JP2019186519A - 積層型キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は積層型キャパシタに関する。【解決手段】本発明は、複数の誘電体層、及び上記誘電体層を挟んで長さ方向の両面に交互に露出するように配置される複数の第1及び第2の内部電極を含む本体と、上記本体の長さ方向の両端に配置され、上記第1及び第2の内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2の外部電極と、を含み、上記第1及び第2の内部電極がニッケル(Ni)とアンチモン(Sb)又はゲルマニウム(Ge)を含む、積層型キャパシタを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は積層型キャパシタに関する。
電子機器の多機能化及び小型化に伴い、電子部品の小型化及び高集積化も強く求められている。
特に汎用電子部品としてその用途と使用量が増加し続けている積層型キャパシタ(MLCC:Multilayer Ceramic Chip Capacitor)の場合、誘電体層と内部電極の薄層化に基づく超高容量製品の開発においてマーケットを先取りするための熾烈な競争が繰り広げられている。
このように積層型キャパシタが高容量化するにつれて、誘電体層及び内部電極の厚さは次第に薄くなってきており、これがショート発生、DC bias不良及び信頼性低下などの原因になる。
内部電極が薄くなるほどショートが頻繁に発生する理由の一つとして、積層型キャパシタを製造する過程で焼成時に発生する電極の凝集現象がある。
一般に内部電極はニッケルで形成するが、金属の表面張力が高いほど高温によって表面の面積が小さくなる特性があり、球状に変わる。そのため、焼成時、誘電体が焼結される温度によってニッケル内部電極は平らな(flat)形態をとることができず、ニッケルの高い表面張力特性によって丸く固まる。
よって、積層型キャパシタにおいてショート不良を引き起こすニッケル内部電極の凝集現象を解決するためには表面張力を低くする必要がある。
韓国登録特許第10−0950127号公報 特許第4816202号公報
本発明の目的は、信頼性が向上した積層型キャパシタを提供することにある。
本発明の一実施形態によれば、複数の誘電体層、及び上記誘電体層を挟んで長さ方向の両面に交互に露出するように配置される複数の第1及び第2の内部電極を含む本体と、上記本体の長さ方向の両端に配置され、上記第1及び第2の内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2の外部電極と、を含み、上記第1及び第2の内部電極がニッケル(Ni)とアンチモン(Sb)を含む積層型キャパシタが提供される。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極のSbの含量は0.01から5at%であればよい。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極はゲルマニウム(Ge)を含むことができる。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極のGeの含量は0.01から5at%であればよい。
本発明の他の実施形態によれば、複数の誘電体層、及び上記誘電体層を挟んで長さ方向の両面に交互に露出するように配置される複数の第1及び第2の内部電極を含む本体と、上記本体の長さ方向の両端に配置され、上記第1及び第2の内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2の外部電極と、を含み、上記第1及び第2の内部電極がニッケル(Ni)とゲルマニウム(Ge)を含む積層型キャパシタが提供される。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極のGeの含量は0.01から5at%であればよい。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極はアンチモン(Sb)をさらに含むことができる。
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の内部電極のSbの含量は0.01から5at%であればよい。
本発明の一実施例によれば、NiとSbを含むペーストで内部電極を形成して内部電極の表面張力を低くし、合金時に表面にSbが析出しながら誘電体層との界面電位及び抵抗を低くして積層型キャパシタの信頼性を向上させることができるという効果がある。
本発明の一実施形態による積層型キャパシタを概略的に示した斜視図である。 図1のI−I'線に沿う断面図である。 様々な物質の表面張力を示した図である。 ニッケルに完全固溶して合金になる元素を示すための図である。 Ni−Geの相平衡図である。 Ni−Sbの相平衡図である。
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
本発明の実施例を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図面に表示されたX、Y及びZはそれぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。
ここで、厚さ方向は誘電体層が積層される積層方向と同一の概念として用いられることができる。
[積層型キャパシタ]
図1は本発明の一実施形態による積層型キャパシタを概略的に示した斜視図であり、図2は図1のI−I'線に沿う断面図である。
図1及び図2を参照すると、本実施形態による積層型キャパシタ100は、本体110と第1及び第2の外部電極131、132を含む。
本体110は、Z方向に積層される複数の誘電体層111、及び誘電体層111を挟んでZ方向に沿って交互に配置される複数の第1及び第2の内部電極121、122を含むアクティブ領域と、上記アクティブ領域の上下に配置されるカバー領域と、を含む。
このような本体110は複数の誘電体層111と第1及び第2の内部電極121、122をZ方向に積層した後、焼成して形成され、形状に特に制限はないが、図示のようにほぼ六面体形状を有することができる。
このとき、本体110は、Z方向に互いに対向する第1及び第2の面と、第1及び第2の面と連結され、X方向に互いに対向する第3及び第4の面と、第1及び第2の面と連結され、第3及び第4の面と連結され、且つY方向に互いに対向する第5及び第6の面を有することができる。
誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層111間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認できないほど一体化することができる。
このとき、誘電体層111の厚さは積層セラミックキャパシタ100の容量設計に合わせて任意に変更することができる。
また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末又はチタン酸マグネシウムなどを含むことができるが、十分な静電容量が得られるものであれば特に限定されない。
また、誘電体層111には上記セラミック粉末と共に、必要に応じてセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤及び分散剤などが少なくとも一つ以上さらに添加されることができる。
上記カバー領域は本体110のZ方向のマージンとしてZ方向の両方の最外側にカバーをそれぞれ配置して構成される。
上記カバーは内部電極を含まないことを除き、誘電体層111と同一の材質及び構成を有することができる。
また、上記カバーは単一の誘電体層又は二つ以上の誘電体層を本体110の両方の最外側にそれぞれZ方向に積層して設けることができ、基本的に、物理的又は化学的ストレスによる第1及び第2の内部電極121、122の損傷を防止する役割を行う。
第1及び第2の外部電極131、132は導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
このとき、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)又はこれらの合金であればよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
このような第1及び第2の外部電極131、132は第1及び第2の接続部131a、132aと第1及び第2のバンド部131b、132bを含むことができる。
第1及び第2の接続部131a、132aは本体110のX方向の両面にそれぞれ配置された部分であり、第1及び第2のバンド部131b、132bは第1及び第2の接続部131a、132aから本体110の実装面である下面の一部まで延びるように形成される部分である。
このとき、第1及び第2のバンド部131b、132bは本体110の上面及びY方向の両面の一部のうち少なくとも一面までさらに延びるように形成されることができる。よって、第1及び第2の外部電極131、132の固着強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1及び第2の外部電極131、132の第1及び第2のバンド部131b、132bが第1及び第2の接続部131a、132aから本体110の上面及びY方向の両面の一部まで全て延びて本体110の両端部を全て覆うように形成されたことを図示して説明しているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
第1及び第2の内部電極121、122は互いに異なる極性が印加される電極であり、本体110の内部に配置され、誘電体層111を挟んでZ方向に交互に配置される。
このとき、第1及び第2の内部電極121、122は中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁されることができる。
また、第1及び第2の内部電極121、122はニッケル(Ni)とアンチモン(Sb)を含む。
第1及び第2の内部電極121、122に投入された少量のSbは、積層型キャパシタを製造する過程で焼成が行われるとき、Niを含む内部電極がより一層、熱に耐えられるようにする。これによって、焼成後、内部電極の凝集現象が減少して第1及び第2の内部電極121、122をより平らにすることができる。
これは、Sbは表面エネルギー(surface energy)が低く、ニッケルと合金化する時にニッケルの表面に分布すると、このような表面特性の変化によって内部電極の収縮を遅延させる共材とニッケルの表面の結合がよくなるためと考えられる。
このように第1及び第2の内部電極121、122の凝集が減少して内部電極が平らになると、積層型キャパシタの信頼性(Mean time to failure(MTTF))が向上することができる。
一方、第1及び第2の内部電極121、122はGeを含むことができる。
図3にあるように、Geはニッケルに比べて表面張力が低い物質であり、図5に示すように、Niに微量投入されると固溶が可能である。
したがって、上述したSbと同様に、内部電極に作用して積層型キャパシタの信頼性(MTTF)を向上させることができる。
表1は、Sb又はGeを内部電極に投入して長さ×幅×厚さが0.6×0.3×0.3mmの積層型キャパシタをそれぞれ製造した後、容量とMTTFをそれぞれ測定したものである。
このとき、Sb及びGeの含量及び分布は、積層型キャパシタの断面において内部電極をWDX(wavelength dispersive X−ray spectroscopy)でマッピング(mapping)して検出する。
表1において、比較例であるサンプル1は内部電極がSb及びGeのいずれも含まない場合である。
表1を参照すると、Sbの含量が増加する場合、一定レベルの範囲内にある容量に対し、MTTFは次第に増加し、Sbの含量が5at%のときに再び低くなる。5at%を超えるサンプル6では、容量が比較例に比べて顕著に低下し、且つMTTFも比較例に比べて低いことが分かる。
即ち、Sbが0.01から5at%含まれた内部電極を用いた積層型キャパシタは、比較例に対して類似したレベルの容量を実現し、且つ相対的にMTTF特性が向上する。
また、表1を参照すると、Geの含量が増加する場合、一定レベルの範囲内にある容量に対し、MTTFは次第に増加し、Geの含量が5at%のときに再び低くなる。5at%を超えるサンプル11では、容量が比較例に比べて顕著に低下し、且つMTTFも比較例に比べて低いことが分かる。
即ち、Geが0.01から5at%含まれた内部電極を用いた積層型キャパシタは、比較例に対して類似したレベルの容量を実現し、且つ相対的にMTTF特性が向上する。
以上のように、Sb又はGeが内部電極に添加されるときに、優れた信頼性効果を示す理由は、SbとGeがニッケルに固溶して合金をなすことができ、表面張力が低い物質であることからニッケル合金になり、内部電極の表面張力を減少させるためである。
図3を参照すると、SbとGeはNiより表面張力が非常に低く、図4に示されたようにニッケルとよく合金化することが確認できる。
これは、Sb又はGeが合金化して表面張力を低くすると、内部電極が高温で焼成されるときの電極の凝集を効果的に防止することができ、合金化した異種元素が表面張力を低くするために内部電極の表面に多く分布することにより、内部電極の表面に分布するSb又はGeがNiよりも酸化膜をよく形成させ、共材との結合力を高めて熱収縮特性に優れるためである。
表1において、SbがGeよりもより優れたMTTFを示す理由も、GeよりSbの表面張力が低いためである。
また、第1及び第2の内部電極121、122のSb又はGeの含量が0.01から5.0at%のときに、優れたMTTF特性を示すが、これは、その含量範囲でSb又はGeがNiによく固溶するためである。
図6はNi−Sbの相平衡図(phase diagram)を示す。
図6を参照すると、Niに1,100℃で最大で8〜9at%が固溶することができ、常温でも4〜5at%が固溶することができることが分かる。
また、ニッケル超合金(Nickel super−alloy)に関する研究が盛んに行われていた70〜80年代の記録をみると、ニッケルにSbを投入するとき表面にSbが析出するという研究結果が多いことから、Sbは内部電極に投入されるとき界面に析出することができることが分かる。
また、ニッケル内のSb含量が高いほど合金の表面張力は低くなるが、電気抵抗が高くなるという短所がある。
即ち、図6に示したように、SbがNiに常温で完全固溶する含量は最大で5at%程度であり、それ以上では内部にNiSbが析出して電気伝導度を大きく阻害させるという問題が発生する可能性がある。
したがって、上記表1に示されているように、Sbを5at%を超えて投入すると、MTTFのみならず容量も阻害することが分かる。また、Sbが0.01at%と、微量に投入されても特性が向上する結果が確認できる。
即ち、本組成物において、Sbの好ましい含量は0.01から5.0at%である。
このようにNiとSbを含むペーストで積層型キャパシタの内部電極を形成すると、内部電極の表面張力を低くし、合金時に表面にSbが析出しながら誘電体層との界面電位及び抵抗を低くして積層型キャパシタの信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
100 積層型キャパシタ
110 本体
111 誘電体層
121、122 第1及び第2の内部電極
131、132 第1及び第2の外部電極

Claims (8)

  1. 複数の誘電体層、及び前記誘電体層を挟んで長さ方向の両面に交互に露出するように配置される複数の第1及び第2の内部電極を含む本体と、
    前記本体の長さ方向の両端に配置され、前記第1及び第2の内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2の外部電極と、
    を含み、
    前記第1及び第2の内部電極がニッケル(Ni)とアンチモン(Sb)を含む、積層型キャパシタ。
  2. 前記第1及び第2の内部電極のSbの含量が0.01から5at%である、請求項1に記載の積層型キャパシタ。
  3. 前記第1及び第2の内部電極がゲルマニウム(Ge)をさらに含む、請求項1または2に記載の積層型キャパシタ。
  4. 前記第1及び第2の内部電極のGeの含量が0.01から5at%である、請求項3に記載の積層型キャパシタ。
  5. 複数の誘電体層、及び前記誘電体層を挟んで長さ方向の両面に交互に露出するように配置される複数の第1及び第2の内部電極を含む本体と、
    前記本体の長さ方向の両端に配置され、前記第1及び第2の内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2の外部電極と、
    を含み、
    前記第1及び第2の内部電極がニッケル(Ni)とゲルマニウム(Ge)を含む、積層型キャパシタ。
  6. 前記第1及び第2の内部電極のGeの含量が0.01から5at%である、請求項5に記載の積層型キャパシタ。
  7. 前記第1及び第2の内部電極がアンチモン(Sb)をさらに含む、請求項5または6に記載の積層型キャパシタ。
  8. 前記第1及び第2の内部電極のSbの含量が0.01から5at%である、請求項7に記載の積層型キャパシタ。
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