JP2019185973A - 全固体電池 - Google Patents

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佳成 大場
藤井 信三
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Abstract

【課題】複数の素電池が内蔵されているとともに、各素電池を効率的に充電することができる全固体電池を提供する。【解決手段】上下方向に正極層(21〜23)、固体電解質層(41〜43)、負極層(31〜33)がこの順に積層されてなる電極体(61〜63)を備え、直方体形状の焼結体からなる電池本体10の、少なくとも前後左右いずれかの面(2〜5)に電極端子(11a〜11d)が形成されてなり、電池本体は、複数の電極体のそれぞれの上方と下方とに集電体層(51〜54)が形成されてなる複数の素電池(71〜73)が固体電解質40中に上下方向に積層された状態で埋設されてなり、複数の素電池は直列接続され、電池本体内の最上層の集電体層と、最下層の集電体層と、上下方向で隣接する電極体の層間に配置された集電体層が、それぞれ、所定の電極端子に個別に端面接続されている全固体電池1としている。【選択図】図2

Description

本発明は全固体電池に関する。
リチウム二次電池は、各種二次電池の中でもエネルギー密度が高いことで知られている。しかし一般に普及しているリチウム二次電池は、電解質に可燃性の有機電解液を用いている。そのため、リチウム二次電池では、液漏れ、短絡、過充電などに対する安全対策が他の電池よりも厳しく求められている。そこで近年、電解質に酸化物系や硫化物系の固体電解質を用いた全固体電池に関する研究開発が盛んに行われている。固体電解質は、固体中でイオン伝導が可能なイオン伝導体を主体として構成される材料であり、従来のリチウム二次電池のように可燃性の有機電解液に起因する各種問題が原理的に発生しない。そして、一般的な全固体電池は層状の正極(正極層)と層状の負極(負極層)との間に層状の固体電解質(電解質層)が狭持されてなる一体的な焼結体(以下、電極体とも言う)に集電体を形成した構造を有している。
全固体電池の正極活物質には、LiCoO、LiMnなど、従来のリチウム二次電池用の材料を用いることができる。また、全固体電池は、可燃性の電解液を用いないことから、より高い電位差が得られ、エネルギー密度が高い全固体電池用の正極活物質についても研究されている。例えば、以下の特許文献1には、MをCoとNiのいずれか一方、あるいは両方として、化学式LiMPで表される正極活物質と、その正極活物質を、固相法を用いて製造する方法について記載されている。なお、負極活物質としては、酸化チタン(TiO)などがある。
上記電極体は、例えば、周知のグリーンシート法を用いて作製することができる。グリーンシート法を用いた電極体の作製方法の一例を示すと、まず、正極活物質と固体電解質を含むスラリー状の正極層材料、負極活物質と固体電解質を含むスラリー状の負極層材料、および固体電解質を含むスラリー状の固体電解質層材料をそれぞれシート状のグリーンシートに成形し、固体電解質層材料からなるグリーンシートを正極層材料からなるグリーンシートと負極層材料からなるグリーンシートとで挟持して得た積層体を圧着し、その圧着後の積層体を焼成する。それによって焼結体である電極体が完成する。なお、全固体電池の基本的な製造方法は、例えば、以下の特許文献2に記載されている。また、以下の特許文献3には、ドクターブレード法を用いて作製されるチップ型の全固体電池について記載されている。
特開2017−182949号公報 特開2009−206094号公報 特開2017−182945号公報
全固体電池は、一つの正極層と一つの負極層とを一つの固体電解質層を介して対面させた構造を一組の素電池として、複数の素電池を上下方向に積層することができる。そして、複数の素電池を一つの全固体電池の中に含ませることができる。それによって、例えば、複数の素電池を全固体電池の内部で直列接続すれば、一つの全固体電池でより高い電圧を出力することができる。
ところで、直列接続された複数の素電池を内蔵した全固体電池を充電する場合には、その複数の素電池を一括して充電することになる。例えば、三個の素電池を内蔵した全固体電池で、一つの素電池の起電力がE(V)であれば、充電に際し、正極端子と負極端子との間に3×E(V)電圧を印加する。しかしながら、各素電池の容量が正確に一致するように全固体電池を作製することは難しい。そのため、複数の素電池が直列接続されてなる全固体電池を充電すると、容量が最も少ない素電池が最も早く満充電状態なる。そして、他の素電池は、それ以上充電されない。すなわち、設計上の充電容量に対して実際の充電容量が少なくなる。
そこで、本発明は、複数の素電池が内蔵されているとともに、各素電池を効率的に充電することができる全固体電池を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、上下方向に正極活物質と固体電解質とを含む正極層、前記固体電解質からなる固体電解質層、および負極活物質と前記固体電解質とを含む負極層がこの順に積層されてなる電極体を備えた全固体電池であって、
前記上下方向と直交する一方を前後方向とし、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向として、
直方体形状の焼結体からなる電池本体の、少なくとも前後左右いずれかの面に電極端子が形成されてなり、
前記電池本体は、複数の前記電極体のそれぞれの上方と下方とに集電体層が形成されてなる複数の素電池が固体電解質中に上下方向に積層された状態で埋設されてなり、
前記複数の素電池は直列接続され、
前記電池本体内の最上層の前記集電体層と、最下層の前記集電体層と、上下方向で隣接する前記電極体の層間に配置された前記集電体層が、それぞれ、所定の前記電極端子に個別に端面接続されている、
ことを特徴とする全固体電池としている。
前記電池本体の前後左右の面で、互いに対面する二面の全面にそれぞれ電極端子が形成されている全固体電池とすることもできる。さらに、前記最上層の集電体層が互いに対面する前記二面の一方の面の前記電極端子に端面接続され、前記最下層の集電体層が互いに対面する前記二面の他方の面の前記電極端子に端面接続されている全固体電池としてもよい。
前記電極端子が、少なくとも上下いずれかの面にまでわたって形成されている全固体電池とすることもできる。また、上下方向で隣接する前記電極体が、層間に配置された一つの集電体層を共有している全固体電池とすることもできる。あるいは、上下方向で隣接する前記素電池が、絶縁体層を介して積層されている全固体電池とすることもできる。
本発明によれば、複数の素電池が内蔵されているとともに、各素電池を効率的に充電することができる全固体電池が提供される。なお、その他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施例に係る全固体電池の外観を示す図である。 上記実施例に係る全固体電池の構造を示す断面図である。 上記実施例に係る全固体電池に埋設されている集電体層の形状を示す平面図である。 上記実施例に係る全固体電池の回路図である。 上記実施例に係る全固体電池の作製手順を示す図である。 上記実施例に係る全固体電池における素電池と電極端子との接続構造の変形例を示す図である。 本発明のその他の実施例に係る全固体電池の構造を示す断面図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお以下の説明に用いた図面において、同一又は類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。ある図面において符号を付した部分について、不要であれば他の図面ではその部分に符号を付さない場合もある。
===実施例===
本発明の実施例として、例えば、積層チップ部品と同様の構造を有するチップ型の全固体電池を挙げる。図1に本発明の実施例に係る全固体電池1の外観を示した。図1(A)、(B)は、それぞれ、全固体電池1を異なる方向から見たときの斜視図である。図1(A)、(B)に示したように、実施例に係る全固体電池1は、焼結体からなる直方体状の電池本体10の表面に電極端子11が形成された構造を有している。電池本体10において、互いに対面する二面(2、3)には、外部の電子回路に接続される電極端子(11a、11b)が全面に設けられている。本実施例の全固体電池1では、互いに対面する二面(2、3)の一方の面2の電極端子11aが正極端子となっており、他方の面3の電極端子11bが負極端子となっている。
ここで、正極端子となる電極端子11aが電池本体10あるいは全固体電池1の前面2に形成されていることとして前後の各方向を規定し、前後方向に直交する二方向を左右方向、および上下方向とすると、上下方向あるいは左右方向で対面する二面(4、5)には、帯状の電極端子(以下、側面電極端子(11c、11d)とも言う)が形成されている。以下では、左右の側面(4、5)に帯状の側面電極端子(11c、11d)が形成されているとともに、図1(A)、(B)に示したように、前後、左右、上下の各方向を規定することとすると、側面電極端子(11c、11d)は、電池本体10の左面4と右面5のそれぞれにおいて、上面6と下面7とを連絡するように形成されている。なお、図1に示した例では、前面2の全面に形成されている電極端子(以下、前面電極端子11aとも言う)、および後面3の全面に形成されている電極端子(以下、後面電極端子11bとも言う)は、ぞれぞれ、前面2および後面3から、それらの面(2、3)に接続する面(4〜7)にまでわたって回り込むように形成されている。また、帯状の側面電極端子(11c、11d)は、上端と下端とがそれぞれ上面6および下面7にまでわたって回り込むように形成されている。
電池本体10内には、正極層と負極層とが電解質層を介して上下方向に積層されてなる電極体が埋設されている。図2は、実施例に係る全固体電池1を上下方向と前後方向とを含む面で切断したときの縦断面図であり、図1(A)、(B)における、a−a矢視断面に対応している。なお、図2では、全固体電池1の構成要素を異なるハッチングで示している。図2に示したように、電池本体10は、固体電解質40中に電極体(61〜63)が埋設された構造を有している。なお、ここに示した全固体電池1の電池本体10では、三組の電極体(61〜63)が集電体層(52、53)を介して上下方向に積層された状態で固体電解質40中に埋設された構造を有している。そして、一層分の電解質層(41〜43)を介して一つの正極層(21〜23)と一つの負極層(31〜33)とを積層させてなる一組の電極体(61〜63)の上層と下層とに、それぞれ集電体層(51〜54)が積層されて一組の素電池(71〜73)が形成されている。
実施例に係る全固体電池1では、電池本体10内に、三つの素電池(71〜73)が、直列接続されるように、上下方向に積層された状態で埋設されている。また、内層側の集電体層(52、53)の上面と下面には、異なる極の層(31と22、32と23)が積層されて、上下で隣接する二つの素電池(71と72、72と73)が一つの集電体層(52、53)を共有している。そして、本実施例に係る全固体電池1では、最上層の集電体層(以下、第1集電体層51とも言う)が正極集電体であり、最下層の(以下、第4集電体層54とも言う)が負極集電体となっている。
ここで、各素電池(71、72、73)を、上方から下方に向けて、第1素電池71、第2素電池72、および第3素電池73と称することとすると、本実施例に係る全固体電池1では、第1素電池71の正極集電体である第1集電体層51が、電池本体10の前面電極端子11aに接続され、第3素電池73の負極集電体である第4集電体層54が、後面電極端子11bに接続されている。
また、第1素電池71の負極集電体と第2素電池72の正極集電体とを兼ねる集電体(以下、第2集電体層52とも言う)は、図1に示した電池本体10の左右一方の面(4、5)に形成されている側面電極端子(11c、11d)に接続され、第2素電池72の負極集電体と第3素電池73の正極集電体とを兼ねる集電体(以下、第3集電体層53とも言う)は、電池本体10の左右他方(5、4)の面に形成されている側面電極端子(11d、11c)に接続されている。
図3に、全固体電池1を上方から見たときの、第1〜第4集電体(51〜54)の平面形状を示した。図3(A)、(B)、(C)、および(D)は、それぞれ、図2に示した、第1集電体層51、第2集電体層52、第3集電体層53、および第4集電体層54の平面形状を示している。図3(A)に示したように、電池本体10において最上層にある第1集電体層51の平面形状は、矩形状で、前縁辺512が前面電極端子11aに接続され、図3(B)に示したように、第2集電体層52の平面形状は、矩形の左辺524に突片55を設けた形状で、その突片55の先端が左方の側面電極端子11cに接続されている。また、図3(C)に示したように、第3集電体層53の平面形状は、矩形の右辺535に突片55を設けた形状で、その突片55の先端が右方の側面電極端子11dに接続されている。そして、図3(D)に示したように、電池本体10において最下層にある第4集電体層54の平面形状は、矩形状で、後縁辺543が電池本体10の後面電極端子11bに接続されている。
図4は、実施例に係る全固体電池1の回路図であり、図4(A)は、各素電池(71〜73)と各電極端子(11a〜11d)との接続構造を示しており、図4(B)は、全固体電池1全体の回路図である。図4(A)に示したように、第1素電池71は、電池本体10の前面電極端子11aと左方の側面電極端子11cとに接続され、左方の側面電極端子11cを負極端子としている。第2素電池72は、正極と負極が、それぞれ、左方と右方の側面電極端子(11c、11d)に接続されて、右方の側面電極端子11cを正極端子としている。第3素電池73は、右方の側面電極端子11dと後面電極端子11bとに接続されて、右方の側面電極端子11dを正極端子としている。
そして、本実施例の全固体電池1では、側面電極端子(11c、11d)を備えることで、各素電池(71、72、73)が個別に正極端子と負極端子とを備えたものになる。そのため、各素電池(71、72、73)の端子間(11a−11c、11c−11d、11d−11b)に個別に充電回路を接続し、各素電池(71〜73)を個別に充電することができる。すなわち、各素電池(71〜73)の容量にバラツキがある場合でも、容量を無駄にすることなく各素電池(71〜73)を確実に充電することができる。
<全固体電池の製造方法>
図1〜図3に示した、本実施例に係る全固体電池1は、例えば、積層チップ部品と同様の方法で作製することができる。すなわち、ドクターブレード法とスクリーン印刷法とを基本とした製造手順を採用することができる。全固体電池1は、一個ずつ個別に作製されるのではなく、まず、焼成前の電池本体10を個片として、上下方向を法線とする平面上に多数の個片が配置されたシートを作製する。次いで、そのシートを裁断して各個片に分離したのち、各個片を焼成して焼結体である電池本体10を得る。そして、電池本体10の前後の端面(2、3)、および左右の側面(4、5)に前面電極端子11a、後面電極端子11b、および側面電極端子(11c、11d)を形成して全固体電池1を完成させる。なお、図2に示した、正極層(21〜23)、負極層(31〜33)、電解質層(41〜43)や各素電池(71〜73)を囲繞する固体電解質40については、グリーンシート法で用いられるペースト状の正極層材料、負極層材料、および固体電解質層材料を使用することができる。また、集電体(51〜54)については銀ペーストなどの導電体ペーストを使用することができる。
図5に、実施例に係る全固体電池1の製造手順の一例を示した。なお、図5では、各個片に対応する平面領域(以下、個片領域とも言う)内において、電極体(61〜63)を構成する、正極層(21〜23)、電解質層(41〜43)、負極層(31〜33)、および集電体層(51〜54)のそれぞれに対応する、正極層材料、固体電解質層材料、負極層材料、導電体ペーストのパターンを、ドクターブレード法によって塗布したりスクリーン印刷法によって選択的に形成したりする手順を示している。なお、図5では、各層の材料や導電体ペーストのパターンを下方から上方に向けて積層しながら順次形成していく過程を示している。以下、図2、図3、および図5を参照しつつ、全固体電池1の作製手順について説明する。
まず、固体電解質層材料140を塗工し(s1)、その固体電解質層材料140の上方に第4集電体層54となる導電性ペーストのパターン154をスクリーン印刷法により形成する(s2)。ここでは、銀ペーストを用いた。次いで、導電体ペーストのパターン154上に第3素電池73の負極層33となる負極層材料のパターン133を形成する(s3)。なお、負極層材料のパターン133は、個片領域の中央に矩形状に形成され、第4集電体層54となる導電体ペーストのパターン154は、負極層材料のパターン133が形成されている領域を覆いつつ個片領域の後端まで形成される。
負極層材料のパターン133を形成したならば、この負極層材料のパターン133を覆いつつ、個片領域全体にわたって固体電解質層材料143を塗工し(s4)、その固体電解質層材料143の上方に正極層材料のパターン123と第3集電体層53となる導電体ペーストのパターン153とを、この順に形成する(s5、s6)。このようにして、まず、第3素電池73に対応する積層構造が形成される。なお、正極層材料は、負極層材料と同様に、個片領域の中央に矩形状に形成され、第3集電体層53となる導電体ペーストのパターン153は、図3(C)に示したように、正極層材料のパターン123が形成されている領域を覆う矩形の右辺535に突片55が設けられた平面形状である。突片55の先端は、個片領域の右端まで形成される。
次に、この第3素電池73となる積層構造の上方に、第2素電池72となる積層構造を形成していく。ここでは、第3集電体層53に対応する導電体ペーストのパターン153上に負極層材料のパターン132を形成し、その負極層材料のパターン132を固体電解質層材料142で覆う(s7)。
さらに、正極層材料のパターン122と第2集電体層52となる導電体ペーストのパターン152をこの順に形成し(s8)、第2素電池72に対応する積層構造を完成させる。なお、第2集電体層52に対応する導電体ペーストのパターン152は、図3(B)に示したように、正極層材料のパターン122が形成されている領域を覆う矩形の左辺524に突片55が設けられた平面形状である。突片55の先端は、個片領域の左端まで形成される。次に、第2集電体層52に対応する導電体ペーストのパターン152上に、負極層材料のパターン131を形成し、そのパターン131の上方から固体電解質層材料141を塗工し、さらに、第1素電池71の正極層21となる正極層材料のパターン121と第1集電体層51となる導電体ペーストのパターン151を形成し、第1素電池71に対応する積層構造を完成させる。なお、第1集電体層51となる導電体ペーストのパターン151は、正極層材料のパターン121が形成されている領域を覆いつつ個片領域の前端まで形成される。
そして、第1集電体層51に対応する導電性ペーストのパターン151の上方を固体電解質層材料144で覆う(s9)。それによって、互いに直列接続された三つの素電池(71〜73)に対応する積層構造が固体電解質層材料(140〜144)中に埋設される。このようにして、平面上に各個片に並列接続された三つの素電池(71〜73)に対応する積層構造が多数形成されたシートが作製される。なお、上記工程(s1〜s9)では、正極層材料、負極層材料、固体電解質層材料、および導電体ペーストを塗工する工程のそれぞれを実行した後に熱処理による乾燥工程を実施している。
固体電解質層材料中に三つの素電池(71〜73)に対応する積層構造が埋設されたシートを完成させたならば、そのシートを、圧着した後、各個片に裁断する。それによって,シートが直方体状の各個片に分離される。各個片を焼成すると直方体状の焼結体からなる電池本体10が完成する(s10)。そして、電池本体10に埋設されている素電池(71〜73)の上下方向の厚さHは0.47mmであり、正極層(21〜23)、負極層(31〜33)、電解質層(41〜43)、および集電体層(51〜54)の上下方向の厚さは、それぞれ、0.09mm、0.10mm、0.08mmおよび0.1mmであり、電池本体10は、内部に、三つの素電池(71〜73)が上下方向に積層された状態で埋設されていても、非常に薄いものとなっている。
最後に、電池本体10の前面2、後面3、および左右の側面(4、5)に導電体ペーストを塗布し、その導電体ペーストを熱処理によって焼き付ければ、前面電極端子11a、後面電極端子11b、および側面電極端子(11c、11d)が形成されて、図1〜図3に示した全固体電池1が完成する。なお、実施例に係る全固体電池1は、各電極端子(11a〜11d)が電池本体10の上面6および下面7にまで形成されており、電子回路を構成する他の電子部品と同様に、リフロー半田付けなどの方法によって回路基板上に実装することができるようになっている。
また、実施例に係る全固体電池1では、前面、および後面の全面に、三つの素電池(71〜73)を直列接続させた組電池の正極端子、および負極端子となる前面電極端子11a、および後面電極端子11bが形成されている。それによって、電子機器側に、乾電池用の電池ホルダーのように、全固体電池1の前面と後面とに接触する端子を設けておけば、全固体電池1を交換可能に電子回路に接続することもできる。
===その他の実施例===
実施例に係る全固体電池1では、電池本体10に三つの素電池(71〜73)が埋設されていたが、もちろん、直列に接続された二個、あるいは四個以上の所定の数の複数の素電池が埋設されていてもよい、
各素電池(71〜73)の集電体層(51〜54)と電極端子(11a〜11d)との接続構造は適宜に変更できる。図6は、集電体層(51〜54)と電極端子(11a〜11d)との接続構造の変形例を示している。図6は、各素電池(71〜73)における電極端子(11a〜11d)の接続状態を示す平面図であり、この図6に示したように、第1集電体層51が、前面電極端子11aに接続され、第2集電体層52が後面電極端子11bに接続されている。第3集電体層53が左方の側面電極端子11cに接続され、第4集電体層54が右方の側面電極端子11dに接続されている。したがって、組電池としては、前面電極端子11aが正極端子となり、右方の側面電極端子11dが負極端子となる。いずれにしても、電池本体10内の第1〜第4集電体層(51〜54)が、それぞれ、所定の電極端子(11a〜11d)に個別に端面接続されていればよい。
上記実施例に係る全固体電池1では、第2集電体層52と第3集電体層53の表裏に正極層(22、23)と負極層(31、32)とが配置されていたが、上下方向で隣接する二つの素電池間(71−72、72−73)に、例えば、アルミナなどからなる絶縁層を配置し、二つの素電池同士(71−72、72−73)を電池本体10の表面に形成された電極端子(11c、11d)を介して電気的に接続するようにしてもよい。
図7に、上下で隣接する二つの素電池間(71−72、72−73)に絶縁層80が配置された全固体電池101の縦断面図を示した。図7に示したように、第1素電池71における下方の集電体層52aと第2素電池72における上方の集電体層52bとの間、および第2素電池72における下方の集電体層53aと第3素電池73における上方の集電体層53bとの間に絶縁体層80が介在している。なお、絶縁層80を介して互いに対面する二つの集電体層(52aと52b、53aと53b)は、上下方向から見ると同じ平面形状を有して同じ電極端子(11c、11d)に接続されている。このように、上下方向で隣接する二つの素電池間(71−72、72−73)に絶縁層80を配置することで、例えば、集電体層(52a、52b、53a、53b)にピンホールなどがあっても、正極層(22、23)と負極層(31、32)とが接触することによる内部短絡を確実に防止することができる。
上記実施例に係る全固体電池1では、電池本体10の前後と左右の面(2〜5)に電極端子(11a〜11d)が形成されていたが、左右の側面(4、5)については、帯状の側面電極端子を前後方向に平行となるように配置すれば、左右一方の面(4、又は5)に二つの側面電極(11c、11d)を設けることもできる。もちろん、形成領域を確保できるのであれば、一つの面に四つの電極端子を全て形成することもできる。いずれにしても、電池本体内に埋設された複数の集電体層のそれぞれが、一つの電極端子に個別に接続されていればよい。
上記実施例に係る全固体電池1は、ドクターブレード法で作製されるチップ型であったが、グリーンシート法によって作製される全固体電池であってもよい。
1,101 全固体電池、2 前面、3 後面、4 左面、5 右面、10 電池本体、11a〜11b 電極端子、21〜23 正極層、31〜33 負極層、41〜43 電解質層、51〜54,52a,52b,53a,53b 集電体層、
61〜63 電極体、71〜73 素電池、80 絶縁体層

Claims (6)

  1. 上下方向に正極活物質と固体電解質とを含む正極層、前記固体電解質からなる固体電解質層、および負極活物質と前記固体電解質とを含む負極層がこの順に積層されてなる電極体を備えた全固体電池であって、
    前記上下方向と直交する一方を前後方向とし、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向として、
    直方体形状の焼結体からなる電池本体の、少なくとも前後左右いずれかの面に電極端子が形成されてなり、
    前記電池本体は、複数の前記電極体のそれぞれの上方と下方とに集電体層が形成されてなる複数の素電池が固体電解質中に上下方向に積層された状態で埋設されてなり、
    前記複数の素電池は直列接続され、
    前記電池本体内の最上層の前記集電体層と、最下層の前記集電体層と、上下方向で隣接する前記電極体の層間に配置された前記集電体層が、それぞれ、所定の前記電極端子に個別に端面接続されている、
    ことを特徴とする全固体電池。
  2. 請求項1に記載の全固体電池であって、前記電池本体の前後左右の面で、互いに対面する二面の全面にそれぞれ電極端子が形成されていることを特徴とする全固体電池。
  3. 請求項2に記載の全固体電池であって、
    前記最上層の集電体層が互いに対面する前記二面の一方の面の前記電極端子に端面接続され、
    前記最下層の集電体層が互いに対面する前記二面の他方の面の前記電極端子に端面接続されている、
    ことを特徴とする全固体電池。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の全固体電池であって、前記電極端子は、少なくとも上下いずれかの面にまでわたって形成されていることを特徴とする全固体電池。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の全固体電池であって、上下方向で隣接する前記電極体は、層間に配置された一つの集電体層を共有していることを特徴とする全固体電池。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の前記全固体電池であって、上下方向で隣接する前記素電池は、絶縁体層を介して積層されていることを特徴とする全固体電池。
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