JP2019187284A - 脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 - Google Patents
脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019187284A JP2019187284A JP2018083292A JP2018083292A JP2019187284A JP 2019187284 A JP2019187284 A JP 2019187284A JP 2018083292 A JP2018083292 A JP 2018083292A JP 2018083292 A JP2018083292 A JP 2018083292A JP 2019187284 A JP2019187284 A JP 2019187284A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polynucleotide
- cell
- aliphatic alcohol
- seq
- polypeptide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
Description
例えば、非特許文献1には、チオエステラーゼ(‘tesA)、アシル−CoA合成酵素(fadD)及びAcinetobactor calcoaceticus由来の脂肪酸アシル−CoAレダクターゼ(acr1)を過剰発現させ、アシル−CoA脱水素酵素(fadE)を欠失させることにより、大腸菌で脂肪族アルコールを高生産させる試みが報告されている。
また、非特許文献2には、Oryza sativa(rice)由来のα−ジオキシゲナーゼ遺伝子(脂肪酸から炭素数が1つ少ない脂肪族アルデヒドを生産させる)を大腸菌に導入し、チオエステラーゼ(tesA’)及びアルデヒドレダクターゼを過剰発現させることにより、奇数鎖脂肪族アルコールを高生産させる試みが記載されている。
また、非特許文献3にも、非特許文献1と同様の試みであるが、チオエステラーゼ(tesA’)及びアシル−CoA合成酵素(fadD)を過剰発現させ、アシル−CoA脱水素酵素(fadE)を欠失させた大腸菌に、Marinobactor aquaeolei由来の脂肪酸アシル−CoAレダクターゼ遺伝子(Maqu_2220遺伝子)を導入することにより、脂肪族アルコールを高生産させる試みが報告されている。
例えば、非特許文献1及び2に記載の脂肪族アルコール生成量から算出される乾燥細胞重量あたりの脂肪族アルコール含有量は、最大でも10%程度である。また、非特許文献3に記載の脂肪族アルコール生成量から算出される乾燥細胞重量あたりの脂肪族アルコール含有量は、最大でも17%程度である。
〔1〕Reinekea sp. 1−4株(NITE P−02620)又はその変異株。
〔2〕下記(A1)〜(A7)からなる群より選択されるポリヌクレオチド。
(A1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A2)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A3)配列番号2に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A4)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(A5)配列番号1に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A6)配列番号1に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A7)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
〔3〕下記(B1)〜(B7)からなる群より選択されるポリヌクレオチド。
(B1)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(B2)配列番号4に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つ配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド(phsA)とともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B3)配列番号4に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B4)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(B5)配列番号3に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B6)配列番号3に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B7)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
〔4〕〔2〕に記載のポリヌクレオチド及び〔3〕に記載のポリヌクレオチドのいずれか又は両方を含む、ベクター。
〔5〕〔2〕に記載のポリヌクレオチドを含む、細胞。
〔6〕さらに、〔3〕に記載のポリヌクレオチドを含む、請求項5に記載の細胞。
〔7〕(a)Reinekea sp. 1−4株(NITE P−02620)又はその変異株を培養する工程、及び(b)前記工程(a)で得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、を含む、脂肪族アルコールの製造方法。
〔8〕(a’)〔5〕又は〔6〕に記載の細胞を培養する工程、及び(b’)前記工程(a’)で得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、を含む、脂肪族アルコールの製造方法。
本明細書において、「脂肪族アルコール」とは、脂肪族炭化水素の1個の水素原子がヒドロキシ基に置換された化合物を意味する。脂肪族アルコールは、好ましくは、R−OH(Rは、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)で表される化合物である。前記式R−OHにおいて、Rは、炭素数14、16又は18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であることが好ましい。脂肪族アルコールの具体例としては、1−テトラデカノール、1−テトラデセノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘキサデセノール、1−オクタデカノール、1−オクタデセノール等が挙げられる。
なお、大腸菌では、通常、脂肪族アルコール及び脂肪族アルデヒドを生成しないことが知られており、対象ポリヌクレオチドを導入していない大腸菌の上記脂肪族化合物抽出物中の脂肪族アルコール及び脂肪族アルデヒドは、通常、検出限界以下である。そのため、対象ポリヌクレオチドを導入しなかった大腸菌の脂肪族化合物抽出物中で脂肪族アルコールが検出限界以下であり、対象ポリヌクレオチドを導入した大腸菌の脂肪族化合物抽出物中で脂肪族アルコールが検出された場合も、脂肪族アルコールの生成量が増加した場合に包含される。また、対象ポリヌクレオチドを導入した大腸菌において、細胞乾燥重量に対する脂肪族アルコール重量の割合(%,w/w)が、例えば5%(w/w)以上、好ましくは10%(w/w)以上、より好ましくは15%(w/w)以上である場合も、脂肪族アルコールの生成量が増加した場合に包含される。
また、対象ポリヌクレオチドを導入しなかった大腸菌の脂肪族化合物抽出物中で脂肪族アルデヒドが検出限界以下であり、対象ポリヌクレオチドを導入した大腸菌の脂肪族化合物抽出物中で脂肪族アルデヒドが検出限界以下である場合も、脂肪族アルデヒドの生成量が増加しなかった場合に包含される。また、対象ポリヌクレオチドを導入した大腸菌において、細胞乾燥重量に対する脂肪族アルデヒド重量の割合(%,w/w)が、例えば5%(w/w)以下、好ましくは3%(w/w)以下、より好ましくは1%(w/w)以下である場合も、脂肪族アルデヒドの生成量が増加しなかった場合に包含される。
本明細書において、「発現ベクター」とは、対象ポリヌクレオチドを含むベクターであって、該ベクターを導入した細胞内で、対象ポリヌクレオチドを発現可能な状態にするシステムを備えたベクターをいう。
1実施形態において、本発明は、Reinekea sp. 1−4株(NITE P−02620)又はその変異株を提供する。
Reinekea sp. 1−4株(以下、「1−4株」という。)は、日本国高知県室戸市の沿海部で採取された表層海水(33°18’N, 134°11’E, 深度0.5m)から単離された海洋性の好気性従属栄養細菌である。1−4株は、2018年3月28日付で、受託番号NITE P−02620として、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に寄託されている。
(1)形態的性質
1つの極鞭毛を有する桿菌(0.3〜1.1×0.3〜8.2μm)であり(図3参照)、運動性がある。
10〜30℃(最適温度20〜30℃)の温度範囲で増殖し、4℃及び35℃では増殖しない。12μg/mLのテトラサイクリン及び50μg/mLのゲンタマイシンに耐性である。20μg/mLのクロラムフェニコール及び100μg/mLのカナマイシンには耐性がない。カゼイン、スターチ、及び寒天を分解する。キチンは分解しない。
1−4株の16SrRNA遺伝子配列は、Reinekea属の細菌のものと最も類似していた。1−4株は、Reinekea属の基準種の基準株であるReinekea marinisedimentorum DSM 15388Tに、ほぼ全長の16SrRNA遺伝子配列で比較して、95.3%の類似性を示した。16SrRNA遺伝子配列に基づく系統樹では、1−4株は、Reinekea属の細菌とクラスターを形成した(図4参照)。
以上より、1−4株は、Reinekea属に属する新規な細菌であると推定し、Reinekea sp. 1−4株として寄託した。
培養温度は、10〜30℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
後述する実施例で示すように、1−4株は、乾燥細胞重量の約0.9%の脂肪族アルコールを細胞内に蓄積し得る。この蓄積量は、自然界に存在する既報の脂肪族アルコール生成菌よりも高い値である。そのため、1−4株は、後述する脂肪族アルコールの製造方法に用いることができる。
1−4株の変異株は、1−4株のDNAに変異が生じた菌株である。1−4株の変異株は、1−4株と同等又はそれ以上の脂肪族アルコール生産能を有する菌株であることが好ましい。そのような変異株としては、例えば、dR培地で定常期になるまで培養したとき、乾燥細胞重量に対する脂肪族アルコールの割合が、0.3%以上、好ましくは0.5%以上、より好ましくは0.6%以上である変異株が例示される。
この場合、1−4株に導入するポリヌクレオチドは、例えば、後述の[ベクター]で記載するプロモーター等に機能的に連結してもよい。例えば、1−4株で遺伝子の高発現を誘導するプロモーターに前記ポリヌクレオチドを機能的に連結し、1−4株に導入することにより、脂肪族アルコール生産能が増強された1−4株の変異株を得ることができる。そのようなプロモーターとしては、例えば、T7プロモーター等が例示されるが、これに限定されない。なお、T7プロモーターを用いる場合には、T7 RNAポリメラーゼ遺伝子も1−4株内に共存することが好ましい。この場合、例えば、T7プロモーターに機能的に連結した遺伝子と共に、T7 RNAポリメラーゼ遺伝子を1−4株に導入してもよい。
あるいは、1−4株が有する任意の遺伝子のプロモーターを取得し、当該プロモーターに前記ポリヌクレオチドを機能的に連結してもよい。前記任意の遺伝子としては、例えば、配列番号1に記載の塩基配列を含む遺伝子、又は配列番号3に記載の塩基配列を含む遺伝子等が挙げられる。これらの遺伝子のプロモーターは、例えば、配列番号1又は配列番号3に記載の配列に基づいて設計したプライマーを用いて、TAIL−PCR等により取得することができる。
(A1)〜(A7)からなる群より選択されるポリヌクレオチド、及び/又は(B1)〜(B7)からなる群より選択されるポリヌクレオチドが導入された1−4株の変異株は、1−4株と比較して、脂肪族アルコールの産生能が増強された変異株であり得る。そのため、後述する脂肪族アルコールの製造方法に好適に用いることができる。
(ポリヌクレオチド(A))
1実施形態において、本発明は、下記(A1)〜(A7)からなる群より選択されるポリヌクレオチドを提供する。
(A1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A2)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A3)配列番号2に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A4)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(A5)配列番号1に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A6)配列番号1に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A7)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
図1は、1−4株において推定される脂肪族アルコール合成経路を示す。図1中、配列番号1に記載の塩基配列がコードするポリペプチド(配列番号2)は、「PhsA」で表される。配列番号1に記載の塩基配列がコードするポリペプチドは、そのアミノ酸配列の相同性検索の結果から、図1に示すように、アシル−CoAを還元して脂肪族アルコールを生成する反応を触媒する可能性が高い(アシル−ACPや脂肪酸を還元して脂肪族アルコールを生成する可能性もある)。すなわち、配列番号1に記載の塩基配列がコードするポリペプチドは、脂肪族アルコールを生成するアシルーCoAレダクターゼ(fatty-alcohol-forming fatty acyl-CoA reductase)として機能する可能性が高い。なお、以下、配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドを「phsA」、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを「PhsA」ということがある。
上記(A1)〜(A7)のポリヌクレオチドは、いずれも、脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。そのため、これらのポリヌクレオチドのいずれかを、脂肪族アルコール生産能を有さない他種細胞に導入することにより、脂肪族アルコール生産能を有する細胞を得ることができる。また、元々脂肪族アルコール生産能を有する細胞であっても、これらのポリヌクレオチドのいずれかを導入することにより、脂肪族アルコール生産能を向上させることができる。
1実施形態において、本発明は、下記(B1)〜(B7)からなる群より選択されるポリヌクレオチドを提供する。
(B1)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(B2)配列番号4に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B3)配列番号4に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B4)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(B5)配列番号3に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つ配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド(phsA)とともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B6)配列番号3に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B7)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドがコードするポリペプチド(配列番号4)は、そのアミノ酸配列の相同性検索の結果から、潜在的にリパーゼ活性を有すると推定された。上述の結果は、配列番号4に記載のポリペプチドがリパーゼであることと矛盾しない。図1に示す脂肪族アルコール合成経路において、配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを「PhsB」で表す。図1に示すように、PhsBは、アシルグリセロールを分解して、アシル−CoAの前駆体となる脂肪酸を生成するリパーゼと考えられる。以下、配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドを「phsB」、配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを「PhsB」ということがある。
上記(B1)〜(B7)のポリヌクレオチドは、いずれも、脂肪族アルコール合成補助活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。そのため、これらのポリヌクレオチドのいずれかを、上記ポリヌクレオチド(A)と組合わせて他種細胞に導入することにより、脂肪族アルコール生産能が向上した細胞を得ることができる。
(A1’)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(A2’)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチド
(A3’)配列番号2に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチド
(B1’)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(B2’)配列番号4に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチド
(B3’)配列番号4に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチド
なお、ポリペプチド(A)又はポリペプチド(B)の単離・精製は、目的に応じた精製度まで行えばよく、単離・精製物は、ポリペプチド(A)又はポリペプチド(B)の活性を妨げない範囲で、他の物質を含んでいてもよい。
1実施形態において、本発明は、上記実施形態のポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
本実施形態のベクターは、上記ポリヌクレオチド(A)を含むものであってもよく、上記ポリヌクレオチド(B)を含むものであってもよく、ポリヌクレオチド(A)及びポリヌクレオチド(B)を含むものであってもよい。すなわち、本実施形態のベクターは、ポリヌクレオチド(A)及びポリヌクレオチド(B)のいずれか又は両方を含む。
本実施形態のベクターは、市販の発現ベクターのクローニングサイトに、ポリヌクレオチド(A)及び/又はポリヌクレオチド(B)を挿入したものであってもよい。また、本実施形態のベクターは、市販のトランスポゾンによる遺伝子導入システムのトランスポゾンベクターのクローニングサイトに、ポリヌクレオチド(A)及び/又はポリヌクレオチド(B)を挿入したものであってもよい。
1実施形態において、本発明は、ポリヌクレオチド(A)を含む細胞を提供する。
ポリヌクレオチド(A)を導入する細胞は、特に限定されず、原核細胞及び真核細胞のいずれであってもよい。原核細胞としては、例えば、Exiguobacterium属、Streptomyces属、Rhodococus属、Brevibacillus属、Escherichia属、Bacillus属等の細菌細胞が挙げられる。好適な例としては、大腸菌(Escherichia coli)が例示される。また、真核細胞としては、酵母(Saccharomyces属等)、真菌細胞、昆虫細胞、動物細胞、植物細胞等が挙げられる。
細胞に導入されたポリヌクレオチド(A)は、プラスミド等として細胞内に存在していてもよく、細胞のゲノムに挿入された状態で細胞内に存在していてもよい。例えば、プラスミドベクター等を用いてポリヌクレオチド(A)を細胞に導入した場合、ポリヌクレオチド(A)は、プラスミドとして細胞内に存在し得る。
また、例えば、トランスポザーゼにより認識される配列に挟まれたポリヌクレオチド(A)を細胞に導入した場合、ポリヌクレオチド(A)は、細胞のゲノムやプラスミドにランダムに挿入された状態で細胞内に存在し得る。この場合、トランスポザーゼにより認識される配列に挟まれたポリヌクレオチド(A)とともに、トランスポザーゼ遺伝子配列を含むポリヌクレオチドやトランスポザーゼそのものを細胞に導入することが好ましい。
また、ポリヌクレオチド(A)は、部位特異的に、細胞のゲノムやプラスミドに挿入されてもよい。例えば、標的部位のゲノム配列またはプラスミド配列の間に、ポリヌクレオチド(A)を挿入したDNA断片又はこのDNA断片を含むベクターを作製し、当該DNA断片又はベクターを細胞に導入すれば、相同組換えにより、ゲノムまたはプラスミドの標的部位にポリヌクレオチド(A)が挿入され得る。この場合、例えば、CRISPER/Casシステム、転写活性化様エフェクターヌクレアーゼ(Transcription Activator−Like Effector Nuclease:TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(Zinc Finger Nuclease:ZFN)等を用いるゲノム編集技術により、ポリヌクレオチド(A)を部位特異的に細胞のゲノムやプラスミドに挿入してもよい。
上記において、ポリヌクレオチド(A)は、発現可能な状態であることが好ましく、プロモーターに機能的に連結されていることが好ましい。また、細胞が真核細胞である場合、ゲノムは、核ゲノムであってもよく、オルガネラゲノムであってもよい。
1実施形態において、本発明は、脂肪族アルコールの製造方法を提供する。
本実施形態の製造方法は、1態様において、(a)1−4株又はその変異株を培養する工程、及び(b)前記工程(a)により得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、を含む。
工程(a)は、1−4株又はその変異株を培養する工程である。1−4株又はその変異株は、上記「Reinekea sp. 1−4株及びその変異株」で記載したものと同様である。
培養は、バッチ培養、流加培養、連続培養のいずれの方法で行ってもよい。
工程(b)は、工程(a)で得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程である。
本実施態様の製造方法は、工程(a)及び工程(b)に加えて、他の工程を含んでいてもよい。他の工程は、特に限定されないが、工程(b)で得られた抽出物から脂肪族アルコールを精製する工程等が例示される。脂肪族アルコールの精製方法は、特に限定されず、有機化合物の分離・精製において一般的に用いられる方法を適宜組み合わせて用いることができる。精製方法としては、例えば、薄層クロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ等の各種クロマトグラフィ法が挙げられる。
本実施形態の製造方法は、1態様において、(a’)上記実施形態の細胞を培養する工程、及び(b’)前記工程(a’)により得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、を含む。
工程(a’)は、上記実施形態の細胞(上記[細胞]で記載した細胞)を培養する工程である。細胞の培養に使用する培地は、細胞の種類やプロモーターなどに応じて、適宜選択すればよい。例えば、炭素源として、グルコース、ピルビン酸、酢酸、リンゴ酸などを含む培地等が例示される。細胞が大腸菌である場合の好適な培地の具体例としては、実施例に記載のM9培地が挙げられる。また、ポリヌクレオチドA及び/又はBに用いたプロモーターの種類に応じて、当該プロモーターの転写誘導に必要な化合物を培地に添加してもよい。
工程(b’)は、工程(a’)により得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程であり、上記第1実施態様における工程(b)と同様に行うことができる。
本実施態様の製造方法は、工程(a’)及び工程(b’)に加えて、他の工程を含んでいてもよい。他の工程としては、上記第1実施態様で挙げた工程と同様の工程が挙げられる。
(細胞株)
1−4株は、2011年の夏に、日本国高知県室戸市の沿海部で採取された表層海水(33°18’N, 134°11’E, 深度0.5m)から単離された。大腸菌(Escherichia coli)DH5aは、東洋紡から入手し、DNA操作及び異種遺伝子発現のホスト株として用いた。
試験で用いた培地を表1に示す。
透過電子顕微鏡法(JEM1200EX; JEOL)のために、増殖が濁度で観察されるまで、室温で、dR培地中で1−4株を増殖させた。細胞を、2%酢酸ウラニルでネガティブ染色した。細胞を、グルタルアルデヒドを2%で含む0.1Mリン酸バッファー(pH7.4)で前固定し、2% OsO4で後固定し、濃度勾配エタノール(50〜100%)で脱水し、Epon812に包埋し、薄片化(80〜90nm)した。最初に、2%酢酸ウラニルで染色し、その後、鉛染色液(Lead stain solution; Sigma-aldrich)で染色した。
1−4株のほぼ全長の16SrRNA遺伝子配列を以前に記載された方法で得た(Teramoto, M., et al., 2009. Microbiology 155, 3362-3370.)。得られた配列を、CLUSTAL X(ver.2.1)を用いて、公共データベースで利用可能なガンマプロテオバクテリア綱の細菌の配列とアライメントした。アライメントは、必要に応じて、手作業で修正し、ギャップのトリミングを行った。デフォルトパラメータ(Kimuraの補正を含む)を用いたCLUSTAL Xによる近隣結合法(Saitou, N. & Nei, M. 1987. Mol Biol Evol 4, 406-425.)及びMEGA6.06(Tamura, K., et al., 2013. Mol Biol Evol 30, 2725-2729.)による最尤法(Felsenstein, J. 1981. J Mol Evol 17, 368-376.)を用いて、1254bpのアライメントした配列から系統樹を作製し、1000回のリサンプリングに基づき、ブートストラップ法(Felsenstein, J. 1985. Evolution 39, 783-791.)で解析した。
1−4株は、dR培地中で、28℃で37−38時間振とう培養して増殖させた。脂肪族アルコール定量のためには、1−4株は、約200mLのdR培地で、OD600が0.05〜0.06に達するまで増殖させた。大腸菌は、IPTG及びアンピシリンを添加したM9培地中で、28℃で、振とう培養して完全に増殖させた。
1−4株からの全DNAの抽出を、特記しないかぎり以前に記載された方法(Misawa, N., et al., 1990. J. Bacteriol. 172, 6704-6712.)と同様に行った。1−4株の細胞を2LのdR培地で増殖させた。細胞は、TESバッファーで処理せず、1mLのsolution Iに懸濁した。プロナーゼEに替えて、プロテイナーゼKを用いた。一回目のフェノール−クロロホルム抽出の後、500μLのTEバッファー(10mM Tris,1mM EDTA,pH8.0)を抽出物に添加した。この全DNAを用いて、HiSeq2500(Illumina)によるゲノムシークエンス、及び得られた配列のアセンブリを行った(Takara Bio Inc.)。その結果、合計5.5Mbを含む269コンティグが得られた。
運動性は、明視野顕微鏡(mil-kin;Aqua system, 日本)により確認した。増殖温度は、4℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、又は35℃で、1.5%(w/v)寒天を含むdMBで3週間培養して試験した。カゼイン分解、スターチ分解及びキチン分解は、以前に記載されたように試験した(Teramoto M, et al., 2015. Int J Syst Evol Microbiol. 65:353-358.)。寒天分解及び抗生物質耐性は、dR2A−SWプレート上で試験した。
(1−4株の単離)
室戸の表層海水をDSW1プレートに直接プレーティングして、細菌を単離した。脂肪族アルコールを蓄積する単離株を、ナイルレッド(Greenspan P, et al., 1985. J Cell Biol. 100: 965-973.; Spiekermann P., et al., 1999. Arch Microbiol. 171: 73-80.)を含むDSW1プレート上でスクリーニングし、蓄積された化合物をGC−MSで解析することで選別した(データは示さず)。1個の単離株が脂肪族アルコールを蓄積することを見出し、その単離株が蓄積する主要な脂肪族アルコールとして、1−ヘキサデカノールを検出した(図2)。この単離株を1−4株と命名した。
1−4株は、1つの極鞭毛を有する桿菌(0.3〜1.1×0.3〜8.2μm)であり(図3)、運動性がある。1−4株は、10〜30℃(最適温度20〜30℃)の温度範囲で増殖し、4℃及び35℃では増殖しない。1−4株は、海水を含まない(海水を水に置換した)dR1培地では増殖しない。1−4株は、12μg/mLのテトラサイクリン及び50μg/mLのゲンタマイシンに耐性であるが、20μg/mLのクロラムフェニコール及び100μg/mLのカナマイシンには耐性がない。1−4株は、カゼイン、スターチ、及び寒天を分解するが、キチンは分解しない。
図4は、Gammaproteobacteria綱の中での1−4株の位置を、16S rRNA 遺伝子配列(1254bp)に基づいて示した近隣結合法による系統樹である。
1−4株のもつ脂肪族アルコール合成遺伝子を同定するため、1−4株のゲノムをシークエンスした。phsAと命名した遺伝子の遺伝子産物は、脂肪族アルコールを形成する脂肪族アシルCoAレダクターゼと有意な相同性を有していた。phsAの遺伝子産物は、Maqu_2507(accession no. CP000514;Willis RM, et al., 2011. Biochemistry. 50: 10550-10558)の遺伝子産物に51%のアミノ酸同一性を示し、Acr1(accession no. AAC45217;Reiser S and Somerville C. 1997. J Bacteriol. 179: 2969-2975.; Steen EJ, et al., 2010. Nature. 463: 559-562.)に46%のアミノ酸同一性を示した。phsAは、phsBと命名した下流遺伝子とオペロンになっているようであった(図5)。phsBの遺伝子産物は、既知のタンパク質と有意な相同性を示さなかったが、リパーゼに非常に低い相同性を示した。例えば、Aeromonas hydrophila(Anguita J, et al., 1993. Appl Environ Microbiol. 59: 2411-2417.)のリパーゼにアミノ酸配列で7%の同一性、及び43%の類似性を示した。アシル−ACP(acyl carrier protein)/脂肪酸/アシル−CoAレダクターゼをコードする遺伝子[Maqu_2507遺伝子(www.genome.jp/kegg/)及びacr1(Reiser S and Somerville C. 1997. J Bacteriol. 179: 2969-2975.)を含む]は、リパーゼ遺伝子又はそのホモログとクラスターを形成しない。
これらphsBによる脂肪族アルコールの高蓄積と増殖促進は、phsB産物が潜在的にリパーゼとして機能することと一致する。すなわち、phsBは、アシルCoA(β酸化を介してエネルギー源及び炭素源となるとともに、レダクターゼの基質となる)のレベルを増加させると考えられる(図1)。
Claims (8)
- Reinekea sp. 1−4株(NITE P−02620)又はその変異株。
- 下記(A1)〜(A7)からなる群より選択されるポリヌクレオチド。
(A1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A2)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A3)配列番号2に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A4)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(A5)配列番号1に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A6)配列番号1に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(A7)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つ脂肪族アルコール合成活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド - 下記(B1)〜(B7)からなる群より選択されるポリヌクレオチド。
(B1)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(B2)配列番号4に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つ配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド(phsA)とともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B3)配列番号4に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B4)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(B5)配列番号3に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B6)配列番号3に記載の塩基配列と80%以上の配列同一性を有する塩基配列からなり、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド
(B7)配列番号3に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つphsAとともに細胞に導入した場合に、phsA単独で導入した細胞と比較して、細胞の脂肪族アルコール含有量が上昇する、ポリヌクレオチド - 請求項2に記載のポリヌクレオチド及び請求項3に記載のポリヌクレオチドのいずれか又は両方を含む、ベクター。
- 請求項2に記載のポリヌクレオチドを含む、細胞。
- さらに、請求項3に記載のポリヌクレオチドを含む、請求項5に記載の細胞。
- (a)Reinekea sp. 1−4株(NITE P−02620)又はその変異株を培養する工程、及び
(b)前記工程(a)により得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、
を含む、脂肪族アルコールの製造方法。 - (a’)請求項5又は6に記載の細胞を培養する工程、及び
(b’)前記工程(a’)により得られた培養物から、脂肪族アルコールを得る工程、
を含む、脂肪族アルコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018083292A JP7194960B2 (ja) | 2018-04-24 | 2018-04-24 | 脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018083292A JP7194960B2 (ja) | 2018-04-24 | 2018-04-24 | 脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019187284A true JP2019187284A (ja) | 2019-10-31 |
JP7194960B2 JP7194960B2 (ja) | 2022-12-23 |
Family
ID=68387547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018083292A Active JP7194960B2 (ja) | 2018-04-24 | 2018-04-24 | 脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7194960B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011008535A1 (en) | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Codexis, Inc. | Production of fatty alcohols with fatty alcohol forming acyl-coa reductases (far) |
-
2018
- 2018-04-24 JP JP2018083292A patent/JP7194960B2/ja active Active
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
LIU A, ET AL., FATTY ALCOHOL PRODUCTION IN ENGINEERED E. COLI EXPRESSING MARINOBACTER FATTY ACYL-COA, JPN6021049375, 2013, ISSN: 0004661491 * |
LIU R, ET AL., METABOLIC ENGINEERING OF FATTY ACYL-ACP REDUCTASE-DEPENDENT PATHWAY TO IMPROVE FATTY, JPN6021049372, 2013, ISSN: 0004661493 * |
LIU Y, ET AL., HIGH PRODUCTION OF FATTY ALCOHOLS IN ESCHERICHIA COLI WITH FATTY ACID STARVATION. MIC, JPN6021049371, 2016, ISSN: 0004661494 * |
ZHENG YN, ET AL., OPTIMIZATION OF FATTY ALCOHOL BIOSYNTHESIS PATHWAY FOR SELECTIVELY ENHANCED PRODUC, JPN6021049373, 2012, ISSN: 0004661492 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7194960B2 (ja) | 2022-12-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2504584C2 (ru) | СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ПИРРОЛОХИНОЛИНОХИНОНА (PQQ) С ИСПОЛЬЗОВАНИЕМ БАКТЕРИИ РОДА Methylobacterium ИЛИ Hyphomicrobium | |
CZ20012792A3 (cs) | Polypeptid, polynukleotid kódující polypeptid, expresní vektor, transformant a způsob přípravy | |
JP7473137B2 (ja) | シュードザイマ・アンタクティカの新規菌株 | |
WO2012169203A1 (ja) | 改良型ニトリルヒドラターゼ | |
US20110262977A1 (en) | Process for production of optically active amine derivative | |
CN107075551B (zh) | 7-脱氢胆固醇和维生素d3的制造法 | |
KR101876172B1 (ko) | 케톤의 거울상 이성질체 선택적 환원을 위한 디자이너 세포 및 거울상 이성질체 풍부한 알콜의 효율적인 생산에서의 이의 용도 | |
Kim et al. | Comparative analysis of two types of methanol dehydrogenase from Methylophaga aminisulfidivorans MPT grown on methanol | |
WO2012036241A1 (ja) | 新規な細胞外分泌型ヌクレアーゼ | |
KR20150121789A (ko) | 2,3―부탄디올의 생성능이 증강된 재조합 미생물 및 이를 이용한 2,3―부탄디올의 생산 방법 | |
EP3103877A1 (en) | 4-amino cinnamic acid production method using enzyme | |
JP7194960B2 (ja) | 脂肪族アルコール合成細菌及び脂肪族アルコールの製造方法 | |
JP5069926B2 (ja) | 酢酸菌の発泡に関与する遺伝子、該遺伝子を修飾して育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法 | |
WO2022185873A1 (ja) | エルゴチオネインの製造方法 | |
KR102157781B1 (ko) | 디카르복시산 생산을 위한 미생물 및 이를 이용한 디카르복시산 생산방법 | |
JP3466245B2 (ja) | エクトイン合成酵素遺伝子 | |
JP6778870B2 (ja) | 藍藻変異株及びそれを用いたコハク酸及びd−乳酸産生方法 | |
KR102173101B1 (ko) | 디카르복시산 생합성 관련 효소 및 이를 이용한 디카르복시산 생산방법 | |
WO2022220263A1 (ja) | エルゴチオネインの製造方法 | |
KR101755767B1 (ko) | L-라이신 생산능이 향상된 미생물 및 이를 이용한 l-라이신 생산방법 | |
EP1673442B1 (en) | Transgenic organisms with lower growth temperature | |
WO2022210236A1 (ja) | バニリン酸産生形質転換微生物及びその利用 | |
JP5099512B2 (ja) | 糖脂質の高効率製造方法 | |
WO2022138969A1 (ja) | 変異型L-ピペコリン酸水酸化酵素及びそれを利用したcis-5-ヒドロキシ-L-ピペコリン酸の製造方法 | |
EP3978515A1 (en) | Genetically modified methylobacillus bacteria having improving properties |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211214 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220301 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220427 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220802 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220930 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221206 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7194960 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |