JP2019187191A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】DC/DCコンバータ回路の絶縁トランスの一次側、二次側において、配線の損失を低減し、小型化、低コスト化を可能とする電力変換装置を提供する。【解決手段】多層配線基板301上に一次側、二次側スイッチング回路102、105と、一次側、二次側スイッチング回路102、105の間に設けた絶縁トランス104とを有し、一次側スイッチング回路102と絶縁トランス104とを接続する第一の配線201と、二次側スイッチング回路105と絶縁トランス104とを接続する第二の配線202とにおいて、第一、第二の配線201、202の内、長い方の配線はバスバー401で配線し、短い方の配線は基板配線202で配線する。【選択図】図2

Description

本願は、絶縁型DC/DCコンバータ回路を備えた電力変換装置に関するものである。
電力変換装置には、小型かつ高効率であることが求められるため、電子回路を実装した複数の配線層から成る多層配線基板において、低損失な基板パターンであることが重要である。このため、電力変換回路の多層基板の配線設計時に、配線同士は平面視で極力重ね、一つ一つの配線は配線インダクタンス及び寄生抵抗を無くすために極力太く配線することで、小型で高効率の電力変換装置を実現する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、文献1開示技術では、重ねて配置された配線間には浮遊容量が形成される。近年、SiC(Silicon Carbide)およびGaN(Gallium Nitride)等のワイドギャップ半導体を適用した電力変換装置の高周波駆動化が進められており、浮遊容量での充放電が高頻度で行われるため、充放電電流による損失が著しくなっている。
この対策として、電圧が変動する配線間を基板に対して平面視で互いに並行にして重ならないように配置し、配線間の浮遊容量を削減する方法が考えられる。
しかし、この方法では、特にDC/DCコンバータ回路に絶縁トランスを使用した場合、絶縁トランスの一次側の配線2本、二次側の配線2本が各々並行して配置され、相反する方向に電流が流れる。このため、近接効果により、高周波での抵抗が増加し、配線が発熱し、効率が低下するという課題がある。
これに対して、絶縁トランスの一次側と二次側に接続される配線をバスバーで配線する手法が考えられる。バスバーで配線することで、基板配線に比較して、配線厚を厚くすること、および配線間隔を大きくすることが可能となり、高周波抵抗および浮遊容量を低減でき、配線での損失を低減することができる。
特開2002−112530号公報(段落[0016]−[0022])
しかし、絶縁トランスの一次側、二次側の配線にバスバーを用いると部品点数が増加し、バスバー自体の加工費が必要となり、コストアップの要因となる。また、バスバーを多層配線基板に実装するためのエリアが必要となり、装置が大型化するという問題がある。 このため、絶縁トランスの一次側、二次側の配線にバスバーを用いると、絶縁トランスの一次側及び二次側配線の損失低減と小型化および低コスト化の両立が困難であるという問題がある。
本願は、上記の問題を解決するためになされたものであり、DC/DCコンバータ回路の絶縁トランスの一次側及び二次側において、配線での損失を低減し、且つ、小型化、低コスト化することが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、多層配線基板上に一次側スイッチング回路および二次側スイッチング回路と、一次側スイッチング回路と二次側スイッチング回路との間に設けた絶縁トランスとを有し、一次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第一の配線と、二次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第二の配線とにおいて、第一の配線および第二の配線の内、いずれか長い方の配線はバスバーで配線し、短い方の配線は多層配線基板の基板配線で配線するものである。
本願に開示される電力変換装置は、一次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第一の配線と、二次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第二の配線とにおいて、第一の配線および第二の配線の内、いずれか長い方の配線はバスバーで配線し、短い方の配線は多層配線基板の基板配線で配線するものであるから、DC/DCコンバータ回路の絶縁トランスの一次側及び二次側において、配線での損失を低減し、小型化、低コスト化することが可能な電力変換装置を提供することができる。
実施の形態1による電力変換装置に係る回路図である。 実施の形態1による電力変換装置に係る絶縁型DC/DCコンバータ部の配線の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置に係るバスバーの説明図である。 実施の形態1による電力変換装置に係る比較例のバスバーの説明図である。
実施の形態1.
実施の形態1は、多層配線基板上に一次側スイッチング回路と、二次側整流回路と、一次側、二次側間の絶縁トランスとを有し、一次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第一の配線と、二次側整流回路と絶縁トランスとを接続する第二の配線とにおいて、配線が長い方はバスバーで配線し、短い方は多層配線基板の基板配線で配線する電力変換装置に関するものである。
以下、実施の形態1に係る電力変換装置の構成および動作について、電力変換装置の回路図である図1、絶縁型DC/DCコンバータ部の配線の説明図である図2、バスバーの説明図である図3、および比較例のバスバーの説明図で図4に基づいて説明する。
まず、実施の形態1の電力変換装置の回路図の一例を図1に基づいて説明する。
なお、直流電源と負荷は電力変換装置の構成要素ではないが、電力変換装置の動作上関連しているため、特に区別せずに説明する。
図1において、電力変換装置1は、絶縁型のフルブリッジDC/DCコンバータであり、大きく入力部、絶縁型変換部、および出力部とから構成される。
入力部は、直流電源である入力電源100と入力コンデンサ101とを備える。
絶縁型変換部は、単相インバータ102と、整流回路105と、単相インバータ102と整流回路105との間を電気的に絶縁して接続する絶縁トランス104とを備える。
出力部は、出力平滑用リアクトル106と、出力コンデンサ107と、負荷108とを備える。
次に、電力変換装置1の各構成要素の接続関係、機能、および電力変換装置1の全体動作を説明する。
単相インバータ102は、入力電源100および入力コンデンサ101とそれぞれに並列に接続され、入力電源100の直流電圧Vinを交流電圧に変換するインバータである。
単相インバータ102は4つの半導体スイッチング素子102a、102b、102c、102dをフルブリッジ構成している。そして単相インバータ102の出力は、絶縁トランス104の一次側巻線104aに接続されている。すなわち、単相インバータ102は、絶縁トランス104の一次側スイッチング回路である。
整流回路105は、4つのダイオード105a、105b、105c、105dのフルブリッジ構成である。
整流回路105は、絶縁トランス104の二次側巻線104bに接続されている。そして、整流回路105の出力側は、出力平滑用リアクトル106が直列に接続され、また整流回路105に並列に出力コンデンサ107が接続されている。この出力コンデンサ107の両端から負荷108へ直流電圧Voutが出力されている。
なお、図1において、配線201a、201bは、単相インバータ102と絶縁トランス104の一次側とを接続する配線である。配線202a、202bは、整流回路105と絶縁トランス104の二次側とを接続する配線である。
次に、実施の形態1の電力変換装置1の絶縁型変換部の配線の構造を図2に基づいて説明する。
図2(a)は絶縁型変換部の上面図であり、図2(b)は、図2(a)の矢視A−Aから見た断面図である。
図2では、絶縁型変換部の主要構成要素である単相インバータ102、絶縁トランス104、および整流回路105に加えて、多層配線基板301、バスバー401、および絶縁トランス104の二次側と整流回路105とを接続する配線202a、202bを基板配線としている。
なお、図2では、実施の形態1の構成を分かり易くするために、入力部(入力電源100、入力コンデンサ101)および出力部(出力平滑用リアクトル106、出力コンデンサ107、負荷108)は省略している。
図2に示すように、多層配線基板301に単相インバータ102と、絶縁トランス104と、整流回路105とが実装されている。
ここで、絶縁トランス104が図2のように整流回路105に近い場所に実装されていると、単相インバータ102と絶縁トランス104を接続する配線が長くなり、絶縁トランス104と整流回路105を接続する配線は短くなる。
図2では、配線が長くなる単相インバータ102と絶縁トランス104とをバスバー401で接続している。また、配線が短くなる絶縁トランス104と整流回路105とを基板配線202a、202bで配線している。
なお、図2で記載している絶縁トランス104の形は一例で、一次側巻線と二次側巻線が同軸巻されていてもよく、またプレーナトランスでもよい。
次に、バスバー401の構成について、図3(a)、図3(b)に基づいて説明する。
図3(a)は、バスバー401を上から見た平面図である。図3(b)は、図3(a)の矢視A−Aから見た断面図である。なお、バスバー401は、バスバー401aと401bから構成される。バスバー401aと401bとを区別する必要がない場合は、バスバー401と記載する。
また、図3において、Wはバスバー401a、401bの幅であり、dはバスバー401aとバスバー401bとの間隔である。
図3において、バスバー401aおよびバスバー401bは、バスバーの幅Wの方向で重ねて配置されている。配線201a、201bは、それぞれバスバー401a、401bに対応している。
バスバー間の距離が浮遊容量の値に影響するため、バスバー401a、401bは、例えば樹脂で成型して、バスバー401a、401b間の距離を一定に保っている。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1の構成の効果について説明する。
配線の高周波抵抗による損失は、配線の長さに比例して大きくなるため、絶縁トランス104の一次側と二次側に流れる電流がほぼ変わらない場合は、長い方の配線201a、201bでの損失の方が、短い方の配線202a,202bでの損失より大きくなる。このため、損失の大きい方の配線をバスバーにすることで、損失低減の効果は大きい。
短い方の配線もバスバーで配線することも考えられる。しかし、この場合、部品点数が増加し、バスバーの加工費および部材費の増加によるコスト増加、且つ、バスバー実装するための場所が必要となり、電力変換装置1が大型になる。
短い方の配線は、バスバーを使用せずに基板配線で配線することで、コスト増および電力変換装置1の大型化を抑えることができる。
なお、実施の形態1の説明では、図1において配線201a、201bの長さが、配線202a,202bの長さより長いために、配線201a、201bをバスバーで配線し、配線202a,202bを基板配線で配線した。
しかし、逆の場合、すなわち、配線202a、202bの長さが、配線201a、201bの長さより長い場合は、配線202a、202bをバスバーで配線し、配線201a,201bを基板配線で配線する。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1のバスバー401の配置方法の効果について、比較例である図4と対比して説明する。
図4は、2つのバスバーを平面視で重ならないように平行して配置した例である。
図4(a)は、バスバー402c、402dを上から見た平面図である。図4(b)は、図4(a)の矢視A−Aから見た断面図である。なお、バスバー402は、バスバー402cと402dから構成される。バスバー402cと402dとを区別する必要がない場合は、バスバー402と記載する。
また、図4において、Wはバスバー402c、402dの幅であり、eはバスバー402c、バスバー402dの厚さである。
図3(a)、図3(b)に示すように、実施の形態1によるバスバー401a、401bは、幅Wの方向で重ねて配置されている。
このようにバスバー401a、401bを幅Wの方向で重ねて近接して配置している。このため、相反する方向に電流が流れる場合は、配線同士の近接効果により、図3(b)の斜線部分(表皮深さ×幅W)に電流が偏る。
対比例である図4のバスバー402の配置の場合を考える。バスバー402c、402dにおいても、相反する方向に電流が流れると、近接に配置した配線同士の近接効果により、図4(b)の斜線部分(表皮深さ×厚さe)に電流が偏る。
図3(b)の斜線部分と図4(b)の斜線部分の断面積を考えた場合、電流量が同じであれば表皮深さは同じになる。このため、幅W>厚さeであるから、図3のように幅Wの方向でバスバーを重ねて配置したほうが、電流の流れる断面積は大きくなる。
ここで、バスバーの導電率をρ、バスバーの長さをL、電流が流れる断面積をSとすると、バスバーの抵抗値Rは式(1)で表せる。
R=ρ・(L/S) ・・・(1)
式(1)より断面積Sが大きいほど、抵抗値Rは小さくなる。抵抗値Rで消費される損失Pは式(2)で表せる。
P=R・I ・・・(2)
抵抗値Rが小さいほど配線での損失は小さくなる。したがって、バスバーを幅Wの方向で重ねて配置した場合の方が損失は小さくなる。
以上説明したように、本実施の形態1の電力変換装置1の図3の構成、すなわちバスバーを幅Wの方向で重ねて配置することで、バスバーの高周波抵抗を低減でき、バスバーでの損失を低減することができる。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1のバスバー401と、電力変換装置1の多層配線基板301、単相インバータ102、整流回路105、および絶縁トランス104を収納する筐体(図示なし)との関係について説明する。
実施の形態1に係る電力変換装置1のバスバー401は、筐体が絶縁されている。この理由を以下に説明する。
電力変換装置1は、絶縁試験および雷サージのような高電圧が印加されても、絶縁を担保する必要がある。これは、電力変換装置1におけるバスバー401と電力変換装置1の筐体との間でも例外ではない。
そこで、絶縁距離を確保する必要があるが、絶縁トランス104の一次側と二次側の配線と筐体間の電圧が高い場合に、バスバー401と筐体の絶縁を担保しようとすると、バスバー401と筐体をある一定以上の距離を離隔する必要がある。このため、電力変換装置1は大型化する。
これを回避するため、バスバー401を樹脂で覆うことで、バスバー401と筐体間の絶縁を確保することができ、バスバー401を筐体に近接して配置することができる。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1のバスバー401の構造について説明する。
電力変換装置1のバスバー401は、その間隔は多層配線基板301の隣り合う配線層の間隔よりも大きく設定している。こうすることで、バスバー401a、401b間の浮遊容量の値を多層配線基板301での基板配線間での浮遊容量の値よりも小さくすることができる。このため、浮遊容量に起因する損失を低減することができる。
以下に浮遊容量低減の原理を説明する。
バスバー401aと401bと間の浮遊容量は式(3)で表せる。
ここで、真空の誘電率をε0、バスバーを覆う樹脂の比誘電率をεr、バスバー401aおよび401bの距離をd、バスバー401aと401bとの対向面積をS、バスバー401の浮遊容量をCbとしている。
Cb=ε0・εr・(S/d) ・・・(3)
式(3)から分かるように、バスバー401aと401bとの間の距離dに反比例して、バスバー401の浮遊容量は小さくなる。一般的に多層配線基板における層間で配線を配置した場合の配線間距離は数百μmオーダーになる。
したがって、図3におけるバスバー401a、401b間の距離dを数mmオーダーにすることで、基板配線における配線間距離の数10倍の距離を取ることができる。このため、式(3)から、バスバー401a、401b間の浮遊容量の値は基板配線間での浮遊容量の数10分の1の値にすることができる。浮遊容量の値を小さくすることで、浮遊容量に起因する損失を抑えることができる。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1の基板配線について説明する。
図1において、配線201a、201bと配線202a、202bとの内、配線202a、202bの方が配線201a、201bより短いとして説明する。
図2に示すように、配線202a、202bは多層配線基板301に対し平面視で、互いに並行または離隔されて重ならないように配置されている。具体的には、同一配線層に配線202a、202bを配置することで、平面視で重ならないように配置することが可能となる。
配線202a、202bが平面視で重ならないように配置することで、配線202a,202bによる浮遊容量を削減することができ、浮遊容量に起因する損失を抑えることができる。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1の絶縁トランス104の一次側および二次側の巻数比との関連について説明する。
実施の形態1に係る電力変換装置1においては、一次側および二次側の巻数比を式(4)の値を満たす絶縁トランス104を使用する場合を想定している。
ここで、一次側の巻数をn1、二次側の巻数をn2とする。
0.5<(n2/n1)<2 ・・・(4)
実施の形態1に係る電力変換装置1の効果を理解するために、例えば、絶縁トランスの巻き数が5:1である場合を考える。
この場合、絶縁トランス二次側の電流は一次側の電流に比べて5倍の大きさになる。したがって、損失低減のためには、絶縁トランス二次側と整流回路をバスバーで接続することは必須となる。さらに、もし一次側の配線が長い場合は、一次側にもバスバーを使用することとなる。このため、絶縁トランスの両側でバスバーを使用することになり、コスト増加および電力変換装置の大型化になる。
したがって、絶縁トランス一次側の配線を短くしなければならなくなる。このため、単相インバータと絶縁トランスを近づけて配置することが必須となり、部品レイアウトが制約され、電力変換装置は大型化する。
しかし、式(4)を満たす絶縁トランス104を使用することで、絶縁トランス104の一次側と二次側の電流値に差が少なくなる。したがって、どちらかをバスバーにしなければならないという制約はなくなる。配線を長くする側と配線を短くする側を自由に決めることができるため、部品レイアウトの自由度が増加する。したがって、電力変換装置1の小型化に繋がる。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置1に一般的な巻数比の絶縁トランスを使用する場合について説明する。
電力変換装置において、絶縁トランスの巻線は一般的に式(5)で表せる。
1<(n2/n1)<2 ・・・(5)
式(5)の場合、絶縁トランス104の一次側と二次側に流れる電流は、一次側を流れる電流の方が大きくなる。電流値が大きいと、配線での高周波抵抗による損失が大きくなるため、電流値の大きい配線をバスバーにすることで、高周波抵抗を抑え、損失をより低減することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置1では、図1における配線201a、201bと配線202a、202bの内、配線の長い方をバスバーで配線し、配線の短い方を基板配線で配線する。
式(5)の絶縁トランス104の場合、単相インバータ102へと接続される配線201a、201bをバスバーで接続し、整流回路105へと接続される配線202a,202bが基板配線とすることで、より一層損失を抑えることができる。
図1の単相インバータ102を構成するスイッチング素子は、MOSFET(Metal−Oxide Silicon Field−Effect Transmitter)およびIGBT(insulated gate bipolar transistor)等の自己消弧型半導体に限らず、高周波駆動可能なワイドギャップ半導体を使用しても良い。ワイドバンドギャップ半導体としては、例えば、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドがある。
ワイドギャップ半導体を使用し高周波化した場合、スイッチング回数が増え、配線間の浮遊容量での充放電する回数が増加し、充放電電流による損失が増大する。また高周波になるほど、表皮及び近接効果により、高周波抵抗は増加し、発熱して損失が増加する。
すなわち、ワイドギャップ半導体を用いて、本実施の形態1の電力変換装置1を構成すれば、浮遊容量の充放電電流および高周波抵抗を低減できる。このため高周波において、スイッチング素子および基板配線の発熱を有効に低減させ、より電力変換装置の小型化、高効率化を実現できる。
ワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子は、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだ電力変換装置の小型化が可能となる。
また、ワイドバンドギャップ半導体は耐熱性も高いため、ヒートシンクの放熱フィンの小型化、および水冷部の空冷化が可能であるので、電力変換装置の一層の小型化が可能になる。
更に電力損失が低いため、スイッチング素子の高効率化が可能であり、延いては電力変換装置の高効率化が可能になる。
本実施の形態1に係る電力変換装置1では、絶縁トランス104の二次側回路をダイオードのフルブリッジ構成の整流回路105としたが、スイッチング素子を用いたスイッチング回路、すなわち二次側スイッチング回路としても良い。
この場合、二次側スイッチング回路を構成するスイッチング素子は、MOSFETおよびIGBT等の自己消弧型半導体に限らず、高周波駆動可能なワイドギャップ半導体を使用してもよい。
本実施の形態1に係る電力変換装置1では、絶縁型のフルブリッジDC/DCコンバータ回路を用いて説明したが、この回路に限られるものではなく、例えば、絶縁型のハーフブリッジDC/DCコンバータ回路等に適宜変更可能である。
以上説明したように、実施の形態1の電力変換装置は、多層配線基板上に一次側スイッチング回路と、二次側整流回路と、一次側、二次側間の絶縁トランスとを有し、一次側スイッチング回路と絶縁トランスとを接続する第一の配線と、二次側整流回路と絶縁トランスとを接続する第二の配線とにおいて、配線が長い方はバスバーで配線し、短い方は多層配線基板の基板配線で配線するものである。このため、DC/DCコンバータ回路の絶縁トランスの一次側および二次側において、配線での損失を低減し、且つ、小型化、低コスト化することが可能な電力変換装置を提供することができる。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 電力変換装置、100 入力電源、101 入力コンデンサ、
102 単相インバータ、104 絶縁トランス、104a 絶縁トランス一次側巻線、104b 絶縁トランス二次側巻線、105 整流回路、
105a〜105d ダイオード、106 出力平滑用リアクトル、
107 出力コンデンサ、108 負荷、
201a,201b 単相インバータと絶縁トランス一次側とを接続する配線、
202a,202b 整流回路と絶縁トランス二次側とを接続する配線、
301 多層配線基板、401,401a,401b,402c,402d バスバー。

Claims (10)

  1. 多層配線基板上に
    一次側スイッチング回路および二次側スイッチング回路と、
    前記一次側スイッチング回路と前記二次側スイッチング回路との間に設けた絶縁トランスとを有し、
    前記一次側スイッチング回路と前記絶縁トランスとを接続する第一の配線と、
    前記二次側スイッチング回路と前記絶縁トランスとを接続する第二の配線とにおいて、
    前記第一の配線および前記第二の配線の内、いずれか長い方の配線はバスバーで配線し、短い方の配線は前記多層配線基板の基板配線で配線する電力変換装置。
  2. 前記基板配線は少なくとも1対あり、前記多層配線基板の平面視で、互いに離隔されて重ならない配置である請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記基板配線は前記多層配線基板上に隣り合い、且つ、電流が互いに相反する方向に流れるように配置されている請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記バスバーは少なくとも1対あり、その厚さ方向に比べて大きい幅方向で重ねて配置されている請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記バスバーは、前記多層配線基板、前記一次側スイッチング回路、前記二次側スイッチング回路、および前記絶縁トランスを収納する筐体とは絶縁されている請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記バスバーは少なくとも1対あり、その間隔は前記多層配線基板の隣り合う配線層の間隔よりも大きい請求項1に記載の電力変換装置。
  7. 前記絶縁トランスの一次側の巻数をn1、二次側の巻数をn2として、
    前記一次側の巻数n1と前記二次側の巻数n2との比が0.5<n2/n1<2である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記第一の配線は、前記第二の配線よりも短く前記バスバーで配線し、
    前記第二の配線は、前記第一の配線よりも長く前記基板配線で配線する請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記一次側スイッチング回路および前記二次側スイッチング回路のスイッチング素子はワイドバンドギャップ半導体である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドである請求項9に記載の電力変換装置。
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