JP2019189020A - 車両制御システム - Google Patents
車両制御システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019189020A JP2019189020A JP2018084040A JP2018084040A JP2019189020A JP 2019189020 A JP2019189020 A JP 2019189020A JP 2018084040 A JP2018084040 A JP 2018084040A JP 2018084040 A JP2018084040 A JP 2018084040A JP 2019189020 A JP2019189020 A JP 2019189020A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- mode
- control unit
- battery
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
Abstract
【課題】信頼性の向上を図ることができる車両制御システムを提供する。【解決手段】車両制御システム1は、車両100に搭載されたアクチュエータを制御して車両を自動運転させる制御部10と、蓄電部11およびアクチュエータを含む自動運転に用いる装置を互いに電気的に接続する電力供給線2と、を備える。制御部10は、自動運転に用いる装置に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードのうち蓄電部11の充電残量に応じた制御モードを実行する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御システムに関する。
従来、車両を自動運転する技術がある。特許文献1には、運転者の運転操作を要さずに走行可能な自動運転又は運転者の運転操作を補助する自動運転を制御する走行制御装置の技術が開示されている。
ここで、自動運転に用いる装置に不具合が発生した場合、車両側において適切な処理を実行できることが望まれている。例えば、予め定められた処理のうち、取り得る処理を適切に選択できることができれば、車両制御システムの信頼性を向上させることができる。
本発明の目的は、信頼性の向上を図ることができる車両制御システムを提供することである。
本発明の車両制御システムは、車両に搭載されたアクチュエータを制御して前記車両を自動運転させる制御部と、蓄電部および前記アクチュエータを含む前記自動運転に用いる装置を互いに電気的に接続する電力供給線と、を備え、前記制御部は、前記自動運転に用いる装置に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードのうち前記蓄電部の充電残量に応じた制御モードを実行することを特徴とする。
本発明に係る車両制御システムは、車両に搭載されたアクチュエータを制御して車両を自動運転させる制御部と、蓄電部およびアクチュエータを含む自動運転に用いる装置を互いに電気的に接続する電力供給線と、を備える。制御部は、自動運転に用いる装置に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードのうち蓄電部の充電残量に応じた制御モードを実行する。本発明に係る車両制御システムは、充電残量に応じた制御モードを実行することで、信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御システムにつき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
図1から図7を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御システムに関する。図1は、第1実施形態に係る車両制御システムのブロック図、図2は、第1実施形態に係る通信系統のブロック図、図3は、第1実施形態に係る待避操作の説明図、図4は、第1実施形態の第一モードにおける電力供給を説明する図、図5は、第1実施形態の第二モードにおける電力供給を説明する図、図6は、第1実施形態の第三モードにおける電力供給を説明する図、図7は、第1実施形態のモード選択を説明する図である。
図1から図7を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御システムに関する。図1は、第1実施形態に係る車両制御システムのブロック図、図2は、第1実施形態に係る通信系統のブロック図、図3は、第1実施形態に係る待避操作の説明図、図4は、第1実施形態の第一モードにおける電力供給を説明する図、図5は、第1実施形態の第二モードにおける電力供給を説明する図、図6は、第1実施形態の第三モードにおける電力供給を説明する図、図7は、第1実施形態のモード選択を説明する図である。
図1および図2に示すように、第1実施形態に係る車両制御システム1は、制御部10、電力供給線2、および通信線3を有する。車両制御システム1は、車両100に搭載され、車両100を制御するシステムである。本実施形態に係る車両制御システム1は、車両100を自動運転させる機能を有する。車両制御システム1は、ドライバの判断や操作によらずに車両100を自動で走行させることができるように構成されている。例えば、車両制御システム1は、複数の運転モードを有する。運転モードごとに、運転操作や判断における車両制御システム1の分担度合いや介入度合い、責任の度合いが異なる。
車両制御システム1は、最も介入度合いが小さいモードでは、ドライバに対する警告を行う。車両制御システムは、例えば、車両100が前方車両と接近した場合に、衝突を回避する操作を行うようドライバに警告する。また、車両制御システム1は、車両100が現在の走行車線から逸脱しそうな場合に、逸脱を回避する操作を行うようドライバに警告する。
車両制御システム1は、ドライバによる運転操作をアシストするモードを有する。車両制御システム1は、例えば、ACC制御(Adaptive Cruise Control)を実行する。ACC制御は、ドライバの指令によって実行される。車両制御システム1は、ACC制御において、前方車両と車両100との車間距離を維持しつつ車両100を定速走行させる。車両制御システム1は、例えば、LKA(Lane Keeping Assistant)制御を実行する。LKA制御において、車両制御システム1は、車両100が現在の走行車線から逸脱しそうな場合に、逸脱を回避するように操舵操作をアシストする。車両制御システム1は、例えば、渋滞時等において車両100を前方車両に追従して走行させる制御を実行する。
車両制御システム1は、車両制御システム1の責任において車両100を走行させるモードを有する。本明細書では、車両制御システム1の責任において車両100を走行させるモードを「自動運転モード」と称する。車両制御システム1は、自動運転モードにおいて、ドライバの運転操作や判断によることなく、車両100の加速、制動、操舵等を制御する。
車両100には、バッテリ11、発電機13、第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44が搭載されている。バッテリ11は、第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bを有する。第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bは、蓄電部であり、例えば充電可能な二次電池である。第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bは、車両100に搭載された補機に対して電力を供給する。なお、車両100には、補機用の第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bとは別に、走行用のモータに対して電力を供給する走行用のバッテリが搭載されていてもよい。
発電機13は、機械的な動力を電力に変換する。本実施形態の発電機13は、車両100に搭載されたエンジンと連結された発電機構である。発電機13は、所謂オルタネータと称される発電機構であってもよい。発電機13は、エンジンの回転軸と連結されており、回転軸から伝達される回転力によって駆動されて発電を行う。発電機13は、例えば、エンジンの出力トルクによって発電を行う。発電機13によって発電された電力は、第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bに蓄電される。また、発電機13は、車両100に搭載された補機に対して直接電力を供給できるように構成されていてもよい。
第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44は、車両100に搭載された補機である。第一装置41および第二装置42は、車両100の自動運転に用いる装置(以下、単に「自動運転装置」と称する。)40を構成する。自動運転装置40は、更に、バッテリ11、発電機13、電力供給線2、および通信線3を含む。なお、自動運転装置40は、第三装置43および第四装置44を含んでもよい。
第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44は、バッテリ11から供給される電力によって作動する。第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44は、それぞれ一つ以上の装置を含む装置群である。各装置41,42,43,44は、後述するように、非常時用の制御モードに対応してグループ分けされた装置群である。
第一装置41は、ブレーキアクチュエータ41a、ハザードランプ41b、およびホーン41cを含む。ブレーキアクチュエータ41aは、車両100の制動機構を作動させるアクチュエータである。制動機構は、例えば、ブレーキパッド等の摩擦力によって車輪を制動する機械式ブレーキである。ブレーキアクチュエータ41aは、バッテリ11から供給される電力によって制動力を発生させる。ブレーキアクチュエータ41aは、例えば、電力によって油圧を発生させる油圧ポンプと、制動機構に対する供給油圧を制御する電磁弁とを含んでいる。
ハザードランプ41bは、車両100に設けられた非常点滅表示灯である。ハザードランプ41bは、点滅することで、他車両等に対して車両100が正常な状態にないことを知らせる。ホーン41cは、いわゆるクラクションであり、車両100に設けられた警笛装置である。
第二装置42は、操舵アクチュエータ42a、センサ42b、およびアクセルアクチュエータ42cを含む。操舵アクチュエータ42aは、車両100の操舵装置を作動させるアクチュエータである。操舵アクチュエータ42aは、例えば、電動パワーステアリング装置である。操舵アクチュエータ42aは、バッテリ11から供給される電力によって車両100の車輪を転舵させる。
センサ42bは、例えば、車両100の周囲の状況を検出するセンサ類を含む。周囲の状況を検出するセンサは、例えば、LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)や撮像装置等を含む。センサ42bは、車両100の状態を検出するセンサ類を含む。車両100の状態を検出するセンサは、例えば、車両の走行速度や加速度を検出するセンサを含む。
アクセルアクチュエータ42cは、車両100の走行用駆動源を制御する。アクセルアクチュエータ42cは、例えば、エンジンに対する燃料供給量を調節することで走行用の駆動力を制御する。車両100に走行用のモータが搭載されている場合、アクセルアクチュエータ42cは、走行用のモータに対する供給電力量を調節することで走行用の駆動力を制御する。
第三装置43は、ヘッドランプ43a、ワイパー43b、およびメータ43cを含む。ヘッドランプ43aは、車両100の前方に向けて光を照射するランプである。ワイパー43bは、車両100のフロントガラス等に設けられたワイパー装置である。メータ43cは、車両100の走行状態を表示するメータ装置であり、例えば、車両100の走行速度を表示する。メータ43cは、ドライバから視認可能な箇所に配置されている。
第四装置44は、監視装置44aを含む。監視装置44aは、ドライバの状態を監視する装置である。監視装置44aは、例えば、ドライバを撮像する撮像装置を含む。監視装置44aは、撮像装置によって撮像されたドライバの画像に基づいて、ドライバの覚醒状態等を推定することができる。監視装置44aは、撮像された画像に基づいて、運転席にドライバが着座しているか否かを判定することもできる。
電力供給線2は、バッテリ11と各装置41,42,43,44との間に配索されたワイヤハーネスである。電力供給線2は、電線、コネクタ、電気接続箱等を含む。電気接続箱は、電力分配機能を有し、例えば、ヒューズやリレー等を含む。電力供給線2は、切替手段20を有する。切替手段20は、第一の切替手段21、第二の切替手段22、第三の切替手段23、および第四の切替手段24を有する。電力供給線2は、切替手段21,22,23,24に対応する複数の電気接続箱を有していてもよい。
第一の切替手段21は、バッテリ11と、第一装置41および第二の切替手段22と、の間に介在している。第一の切替手段21は、例えば、複数のリレーを有するリレーボックスである。第一の切替手段21は、ブレーキアクチュエータ41aに対応するリレー21a、ハザードランプ41bに対応するリレー21b、およびホーン41cに対応するリレー21cを有する。リレー21aは、ブレーキアクチュエータ41aとバッテリ11とを接続する状態(以下、単に「接続状態」と称する。)と、ブレーキアクチュエータ41aをバッテリ11から遮断する状態(以下、単に「遮断状態」と称する。)とに切り替わる。同様に、リレー21b・リレー21cは、バッテリ11とハザードランプ41b・ホーン41cとを接続する接続状態と、ハザードランプ41b・ホーン41cをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。
第二の切替手段22は、第一の切替手段21と、第二装置42および第三の切替手段23と、の間に介在している。第二の切替手段22は、例えば、複数のリレーを有するリレーボックスである。第二の切替手段22は、操舵アクチュエータ42aに対応するリレー22a、センサ42bに対応するリレー22b、およびアクセルアクチュエータ42cに対応するリレー22cを有する。リレー22aは、操舵アクチュエータ42aとバッテリ11とを接続する接続状態と、操舵アクチュエータ42aをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。同様に、リレー22b・22cは、バッテリ11とセンサ42b・アクセルアクチュエータ42cとを接続する接続状態と、センサ42b・アクセルアクチュエータ42cをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。
第三の切替手段23は、第二の切替手段22と、第三装置43および第四の切替手段24と、の間に介在している。第三の切替手段23は、例えば、複数のリレーを有するリレーボックスである。第三の切替手段23は、ヘッドランプ43aに対応するリレー23a、ワイパー43bに対応するリレー23b、およびメータ43cに対応するリレー23cを有する。リレー23aは、ヘッドランプ43aとバッテリ11とを接続する接続状態と、ヘッドランプ43aをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。同様に、リレー23b・23cは、ワイパー43b・メータ43cとバッテリ11とを接続する接続状態と、ワイパー43b・メータ43cをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。
第四の切替手段24は、第三の切替手段23と、第四装置44と、の間に介在している。第四の切替手段24は、例えば、複数のリレーを有するリレーボックスである。第四の切替手段24は、監視装置44aに対応するリレー24aを有する。リレー24aは、監視装置44aとバッテリ11とを接続する接続状態と、監視装置44aをバッテリ11から遮断する遮断状態とに切り替わる。
本実施形態の制御部10は、電子制御ユニット(ECU)である。制御部10は、複数の運転モードを実行する自動運転ECUである。制御部10は、図1に示すように、バッテリ11と接続されており、バッテリ11から供給される電力によって作動する。制御部10は、通信線3によって第一の切替手段21、第二の切替手段22、第三の切替手段23、および第四の切替手段24と接続されている。制御部10は、通信線3を介した通信によって各切替手段21,22,23,24を制御する。
制御部10は、通信によってバッテリ11および発電機13の状態を取得する。制御部10が取得するバッテリ11の状態は、例えば、第一バッテリ11Aの充電残量および第二バッテリ11Bの充電残量である。制御部10が取得する発電機13の状態は、例えば、発電機13の発電電圧である。
図2に示すように、通信線3は、メイン通信線5、およびバックアップ通信線6を有する。メイン通信線5は、自動運転系通信バス51,セントラルゲートウエイ52、ボデー系通信バス53、パワートレーン系通信バス54、マルチメディア系通信バス55、および外部接続系通信バス56を有する。
自動運転系通信バス51には、制御部10、センサ42b、第四装置44、およびセントラルゲートウエイ52が接続されている。ボデー系通信バス53には、ハザードランプ41b、ホーン41c、第三装置43、およびセントラルゲートウエイ52が接続されている。パワートレーン系通信バス54には、ブレーキアクチュエータ41a、操舵アクチュエータ42a、アクセルアクチュエータ42c、およびセントラルゲートウエイ52が接続されている。マルチメディア系通信バス55には、車両100に搭載されたマルチメディア機器31およびセントラルゲートウエイ52が接続されている。外部接続系通信バス56には、車外と通信するための通信機32およびセントラルゲートウエイ52が接続されている。
セントラルゲートウエイ52は、自動運転系通信バス51、ボデー系通信バス53、パワートレーン系通信バス54、マルチメディア系通信バス55、および外部接続系通信バス56の相互の通信を制御する。セントラルゲートウエイ52は、一つの通信バスと他の通信バスとの通信において、プロトコルを変換する機能やデータ形式を変換する機能を有している。制御部10は、メイン通信線5を介して自動運転装置40と通信する。また、メイン通信線5には、自動運転装置40以外の装置も接続されている。制御部10は、自動運転装置40以外の装置とも通信可能に接続されている。
セントラルゲートウエイ52は、各通信バス51,53,54,55,56の断線を判定する機能を有していてもよい。例えば、セントラルゲートウエイ52は、各通信バス51,53,54,55,56に接続された装置との通信に異常が発生した場合や、通信が途絶した場合に断線が発生したと判断する。
制御部10は、通信線3を介した通信によって、自動運転装置40の状態、電力供給線2の状態、および通信線3の状態を取得する。制御部10は、例えば、電力供給線2の断線を検出する検出部から電力供給線2の状態を取得する。制御部10は、例えば、通信線3の断線を検出する検出部から通信線3の状態を取得する。
制御部10は、自動運転に必要な各種情報を取得する。制御部10は、例えば、センサ42bから車両100の周囲の状況や車両100の状態を取得する。制御部10は、インフラシステムとの無線通信によって道路状況、信号の状態、各種の規制情報等を取得してもよい。制御部10は、他車両との無線通信によって道路状況や他車両の走行状況を取得してもよい。
バックアップ通信線6は、第一通信線61、第二通信線62、第三通信線63、および第四通信線64を有する。第一通信線61は、ボデー系通信線61aおよびパワートレーン系通信線61bを有する。ボデー系通信線61aには、制御部10、ハザードランプ41b、およびホーン41cが接続されている。パワートレーン系通信線61bには、制御部10およびブレーキアクチュエータ41aが接続されている。第二通信線62には、操舵アクチュエータ42a、センサ42b、およびアクセルアクチュエータ42cが接続されている。第三通信線63には、第三装置43が接続されている。第四通信線64には、第四装置44が接続されている。
第一通信線61、第二通信線62、第三通信線63、および第四通信線64は、制御部10と自動運転装置40とを接続する専用線であってもよい。バックアップ通信線6は、CAN(Controller Area Network)等のバス形式の通信線であっても、Ethernetのような1対1の通信線であってもよい。バックアップ通信線6は、アナログ信号によって通信を行う通信線であってもよい。制御部10は、アナログ入出力のポートや、画像入出力のポートを有していてもよい。
本実施形態の制御部10は、自動運転モードにおいて自動運転装置40に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードの何れかを実行する。非常時用の複数の制御モードは、第一モード、第二モード、および第三モードを含む。第一モードは、速やかに車両100を停車させる制御モードである。制御部10は、第一モードにおいて、操舵操作を行うことなく車両100を停車させる。また、制御部10は、第一モードにおいて車両100を停車させる場合、ハザードランプ41bを点滅させ、かつホーン41cにより警笛を鳴らす。つまり、制御部10は、第一モードでは第一装置41を用い、第二装置42、第三装置43、および第四装置44を用いない。
第一モードにおいて、制御部10は、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段20を制御する。具体的には、制御部10は、第一モードにおいて、第一装置41に対してバッテリ11から電力を供給し、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対する電力供給を停止するように切替手段20を制御する(図4)。
より詳しくは、制御部10は、第一の切替手段21に対して、第一装置41とバッテリ11とを接続する指令を行う。第一の切替手段21は、制御部10の指令に応じて、リレー21a,21b,21cを接続状態とする。第一の切替手段21は、例えば、第一バッテリ11Aまたは第二バッテリ11Bを第一装置41と接続する。制御部10は、例えば、第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bの何れにも不具合が発生していない場合、第一バッテリ11Aから第一装置41に電力を供給するように第一の切替手段21を制御する。制御部10は、第一バッテリ11Aに不具合が発生している場合、第二バッテリ11Bから第一装置41に電力を供給するように第一の切替手段21を制御する。
制御部10は、第二の切替手段22に対して、第二装置42をバッテリ11から遮断する指令を行う。第二の切替手段22は、制御部10の指令に応じて、リレー22a,22b,22cを遮断状態とする。制御部10は、同様にして、第三の切替手段23および第四の切替手段24に対して、第三装置43および第四装置44をバッテリ11から遮断する指令を行う。第三の切替手段23は、リレー23a,23b,23cを遮断状態とする。第四の切替手段24は、リレー24aを遮断状態とする。
第二モードは、進路変更を伴う車両100の待避操作を行って車両100を停車させる制御モードである。第二モードにおいて、制御部10は、第一装置41および第二装置42を用いて車両100の待避操作を行う。制御部10は、例えば、図3に示すように、道路200の路側に設けられた待避箇所201まで車両100を走行させ、待避箇所201で車両100を停止させる。制御部10は、車両100を待避させて停車させる際に、ハザードランプ41bを点滅させ、かつホーン41cにより警笛を鳴らす。つまり、制御部10は、第二モードでは第一装置41および第二装置42を用い、第三装置43および第四装置44を用いない。
第二モードにおいて、制御部10は、第三装置43および第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段20を制御する。具体的には、制御部10は、第二モードにおいて、第一装置41および第二装置42に対してバッテリ11から電力を供給し、第三装置43および第四装置44に対する電力供給を停止するように切替手段20を制御する(図5)。
より詳しくは、制御部10は、第一の切替手段21および第二の切替手段22に対して、第一装置41および第二装置42をバッテリ11と接続する指令を行う。第一の切替手段21は、制御部10の指令に応じて、リレー21a,21b,21cを接続状態とする。第二の切替手段22は、制御部10の指令に応じて、リレー22a,22b,22cを接続状態とする。制御部10は、第三の切替手段23および第四の切替手段24に対して、第三装置43および第四装置44をバッテリ11から遮断する指令を行う。第三の切替手段23は、リレー23a,23b,23cを遮断状態とする。第四の切替手段24は、リレー24aを遮断状態とする。
第三モードは、自動運転を実行しつつドライバに運転の権限を委譲するモードである。つまり、制御部10は、第三モードにおいて、ドライバに対してドライバによる運転操作の開始を促す。制御部10は、ドライバに対して、自動運転装置40に不具合が発生していることを知らせ、ドライバによる運転操作を依頼する。制御部10は、例えば、画像、音声、ランプ等の伝達手段により、車両制御システム1からドライバへの運転操作のハンドオーバーを依頼する。制御部10は、第三モードでは、第一装置41、第二装置42、および第三装置43を用い、第四装置44を用いない。
第三モードにおいて、制御部10は、第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段20を制御する。具体的には、制御部10は、第三モードにおいて、第一装置41、第二装置42、および第三装置43に対してバッテリ11から電力を供給し、第四装置44に対する電力供給を停止するように切替手段20を制御する(図6)。
より詳しくは、制御部10は、第一の切替手段21、第二の切替手段22、および第三の切替手段23に対して、第一装置41、第二装置42、および第三装置43とバッテリ11とを接続する指令を行う。第一の切替手段21は、制御部10の指令に応じて、リレー21a,21b,21cを接続状態とする。第二の切替手段22は、制御部10の指令に応じて、リレー22a,22b,22cを接続状態とする。第三の切替手段23は、制御部10の指令に応じて、リレー23a,23b,23cを接続状態とする。制御部10は、第四の切替手段24に対して、第四装置44をバッテリ11から遮断する指令を行う。第四の切替手段24は、リレー24aを遮断状態とする。
第四モードは、一定の制限のもとで自動運転を継続する制御モードである。例えば、本実施形態の制御部10は、第四モードでは、監視装置44aによるドライバの状態監視を行いつつ自動運転を実行する。制御部10は、例えば、数秒程度の短時間の間にドライバに運転の権限を委譲できる状態であるか否かを判定する。短時間の間にドライバに運転の権限を委譲できない状態とは、例えば、ドライバが寝ている状態や、運転席にドライバが着座していない状態である。制御部10は、自動運転装置40に不具合が発生している状態で自動運転を実行していることをドライバに知らせる。制御部10は、ドライバに対して、ハンドオーバーの依頼に短時間で対応できる体勢でいることを依頼する。制御部10は、第四モードでは、第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44を用いる。
第四モードにおいて、制御部10は、第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対してバッテリ11から電力を供給するように切替手段20を制御する。切替手段20は、制御部10の指令に応じて、自動運転装置40に対応する全てのリレー21a,21b,21c,22a,22b,22c,23a,23b,23c,24aを接続状態とする。
本実施形態の制御部10は、自動運転装置40に不具合が発生した場合に、バッテリ11の充電残量に応じて、第一モード、第二モード、第三モード、および第四モードの何れかを実行する。制御部10は、図7に示すように、バッテリ11の充電残量および発電機13による発電の有無に応じて、第一モードから第四モードの何れかを選択する。
図7において、縦軸は、バッテリ11の充電残量[%]、横軸は、発電機13による発電の有無を示す。バッテリ11の充電残量(以下、単に「バッテリ残量」と称する。)は、バッテリ11に充電可能な全容量のうち、実際に充電されている容量の割合である。バッテリ残量は、例えば、第一バッテリ11Aの充電残量および第二バッテリ11Bの充電残量の合計値である。発電機13が発電していない状態は、典型的には発電機13に不具合が発生している状態である。
制御部10は、発電機13が発電していない場合、バッテリ残量に応じて第一モードから第三モードの何れかの制御モードを選択する。制御部10は、バッテリ残量が第一閾値B1[%]以下である場合、第一モードを選択する。制御部10は、バッテリ残量が第一閾値B1よりも多く、第二閾値B2[%]以下である場合、第二モードを選択する。制御部10は、バッテリ残量が第二閾値B2よりも多い場合、第三モードを選択する。制御部10は、発電機13が発電している場合、第四モードを選択する。
このように、制御部10は、バッテリ残量が少ない場合に車両100を速やかに停車させることで安全を確保する。制御部10は、バッテリ残量にある程度の余裕がある場合、進路変更を伴う車両100の待避操作を行って車両100を停車させる。その結果、より安全性が高い場所に車両100を停車させることができる。制御部10は、ドライバに運転権限を委譲できる程度のバッテリ残量がある場合、自動運転を継続しつつ、ドライバに対してドライバによる運転操作を依頼する。これにより、そのまま車両100を走行させ続けるか否かをドライバの判断に委ねることができる。本実施形態の車両制御システム1は、バッテリ11の充電残量に応じた非常時用の制御モードを実行することで、信頼性の向上を図ることができる。
制御部10は、自動運転装置40のうちどの装置において不具合が発生したかに応じて、非常時用の制御モードに移行するか否かを決定してもよい。制御部10は、例えば、発電機13、バッテリ11、および電力供給線2を含む電源系に不具合が発生した場合に非常時用の制御モードを実行するように構成される。電源系の故障には、バッテリ11の故障、発電機13の故障、電源回路のショート・地絡が含まれる。制御部10は、電源系またはアクチュエータ群に不具合が発生した場合に非常時用の制御モードを実行するように構成されてもよい。アクチュエータ群は、例えば、ブレーキアクチュエータ41a、操舵アクチュエータ42a、およびアクセルアクチュエータ42cを含む。
制御部10は、電源系、アクチュエータ群、またはセンサ42bの少なくとも一つに不具合が発生した場合に非常時用の制御モードを実行するように構成されてもよい。制御部10は、電源系または第一装置41に不具合が発生した場合に非常時用の制御モードを実行するように構成されてもよい。制御部10は、電源系または第二装置42に不具合が発生した場合に非常時用の制御モードを実行するように構成されてもよい。
なお、第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44は、冗長構成を有していることが好ましい。例えば、アクチュエータ群やセンサ42bには、それぞれバックアップ装置が設けられていてもよい。例えば、ブレーキアクチュエータ41aに不具合が発生した場合、制御部10は、バックアップ用のブレーキアクチュエータを用いて車両100を制動する。
以上説明したように、本実施形態に係る車両制御システム1は、制御部10と、電力供給線2と、を有する。制御部10は、車両100に搭載されたアクチュエータを制御して車両100を自動運転させる。自動運転において制御部10が制御するアクチュエータは、例えば、ブレーキアクチュエータ41a、操舵アクチュエータ42a、およびアクセルアクチュエータ42cを含む。電力供給線2は、自動運転装置40を互いに電気的に接続する。自動運転装置40は、バッテリ11、発電機13、および上記アクチュエータを含む。
制御部10は、自動運転装置40に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードのうちバッテリ11の充電残量に応じた制御モードを実行する。本実施形態の制御部10は、バッテリ11の充電残量に応じて第一モード、第二モード、および第三モードの何れかを実行する。本実施形態の車両制御システム1は、バッテリ11の充電残量に応じて実行すべき制御モードを選択する。よって、本実施形態の車両制御システム1は、電力量の不足を未然に抑制して適切な制御モードを実行することができる。その結果、本実施形態の車両制御システム1は、信頼性の向上を図ることができる。
本実施形態の自動運転装置40は、バッテリ11を充電する発電機13を含む。制御部10が非常時用の制御モードを実行するのは、発電機13に不具合が発生した場合である。発電機13に不具合が発生してバッテリ11の充電がなされない場合には、車両100において電力量の不足が発生しやすい。本実施形態の車両制御システム1は、バッテリ11の充電残量に応じて制御モードを選択することで、電力量の不足を未然に抑制して適切な制御モードを実行することができる。
本実施形態の非常時用の複数の制御モードは、車両100を速やかに停車させる第一モードを含む。制御部10が第一モードを選択するときのバッテリ11の蓄電残量は、非常時用の複数の制御モードのうち第一モード以外の制御モードを選択するときの充電残量よりも少ない。例えば、第二モードおよび第三モードが選択されるときのバッテリ残量と比較して、第一モードが選択されるときのバッテリ残量は小さな値である。本実施形態の車両制御システム1は、バッテリ残量がわずかである場合に速やかに車両100を停車させることで、使用可能な電力量に応じた適切な対応を行うことができる。
本実施形態の非常時用の複数の制御モードは、車両100の進路変更を伴う待避操作を行って車両100を停車させる第二モードを含む。制御部10が第二モードを選択するときのバッテリ残量は、第一モードを選択するときのバッテリ残量よりも多い。制御部10は、バッテリ残量に多少の余裕がある場合に待避操作を行ってから車両100を停車させることで、安全性の向上を図ることができる。
本実施形態の非常時用の複数の制御モードは、車両100の自動運転を継続しつつドライバに車両100の運転操作を受け渡す第三モードを含む。制御部10が第三モードを選択するときのバッテリ残量は、第二モードを選択するときのバッテリ残量よりも多い。ハンドオーバーが可能な程度のバッテリ残量がある場合にドライバに車両100の運転操作を受け渡すことで、ドライバの意図に沿った対応が可能となる。
[第2実施形態]
図8および図9を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図8は、第2実施形態に係る電力供給のブロック図、図9は、第2実施形態の第一モードにおける電力供給を説明する図である。第2実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、例えば、各装置41,42,43,44に対する供給線が並列に接続されている点である。
図8および図9を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図8は、第2実施形態に係る電力供給のブロック図、図9は、第2実施形態の第一モードにおける電力供給を説明する図である。第2実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、例えば、各装置41,42,43,44に対する供給線が並列に接続されている点である。
図8に示すように、第2実施形態に係る電力供給線2は、第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dを有する。第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dは、一つの切替手段25に接続されている。第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dは、互いに電気的に独立している。
切替手段25は、バッテリ11と、第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dと、の間に介在している。切替手段25は、バッテリ11から第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対する電力供給を制御する。
切替手段25は、第一装置41を構成する装置(ブレーキアクチュエータ41a、ハザードランプ41b、ホーン41c)に対応するリレー21a,21b,21cを有する。また、切替手段25は、第二装置42を構成する装置(操舵アクチュエータ42a、センサ42b、アクセルアクチュエータ42c)に対応するリレー22a,22b,22cを有する。また、切替手段25は、第三装置43を構成する装置(ヘッドランプ43a、ワイパー43b、メータ43c)に対応するリレー23a,23b,23cを有する。また、切替手段25は、第四装置44を構成する装置(監視装置44a)に対応するリレー24aを有する。
制御部10は、通信線3を介して切替手段25および自動運転装置40と接続されている。制御部10は、上記第1実施形態の制御部10と同様に、自動運転モードにおいて自動運転装置40に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードの何れかを実行する。
制御部10は、第一モードを実行する場合、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段25を制御する。具体的には、制御部10は、第一装置41に対してバッテリ11から電力を供給し、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対する電力供給を停止するように切替手段25を制御する。切替手段25は、制御部10の指令に応じて、図9に示すように、第一装置41に対応するリレー21a,21b,21cを接続状態とする。また、切替手段25は、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対応するリレー22a,22b,22c,23a,23b,23c,24aを遮断状態とする。
制御部10は、第二モードを実行する場合、第一装置41および第二装置42に対してバッテリ11の電力を供給し、かつ第三装置43および第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段25を制御する。切替手段25は、制御部10の指令に応じて、第一装置41および第二装置42に対応するリレー21a,21b,21c,22a,22b,22cを接続状態とする。一方、切替手段25は、第三装置43および第四装置44に対応するリレー23a,23b,23c,24aを遮断状態とする。
制御部10は、第三モードを実行する場合、第一装置41、第二装置42、および第三装置43に対してバッテリ11の電力を供給し、かつ第四装置44に対する電力供給を規制するように切替手段25を制御する。切替手段25は、制御部10の指令に応じて、第一装置41、第二装置42、および第三装置43に対応するリレー21a,21b,21c,22a,22b,22c,23a,23b,23cを接続状態とする。一方、切替手段25は、第四装置44に対応するリレー24aを遮断状態とする。
制御部10は、第四モードを実行する場合、第一装置41、第二装置42、第三装置43、および第四装置44に対してバッテリ11から電力を供給するように切替手段25を制御する。切替手段25は、制御部10の指令に応じて、自動運転装置40に対応する全てのリレー21a,21b,21c,22a,22b,22c,23a,23b,23c,24aを接続状態とする。
制御部10は、バッテリ11の状態等に応じて、自動運転装置40に対して電力を供給する電力源を切り替えてもよい。制御部10は、例えば、第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bの何れにも不具合が生じていない場合、第一バッテリ11Aを電力源として自動運転装置40に対して電力を供給する。制御部10は、第一バッテリ11Aに不具合が発生した場合、自動運転装置40に対する電力源を第一バッテリ11Aから第二バッテリ11Bに切り替える。制御部10は、第一バッテリ11Aの充電残量が低下した場合に、自動運転装置40に対する電力源を第一バッテリ11Aから第二バッテリ11Bに切り替えてもよい。
[第3実施形態]
図10を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記第1実施形態および第2実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図10は、第3実施形態に係る電力供給のブロック図である。第3実施形態において、上記第2実施形態と異なる点は、例えば、電力供給線2が冗長構成を有する点である。
図10を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記第1実施形態および第2実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図10は、第3実施形態に係る電力供給のブロック図である。第3実施形態において、上記第2実施形態と異なる点は、例えば、電力供給線2が冗長構成を有する点である。
図10に示すように、電力供給線2は、第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dに加えて、第五供給線2E、第六供給線2F、第七供給線2G、および第八供給線2Hを有する。第五供給線2E、第六供給線2F、第七供給線2G、および第八供給線2Hは、バックアップ用の供給線である。具体的には、第五供給線2Eは、第一供給線2Aをバックアップする。第六供給線2Fは、第二供給線2Bをバックアップする。第七供給線2Gは、第三供給線2Cをバックアップする。第八供給線2Hは、第四供給線2Dをバックアップする。
第一供給線2A、第二供給線2B、第三供給線2C、および第四供給線2Dは、切替手段25を介して第一バッテリ11Aと接続されている。第五供給線2E、第六供給線2F、第七供給線2G、および第八供給線2Hは、切替手段26を介して第二バッテリ11Bと接続されている。つまり、第一バッテリ11Aから自動運転装置40への電力供給系統と、第二バッテリ11Bから自動運転装置40への電力供給系統とが並列に設けられている。言い換えるならば、電力供給線2は、供給線2A,2B,2C,2Dおよび切替手段25を含む第一系統2Xと、供給線2E,2F,2G,2Hおよび切替手段26を含む第二系統2Yとが互いに独立している。
第一供給線2Aおよび第五供給線2Eは、第一装置41に対して接続されている。第二供給線2Bおよび第六供給線2Fは、第二装置42に対して接続されている。第三供給線2Cおよび第七供給線2Gは、第三装置43に対して接続されている。第四供給線2Dおよび第八供給線2Hは、第四装置44に対して接続されている。
制御部10は、例えば、第一系統2Xおよび第二系統2Yの何れにも不具合が発生していない場合、第一系統2Xによって自動運転装置40への電力供給を行う。一方、制御部10は、第一系統2Xに不具合が発生している場合、第二系統2Yによって自動運転装置40への電力供給を行う。
なお、制御部10は、バッテリ11の状態等に応じて、自動運転装置40に対して電力を供給する系統を切り替えてもよい。制御部10は、例えば、第一バッテリ11Aおよび第二バッテリ11Bの何れにも不具合が生じていない場合、第一系統2Xによって第一バッテリ11Aから自動運転装置40に対して電力を供給する。制御部10は、第一バッテリ11Aに不具合が発生した場合、自動運転装置40に対して電力を供給する系統を第一系統2Xから第二系統2Yに切り替える。制御部10は、第一バッテリ11Aの充電残量が低下した場合に、自動運転装置40に対して電力を供給する系統を第一系統2Xから第二系統2Yに切り替えてもよい。
[実施形態の変形例]
上記第1実施形態から第3実施形態の変形例について説明する。自動運転装置40の不具合には、自動運転装置40の故障以外に、性能限界、ミスユース、セキュリティ侵害等が含まれる。制御部10は、ドライバに異常が発生した場合に、非常時用の複数の制御モードを実行してもよい。制御部10は、ドライバへのハンドオーバーが困難、あるいはハンドオーバーが不可能である場合、第一モードまたは第二モードを実行してもよい。
上記第1実施形態から第3実施形態の変形例について説明する。自動運転装置40の不具合には、自動運転装置40の故障以外に、性能限界、ミスユース、セキュリティ侵害等が含まれる。制御部10は、ドライバに異常が発生した場合に、非常時用の複数の制御モードを実行してもよい。制御部10は、ドライバへのハンドオーバーが困難、あるいはハンドオーバーが不可能である場合、第一モードまたは第二モードを実行してもよい。
制御部10において、自動運転を行うECUと、電力供給線2を制御するECUとが別であってもよい。例えば、制御部10は、電力供給線2を制御するECUとして、電源ECUを含んでもよい。制御部10は、ADAS(先進運転支援システム)のECU等を含んでもよい。
蓄電部は、バッテリ11には限定されない。蓄電部は、例えば、キャパシタ等であってもよい。非常時用の複数の制御モードの個数や内容は、実施形態において例示した個数や内容には限定されない。
上記の各実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 車両制御システム
2 電力供給線
2A 第一供給線
2B 第二供給線
2C 第三供給線
2D 第四供給線
2E 第五供給線
2F 第六供給線
2G 第七供給線
2H 第八供給線
2X 第一系統
2Y 第二系統
3 通信線
5 メイン通信線
6 バックアップ通信線
10 制御部
11 バッテリ
11A 第一バッテリ
11B 第二バッテリ
13 発電機
20 切替手段
21 第一の切替手段
22 第二の切替手段
23 第三の切替手段
24 第四の切替手段
25,26 切替手段
31 マルチメディア機器
32 通信機
40 自動運転装置
41 第一装置
41a ブレーキアクチュエータ
41b ハザードランプ
41c ホーン
42 第二装置
42a 操舵アクチュエータ
42b センサ
42c アクセルアクチュエータ
43 第三装置
43a ヘッドランプ
43b ワイパー
43c メータ
44 第四装置
44a 監視装置
51 自動運転系通信バス
52 セントラルゲートウエイ
53 ボデー系通信バス
54 パワートレーン系通信バス
55 マルチメディア系通信バス
56 外部接続系通信バス
61 第一通信線
61a ボデー系通信線
61b パワートレーン系通信線
62 第二通信線
63 第三通信線
64 第四通信線
100 車両
2 電力供給線
2A 第一供給線
2B 第二供給線
2C 第三供給線
2D 第四供給線
2E 第五供給線
2F 第六供給線
2G 第七供給線
2H 第八供給線
2X 第一系統
2Y 第二系統
3 通信線
5 メイン通信線
6 バックアップ通信線
10 制御部
11 バッテリ
11A 第一バッテリ
11B 第二バッテリ
13 発電機
20 切替手段
21 第一の切替手段
22 第二の切替手段
23 第三の切替手段
24 第四の切替手段
25,26 切替手段
31 マルチメディア機器
32 通信機
40 自動運転装置
41 第一装置
41a ブレーキアクチュエータ
41b ハザードランプ
41c ホーン
42 第二装置
42a 操舵アクチュエータ
42b センサ
42c アクセルアクチュエータ
43 第三装置
43a ヘッドランプ
43b ワイパー
43c メータ
44 第四装置
44a 監視装置
51 自動運転系通信バス
52 セントラルゲートウエイ
53 ボデー系通信バス
54 パワートレーン系通信バス
55 マルチメディア系通信バス
56 外部接続系通信バス
61 第一通信線
61a ボデー系通信線
61b パワートレーン系通信線
62 第二通信線
63 第三通信線
64 第四通信線
100 車両
Claims (5)
- 車両に搭載されたアクチュエータを制御して前記車両を自動運転させる制御部と、
蓄電部および前記アクチュエータを含む前記自動運転に用いる装置を互いに電気的に接続する電力供給線と、
を備え、
前記制御部は、前記自動運転に用いる装置に不具合が発生した場合、非常時用の複数の制御モードのうち前記蓄電部の充電残量に応じた制御モードを実行する
ことを特徴とする車両制御システム。 - 前記自動運転に用いる装置は、前記蓄電部を充電する発電機を含み、
前記制御部が前記非常時用の制御モードを実行するのは、前記発電機に不具合が発生した場合である
請求項1に記載の車両制御システム。 - 前記非常時用の複数の制御モードは、前記車両を速やかに停車させる第一モードを含み、
前記制御部が前記第一モードを選択するときの前記蓄電部の充電残量は、前記非常時用の複数の制御モードのうち前記第一モード以外の制御モードを選択するときの充電残量よりも少ない
請求項1または2に記載の車両制御システム。 - 前記非常時用の複数の制御モードは、前記車両の進路変更を伴う待避操作を行って前記車両を停車させる第二モードを含み、
前記制御部が前記第二モードを選択するときの前記蓄電部の充電残量は、前記第一モードを選択するときの前記蓄電部の充電残量よりも多い
請求項3に記載の車両制御システム。 - 前記非常時用の複数の制御モードは、前記車両の自動運転を継続しつつドライバに前記車両の運転操作を受け渡す第三モードを含み、
前記制御部が前記第三モードを選択するときの前記蓄電部の充電残量は、前記第二モードを選択するときの前記蓄電部の充電残量よりも多い
請求項4に記載の車両制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018084040A JP2019189020A (ja) | 2018-04-25 | 2018-04-25 | 車両制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018084040A JP2019189020A (ja) | 2018-04-25 | 2018-04-25 | 車両制御システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019189020A true JP2019189020A (ja) | 2019-10-31 |
Family
ID=68388260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018084040A Abandoned JP2019189020A (ja) | 2018-04-25 | 2018-04-25 | 車両制御システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019189020A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111619576A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-09-04 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种控制方法、装置、设备及存储介质 |
JP2021090246A (ja) * | 2019-12-02 | 2021-06-10 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用電源装置、リモート走行システム |
CN113787930A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-12-14 | 天津港第二集装箱码头有限公司 | 一种顺岸式自动化码头智能充电系统及充电管控方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09161196A (ja) * | 1995-12-05 | 1997-06-20 | Toyota Motor Corp | 車両の自動運転制御装置 |
CN105197012A (zh) * | 2015-10-10 | 2015-12-30 | 广东轻工职业技术学院 | 一种车辆自动控制方法 |
JP2017030518A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社デンソー | 運転支援制御装置 |
WO2017138517A1 (ja) * | 2016-02-12 | 2017-08-17 | 本田技研工業株式会社 | 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム |
JP2017197150A (ja) * | 2016-04-28 | 2017-11-02 | 本田技研工業株式会社 | 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム |
JP2017218013A (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | トヨタ自動車株式会社 | 電源システム |
WO2018051466A1 (ja) * | 2016-09-15 | 2018-03-22 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御方法及び車両の制御装置 |
-
2018
- 2018-04-25 JP JP2018084040A patent/JP2019189020A/ja not_active Abandoned
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09161196A (ja) * | 1995-12-05 | 1997-06-20 | Toyota Motor Corp | 車両の自動運転制御装置 |
JP2017030518A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 株式会社デンソー | 運転支援制御装置 |
CN105197012A (zh) * | 2015-10-10 | 2015-12-30 | 广东轻工职业技术学院 | 一种车辆自动控制方法 |
WO2017138517A1 (ja) * | 2016-02-12 | 2017-08-17 | 本田技研工業株式会社 | 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム |
JP2017197150A (ja) * | 2016-04-28 | 2017-11-02 | 本田技研工業株式会社 | 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム |
JP2017218013A (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | トヨタ自動車株式会社 | 電源システム |
WO2018051466A1 (ja) * | 2016-09-15 | 2018-03-22 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御方法及び車両の制御装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021090246A (ja) * | 2019-12-02 | 2021-06-10 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用電源装置、リモート走行システム |
JP7247871B2 (ja) | 2019-12-02 | 2023-03-29 | トヨタ自動車株式会社 | リモート走行システム |
CN111619576A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-09-04 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种控制方法、装置、设备及存储介质 |
CN111619576B (zh) * | 2020-06-03 | 2021-06-25 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种控制方法、装置、设备及存储介质 |
CN113787930A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-12-14 | 天津港第二集装箱码头有限公司 | 一种顺岸式自动化码头智能充电系统及充电管控方法 |
CN113787930B (zh) * | 2021-08-24 | 2024-05-28 | 天津港第二集装箱码头有限公司 | 一种顺岸式自动化码头智能充电系统及充电管控方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107482761B (zh) | 电源系统 | |
CN112141106B (zh) | 用于控制自主车辆制动的设备 | |
KR20230113502A (ko) | 정보 처리 장치 | |
US10407003B2 (en) | Short-circuit protection for vehicle redundant power architecture | |
CN110494333A (zh) | 用于电动驻车制动器的机动车辆控制单元 | |
US11285943B2 (en) | Vehicle control system and control method | |
JP6343933B2 (ja) | 車両用制御装置 | |
JP2017206162A (ja) | 車両制御システム | |
CN112823117B (zh) | 挂车制动控制器、用于该挂车制动控制器的方法和软件及具有该挂车制动控制器的挂车车辆 | |
US10730391B2 (en) | Control of redundant power architecture for a vehicle | |
US9266518B2 (en) | Component control system for a vehicle | |
JP2005348583A (ja) | 電動車両の制御装置 | |
CN113291317B (zh) | 车辆控制装置以及车辆控制方法 | |
JP2019189020A (ja) | 車両制御システム | |
JP7051221B2 (ja) | 車両制御システム | |
CN113183964B (zh) | 车辆控制装置、车辆、以及车辆控制方法 | |
CN104080641A (zh) | 车速控制装置和搭载了该车速控制装置的车辆 | |
JP2008168754A (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
CN114641405A (zh) | 借助电驱动器制动商用车的方法和设备 | |
US9340209B2 (en) | High-voltage system control device for vehicle | |
CN113544005B (zh) | 电动机控制装置及电动机控制方法 | |
JP7181101B2 (ja) | 車両用制御装置 | |
KR20110050627A (ko) | 하이브리드 구동 장치를 구비한 차량의 작동 방법 및 장치 | |
JP2007306749A (ja) | 電気自動車の電力供給制御装置 | |
US11535272B2 (en) | Vehicle system for autonomous control in response to abnormality |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210318 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220208 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20220316 |