。
これら触媒の使用量は特に限定されないが、(a)成分のカーボナート化合物と、ポリアルキレンポリアミンを必須成分とする(b)成分のポリアミンの総量100質量部に対し、触媒が0.01〜10質量部となる量で使用することが好ましい。
ここで使用される溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトニトリル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
これら溶媒の使用量は特に限定されないが、好ましくは、(a)成分及び(b)成分の合計量100質量部に対して、溶媒が3〜200質量部の量で使用される。
本発明の(A)成分である二級アミノ基含有ウレタンポリマーを製造するに際し、(a)成分であるジカーボナート化合物と(b)成分であるポリアルキレンポリアミンを必須成分とするポリアミンの使用量は、特に制限されない。しかしながら、ジカーボナート化合物のカーボナート基1当量に対して、該ポリアルキレンポリアミン中の一級アミノ基が0.1〜2当量となる量であることが好ましく、0.2〜1.8当量であることがより好ましい。
本発明に使用される(B)成分である親水性基導入化合物は、下記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種である。
Figure 2019189683
前記式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表し、Rは、水素原子、−(CHCHO)−H又は−(CHCHO)−PO(OH)を表す。
Figure 2019189683
前記式中、nは0〜4の整数を表し、R、R及びRは、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表す。
Figure 2019189683
前記式中、gは0〜4の整数を表し、R、R及びR10は、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基有し得るアルケニル基又は置換基有し得るアリール基を表す。
前記式(1)〜(3)のR〜R10で表されるアルキル基は、通常、炭素原子数1〜18であるアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、第三オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。
該アルキル基が置換基を有する場合、該置換基として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、第三アミル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;アセチル基等のアルキルカルボニル基;アセチルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基;アクリロイル基、メタクリロイル基等のアルケニルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メチルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;トリメチルアミノ基等のトリアルキルアミノ基;トリメチルシリル基等のアルコキシシリル基;フェニル基、ナフチル等のアリール基;フェノキシ基等のアリーロキシ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子などが挙げられる。
前記式(1)〜(3)のR〜R10で表されるアルケニル基は、通常、炭素原子数2〜3であるアルケニル基であって、例えば、ビニル基、アリル基などが挙げられる。該アルケニル基が置換基を有する場合、当該置換基として上記に例示した置換基と同様な置換基が挙げられる。
前記式(1)〜(3)のR〜R10で表されるアリール基は、通常、炭素原子数6〜14であるアリール基であって、例えば、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基などが挙げられる。該アリール基が置換基を有する場合、当該置換基として上記に例示した置換基と同様な置換基が挙げられる。
本発明に使用される(B)成分である化合物の具体例を以下に記載する。
Figure 2019189683
Figure 2019189683
Figure 2019189683
Figure 2019189683
Figure 2019189683
Figure 2019189683
Figure 2019189683
本発明の(A)成分であるウレタンポリマーと(B)成分である親水性基導入化合物の使用量は制限されないが、一般に(A)成分であるウレタンポリマー中のポリアルキレンポリアミンに由来する二級アミノ基1当量に対して、(B)成分である親水性基導入化合物0.5〜2モルとなる量で使用される。(B)成分である親水性基導入化合物が0.5モルよりも少ない場合には、水系ポリウレタン樹脂の親水性基の量が少なくなって親水性が充分に得られないおそれがある。一方、2モルを超えて使用した場合には未反応の(B)成分である親水性基導入化合物が多く残存して水系ポリウレタン樹脂組成物の各種性能に悪影響を与えるおそれがある。
ここで、(A)成分及び(B)成分を、水を分散する前に反応させて親水性基を有するポリウレタン樹脂を製造する方法は特に制限されるものではない。しかしながら、該製造方法は、例えば、好ましくは25℃〜150℃、特に好ましくは40〜100℃で行われ、必要に応じて触媒、溶媒を使用することができる。
ここで使用される触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、トリアザビシクロデセン(TBD)、メチルトリアザビシクロデセン(MTBD)、トリエチレンジアミン(DABCO)、ピリジン、ヒドロキシピリジン等の塩基性触媒;テトラブチル錫、ジブチル錫ジラウリレート、チタンテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド等のルイス酸触媒、ウレア化合物、チオウレア化合物などが挙げられる。
これら触媒の使用量は、(A)成分のウレタンポリマーと(B)成分の親水性基導入化合物の総量100質量部に対し、0.01〜10質量部使用することが好ましい。
ここで使用される溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトニトリル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
これら溶媒の使用量は特に制限されないが、好ましくは、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、3〜200質量部使用される。
ここで、前記の(A)成分である二級アミノ基を有するウレタンポリマーを製造する際に使用した溶媒(溶剤)をそのまま使用することも可能である。
尚、沸点100℃以下の溶媒を使用する場合には、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を製造した後に、その溶媒を減圧留去等によって除去することが好ましい。
本発明において、(A)成分であるウレタンポリマーと(B)成分である親水性基導入化合物の反応生成物であるポリウレタン樹脂を水中に分散する方法についてはとくに限定されるものではない。しかしながら、例えば、(A)成分及び(B)成分を反応して得られたポリウレタン樹脂を水に添加して分散させる方法を用いてもよいし、(A)成分及び(B)成分を反応して得られたポリマー組成物に対して水を添加して分散させる方法(転相法)を用いてもよい。その際、ポリマー組成物中あるいは水中に、アニオン性基中和剤及び/又は乳化剤を添加しておいてもよい。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物には、カルボキシル基あるいはスルホニル基等のアニオン性基が導入される場合があり、その場合には、アニオン性基中和剤を使用することができる。前記アニオン性基中和剤としては、例えば、アニオン性基と反応し、親水性の塩を形成する塩基性化合物である。例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン類、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−メチル−2−プロパノール等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン類、トリエタノールアミン等のトリアルカノールアミン類等の3級アミン化合物;アンモニア、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。
これらは単独で用いることもできるし、2種以上を併用して用いることもできる。
前記アニオン性基中和剤の使用量は、本発明により得られる水系ポリウレタン樹脂組成物の保存安定性、またこれを用いて得られる製品の強度等の機械物性や耐水性などの性能の観点から見て、カルボキシル基及び/又はスルホン基の合計1当量に対して、好ましくは0.5〜2.0当量、より好ましくは0.8〜1.5当量である。
前記乳化剤としては、公知の界面活性剤を使用することができる。例えば、周知一般のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両面界面活性剤、高分子系界面活性剤、反応性界面活性剤等を使用することができる。
前記のアニオン性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート類;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノレート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルキルフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ポリオキシエチレンエーテルリン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;N−アシルアミノ酸塩;N−アシルメチルタウリン塩などが挙げられる。
前記のノニオン性界面活性剤としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価アルコールの脂肪酸部分エステル類;ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;炭素数1〜18のアルコールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物;アルキルフェノールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物;アルキレングリコール及び/又はアルキレンジアミンのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記のノニオン性界面活性剤を構成する炭素数1〜18のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、第三ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、第三アミルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、デカンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。アルキルフェノールとしては、フェノール、メチルフェノール、2,4−ジ第三ブチルフェノール、3,5−ジ第三ブチルフェノール、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、4−イソオクチルフェノール、4−ノニルフェノール、4−第三オクチルフェノール、4−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられる。アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。アルキレンジアミンとしては、前記のアルキレングリコールのアルコール性水酸基がアミノ基に置換されたものが挙げられる。また、エチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキシド付加物とは、ランダム付加物でもブロック付加物でもよい。
前記のカチオン性界面活性剤としては、例えば、1級〜3級アミン塩;アルキルピリジニウムブロマイド等のピリジニウム塩;イミダゾリニウムラウレート等のイミダゾリニウム塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ハロゲン化アルキル4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタイン、ヒドロキシプロピルリン酸の金属塩等のベタイン型両性界面活性剤;β−ラウリルアミノプロピオン酸の金属塩等のアミノ酸型両性界面活性剤;硫酸エステル型両性界面活性剤;スルホン酸型両性界面活性剤などが挙げられる。
前記乳化剤の使用量は、特に制限されないが、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物から得られる製品の硬化物の耐水性等の性能の観点から、ウレタンポリマーの固形分の総量100質量部に対して、好ましくは0〜30質量部であり、より好ましくは0〜20質量部である。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、水分散状態の(A)成分と(B)成分とを反応して得られるポリウレタン樹脂に、封鎖剤及び/又は鎖伸長剤を必要に応じて溶液として添加することにより、前記ウレタンプレポリマー組成物に含まれる(A)成分であるウレタンポリマーを水中で封鎖及び/又は鎖伸長することも可能である。
前記封鎖剤としては、例えば、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−第三ブチルフェニルモノグリシジルエーテル等のモノエポキシ化合物;メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、第三ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、アダマンチルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のモノイソシアネート化合物;モノアジリジン化合物などが挙げられる。
前記鎖伸長剤としては、例えば、ヘキサンジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、等のポリエポキシ化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物;1−メチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド;エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エトキシ化グリセリントリアクリルレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリアクリレート;ジアセチル、アセチルアセトン、2,5−ヘキサンジオン、ジメドン等のジケトン化合物;ポリアジリジン化合物などが挙げられる。
前記封鎖剤及び/又は鎖伸長剤の使用量は、封鎖及び/又は鎖伸長前の(A)成分であるポリウレタン樹脂に含まれる水酸基1.0当量に対して、1.0を超えない範囲となる量に設定することが好ましい。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、特定のポリウレタンを主成分として含むものである。本発明の水系ポリウレタン組成物に含まれるポリウレタンは、(a)ジカーボナート化合物と(b)ポリアルキレンポリアミンを必須成分として含むポリアミンとの反応生成物である(A)ポリウレタンポリマーと、(B)前記式(1)〜(3)のいずれかで表される親水性基導入化合物の少なくとも一種から選ばれる化合物との反応生成物である。本発明の水系ポリウレタン組成物に含まれるポリウレタンの繰り返し単位は一様ではなく、その構造と繰り返しは多種多様である。したがって、本発明の水系ポリウレタン組成物に含まれるポリウレタンの構造は非常に複雑である。このため本発明に含まれるポリウレタンの構造を一律にある種の一般式で表すことはできない。
従って、本発明では、このようなポリウレタンを含むことを特徴とする発明「水系ポリウレタン樹脂組成物を「(a)ジカーボナート化合物と(b)ポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンとの反応生成物である(A)二級アミノ基含有のウレタンポリマーと(B)式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物中から選択される少なくとも一種の親水性基導入化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂を、水分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物」、という表現で定義せざるを得ない。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物において、その固形分は、特に制限を受けず、任意の値を選択できる。該固形分は10〜70質量%が分散性と塗装性が良好なので好ましく、20〜60質量%がより好ましい。ここで固形分は、アルミカップに水系ポリウレタン樹脂組成物1gをはかりとり、150℃の恒温槽で1時間乾燥前後の重量から算出した。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に分散しているポリウレタン樹脂の重量平均分子量については、特に制限を受けず、その用途応じて適宜その範囲を選択することができる。重量平均分子量については1000〜2000000が好ましく、2000〜100000がより好ましい。また、水酸基価については特に制限を受けないが、通常、1〜600mgKOHgである。
なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定することができる。例えば、東ソー製HCL−8220GCPを用いて測定することができる。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物の状態としては、エマルション、サスペンション、コロイダル分散液、水溶液等である。水中に粒子が分散しているエマルション、サスペンション、コロイダル分散液の粒子径については、特に制限を受けないが、良好な分散状態を保つことができるので1μm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、100nm以下が特に好ましい。ここで粒子径は、例えば、動的散乱装置を用いて測定することができる。
また、本発明の水系ポリウレタン組成物には、必要に応じて、周知一般に用いられる各種添加剤を用いてもよい。該添加剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、リン系、フェノール系又は硫黄系酸化防止剤、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、架橋剤、シランカップリング剤、ブロッキング防止剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、分散安定剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐蝕剤、カチオン重合開始剤等が挙げられる。
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−(トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ)エチル〕−2,4,8,10−テトラオキシスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−(トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ)エチル〕−2,4,8,10−テトラオキシスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5‘−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクロイルオキシエチル)−5−第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタクロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2−メタクロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(3−メタクロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(メタクロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ドデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、テトラデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ベヘニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2‘−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩又は金属キレート、特にニッケル又はクロムの塩又はキレート類等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,5−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,2‘−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4−ジシクロヘキサンジメチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12−15混合アルキル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルホスファイト、ビス〔2,2’−メチレンビス(4,6−ジアミルフェニル)〕・イソプロピリデンジフェニルホスファイト、テトラトリデシル・4,4‘−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール・2,4,6−トリ第三ブチルフェノールモノホスファイト等が挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル・3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、4,4‘−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ビス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4‘−ブチリデンビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5‘−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス〔2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
各種の添加剤を使用する場合においてその使用量はそれぞれ適宜選択しうるものである。例えば、前記ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、リン系、フェノール系又は硫黄系酸化防止剤などの耐候性付与剤を使用する場合においてはその使用量が本発明の水系ポリウレタン組成物の固形分100質量部に対して0.001質量部より小さいと充分な添加効果が得られない場合があり、10質量部より大きいと分散性や塗膜物性に影響を及ぼすおそれがあるので、本発明の水系ポリウレタン組成物の固形分100質量部に対して0.001〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましい。
また、これらの各種添加剤の添加方法は、ポリオール成分に添加する方法、プレポリマーに添加する方法、水分散時に水相に添加する方法、水分散後に添加する方法などが挙げられるが、それぞれ適した方法を選択することができる。
本発明の水系ポリウレタン組成物は、塗料、接着剤、繊維集束剤、皮革、基材含浸、バッキング、などの種々の用途に使用することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
製造例1〔ジシクロヘキシルアミンヨウ化水素塩の製造(カーボナート化反応用触媒)〕
二口丸底フラスコにジオキサン(500ml)とジシクロヘキシルアミン(181.32g、1.0mol)を撹拌混合し、滴下ロートを用いて57%のヨウ化水素酸水溶液(582.13g、1.83mmol)を室温条件下で滴下させた。滴下後すぐ固体が析出した。大気中で撹拌を継続し、12時間後に減圧ろ過、ジエチルエーテルによる洗浄を行い、94%の収率で目的物を得た。
製造例2〔ビスフェノールAのビスカーボナートの製造〕
300mlの二口丸底フラスコにビスフェノールAジグリシジルエーテル(100g、293.76mmol、ADEKA製品名EP‐4100L)、ジシクロヘキシルアミンのヨウ化水素塩(4.54g、 14.69mmol)、NMP(60ml)を入れ撹拌子で溶液の撹拌を行った。フラスコに二酸化炭素バルーンを常圧で設置し、45℃のオイルバスを用意し溶液の加熱を行った。NMRにより原料が消失したところで反応を終了とした。フラスコを冷却し固体が析出したら吸引ろ過を行った。トルエン洗浄、水洗の後、減圧乾燥により溶媒を取り除き白色の固体を得た。
実施例1〔水系ポリウレタン樹脂組成物U−1の製造〕
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した5口セパラブル丸底フラスコにビスフェノールAのビスカーボナート(428.44g、1.0mol)、ジエチレントリアミン(103.17g、1.0mol)、ジメチルスルホキシド(428g)を仕込み、40℃で48時間反応させて(A)成分であるウレタンポリマーを得た。得られたウレタンポリマーの反応率は>97%であった。反応率はNMRによりカーボナート基残量より求めた。
得られたウレタンポリマーを室温まで冷却し、アクリル酸(72.06g、1.0mol)、トリエチルアミン(151.79g、1.5mol)を加えて70℃まで昇温して24時間反応させて、親水性基含有ウレタン樹脂を得た。
2Lのディスポカップに、40℃の水(1020.0g)を加え、ディスパーで撹拌し、前記ウレタンポリマー組成物(620g)を2分間かけて加え、30分間撹拌し、固形分30質量%の水系ポリウレタン樹脂組成物U−1を得た。
実施例2〔水系ポリウレタン樹脂組成物U−2の製造〕
実施例1と同様にして製造して得られたウレタンポリマーに対し、1,3−プロパンスルトン(122.14g、1.0mol)を加えて40℃まで昇温して21時間反応させ、親水性基含有ポリウレタン樹脂を得た。
2Lのディスポカップに、40℃の水(1020.0g)を加え、水酸化ナトリウム(40.00g、1.0mol)をディスパーで撹拌し溶解させ、前記ウレタンポリマー組成物620gを2分間かけて加え、30分間撹拌し、固形分30質量%の水系ポリウレタン樹脂組成物U−2を得た。
評価(保存安定性)
水系ウレタン樹脂組成物を密閉容器に入れ、40℃で最大一週間まで保存して、沈殿、ゲル化を観察して保存安定性を評価した。その結果、実施例1及び2のいずれも安定な水溶液を維持することが確認された。
実施例から明らかなように、本発明による水系ポリウレタン樹脂組成物は、二酸化炭素を使用することにより環境への負荷が小さく、イソシアネート化合物を使用しないことから安全衛生上の懸念が無い水系ポリウレタン樹脂組成物であって、保存安定性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物が提供し得るものであることが明らかである。

Claims (6)

  1. (a)ジカーボナート化合物と(b)ポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンとの反応生成物である(A)二級アミノ基含有のウレタンポリマーと、(B)下記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の中から選択される少なくとも一種の親水性基導入化合物との反応生成物であるポリウレタン樹脂を、水に分散してなる水系ポリウレタン樹脂組成物。
    Figure 2019189683
    (前記式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表し、Rは、水素原子、−(CHCHO)−H又は−(CHCHO)−PO(OH)を表す。mは1〜50の数を表す。)
    Figure 2019189683
    (前記式中、nは0〜4の整数を表し、R、R及びRは、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基を有し得るアリール基を表す。)
    Figure 2019189683
    (前記式中、gは0〜4の整数を表し、R、R及びR10は、水素原子、置換基を有し得るアルキル基、置換基を有し得るアルケニル基又は置換基有し得るアリール基を表す。)
  2. (a)成分であるジカーボナート化合物が下記式(4)で表される化合物を含む、請求項1に記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
    Figure 2019189683
    (前記式中、Aは、二価の脂肪族基又は二価の芳香族基を表す。)
  3. 前記式(3)のAが下記構造の中から選ばれる少なくとも一種である、請求項2記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (式中、tは1〜40の整数を表す。)
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (式中、sは1〜20の整数を表し、それぞれ異なった整数であってもよい。)
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (式中、qは1〜20の整数を表す。)
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (式中、pは1〜20の整数を表し、それぞれ異なった整数であってもよい。)
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (式中、xは1〜20の整数を表す。)
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    Figure 2019189683
    (前記のいずれの式において、*は結合手を表す。)
  4. (B)成分である親水性基導入化合物が、前記式(1)で表される化合物であって、式中、Rが水素原子である、請求項1〜3記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
  5. (B)成分である親水性基導入化合物が、前記式(2)で表される化合物であって、式中、nが1である、請求項1〜3記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
  6. (B)成分である親水性基導入化合物が、前記式(3)で表される化合物であって、式中、gが1である、請求項1〜3記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
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