JP2019182439A - 封筒 - Google Patents
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Abstract
【課題】コールドシール剤を基材紙へ塗布後、速やかに固化することができ、開封したことを目視で判別可能な封筒を提供する。【解決手段】封筒1の基材紙における、封緘部5となる2箇所の紙面部位にコールドシール剤の接着層4a、4bを設け、これらの紙面部位の間で基材紙を折り曲げ、2箇所の接着層4a、4b同士を貼り合わせて封緘する封筒1であって、コールドシール剤が、ホットメルト樹脂であり、封緘部5を開封したときに、少なくとも部分的に接着層4a、4bが紙面を破壊して剥離することを特徴としている。【選択図】図1
Description
本発明は、コールドシール剤を用いた封筒に関する。
従来、配送物を収容した後に糊や粘着テープ等で封緘する封筒が使用されているが、例えば、ダイレクトメール等の大量発送する使用目的等においては、それらが手元になくても簡単に封をできるように加工された、アドヘア付き封筒が使用されている。
アドヘア付き封筒は、封筒入口のフラップと称される蓋部と、配送物を収容する胴体部の各々に塗布されたコールドシール剤を貼り合わせるだけで封緘することができる。コールドシール剤は、ヒートシール剤と異なり熱を必要とせず、圧を掛けない状態では封筒の基材紙に接着することはないため離型紙やセパレーターを省略することも可能であり、かつ比較的低圧で接着、封緘することができる。
従来、アドヘア付き封筒のコールドシール剤として、天然ゴムラテックスや合成ゴムラテックス等の水性接着剤が使用されている。しかし、水性接着剤は、乾燥した上で使用されるため、乾燥オーブンが必要であり、工程が増えることと、生産ラインのコンパクト化に支障が生じることに課題があった。また、アドヘア封筒の製造においては、多数の封筒を重ねた状態として搬出されるが、乾燥後、すぐに重ねると粘着性が残りブロッキングが生じる懸念がある。
このような課題に加え、封筒には、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止するために、セキュリティ対策として、封緘後、開封したときに痕跡が残ることが望まれている。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、コールドシール剤を基材紙へ塗布後、速やかに固化することができ、開封したことを目視で判別可能な封筒を提供することを課題としている。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、コールドシール剤としてホットメルト樹脂を使用することで、乾燥工程を要せずとも塗布後速やかに固化することができ、さらにホットメルト樹脂の特性によっては、封緘部は、開封したときに、少なくとも部分的に接着層が紙面を破壊して剥離し、すなわち目視で確認できる程度の基材紙の破壊(材料破壊)を生ずるので、封筒に収容した配送物の親展性が保たれることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の封筒は、封筒の基材紙における、封緘部となる2箇所の紙面部位にコールドシール剤の接着層を設け、これらの紙面部位の間で基材紙を折り曲げ、2箇所の接着層同士を貼り合わせて封緘する封筒であって、コールドシール剤が、ホットメルト樹脂であり、封緘部を開封したときに、少なくとも部分的に接着層が紙面を破壊して剥離することを特徴としている。
この封筒において、ホットメルト樹脂は、ポリアルファオレフィン樹脂を含み、溶融後に−10℃/minで冷却したときに200℃以下で現れる、結晶化による発熱ピークの発熱量が16mJ/mg以下であることが好ましい。
この封筒において、接着層の厚みが5〜200μmであることが好ましい。
本発明によれば、コールドシール剤を基材紙へ塗布後、速やかに固化することができ、開封したことを目視で判別することができる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図3に示す本実施形態の封筒1は、封筒1の基材紙における、封緘部5となる2箇所の紙面部位にコールドシール剤の接着層4a、4bを設け、これらの紙面部位の間で基材紙を折り曲げ、2箇所の接着層4a、4b同士を貼り合わせて封緘する。コールドシール剤は、ホットメルト樹脂であり、封緘部5を開封したときに、少なくとも部分的に接着層4a、4bが紙面を破壊して剥離する。
図1に示すように、本実施形態の封筒1は、胴体部2と、蓋部3を備えている。
胴体部2は、郵送等による配送物を収容する袋状であり、縦長矩形状の封筒1の裏側平面部20と、この裏側平面部20と同一形状の表側平面部21が重なって構成されている。
裏側平面部20と表側平面部21は、胴体部2の側辺2b、2cおよび底辺2dで折り曲げられて連続し、かつ上辺2aで開口している。従って裏側平面部20と表側平面部21は、上辺2aから配送物を収容する袋を構成している。基材紙を加工して封筒1を製造する際に、胴体部2を形成するために基材紙を折り曲げて貼り合わせる形態としては、中貼り、隅貼り等であってよい。
蓋部3は、フラップとも称され、封筒1の表側平面部21から面一で、裏側平面部20よりも上側に延び出している。
胴体部2および蓋部3の基材紙としては、特に限定されないが、例えば、晒クラフト紙、半晒クラフト紙、未晒クラフト紙、片ツヤ晒クラフト紙等のクラフト紙や、上質紙、ケント紙や、アート紙、コート紙等の塗工紙や、タント紙、和紙、レイド紙等が挙げられる。
封筒1の配送物は特に限定されず、例えば、案内状、カタログ、冊子、ダイレクトメール(DM)、通知書、請求書等が挙げられる。
封筒1における、図2の封緘部5となる2箇所の紙面部位、すなわち胴体部2における裏側平面部20の上辺2a側の紙面部位と、蓋部3の裏側平面部30の紙面部位には、コールドシール剤としてホットメルト樹脂の接着層4a、4bが設けられている。
ホットメルト樹脂の接着層4aは、裏側平面部20の上辺2a側の紙面部位に、開口である上辺2aを密封できるよう上辺2aと平行かつ横長矩形状に設けられている。
ホットメルト樹脂の接着層4bは、蓋部3の裏側平面部30の紙面部位に、開口である裏側平面部20の上辺2aを密封できるよう上辺2aと平行かつ横長矩形状に、接着層4aと概ね同一形状で設けられている。
図1の状態から、配送物を胴体部2に収容した後、図2に示すように、接着層4a、4bの間にある裏側平面部20の上辺2aの位置で、蓋部3を裏側平面部20側へ折り曲げることで、接着層4a、4bを互いに重ね合わせ、圧着することでこれらを貼り合わせて封緘する。
本実施形態では、コールドシール剤としてホットメルト樹脂を使用しているので、乾燥工程を要せずとも塗布後速やかに固化することができる。従来、コールドシール剤には水性接着剤が使用され、水等を飛散させるためにオーブンで乾燥する工程を要していたが、ホットメルト樹脂を使用することにより、乾燥オーブンが不要となる。ホットメルト樹脂を溶融し塗布するだけでよいので、生産ラインのコンパクト化を図ることができる。さらに、塗布後に固化するまでの時間が短いので、例えば多数の封筒を重ねた状態として搬出する生産ラインにおいて、ホットメルト樹脂を塗布後、すぐに封筒を重ねても粘着性が残らずブロッキングしにくい。従ってホットメルト樹脂を塗布後に封筒を速やかに重ねることができる。
さらにホットメルト樹脂の特性によっては、封緘部5を開封したときに、少なくとも部分的に接着層が紙面を破壊して剥離することができる。図2の封緘状態から開封したときに、ホットメルト樹脂の接着層4a、4b同士の接着力と、接着層4a、4bと基材紙の紙面の接着力を比較して、前者の方が大きくなると、図3に示すように、少なくとも部分的に接着層4a、4bが紙面を破壊して剥離し、接着層4a、4bには破壊した紙面6が開封の痕跡として残存する。すなわち、封緘部5を開封したときに、目視で確認できる程度の基材紙の破壊(材料破壊)を生ずるので、封筒1に収容した配送物の親展性が保たれ、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止することができる。
本実施形態の封筒1において、ホットメルト樹脂を封筒1の基材紙に塗布して接着層4a、4bを形成する際には、ロールコーター、ダイコート等を用いることができ、任意の厚みに塗布することができる。
以上のように本実施形態の封筒1は、接着層4a、4bとしてホットメルト樹脂を用いているので、ホットメルト樹脂の特性を調整することで、ホットメルト樹脂を塗布した封筒1に、加圧等の特別の操作を加えない状態、例えば、ホットメルト樹脂を封筒1の基材紙に塗布した塗布面を、封筒1同士を積み重ねて放置もしくは保存した場合、この積み重ねた封筒1を手で強く押した場合等においては、ホットメルト樹脂が塗布されて接着剤層4a、4bが形成された塗布面にタックを生じず、接着およびブロッキングを生じない。そして両者の接着剤層4a、4bの重なりに一定以上の圧力(例えば1.0kg/cm2以上)を加えながら接着面の空気を追い出すように擦りこむことで両者が接着され、封緘することができる。
本実施形態においてホットメルト樹脂は、樹脂、ゴム、エラストマー等の主成分を必須とし、加熱溶融することで、封筒1の基材紙にコーティング材として塗布することができるものである。塗布時には、この主成分の加熱溶融によって適度な流動性と粘度を持つコーティング材となり、塗布後は、冷却によって流動性を失い、封筒1の基材紙にそれ自体が接着されるものである。
ホットメルト樹脂の主成分は特に限定されず、樹脂、ゴム、エラストマー等のいずれを使用してもよい。ホットメルト樹脂の主成分としては、例えば、ポリオレフィン系、合成ゴム系、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ポリウレタン系、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリオレフィン系として、ポリアルファオレフィン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー(エチレン・アクリル酸共重合体にナトリウムや亜鉛などの金属イオンを作用させて、イオン橋架け構造をもたせたもの)等を使用できる。エチレン系共重合体の場合は、コモノマーを共重合し、結晶化度を低下させる方法により柔軟化し、EVAの場合、VA濃度が45〜60質量%で結晶性がなくなる性質がある。このようなEVAも使用可能で、好ましくはVA濃度が9〜46質量%、より好ましくはVA濃度が19〜46質量%である。
ホットメルト樹脂には、主成分以外の添加剤として、粘着性付与樹脂、軟化剤、ワックス、滑剤、消臭剤、発泡剤、顔料、酸化防止剤、香料、吸水性樹脂、熱安定剤、耐光剤、耐候剤、紫外線吸収剤、光安定剤、補強剤、帯電防止剤、防菌剤、防かび剤、分散剤等を配合することができる。
その中でも、ホットメルト樹脂は、ポリアルファオレフィン樹脂を含み、溶融後に−10℃/minで冷却したときに200℃以下で現れる、結晶化による発熱ピークの発熱量が16mJ/mg以下であることが好ましい。ここでポリアルファオレフィン樹脂は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また結晶化による発熱ピークの発熱量は、主にポリアルファオレフィン樹脂に起因するものである。
ポリアルファオレフィン樹脂としては、非晶性ポリアルファオレフィン樹脂(APAO:Amorphous poly alpha olefin)を好ましく用いることができる。非晶性ポリアルファオレフィン樹脂は、アルファオレフィン(α−オレフィン)を低圧プロセスによって共重合させた分子量の比較的低い非晶性のポリマーであり、例えば、主鎖に対してメチル基がランダムに結合した非対称ポリプロピレン(アタクチックポリプロピレン)、プロピレンおよびエチレンの共重合体、プロピレンおよび1−ブテンの共重合体、あるいはプロピレン、エチレン、および1−ブテンの三元共重合体等が挙げられる。
非晶性ポリアルファオレフィン樹脂における190℃での溶融粘度は、1〜15000mPa・sが好ましく、10〜12000mPa・sがより好ましい。非晶性ポリアルファオレフィン樹脂における環球法軟化点は、80〜160℃が好ましい。非晶性ポリアルファオレフィン樹脂における、針入度計による針入度は、10〜45dmmが好ましい。非晶性ポリアルファオレフィン樹脂における、動的粘弾性の測定によるガラス転移温度(Tg)は、−40〜0℃が好ましい。
ホットメルト樹脂における、上記結晶化による発熱ピークの発熱量が16mJ/mg以下であると、アドヘア接着性として、接着層4a、4bの界面剥離が生じにくくなり、少なくとも部分的に接着層4a、4bが紙面を破壊して剥離し、接着層4a、4bには破壊した紙面6が開封の痕跡として残存する。すなわち、封緘部5を開封したときに、目視で確認できる程度の基材紙の破壊(材料破壊)を生ずるので、封筒に収容した配送物の親展性が保たれ、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止することができる。また、アドヘア付き封筒1は、接着層4a、4bが露出しているため一般に長期保存に難点があり、3ヶ月〜半年程度が目安とされているが、上記結晶化による発熱ピークの発熱量が16mJ/mg以下であると、封筒1に塗布後の保管による経時での結晶化の進行が抑制され、3ヶ月〜半年程度保存しても接着層4a、4bはその接着性を保つことができる。
さらにホットメルト樹脂は、上記結晶化による発熱ピークの発熱量が5mJ/mg以上であることが好ましく、10mJ/mg以上であることがより好ましい。当該発熱量がこの範囲内であると、接着層4a、4bの表面が粘着性を帯びて封筒1同士を重ねたときにブロッキング、すなわち封筒1同士が接着層4a、4bの粘着性によって接着してしまうことを抑制できる。
本実施形態の封筒1において、ホットメルト樹脂の接着層4a、4bの厚みは、5〜200μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。この範囲内であると、アドヘア接着性として、接着層4a、4bの界面剥離が生じにくくなり、少なくとも部分的に接着層4a、4bが紙面を破壊して剥離し、接着層4a、4bには破壊した紙面6が開封の痕跡として残存する。すなわち、封緘部5を開封したときに、目視で確認できる程度の基材紙の破壊(材料破壊)を生ずるので、封筒に収容した配送物の親展性が保たれ、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止することができる。ホットメルト樹脂の接着層4a、4bの厚みが薄過ぎると、基材紙の繊維間にホットメルト樹脂が吸収されて、表面に繊維が露出すると接着強度が弱くなり、接着層4a、4bの界面剥離が生じるため、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止することが困難になる。ホットメルト樹脂の接着層4a、4bの厚みが大き過ぎると、ホットメルト樹脂同士の接着は問題ないが、ホットメルト樹脂の破断強度が強くなり、接着層4a、4bの界面剥離が生じるため、盗み見、改ざん、荷抜き等を防止することが困難になる。またホットメルト樹脂の使用量が多くなりコストアップにつながる為好ましくない。
以上に、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。
例えば、封筒1は、長形もしくは角形の和封筒や、洋封筒であってよい。封筒1の大きさは、例えば、日本工業規格に定められるもの等、一例を示せば長形3号、角形2号等の各種のものであってよい。封筒1の目的は、ダイレクトメール用や業務用等、各種のものであってよい。封筒1の基材紙の色は、白、薄茶、水色、黄色、グレー、ピンク、グリーンなど、文具店やコンビニエンスストア等の小売店で一般に販売されているものをはじめとして各種のものであってよい。封筒1は、住所やロゴマーク等の印刷を施したものであってよい。
封筒1の基材紙における、封緘部5となる2箇所の紙面部位にコールドシール剤の接着層4a、4bを設ける態様としては、胴体部2と蓋部3に設ける以外にも、封筒1の種類に応じて、封緘する目的の範囲内で各種の変更が可能である。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ホットメルト樹脂の材料として次のものを使用した。
(ポリアルファオレフィン樹脂1)
ブテンコポリマー、溶融粘度:8000mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
(ポリアルファオレフィン樹脂2)
プロペンリッチコポリマー、溶融粘度:2700mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)124℃
(ポリアルファオレフィン樹脂3)
中エチレンコポリマー、溶融粘度:8500mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)141℃
(ポリアルファオレフィン樹脂4)
中エチレンコポリマー、溶融粘度:450mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)141℃
(ポリアルファオレフィン樹脂5)
ブテンコポリマー、溶融粘度:8000mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
(ポリアルファオレフィン樹脂6)
ブテンコポリマー、溶融粘度:1500mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
<結晶化による発熱ピークの発熱量の測定>
実施例および比較例のホットメルト樹脂について、示差走査熱量計((株)日立ハイテクサイエンス社製 DSC7020)を用いて熱分析(DSC)を行った。融解熱量が既知の標準物質を用いて較正し、縦軸熱流のDSC信号としてプロットした。溶融後に−10℃/minで冷却したときに200℃以下で現れる、結晶化による発熱ピークの発熱量を測定した。その結果を表1に示す。
<評価>
実施例および比較例のホットメルト樹脂を、ロールコーターを用いて、加熱溶融下に市販の封筒の基材紙に10mm×110mm、厚み20μmとなるように塗布し、試料を作製した。試料について次の評価を行った。
[耐ブロッキング性]
作製から30秒後の試料を、塗布面と非塗布面が接するように10枚を重ね合わせ、塗布面と非塗布面がブロッキングしない場合を〇、少しブロッキングするが簡単に剥がせる場合を△、ブロッキングし剥がす時に音がする場合を△△として評価した。
[アドヘア接着性]
2枚の試料を、塗布面同士が接するように重ね合わせ、接着層同士を貼り合わせた。次に、2枚の試料を一方の短辺から長辺方向に徐々に剥離し、剥がす際に紙が破断し綺麗に剥がしずらい程接着している場合を◎、剥がす際に紙面の繊維が接着剤側に取れて材料破壊を示す場合を〇、剥離面に材料破壊と界面剥離が混在している場合を△、剥がす際に接着面の界面剥離を起こす場合を×として評価した。
[経時変化]
作製から6ヶ月後の試料を、塗布面同士が接するように重ね合わせ、接着層同士を貼り合わせた。問題なく接着し、剥離面は材料破壊をしている場合を〇、剥離面が界面剥離になっている場合を△、接着しない場合を×として評価した。
(ポリアルファオレフィン樹脂1)
ブテンコポリマー、溶融粘度:8000mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
(ポリアルファオレフィン樹脂2)
プロペンリッチコポリマー、溶融粘度:2700mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)124℃
(ポリアルファオレフィン樹脂3)
中エチレンコポリマー、溶融粘度:8500mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)141℃
(ポリアルファオレフィン樹脂4)
中エチレンコポリマー、溶融粘度:450mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)141℃
(ポリアルファオレフィン樹脂5)
ブテンコポリマー、溶融粘度:8000mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
(ポリアルファオレフィン樹脂6)
ブテンコポリマー、溶融粘度:1500mPa・s(190℃)、軟化点(環球法)110℃
<結晶化による発熱ピークの発熱量の測定>
実施例および比較例のホットメルト樹脂について、示差走査熱量計((株)日立ハイテクサイエンス社製 DSC7020)を用いて熱分析(DSC)を行った。融解熱量が既知の標準物質を用いて較正し、縦軸熱流のDSC信号としてプロットした。溶融後に−10℃/minで冷却したときに200℃以下で現れる、結晶化による発熱ピークの発熱量を測定した。その結果を表1に示す。
<評価>
実施例および比較例のホットメルト樹脂を、ロールコーターを用いて、加熱溶融下に市販の封筒の基材紙に10mm×110mm、厚み20μmとなるように塗布し、試料を作製した。試料について次の評価を行った。
[耐ブロッキング性]
作製から30秒後の試料を、塗布面と非塗布面が接するように10枚を重ね合わせ、塗布面と非塗布面がブロッキングしない場合を〇、少しブロッキングするが簡単に剥がせる場合を△、ブロッキングし剥がす時に音がする場合を△△として評価した。
[アドヘア接着性]
2枚の試料を、塗布面同士が接するように重ね合わせ、接着層同士を貼り合わせた。次に、2枚の試料を一方の短辺から長辺方向に徐々に剥離し、剥がす際に紙が破断し綺麗に剥がしずらい程接着している場合を◎、剥がす際に紙面の繊維が接着剤側に取れて材料破壊を示す場合を〇、剥離面に材料破壊と界面剥離が混在している場合を△、剥がす際に接着面の界面剥離を起こす場合を×として評価した。
[経時変化]
作製から6ヶ月後の試料を、塗布面同士が接するように重ね合わせ、接着層同士を貼り合わせた。問題なく接着し、剥離面は材料破壊をしている場合を〇、剥離面が界面剥離になっている場合を△、接着しない場合を×として評価した。
上記の評価結果を表1に示す。
次に、実施例4の試料を用いて、接着層の厚みを表2に示すように変更し、上記のアドヘア接着性について評価を行った。
アドヘア接着性の評価結果を剥離状態と共に表2に示す。
1 封筒
2 胴体部
2a 上辺
2b、2c 側辺
2d 底辺
3 蓋部
4a、4b 接着層
5 封緘部
6 破壊した紙面
20 裏側平面部
21 表側平面部
30 裏側平面部
2 胴体部
2a 上辺
2b、2c 側辺
2d 底辺
3 蓋部
4a、4b 接着層
5 封緘部
6 破壊した紙面
20 裏側平面部
21 表側平面部
30 裏側平面部
Claims (3)
- 封筒の基材紙における、封緘部となる2箇所の紙面部位にコールドシール剤の接着層を設け、これらの紙面部位の間で前記基材紙を折り曲げ、前記2箇所の接着層同士を貼り合わせて封緘する封筒であって、
前記コールドシール剤が、ホットメルト樹脂であり、
前記封緘部を開封したときに、少なくとも部分的に前記接着層が紙面を破壊して剥離する、封筒。 - 前記ホットメルト樹脂は、ポリアルファオレフィン樹脂を含み、溶融後に−10℃/minで冷却したときに200℃以下で現れる、結晶化による発熱ピークの発熱量が16mJ/mg以下である、請求項1に記載の封筒。
- 前記接着層の厚みが5〜200μmである、請求項1または2に記載の封筒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018071607A JP2019182439A (ja) | 2018-04-03 | 2018-04-03 | 封筒 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018071607A JP2019182439A (ja) | 2018-04-03 | 2018-04-03 | 封筒 |
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