JP2019185847A - イメージ管、及びその製造方法 - Google Patents

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渉 松山
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佑太 高橋
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Abstract

【課題】光電変換膜におけるアルカリ金属の量の分布の均一性を向上させることができるイメージ管、及びその製造方法を提供する。【解決手段】外囲器2の一方の端部側に設けられた入力部3と、他方の端部側に設けられた出力部6と、筒状を呈する導入部74と、を有し、外囲器の他方の端部に接続された絶縁部と、固定部8と、絶縁部の近傍に設けられ、環状を呈する板状体と、筒状を呈し、一方の端部が板状体の内周縁に接続され、他方の端部が絶縁部の入力部側の面と、固定部の入力部側の面との間に位置する第1の遮蔽部43dと、を備え、外囲器の中心線2aと導入部の中心線とを含む断面において、導入部の中心線74aと板状体とが交わる位置と、固定部の入力部側の面と出力部の外周縁とが交わる位置と、を結ぶ線分が、絶縁部の入力部側の面と交わる。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、イメージ管、及びその製造方法に関する。
X線、γ線、中性子線などの放射線による画像情報を光学像に変換するイメージ管がある。イメージ管は、いわゆるイメージインテンシファイア(Image Intensifier)として、医療用診断装置や工業用非破壊検査装置などに広く用いられている。
この様なイメージ管には、外囲器、入力部、電極、陽極、絶縁部および出力部などが設けられている。入力部は、外囲器の内部に設けられ、入射した放射線を蛍光に変換する蛍光膜と、変換した蛍光を電子線に変換する光電変換膜を有する。一般的に、光電変換膜は、外囲器の内部に設けられたSb(アンチモン)を含む膜と、アルカリ金属であるCs(セシウム)を反応させることで形成される。例えば、絶縁部に設けた導入管から外囲器の内壁と電極との間の隙間にCsの蒸気を導入して、Sbを含む膜にCsの蒸気を供給するようにしている。
ところが、外囲器の内壁と電極との間の隙間にCsの蒸気を導入すると、蒸気の拡散が不充分となったり、到達経路が複雑となったりして、Sbを含む膜に到達する蒸気の量の分布にムラが生じ易くなる。形成された光電変換膜におけるCsの量に面内分布が生じると、光感度むらが発生して出力画像にシミとして現れるおそれがある。
そこで、絶縁部側に設けられた環状の電極の内部にCsの蒸気を導入し、外囲器の中心軸側の空間を介してSbを含む膜にCsの蒸気を供給する技術が提案されている。
しかしながら、光電変換膜におけるアルカリ金属の量の分布の均一性を向上させることに関して改善の余地があった。
特開2014−89927号公報
本発明が解決しようとする課題は、光電変換膜におけるアルカリ金属の量の分布の均一性を向上させることができるイメージ管、及びその製造方法を提供することである。
実施形態に係るイメージ管は、外囲器と、前記外囲器の一方の端部側に設けられ、入射した放射線を蛍光に変換する蛍光膜と、前記蛍光を電子線に変換する光電変換膜と、を有した入力部と、前記外囲器の他方の端部側に設けられ、前記電子線を蛍光に変換する出力部と、中央部分を貫通する孔と、筒状を呈する導入部と、を有し、前記外囲器の他方の端部に接続され、前記入力部側の面が前記出力部よりも前記入力部側に位置する絶縁部と、一方の端部が前記絶縁部の孔の近傍に接続され、他方の端部が前記出力部に接続され、前記入力部側の面が前記絶縁部の前記入力部側の面よりも前記出力部側に位置する固定部と、前記外囲器の内部であって、前記絶縁部の近傍に設けられ、環状を呈する板状体と、筒状を呈し、一方の端部が前記板状体の内周縁に接続され、他方の端部が前記絶縁部の前記入力部側の面と、前記固定部の入力部側の面との間に位置する第1の遮蔽部と、を備えている。
前記外囲器の中心線と前記導入部の中心線とを含む断面において、前記導入部の中心線と前記板状体とが交わる位置と、前記固定部の入力部側の面と前記出力部の外周縁とが交わる位置と、を結ぶ線分が、前記絶縁部の前記入力部側の面と交わる。
本実施の形態に係るイメージ管を例示するための模式断面図である。 比較例に係る蒸気の流れを例示するための模式断面図である。 本実施の形態に係る蒸気の流れを例示するための模式断面図である。 図3におけるイメージ管のA−A線断面を矢印Bの方向から見た模式斜視図である。 本実施の形態に係る蒸気の到達経路を例示するための模式図である。 第3の遮蔽部を例示するための模式斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、以下においては、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。
したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
(イメージ管)
図1は、本実施の形態に係るイメージ管1を例示するための模式断面図である。
なお、図1は、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む断面を表している。
図1に示すように、イメージ管1には、外囲器2、入力部3、電極4、陽極5、出力部6、絶縁部7、および固定部8が設けられている。
外囲器2は、筒状を呈し、内部の雰囲気を大気圧よりも減圧された状態に維持する。この場合、外囲器2の内部は、高真空(例えば、10−4Pa程度以下)とされる。
外囲器2の一方の端部側は、入射窓21により塞がれている。
外囲器2の他方の端部側は、出力部6、絶縁部7、および固定部8により塞がれている。
外囲器2の材料は、例えば、金属とすることができる。
入力部3は、外囲器2の一方の端部側に設けられ、入射したX線を蛍光に変換し、変換した蛍光をさらに電子線に変換する。
入力部3は、外囲器2の内部であって、入射窓21の近傍に設けられている。
入力部3は、入射基板31、蛍光膜32、および光電変換膜33を有する。
入射基板31は、入射窓21側に設けられている。入射基板31の入射窓21側の面は、X線の入射面となっている。入射基板31には、放射線であるX線が入射する。また、入射基板31は、陰極として機能する。入射基板31は、例えば、アルミニウムなどから形成することができる。入射基板31の厚みは、例えば、1mm程度とすることができる。
蛍光膜32は、入射基板31の、入射窓21側とは反対側に設けられている。蛍光膜32は、入射基板31を介して入射したX線を蛍光(可視光)に変換する。蛍光膜32は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI)を含む。
光電変換膜33は、蛍光膜32の、入射基板31側とは反対側に設けられている。光電変換膜33は、外囲器2の内部に面している。光電変換膜33には、蛍光膜32により変換された蛍光が入射する。光電変換膜33は、入射した蛍光を電子線に変換する。光電変換膜33は、真空中において、アンチモン(Sb)を含む膜に、セシウム(Cs)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)などのアルカリ金属の蒸気を反応させることで形成することができる。一般的には、光電変換膜33は、Sb−Cs膜とすることができる。
なお、光電変換膜33の形成方法に関する詳細は後述する。
電極4は、外囲器2の内部であって、入力部3と出力部6の間に設けられている。
電極4は、第1の電極41、第2の電極42、および第3の電極43を有する。第1の電極41、第2の電極42、および第3の電極43は、例えば、金属から形成することができる。
第1の電極41および第2の電極42の形状は、筒状とすることができる。第1の電極41、第2の電極42、第3の電極43、および後述する陽極5は、同軸となるように設けることができる。
第1の電極41は、最も入力部3側に設けられている。第2の電極42は、第1の電極41と第3の電極43との間に設けられている。
第2の電極42は、入力部3から放射された電子線を集束させる。
第2の電極42は、入力部3から放射された電子線の焦点位置を制御する。第2の電極42は、フォーカス用の電極とすることができる。
図1に例示をしたイメージ管1の場合には、1つの第1の電極41と、1つの第2の電極42とが設けられているが、第1の電極41および第2の電極42の数は適宜変更することができる。
なお、図示は省略したが、第1の電極41および第2の電極42は、絶縁部材を介して外囲器2の内壁に接続することができる。
第3の電極43は、最も出力部6側に設けられている。
第3の電極43は、入力部3から放射された電子線の出力部6における照射領域を制御する。第3の電極43は、視野可変用の電極とすることができる。
また、第3の電極43は、導入部74から導入されたアルカリ金属の蒸気100の外囲器2内部への放出を複数の経路に分散させる機能をさらに有することができる。
第3の電極43は、連結部43a、第1の板状体43b(絶縁部7の近傍に設けられ、環状を呈する板状体の一例に相当する)、第2の板状体43c、第1の遮蔽部43d、および第2の遮蔽部43eを有する。
連結部43aは、筒状を呈するものとすることができる。
第1の板状体43bは、環状を呈している。第1の板状体43bの平面形状は、例えば、円環状とすることができる。第1の板状体43bは、連結部43aの出力部6側の端部に接続されている。
第2の板状体43cは、第1の板状体43bと、入力部3との間に設けられている。第2の板状体43cは、環状を呈している。第2の板状体43cの平面形状は、例えば、円環状とすることができる。第2の板状体43cの外周縁は、連結部43aの入力部3側の端部に接続されている。
第1の遮蔽部43dは、筒状を呈するものとすることができる。第1の遮蔽部43dの入力部3側の端部は、第1の板状体43bの内周縁に接続されている。第1の遮蔽部43dの出力部6側の端部は、絶縁部7(連結部73)の入力部3側の面73aと、固定部8の入力部3側の面8aとの間に位置している。
なお、連結部73、導入部74、および第1の遮蔽部43dの位置関係に関する詳細は後述する。
第2の遮蔽部43eは、筒状を呈するものとすることができる。第2の遮蔽部43eの入力部3側の端部は、第1の板状体43bの外周縁に接続されている。第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部は、絶縁部7(連結部73)の入力部3側の面73aに接触させることができる。なお、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部と、面73aとの間に僅かな隙間が設けられていてもよい。すなわち、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部は、絶縁部7の入力部3側の面73aと接触、または、入力部3側の面73aの近傍に設けることができる。
連結部43a、第1の板状体43b、第2の板状体43c、第1の遮蔽部43d、および第2の遮蔽部43eは、溶接などにより一体に形成することができる。
また、第3の電極43は、絶縁部材2bを介して外囲器2の内壁に接続することができる。図1に例示をしたものの場合には、第1の板状体43bが絶縁部材2bを介して外囲器2の内壁に接続されている。
ここで、絶縁部7の出力部6側には、正に帯電した領域が形成されやすくなる。この場合、第1の板状体43bが絶縁部材2bを介して外囲器2の内壁に接続されていれば、外囲器2との接続部分と、正に帯電した領域との間の距離を長くすることができる。
そのため、第3の電極43と、正に帯電した領域との間における放電が生じ難くなる。
陽極5は、外囲器2の内部であって、第3の電極43と、出力部6の間に設けられている。陽極5は、第2の電極42、と第3の電極43により集束させた電子線を加速させる。陽極5は、漏斗状を呈し、出力部6側の開口が入力部3側の開口より大きくなっている。陽極5は、出力部6に設けられ、蛍光膜63を囲んでいる。陽極5は、例えば、金属から形成することができる。陽極5は、固定部8と電気的に接続することができる。
出力部6は、外囲器2の入力部3側とは反対の端部側に設けられている。出力部6は、陽極5により加速させた電子線を蛍光(可視光)に変換し、可視光像としてイメージ管1の外部に出射する。
出力部6は、フェースプレート61、蛍光膜63、およびメタルバック膜64を有する。
フェースプレート61は、板状を呈し、ガラスなどの光透過性を有する材料から形成されている。
蛍光膜63は、フェースプレート61の入力部3側の面に設けられている。蛍光膜63は、メタルバック膜64を介して入射した電子線を蛍光(可視光)に変換し、可視光像として出射する。蛍光膜63は、例えば、アルミニウム、銅を賦活物質とするZnS:Al、Cuからなる緑色蛍光体などを含むものとすることができる。
メタルバック膜64は、蛍光膜63を覆っている。メタルバック膜64は、蛍光膜63に残る余剰な電子を固定部8を介して放出する。すなわち、メタルバック膜64は、蛍光膜63における帯電を防止する。メタルバック膜64は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金などから形成することができる。メタルバック膜64の厚みは、例えば、200nm〜350nm程度とすることができる。
絶縁部7は、絶縁性を有している。絶縁部7は、例えば、ガラスなどから形成することができる。絶縁部7は、外囲器2と固定部8との間に設けられている。
絶縁部7は、内筒部71、外筒部72、連結部73、および導入部74を有する。
内筒部71は、筒状を呈している。
外筒部72は、筒状を呈している。
連結部73は、板状を呈し、厚み方向を貫通する孔を中心に有している。連結部73の内周縁は、内筒部71の外側面に接続されている。連結部73の外周縁は、外筒部72の内側面に接続されている。
導入部74は、連結部73の出力部6側の面から外部に突出している。導入部74は、筒状を呈している。導入部74の孔の一方の端部は、連結部73の面73aに開口している。導入部74の他方の端部は、閉鎖されている。
すなわち、絶縁部7は、中央部分を貫通する孔と、筒状を呈する導入部74とを有している。絶縁部7は、外囲器2の出力部6側の端部に接続されている。絶縁部7の入力部3側の面73aが出力部6よりも入力部3側に位置している。平面視において(X線の入射側から見て)、導入部74は、第1の遮蔽部43dと、第2の遮蔽部43eとの間に設けられている。
固定部8は、環状を呈し、内周縁の近傍がフェースプレート61の側部に接続されている。固定部8の外周縁側は屈曲した形態を有し、端部の近傍が絶縁部7の内筒部71に接続されている。すなわち、固定部8の一方の端部は絶縁部7の孔の近傍に接続され、他方の端部は出力部6に接続されている。固定部8の入力部3側の面8aは、絶縁部7の入力部3側の面73aよりも出力部6側に位置している。
固定部8は、例えば、金属から形成することができる。
図2は、比較例に係る蒸気100の流れを例示するための模式断面図である。
なお、図2は、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む断面を表している。
図2に示すように、導入部74からイメージ管の内部に導入されたアルカリ金属の蒸気100は、第1の板状体43bに付着し、固定部8側に離脱する。固定部8側に離脱した蒸気100が、第1の遮蔽部43dと連結部73との間の間隙を通過すると、蒸気100は固定部8の面8aに付着する。蒸気100が面8aから離脱すると、蒸気100は第1の遮蔽部43dと陽極5との間の間隙を通過して外囲器2の内部に放出される。放出された蒸気100がSbを含む膜に到達することで、Sbとアルカリ金属とが反応して光電変換膜33が形成される。
すなわち、導入部74から外囲器2の内部に供給された蒸気100を、固定部8の面8aに到達させることができれば、Sbを含む膜に蒸気100を供給することができる。
ところが、蒸気100は、真空雰囲気中を分子流として流れるので直進性が強くなる。そのため、蒸気100は、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む面内を流れ易くなる。外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む面内を流れた蒸気100が、そのまま固定部8の面8aに到達すると、導入された蒸気100の大部分が、ほぼ1つの経路を介してSbを含む膜に供給されることになる。蒸気100の到達経路がほぼ1つとなると、形成された光電変換膜33におけるアルカリ金属の量に面内分布が生じ易くなる。アルカリ金属の量に面内分布が生じると、光感度むらが発生して出力画像にシミとして現れるおそれがある。
図3は、本実施の形態に係る蒸気100の流れを例示するための模式断面図である。
なお、図3は、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む断面を表している。
図3に示すように、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む断面において、導入部74の中心線74aと第1の板状体43bとが交わる位置43b1と、固定部8の入力部3側の面8aと出力部6の外周縁とが交わる位置と、を結ぶ線分101が、絶縁部7の入力部3側の面73aと交わっている。
そのため、導入部74から導入され第1の板状体43bに付着した後に離脱した蒸気100は、連結部73の面73aに付着しやすくなる。
また、線分101が、第1の遮蔽部43dと交わるようにすることもできる。
この様にすれば、導入部74から導入され第1の板状体43bに付着した後に離脱した蒸気100が、第1の遮蔽部43dに付着しやすくなる。
蒸気100が、連結部73の面73aや第1の遮蔽部43dに付着しやすくなれば、導入された蒸気100の大部分が、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む面内を、固定部8の面8aに向けて流れるのが抑制される。
図4は、図3におけるイメージ管1のA−A線断面を矢印Bの方向から見た模式斜視図である。
すなわち、図4は、前述した位置43b1から、固定部8の面8aの方向を見たときの模式斜視図である。
図4に示すように、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む断面においては、固定部8の面8aが、連結部73の面73aまたは第1の遮蔽部43dにより隠されている。そのため、第1の板状体43bに付着した後に離脱し、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む面内を流れた蒸気100が、そのまま固定部8の面8aに到達するのが抑制される。すなわち、導入部74から導入された蒸気100の大部分が、ほぼ1つの経路を介してSbを含む膜に供給されるのが抑制される。
この場合、図4に示すように、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む方向と交差する2つの方向においては、位置43b1から、固定部8の面8aが見えている。すなわち、第1の板状体43bに付着した後に離脱し、当該2つの方向に流れた蒸気100は、そのまま固定部8の面8aに到達し易くなる。そのため、当該2つの方向に向かう蒸気100がSbを含む膜に供給され易くなる。すなわち、導入部74から導入された蒸気100の大部分が、ほぼ2つの到達経路を介してSbを含む膜に供給され易くなる。
図5は、本実施の形態に係る蒸気100の到達経路を例示するための模式図である。
図5に示すように、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む面内を流れる蒸気100は、固定部8の面8aに到達するのが抑制される。
これに対して、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む方向と交差する2つの方向に流れる蒸気100は、固定部8の面8aに到達し易くなる。
そのため、蒸気100の到達経路を分散させることができる。
本実施の形態に係るイメージ管1においては、蒸気100の到達経路を分散させることができるので、光電変換膜33におけるアルカリ金属の量の分布の均一性を向上させることができる。
この場合、一方の経路の面8aにおける到達位置と、他方の経路の面8aにおける到達位置とが離れているほど、アルカリ金属の量の分布を均一化しやすくなる。
そのため、平面視において(X線の入射側から見て)、2つの到達位置の中心を結ぶ線分と、外囲器2の中心との間の距離がなるべく短くなるようにすることが好ましい。
例えば、平面視において、2つの到達位置の中心と、外囲器2の中心とが直線状に並ぶことが好ましい。
図6は、第3の遮蔽部43fを例示するための模式斜視図である。
前述したように、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部は、面73aに接触させてもよいし、面73aとの間に僅かな隙間が設けられていてもよい。
ここで、絶縁部7は、ガラスなどから形成されるため、面73aを平坦にすることが難しい。そのため、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部と、面73aとの間の隙間が大きくなる場合がある。第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部と、面73aとの間の隙間が大きくなると、導入部74を介して導入されたアルカリ金属の蒸気100が、第2の遮蔽部43eと外囲器2の内壁との間に漏れ出しやすくなる。
面73aを平坦にするのが難しい場合には、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部と、面73aとの間の隙間を埋めるための第3の遮蔽部43fを設けることができる。
図6に示すように、第3の遮蔽部43fの一方の端部は、第2の遮蔽部43eに接続されている。第3の遮蔽部43fの他方の端部は、弾性力により、面73aと接触している。この様にすれば、第2の遮蔽部43eの出力部6側の端部と、面73aとの間の隙間を埋めることができるので、アルカリ金属の蒸気100が漏れるのを抑制することができる。
この場合、第3の遮蔽部43fを複数設けることができる。また、複数の第3の遮蔽部43fを第2の遮蔽部43eの壁面に沿って並べて設けることができる。第3の遮蔽部43fを複数設ければ、面73aにうねりや凹凸があっても、第3の遮蔽部43fと面73aとの間に隙間が生じるのを抑制することができる。
なお、複数の第3の遮蔽部43fを第2の遮蔽部43eの外壁に設ける場合を例示したが、複数の第3の遮蔽部43fは、第2の遮蔽部43eの外壁および内壁の少なくともいずれかに設けることができる。
また、複数の第3の遮蔽部43f同士の間には僅かな隙間を設けることができる。複数の第3の遮蔽部43f同士の間に隙間が設けられていれば、複数の第3の遮蔽部43f毎の動きが円滑になる。そのため、第3の遮蔽部43fと面73aとの間に隙間が生じるのを抑制することができる。
第3の遮蔽部43fの材料は、例えば、第2の遮蔽部43eの材料と同じとすることができる。
(イメージ管の製造方法)
次に、イメージ管1の製造方法について説明する。
なお、光電変換膜33の形成方法以外には既知の技術を適用することができる。そのため、以下においては、光電変換膜33の形成方法について説明する。
光電変換膜33は大気に曝されると破壊されてしまう。そのため、光電変換膜33は、真空雰囲気とした外囲器2の内部において形成する。光電変換膜33は、一般的に、Sbと、アルカリ金属であるCsとを用いて形成する。Sbは大気中で安定した金属状態を維持できるので、外囲器2の内部に電極4を組み付ける際に、電極4と共にSb源を外囲器2の内部に組み込むことができる。しかしながら、Csなどのアルカリ金属は、大気に曝すと激しく反応して酸化してしまう。そのため、光電変換膜33の形成においては、大気中で安定した状態を維持できるクロム酸セシウムのような六価クロムを材料として用いることも考えられる。例えば、光電変換膜33を形成するために、外囲器2の内部にクロム酸セシウムなどを組み込むことができる。ところが、この様にすると、六価クロムであるクロム酸セシウムが外囲器2の内部に残留することになる。六価クロムは、人体や環境に与える負荷が大きいため、使用が規制されている物質である。
そのため、本実施の形態に係る光電変換膜33の形成方法においては、外囲器2の内部にアルカリ金属の蒸気100を導入して、Sbと、アルカリ金属の蒸気100とを反応させるようにしている。この様にすれば、外囲器2の内部に六価クロムが残留することがない。
ここで、外囲器2の内部に導入された蒸気100は、真空雰囲気中を分子流として拡散していく。そのため、導入された蒸気100の大部分は、外囲器2の内部において他のガス分子と当たることなく、第1の板状体43bや固定部8の面8aなどに一旦付着する。その後、付着した蒸気100が付着面から離脱して、外囲器2の内壁や電極4などに付着し、さらに付着面から離脱する。このように蒸気100は、付着と離脱を繰り返して外囲器2の内部を拡散していく。
入力部3に到達するアルカリ金属の蒸気100の量の分布にムラがあると、光電変換特性が部分的に変化するおそれがある。また、光電変換膜33にシミが発生すると、製品としては不良品となる。この場合、蒸気100の大部分がほぼ1つの経路を介して入力部3に到達すると、到達した領域やその近傍におけるアルカリ金属の量が過剰となる。そのため、光電変換特性が部分的に変化したり、光電変換膜33にシミが発生したりしやすくなる。
そこで、本実施の形態に係るイメージ管の製造方法においては、導入部74から導入された蒸気100の大部分が、複数の到達経路を介して外囲器2の内部に放出されるようにしている。
図3に示すように、光電変換膜33を形成する際には、導入部74の連結部73側とは反対側の端部は閉鎖されておらず、蒸気発生器200が接続されている。蒸気発生器200は、アルカリ金属の蒸気100を発生させ、発生させた蒸気100を導入部74を介して第1の板状体43bと絶縁部7(連結部73)との間の空間に供給する。なお、光電変換膜33の形成が終了した際には、導入部74の端部が封止される。例えば、導入部74の端部を加熱して溶融し、溶融した材料で導入部74の孔を封止することができる。
また、アルカリ金属の蒸気100の発生条件、蒸気100の導入条件、外囲器2の内圧などには既知の技術を適用することができるので詳細な説明は省略する。
前述したように、本実施の形態に係るイメージ管の製造方法においては、第1の板状体43bに付着した後に離脱した蒸気100は、外囲器2の中心線2aと導入部74の中心線74aとを含む方向と交差する2つの方向にある固定部8の面8aに付着し易くなる。そして、付着した蒸気100は、固定部8の面8aから離脱して外囲器2の内部に放出される。すなわち、蒸気100の大部分がほぼ2つの経路を介してSbを含む膜に供給され易くなる。そのため、蒸気100の十分な拡散効果が得られるので、光電変換膜33におけるアルカリ金属の量の分布を均一にすることが容易となる。
すなわち、本実施の形態に係るイメージ管の製造方法においては、蒸気発生器200から導入部74を介して、第1の板状体43bと、絶縁部7との間の空間にアルカリ金属の蒸気を導入し、外囲器2の内部にアルカリ金属の蒸気を放出させる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 イメージ管、2 外囲器、2a 中心線、3 入力部、4 電極、5 陽極、6 出力部、7 絶縁部、8 固定部、8a 面、31 入射基板、32 蛍光膜、33 光電変換膜、43 第3の電極、43a 連結部、43b 第1の板状体、43b1 位置、43c 第2の板状体、43d 第1の遮蔽部、43e 第2の遮蔽部、43f 第3の遮蔽部、71 内筒部、72 外筒部、73 連結部、73a 面、74 導入部、74a 中心線、100 蒸気、101 線分、200 蒸気発生器

Claims (8)

  1. 外囲器と、
    前記外囲器の一方の端部側に設けられ、入射した放射線を蛍光に変換する蛍光膜と、前記蛍光を電子線に変換する光電変換膜と、を有した入力部と、
    前記外囲器の他方の端部側に設けられ、前記電子線を蛍光に変換する出力部と、
    中央部分を貫通する孔と、筒状を呈する導入部と、を有し、前記外囲器の他方の端部に接続され、前記入力部側の面が前記出力部よりも前記入力部側に位置する絶縁部と、
    一方の端部が前記絶縁部の孔の近傍に接続され、他方の端部が前記出力部に接続され、前記入力部側の面が前記絶縁部の前記入力部側の面よりも前記出力部側に位置する固定部と、
    前記外囲器の内部であって、前記絶縁部の近傍に設けられ、環状を呈する板状体と、
    筒状を呈し、一方の端部が前記板状体の内周縁に接続され、他方の端部が前記絶縁部の前記入力部側の面と、前記固定部の入力部側の面との間に位置する第1の遮蔽部と、
    を備え、
    前記外囲器の中心線と前記導入部の中心線とを含む断面において、前記導入部の中心線と前記板状体とが交わる位置と、前記固定部の入力部側の面と前記出力部の外周縁とが交わる位置と、を結ぶ線分が、前記絶縁部の前記入力部側の面と交わるイメージ管。
  2. 前記外囲器の中心線と前記導入部の中心線とを含む断面において、前記導入部の中心線と前記板状体とが交わる位置と、前記固定部の入力部側の面と前記出力部の外周縁とが交わる位置と、を結ぶ線分が、前記第1の遮蔽部と交わる請求項1記載のイメージ管。
  3. 筒状を呈し、一方の端部が前記板状体の外周縁に接続され、他方の端部が前記絶縁部の前記入力部側の面と接触、または、前記入力部側の面の近傍に設けられた第2の遮蔽部をさらに備え、
    前記放射線の入射側から見て、前記導入部は、前記第1の遮蔽部と、前記第2の遮蔽部との間に設けられている請求項1または2に記載のイメージ管。
  4. 一方の端部が前記第2の遮蔽部に接続され、弾性力により、他方の端部が前記絶縁部の前記入力部側の面と接触する第3の遮蔽部をさらに備えた請求項3記載のイメージ管。
  5. 前記第3の遮蔽部は複数設けられている請求項4記載のイメージ管。
  6. 前記板状体は、絶縁部材を介して前記外囲器の内壁に接続されている請求項1〜5のいずれか1つに記載のイメージ管。
  7. 前記板状体および前記第1の遮蔽部は、電極を構成する請求項1〜6のいずれか1つに記載のイメージ管。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のイメージ管を製造する方法であって、
    蒸気発生器から導入部を介して、前記板状体と、前記絶縁部と、の間の空間にアルカリ金属の蒸気を導入し、前記外囲器の内部に前記アルカリ金属の蒸気を放出させるイメージ管の製造方法。
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