JP2019188407A - レーザ溶接継手及びレーザ溶接継手の製造方法 - Google Patents

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恭兵 前田
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Abstract

【課題】鋼板の表面に防錆油などの油が塗布され、溶接ビードにおける溶接金属中に多量の拡散性水素が侵入する過酷な条件下においても、溶接後に遅れ割れの発生を抑制することのできるレーザ溶接継手及びその製造方法を提供する。【解決手段】引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、表面に油が塗布された複数の鋼板1、2が重ね合わされた重ね合せ部は、最上段の鋼板1の表面から最下段の鋼板2の裏面まで貫通した溶接ビード11を有する。溶接ビード11における溶接金属はC、Si、Mn、P及びSをそれぞれ所定範囲で含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、C+Si/5≦0.4(C,Siの単位は質量%)を満足し、かつ、溶接ビードにおける表ビード幅WS及び裏ビード幅WBが、WS+WB≦3.5(WS,WBの単位はmm)を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板同士が重ね合された重ね合わせ部をレーザ溶接するレーザ溶接継手及びレーザ溶接継手の製造方法に関する。
近年、自動車の車体等に用いられる鋼板には、衝突時の安全性の向上と、低燃費化を目的とした軽量化を両立するために、板厚が0.5〜3.0mm程度の薄板であって、高強度化された高張力鋼板(High Tensile Strength Steel;HTSS)が採用されることが多くなっている。
また、このような薄板の高張力鋼板を溶接する際に、溶接された車体構造の剛性を十分に確保するために、連続溶接が可能なレーザ溶接を適用する例も散見されるようになってきている。レーザ溶接は、レーザ光を熱源として金属に集光した状態で照射し、金属を局部的に溶融、凝固させることによって金属を接合させる。レーザは、単一波長で位相差のない光であるため、光学系のレンズで極めて小さな点に集光して高い密度のエネルギーを与えて金属を接合することができる。
しかし、レーザ溶接は、スポット溶接のような他の溶接法を比較して、溶接部の冷却速度が高く、溶接ビードにおける溶接金属がマルテンサイト組織になりやすい。溶接金属のマルテンサイト組織は、溶接金属周囲の母材部分と比べて硬く、脆化しやすいという特徴がある。
また、レーザ溶接を用いて複数の鋼板を重ね合わせて自動車用部材等を製造するにあたり、レーザ溶接継手の接合強度を高めるために、鋼板が重ね合わされた重ね合わせ部において、最上段の鋼板の表面から最下段の鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成することがある。その場合には、溶接ビードにおける溶接金属中に、大気などに由来する水素が侵入して水素脆化を引き起こしやすいこと、また、硬いマルテンサイト組織によって脆化しやすいことも相まって、溶接金属部を起点とする遅れ割れ(遅れ破壊)が発生することが問題となっている。
このような遅れ割れを防止するための手段としては、Ti及びNbの析出状態を制御するとともに、Bの添加量を極力低減することにより、硬質かつ粗大な溶接金属、及びHAZ(Heat Affected Zone;熱影響部)の生成を抑制し、レーザ溶接部の遅れ破壊特性を抑制する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、レーザ溶接継手における遅れ割れを防止するための他の手段として、所定の条件を満たす曲率で湾曲した複数の鋼板を重ね合わせ、その重ね合わせ部にレーザ光を湾曲方向に移動させて照射することにより、レーザ溶接部に発生する応力や歪みを極力小さくし、遅れ割れを抑制する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
更に、上記別の手段として、複数の鋼板を重ね合わせた重ね部の最上段の鋼板表面にレーザを照射し、最下段の鋼板裏面まで溶融させつつ溶接部を形成させる場合において、溶接部を形成させた後、10分以内に絶対湿度が2g/m以下のシールドガスを最上段の鋼板表面の溶接部に供給しつつ、大気に接している最下段の鋼板裏面まで貫通しないよう溶接金属にレーザを1回以上再照射して溶接金属を照射回数分だけ再溶融させる、耐遅れ破壊特性に優れた鋼板溶接部の製造方法に関する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2016−37651号公報 特開2009−195917号公報 特開2012−240083号公報
ところで、上記した自動車の車体等に用いられる鋼板表面においては、通常、鉱油系や合成油系の防錆油が塗布されている。表面に防錆油が塗布された鋼板を重ね合わせ溶接する場合には、レーザ溶接時に発生する熱により防錆油が分解することで、炭化水素及びHO等が発生し、これらが更に分解することでHが多量に発生することになる。そして、溶接ビードにおける溶接金属の周囲で発生した水素は、拡散性水素として溶接金属中に多量に侵入することとなるため、防錆油が塗布された鋼板においては、溶接ビードにおける溶接金属の遅れ割れが顕著に発生し得ることとなる。
ここで、特許文献1に記載の技術は、基本的には大気由来の水素侵入による遅れ破壊を抑制するための方策であり、上記のような鋼板表面に防錆油が塗布され、多量の水素が溶接金属に侵入し得る重ね継手にまで適用することは考慮されておらず、その有用性は不明である。また本技術は、突合せ溶接での耐遅れ破壊特性について言及されており、鋼板の重ね合わせ面の表面から裏面まで貫通した重ね合わせ継手での有用性も不明である。
また、特許文献2に記載の技術は、重ね合わせ継手における耐遅れ破壊特性を抑制するための方策であるものの、遅れ破壊を抑制するためには、接合される鋼板の形状が制限されるため、重ね合わせ継手である構造部材の設計に制約がかかってしまう。
更に、特許文献3に記載の技術も、重ね合わせ継手における耐遅れ破壊特性を抑制するための方策であるが、遅れ破壊を抑制するためにシールドガスを使用する必要があり、コストアップにつながってしまう。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザ溶接される鋼板の表面に防錆油などの油が塗布され、溶接ビードにおける溶接金属中に多量の拡散性水素が侵入する過酷な条件下においても、重ね合わせ継手における構造上の制約やコストアップを招くことなく、溶接後に遅れ割れの発生を抑制することができるレーザ溶接継手及びレーザ溶接継手の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明のレーザ溶接継手は、引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手であって、
前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部は、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを有し、
前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
C :0.05〜0.35%、
Si:0.01〜2.5%、
Mn:0.5〜5.0%、
P :0.05%以下、
S :0.01%以下、
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とする。
C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
(式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
+W≦3.5 ・・・(2)
(式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手は、前記溶接金属が、質量%で、Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手は、前記溶接金属が、質量%で、B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手は、前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする。
また、上記課題を解決する本発明のレーザ溶接継手の製造方法は、引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手の製造方法であって、
前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部にレーザを照射して、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成する工程を含み、
前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
C :0.05〜0.35%、
Si:0.01〜2.5%、
Mn:0.5〜5.0%、
P :0.05%以下、
S :0.01%以下、
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とする。
C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
(式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
+W≦3.5 ・・・(2)
(式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手の製造方法は、前記溶接金属が、質量%で、Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手の製造方法は、前記溶接金属が、質量%で、B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態において、上記レーザ溶接継手の製造方法は、前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする。
本発明のレーザ溶接継手及びレーザ溶接継手の製造方法によれば、引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部は、最上段の鋼板の表面から最下段の鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを有し、溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、C:0.05〜0.35%、Si:0.01〜2.5%、Mn:0.5〜5.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、C及びSiの含有量が所定の関係を満足し、更に、溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、所定の関係を満足する。
これにより、レーザ溶接される鋼板の表面に防錆油などの油が塗布され、溶接ビードにおける溶接金属中に多量の拡散性水素が侵入する過酷な条件下においても、重ね合わせ継手における構造上の制約やコストアップを招くことなく、溶接後に遅れ割れの発生を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ溶接継手の製造方法により形成されるレーザ溶接継手の斜視図である。 図2は、図1のIV−IV断面図である。 図3は、C字状に溶接ビードを形成した場合のレーザ溶接継手の斜視図である。 図4は、各実施例及び比較例における「C+Si/5(%)」に対する「W+W(mm)」の関係を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係るレーザ溶接継手及びレーザ溶接継手の製造方法について図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態のレーザ溶接継手10は、図1に示すように、少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、第1の鋼板1と第2の鋼板2を重ね合わせ、該重ね合わせ部にレーザヘッドから第1の鋼板1の表面に向けて略円形状のレーザLを照射して、第1の鋼板1の表面から第2の鋼板2の裏面まで貫通するように溶接するものである。
鋼板1、2の少なくとも一方を構成する高張力鋼板としては、780MPa級以上のものであれば特に限定されず、例えば、980MPa級以上、1180MPa級以上の高張力鋼板であってもよい。
また、高張力鋼板1、2の板厚tは、0.5〜3.0mmとしている。
鋼板1、2の各表面及び裏面には防錆油(図示せず)が塗布されている。防錆油としては特に限定されず、鉱油系や合成油系の公知の防錆油が用いられる。本実施形態では、防錆油を例に挙げているが、熱による分解により水素を発生し得るものであれば、防錆を目的とした油に限定されず、他の目的により塗布される油であってもよい。
ここで、上述の通り、レーザ溶接継手の接合強度を高めるために、鋼板が重ね合わされた重ね合わせ部において、最上段の鋼板の表面から最下段の鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成することがある。その場合には、溶接ビードにおける溶接金属中に、大気などに由来する水素が侵入して水素脆化を引き起こしやすいこと、また、硬いマルテンサイト組織によって脆化しやすいことも相まって、溶接金属部を起点とする遅れ割れ(遅れ破壊)が発生することが問題となっている。
また、防錆などを目的として鋼板表面に油が塗布される場合には、レーザ溶接時に発生する熱により油が分解することで、炭化水素及びHO等が発生し、これらが更に分解することでHが多量に発生することになる。そして、溶接ビードにおける溶接金属の周囲で発生し水素は、拡散性水素として溶接金属中に多量に侵入することとなるため、油が塗布された鋼板においては、溶接ビード11における溶接金属の遅れ割れが顕著に発生し得ることとなる。
そこで、本発明者らは、溶接ビード11における溶接金属の成分組成として、C、Si、Mn、P及びSの含有量をそれぞれ所定範囲に制御するとともに、C及びSiの含有量が所定の関係を満足し、かつ、溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、所定の関係を満足するように制御することで、レーザ溶接後に遅れ割れの発生を抑制できることを見出した。
まず、溶接ビード11における溶接金属の成分組成について詳細に説明する。以下、「%」は特に断りのない限り、質量%を意味する。また、「〜」とはその下限の値以上、その上限の値以下であることを意味する。
(C:0.05〜0.35%)
Cは、鋼の母材強度向上に寄与する元素であるため、高張力鋼板には必須な元素である。そのため、C含有量は0.05%以上とすることが好ましい。一方、過剰に添加すると、溶接ビード及びHAZの硬度が高くなり、遅れ割れの発生が抑制できないおそれがある。そのため、C含有量の上限は、好ましくは0.35%以下、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下とする。
(Si:0.01〜2.5%)
Siは、脱酸に寄与する元素である。そのため、Si含有量の下限は0.01%以上とすることが好ましい。一方、過剰に添加すると、焼戻し軟化抵抗が高くなり、溶融凝固部及び圧接部の硬度が高くなる。加えて、Siは材料の靭性を低下させるため、遅れ割れの発生が抑制できないおそれがある。そのため、Si含有量の上限は、好ましくは2.5%以下、より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは0.5%以下とする。
(Mn:0.5〜5.0%)
Mnは、焼入れ性向上に寄与する元素であり、マルテンサイトなど硬質組織を生成するために必須の元素である。そのため、Mn含有量の下限は0.5%以上とすることが好ましい。一方、過剰に添加すると、溶接ビード及びHAZの硬度が高くなり、遅れ割れの発生が抑制できないおそれがある。そのため、Mn含有量の上限は、好ましくは5.0%以下、より好ましくは2.5%以下、更に好ましくは2.0%以下とする。
(P:0.05%以下(0%は含まない))
Pは、不可避的に鋼中へ混入する元素であるが、粒内及び粒界へ偏析しやすく、溶接ビード及びHAZの靭性を低下させるため、極力低減することが望ましい。そのため、P含有量の上限は、好ましくは0.05%以下、より好ましくは0.04%以下、更に好ましくは0.02%以下とする。
(S:0.01%以下(0%は含まない))
Sは、Pと同様、不可避的に鋼中へ混入する元素であるが、粒内及び粒界へ偏析しやすく、溶接ビード及びHAZの靭性を低下させるため、極力低減することが望ましい。そのため、S含有量の上限は、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.008%以下、更に好ましくは0.006%以下とする。
(その他の金属元素)
上記C、Si、Mn、P及びS以外の金属元素は、
Al:1.0%以下(0%を含む)、
Zr:0.1%以下(0%を含む)、
Cu、Ni、Cr及びMoの合計で2.0%以下(0%を含む)、
Mg、Ca、REMの合計で0.01%以下(0%を含む)であることが好ましい。
その他、残部はFe及び不可避的不純物であることが好ましい。不可避不純物は、鋼の製造時に不可避的に混入する不純物であり、鋼の諸特性を害さない範囲で含有されうる。
例えば、不可避的不純物として、N、O等が挙げられる。
Nは、固溶状態では溶接ビード及びHAZの靭性を低下させるため、極力低減することが望ましい。そのため、不可避不純物として含有することが許容されるNの含有量としては、0.01%以下、好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.006%以下である。
また、Oであれば0.01%未満が、不可避不純物として含有することが許容される。
また、溶接ビード11における溶接金属中のC及びSi含有量が、下記式(1)を満足することが好ましい。
C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
(式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
なお、C含有量は極端に多くなると、溶接ビード及びHAZが極端に硬質化し、靱性が低下しやすいため、遅れ割れを発生しやすい傾向にある。また、SiもCと同様に、材料を脆化させる元素であるため、C含有量とSi含有量の合計添加量を所定の範囲に制限することで、遅れ割れを抑制することができる。なお、C+Si/5の上限は、より好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.3以下である。
上記溶接金属は、Ti:0.005〜0.1%を更に含有することが好ましい。
Tiは、本実施形態における溶接金属に必須の元素ではないが、CやNと化合物を形成することで、組織微細化及びN低減を実現し、靭性向上に寄与する。また、この化合物が水素のトラップサイトとなるため、拡散性水素の低減にも寄与する。そのため、Tiを0.005%以上添加することが好ましく、より好ましくは0.015%以上、更に好ましくは0.030%以上である。
一方、過剰に添加すると、化合物が粗大化し、靭性が向上できないおそれがある。そのため、Tiの含有量の上限は、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.03%以下とする。
また、上記溶接金属は、B:0.0005〜0.01%を更に含有することが好ましい。
Bは、本実施形態における溶接金属に必須の元素ではないが、Ti、Nb、Vと比較して高温でも安定なNとの化合物を形成することで、溶接金属部における固溶Nを低減し、靭性向上に寄与する。そのため、Bを0.0005%以上添加することが好ましく、より好ましくは0.0015%以上、更に好ましくは0.003%以上である。
一方、過剰に添加すると、焼入れ性が高くなり、溶接部の硬度が過剰に高まるおそれがある。そのため、B含有量の上限は、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.008%以下、更に好ましくは0.006%以下とする。
以上、溶接ビード11における溶接金属の成分組成について説明した。
ところで、上記で説明した遅れ割れは、レーザ溶接継手の溶接終端部におけるクレータ割れを起点に発生することが多いため、クレータ割れが発生しにくい部分溶込み溶接では、遅れ割れが問題となりにくい。一方、レーザ溶接継手の接合強度を高めるため、鋼板が重ね合わされた重ね合わせ部において、最上段の鋼板の表面から最下段の鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成する場合(完全溶込み溶接)には、上記の通り、水素脆化などによる遅れ割れの問題が生じ得る。
また、本実施形態においては、溶接ビード11の最低ビッカース硬さは350Hv以上である。溶接ビード11の最低ビッカース硬さが350Hv未満である場合には、靱性に富んだ組織となりやすいため、拡散性水素による遅れ割れの問題が発生しにくいためである。
なお、本実施形態における「溶接ビード11の最低ビッカース硬さ」は、溶接ビード11をビッカース硬度計により、重ね合わされた鋼板の板厚垂直方向に測定して得られる硬さ分布の中で最低の硬度のものとする。硬さの測定方法は上記方法のみに限定されず、ナノインデンターなど、他の測定方法を用いて硬さを測定後、ビッカース硬さに変換しても差し支えない。
続いて、溶接ビード11におけるビード幅の条件について詳細に説明する。
図2は、図1のIV−IV断面図である。ここで、図1に示すような、重ね合わされた複数の鋼板が2枚の鋼板1、2からなるレーザ溶接継手において、一方の鋼板1の表面に形成される表ビード幅W及び他方の鋼板2の裏面に形成される裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することが好ましい。
+W≦3.5 ・・・(2)
(式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
レーザ溶接により溶融される面積が増加することに伴い、鋼板表面に塗布された防錆油などの油の分解が進みやすくなるため、溶接金属中に侵入する拡散性水素の量も増加する。そのため、溶接ビードは極力小さいことが好ましい。
ここで、鋼板1、2の各表面及び裏面に油が塗布されている場合において、油が塗布された部分のうち、熱分解により水素が発生し得る部分は、鋼板1の表面(溶接ビード11の最上部)における溶接ビード11が形成された部分、及び、鋼板2の裏面(溶接ビード11の最下部)における溶接ビード11が形成された部分の2面となる。すなわち、水素が発生し得る部分は、油が塗布された部分かつレーザにより溶融される部分である。発生した水素は溶融金属の面積が大きくなるほど侵入量が増加すると考えられ、上記2面の溶接ビード面積を小さくすることにより、鋼板表面に塗布された油の分解を抑制することができる。
その結果、溶接金属中に侵入する拡散性水素の量を減らすことができるため、溶接後の遅れ割れを効果的に抑制することが可能となる。このため、塗布された油が分解して生成された拡散性水素が溶接金属中に侵入する部分の大きさを示す代替指標として、上記した表ビード幅W及び裏ビード幅Wの合計値が、所定値以下を満足することが好ましい。
なお、表ビード幅W及び裏ビード幅Wは、図1における溶接線Cに対して直交方向の面を断面観察することで測定される。なお、図1では、溶接線Cに対して直交方向の面として、溶接ビード11の終端部付近の断面を選択しているが、本実施形態においては、溶接ビード11の終端部付近の断面に限らず、溶接ビード11上の任意の場所における断面を観察すればよい。また、式(2)の左辺のパラメータは、3.0以下がより好ましく、2.5以下が更に好ましい。
また、本実施形態においては、溶接ビード11の溶接長DL(図1に示すDL部分)は、5mm以上30mm以下としている。通常、溶接時に溶融した部分が冷却して凝固する際には、溶融した部分の収縮に伴い、溶接金属には引張応力がかかりやすい。しかしながら、レーザ溶接は、アーク溶接のような他の溶接法を比較して、溶接部の冷却速度が高いため、高張力鋼板を用いた場合の溶接ビードにおける溶接金属がマルテンサイト組織になりやすい。溶接金属の組織がマルテンサイト変態する際には、膨張を伴うことから、溶接金属には、圧縮応力がかかりやすくなる。
このことから、溶接ビード11の溶接長DLが長くなるにつれ、高張力鋼板の母材部分に占めるマルテンサイト組織の割合が高くなるため、溶接長DLが長いほど、溶接金属に生じる引張応力の影響よりも圧縮応力の影響が高くなり、溶接金属には全体として圧縮応力がかかりやすくなる。溶接金属に全体として圧縮応力がかかる場合には、溶接金属に生じる遅れ割れを抑制できる傾向にある。このことは、溶接ビード11の溶接長DLが30mmを超える場合において、特に顕著となる。
以上のことを踏まえると、溶接ビード11の溶接長DLが30mm以下のような短い溶接長でレーザ溶接する場合には、上記した遅れ割れの課題がより顕著となる。よって、本実施形態にかかるレーザ溶接継手は、溶接長DLが30mm以下のレーザ溶接継手においてより有効である。また、溶接長DLが短いほど遅れ割れの課題が更に顕著になりやすく、溶接長DLが25mm以下、更には溶接長DLが20mm以下のレーザ溶接継手で特に有効である。
ただし、本実施形態のレーザ溶接継手は、溶接長DLが30mm以下のものに限定されるものではない。また、溶接長DLが短いほど遅れ割れの課題が顕著になることを踏まえ、遅れ割れを抑制する観点からは、溶接長DLは5mm以上であることが好ましく、10mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましい。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、上記の実施形態では、鋼板が2枚重ね合わされて溶接される形態に採用された場合について説明したが、鋼板が3枚やそれ以上の枚数が重ね合わされて溶接される形態にも適用することができる。
また、本実施形態の溶接ビード11は、上記の実施形態で示す直線状ビードに限定されず、一筆書きのように連続で形成されるビード形状であればよい。例えば、図3に示すようなC字状に溶接ビード11を形成してもよいし、ジグザグ状の線状ビードなどであってもよい。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
[1]引張強度が780MPa以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手であって、
前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部は、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを有し、
前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
C :0.05〜0.35%、
Si:0.01〜2.5%、
Mn:0.5〜5.0%、
P :0.05%以下、
S :0.01%以下、
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とするレーザ溶接継手。
C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
(式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
+W≦3.5 ・・・(2)
(式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
[2]前記溶接金属は、質量%で、
Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする上記[1]に記載のレーザ溶接継手。
[3]前記溶接金属は、質量%で、
B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする上記[1]または[2]に記載のレーザ溶接継手。
[4]前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のレーザ溶接継手。
[5]引張強度が780MPa以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手の製造方法であって、
前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部にレーザを照射して、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成する工程を含み、
前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
C :0.05〜0.35%、
Si:0.01〜2.5%、
Mn:0.5〜5.0%、
P :0.05%以下、
S :0.01%以下、
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とするレーザ溶接継手の製造方法。
C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
(式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
+W≦3.5 ・・・(2)
(式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
[6]前記溶接金属は、質量%で、
Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする上記[5]に記載のレーザ溶接継手の製造方法。
[7]前記溶接金属は、質量%で、
B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする上記[5]または[6]に記載のレーザ溶接継手の製造方法。
[8]前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする上記[5]〜[7]のいずれか1つに記載のレーザ溶接継手の製造方法。
本発明の効果を確認するため、本発明のレーザ溶接継手に係る実施例と、該実施例と比較する比較例について説明する。実施例及び比較例のレーザ溶接に供される鋼板は、表1に示すA〜Gの7種の鋼板を使用し、表2に示す鋼板の組み合わせ(上板及び下板)で、重ねレーザ溶接(2枚重ね)を行った。ここで、表1において、鋼種A〜EについてのB(ホウ素)の成分組成である「−」の表記は、組成分析における検出限界未満であることを意味する。
なお、すべての実施例及び比較例において、重ね合わされた2枚の鋼板のうち、一方の鋼板の表面から他方の鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成した。なお、供試鋼板A〜Gの表裏面には、いずれも0.01mg/mmの鉱油系の防錆油を塗布した。
Figure 2019188407
また、レーザ溶接は、すべてファイバーレーザ溶接機(商品名「YLS−6000」、IPG社製)を用い、レーザヘッドは、スキャナーヘッドとした。各実施例及び比較例における溶接ビードに関し、出力(kW)、溶接速度(m/min)、ビーム集光径(mm)については、表2に示す条件で溶接を行った。また、その他の溶接条件として、すべての実施例及び比較例において、焦点位置:上板表面(ジャストフォーカス)、シールドガス:なし、とした。なお、すべての実施例及び比較例において、溶接長を20mmとし、溶接軌跡を直線とした。
Figure 2019188407
なお、試験No.1、No.4が実施例、試験No.2、No.3、No.5〜No.11が比較例である。各試験例においては、上板及び下板として同じ鋼種のものを用いたことから、各試験例における溶接金属中の成分組成は、レーザ溶接される鋼板の成分組成と同一である。
また、得られたレーザ溶接継手の表ビード幅W(mm)、ビード幅W(mm)及び遅れ割れの評価は、溶接部の外観観察、及び断面マクロ観察により判断した。なお、得られた溶接ビードの最低ビッカース硬さを、ビッカース硬度計により上述した手法により測定した所、すべての試験例において350Hv以上であることを確認した。
各実施例及び比較例における試験結果を表3に示す。また、各実施例及び比較例における「C+Si/5(%)」に対する「W+W(mm)」の関係を示すグラフを図4に示す。
Figure 2019188407
表3における遅れ割れの評価は次のようにして行った。まず、レーザ溶接後24時間以内において、外観観察により割れが認められたものを遅れ割れが発生したものと定義した。
そして、試験例ごとに重ねレーザ溶接を5回ずつ実施(n5で実施)し、5回すべてにおいて遅れ割れが発生したものを評価「×」、5回中、1回〜4回の間で遅れ割れが認められたものを評価「△」、5回すべてにおいて遅れ割れが認められなかったものを評価「○」とした。
表3や図4から分かるように、比較例1〜9においては、溶接ビードにおける溶接金属の成分組成として、C、Si、Mn、P及びSの含有量がそれぞれ所定範囲に制御されているものの、C及びSiの含有量が所定の関係を満たさない、あるいは、溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、所定の関係を満足しなかったことから、外観観察により割れが認められた。
実施例1及び実施例2においては、溶接ビードにおける溶接金属の成分組成として、C、Si、Mn、P及びSの含有量がそれぞれ所定範囲に制御されているのに加え、C及びSiの含有量が所定の関係を満たし、更に表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、W+W≦3.5を満足することから、レーザ溶接後、遅れ割れが認められなかった。したがって、本発明の有効性が実証された。
1 第1の鋼板(高張力鋼板)
2 第2の鋼板(高張力鋼板)
10 レーザ溶接継手
11 溶接ビード
C 溶接ビードの溶接線
DL 溶接ビードの溶接長
L レーザ
t 鋼板の板厚
溶接ビードの表ビード幅
溶接ビードの裏ビード幅

Claims (8)

  1. 引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手であって、
    前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部は、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを有し、
    前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
    前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
    C :0.05〜0.35%、
    Si:0.01〜2.5%、
    Mn:0.5〜5.0%、
    P :0.05%以下、
    S :0.01%以下、
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
    かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とするレーザ溶接継手。
    C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
    (式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
    +W≦3.5 ・・・(2)
    (式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
  2. 前記溶接金属は、質量%で、
    Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接継手。
  3. 前記溶接金属は、質量%で、
    B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ溶接継手。
  4. 前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ溶接継手。
  5. 引張強度が780MPa級以上である少なくとも1枚の高張力鋼板を含む、板厚が0.5〜3.0mmであり、表面に油が塗布された複数の鋼板が重ね合わされてレーザ溶接されるレーザ溶接継手の製造方法であって、
    前記複数の鋼板が重ね合わされた重ね合せ部にレーザを照射して、最上段の前記鋼板の表面から最下段の前記鋼板の裏面まで貫通した溶接ビードを形成する工程を含み、
    前記溶接ビードの最低ビッカース硬さが350Hv以上であるとともに、
    前記溶接ビードにおける溶接金属の成分組成が、質量%で、
    C :0.05〜0.35%、
    Si:0.01〜2.5%、
    Mn:0.5〜5.0%、
    P :0.05%以下、
    S :0.01%以下、
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるとともに、下記式(1)を満足し、
    かつ、前記溶接ビードにおける表ビード幅W及び裏ビード幅Wが、下記式(2)を満足することを特徴とするレーザ溶接継手の製造方法。
    C+Si/5≦0.4 ・・・(1)
    (式(1)において、C及びSiの単位はそれぞれ質量%である。)
    +W≦3.5 ・・・(2)
    (式(2)において、W及びWの単位はそれぞれmmである。)
  6. 前記溶接金属は、質量%で、
    Ti:0.005〜0.1%を更に含有することを特徴とする請求項5に記載のレーザ溶接継手の製造方法。
  7. 前記溶接金属は、質量%で、
    B:0.0005〜0.01%を更に含有することを特徴とする請求項5または6に記載のレーザ溶接継手の製造方法。
  8. 前記溶接ビードの溶接長が5mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のレーザ溶接継手の製造方法。
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