JP2019188675A - 管状体の曲げ加工方法 - Google Patents

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Kazunori Umeda
一徳 梅田
久弥 鈴木
Hisaya Suzuki
久弥 鈴木
覚 中村
Satoru Nakamura
覚 中村
守矢貴博
Takahiro Moriya
貴博 守矢
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【課題】芯材を挿入しなくても、曲げ部に座屈や減肉を生じさせない、管状体の加工方法を提供する。【解決手段】合成樹脂からなる管状体の曲げ加工方法であって、該管状体の曲げ部に対して引張加重F(kgf)を付与しつつ、曲げ加工する工程を備え、該管状体の断面積をS(cm2)としたとき、F/Sの最大値が0.2以上2.5以下である、管状体の曲げ加工方法。【選択図】図1

Description

本発明は、管状体の曲げ加工方法に関する。
従来から、樹脂製の管状体が曲げ加工された製品が広く販売されている。
樹脂製の管状体を曲げ加工する方法としては、次のように行うことが一般的である。まず、原管となる管状体を曲げ変形が可能となる温度まで加熱し、次いで潰れを防止するための中芯材を管状体内に挿入し、そして所望の形状に倣ったキャビティを備えた型によって管状体を型締めして変形させる。変形後は、型の内部で管状体を冷却してから、型開きし、管状体から中芯材を抜き取る。これにより、所望の曲げ角に曲げられた管状体が得られる。
このような管状体の加工方法については、例えば特許文献1〜3に記載されている。
特公平4−42974号公報 特開平5−69480号公報 特公平6−55430号公報
特許文献1〜3のように、管状体内部に芯材を挿入する方法では、該芯材を取出す手間が発生すると共に、複雑な形状に対応し難く、芯材を挿入しないで、管状体の曲げ加工をする方法が求められている。
しかしながら、芯材を挿入しないで曲げた場合は、管状体の曲げ部の内側に座屈が生じたり、あるいは、曲げ部の外側の肉厚が減肉したり、という問題があった。
そこで、本発明は、芯材を挿入しなくても、曲げ部に座屈や減肉を生じさせない、管状体の加工方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の手段によって解決できることを見出した。なお、括弧内に図面の参照符号を付記するが、これは本発明を限定する趣旨ではない。
第1の本発明は、合成樹脂からなる管状体の曲げ加工方法であって、該管状体(1)の曲げ部に対して引張加重F(kgf)を付与しつつ、曲げ加工する工程を備え、該管状体(1)の断面積をS(cm)としたとき、F/Sの最大値が0.2以上2.5以下である、管状体の曲げ加工方法である。
なお、引張加重Fは、管状体(1)の一方を固定して、他方を管状体(1)の長手方向に移動させることで付与してもよいし、両方の端部を管状体(1)の長手方向に移動させることで付与してもよい。
引張加重F(kgf)は、曲げ加工工程中、一定であってもよいし、あるいは、上記F/Sの最大値を満たす範囲内で変化してもよい。
第1の本発明において、前記合成樹脂が、架橋ポリエチレンであることが好ましい。
第1の本発明において、前記管状体(1)の前記曲げ部を挟んだ両端部をクランプ(3、4)に固定する工程、該クランプ(3、4)を介して前記管状体(1)に外力を加えることで曲げ加工する工程を有する、ことが好ましい。
曲げ部を挟んだ両端部とは、必ずしも厳密な意味での管状体の両端部である必要はなく、曲げ部を挟んだ位置であればよい。
クランプ(3,4)は、一本の管状体(1)を固定するものであってもよいし、複数本の管状体(1)を固定して、これらを同時に曲げ加工をするものであってもよい。
第1の本発明において、前記クランプの一方を固定し、他方を管状体の長手方向に移動させることで前記引張加重F(kgf)を付与することが好ましい。
第1の本発明において、前記引張加重F(kgf)は、クランプの自重によるものであることが好ましい。
第1の本発明において、前記曲げ加工する工程において、少なくとも曲げ終わり時におけるF/Sが、0.2以上2.5以下であることが好ましい。
第1の本発明において、前記曲げ加工する工程の後に、管状体の内部に内圧を負荷する内圧負荷工程をさらに備えることが好ましい。
第1の本発明において、前記曲げ加工する工程の前に、管状体の曲げ部を加熱する加熱工程をさらに備えることが好ましい。
本発明によれば、芯材を挿入しなくても、曲げ部に座屈や減肉を生じさせないで、管状体を曲げ加工することができる。
曲げ加工方法の具体的な工程の一例についての工程図を示す。 加熱工程S1前の装置構成を示す図である。 加熱工程S1の装置構成を示す図である。 型設置工程S2の装置構成を示す図である。 型設置工程S2の装置構成を示す図である。 型設置工程S2の装置構成を示す図である。 内圧負荷工程S3および冷却工程S4の装置構成を示す図である。 取出工程S5の装置構成を示す図である。 取出工程S5の装置構成を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態によって何ら限定されるものではない。
また、以下の実施の形態においては、「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。また、以下の実施の形態においては、「X以上」(Xは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。
<管状体の曲げ加工方法>
本発明の管状体の曲げ加工方法は、合成樹脂からなる管状体の曲げ加工方法であって、該管状体の曲げ部に対して所定の引張加重F(kgf)を付与しつつ、曲げ加工する工程を備える。
(管状体)
本発明における管状体は、合成樹脂からなる管状体であれば、特に限定されないが、加熱によって軟化する(軟化点を有する)樹脂からなる管状体であることが好ましい。ここで、軟化点とは、熱可塑性樹脂の場合は融点より低い温度で変形し始める温度のことであり、熱可塑性樹脂以外の合成樹脂(熱硬化性樹脂や架橋樹脂など)の場合は、加熱により貯蔵弾性率E’が減少し始める温度のことをいう。例えば、分子中に架橋を持たないポリエチレン管(低密度、または、高密度)、あるいは、分子中に架橋を持つポリエチレン管(低密度、または、高密度)、ポリプロピレン管などに適用することができる。
架橋を有するポリエチレン管は、耐熱性が高い利点がある反面加工し難いのであるが、本発明の加工方法によれば、架橋ポリエチレン管であっても良好な曲げ加工を施すことが可能である。
架橋ポリエチレンにおける架橋方法は特に限定されない、シランによる架橋であってもよいし、放射線による架橋、有機過酸化物を用いた化学架橋等であってもよい。
管状体の長さは、特に限定されず、後に説明するクランプの位置を調整することにより、長尺から短尺に亘って幅広く適用することが可能である。管状体の直径についても特に限定されないが、実用的観点から好ましくは 5mm以上であり、より好ましくは7mm以上であり、クランプに挟むことが容易な点から、好ましくは35mm以下であり、より好ましくは30mm以下である。
(管状体の曲げ部)
本発明の加工方法では、管状体を、例えば、クランプにより固定しつつ、該固定した箇所の間において、例えば、内側R型に押し当てつつ曲げ加工を行う。よって、管状体の曲げ部とは、例えばクランプにより固定した箇所の間となる。
(引張加重F)
本発明の加工方法においては、管状体の曲げ部に対して、引張加重F(kgf)を付与しつつ、曲げ加工を行う。引張加重F(kgf)は、管状体の長手方向に沿って、曲げ部分から離れる方向に付与する。F(kgf)は一定であってもよいし、あるいは、後に示すF/Sの最大値が所定の範囲を満たすのであれば、変化してもよい。
また、管状体の一端を固定し、他端を移動させて引張加重Fを付与してもよいし、あるいは、両端を移動させて引張加重Fを付与してもよい。なお、両端を移動させる場合は、両方向の合計としてFを算出する。作業効率、および、装置設計の容易さの点から、一端を固定し、他端を移動させる方法がより好ましい。
(曲げ加工)
曲げ加工は、例えば、管状体の曲げ部を挟んだ箇所をクランプにより固定し、クランプで固定した位置の間の管状体の曲げ部に内側R型を押し当てつつ、いずれかのクランプを管径方向(管の長手方向に略直交する方向)で、該内側R型に近づく方向に移動させることにより、行うことができる。また、両方のクランプを管径方向で、該内側R型に近づく方向に移動させることにより曲げ加工することもできる。
なお、作業効率、装置設計の容易さの点からすると、一方のクランプを固定させつつ、他方のクランプを移動させて曲げ加工する方法が好ましい。
上記したように曲げ加工する際には、管状体の曲げ部に対して引張加重F(kgf)を付与しつつ行うのであるが、その際のF(kgf)/S(cm)の最大値は、0.2以上2.5以下とする。ここで、S(cm)とは、パイプの断面積である。なお、パイプの断面積とは、パイプの肉厚部分の断面積をいう。0.2以上とすることで、曲げ部に座屈が生じるのを防止することができ、また、2.5以下とすることにより、曲げ部の肉厚が所望以上に減肉するのを防止することができる。
F/Sの最大値の下限は0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。また、上限は2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。
また、曲げ加工する工程において、少なくとも曲げ終わり時におけるF/Sを、0.2以上2.5以下とすることが好ましい。なお、曲げ終わり時とは、例えば、90°曲げする場合は、曲げ角度が90°となった時点、120°曲げする場合は、曲げ角度が120°となった時点である。この曲げ終わり時におけるF/Sをこの範囲とすることにより、曲げ加工時の座屈や減肉をより効果的に防止することができる。
また、曲げ終わり時におけるF/Sの下限は0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。また、上限は2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。
また、曲げ加工する工程において、引張加重F(kgf)は、クランプの自重によるものであることが好ましい。なお、ここでクランプの自重とは、管状体の長手方向に沿って作用するクランプ及びその周辺部品を含めた自重をいう。この場合は、管状体を未だ曲げていない状態(まっすぐな管状体が水平に置かれている状態)では、未だ引張荷重Fが付与されてなく、曲げが進行するに従って、以下の式(1)に従ってFが変化する。
F(kgf)=Wcos(90−θ) (1)
式(1)において、Wは、クランプの自重(kg)であり、θは曲げ角度(°)である。
上記のようにクランプの自重によるFを付与する場合、未だ曲げていない状態では、Fが付与されず、曲げ部の余計な減肉を防止することができる。
曲げ角度は、特に限定されず、0°超〜180°未満と幅広い範囲の曲げ加工を行うことが可能であるが、本発明の効果が効果的に得られる観点から、30°以上が好ましく、60°以上がより好ましく、80°以上がさらに好ましく、90°以上が特に好ましい。また、上限は、実用上150°以下が好ましく、120°以下がより好ましく、110°以下がさらに好ましい。
曲げ部に座屈が生じるがどうかは、曲げ部の扁平率を測定することにより評価可能である。扁平率は以下の式(2)により算出できる。
扁平率=(最大外径−最小外径)/平均外径(基準外径)×100 (2)
平均外径(基準外径)とは、曲げ前の管状体の外形である。
管状体の曲げ部の上記の扁平率が、40%以上の場合を座屈と判断する。該扁平率は、好ましくは40%未満であり、より好ましくは30%未満であり、さらに好ましくは20%未満である。
曲げ加工時に曲げ部に座屈が生じると、管状体の内径に狭窄部が生じ、内部に流体を流す際の抵抗となるため、防止する必要がある。また、たとえ、曲げ加工時に一度座屈が生じたとしても、後に管状体の内部を加圧することで、座屈を解消できる場合があるが、その場合であっても、一度座屈が生じるとその箇所に痕跡が残り、外観不良となる場合がある。よって、その観点からも、曲げ加工時に座屈が生じるのを防止する必要がある。
管状体の曲げ部の外側は、所定以上の引張加重F(kgf)を付与すると、想定以上の減肉が生じる場合がある。管状体の強度の点から、減肉割合は、45%未満であることが好ましく、35%未満であることがより好ましく、30%未満であることがさらに好ましい。
<曲げ加工方法の具体的工程>
本発明の曲げ加工方法の具体的な工程は以下の通りである。なお、以下に示す工程はあくまで一例であり、本発明を限定する意味ではない。
図1に工程図を示す。また、図2〜9に各工程における装置構成の模式図を示す。
図1に示すように、本発明の曲げ加工方法は、例えば、加熱工程S1、型設置工程S2、内圧負荷工程S3、冷却工程S4、および、取出工程S5を備えている。
図2に、加熱工程S1前の装置構成を示す。曲げ加工に供する管状体1の両端部には管端封止具2が設置されている。後に説明するように、内圧負荷工程S3において該管端封止具2を介して圧力媒体が送り込まれる。管状体1の曲げ部を挟んでクランプ3、4が設置され管状体1が装置に固定される。図示した形態では、図中の右側がクランプ(固定側)3であり、左側がクランプ(曲げ側)4である。クランプ(曲げ側)4は、曲げ側スランド部6を介して曲げアーム5に接続されている。加熱ヒーター7は、管状体1の曲げ部周辺に設置されている。賦形型は、内型8bと外型8aにより構成されている。
(加熱工程S1)
図3に加熱工程S1の装置構成を示す。加熱工程S1においては、管状体1の曲げ部を加熱ヒーター7により上下から挟み、曲げ部を加熱する。加熱温度は管状体1を曲げ易くできる温度であれば特に限定されず、管状体1を構成する材料により適宜設定される。
管状体1が架橋ポリエチレンにより構成されている場合は、加熱温度は、ポリエチレンの融点以上とすることが好ましく、135℃以上とすることが好ましいが、後の型設置工程S2、内圧負荷工程S3において、管状体1が冷却されることを考慮すると、融点よりも高く設定しておくことが好ましく、150℃以上とすることがより好ましく、200℃以上とすることがさらに好ましい。加熱温度の上限は特に限定されないが、効率の点から、300℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましい。
加熱時間は、管状体1を上記の所定の温度に加熱できる時間であればよく、特に限定されないが、通常、10秒〜10分の間で設定される。加熱ヒーター7の管状体1への接触面には、管状体1の形状に合わせて掘り込みが形成されていることが好ましい。これにより、管状体1を効率的に加熱することができる。加熱ヒーター7は、複数本の管状体1を同時に加熱できるように構成されていてもよい。本数は特に限定されないが、装置を小さくする観点から、2〜4本構成としてもよいし、量産する観点から7〜10本としてもよい。なお、加熱ヒーター7の具体例としては、内部にカートリッジヒータを備えたものが挙げられる。なお、図3では、加熱ヒーター7を管状体1に接触させて加熱する形態を示しているが、これに限定されず、例えば、遠赤外線ヒーター等の非接触で管状体1を加熱する形態であってもよい。
管状体1が例えば、架橋されていないポリエチレンや、ポリプロピレンにより構成されている場合は、加熱温度は、70℃〜130℃とすることが好ましい。
(型設置構成S2)
図4〜図6に型設置工程S2の装置構成を示す。まず、図4に示すように、賦形型(内側)8bを管状体1に接触させる。賦形型(内側)8bは、管状体1の曲げ角度に応じたRを備えている。賦形型(内側)8bのRは、冷却後の曲げ戻りを考慮して、管状体1に施す曲げよりも10%程度きつく設定することが好ましい。
賦形型(内側)8bには、管状体1の曲げ形状に対応する型が形成されている。また、賦形型(内側)8bは、複数本の管状体1を同時に曲げ加工できるように構成されていてもよい。本数は特に限定されないが、装置を小さくする観点から、2〜4本構成としてもよいし、量産する観点から7〜10本としてもよい。
その後、図5に示すように、曲げアーム5を回転軸Xを中心に図示反時計回りに回動させることで、賦形型(内側)8bに沿って管状体1を曲げ加工する。この際に、クランプが管状体1の長手方向における曲げ部から離れる方向に曲げ側スライド部6を移動することで、管状体1に引張加重F(kgf)が付与される。曲げ側スライド部6の機構は特に限定されず、クランプ4の自重により引張加重F(kgf)を付与する形態であってもよいし、Fの大きさを制御できる引張機構によるものでもよい。
なお、クランプの自重によってFを付与する場合は、Fの値は、クランプ自重の管状体の長手方向成分であり、曲げの程度により変化するが、そのような場合であっても、F/Sの最大値が本発明の所定の範囲を満たす限り、本発明に含まれる。
その後、図6に示すように、賦形型(外側)8aが管状体1に接触し、賦形型(内側)8bと合わさって型閉めされる。賦形型(内側)8bと同様に、賦形型(外側)8aにも、管状体1の形状に対応する型が形成されている。
なお、より効果的に座屈および肉厚減少を防止する観点からは、図7で示した冷却工程が終了するまで継続的に引張加重Fを付与することが好ましい。
(内圧負荷工程S3、冷却工程S4)
図7に、内圧負荷工程S3および冷却工程S4の装置構成を示す。内圧負荷工程S3では、一端の管端封止具2から管状体1の内径側に圧力媒体を送り込むことにより、管状体1の内部を加圧する。他端の管端封止具2は密閉されている。これにより、管状体1が内側から押されて、管状体の曲げ部が賦形型に沿った形状に賦形される。圧力媒体は、気体であっても、液体であってもよく、気体として空気を用いることが好ましい。付加する内圧は、賦形型に沿った賦形形状の点から、0.05MPa以上、型閉め圧力の省力・小型化の点から、0.20MPa以下とすることが好ましい。
内圧負荷工程S3では、所定の内圧が維持されれば、圧力媒体を他端の管端封止具2から排出し通過させてもよい。これにより内圧による内径側からの賦形型への密着賦形と同時に、内径側からの圧力媒体の通過による冷却効果を発揮でき、型内での冷却工程終了までの時間短縮が図れる。
冷却工程S4では、一端の管端封止具2から管状体1の内径側に圧力媒体を送り込みつつ、他端側から圧力媒体を排出することにより、管状体1を冷却する。管状体1は、少なくとも、形状保持温度となるまで冷却することが好ましい。
ここで、「形状保持温度」とは、合成樹脂が、賦形型からの取出、取扱いなどで負荷を加えられた場合に変形し難い状態の温度であり、合成樹脂の軟化温度と工程における負荷を考慮して定めたものである。合成樹脂が例えば、架橋ポリエチレン、架橋されていないポリエチレン、ポリプロピレン等である場合、上記形状保持温度は少なくとも50℃以下であることが好ましい。
(取り出し工程S5)
図8〜図9に取り出し工程S5の装置構成を示す。賦形型(外側)8aが管状体1から離れ、賦形型(内側)8bとの間で型開きがされる。その後、図9に示すように、賦形型(内側)8bから管状体1を取り外すことで、曲げ加工された管状体1が得られる。
以下、実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
長さ500mm、外径14.6mm、断面積S0.92cmの高密度架橋ポリエチレン製の管状体を用い、図2〜9に示した装置を用いて曲げ試験を行った。加熱温度は225℃、加熱時間は2分とした。内圧負荷工程の内圧は、0.15MPaとし、内圧負荷時間は6分、冷却時間は4分とした。
所定の引張加重F(kgf)をかけて曲げ加工を行うとともに(実施例1〜6)、引っ張り加重Fをかけずに曲げ加工を行った(比較例1〜3)。曲げ状態および管状体外側の肉厚を以下の基準により評価した。
結果を表1に示す。
(曲げ状態の評価)
曲げ加工した管状体の曲がり部の状態を以下の基準により評価した。
◎:曲がり部偏平20%未満、
○:曲がり部偏平20%以上30%未満、
△:曲がり部偏平30%以上40%未満、
×:曲がり部偏平40%以上(座屈)、
(パイプ外側の肉厚)
曲げ加工した管状体の曲がり部の外側肉厚を以下の基準により評価した。
◎:減肉割合が30%未満、
○:減肉割合が30%以上35%未満、
△:減肉割合が35%以上45%未満、
×:減肉割合が45%以上、
本発明の曲げ加工を施した実施例1〜6では、いずれも曲げ状態が良好であり、外側肉厚も所定値を保っていた。これに対して、比較例1〜3では、いずれも座屈が生じていたので、外部肉厚の測定は行わなかった。
本発明の加工方法によると、曲げ部に座屈や減肉の生じない管状体を提供できる。よって、細径の管状体を曲げ加工する場合であっても、曲げ部内部の流路を保つことができると共に、肉厚減少から生じる強度不足を防止できる。さらに、複雑な曲げ加工にも適用可能であるので、床暖房などに使用する熱媒体を流通させる管状体の曲げ加工にも好適である。
1 管状体
2 管端封止具
3 クランプ(固定側)
4 クランプ(曲げ側)
5 曲げアーム
6 曲げ側スライド部
7 加熱ヒーター
8a 賦形型(外側)
8b 賦形型(内側)

Claims (8)

  1. 合成樹脂からなる管状体の曲げ加工方法であって、
    該管状体の曲げ部に対して引張加重F(kgf)を付与しつつ、曲げ加工する工程を備え、
    該管状体の断面積をS(cm)としたとき、F/Sの最大値が0.2以上2.5以下である、
    管状体の曲げ加工方法。
  2. 前記合成樹脂が、架橋ポリエチレンである、請求項1に記載の曲げ加工方法。
  3. 前記管状体の前記曲げ部を挟んだ両端部をクランプに固定する工程、該クランプを介して前記管状体に外力を加えることで曲げ加工する工程を有する、請求項1または2に記載の曲げ加工方法。
  4. 前記クランプの一方を固定し、他方を管状体の長手方向に移動させることで前記引張加重F(kgf)を付与する、請求項1〜3のいずれかに記載の曲げ加工方法。
  5. 前記引張加重F(kgf)が、クランプの自重によるものである、請求項4に記載の曲げ加工方法。
  6. 前記曲げ加工する工程において、少なくとも曲げ終わり時におけるF/Sが、0.2以上2.5以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の曲げ加工方法。
  7. 前記曲げ加工する工程の後に、管状体の内部に内圧を負荷する内圧負荷工程をさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載の曲げ加工方法。
  8. 前記曲げ加工する工程の前に、管状体の曲げ部を加熱する加熱工程をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の曲げ加工方法。
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