JP2019183742A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パージ管の内部において整流器が移動することを抑制する。【解決手段】蒸発燃料処理装置は、燃料タンクで発生した蒸発燃料が導入されるキャニスタを備えている。キャニスタには、外気を導入する外気導入管が接続されている。キャニスタは、パージ管55を介して、吸気管に接続されている。パージ管55には、パージバルブ65が取り付けられている。パージ管55の内部におけるパージバルブ65と吸気管との間には、整流器70が挿入されている。整流器70における略円柱形状の本体部71には、複数の整流室72が区画されている。本体部71の外周面からは、第1凸部76が突出している。また、本体部の外周面における第1凸部76に対して本体部71の軸線方向に離間した位置からは、第2凸部77が突出している。パージ管55の外周面のうち、第1凸部76と第2凸部77との間に対応する箇所には、帯状の帯部材90が巻き付けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、蒸発燃料処理装置に関する。
特許文献1の蒸発燃料処理装置は、内燃機関の燃料タンクで発生した蒸発燃料が導入されるキャニスタを備えている。キャニスタは、燃料タンクで発生した蒸発燃料を吸着する。キャニスタには、当該キャニスタに外気を導入する外気導入管が接続されている。また、キャニスタは、パージ管を介して、吸気管におけるスロットルバルブよりも下流側の部分に接続されている。パージ管には、当該パージ管の流路を開状態及び閉状態のいずれか一方に切り替えるパージバルブが取り付けられている。
特許文献1の蒸発燃料処理装置において、パージバルブによってパージ管の流路が閉状態になっている場合、燃料タンクで発生した蒸発燃料がキャニスタに流入し、キャニスタの内部に吸着される。一方、パージバルブによってパージ管の流路が開状態になっている場合、吸気管内の負圧によって、外気導入管を介してキャニスタに外気が流入する。そして、キャニスタの内部に吸着されていた蒸発燃料と外気とがパージ管を介して吸気管内に流入する。
特開2013−241855号公報
特許文献1の蒸発燃料処理装置において、蒸発燃料及び外気がパージ管を介して吸気管内に流入する際には、パージバルブよりも上流部分とパージバルブよりも下流側の部分との圧力差が大きくなる。そして、パージバルブの下流側ではガスの流速が高くなる。このようにガスの流速が高くなると、パージバルブの出口部付近にガスの渦流が発生し、その渦流によって気流音が生じることがある。
特許文献1の蒸発燃料処理装置において、ガスの渦流の発生を抑制する上では、パージ管の内部に整流器を配置することが考えられる。ここで、整流器がその性能を最大限に発揮するためには、パージ管内において所定の箇所に整流器が位置していることが好ましい。しかしながら、例えば、ガスの流れや内燃機関の振動等によって、パージ管の内部において整流器が移動すると、ガスの渦流の発生を適切に抑制できないおそれがある。
上記課題を解決するための蒸発燃料処理装置は、燃料タンクで発生した蒸発燃料が導入されるとともに当該蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記キャニスタに接続され、当該キャニスタに外気を導入する外気導入管と、前記キャニスタと吸気管におけるスロットルバルブよりも下流側の部分とを接続するパージ管と、前記パージ管に設けられ、当該パージ管の流路を開状態及び閉状態のいずれか一方に切り替えるパージバルブとを備える蒸発燃料処理装置であって、前記パージ管における前記パージバルブと前記吸気管との間には、整流器が設けられており、前記整流器は、前記パージ管の内部に挿入されているとともに、前記パージ管の外周面に巻き付けられた帯状の帯部材によって前記パージ管に対して固定されており、前記整流器は、複数の整流室が区画された柱形状の本体部と、前記本体部の外周面から突出した第1凸部と、前記本体部の外周面における前記第1凸部に対して前記本体部の軸線方向に離間した位置から突出した第2凸部とを備えており、前記パージ管の外周面のうち、前記パージ管の内部に挿入されている前記整流器における前記第1凸部と前記第2凸部との間に対応する箇所には、前記帯部材が位置している。
上記構成では、帯部材によってパージ管に対して整流器が固定されているため、パージ管の内部において整流器が移動しにくい。また、帯部材が、整流器に対して当該整流器の軸線方向に移動しようとしても、当該帯部材の移動は、整流器における第1凸部や第2凸部によって規制される。そのため、帯部材が整流器に対して相対移動して、帯部材によるパージ管及び整流器の固定関係が解除されることも生じにくい。その結果、パージ管の内部の所定の位置で整流器を確実に保持できる。
内燃機関の概略図。 パージバルブの周辺構造を示す説明図。 図2における3−3線での整流器等の断面図。
以下、本発明の実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。先ず、本発明が適用された内燃機関100の概略構成について説明する。なお、以下の説明において、単に上流、下流というときは、吸気、排気、蒸発燃料、及び外気の流れ方向における上流、下流を示すものとする。
図1に示すように、内燃機関100は、当該内燃機関100の外部から吸気を導入するための吸気管11を備えている。吸気管11における上流側吸気管11aには、スロットルバルブ21が配置されている。スロットルバルブ21は、上流側吸気管11aの流路を開閉することにより、上流側吸気管11aの流路を流通する吸気量を制御する。
上流側吸気管11aの下流側は、吸気脈動等を抑制するためのサージタンク11bに接続されている。吸気管11におけるサージタンク11bの下流側は、吸気管11における下流側吸気管11cに接続されている。
吸気管11における下流側吸気管11cの下流側は、燃料を吸気と混合して燃焼させる気筒12に接続されている。気筒12の内部には、燃料噴射弁22によって燃料が噴射される。また、気筒12の内部には、当該気筒12の内部を往復動するピストン23が配置されている。気筒12には、当該気筒12から排気を排出するための排気管13が接続されている。
内燃機関100は、上記燃料噴射弁22に燃料を供給するための燃料を貯留する燃料タンク31を備えている。図示は省略するが、燃料タンク31内にはフィードポンプが収納されており、フィードポンプが圧送した燃料が燃料配管を介して燃料噴射弁22に供給される。
燃料タンク31には、当該燃料タンク31内で発生した蒸発燃料の大気放出を抑える蒸発燃料処理装置50が接続されている。蒸発燃料処理装置50は、燃料タンク31で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタ52を備えている。キャニスタ52には、蒸発燃料が流通するベーパ管51の一端が接続されている。ベーパ管51の他端は、燃料タンク31内へと至っている。ベーパ管51の途中には、キャニスタ52側から燃料タンク31側への蒸発燃料の流れを抑制する逆止弁61が取り付けられている。
キャニスタ52には、当該キャニスタ52に外気を導入する外気導入管53が接続されている。外気導入管53の途中には、当該外気導入管53の流路を開状態及び閉状態のいずれか一方に切り替える外気導入バルブ62が取り付けられている。
キャニスタ52には、当該キャニスタ52とサージタンク11bとを繋ぐパージ管55が接続されている。本実施形態では、パージ管55のうちの上流側(キャニスタ52側)の一部が、鋼鉄製で円管形状の上流側パージ管56で構成され、パージ管55のうちの下流側(サージタンク11b側)の一部が、ゴム製で円管形状の下流側パージ管57で構成されている。この上流側パージ管56と下流側パージ管57との接続部分には、パージ管55の流路を開状態及び閉状態のいずれか一方に切り替えるパージバルブ65が取り付けられている。
上記のパージバルブ65及び外気導入バルブ62は、制御装置80によって開閉制御される。制御装置80は、パージバルブ65に対して、当該パージバルブ65を開閉制御するための制御信号を出力する。また、制御装置80は、外気導入バルブ62に対して、当該外気導入バルブ62を開閉制御するための制御信号を出力する。なお、本実施形態において、制御装置80は、上記のパージバルブ65及び外気導入バルブ62の制御の他にも、スロットルバルブ21の開度や燃料噴射弁22の燃料噴射量など、内燃機関100全体を制御する電子制御ユニット(ECU)として構成されている。
次に、パージバルブ65の周辺構成について具体的に説明する。
図2に示すように、パージバルブ65は、略円柱形状のバルブ本体66を備えている。バルブ本体66には、ガスの流れ方向(図2における左右方向)に延びる断面円形状の連通孔66aが貫通している。なお、連通孔66aが図示しない弁体によって開閉されることで、パージバルブ65内の流路の開状態及び閉状態が切り替えられる。
バルブ本体66のキャニスタ52側(図2における右側)の端面からは、略円筒形状の入口部67が突出している。入口部67の外径は、上流側パージ管56の内径と略同じになっている。入口部67の内部空間である入口孔67aは、連通孔66aに連通している。パージバルブ65の入口部67には、パージ管55における上流側パージ管56の端部が接続されている。本実施形態では、上流側パージ管56の内部にパージバルブ65の入口部67が挿入されることにより、両者が接続されている。
バルブ本体66の吸気管11側(図2における左側)の端面からは、略円筒形状の出口部68が突出している。出口部68の外径は、パージバルブ65が接続される前の下流側パージ管57の内径よりも僅かに大きくなっている。出口部68の内部空間である出口孔68aは、連通孔66aに連通している。パージバルブ65の出口部68には、パージ管55における下流側パージ管57の端部が接続されている。本実施形態では、下流側パージ管57の内部にパージバルブ65の出口部68が挿入されることにより、両者が接続されている。したがって、下流側パージ管57のうちの出口部68が挿入されている部分は、径方向外側に弾性変形しており、出口部68の外径と下流側パージ管57の内径とが略同じになっている。
下流側パージ管57の内部には、全体として円柱形状の整流器70が挿入されている。整流器70は、当該整流器70の軸線方向が下流側パージ管57のガスの流れ方向に沿うように取り付けられている。整流器70は、パージバルブ65の出口部68よりも下流側において、当該出口部68に隣接した位置に配置されている。本実施形態では、整流器70の上流端とパージバルブ65の出口部68の下流端とが当接している。
図2に示すように、整流器70は、当該整流器70の軸線方向に延びている略円柱形状の本体部71と、本体部71の外周面から突出する第1凸部76と、本体部71の外周面から突出する第2凸部77とに大別できる。本体部71の外径は、パージバルブ65における出口部68の外径と略同じになっている。また、本体部71の外径は、整流器70が取り付けられる前の下流側パージ管57の内径よりも僅かに大きくなっている。さらに、本体部71の外径は、当該本体部71の軸線方向(図2における左右方向)の全長よりも小さくなっている。
略円柱形状の本体部71におけるキャニスタ52側(図2における右側)の端面からは、略円柱形状の第1凹部73が窪んでいる。第1凹部73の深さは、本体部71の軸線方向の全長の略1/4になっている。第1凹部73の内径は、本体部71の外径よりもやや小さくなっている。また、略円柱形状の本体部71における吸気管11側(図2における左側)の端面からは、略円柱形状の第2凹部74が窪んでいる。第2凹部74の深さは、本体部71の軸線方向の全長の略1/4になっている。第2凹部74の内径は、本体部71の外径よりもやや小さく、第1凹部73の内径と略同じになっている。
図2に示すように、本体部71における第1凹部73の底面と第2凹部74の底面との間には、6つの整流室72が貫通している。各整流室72は、本体部71の軸線方向に沿って互いに平行に延びている。図3に示すように、各整流室72は、ガスの流れ方向から視たときに円形状になっている。また、ガスの流れ方向から視たときに、6つの整流室72のうちの1つは、本体部71の略中央に位置している。また、ガスの流れ方向から視たときに、6つの整流室72のうちの残りの5つは、本体部71の略中央に位置する1つの整流室72を取り囲むように、本体部71の周方向において均等に並んでいる。
図2に示すように、整流器70における第1凸部76は、本体部71の外周面におけるキャニスタ52側(図2における右側)の端部から突出している。すなわち、本実施形態では、本体部71の軸線方向において、第1凸部76は、本体部71における第1凹部73と同じ位置にある。第1凸部76は、本体部71の全周から突出しており、ガスの流れ方向から視たときに略円環形状になっている。図2に示すように、本体部71の軸線方向に直交する方向からの断面視において、第1凸部76の先端は面取りされていて、第1凸部76の外面(先端面)が曲面になっている。換言すると、第1凸部76の外径は、本体部71の軸線方向において徐々に変化するようになっている。
整流器70における第2凸部77は、本体部71の外周面における吸気管11側(図2における左側)の端部から突出している。すなわち、第2凸部77は、本体部71の外周面における第1凸部76に対して本体部71の軸線方向に離間した位置から突出している。また、本実施形態では、本体部71の軸線方向において、第2凸部77は、本体部71における第2凹部74と同じ位置にある。第2凸部77は、本体部71の全周から突出しており、ガスの流れ方向から視たときに略円環形状になっている。図2に示すように、本体部71の軸線方向に直交する方向からの断面視において、第2凸部77の先端は面取りされていて、第2凸部77の外面(先端面)が曲面になっている。換言すると、第2凸部77の外径は、本体部71の軸線方向において徐々に変化するようになっている。
本実施形態では、整流器70における本体部71の外径、第1凸部76の外径、及び第2凸部77の外径は、整流器70が取り付けられる前の下流側パージ管57の内径よりも大きくなっている。したがって、整流器70が下流側パージ管57の内部に挿入されることで、下流側パージ管57のうちの整流器70が挿入されている部分は、整流器70の外周面に倣うように径方向外側に弾性変形している。そして、整流器70が取り付けられた状態では、整流器70の外径と下流側パージ管57の内径とが略同じになっている。
図2に示すように、パージ管55における下流側パージ管57の外周面には、全体として帯状の帯部材90が巻き付けられている。図3に示すように、帯部材90は、略四角柱形状の固定部91と、固定部91から延びる帯状の帯本体部92とに大別できる。整流器70の軸線方向において、固定部91の長さは、整流器70における第1凸部76と第2凸部77とが離間する長さよりもやや小さくなっている。固定部91には、当該固定部91から帯本体部92が延びる方向に沿って、固定孔91aが貫通している。
図3に示すように、固定部91における固定孔91aが開口している端面からは、帯本体部92が延びている。帯本体部92の長手方向の寸法は、下流側パージ管57の外周長よりも長くなっている。整流器70の軸線方向において、帯本体部92の長さ(幅)は、固定部91の長さよりも小さくなっている。すなわち、整流器70の軸線方向において、帯本体部92の長さ(幅)は、整流器70における第1凸部76と第2凸部77とが離間する長さよりも小さくなっている。
帯本体部92は、下流側パージ管57の全周に巻き付けられている。帯本体部92の先端部は、固定部91における固定孔91aに挿通されており、固定部91に対して固定されている。帯本体部92は、径方向外側から径方向内側へ下流側パージ管57及び整流器70を締め付けている。したがって、帯部材90は、パージ管55における下流側パージ管57に対して整流器70を固定している。
帯部材90は、下流側パージ管57の外周面のうち、当該下流側パージ管57の内部に挿入されている整流器70の略中央部に配置されている。すなわち、帯部材90は、下流側パージ管57の外周面のうち、整流器70における第1凸部76と第2凸部77との間に対応する箇所に位置している。
次に、整流器70による気流音の抑制作用について説明する。
制御装置80は、内燃機関100の運転が開始されるときから内燃機関100の運転が終了されるときまで外気導入バルブ62を開状態に制御する。
内燃機関100の運転状態に応じて、例えば、キャニスタ52の内部の蒸発燃料が比較的に少ないと判断された場合、制御装置80は、パージバルブ65を閉状態に制御する。そして、パージバルブ65によってパージ管55の流路が閉状態になると、燃料タンク31内で発生した蒸発燃料がベーパ管51を介してキャニスタ52内に流入する。キャニスタ52内に流入した蒸発燃料は、キャニスタ52の内部に吸着される。
一方、内燃機関100の運転状態に応じて、例えば、キャニスタ52の内部の蒸発燃料が比較的に多いと判断された場合、制御装置80は、パージバルブ65を開状態に制御する。そして、パージバルブ65によってパージ管55の流路が開状態になると、吸気管11内の負圧によって、外気導入管53を介してキャニスタ52内に外気が流入する。すると、キャニスタ52の内部に吸着されていた蒸発燃料と外気とがパージ管55を介して吸気管11におけるサージタンク11b内に流入する。
図2に示すように、蒸発燃料及び外気のガスがパージ管55を介して吸気管11内に流入する際には、パージバルブ65よりも上流の上流側パージ管56内の圧力とパージバルブ65よりも下流の下流側パージ管57内の圧力との圧力差が大きくなる。そして、パージバルブ65の出口部68のすぐ下流側において蒸発燃料及び外気のガスの流速が最も高くなりやすい。ここで、仮に、整流器70が設けられていない場合には、蒸発燃料及び外気のガスの流速が高くなることや蒸発燃料及び外気のガスがパージバルブ65の連通孔66a等を流通する際にガスの流れが乱れることに伴って、パージバルブ65の出口部68付近において蒸発燃料及び外気のガスの流れが大きく乱れ、ガスの渦流が発生しやすい。このように蒸発燃料及び外気のガスの渦流が発生すると、そのガスの渦流によって気流音が発生することがある。
本実施形態では、整流器70が、下流側パージ管57におけるパージバルブ65の出口部68と吸気管11のサージタンク11bとの間に位置している。また、整流器70には、複数の整流室72が区画されている。そのため、各整流室72を流れるガスは、各整流室72を流れている間においてガスの流れる方向が整流される。そして、各整流室72からガスが流出した後において、ある整流室72から流出したガスが他の整流室72から流出したガス側へと広がりにくい。これにより、整流室72よりも下流側では、ガスの流れが乱れて渦流が発生することを抑制できる。その結果、ガスの渦流の発生に伴う気流音を抑制できる。
本実施形態において、帯部材90による下流側パージ管57及び整流器70の固定構成に関する作用及び効果について説明する。
上述したように、下流側パージ管57の内部におけるパージバルブ65の出口部68付近において蒸発燃料及び外気のガスの流れが大きく乱れ、ガスの渦流が発生しやすい。そのため、本実施形態では、下流側パージ管57の内部におけるパージバルブ65の出口部68付近において整流器70が配置されている。ここで、仮に、下流側パージ管57の外周面に帯部材90が巻き付けられていない場合には、例えば、ガスの流れや内燃機関100の振動等によって、下流側パージ管57の内部において整流器70が移動することがある。このように下流側パージ管57の内部において整流器70が移動すると、ガスの渦流の発生を適切に抑制できないおそれがある。
図2に示すように、本実施形態では、下流側パージ管57の外周面に帯部材90が巻き付けられており、帯部材90によって下流側パージ管57に対して整流器70が固定されている。そのため、整流器70は、下流側パージ管57の内部においてガスの流れ方向(整流器70の軸線方向)に移動しにくい。
また、帯部材90は、下流側パージ管57の外周面のうち、整流器70における第1凸部76と第2凸部77との間に対応する箇所に位置している。そして、帯部材90よりも上流側に位置する第1凸部76に対応する部分の下流側パージ管57の外径は、帯部材90が巻き付けられている部分の下流側パージ管57の外径よりも大きくなっている。そのため、帯部材90が、整流器70に対して当該整流器70の上流側に移動しようとしても、整流器70における第1凸部76によって外径が大きくなった下流側パージ管57の外周面で移動が規制される。さらに、帯部材90よりも下流側に位置する第2凸部77に対応する部分の下流側パージ管57の外径は、帯部材90が巻き付けられている部分の下流側パージ管57の外径よりも大きくなっている。そのため、帯部材90が、整流器70に対して当該整流器70の下流側に移動しようとしても、整流器70における第2凸部77によって外径が大きくなった下流側パージ管57の外周面で移動が規制される。これにより、帯部材90が整流器70に対して相対移動して、帯部材90による下流側パージ管57及び整流器70の固定関係が解除されることも生じにくい。その結果、下流側パージ管57の内部の所定の位置で整流器70を確実に保持できる。
ところで、整流器70における本体部71の外径、第1凸部76の外径、及び第2凸部77の外径は、当該整流器70が取り付けられる前の下流側パージ管57の内径よりも大きくなっている。したがって、整流器70を下流側パージ管57に取り付ける際には、下流側パージ管57を径方向外側へと弾性変形させつつ、当該下流側パージ管57内に整流器70を挿入することになる。さらに、第1凸部76の外径及び第2凸部77の外径は、本体部71の外径に比べて大きくなっている。そのため、整流器70の上流側端部や整流器70の下流側端部を下流側パージ管57に取り付ける際には、下流側パージ管57を径方向外側へと比較的に大きく弾性変形させつつ、当該下流側パージ管57内に整流器70を挿入することになる。
これに対して、本実施形態において、整流器70において第2凸部77が位置する下流側端部は、第2凹部74が形成されており、全体として筒形状になっている。そのため、整流器70の下流側端部は、整流器70の中央部に比べて、径方向に撓むように弾性変形しやすい。したがって、整流器70の下流側端部を下流側パージ管57における上流側端部の内部に挿入する際には、整流器70の下流側端部が径方向内側に弾性変形して当該整流器70の下流側端部の外径が小さくなる。そのため、整流器70の下流側端部に第2凸部77が位置していたとしても、整流器70の下流側端部を下流側パージ管57の内部に挿入しやすい。さらに、本実施形態では、第2凸部77の外面が曲面になっているため、整流器70を下流側パージ管57に挿入する際に、第2凸部77が下流側パージ管57の内周面を引っ掻いて傷を付けてしまうといった事態も生じにくい。なお、整流器70の上流側端部を下流側パージ管57における下流側端部から挿入することとした場合、整流器70の上流側端部を、下流側パージ管57における下流側端部の内部に挿入する際にも、同様の効果を得られる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態において、整流器70における本体部71の形状は適宜変更できる。例えば、本体部71は、略楕円柱形状になっていてもよい。また、例えば、本体部71における第1凹部73や第2凹部74を省略してもよい。
・上記実施形態において、本体部71における整流室72の数や形状は適宜変更できる。例えば、整流室72の数は、2以上になっていれば適宜変更してもよい。また、整流室72の形状は、ガスの流れ方向から視たときに楕円形状や多角形状になっていてもよい。
また、整流器70の本体部71において、当該本体部71の内部空間が格子状に延びる複数の区画壁で区画されていてもよい。さらに、整流器70の本体部71において、当該本体部71の内部空間が複数の区画壁によってハニカム状に区画されていてもよい。これらの場合、各区画壁で区画されている空間が整流室72を構成する。
・上記実施形態において、整流器70における第1凸部76や第2凸部77の形状は適宜変更してもよい。例えば、第1凸部76は、本体部71の周方向の一部から突出していてもよい。この場合にも、整流器70に第1凸部76が設けられていない構成に比べて、帯部材90が整流器70に対して相対移動して、帯部材90による下流側パージ管57及び整流器70の固定関係が解除されることを抑制できる。また、同様に、第2凸部77は、本体部71の周方向の一部から突出していてもよい。
・上記実施形態において、整流器70における第1凸部76や第2凸部77の位置は、帯部材90の寸法を勘案しつつ適宜変更できる。例えば、第1凸部76や第2凸部77は、少なくとも帯部材90の帯本体部92の幅寸法よりも離間していればよい。
・上記実施形態において、下流側パージ管57の内部において整流器70の位置は適宜変更してもよい。例えば、下流側パージ管57の流路断面の変化、湾曲の有無、その他の様々な要因によって下流側パージ管57のどの部分において気流音が発生するかは変わり得る。試験やシミュレーション等によって、効果的に気流音を抑制できる箇所に整流器70を配置すればよい。
・上記実施形態において、下流側パージ管57に対して帯部材90を巻き付ける構成は適宜変更できる。例えば、下流側パージ管57が他のブラケット等の近傍に配置されていることがある。この場合、そのブラケットから延びる帯部材90が、当該下流側パージ管57の周方向の一部に巻き付けられて、当該下流側パージ管57が帯部材90によってブラケットに固定されていてもよい。
・上記実施形態において、パージ管55における下流側パージ管57とパージバルブ65の出口部68との接続構成は適宜変更できる。例えば、パージ管55における下流側パージ管57の上流端とパージバルブ65の出口部68の下流端とが接着剤によって接合されていてもよい。
11…吸気管、11a…上流側吸気管、11b…サージタンク、11c…下流側吸気管、12…気筒、13…排気管、21…スロットルバルブ、22…燃料噴射弁、23…ピストン、31…燃料タンク、50…蒸発燃料処理装置、51…ベーパ管、52…キャニスタ、53…外気導入管、55…パージ管、56…上流側パージ管、57…下流側パージ管、61…逆止弁、62…外気導入バルブ、65…パージバルブ、66…バルブ本体、66a…連通孔、67…入口部、67a…入口孔、68…出口部、68a…出口孔、70…整流器、71…本体部、72…整流室、73…第1凹部、74…第2凹部、76…第1凸部、77…第2凸部、80…制御装置、90…帯部材、91…固定部、91a…固定孔、92…帯本体部、100…内燃機関。

Claims (1)

  1. 燃料タンクで発生した蒸発燃料が導入されるとともに当該蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記キャニスタに接続され、当該キャニスタに外気を導入する外気導入管と、前記キャニスタと吸気管におけるスロットルバルブよりも下流側の部分とを接続するパージ管と、前記パージ管に設けられ、当該パージ管の流路を開状態及び閉状態のいずれか一方に切り替えるパージバルブとを備える蒸発燃料処理装置であって、
    前記パージ管における前記パージバルブと前記吸気管との間には、整流器が設けられており、
    前記整流器は、前記パージ管の内部に挿入されているとともに、前記パージ管の外周面に巻き付けられた帯状の帯部材によって前記パージ管に対して固定されており、
    前記整流器は、複数の整流室が区画された柱形状の本体部と、前記本体部の外周面から突出した第1凸部と、前記本体部の外周面における前記第1凸部に対して前記本体部の軸線方向に離間した位置から突出した第2凸部とを備えており、
    前記パージ管の外周面のうち、前記パージ管の内部に挿入されている前記整流器における前記第1凸部と前記第2凸部との間に対応する箇所には、前記帯部材が位置している
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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JP2021169790A (ja) * 2020-04-15 2021-10-28 浜名湖電装株式会社 パージバルブ

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