JP2019188847A - シェアリングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】シェア対象物の操作時の利便性確保を可能にしたシェアリングシステムを提供する。【解決手段】シェアリングシステム21は、携帯端末23とシェアリング装置24との間で鍵認証Dkによるユーザ認証を実行させ、この認証が成立すればシェアリング装置24が認証完了状態(キー機能オン)に移行させる。シェアリング装置24は、車両1のシートベルトに取り付けられ、ユーザ乗車前、室外送信機16aの通信エリア内に位置し、運転開始直前、室内送信機16bの通信エリア内に位置する。室外送信機16aの通信エリア内において、認証完了状態に移行したシェアリング装置24との間で室外スマート照合が成立すれば、車両ドア13の施解錠が許可又は実行される。また、室内送信機16bの通信エリア内において、認証完了状態に移行したシェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立すれば、車両電源の遷移操作が許可される。【選択図】図1
Description
本発明は、シェア対象物を複数人の間で使用可能にするシェアリングシステムに関する。
従来、1つのシェア対象物を複数人で共通使用するシェアリングシステムとして、1台の車両(シェア車両)を複数人の間で使用するカーシェアリングシステムが周知である(特許文献1,2等参照)。この種のカーシェアリングシステムでは、例えばカーシェア使用の登録を予め行っておき、例えば携帯端末(高機能携帯電話等)で車両予約を行った上で、予約時間内において車両の使用が許可される。
ところで、車両に搭載された電子キーシステムには、例えばスマート乗降機能やワンプッシュエンジンスタート機能などがある。スマート乗降機能は、室外に位置する電子キーとID照合(スマート照合)が成立していれば、車外ドアハンドルにタッチするのみで車両ドアが解錠され、車外ドアハンドルのロックボタンを操作するのみで車両ドアが施錠される機能である。また、ワンプッシュエンジンスタート機能は、室内に位置する電子キーとID照合(スマート照合)が成立していれば、ブレーキペダルを踏み込みながら運転席のエンジンスイッチを操作するのみでエンジンが始動する機能である。カーシェアリングシステムでも、このような機能を設けて、ユーザの利便性を確保したいニーズがあった。
本発明の目的は、シェア対象物の操作時の利便性確保を可能にしたシェアリングシステムを提供することにある。
前記問題点を解決するシェアリングシステムは、シェア対象物の使用時に必要な鍵情報を取り込んだ携帯端末で当該シェア対象物を作動させる場合に、シェア対象物側に設けられたシェアリング装置と前記携帯端末とで認証を実行させ、当該認証が成立すれば、前記シェアリング装置の作動が可能となる構成であって、前記シェア対象物には、ユーザが当該シェア対象物の室外にいる場合と室内で当該シェア対象物を操作する場合とで各々位置が切り替わる物品が設けられ、当該物品に前記シェアリング装置が配置されている。
本構成によれば、例えばシェアリング装置が電子キーシステムを通じた照合で照合が成立となった場合に、シェアリング装置がどの位置をとるかに応じて、シェア対象物の作動を切り替えることが可能となる。これにより、シェアリング装置が電子キーシステムで照合が成立した場合に、シェアリング装置の位置に応じた適切な作動をシェア対象物にとらせることが可能となる。よって、シェア対象物の操作時の利便性を確保することが可能となる。
前記シェアリングシステムにおいて、前記携帯端末は、前記シェアリング装置との間で認証される鍵情報として、一度のみ使用可能なワンタイムキーが付与されることにより、前記シェア対象物が操作可能となることが好ましい。この構成によれば、鍵情報が不正に使用されてシェア対象物が操作されてしまう状況が生じ難くなるので、セキュリティ性を確保するのに有利となる。
前記シェアリングシステムにおいて、前記シェア対象物は、車両であり、前記物品は、前記車両のシートベルトであることが好ましい。この構成によれば、車両のシートベルトを利用して、乗車前と運転開始直前とで、シェアリング装置の位置を的確に切り替えることが可能となる。
前記シェアリングシステムにおいて、前記シェアリング装置は、前記携帯端末との間の認証が成立した場合、電子キーシステムによる無線を通じた照合が可能となり、当該照合が成立した場合に、前記シェア対象物の作動を許可又は実行に移行させることが好ましい。この場合、シェアリング装置を電子キーシステムの要素に有線接続せずに済むので、シェアリング装置の配置自由度を確保することが可能となる。
前記シェアリングシステムにおいて、電子キーシステムは、室外に電波送信が可能な室外送信機の通信エリア内で前記シェアリング装置との照合が成立すれば、室外からの前記シェア対象物の操作を許可又は実行し、室内に電波送信が可能な室内送信機の通信エリア内で前記シェアリング装置との照合が成立すれば、室内においての操作を契機とする前記シェア対象物の作動を許可又は実行し、前記シェアリング装置は、ユーザが前記シェア対象物の室外にいる場合に前記室外送信機の通信エリア内に位置し、ユーザが前記シェア対象物の室内にいる場合に前記室内送信機の通信エリア内に位置するように、配置位置が切り替わることが好ましい。この構成によれば、室外送信機の通信エリア内でシェアリング装置が電子キーシステムにより照合成立した場合、これを室外における照合成立と判断することが可能となる。また、室内送信機の通信エリア内でシェアリング装置が電子キーシステムにより照合成立した場合、これを室内における照合成立と判断することが可能となる。このように、シェアリング装置が電子キーシステムにより照合成立した場合に、それを室外によるものか或いは室内によるものかを切り分けることが可能となる。
本発明によれば、シェア対象物の操作時の利便性を確保することができる。
以下、シェアリングシステムの一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、電子キー2との無線によりID照合を行って車載機器3の作動を実行又は許可する電子キーシステム4を備える。電子キーシステム4は、車両1からの通信を契機に狭域無線によりID照合(スマート照合)を実行するキー操作フリーシステムである。キー操作フリーシステムは、電子キー2を直に操作することなく自動でID照合が行われるものである。車載機器3は、例えばドアロック装置5やエンジン6などがある。
図1に示すように、車両1は、電子キー2との無線によりID照合を行って車載機器3の作動を実行又は許可する電子キーシステム4を備える。電子キーシステム4は、車両1からの通信を契機に狭域無線によりID照合(スマート照合)を実行するキー操作フリーシステムである。キー操作フリーシステムは、電子キー2を直に操作することなく自動でID照合が行われるものである。車載機器3は、例えばドアロック装置5やエンジン6などがある。
車両1は、ID照合を行う照合ECU(Electronic Control Unit)9と、車載電装品の電源を管理するボディECU10と、エンジン6を制御するエンジンECU11とを備える。これらECUは、車内の通信線12を介して電気接続されている。通信線12は、例えばCAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)である。照合ECU9及び電子キー2の各メモリ(図示略)には、車両1に登録された電子キー2の電子キーIDと、ID照合の認証時に使用するキー固有鍵とが登録されている。ボディECU10は、車両ドア13の施解錠を切り替えるドアロック装置5を制御する。
車両1は、車両1において電波を送信する電波送信機16と、車両1において電波を受信する電波受信機17とを備える。電波送信機16は、例えば室外に電波を送信する室外送信機16aと、室内に電波を送信する室内送信機16bとを備える。電波送信機16は、LF(Low Frequency)帯の電波を送信する。電波受信機17は、UHF(Ultra High Frequency)帯の電波を受信する。電子キーシステム4は、LF−UHFの双方向通信により電子キー2と通信する。
電子キー2を起動させるウェイク信号が電波送信機16からLF送信されているとき、電子キー2は、ウェイク信号の通信エリアに進入して受信すると、待機状態から起動し、照合ECU9とID照合(スマート照合)を実行する。スマート照合には、例えば電子キーIDの正否を確認する電子キーID照合や、暗号鍵(キー固有鍵)を用いたチャレンジレスポンス認証などが含まれる。照合ECU9は、室外送信機16aの通信エリアEaに進入した電子キー2とID照合(室外スマート照合)が成立することを確認すると、ボディECU10による車両ドア13の施解錠を許可又は実行する。
照合ECU9は、室内送信機16bの通信エリアEbに進入した電子キー2とID照合(室内スマート照合)が成立することを確認すると、エンジンスイッチ18による電源遷移操作を許可する。これにより、例えばブレーキペダルを踏み込んだ状態でエンジンスイッチ18が操作されると、エンジン6が始動される。
車両1は、1台の車両1(シェア対象物19)を複数人で共用するシェアリングシステム21を備える。本例のシェアリングシステム21は、暗号化された鍵情報Dkを外部(本例はサーバ22)から携帯端末23に登録し、車両1に設けたシェアリング装置24との間で鍵情報Dkの認証の認証を実行し、その認証結果を車両1の操作可否の1条件とするものである。鍵情報Dkは、例えば1度のみ使用が許可されたワンタイムキー(ワンタイムパスワード)であることが好ましい。
携帯端末23は、携帯端末23の作動を制御する端末制御部27と、携帯端末23においてネットワーク通信を行うネットワーク通信モジュール28と、携帯端末23において近距離無線通信を行う近距離無線モジュール29と、データ書き替えが可能なメモリ30とを備える。携帯端末23は、サーバ22からネットワーク通信を通じて鍵情報Dkを取得した場合、この鍵情報Dkをメモリ30に書き込み保存する。近距離無線通信は、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)であることが好ましい。
携帯端末23は、携帯端末23においてシェアリングシステム21の作動を管理するユーザインターフェースアプリケーション31を備える。ユーザインターフェースアプリケーション31は、例えばサーバ22からダウンロードされるなどして、端末制御部27に設けられる。ユーザインターフェースアプリケーション31は、例えば車両1の予約手続き、ユーザ認証、車両操作、操作権限の付与、操作権限の返却など、種々の処理を実行する。
シェアリング装置24は、車両1の電子キーシステム4のハードから独立し、車両1に別途取り付けられる。シェアリング装置24は、例えば車両使用の予約時間内のときのみ有効になる電子キーの位置付けである。シェアリング装置24は、車両1のバッテリ+Bから電源が供給されている。
シェアリング装置24は、シェアリング装置24の作動を制御するコントローラ34と、シェアリング装置24においてスマート通信を行うスマート通信ブロック35と、シェアリング装置24において近距離無線通信を行う近距離無線モジュール36と、データ書き替え可能なメモリ37と、シェアリング装置24において日時を管理するタイマ部38とを備える。コントローラ34は、携帯端末23から近距離無線を通じて鍵情報Dkを受信した場合に、メモリ37内の暗号鍵(シェアリング装置固有鍵)によって鍵情報Dkを正しく復号できるか否かを確認することにより、携帯端末23の正否を判定する。タイマ部38は、例えばソフトタイマからなる。シェアリング装置24は、自らに登録されたシェアリング装置IDが車両ID(車体番号)と紐付けされることにより、車両1と一対一の関係をとる。
図2に示すように、ステップ101において、携帯端末23で車両使用の予約をするにあたり、携帯端末23は、サーバ22とネットワーク通信を通じてユーザ認証を実行する。本例のユーザ認証では、例えばログイン(ユーザID及びパスワードの認証)と、車両予約手続きとが実施される。車両予約手続きでは、例えば使用車両や日時等が入力される。ユーザID及びパスワードは、携帯端末23に入力され、ネットワーク通信を通じてサーバ22に送信される。サーバ22は、携帯端末23からユーザID及びパスワードを入力すると、これらを認証し、認証が成立すれば処理を継続し、認証が不成立であれば処理を強制終了する。
ステップ102において、サーバ22は、ユーザ認証が成立した場合、鍵情報Dkを生成し、これを携帯端末23に送信する。本例の場合、サーバ22は、例えば予約車両に搭載されたシェアリング装置24の暗号鍵(例えばシェアリング装置固有鍵)を使用して、鍵情報Dkを生成する。本例の鍵情報Dkは、例えば「予約日時」、「端末ID」、「ユーザ認証鍵」などを平文とし、所定の暗号鍵(例えば、シェアリング装置固有鍵等)を暗号化鍵として、これらを暗号式(暗号アルゴリズム)に通すことにより生成された暗号文からなる。端末IDは、携帯端末23の固有IDである。ユーザ認証鍵は、例えば携帯端末23で車両操作を行うときに、携帯端末23及びシェアリング装置24の間の暗号通信で使用される鍵の一種である。
ステップ103において、携帯端末23は、予約車両の使用開始時、自身に登録されている鍵情報Dkを近距離無線通信によって送信する。鍵情報Dkは、例えばBLE(Bluetooth Low Energy)を通じてシェアリング装置24に送信される。
ステップ104において、シェアリング装置24は、携帯端末23から鍵情報Dkを受信すると、鍵情報Dkの認証作業を実行する。本例の場合、シェアリング装置24は、暗号鍵(例えばシェアリング装置固有鍵等)を用いて鍵情報Dkを復号し、この復号が成功したか否かを確認する。このとき、鍵情報Dkの復号が成功すれば、携帯端末23から受信した鍵情報Dkが正しいとして、認証を成功とする。シェアリング装置24は、鍵情報Dkの認証が成功すれば、鍵情報Dkに含まれていた「予約日時」、「端末ID」、「ユーザ認証鍵」を取得することができる。
シェアリング装置24は、鍵情報Dkの認証が成立すれば、鍵情報Dkの「認証完了状態」に移行し、シェアリング装置24を電子キー2として作動させる機能(キー機能)が有効(キー機能がオン)となる。よって、シェアリング装置24は、認証完了状態となった場合、電子キーシステム4を通じたスマート通信(スマート機能)が実行可能となる。また、シェアリング装置24は、鍵情報Dkの認証が成立した場合、鍵情報Dkやユーザ認証鍵をメモリ37に書き込み保存する。一方、シェアリング装置24は、鍵情報Dkの認証が不成立であれば、鍵情報Dkが正しくないとして、認証を失敗とし、BLE通信の接続を切断する。
シェアリング装置24は、鍵情報Dkの認証が成立した場合、この認証において取得したユーザ認証鍵を近距離無線通信により携帯端末23に通知する。携帯端末23は、シェアリング装置24からユーザ認証鍵を受信すると、これをメモリ30に登録する。以上により、携帯端末23及びシェアリング装置24の両方にユーザ認証鍵が登録される。
図3に示すように、室外送信機16aは、例えば車体のピラー(Bピラー等)に配置されることにより、車体の右側寄りの位置にLF電波の通信エリアEaを形成する。本例の場合、室外送信機16aの通信エリアEaは、ピラーを中心として室内外の両方の領域に亘るエリアをとるように形成されている。室内送信機16bは、例えば車体中央前方寄りの位置に配置されることにより、室内前部の位置にLF電波の通信エリアEbを形成する。本例の場合、室内送信機16bの通信エリアEbは、車内前部略中央を中心として車内前部全域を覆うエリアをとるように形成されている。
照合ECU9は、スマート照合を実行するにあたって、室外送信機16a及び室内送信機16bのうち、一方から選択的に電波(ウェイク信号)を送信する。照合ECU9は、室外送信機16a(又は室内送信機16b)から電波(ウェイク信号)を送信した場合に、シェアリング装置24が認証完了状態となっていれば電波送信機16の電波にシェアリング装置24が応答する動作をとるので、スマート通信が確立する。
本例の場合、照合ECU9は、室外送信機16aから電波(ウェイク信号)を送信した場合に、シェアリング装置24と通信が確立すると、室外スマート通信が確立したと判断する。そして、照合ECU9は、室外スマート通信に沿ってスマート照合(室外スマート照合)を実行し、室外スマート照合が成立すると、車両ドア13の施解錠を許可又は実行する。
一方、照合ECU9は、室内送信機16bから電波(ウェイク信号)を送信した場合に、シェアリング装置24と通信が確立すると、室内スマート通信が確立したと判断する。そして、照合ECU9は、室内スマート通信に沿ってスマート照合(室内スマート照合)を実行し、室内スマート照合が成立すると、車両電源の遷移操作(例えばエンジン始動操作等)を許可する。
図4に示すように、シェアリング装置24は、ユーザの降車状態と乗車状態とで使用位置が切り替わる物品41に取り付けられている。本例の物品41は、運転席シートのシートベルト42の連結具43である。連結具43は、シートベルト42のバックル44に係止されるタングプレートを含む部品である。連結具43は、ベルト部分45が掛けられた本体部46と、バックル44に挿し込み係止される金具47とを備える。本例のシェアリング装置24は、連結具43の本体部46に埋め込み配置されている。
次に、図5を用いて、本実施形態のシェアリングシステム21の作用及び効果について説明する。
図5(a)に示すように、車両1の駐車時(ドア施錠及びエンジン停止の場合)は、シートベルト42は巻き取られているので、連結具43は、車内においてピラー(車両ドア13)の付近に位置する。すなわち、シェアリング装置24が室外送信機16aの近くに位置する。このため、シートベルト42の連結具43に埋設されたシェアリング装置24は、室外送信機16aの通信エリアEa内に確実に位置する。
図5(a)に示すように、車両1の駐車時(ドア施錠及びエンジン停止の場合)は、シートベルト42は巻き取られているので、連結具43は、車内においてピラー(車両ドア13)の付近に位置する。すなわち、シェアリング装置24が室外送信機16aの近くに位置する。このため、シートベルト42の連結具43に埋設されたシェアリング装置24は、室外送信機16aの通信エリアEa内に確実に位置する。
車両駐車時、照合ECU9は、室外送信機16aからウェイク信号の定期送信を実行する。この状態のとき、携帯端末23とシェアリング装置24との間で近距離無線によりユーザ認証が実行され、ユーザ認証が成立したとする。この場合、シェアリング装置24が認証完了状態、すなわちキー機能のオン状態に移行する。シェアリング装置24は、認証完了状態のとき、室外送信機16aから送信されたウェイク信号を受信すると、これに応答してアック信号を返信する。照合ECU9は、室外送信機16aから送信したウェイク信号に対するアック信号を受信すると、室外スマート照合を実行する。そして、照合ECU9は、シェアリング装置24との間で室外スマート照合が成立すると、車両ドア13の施解錠を許可又は実行する。
従って、車両ドア13の施錠時、認証完了状態のシェアリング装置24と照合ECU9との間で室外スマート照合が成立していれば、ユーザが車外ドアハンドル51をタッチ操作した場合に、車両ドア13が解錠される。一方、車両ドア13の解錠時、認証完了状態のシェアリング装置24と照合ECU9との間で室外スマート照合が成立していれば、ユーザが車外ドアハンドル51のロックボタン51aを操作した場合に、車両ドア13が施錠される。このように、携帯端末23で個別の施解錠操作を行わなくても、車外ドアハンドル51の操作のみで、車両ドア13の施解錠を行うことが可能となる。
図5(b)に示すように、乗車した運転者は、運転開始にあたり、シートベルト42を装着する。この場合、連結具43がバックル44に係止されるので、連結具43は車内前部中央付近に位置する。すなわち、シェアリング装置24が室内送信機16bの近くに位置する。このため、シートベルト42の連結具43に埋設されたシェアリング装置24は、室内送信機16bの通信エリアEb内に確実に位置する。
照合ECU9は、例えばドアカーテシスイッチの検出信号から、ユーザが乗車したことを検出すると、室外送信機16aに代えて、室内送信機16bからウェイク信号の定期送信を実行する。シェアリング装置24は、認証完了状態、すなわちキー機能のオン状態のとき、室内送信機16bから送信されたウェイク信号を受信すると、これに応答してアック信号を返信する。照合ECU9は、室内送信機16bから送信したウェイク信号に対するアック信号を受信すると、室内スマート照合を実行する。そして、照合ECU9は、シェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立すると、車両電源の遷移操作を許可する。
従って、エンジン停止時、認証完了状態のシェアリング装置24と照合ECU9との間で室内スマート照合が成立していれば、ユーザがブレーキペダル(図示略)を踏み込みながらエンジンスイッチ18を操作した場合に、エンジン6が始動する。このように、携帯端末23で個別のエンジン始動操作を行わなくても、ブレーキペダル(図示略)を踏み込みながらエンジンスイッチ18を操作するのみで、エンジン6を始動させることが可能となる。
さて、本例の場合、シェアリング装置24が電子キーシステム4を通じた照合で照合が成立となった場合に、シェアリング装置24がどの位置(室外又は室内)をとるかに応じて、車両1の作動(ドア施解錠又は車両電源遷移)を切り替えることが可能となる。これにより、シェアリング装置24が電子キーシステム4で照合が成立した場合に、シェアリング装置24の位置に応じた適切な作動を車両1にとらせることが可能となる。よって、車両1の操作時の利便性を確保することができる。
携帯端末23は、シェアリング装置24との間で認証される鍵情報Dkとして、一度のみ使用可能なワンタイムキーが付与されることにより、車両1が操作可能となる。よって、鍵情報Dkが不正に使用されて車両1が操作されてしまう状況が生じ難くなるので、セキュリティ性を確保するのに有利となる。
シェア対象物19は、車両1であり、物品41は、車両1のシートベルト42である。よって、車両1のシートベルト42を利用して、乗車前と運転開始直前とで、シェアリング装置24の位置を的確に切り替えることができる。
シェアリング装置24は、携帯端末23との間の認証が成立した場合、電子キーシステム4による無線を通じた照合が可能となり、その照合が成立した場合に、車両1の作動を許可又は実行に移行させる。よって、シェアリング装置24を電子キーシステム4の要素に有線接続せずに済むので、シェアリング装置24の配置自由度を確保することができる。
電子キーシステム4は、室外に電波送信が可能な室外送信機16aの通信エリアEa内でシェアリング装置24との照合(室外スマート照合)が成立すれば、室外からの車両1の操作(ドア施解錠)を許可又は実行する。また、電子キーシステム4は、室内に電波送信が可能な室内送信機16bの通信エリアEb内でシェアリング装置24との照合(室内スマート照合)が成立すれば、室内においての操作を契機とする車両1の作動を許可又は実行する。そして、シェアリング装置24は、ユーザが車両1の室外にいる場合に室外送信機16aの通信エリアEa内に位置し、ユーザが車両1の室内にいる場合に室内送信機16bの通信エリアEb内に位置するように、配置位置が切り替わる。このため、室外送信機16aの通信エリアEa内でシェアリング装置24が電子キーシステム4により照合成立した場合、これを室外における照合成立と判断することができる。また、室内送信機16bの通信エリアEbでシェアリング装置24が電子キーシステム4により照合成立した場合、これを室内における照合成立と判断することができる。このように、シェアリング装置24が電子キーシステム4により照合成立した場合に、それを室外によるものか或いは室内によるものかを切り分けることができる。
また、電波送信機16とシェアリング装置24とを極めて近くに位置させることが可能となる。よって、電波送信機16のLF電波の電波強度を弱くしても、シェアリング装置24に届かせることができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・シェアリング装置24は、例えば電池駆動式としてもよい。この場合、シェアリング装置24の取り扱いがし易くなる。
・シェアリング装置24は、例えば電池駆動式としてもよい。この場合、シェアリング装置24の取り扱いがし易くなる。
・連結具43をバックル44に挿し込んだとき、バックル44側からシェアリング装置24が充電されてもよい。
・室外送信機16aは、車体のピラーに配置されることに限らず、例えば車両ドアの車外ドアハンドルなど、他の箇所に配置されてもよい。
・室外送信機16aは、車体のピラーに配置されることに限らず、例えば車両ドアの車外ドアハンドルなど、他の箇所に配置されてもよい。
・室外送信機16aは、車体右側のみに配置されることに限らず、例えば車体左側やバックドア(トランク)にも配置されてもよい。
・室内送信機16bは、車内に通信エリアEbを形成できれば、どこに配置されてもよい。
・室内送信機16bは、車内に通信エリアEbを形成できれば、どこに配置されてもよい。
・車両ドア13の施錠は、車外ドアハンドルのロックボタン51aの操作を契機とすることに限定されず、例えば車外ドアハンドル51のタッチ操作を契機としてもよい。
・図6に示すように、携帯端末23を遠隔操作することにより、車両1を操作する態様としてもよい。この態様の場合、ステップ201において、携帯端末23は、認証完了状態に移行後、携帯端末23において操作要求ボタン(画面上の表示ボタン)が操作されると、そのボタンに応じた操作要求信号を近距離無線によりシェアリング装置24に送信する。操作要求ボタンは、例えば車両ドア13を解錠するときに操作する解錠要求ボタン、車両ドア13を施錠するときに操作する施錠要求ボタン、エンジン6の始動を車両1に許可させる際に操作するエンジン始動要求ボタンなどがある。操作要求信号は、操作された操作要求ボタンに応じたコマンドを含む信号である。操作要求信号は、例えばユーザ認証鍵によって暗号化されて送信される。
・図6に示すように、携帯端末23を遠隔操作することにより、車両1を操作する態様としてもよい。この態様の場合、ステップ201において、携帯端末23は、認証完了状態に移行後、携帯端末23において操作要求ボタン(画面上の表示ボタン)が操作されると、そのボタンに応じた操作要求信号を近距離無線によりシェアリング装置24に送信する。操作要求ボタンは、例えば車両ドア13を解錠するときに操作する解錠要求ボタン、車両ドア13を施錠するときに操作する施錠要求ボタン、エンジン6の始動を車両1に許可させる際に操作するエンジン始動要求ボタンなどがある。操作要求信号は、操作された操作要求ボタンに応じたコマンドを含む信号である。操作要求信号は、例えばユーザ認証鍵によって暗号化されて送信される。
ステップ202において、シェアリング装置24は、携帯端末23から操作要求信号を受信すると、照合ECU9との間でスマート通信を実行し、携帯端末23から受信した操作要求信号を照合ECU9に通知する。本例の場合、シェアリング装置24は、自身に登録された電子キーID及び暗号鍵を用いたスマート照合を実行し、その照合の過程で、携帯端末23から受信した操作要求信号を照合ECU9に通知する。
ステップ203において、照合ECU9は、シェアリング装置24との間のスマート照合が成立することを確認すると、シェアリング装置24から通知された操作要求信号に応じた作動を実行する。これにより、車両ドア13の施解錠や、エンジン始動操作の許可などが実行される。
・シェアリング装置24の認証完了状態が継続しているのであれば、スマート乗降機能やワンプッシュエンジンスタート機能は何度も実行可能である。
・認証完了状態のシェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立しているとき、連結具43がバックル44に挿し込まれた時点で、車両電源をACCオンに移行させてもよい。また、エンジン稼働中、認証完了状態のシェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立している場合に、連結具43がバックル44から外された時点で、エンジン6を停止させてもよい。
・認証完了状態のシェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立しているとき、連結具43がバックル44に挿し込まれた時点で、車両電源をACCオンに移行させてもよい。また、エンジン稼働中、認証完了状態のシェアリング装置24との間で室内スマート照合が成立している場合に、連結具43がバックル44から外された時点で、エンジン6を停止させてもよい。
・シェアリング装置24の認証完了状態は、携帯端末23とのブルートゥース通信が切断された際、終了(無効)に切り替わってもよい。この場合、ブルートゥース通信を再接続した際、ユーザ認証を再実行する必要がある。
・シェアリングシステム21の制御対象は、車両ドア13の施解錠や、車両1の電源遷移に限定されず、例えば車内のダッシュボードの開閉など、他の対象物を採用してもよい。
・シェアリング装置24が配置される物品41は、シートベルト42に限定されない。要は、ユーザの乗車と運転開始直前とで位置が切り替わるものであればよい。
・シェアリング装置24は、車両1に後付けされるものでもよいし、車両1に予め組み付いているものでもよい。
・シェアリング装置24は、車両1に後付けされるものでもよいし、車両1に予め組み付いているものでもよい。
・シェアリング装置24は、照合ECU9と一体化されて、これらが1つのユニット部品となっていてもよい。
・シェアリング装置24の搭載場所は、特に限定されない。
・シェアリング装置24の搭載場所は、特に限定されない。
・車両1の予約手続きは、携帯端末23で行われることに限らず、他の端末で実行されてもよい。
・携帯端末23及びシェアリング装置24の認証は、鍵情報Dkの認証に限定されず、他の方法に変更可能である。
・携帯端末23及びシェアリング装置24の認証は、鍵情報Dkの認証に限定されず、他の方法に変更可能である。
・近距離無線通信は、ブルートゥース通信に限定されず、他の通信方式に変更可能である。
・鍵情報Dkは、ワンタイムキーに限定されず、使用が制限された情報であればよい。
・鍵情報Dkは、ワンタイムキーに限定されず、使用が制限された情報であればよい。
・鍵情報Dkに含ませる内容は、実施形態以外の態様に変更可能である。
・鍵情報Dkは、サーバ22で生成されることに限定されず、外部であれば、どの場所でもよい。
・鍵情報Dkは、サーバ22で生成されることに限定されず、外部であれば、どの場所でもよい。
・暗号通信に使用する暗号鍵は、例えばシェアリング装置固有鍵、ユーザ認証鍵、キー固有鍵のうち、どの鍵を使用してもよい。例えば、処理の途中で使用する暗号鍵を切り替えれば、通信のセキュリティ性を確保するのに有利となる。また、使用する暗号鍵は、前述した鍵に限定されず、種々のものに変更してもよい。
・各実施形態において、携帯端末23は、高機能携帯電話に限定されず、種々の端末に変更可能である。
・携帯端末23やシェアリング装置24は、ユーザ認証鍵をどのような手順や方式で取得してもよい。
・携帯端末23やシェアリング装置24は、ユーザ認証鍵をどのような手順や方式で取得してもよい。
・シェアリング装置24のキー機能オンへの切り替えは、何を条件としてもよい。
・操作フリーの電子キーシステム4は、車内外に送信機を配置して電子キー2の車内外位置を判定しながらスマート照合を行うシステムに限定されない。例えば、車体の左右にアンテナ(LFアンテナ)を配置し、これらアンテナから送信される電波に対する電子キー2の応答の組み合わせを確認することにより、電子キー2の車内外位置を判定するシステムでもよい。
・操作フリーの電子キーシステム4は、車内外に送信機を配置して電子キー2の車内外位置を判定しながらスマート照合を行うシステムに限定されない。例えば、車体の左右にアンテナ(LFアンテナ)を配置し、これらアンテナから送信される電波に対する電子キー2の応答の組み合わせを確認することにより、電子キー2の車内外位置を判定するシステムでもよい。
・電子キーシステム4に課すID照合は、チャレンジレスポンス認証を含む照合に限定されず、少なくとも電子キーID照合を行うものであればよく、どのような認証や照合を含んでいてもよい。
・電子キーシステム4は、例えば電子キー2からの通信を契機にID照合が実行されるワイヤレスキーシステムとしてもよい。
・電子キー2は、スマートキー(登録商標)に限定されず、ワイヤレスキーとしてもよい。
・電子キー2は、スマートキー(登録商標)に限定されず、ワイヤレスキーとしてもよい。
・照合ECU9及びシェアリング装置24は、無線によって通信する方式に限定されず、例えば有線によって接続されていてもよい。この場合、シェアリング装置24から照合ECU9に各種コマンドが有線を通じて送信される。このようにしても、シェアリング装置24からの指令により、照合ECU9を作動させることができる。
・各実施形態において、シェアリング装置24は、シェア対象物19を作動させるにあたって、電子キーシステムを利用する構成をとることに限定されない。この場合、シェアリング装置24は、シェア対象物19の作動を制御するコントローラ(CPU)に指令を直に送り、シェア対象物19を作動させる。なお、この構成の場合、シェアリング装置24のキー機能を省略できる。
・シェアリングシステム21は、車両1に適用されることに限らず、例えば住宅(シェアリングハウス)、共用宅配ボックス、コインパーキングなど、他の装置や機器に適用してもよい。よって、シェア対象物19は車両1に限定されず、他の部材に変更可能である。
1…車両、4…電子キーシステム、16a…室外送信機、16b…室内送信機、19…シェア対象物、21…シェアリングシステム、23…携帯端末、24…シェアリング装置、41…物品、42…シートベルト、Dk…鍵情報、Ea…室外の通信エリア、Eb…室内の通信エリア。
Claims (5)
- シェア対象物の使用時に必要な鍵情報を取り込んだ携帯端末で当該シェア対象物を作動させる場合に、シェア対象物側に設けられたシェアリング装置と前記携帯端末とで認証を実行させ、当該認証が成立すれば、前記シェアリング装置の作動が可能となるシェアリングシステムであって、
前記シェア対象物には、ユーザが当該シェア対象物の室外にいる場合と室内で当該シェア対象物を操作する場合とで各々位置が切り替わる物品が設けられ、当該物品に前記シェアリング装置が配置されているシェアリングシステム。 - 前記携帯端末は、前記シェアリング装置との間で認証される鍵情報として、一度のみ使用可能なワンタイムキーが付与されることにより、前記シェア対象物が操作可能となる
請求項1に記載のシェアリングシステム。 - 前記シェア対象物は、車両であり、
前記物品は、前記車両のシートベルトである
請求項1又は2に記載のシェアリングシステム。 - 前記シェアリング装置は、前記携帯端末との間の認証が成立した場合、電子キーシステムによる無線を通じた照合が可能となり、当該照合が成立した場合に、前記シェア対象物の作動を許可又は実行に移行させる
請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のシェアリングシステム。 - 電子キーシステムは、室外に電波送信が可能な室外送信機の通信エリア内で前記シェアリング装置との照合が成立すれば、室外からの前記シェア対象物の操作を許可又は実行し、室内に電波送信が可能な室内送信機の通信エリア内で前記シェアリング装置との照合が成立すれば、室内においての操作を契機とする前記シェア対象物の作動を許可又は実行し、
前記シェアリング装置は、ユーザが前記シェア対象物の室外にいる場合に前記室外送信機の通信エリア内に位置し、ユーザが前記シェア対象物の室内にいる場合に前記室内送信機の通信エリア内に位置するように、配置位置が切り替わる
請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
Priority Applications (1)
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Citations (3)
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JPH11241539A (ja) * | 1998-02-25 | 1999-09-07 | Alpha Corp | キーレスエントリーシステム |
JPWO2013076760A1 (ja) * | 2011-11-22 | 2015-04-27 | 三菱電機株式会社 | 電子キーシステム、およびそれに用いる施錠側端末、携帯端末 |
JP2018005353A (ja) * | 2016-06-28 | 2018-01-11 | トヨタ自動車株式会社 | 施解錠システム、サーバ、方法 |
-
2018
- 2018-04-18 JP JP2018080040A patent/JP2019188847A/ja active Pending
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