JP2019188649A - ホルダユニット - Google Patents

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規幸 小笠原
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陽輔 平栗
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Atsushi Sugiyama
敦 椙山
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Abstract

【課題】スクライブ加工される被加工物の品質を高める。【解決手段】ホルダユニット100は、ホルダ110と、ホルダ110に支持されるピン200と、ピン200に支持されるスクライビングホイール120とを備える。スクライビングホイール120はピン200が挿入される第2挿入孔121を含む。第2挿入孔121を規定するスクライビングホイール120のホイール内周面122は高耐摩耗材料により形成される。ホイール内周面122の算術平均粗さRaは0.01μm以下である。ピン200はピン本体、および、ピン本体の外周面を保護する保護層220を含む。保護層220はホイール内周面122に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子を含む。【選択図】図2

Description

本発明はスクライブ加工に用いられるホルダユニットに関する。
脆性材料基板等の被加工物に対するスクライブラインの形成にスクライブ装置が用いられる。スクライブ装置はホルダユニットを備える。ホルダユニットは被加工物をスクライブ加工するスクライビングホイールを備える。スクライブ加工では、スクライビングホイールが被加工物の表面に押し付けられた状態で被加工物とスクライビングホイールとが相対的に移動し、被加工物にスクライブラインが形成される。なお、従来のスクライブ装置の一例として特許文献1が挙げられる。
特開2017−119348号公報
従来のスクライブ装置で被加工物をスクライブ加工した場合、スクライブラインの形成にともない被加工物に生じる被加工物の厚さ方向のクラックである垂直クラックの形成状態に関する品質が低下することがある。品質が低い場合の例として、クラックの深さがスクライブラインの部位毎に異なる形成状態が挙げられる。これには、スクライブ加工時のスクライビングホイールの回転が安定していないことが関係していると考えられる。
(1)本発明に関するホルダユニットはホルダと、前記ホルダに支持されるピンと、前記ピンに支持されるスクライビングホイールとを備え、前記スクライビングホイールは前記ピンが挿入される挿入孔を含み、前記挿入孔を規定する前記スクライビングホイールの内周面は高耐摩耗材料により形成され、算術平均粗さRaが0.01μm以下であり、前記ピンはピン本体、および、前記ピン本体の外周面を保護する保護層を含み、前記保護層は前記内周面に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子を含む。
スクライブ加工時のスクライビングホイールの回転状態は、スクライブ加工にともない被加工物に形成されるクラックの形成状態に影響を及ぼす。スクライブ加工された被加工物の品質を高めるための方法の1つとして、スクライブ加工時のスクライビングホイールの回転を安定させる方法が挙げられる。スクライビングホイールの回転が安定した状態とは、例えばスクライビングホイールの回転抵抗が変動しない状態、または、回転抵抗の変動幅が微小な状態である。スクライビングホイールの内周面とピンの外周面との接触部分で生じる抵抗はスクライビングホイールの回転状態に影響を及ぼす。この抵抗が小さいほどスクライビングホイールの回転状態が安定し、スクライブ加工された被加工物の品質が向上すると考えられる。
上記接触部分に生じる抵抗を小さくする方法として、例えば、スクライビングホイールの内周面(以下「ホイール内周面」という)、および、ピンの外周面(以下「ピン外周面」という)のそれぞれの表面粗さを小さくする方法が挙げられる。本願発明者はこの方法に従うホルダユニット(以下「基準ホルダユニット」という)を用いてスクライブ加工された被加工物の品質を観察した。基準ホルダユニットの具体的な構成は次のとおりである。スクライビングホイールおよびピンはそれぞれダイヤモンド焼結体である。ホイール内周面の表面粗さおよびピン外周面の表面粗さが十分に小さくなるように、それぞれの面に研磨加工が施された。ホイール内周面については表面粗さがさらに小さくなるように鏡面加工が施された。
被加工物を種々の加工条件でスクライブ加工した結果、実際の被加工物の品質はホイール内周面およびピン外周面の表面粗さの小ささに対して期待される品質に劣る場合があることが確認された。具体的には、被加工物に対するスクライビングホイールの走行距離が一定の走行距離を超えた状態で、被加工物の厚さ方向とは異なる方向に延びる微小な亀裂を伴うスクライブラインが被加工物に形成される場合があった。この亀裂は水平クラックと称される。被加工物において水平クラックが生じた部分では、被加工物の表面が剥離する場合がある。被加工物の表面が剥離した状態はファイバーと称される。被加工物に対するスクライビングホイールの走行距離が一定の走行距離を超えた状態では、さらに、被加工物に形成された垂直クラックの進展が不十分なケースも見られた。この被加工物がスクライブラインに沿って分断された場合、分断された部分の品質が低下することがある。ホイール内周面とピン外周面との接触部分の抵抗に大きく影響する表面粗さが小さいにもかかわらず、被加工物の品質が低下した理由は例えば次のように考えられる。
ホイール内周面およびピン外周面の表面粗さが共に極めて小さく、その差が小さいことに起因し、スクライブ開始時においてはホイール内周面とピン外周面との摩擦面では焼結ダイヤモンドに含まれるダイヤモンド粒子が接触する面積が広くなっているが、摩耗により徐々に摩擦面に現れるコバルトやタングステン等の金属を含む焼結助剤が接触する面積が広くなり、凝着が生じやすくなる。摩擦面で凝着した部分がスクライビングホイールの回転に対して抵抗を与え、この抵抗に起因するスクライビングホイールの回転状態の不安定さから、正常なスクライブライン形成を形成するための条件が安定せず、被加工物の品質が低下したと考えられる。
表面粗さが小さいほど回転に対する抵抗が小さくなるという知見に従えば、スクライビングホイールの回転抵抗を小さくするためにホイール内周面を鏡面加工するというアプローチ自体は有効と考えられる。しかし、その内周面と接触する対象であるピン外周面との組み合わせの問題から、ホイール内周面とピン外周面との間に摩耗により回転抵抗を変化させる要因が生じたと推定される。この現象の発生には、摩擦面を形成するホイール内周面およびピン外周面の双方の表面粗さが十分に小さいこと、ならびに、スクライビングホイールおよびピンがそれぞれダイヤモンド焼結体であり、同程度の硬さを有することが関係していると考えられる。
本願発明者はホイール内周面を鏡面加工するという手法は維持し、ピン外周面の表面粗さが小さいダイヤモンド焼結体のピンに代えて、母材であるピン本体の外周面に保護層を形成したピンを用い、本発明に関するホルダユニットを構成した。保護層はホイール内周面に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子を含む。ホイール内周面に対する耐摩耗性が高い状態とは、高耐摩耗材料により形成されるホイール内周面との接触により摩耗が生じた場合でもピンが所定の寿命を持つように緩やかに摩耗が進行する状態、または、実質的に摩耗しない状態を意味する。
本発明に関するホルダユニットを用いてスクライブ加工された被加工物の品質を観察した結果、被加工物の品質が向上することが確認された。このような結果が得られた理由は例えば次のように考えられる。本発明に関するホルダユニットのピン外周面では、基準ホルダユニットのピン外周面とは異なり、保護層を構成する多数の高耐摩耗粒子の間に隙間が形成され、かつ、高耐摩耗粒子の占める割合が高くなる。このため、ホイール内周面と保護層により構成されるピン外周面との摩擦面の様子は基準ホルダユニットのホイール内周面とピン外周面との摩擦面の様子と相違する。この相違から、摩擦面において強い凝着が生じにくく、スクライブ加工時におけるスクライビングホイールの回転抵抗の増加が抑えられ、スクライビングホイールの回転状態が安定する。また、ホイール内周面の算術平均粗さRaが0.01μm以下であるため、ホイール内周面とピン外周面との摩擦面において表面粗さに起因する摩擦抵抗の増加が抑えられ、この点からもスクライビングホイールの回転状態の安定性が高くなる。
(2)前記ホルダユニットの一例では、前記高耐摩耗材料は、ダイヤモンド、立方晶窒化炭素、ロンズデーライト、超硬度ナノチューブ、および、立方晶窒化ホウ素の少なくとも1つを含む。
このため、ホイール内周面の耐摩耗性がより高くなる。
(3)前記ホルダユニットの一例では、前記多数の高耐摩耗粒子はダイヤモンドの粒子、立方晶窒化炭素の粒子、ロンズデーライトの粒子、超硬度ナノチューブの粒子、および、立方晶窒化ホウ素の粒子の少なくとも1つを含む。
このため、保護層の耐摩耗性がより高くなる。
(4)前記ホルダユニットの一例では、前記高耐摩耗粒子は砥粒である。
砥石に用いられる砥粒を利用して保護層を製造できるため、製造コストが低下する。
(5)前記ホルダユニットの一例では、前記保護層は前記高耐摩耗粒子を前記ピン本体の外周面に結合する結合剤の層を含み、前記高耐摩耗粒子は前記結合剤の層の内部に位置する粒子被覆部、および、前記結合剤の層の表面から突出する粒子突出部を含む。
高耐摩耗粒子は粒子被覆部において結合剤の層を介してピン本体の外周面に結合される。このため、ピン本体の外周面が適切に保護される。粒子突出部はホイール内周面に接触する。このため、保護層の摩耗が進行しにくい。
(6)前記ホルダユニットの一例では、前記粒子突出部の先端は平面である。
ホイール内周面は保護層の粒子突出部に接触する。スクライブ加工時にスクライビングホイールがピンに対して回転し、ホイール内周面と粒子突出部の先端とが摩擦面を形成する。スクライビングホイールの回転により粒子突出部が摩耗する。上記ホルダユニットでは、粒子突出部の先端が平面であるため、粒子突出部の先端が尖った場合よりも摩耗が緩やかに進行する。このため、初期状態において粒子突出部が尖ったピンを用いた場合と比較して、スクライビングホイールの走行距離が一定の走行距離に達した場合におけるピンの摩耗量が少なく、ピンの外周面上に深い溝が形成されにくい。
(7)前記ホルダユニットの一例では、前記結合剤はニッケルである。
このため、電気めっきを利用して保護層を製造できる。
(8)前記ホルダユニットの一例では、前記スクライビングホイールはダイヤモンド焼結体である。
このため、様々な被加工物に対して高品質のスクライブ加工を施すことができる。
(9)前記ホルダユニットの一例では、前記挿入孔の中心軸心に沿う方向における前記挿入孔の中間部の直径は、前記挿入孔の中心軸心に沿う方向における前記挿入孔の端部の直径よりも狭い。
ホイール内周面とピン外周面との接触面積が狭くなるため、ホイール内周面の表面性状に起因したスクライビングホイールの傾きが抑えられる。
(10)前記ホルダユニットの一例では、前記挿入孔の中心軸心に沿う方向に平行、かつ、前記挿入孔の中心軸心を通過する前記スクライビングホイールの断面では、前記内周面の形状は鼓形状である。
スクライブ加工時に挿入孔の中心軸心に沿う方向の成分を含む反力がスクライビングホイールに生じる場合がある。この反力はスクライビングホイールをピンに対して傾けるように作用する。上記ホルダユニットでは、挿入孔の内周面の形状が鼓形状であるため、中心軸心に沿う方向の成分を含む反力がスクライビングホイールに生じた場合でもスクライビングホイールの傾きが生じにくい。
本発明のホルダユニットに関連する技術の一例を記述する。
(A)スクライビングホイールを支持するスクライビングホイールのピンであって、前記ピンはピン本体、および、前記ピン本体の外周面を保護する保護層を含み、前記保護層は前記内周面に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子を含み、前記保護層は前記高耐摩耗粒子を前記ピン本体の外周面に結合する結合剤の層を含み、前記高耐摩耗粒子は前記結合剤の層の内部に位置する粒子被覆部、および、前記結合剤の層の表面から突出する粒子突出部を含み、前記粒子突出部の先端は平面である。
(B)前記スクライビングホイールのピンの一例では、前記多数の高耐摩耗粒子はダイヤモンドの粒子、立方晶窒化炭素の粒子、ロンズデーライトの粒子、超硬度ナノチューブの粒子、および、立方晶窒化ホウ素の粒子の少なくとも1つを含む。
(C)前記スクライビングホイールのピンの一例では、前記高耐摩耗粒子は砥粒である。
(D)スクライビングホイールを支持するスクライビングホイールのピンの製造方法であって、前記ピンのピン本体の外周面を保護し、耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子および前記高耐摩耗粒子を前記ピン本体の外周面に結合する結合剤の層を含む保護層を形成する工程と、前記高耐磨耗粒子のうちの前記結合材の層の表面から突出する粒子突出部を研磨する工程とを含む。
本発明によれば、スクライブ加工される被加工物の品質が向上し、ホルダユニットをより長期にわたり使用することができる。
実施形態のスクライブ装置の斜視図。 図1のホルダユニットの断面図。 図2のピンの断面図。 未加工状態の保護層のモデル図。 加工済状態の保護層のモデル図。 3次元測定機による図4の保護層のプロファイルの測定結果を示す図。 3次元測定機による図5の保護層のプロファイルの測定結果を示す図。 第1使用形態による走行距離が短い状態の保護層等のモデル図。 第1使用形態による走行距離が長い状態の保護層等のモデル図。 第2使用形態による走行距離が短い状態の保護層等のモデル図。 第2使用形態による走行距離が長い状態の保護層等のモデル図。 試験結果の一例を示す図。
(実施形態)
スクライブ装置はスクライビングホイールを被加工物に押し付けた状態でスクライビングホイールと被加工物とを相対的に移動させることにより、被加工物の表面にスクライブラインを形成する。スクライブ装置におけるこの動作はスクライビングホイールの走査と称される。スクライビングホイールの走査方法は主に3つの方法に分類される。第1走査方法では、スクライブ加工時にスクライビングホイールの位置が保持され、スクライビングホイールに対して被加工物が搬送される。被加工物の搬送によりスクライビングホイールが被加工物の表面上で相対的に所定の走査方向に走査される。第2走査方法では、スクライブ加工時に被加工物の位置が保持され、被加工物に対してスクライビングホイールが所定の走査方向に走査される。第3走査方法では、第1走査方法と第2走査方法とが組み合わせられ、被加工物に対してスクライビングホイールが所定の走査方向に走査される。
被加工物の一例は脆性材料基板である。脆性材料基板の一例はガラス基板およびセラミックス基板である。ガラス基板の一例は無アルカリガラスの基板である。脆性材料基板から形成された無アクリルガラスの基板は例えばフラットパネルディスプレイに用いられる。フラットパネルディスプレイの一例はテレビ受信機のディスプレイおよびスマートフォンのディスプレイである。
図1は脆性材料基板等の被加工物を適正な品質でスクライブ加工できるように構成されるスクライブ装置10の一例を示す。スクライブ装置10はスクライビングホイール120に対して被加工物Wを搬送することにより被加工物Wにスクライブラインを形成する。スクライブ装置10を構成する主な要素は搬送装置20および加工装置30である。搬送装置20はレール21、テーブル22、直進駆動機構23、回転駆動機構24、および、真空吸引装置25により構成される。以下の説明では、被加工物Wが搬送される方向を搬送方向DAと称し、スクライブ装置10の平面視において搬送方向DAに直交する方向を幅方向DBと称し、搬送方向DAおよび幅方向DBに直交する方向を高さ方向DCと称する。搬送方向DAには第1搬送方向、および、これとは反対の第2搬送方向が含まれる。幅方向DBには第1幅方向、および、これとは反対の第2幅方向が含まれる。高さ方向DCには上方および下方が含まれる。
図示される例では、スクライブ装置10のベース(図示略)に一対のレール21が配置される。レール21の形状は搬送方向DAを規定する直線である。一方のレール21と他方のレール21とは幅方向DBに一定の間隔を空けて配置される。テーブル22はスライダ22A、支柱22B、および、天板22Cに区分される。スライダ22Aはレール21に沿って移動できるように各レール21に連結される。支柱22Bは内部に他の要素を配置できるように構成される中空の部分であり、スライダ22A上に設けられる。天板22Cは被加工物Wを配置するための部分であり、支柱22B上に設けられる。
直進駆動機構23はテーブル22をレール21に対して移動させる。直進駆動機構23は例えばモータ23Aおよび送りねじ23Bにより構成される。モータ23Aはスクライブ装置10のベース(図示略)に配置される。モータ23Aの出力軸はモータ23Aの回転中心軸まわりで送りねじ23Bが回転するように送りねじ23Bに連結される。送りねじ23Bは一対のレール21の間に配置される。送りねじ23Bの長手方向はレール21の長手方向に平行である。スライダ22Aは送りねじ23Bの回転にともない送りねじ23Bの長手方向に移動するように送りねじ23Bに連結される。モータ23Aが回転することにより送りねじ23Bが回転し、送りねじ23Bの回転方向に応じてテーブル22がレール21に対して第1搬送方向または第2搬送方向に移動する。
回転駆動機構24および真空吸引装置25は支柱22B内に配置される。回転駆動機構24は高さ方向DCに平行な中心軸心まわりで天板22Cを支柱22Bに対して回転させる。真空吸引装置25は天板22C上に配置された被加工物Wを天板22Cに吸着させる。スクライブ加工は真空吸引装置25により被加工物Wが吸着された状態で実施される。
加工装置30は縦フレーム31、横フレーム32、スクライブヘッド33、ホルダジョイント34、ホルダユニット100、横駆動機構35、および、縦駆動機構36により構成される。縦フレーム31、横フレーム32、スクライブヘッド33、および、ホルダジョイント34は例えばそれぞれの機能に適合する金属により構成される。
図示される例では、スクライブ装置10のベース(図示略)に一対の縦フレーム31が配置される。縦フレーム31の長手方向は高さ方向DCに平行である。一対の縦フレーム31は一対のレール21を挟むように幅方向DBにおける各レール21の外側に配置される。横フレーム32は一対の縦フレーム31の間に設けられる。横フレーム32の長手方向は幅方向DBに平行である。横フレーム32は各縦フレーム31に固定される。横フレーム32にはガイド32Aが設けられる。ガイド32Aは例えば横フレーム32の長手方向に平行な溝である。
スクライブヘッド33はホルダジョイント34を支持するベースである。スクライブヘッド33は横フレーム32に沿って幅方向DBに移動できるようにガイド32Aに連結される。ホルダジョイント34はスクライブヘッド33の下部に連結される。ホルダジョイント34はホルダユニット100を着脱できるように構成される。
横駆動機構35はスクライブヘッド33を横フレーム32に対して幅方向DBに移動させる。横駆動機構35は例えばモータ35Aおよび送りねじ35Bにより構成される。モータ35Aは一方の縦フレーム31に設けられる。モータ35Aの出力軸はモータ35Aの回転中心軸まわりで送りねじ35Bが回転するように送りねじ35Bに連結される。送りねじ35Bは横フレーム32内に配置される。送りねじ35Bの長手方向は横フレーム32の長手方向に平行である。スクライブヘッド33は送りねじ35Bの回転にともない送りねじ35Bの長手方向に移動するように送りねじ35Bに連結される。モータ35Aが回転することにより送りねじ35Bが回転し、送りねじ35Bの回転方向に応じてスクライブヘッド33が横フレーム32に対して第1幅方向または第2幅方向に移動する。ホルダジョイント34およびホルダユニット100はスクライブヘッド33と一体的に幅方向DBに移動する。
縦駆動機構36はスクライブヘッド33に設けられる。縦駆動機構36は例えばモータおよび送りねじにより構成される(いずれも図示略)。モータはスクライブヘッド33内に配置される。モータの出力軸はモータの回転中心軸まわりで送りねじが回転するように送りねじに連結される。送りねじはスクライブヘッド33内に配置される。送りねじの長手方向は高さ方向DCに平行である。ホルダジョイント34は送りねじの回転にともない送りねじの長手方向に移動するように送りねじに連結される。モータが回転することにより送りねじが回転し、送りねじの回転方向に応じてホルダジョイント34がスクライブヘッド33に対して上方または下方に移動する。ホルダユニット100はホルダジョイント34と一体的に高さ方向DCに移動する。
図2は幅方向DBおよび高さ方向DCに平行な断面におけるホルダユニット100の構造を示す。ホルダユニット100を構成する主な要素はホルダ110、スクライビングホイール120、および、ピン200である。ベース111はホルダジョイント34に対して着脱できる。ピン200はホルダ110に支持され、例えばカバー140などの脱落防止機構により脱落が防止されている。スクライビングホイール120はピン200に支持される。ホルダ110およびカバー140を構成する材料の一例は磁性体金属である。ホルダ110およびカバー140を構成する材料は個別に選択できる。スクライビングホイール120を構成する材料の一例は焼結ダイヤモンド(Poly Crystalline Diamond)、超硬合金、単結晶ダイヤモンド、および、多結晶ダイヤモンドである。スクライビングホイール120を構成する材料は個別に選択できる。
ホルダ110はベース111および一対のアーム112に区分される。ベース111の形状は円柱または角柱である。一対のアーム112はベース111の下部から下方に延びる。アーム112の長手方向は高さ方向DCに平行である。幅方向DBにおいて一方のアーム112の内面112Aと他方のアーム112の内面112Aとの間には、スクライビングホイール120を配置するための空間113が形成される。幅方向DBにおける一方のアーム112の内面112Aと他方のアーム112の内面112Aとの間隔はスクライビングホイール120の厚さよりも若干広い。各アーム112にはピン200が挿入される第1挿入孔114が形成される。第1挿入孔114はアーム112を幅方向DBに貫通する円形の孔である。アーム112に形成される内周面115は第1挿入孔114を規定する。第1挿入孔114はアーム112の内面112Aに開口する内開口部114A、および、アーム112の外面112Bに開口する外開口部114Bを有する。
スクライビングホイール120は一対のアーム112間の空間113に配置される。スクライビングホイール120にはピン200が挿入される第2挿入孔121が形成される。第2挿入孔121はスクライビングホイール120を厚さ方向に貫通する円形の孔である。スクライビングホイール120に形成される内周面122(以下「ホイール内周面122」という)は第2挿入孔121を規定する。ホイール内周面122は高耐摩耗材料により形成される。ホイール内周面122には鏡面加工が施される。鏡面加工されたホイール内周面122の算術平均粗さRaは、通常の仕上げ加工が施された面の算術平均粗さRaよりも小さい。一例では、ホイール内周面122の算術平均粗さRaは0.01μm以下である。好ましい例では、ホイール内周面122の算術平均粗さRaが0.005μm以下であり、最大高さRzが0.05μm以下である。高耐摩耗材料は、ダイヤモンド、立方晶窒化炭素、ロンズデーライト、超硬度ナノチューブ、および、立方晶窒化ホウ素の少なくとも1つを含む。一例では、スクライビングホイール120はダイヤモンド焼結体であり、ホイール内周面122を形成する高耐摩耗材料を含むスクライビングホイール120の全体がダイヤモンド焼結体で構成される。
ピン200はホルダ110およびスクライビングホイール120のそれぞれに対して非圧入の状態で各アーム112の第1挿入孔114およびスクライビングホイール120の第2挿入孔121に挿入される。ピン200の太さRCは第1挿入孔114の直径RAおよび第2挿入孔121の直径RBよりも小さい。ピン200の長さは幅方向DBにおける一方の第1挿入孔114の外開口部114Bと他方の第1挿入孔114の外開口部114Bとの間隔よりも若干短い。
ホイール内周面122の形状は任意に選択できる。一例では、スクライビングホイール120の第2挿入孔121の中心軸心CBに沿う方向における第2挿入孔121の中間部121Aの直径は、第2挿入孔121の中心軸心CBに沿う方向における第2挿入孔121の端部121Bの直径よりも狭い。スクライビングホイールの厚さ方向に平行、かつ、前記挿入孔の中心軸心を通過する前記スクライビングホイールの断面では、前記内周面の形状は鼓形状である。具体的には、ホイール内周面122は中心軸心CBに沿う方向において各側面123からスクライビングホイール120の中心に向かうにつれて中心軸心CBに向けて膨らむように湾曲する。ホイール内周面122とピン外周面201との関係は実質的な線接触、または、接触面積が微小な面接触である。スクライブ加工時に中心軸心CBに沿う方向の成分を含む反力がスクライビングホイール120に生じる。この反力はスクライビングホイール120をピン200に対して傾けるように作用する。スクライビングホイール120が傾いた状態では、中心軸心CBに直交するスクライビングホイール120の回転中心面がピン200の中心軸心CCと直交しない。ホルダユニット100では、ホイール内周面122が上記のような曲面であるため、スクライブ加工時におけるスクライビングホイール120の傾きが生じにくい。
カバー140はホルダ110とは別に構成される。カバー140は第1挿入孔114の外開口部114Bを開閉できるように固定手段によりホルダ110に固定される。固定手段の一例はねじである。カバー140はピン200の先端202が第1挿入孔114から飛び出さないように第1挿入孔114の外開口部114Bの一部または全部を閉じる。図示される例では、カバー140は第1挿入孔114の外開口部114Bの一部を閉じる。
スクライブ装置10ではスクライビングホイール120を交換できる。スクライビングホイール120の交換方法として、例えば第1交換方法および第2交換方法が挙げられる。第1交換方法では、最初にカバー140がホルダ110から取り外される。次にピン200がホルダ110から抜き取られ、スクライビングホイール120がホルダ110の空間113から取り出される。次に新しいスクライビングホイール120がホルダ110の空間113に配置され、アーム112の第1挿入孔114およびスクライビングホイール120の第2挿入孔121にピン200が挿入される。スクライビングホイール120の厚さが各アーム112の間隔よりも薄いため、スクライビングホイール120を交換する作業を容易に実施できる。ピン200を交換する必要がある場合には、ホルダ110から抜き取られたピン200ではなく、新しいピン200が第1挿入孔114および第2挿入孔121に挿入される。非圧入の状態でホルダ110およびスクライビングホイール120に挿入できるようにピン200が構成されるため、ホルダ110に対するピン200の抜き出しおよび挿入を容易に実施できる。
第2交換方法はカバー140に代えて異なる構成の脱落防止機構によりピン200がホルダ110に保持される場合に選択される。例えば、脱落防止機構はホルダ110に結合される爪部を含む。爪部がホルダ110に結合した状態では、脱落防止機構はホルダ110に固定され、ホルダ110に対して開閉動作できない。第2交換方法では、スクライビングホイール120およびピン200がホルダ110に保持された状態で、一体のホルダユニット100として交換される。具体的には、最初にホルダユニット100がホルダジョイント34から取り外される。次に新しいホルダユニット100がホルダジョイント34に取り付けられる。
スクライブ加工工程の開始前の状態では、スクライビングホイール120が被加工物Wに接触しないように、縦駆動機構36はホルダユニット100を高さ方向DCの所定位置に保持する。スクライブ加工工程の開始にともない、スクライビングホイール120が被加工物Wの表面に接触するように縦駆動機構36はホルダユニット100を高さ方向DCの所定位置から下方に移動させる。スクライビングホイール120が被加工物Wの表面に接触した状態では、スクライビングホイール120により被加工物Wに所定の荷重が加えられるように、縦駆動機構36はホルダユニット100の高さ方向DCの位置を決める。
図3はピン200の断面図である。ピン200はピン本体210、および、ピン本体210の外周面211を保護する保護層220により構成される。保護層220の表面221はピン200の外周面であるピン外周面201を構成する。ピン本体210は円柱である。保護層220はピン本体210の外周面211を覆う。好ましい例では、ピン本体210の外周面211のうち、スクライビングホイール120のホイール内周面122と接触する可能性がある部分の全体に保護層220が設けられる。図2に示される例では、ピン本体210の外周面211の全体に保護層220が設けられる。
保護層220はホイール内周面122に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子230(図4参照)を含む。好ましい例では、ピン200が所定の寿命を持つように保護層220が構成される。所定の寿命は例えばスクライブ加工によりスクライビングホイール120が被加工物W上を走行する距離で規定される。ホイール内周面122に対する耐摩耗性が高い状態とは、ダイヤモンドにより形成されるホイール内周面122との接触により摩耗が生じた場合でもピン200が所定の寿命を持つように緩やかに摩耗が進行する状態、または、実質的に摩耗しない状態を意味する。
図4は母材であるピン本体210に保護層220が形成され、その保護層220が研磨加工されていない状態(以下「ピン200の未加工状態」という)に関するピン200のモデル図である。図示される例では、多数の高耐摩耗粒子230の形状が同じであり、多数の高耐摩耗粒子230がピン本体210の外周面211上で整列しているが、実際の保護層220では、個々の高耐摩耗粒子230の形状は異なり、ピン本体210の外周面211上に不規則に多数の高耐摩耗粒子230が存在する。
高耐摩耗粒子230の種類は任意に選択できる。一例では、多数の高耐摩耗粒子230はダイヤモンドの粒子、立方晶窒化炭素の粒子、ロンズデーライトの粒子、超硬度ナノチューブの粒子、および、立方晶窒化ホウ素の粒子の少なくとも1つを含む。図示される例では、多数の高耐摩耗粒子230はダイヤモンドの粒子である。ダイヤモンドの粒子を構成する材料の一例は単結晶ダイヤモンドおよび多結晶ダイヤモンドである。ピン本体210を構成する材料は任意に選択できる。一例では、ピン本体210を構成する材料の硬さは高耐摩耗粒子230の硬さよりも低い。その一例は超硬合金、鋼、および、ステンレス鋼である。硬さの種類は例えばヌープ硬さである。
保護層220は高耐摩耗粒子230をピン本体210の外周面211に結合する結合剤の層240(以下「結合層240」という)をさらに含む。結合層240はピン本体210の外周面211を覆う。結合層240の構造は任意に選択できる。一例では、結合層240は電気めっきにより形成される電着層である。結合剤の種類の一例はニッケル、および、ニッケルを含む合金である。図示される例では、結合層240はニッケルにより構成される。この結合層240は電解ニッケルめっきにより形成される電着層である。
高耐摩耗粒子230は結合層240によりピン本体210の外周面211に結合される。この結合は、高耐摩耗粒子230がピン本体210を保護できるように外周面211上に高耐摩耗粒子230を保持することである。高耐摩耗粒子230は結合層240の内部に位置する粒子被覆部231、および、結合層240の表面241から突出する粒子突出部232を含む。一例では、高耐摩耗粒子230は砥粒である。高耐摩耗粒子230の表面233には、多数の角234および多数の平面235が存在する。ピン200の未加工状態では、多数の高耐摩耗粒子230の多くは角234が粒子突出部232の先端に位置するような姿勢を取る。
ホルダユニット100を構成するピン200の初期状態は任意に選択できる。ピン200の初期状態とは、未使用のホルダユニット100におけるピン200の状態である。選択される初期状態の一例は、保護層220に研磨加工が施された加工済状態、および、保護層220に研磨加工が施されない未加工状態である。砥粒を含む層に対しては一般に目立てのための研磨加工が施されるが、ピン200の保護層220に対して施される研磨加工は保護層220の表面粗さを小さくするための加工である。研磨加工としては例えば、ピン200のセンターを治具等で保持した状態で保護層220を研磨する研磨加工、および、ピン200のセンターを保持しない状態で保護層220を研磨するセンタレス研磨加工を選択できる。
図5は研磨加工された保護層220のモデル図である。研磨加工された保護層220では、粒子突出部232の先端は平面235である。研磨加工では、高耐摩耗粒子230が砥石から受ける力により高耐摩耗粒子230の姿勢が変化し、多数の高耐摩耗粒子230の多くは平面235が粒子突出部232の先端に位置するような姿勢を取る。または、粒子突出部232の角234が研磨により除去され、粒子突出部232に平面235が形成される。高耐摩耗粒子230の姿勢の変化、および、粒子突出部232における平面235の形成の一方または両方が生じることにより、保護層220の表面221は多数の平面235により構成される。なお、研磨加工により多数の高耐摩耗粒子230の一部がピン本体210に押し込まれることがある。この高耐摩耗粒子230の姿勢は研磨加工前とおおよそ同じであり、角234が粒子突出部232の先端に位置する。
平面235が粒子突出部232の先端に位置する高耐摩耗粒子230が結合層240から突き出す量は、研磨加工前において角234が粒子突出部232の先端に位置する高耐摩耗粒子230が結合層240から突き出す量よりも少ない。平面235が粒子突出部232の先端に位置する高耐摩耗粒子230が結合層240から突き出す量、および、研磨加工後において角234が粒子突出部232の先端に位置する高耐摩耗粒子230が結合層240から突き出す量はおおよそ等しい。
図6は未加工状態の保護層220のプロファイルを3次元測定機により測定した結果の一例である。図7は加工済状態の保護層220のプロファイルを3次元測定機により測定した結果の一例である。図6に示される測定結果から、未加工状態の保護層220の表面に粒子突出部232の角234が多数存在することが確認できる。図7の測定結果から、加工済状態の保護層220の表面に粒子突出部232の平面235が多数存在することが確認できる。
ホルダユニット100の使用形態は例えば第1使用形態および第2使用形態から選択できる。第1使用形態はピン200の初期状態として未加工状態が選択される使用形態である。第2使用形態はピン200の初期状態として加工済状態が選択される使用形態である。ホルダ110にセットするピン200の種類によりホルダユニット100の使用形態を選択できる。
図8は第1使用形態によるスクライビングホイール120の走行距離が短い状態を示す。走行距離が短い状態とは、例えば走行距離が0m以上かつ基準距離未満の状態である。基準距離は例えば一般的なピンに要求される寿命の1割程度の走行距離である。スクライビングホイール120の走行距離が短い状態では、ホイール内周面122は多数の粒子突出部232の角234に接触する。スクライブ加工時のスクライビングホイール120の回転にともなうホイール内周面122と粒子突出部232の角234との摩擦により、粒子突出部232の角234が摩耗し、粒子突出部232におけるホイール内周面122との接触部分はホイール内周面122の形状に倣うように次第に変化する。
図9は第1使用形態によるスクライビングホイール120の走行距離が長い状態を示す。走行距離が長い状態とは、例えば走行距離が基準距離以上の状態である。スクライビングホイール120の走行距離が長い状態では、粒子突出部232におけるホイール内周面122との接触部分はホイール内周面122に倣う面236である。面236における高耐摩耗粒子230とホイール内周面122との接触面積は、スクライビングホイール120の走行距離が短い状態と比較して増加している。このため、スクライビングホイール120の走行距離が長くなるにつれて走行距離の増加に対する高耐摩耗粒子230の摩耗量は次第に減少する。なお、粒子突出部232の摩耗量が多い場合、結合層240の一部も摩耗する。結合層240は高耐摩耗粒子230と比較して十分に硬度が低く、スクライビングホイール120との接触により除去される。多数の粒子突出部232のうち、ホイール内周面122と接触しない粒子突出部232の状態は初期状態と同様である。
図10は第2使用形態によるスクライビングホイール120の走行距離が短い状態を示す。スクライビングホイール120の走行距離が短い状態では、ホイール内周面122は多数の粒子突出部232の平面235に接触する。先端に角234が存在する粒子突出部232が含まれる場合、ホイール内周面122がその角234に接触する場合もある。スクライブ加工時のスクライビングホイール120の回転にともなうホイール内周面122と粒子突出部232との摩擦により、粒子突出部232におけるホイール内周面122との接触部分が摩耗するが、第1使用形態とは異なり保護層220の表面が多数の平面235により構成されるため、第1使用形態と比較して摩耗による形状の変化量がさらに少ない。
図11は第2使用形態によるスクライビングホイール120の走行距離が長い状態を示す。粒子突出部232の摩耗量が少ないため、スクライビングホイール120の走行距離が長い状態でもホイール内周面122と保護層220との関係はスクライビングホイール120の走行距離が短い状態とほぼ同様である。
ホルダユニット100の各部の寸法は例えば次のように決められる。スクライビングホイール120の外径は1mm〜7mmの範囲から選択される。一例では、スクライビングホイール120の外径は2mmである。スクライビングホイール120の厚さは0.4mm〜1.2mmの範囲から選択される。一例では、スクライビングホイール120の厚さは0.64mmである。幅方向DBにおけるアーム112の間隔は0.4mm〜1.3mmの範囲から選択される。一例では、アーム112の間隔は0.66mmである。第1挿入孔114の直径RAは0.4mm〜1.5mmの範囲から選択される。一例では、第1挿入孔114の直径RAは0.8mmである。第2挿入孔121の直径RBは0.4mm〜1.5mmの範囲から選択される。一例では、第2挿入孔121の直径RBは0.8mmである。ピン200の太さRCは0.4mm〜1.5mmの範囲から選択される。一例では、ピン200の太さRCは0.77mmである。
一例では、保護層220の諸元は次のとおり決められる。高耐摩耗粒子230の層構成は1層、2層、および、3層以上の多層から選択される。高耐摩耗粒子230の粒度はメッシュサイズ標記では#800〜#1500の範囲から選択される。高耐摩耗粒子230の粒径は5μm〜30μmの範囲から選択される。結合剤にはニッケル、または、ニッケルを含む合金が用いられることが好ましい。保護層220の厚さは5μm〜30μmの範囲から選択される。
(実施例)
実施形態のホルダユニット100および基準ホルダユニットの性能を評価する試験を実施した。以下の説明では、実施形態のホルダユニット100に関連する符号を省略する。また、スクライビングホイールの走行距離をホイール走行距離と記述する。
この試験では、ホイール内周面とピン外周面との摩擦により生じる音のサウンドレベル、および、ピン外周面の摩耗量を測定し、それぞれの結果を元にホルダユニットの性能を総合的に評価した。総合評価の種類はX、Yである。総合評価がXのホルダユニットによれば、ホイール走行距離が長い場合でも適正な品質の被加工物が得られる。総合評価がYのホルダユニットによれば、ホイール走行距離が長い場合に被加工物の品質が低下するおそれがある。ただし、ホイール走行距離と被加工物の品質との関係を把握し、適正な品質の被加工物が得られる加工条件の元で総合評価がYのホルダユニットを使用する場合には、実際のスクライブ加工時に特別な支障は生じない。
試験には、スクライビングホイールが被加工物の表面上を走行する状況に類似する状況でスクライビングホイールを走査できる試験機を用いた。試験機には測定対象のホルダユニットがセットされる。セットされたホルダユニットのスクライビングホイールは試験機のローラに接触する。ローラが回転することによりスクライビングホイールが回転し、実際のスクライブ加工時におけるスクライビングホイールの走査と類似する状況でスクライビングホイールが走査される。
サウンドレベルの測定には試験機に設けられる振動センサ、および、振動センサの測定結果を解析するデータレコーダを用いた。振動センサはホイール内周面とピン外周面との摩擦により生じる音を測定する。振動センサの測定結果はデータレコーダに入力される。データレコーダは振動センサの測定結果を周波数解析し、サウンドレベルに変換する。サウンドレベルはリファレンスに対する相対値である。リファレンスとして、基準ホルダユニットを用いたスクライブ加工時にファイバーが発生した時点でのサウンドレベルを設定した。この試験では、リファレンスのサウンドレベルを最大のレベルである5に設定した。サウンドレベルはスクライビングホイールの回転状態の安定性と相関する。スクライビングホイールの回転状態の安定性が高いほどサウンドレベルが小さくなる。サウンドレベルが4、5に対応するスクライビングホイールの回転状態は、スクライブ加工時においてファイバーが形成される場合のスクライビングホイールの回転状態に類似する。
ピン外周面の摩耗量の測定には3次元測定機を用いた。摩耗量の測定のため、ホイール走行距離が0mの状態、および、ホイール走行距離が所定の走行距離に達した状態のそれぞれにおいて、ホルダユニットからピンを抜き出し、そのピンを3次元測定機にセットし、3次元測定機によりピン外周面のプロファイルを測定した。基準ホルダユニットを用いた試験では、所定の走行距離は3000mである。実施形態のホルダユニットを用いた試験では、所定の走行距離は11000mである。
ピン外周面のプロファイルの測定結果からピン外周面の摩耗量を確認した。具体的には、ホイール走行距離が0mの状態におけるピン外周面のプロファイルと、ホイール走行距離が所定の走行距離の状態におけるピン外周面のプロファイルとの差から、ピン外周面の摩耗量が求められる。ピンの寿命はピン外周面の摩耗量と相関する。ピン外周面の摩耗量が基準の摩耗量以下の場合、ピンが所定の寿命を持つと判定できる。基準ホルダユニットのピンと実施形態のホルダユニットのピンとは構造が相違するため、基準の摩耗量の設定方法が異なる。実施形態のホルダユニットのピンに関する基準の摩耗量は、主に所定の走行距離およびピンの初期状態における保護層の厚さとの関係に応じて設定される。例えば、所定の走行距離が所定の寿命に対応する場合、基準の摩耗量は少なくともピンの初期状態における保護層の厚さよりも小さい。所定の走行距離が所定の寿命よりも短い場合、基準の摩耗量はさらに小さく設定される。
図12は試験結果の一例である。試験に用いたホルダユニットは2種類の基準ホルダユニット、および、2種類の実施形態のホルダユニットの合計4種類である。2種の基準ホルダユニットをそれぞれ測定対象A1、測定対象A2と記述する。2種の実施形態のホルダユニットをそれぞれ測定対象B1、測定対象B2と記述する。各測定対象A1〜B2において互いに対応する要素のサイズは同一である。全ての測定対象のホイール内周面には、ホイール内周面の算術平均粗さRaが0.005μm以下、かつ、最大高さRzが0.05μm以下となるように鏡面加工が施された。ホイール内周面とピン外周面との間は無潤滑である。
基準ホルダユニットに関する試験条件は次のとおりである。測定対象A1、A2の相違点はピンを構成するダイヤモンド粒子の粒径および組成である。測定対象A1、A2に関する他の条件は同一である。スクライビングホイールおよびピンはそれぞれダイヤモンド焼結体である。測定対象A1のダイヤモンド粒子の粒径は1μm以下である。測定対象A2のダイヤモンド粒子の粒径は1μm〜3μmである。
実施形態のホルダユニット100に関する試験条件は次のとおりである。測定対象B1、B2の相違点は高耐摩耗粒子230の粒径、および、ピン200の初期状態である。測定対象B1、B2に関する他の条件は同一である。ピン本体210の材料は炭素工具鋼である。高耐摩耗粒子230の種類はダイヤモンド粒子である。結合層240は電解ニッケルめっきにより形成されたニッケルの層である。測定対象B1のピン200の高耐摩耗粒子230の粒径は粒度表示で#1500である。測定対象B1のピン200の初期状態は未加工状態である。測定対象B2のピン200の高耐摩耗粒子230の粒径は粒度表示で#800である。測定対象B2のピン200の初期状態は加工済状態である。研磨加工の方法はダイヤモンド砥粒を用いたセンタレス加工である。
測定対象A1に関する試験結果は次のとおりである。ホイール走行距離100mではサウンドレベルは1である。ホイール走行距離1500mではサウンドレベルは4である。ホイール走行距離3000mではサウンドレベルは5である。ホイール走行距離3000mにおけるピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であるが、ピン外周面の形状はホイール内周面の形状に倣うようにわずかに変化している。測定対象A1では、サウンドレベルが4、5に達する場合があるため、ホルダユニットの性能に関する総合評価はYである。なお、ホイール走行距離3000mでサウンドレベルが5に達することが確認されたため、ホイール走行距離が3000mよりも長い場合についてはサウンドレベルを測定していない。図中の斜線はこれを示している。
測定対象A2に関する試験結果は次のとおりである。ホイール走行距離100mではサウンドレベルは2である。ホイール走行距離1500mではサウンドレベルは3.5である。ホイール走行距離3000mではサウンドレベルは5である。ホイール走行距離3000mにおけるピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であるが、ピン外周面の形状はホイール内周面の形状に倣うようにわずかに変化している。測定対象A2では、サウンドレベルが5に達する場合があるため、ホルダユニットの性能に関する総合評価はYである。なお、ホイール走行距離3000mでサウンドレベルが5に達することが確認されたため、ホイール走行距離が3000mよりも長い場合についてはサウンドレベルを測定していない。図中の斜線はこれを示している。
測定対象B1に関する試験結果は次のとおりである。ホイール走行距離100mではサウンドレベルは2である。ホイール走行距離1500mではサウンドレベルは1である。ホイール走行距離3000mではサウンドレベルは1である。ホイール走行距離5000m、8000m、11000mではサウンドレベルは0.5である。ホイール走行距離11000mにおけるピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であり、測定対象A1、A2と比較してピン外周面の形状の変化が小さい。測定対象B1では、サウンドレベルの最大値が2であり、ピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であるため、ホルダユニットの性能に関する総合評価はXである。
ホイール走行距離5000m、8000m、11000mの場合のサウンドレベルがホイール走行距離100m、1500m、3000mの場合のサウンドレベルよりも低い理由は次のように考えられる。ホイール内周面との接触により粒子突出部の角が摩耗し、高耐摩耗粒子におけるホイール内周面との接触部分がホイール内周面の形状に倣うように変化し、高耐摩耗粒子とホイール内周面との接触面積が増加した。これにより、スクライビングホイールが回転しても高耐摩耗粒子の摩耗が実質的に生じない状態、または、高耐摩耗粒子の摩耗が進行しにくい状態に遷移し、スクライビングホイールの回転状態が安定し、サウンドレベルが低下したと考えられる。
測定対象B2に関する試験結果は次のとおりである。ホイール走行距離100m、1500m、3000m、5000m、8000m、11000mのいずれでもサウンドレベルは0.5である。ホイール走行距離11000mにおけるピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であり、測定対象A1、A2と比較してピン外周面の形状の変化が小さい。測定対象B2では、サウンドレベルの最大値が0.5であり、ピン外周面の摩耗量は基準の摩耗量以下であるため、ホルダユニットの性能に関する総合評価はXである。
(変形例)
上記実施形態は本発明に関するホルダユニットが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関するホルダユニットは実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。
・ピン200の断面形状は任意に変更可能である。一例では、ピン200の断面形状は多角形である。多角形の一例は四角形、六角形、および、八角形である。保護層220は多角形であるピン本体210の外周面211を覆うように形成される。
・高耐摩耗粒子230の形状は任意に変更可能である。一例では、高耐摩耗粒子230の形状は球である。
・スクライビングホイール120の構造は任意に変更可能である。スクライビングホイール120のホイール内周面122以外の部分はホイール内周面122を構成する高耐摩耗材料とは別の材料により構成される。別の材料の一例はホイール内周面122を構成する高耐摩耗材料とは別の高耐摩耗材料、または、超硬合金である。
10 :スクライブ装置
100 :ホルダユニット
110 :ホルダ
120 :スクライビングホイール
121 :第2挿入孔(スクライビングホイールの挿入孔)
121A:中間部
122 :内周面
200 :ピン
210 :ピン本体
211 :外周面
220 :保護層
230 :高耐摩耗粒子
231 :粒子被覆部
232 :粒子突出部
233 :表面
235 :平面
240 :結合層(結合剤の層)
241 :表面
CB :中心軸心(挿入孔の中心軸心)

Claims (10)

  1. ホルダと、
    前記ホルダに支持されるピンと、
    前記ピンに支持されるスクライビングホイールとを備え、
    前記スクライビングホイールは前記ピンが挿入される挿入孔を含み、
    前記挿入孔を規定する前記スクライビングホイールの内周面は高耐摩耗材料により形成され、算術平均粗さRaが0.01μm以下であり、
    前記ピンはピン本体、および、前記ピン本体の外周面を保護する保護層を含み、
    前記保護層は前記内周面に対する耐摩耗性が高い多数の高耐摩耗粒子を含む
    ホルダユニット。
  2. 前記高耐摩耗材料は、ダイヤモンド、立方晶窒化炭素、ロンズデーライト、超硬度ナノチューブ、および、立方晶窒化ホウ素の少なくとも1つを含む
    請求項1に記載のホルダユニット。
  3. 前記多数の高耐摩耗粒子はダイヤモンドの粒子、立方晶窒化炭素の粒子、ロンズデーライトの粒子、超硬度ナノチューブの粒子、および、立方晶窒化ホウ素の粒子の少なくとも1つを含む
    請求項1または2に記載のホルダユニット。
  4. 前記高耐摩耗粒子は砥粒である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のホルダユニット。
  5. 前記保護層は前記高耐摩耗粒子を前記ピン本体の外周面に結合する結合剤の層を含み、
    前記高耐摩耗粒子は前記結合剤の層の内部に位置する粒子被覆部、および、前記結合剤の層の表面から突出する粒子突出部を含む
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のホルダユニット。
  6. 前記粒子突出部の先端は平面である
    請求項5に記載のホルダユニット。
  7. 前記結合剤はニッケルである
    請求項5または6に記載のホルダユニット。
  8. 前記スクライビングホイールはダイヤモンド焼結体である
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のホルダユニット。
  9. 前記挿入孔の中心軸心に沿う方向における前記挿入孔の中間部の直径は、前記挿入孔の中心軸心に沿う方向における前記挿入孔の端部の直径よりも狭い
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のホルダユニット。
  10. 前記挿入孔の中心軸心に沿う方向に平行、かつ、前記挿入孔の中心軸心を通過する前記スクライビングホイールの断面では、前記内周面の形状は鼓形状である
    請求項9に記載のホルダユニット。
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